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俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜3
- 1 :TACCHI:2006/09/18(月) 03:42
- すいません、前スレ埋めてしまいまして(汗)
今度から、こっちでお願いしますm(_ _)m
- 128 :−ご…ご?−:2006/10/30(月) 15:16
-
「さ、さむい…」
僕が、自宅の部屋の布団から起き上がるとなぜか上半身裸だった。
「あれ? 僕、いつのまに上脱いだ…!!??」
布団から僕は飛びのいてしまった。その理由は、僕の横に寝ている女の子。
「ご、ごっちん?」
女の子の顔を覗き込むとぐっすりと寝ているごっちんの寝顔がそこにはあった。
「なんで、ごっちんが?って、下着かよ!!」
ごっちんの寝ている姿は、下は見えないが上は白の…って、実況してる場合じゃない。
「お、起こしたほうがいいのかな? 僕昨日何したっけ?」
そんなこんなで、混乱しているとごっちんが起き上がった。
「ん〜、●●? おはよ」
「あ、あぁ、おはよ…ごっちん、見えてる見えてる!!」
ごっちんが、起き上がったので胸がばっちりと見えてしまう。
- 129 :−ご…ご?−:2006/10/30(月) 15:16
-
「そんなの、気にしない気にしない。昨日この中いっぱい見たでしょ?」
「?! ま、まじで…」
「えぇ〜、昨日のこと覚えてないの?」
「う、うん。 全然」
「仕方ないなぁ〜。思い出させてあげるかぁ〜」
そういって、下着姿でにじり寄ってくるごっちん。
「え? え? ごっちん? ごっちん? えぇ〜!!」
- 130 :−ご…ご?−:2006/10/30(月) 15:16
-
『●●〜、お〜い』
「!!??」
−ガバッ−
僕は、勢いよく飛び起きた。楽屋のいつもの雰囲気…??
「はぁはぁ、ゆ…夢か…夢でよかったぁ〜」
「おはよ〜、うなされてたけど大丈夫? あたしの名前呼んでたけど」
「ごっちん!? う、ううん、なんでもないよ。って、近い!! ごっちん近いから!!」
僕の目の前には、いつのまにかごっちんが居た。居たのは、いいんだけどめっちゃ
僕との距離が近い。さらに、今日は曲の衣装らしく僕の角度からは、ばっちりと…見えました。
「●●…目線がエロい」
「えぇ!? ち、違うって。だって、そりゃ誰だってこんなに近かったら…」
声が小さくなってしまう。
「顔赤くなってるよ。可愛いなぁ〜…うん、可愛いにゃん!!」
「え、え? ご、ごっちん!! うわっ!!」
急に抱きつかれた僕は、そのまま倒れこんでしまう。
- 131 :−ご…ご?−:2006/10/30(月) 15:17
-
−ピッ−
その時、聞こえたのは軽快な電子音と瞬間的に光ったフラッシュだった。
「トップアイドル同士の恋愛かぁ、これは高いぞ〜」
「ミキティ!?」
そこには、カメラを片手に笑っているミキティが居た。
「さ〜て、これを誰に見せようかなぁ〜。れいなか、亀井ちゃんか、さゆかな?」
「そ、それだけは勘弁…」
「じゃあねぇ〜」
そういって、颯爽と消えていったミキティ。
僕は、ごっちんに上から押さえ込まれて動けなかった。ってか、ごっちん力強すぎ!!
「さて…今からどうしようかね…」
「え? ちょ、ちょ、ごっちん!! マジで!? う、うわー!!」
僕お嫁にいけない体に…
冗談はいいとして、ミキティのデジカメどうしよう…
- 132 :TACCHI:2006/10/30(月) 15:25
- ごっちんメインにしてみましたがいかがでしたでしょうか?
>>115-118 MONIXさん
あややいいですね〜♪ うまいなぁ〜と感心させられまくりでした。
今度は、MONIXさんとコラボしなくては…w
>>120-123 匿名さん
れいな〜〜〜!!と思わず叫びましたwww
最近ヘッドセット買ったんで、僕もラジオに練乳してみたいなとw
今度、ラジオ聞かせていただきます♪♪
あと、僕のブログを最近立てたんですが、一応そこにボツネタとかも置いて
あります。
http://tacchi0507.blog80.fc2.com/
よかったら、見に来てください♪♪
- 133 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/01(水) 23:07
-
なんでこうなったんだっけな?
ふと目の前で楽しげに話している二人を見ながらそう思った。
ツアーでMCをしているからか、近頃この二人で一緒にいるところをやたらと目にしている気がしていたんだ。
きっかけは良く覚えていないけれど、確か藤本さんからご飯にと誘われたところへ田中さんが通りかかった。
……んだったと思う。
が、なんだろう、この疎外感は。
ツアーの話題で盛り上がるならまだ入りようもあるけれど、僕のいないロケの話じゃあ頷くくらいしかできない。
まぁ、別に構わないんだけどさ。
「れいな」
ふいにトーンが変わった藤本さんの声。
同時にヒョイと上がった腕が田中さんの口元へ伸びた。
僅かに身体を反らした田中さんに構うことなく伸ばされた指先にお米が一粒。
「れいな、あーん」
「え? あーん」
半ば条件反射で開いた口へすっぽり差し入れられた藤本さんの人差し指。
勢いでご飯粒ごと藤本さんの指をくわえ込んでしまっている田中さん。
その何とも言えない画、そして田中さんの表情に笑いを堪えていたら、本人と目があってしまいお互いに苦笑いを浮かべた。
- 134 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/01(水) 23:07
-
その瞬間、「ストップ!」とかけられた藤本さんの声に僕らは身を固くする。
まるでデジャブのように藤本さんの腕が差し上げられて、今度は僕の方へ伸びてきた。
触れるか触れないかのところで離れていった指先には、やはりお米が一粒ついていた。
からかいを隠そうともしない笑顔でニッコリとしてみせる藤本さん。
どうしようもない失敗を見咎められたような居心地の悪さ。
「あーん」
やっぱり。
数秒躊躇して口を開きかけたとき、「なーんてね」と藤本さんが指先を自分の口にくわえた。
「れいなと間接キス、惜しかったねー」
顔を赤くしてる田中さんと、してやったりの藤本さん。
間接キス……ね。
教訓。
食事中とはいえ気を抜く事なかれ。
- 135 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/01(水) 23:15
-
ttp://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1159268171/169
ネタ元はこちら。
どなたか知りませんが、勝手にいただいてしまいました。ごめんなさい。
>>125
大きなリアクションどもですw
>>アンテナの中の人
いつもお疲れさまです。
とても役に立ちますし、嬉しくも思ってます。
>>128-131 TACCHIさん
ご、ごっちん(;´Д`)ハァハァ
ヤバイ、ヤバイですよTACCHIさん。そんなごっちんを書かれると……
ラジオ期待してます♪
自分は受動的なので、時と場合が許す場合のみで、たまたま顔を出しただけなので(^^;)
ブログの方も行ってきますね。
- 136 :−愛のために、星に願いを−:2006/11/01(水) 23:59
-
「村上ちゃん、脱退だって…」
「あぁ、知ってる。今事務所の人から聞いた」
今、事務所に居るメンバー。よっすぃー、ミキティ、僕の三人は事務所から
℃-uteの村上 愛ちゃんが、昨日付けで脱退したことをきいた。
三人で、事務所を出てちょっと肌寒くなった夜の下を歩く。
「どうする? ホントの脱退理由知ってるの僕らだけだけど…」
「下の子たちには言わないでおこう。小春やれいな達にはさ」
「そうだね。美貴もそうしたほうがいいと思う」
「はぁ…やっぱ、あの事務所も変わらない…ファンの心を無視か…」
僕は、あの苛立ちを思い出した。あの忌まわしい苛立ちを。
右手に少し残った傷跡をさすりながら、上着のポケットの中に手を入れた。
「私たち、みんなに夢を与えてるけどさ、私たちの夢は与えられないのかな?」
「夢?」
「みんなの前で歌を歌っていきたいのは、当たり前の夢だよ。
けど、普通の恋愛とかさ…結婚とか…無理か…」
「無理かなぁ…」
「・・・。僕は、そんな自分が夢を見れない仕事嫌だな…」
「あたしも…」
「美貴も…」
「「「はぁ…」」」
「僕は辞めたいなんて思わないけど、キツイね」
「うん…」
「℃-uteの子たち、大丈夫かな?」
「僕みたいにならなきゃいいけどね…」
苦笑いになる僕。よっすぃーもミキティもあの事思い出したようだ。
- 137 :−愛のために、星に願いを−:2006/11/01(水) 23:59
-
「あぁ、あの時はマジビビった。あんた椅子蹴り上げるんだもん」
「美貴もあの時はマジびっくりしたね。●●が、キレると思ってなかったしさ。
でも、嬉しかったなぁ。美貴たちのこと、めっちゃ考えてくれるって伝わった」
ミキティの言葉に少し恥ずかしく思いながらも、やっぱり胸のつっかえは取れなかった。
「村上ちゃん、幸せになってほしいね」
「うん」
「ってか、幸せになれなかったら、事務所潰す!!」
「ミキティ、マジでやりそうで怖いから。でも、そのときは私も加わるよ」
「僕も加担しようかな」
「三人で同盟ね」
「「おう♪」」
「今は僕らが、舞美ちゃんをサポートしてあげよ。今、ホント辛いだろうから」
「そうだね。うん」
「よっしゃ、明日から頑張るか!!」
「うん」
「よっし」
「じゃあ、また明日」
「気をつけて」
「●●、襲われんなよ?」
「誰に?」
「男のファンに」
「マジでありそうで怖いんですが」
三人で、笑いあう。ミキティとよっすぃーの二人は、一緒に帰るみたいだ。
「じゃあね」
「じゃあ」
「あ、ちょっと待った!!」
よっすぃーが、右手を前に差し出す。ここで、あれやんの…? バレないかな?
「●●、早く!!」
すぐに自分の右手をよっすぃーの右手に乗せていたミキティが、僕をせかす。
僕は、右手をミキティの上に置いた。
「しゃあ、明日からめっちゃ頑張るからね〜。いい?
頑張っていきまっ「「しょーい!!」」」
「よし!! じゃあね、●●」
「うん」
僕は、二人の背中を見送りながら、幸せを探す旅に出た一人の小さな女の子が幸せに
なることを夜空の星に願った。
- 138 :TACCHI:2006/11/02(木) 00:06
- すいません、急いで作ったものなので間違えがあるかもしれません。
村上 愛ちゃんの脱退は、自分には衝撃的でした。
村上ちゃんは、推している一人だったので…
ネタ的には、前スレを見ないとわからないかもです(汗)
>>133-134 匿名さん
コメントありがとうございました♪
よかったら、ラジオで共演しましょう☆
今回も、萌え萌えなネタありがとうございますm(_ _)m www
- 139 :名無し娘。:2006/11/03(金) 21:10
- 楽屋に戻るとなぜかバニーガールがいる。
でも人形のように身動きしない。
僕はわざと何もなかったように過ごす。
すると藤本さんが入ってきた。
「なんでバニーガールがいるの?」
「わからない。」
するとバニーガールが喋りだした。
「なんで私をいじってくれないの。2人とも。」
「梨華ちゃんなんでそんな格好してるの?」
「ジャケットの衣装なんだ。●●こういう衣装好きでしょう?」
「そんな事はないよ。」
「●●顔が赤いぞー。」
僕はすごく動揺した。
- 140 :TACCHI:2006/11/07(火) 17:17
- ちょっと、>>139さんとカブってますがどうぞw
- 141 :−愛すくりぃむ−:2006/11/07(火) 17:18
-
「はい、●●。これ、新曲のCDね」
梨華ちゃんから渡された美勇伝の新曲CD。
「ありがと…うわぁ〜…」
「うわぁ〜ってなによ」
そういって、睨んでくる梨華ちゃん。
「い、いや、今回はレベルがいつもより高いと思って」
「レベル?」
「衣装のレベルがね…」
僕が、CDを指差すと。一気に梨華ちゃんの顔が赤くなる。
「バニーガールか…」
「男の子ってこういうの好きなんでしょ?」
「まぁね…」
こんな時は、正直に答えないと後で何を言われるかわからないからなぁ。
「今度、●●の為だけにしてあげようか?」
「へぇ〜それはありがた…はぁ!?」
あまりの提案に立ち上がってしまった。
- 142 :−愛すくりぃむ−:2006/11/07(火) 17:19
-
「ふふふ、冗談だよ。私だって恥ずかしいもん」
梨華ちゃんは、クスクスと笑っている。やられた…こうなったら…。
「あぁ〜あ、ちょっと残念だな。梨華ちゃんのバニーガール姿見たかったのに」
「え?」
「でも、いいか。こうやって、梨華ちゃんが、目の前に居るだけでも…」
梨華ちゃんに近づく。梨華ちゃんの目の前に来ると梨華ちゃんをやさしく抱きしめた。
「ちょっと、●●。ダメだよ」
「嫌だ、離さない」
「●●…」
梨華ちゃんの力が抜ける、ちょっと体を離すと梨華ちゃんを見つめた。
「いいよね?」
「・・・。うん」
顔と顔の距離が縮まる。梨華ちゃんは、目をつむった。
「梨華ちゃん…」
「●●…」
- 143 :−愛すくりぃむ−:2006/11/07(火) 17:19
-
「えいっ」
「イタッ」
キスをすると思わせておいて、僕は梨華ちゃんのおでこにデコピンを喰らわせた。
「仕返し〜大成功!!」
「え?」
「僕をからかった仕返しだよ」
「むぅ〜、もう●●なんて嫌い」
さすがに、姫はたいそうご立腹のようだ。
「ごめん、ごめん。どこが痛いの? 見せて」
僕は、梨華ちゃんのおでこを見るとちょっと赤くなっていた。
「痛いの痛いのとんでけ〜」
−チュッ−
梨華ちゃんのおでこの赤くなった部分にやさしくキスをした。
「!?」
「お詫びのしるしね」
「もう…そんな事しても許してあげないんだから」
そんな事をいいながら、梨華ちゃんは顔を真っ赤にさせてとても嬉しそうだった。
- 144 :TACCHI:2006/11/07(火) 17:22
- 今回は、美勇伝のCDジャケットを見て書いてみましたが、あれは
ハレンチ極まりないですね。嬉しいですが…wあれが、歌衣装だったら
歌番組出れないですよwww
>>139さん
すいません、ネタがかぶってしまいまして(汗)
いや、それにしてもいい作品でした♪思わず、パソコンの前で
ちょっとニヤけてましたからwwwこれからも、よろしくです♪
- 145 :MONIX ◆XBvOzcZfYg :2006/11/08(水) 20:30
- 新曲ネタ行きます!
- 146 :歩いてる:2006/11/08(水) 20:31
-
カツ・・・カツ・・・カツ・・・カツ・・・
日本武道館でのライブリハ前の空き時間、僕は会場の近くを散歩していた
楽屋の賑やかな雰囲気も好きなんだけど、たまにはこうして一人でいるのも良い
少しずつ空気が引き締まって冬の気配が忍び寄りつつある東京の朝の空気を僕は満喫していた
「はぁ〜、来週は仙台か・・・」
そんな独り言を呟きながら僕は歩いてる
♪〜〜♪〜〜♪〜〜♪
静寂を打ち破るようにズボンの右ポケットに入っている携帯電話が鳴った
「ん?メールか・・・」
携帯の発するイルミネーションカラーからメールが届いた事に気づく
携帯を開き、ディスプレイを確認するとそこには懐かしい人の名前があった
「おぉ!」
早速メールを読んでみる
『久しぶり〜♪●●は元気にしてる〜?こないだ新曲のPV見たよ〜、あんたもちっとは成長したじゃん!
ボーイッシュ担当をあたしから受け継いだんだから、まだまだ頑張ってね〜〜(⌒^⌒)b』
相変わらず厳しい先輩だよ、この人は・・・
僕は歩きながら当時の事を思い出してみる・・・、僕のライブデビューはここだった
4期メンバーよりも少し早く娘。に入っていたんだけど、初ステージは同じ場所・・・
何もかもが初めてづくしで・・・前の晩も全然眠れなくってごっちんにずっと話を聞いてもらってたけ・・・
今思えば微笑ましい思い出だけど、付き合わされているごっちんは大変だったろうなぁ〜
- 147 :-歩いてる-:2006/11/08(水) 20:32
-
僕はもうしばらく歩いた後、リハの時間が迫っているために武道館の方へ戻ってきた
「せんぱ〜い!どこ行ってたんですかぁ〜♪」
控え室へ続く廊下で久住さんは僕を見つけると、物凄い勢いで近づいてきて僕にしがみつく
「散歩に行ってたんだよ。一緒に行きたかった???」
僕は久住さんの頭を撫でながら聞く
「はい♪今度は一緒に行きましょう♪あ、先輩、もうすぐリハ始まりますよ〜」
「そっか、急いで準備なきゃね」
「はい♪」
僕と久住さんは手を繋いで楽屋まで歩いた、楽屋の前に行くと既にみんなはスタンバイOKの状態で
久住さんと僕を迎えてくれた・・・少々手荒い歓迎だったけどね・・・
「さぁ、小春と隠れてデートしてた●●はほっといてみんなリハ行くよ〜」
「「「「お〜!」」」」
吉澤さんの声にみんなが呼応する
リハに向かう廊下を皆で歩く、僕はいつもと変わらず最後尾を歩く・・・
後ろから見るいつもと変わらないこの景色、やっぱり僕は娘。が好きなんだなぁと思う
いつまでこうやって歩いていられるかはわからないけど、ずっとこうやって歩き続けられたら
いいなぁと思った・・・
リハが終わったあと、僕はメールの返信を送った
『親愛なる市井・・・いや吉澤紗耶香先輩♪
先輩は元気っすか???相変わらずの手厳しいメールっすね〜(>_<)
娘。になってずっと突っ走ってばっかでしたけど、最近ようやく
周りの景色(みんな)を見ながら歩く事ができるようになりました(*^。^*)
まだまだ娘。でがんばります!先輩もがんばってください(*^_^*)』
- 148 :-歩いてる-:2006/11/08(水) 20:35
- あとがき
( M _ O)<とりあえず短めに新曲ネタをやってみました
今からフットサルの練習に出かけてきやす!
次回作もあと少しで出来上がりそうです♪
- 149 :MONIX ◆XBvOzcZfYg :2006/11/08(水) 20:35
- >>148
焦ってハンドル間違った
- 150 :TACCHI:2006/11/08(水) 22:54
- >>146-147 (MONIXさん)
この作品めっちゃ良すぎです♪♪ちょうど、新曲聞きながらこれ見てたんで
この作品めっちゃ好きになりましたw
フットサルいいですねぇ〜、怪我しないように頑張ってください♪♪
- 151 :名無し娘。:2006/11/09(木) 17:31
- 悪くない
- 152 :名無し娘。:2006/11/11(土) 12:22
- えりりんの頭なでたい
- 153 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:43
-
十一月十一日。
前のことがあったからかもしれないけど、今年も零時になると同時にメールが届いた。
絵里かさゆだと思いながらメールを開いてみれば、驚いたことに藤本さんからだ。
17歳オメデト
明日もガンバロー
内容こそは“らしい”文面だったけど、なによりも一番に祝ってもらえたってことがすごく嬉しい。
明日の……もう今日のだ。コンサートに備えて大阪にきているこの場で、こうして気にしてもらえるのが嬉しかった。
藤本さんのメールを読んでいる間にも、他のメンバーからもメールが届いていた。
次々と送られてくるメールを読みながらそれぞれの顔を思い浮かべて……少し切なくなってる自分がおかしかった。
メンバーからも、地元の仲が良かった友達からも、何通もメールがきたけどなにか足りない。
- 154 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:44
-
優しく笑いかけてくれる人の表情が思い浮かんだ瞬間、形になったその笑顔をかき消すみたいに窓の外でなにかが光った。
ホテルの高層階なのに、なんだろうって窓際へ歩き出したそのとき、地鳴りのような音を体中で感じた。
「ひゃあぁっ!?」
なにが起こったのか、理解よりもまず身体が反応した。してしまった。
耳を押さえて小さな悲鳴を上げ、突然の轟音にへたりこんでしまった。
それは唐突にきて、あっという間に去っていったみたいだ。
静かになった部屋で、おそるおそる耳から手を離して、今度こそ窓の向こうへ目を向けてみる。
いつの間にか雨になっていたらしい。それも結構強く。
そこでやっとさっきの音が雷の音だってことを理解した。
正直得意ではない。
というよりも、泣きたくなるくらい苦手だった。
また外が光った。
ビクリと身体を縮こまらせながら耳を強く押さえる。
押し当てた手を通して、雷がゴロゴロいってるのが解る。
怖い、怖い、怖い……ただそれだけが身体を埋め尽くしていくみたいだった。
- 155 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:44
-
まさかそんな迷信を信じてるわけでもないのに、お腹に手を当てて無意識におへそをかばうような格好になる。
「どうしよう……絵里かさゆんとこ……あぁ〜、でもバカにされるけん」
口の中で呟きながらドアの手前で迷ってると、三度目の雷がやってきた。
フラッシュみたいな光りに必死で耳を押さえる。
もうバカにされてもいいやとノブに手をかけてグイと開いた。
周りを気にしてる余裕すらなかったから、そこに誰かがいるなんて思いもしなかった。
開けたドアの向こうにれいなよりも頭一つ以上高い人影。
反射的に声を上げそうになった口が大きな手で塞がれて、なにか声が聞こえてくる。
「ち、ちょっと田中さん。僕。僕だってば」
上げた視線の先に、雷にかき消されたその顔があった。
思い浮かんだ顔とは違って、その表情は焦って困ってるみたいだったけど。
「んーんー」
「あ、ごめん」
先輩、と言ってみたけれど言葉にならず、先輩は笑いながら手を離してくれた。
- 156 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:45
-
「えっと。ちょっと入れてもらってもいいかな?」
「は? あ、どうぞどうぞ」
こういうのをと渡り船かいうんだっけ。
ん? まぁ、なんかそんな感じの。
ともかく思わぬ形で現れた救いの手に安心していたのがいけなかった。
後ろの窓から見えたハズの雷光にも気がつかないまま、ふいに鳴り響いた雷鳴に身体が反応してしまった。
「ひっ!?」
「っと!?」
瞬間、自分のものじゃないみたいな自分の声に、先輩の小さな声が重なって。
我に返ったのもやっぱり先輩の声だった。
「田中さん、雷ダメなんだっけ」
声に“困ってます”って感覚が混ざってる気がして顔を上げる。
- 157 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:45
-
さっきよりもはるかに近い距離に……っていうよりも、先輩の腕の中にいる自分。
思わず飛び込んでしまったらしい先輩の腕の中でコクンと頷くと、そっと腕が離れていった。
ほんのちょっと。少しだけ名残惜しいなって思ったら、離れたはずの腕に肩を抱かれた。
「廊下じゃアレだし、とりあえず入ろっか」
そう言われて戻った部屋で、弱めにかけた暖房で暖められていく空気の中、なんとか気を紛らわせようとして先輩が色々な話をしてくれた。
先輩が入ったばかりの頃の失敗談や、それに対して言われた中澤さん等のお説教。
どんどん話に惹き込まれて、あれだけ怖がっていた雷のことも忘れていた。
ずいぶん色々な話をして、されて、時間と共にポカポカと暖まる身体と心は、先輩と二人でいるドキドキよりも安心感みたいなものを強くした。
- 158 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:46
-
いつの間にか記憶が飛んで、気がつけば先輩の肩に頭を預ける格好になってて。
眠くてシパシパする視界の中で先輩が笑ってた。
先輩がなにか話してる。聞かなきゃって思うけれどよく聞き取れない。
ふわっと身体が浮かび上がったような気がする。
ゆっくりと背中がなにかに沈み込んでいくみたいで。
半ば眠っているような状態のままで、頭に浮かんだことをそのまま口に出してみた。
「かみなり……せんぱい……」
ゆっくりと目を開くけど、また同じくらいゆっくりと目蓋が落ちてくる。
そんな中でれいなの手があったかい感覚に包まれて。
「いるよ」
そう聞こえた気がした。
どんどんと、どこまでも際限なく沈み込んでいく意識の中で、最後に覚えているのは「十七歳おめでとう」って言葉だった。
今年の誕生日はいい日になるなって、夢の中までもそう思った。
- 159 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:59
-
れーな忘れてましたよれーなオタオメですね記念。
気がついたもののネタに困ってるトコロへ昨晩ヒントをいただきましたw
ttp://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs0/1163181565/66
で公約通り書いてみましたー。おへそを隠す云々まで交ぜてw
>>136-137>>141-143 TACCHIさん
めーぐるはとてもとても残念ですね。
なにが真実かとか解りませんし、言いたいこともあるけれど、一人の女の子として幸せであればいいなと思います。
で、美勇伝。
なんといいますか、話は素敵で萌え萌えなのです。
相変わらずうまく書かれるなーとか思います。
ただ一つおもうのは……彼女たちはどこへいってしまうんでしょうか(^^;;;
>>139 名無し娘。さん
おー、なんかいいです。
私が参加するよりだいぶ前の夢物語のような空気感。
短くうまくまとめてあってすごいなーと。
>>146-147 MONIXさん
懐かしい名前が出てきましたね(^^)
彼女も、そして娘。たちも、前へと歩いていけることを願ってやまなかったりする自分を再認識させてくれる作品でした。
- 160 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/12(日) 22:37
-
理由なんてない。
ただなんとなく。それだけのことだった。
それがあんな事態を引き起こすきっかけになるだなんて……。
ある日僕は誰もいない楽屋に戻ってきた。
おや? そう思ったけれど、そのときはただそれだけのことだった。
ふとテーブルに目をやると、そこには誰かがつまんでいたらしいお菓子が乱雑に広げられていた。
別に特別食べたかったわけじゃない。
ついと手を伸ばしてポテチを一枚つまみ上げた。
まだ湿気ってない。
「ふむ、まだそれほどの時間は経っていないようだね」
なんて推理小説めいた独白を、芝居がかった口調で呟いて、パリパリと咀嚼する。
楽屋を見回しながらも、もう一枚、伸ばした指先がその奥にある袋に触れた。
- 161 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/12(日) 22:37
-
親指と人差し指でつまみ上げたそれを口に入れようとして、ふと考えた。
掌を上にして、伸ばした指の先にはピーナツが乗っている。
左手で右手の根本を叩く。
勢いよく跳ねたピーナッツは僕の口の中へ消えた。
カリカリと咀嚼しながらなかなか香ばしいピーナツに、そして一発で成功してる自分に満足げに笑う。
ピーナツをもう一つ。
今度は高く上へと放り投げてみる。きれいな放物線を描いて戻ってくるピーナッツが口の中へ収まる。
立て続けにもう一個。
上へ放り投げた瞬間に、部屋の中で物音が聞こえた。
一瞬それに気を取られた僕の口元へ落ちてきたピーナッツ。
微妙にずれたポジション、くちびるの上に当たったそれは、なんのミラクルなのか跳ね返って鼻の中へナイスイン。
慌てて下を向いたと同時にこぼれ落ちるピーナッツ。
ヒドイ目にあった。
そして僕は楽屋の隅にある硬質なロッカーへ恨みがましい視線を向けた。
何気ない素振りでゆっくりと近づく。
端から横目で眺めながらロッカーの前を歩いていく。
- 162 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/12(日) 22:38
-
「ここだっ!」
えいと開いたロッカーの中で、亀井さんが笑顔のままで硬直していた。
「見てたね?」
亀井さんが表情を変えずにコクンと頷く。
「笑ったでしょ?」
急に挙動不審な表情になった亀井さんが、迷った末にコクンと頷く。
「ちょっとおいで」
ロッカーから亀井さんを連れ出し、テーブルの側へと歩く。
「これなーんだ?」
「せ、せんぱい? なんか絵里、すごいイヤーな予感がするんですけどぉ」
僕の指先にはピーナツ。
きっと彼女の予感は当たっている。
二人の視線が絡み合う。
「こうしてやるっ!」
「きゃーー!!」
- 163 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/12(日) 22:38
-
しばらくもつれ合った後、部屋に入ってきた道重さんが見た物は、鼻からピーナッツを落とした瞬間の亀井さんの姿だった。
僕には今、亀井さんがなにを考えているのかがとてもよく解った。
わけの解らないままに亀井さんに襲われた道重さんも、やはり同じ運命を辿った。
まるで映画で観たゾンビや吸血鬼のように、この事象は恐るべき伝染性を持っていたんだ。
次々と楽屋へ戻ってくるメンバーが襲われていく。
理性を取り戻していた僕は、その修羅場を目にしながらこれはマズイことになったと考えていた。
その流れが断ち切られたのはよっすぃーのときだった。
おかしな精神状態にあった愛ちゃんが、襲いかかったはずのよっすぃーに逆襲されたんだ。
その手から飛んだピーナッツが、最後に戻ってきた藤本さんを直撃し、事態はより凄惨なものへと変化した。
感染者も非感染者もなく、敵も味方もない。
いつまで続くのかすら解らない、ピーナッツを中心にして混沌とした状態へ突入した。
そしてどれほどの時間が過ぎたのだろう。
開いたドアにマネージャーの怒声。
事態は急激に集束し、僕と……申し訳ないことにメンバー全員が正座で一時間あまりもお説教をいただいた。
けれど昔みたいに、少し子供だったあの頃のように、楽しかったと感じてしまったのはまぎれもない事実だった。
- 164 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/12(日) 22:39
-
上のと同じくラジオスレから。
拒絶したハズの“ピーナッツ”ですが、なにか降りてきたので書いてみました。
このくらいが限界ですorz
- 165 :名無し娘。:2006/11/12(日) 23:12
- なにかが降りてきたのか
- 166 :名無し娘。:2006/11/12(日) 23:30
- ゾンビや吸血鬼みたいってw
- 167 :−麗奈、おめでとう−:2006/11/17(金) 02:51
-
十一月十一日、0時。
今日も…いや、もう昨日か…無事にコンサートも終り今日の反省も書き終わって時計を
見ると、0時を指していた。
「田中さんのの誕生日か、メールでも送ろうかな?」
メールの内容を考えて色々と打ってみるがいいのが思いつかない…。
「どうしようかな…なかなかいいのが思いつかない…」
そんな事を考えていると、ある事が思いついた。
「田中さんのところに行けばいいんじゃん。直接『オメデトウ』を言ってあげよ」
思い立ったが吉日。田中さんの部屋番号をマネージャーから聞いて
部屋に向かい始めた、その時!!何かが光った。
- 168 :−麗奈、おめでとう−:2006/11/17(金) 02:52
-
「うぉっ!?」
いきなりの轟音に少し驚いてしまい、ちょっと体が震えた。
そんな自分に、ちょっと格好悪いと思ってしまったり、仕方がないと
自分に言い聞かせたりしていた。
窓の外を見ると雨は、とても強いものになっていた。
「こりゃ、すごいな…って、こんな事してる場合じゃないか」
部屋着で、田中さんに会うのもちょっと気が引けたので、ジャージから
ジーパンとTシャツに着替えて田中さんの部屋に向かった。
その途中で、二回目の雷も鳴ったが雷が来るとわかれば、もう怖くなかった。
しかし、雨は強くなっている。雨が、嫌いな僕は少しこの雨が怖くなった。
- 169 :−麗奈、おめでとう−:2006/11/17(金) 02:52
-
「早く、田中さんの所へいこう…」
足早にれいなの部屋の前に行くとといきなり扉がひらいた。
開いたドアの向こうから、僕より頭一つ以上下の低い影。
田中さんだと、わかった時田中さんが叫びそうなのを見て反射的に口を
押さえてしまった。
「ち、ちょっと田中さん。僕。僕だってば」
田中さんは驚いた顔からちょっと落ち着いた顔になっていた。
僕は、今の状況に困っていますけど…
「んーんー」
「あ、ごめん」
何を言ったかわからなかったが、僕を呼んだらしい事はわかった。
- 170 :−麗奈、おめでとう−:2006/11/17(金) 02:53
-
「えっと。ちょっと入れてもらっていいかな?」
「は? あ、どうぞどうぞ」
このままここに居るのもヤバイと思ったので、部屋に入れてもらう提案を出した。
断られるかも…とか思ったが、田中さんはすんなりと承諾してくれた。
いいのか? まぁ、男として見られてないって事か…なんて考えていると
廊下が少し光る。数秒後、外から雷鳴が鳴り響いた。
「ひっ!?」
「っと!?」
少し驚いてしまった。けれど、僕よりもっと驚いてしまった子がここに…
「田中さん、雷ダメなんだっけ」
固まっていた田中さんが顔を上げる。
- 171 :−麗奈、おめでとう−:2006/11/17(金) 02:54
- 僕の体にギュッとしがみついて、うなづくのがわかった。
一旦、離れると少し震えている田中さんの肩を優しく抱く。
「廊下じゃアレだし、とりあえず入ろっか」
そう言って、部屋の中に入って暖房を点ける。暖まっていく部屋の中で、
僕は、なんとか田中さんの気を紛らわせようと自分が4.5期として入ってすぐの
失敗談や、その時の中澤さんのお説教の話をちょっと大げさにして話した。
- 172 :−麗奈、おめでとう−:2006/11/17(金) 02:55
- そんな色々な話をしていると、横に座って今まで楽しそうに話を聞いていた
田中さんは、いつの間にか僕の方に頭を預けていた。眠たそうに目を
トロンとさせている姿がなんだか猫みたいで微笑ましかった。
「さてと、ベットに運ぶからね子猫さん」
僕は、田中さんをお姫様抱っこで抱え上げるとベットに優しく寝かせた。
田中さんは、小さな声で…
「かみなり……せんぱい……」
目蓋が少し開いたかと思うと、そのまま目蓋がゆっくりと閉じていく。
田中さんの手を優しく包み込み、安心させてあげたいと思った。
「いるよ。僕はここにいるから」
僕が、そう言うと田中さんは安心したかのような顔で眠りに落ちていくようだった。
「そういえば言ってなかったね…十七歳おめでとう…」
僕は、目の前で幸せそうに寝ている子猫さんの頭を優しく撫でた。
- 173 :TACCHI:2006/11/17(金) 03:02
- >>153-158 (匿名さん)
コラボさせていただきました♪
かなり遅くなりましたがいかがでしょうか?(汗)
いやー、コラボするのって楽しいですねw
>>160-163
かなり笑わせてもらいましたwピーナッツいいですね。
こんな事件が、ホントに起きてそうで実際に見てみたいですもんwww
表現の仕方も、ホントうまくて感心させられるばかりです。
いま、亀井さんの頭を撫でる作品を必死で考えていますw
もうしばらくお待ちください♪♪
- 174 :名無し娘。:2006/11/19(日) 05:32
- うんこだだもれ
http://d.hatena.ne.jp/INUman/
- 175 :名無し娘。:2006/11/19(日) 05:33
- すいません誤爆しました
- 176 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/26(日) 01:33
-
気持ちの整理がつかない。
自身の感情すら制御できずにいる。
そんな僕に、彼女にかけてあげる言葉があるんだろうか。
この数年で幾度もこみ上げてきた感情。
極めて単純な怒りでもあり、透きとおるほど無雑な哀しみでもあり。
様々なものが混じりあい、出口を求めるように身体の中から膨らんでくる激情。
激情。
その言葉通り、激しい感情ですらも、今、僕が目の前にしている光景が飲み込んでしまっていた。
今までにもそうだったんだろう。
今回だけが特別なんじゃないはずだった。
けど……
けれど、きっと。
今まで堪えてきたからこそ、そうして溜めてしまった哀しみは彼女の背に余るものになってしまったのかもしれない。
そう感じさせるほどに、今、僕が見ている背中は、目を離してしまえば消えてしまうんじゃないかと思うほどに小さく弱々しかった。
今のメンバーの中で、もう知っているのは僕だけしか残っていないけれど。
彼女はけして簡単に“強い”と言ってしまえる娘じゃあなかったから。
そんな彼女が作って……作り上げてきたアイデンティティを保ちえなくなるほどのダメージだった。
- 177 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/26(日) 01:33
-
「なあ」
どんな表情で紡がれた言葉なのか、僕には解らない。
けど、知る必要を感じないほど掠れきった声だった。
「うん?」
僕は短く返事をする。
余計な言葉は余計な刺激にしかならないかもしれないから。
「人の願いってさ、叶わないもんなのかね」
自嘲するかのような言葉、その中にどれだけの真実が含まれてるんだろう。
悔しくも情けないことに、僕はその言葉に返してあげられる何ものをも知らなかった。
下手な慰めやその場しのぎなんて求めてはいないだろうし、僕もそんな言葉は持っていない。
「ごめん」
なにも言えずにいる僕に――こんなときにまで――気を遣ったんだろう、彼女が言葉を重ねた。
- 178 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/26(日) 01:34
-
「わりーね、情けないリーダーでさ」
「そんなことない」
それだけは言える。
一度だってそんなことを思ったことはない。
「そっかな? そう?」
「うん。他の誰にだってそんなこと言わせない」
乾いた笑いが返ってくる。
微かな湿度を残したカラカラの笑い声。
「他に、誰もこないよね」
「うん」
「なんも言わないで、しばらくいてくんない?」
「……うん」
「サンキュ」
僕は黙ったままで、ただ彼女の背中を見つめていた。
自分がそうするであろうように、例え無理矢理にだったとしても、彼女も自分の気持ちをまとめるはずだから。
少しでもその手助けになればいいと、僕は彼女の側にいる。
- 179 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/26(日) 01:41
-
湿っぽくてごめんなさい。
そんな気分だったので。
>>165
今日はヘンなものが降りてきちゃいました。
>>166
そういうの好きなんですよ。
>>173 TACCHIさん
子猫さん……や、くすぐったい(^^;)
いつもありがとうございます。
亀井さんの話、期待しています。
- 180 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/06(水) 00:58
-
「今帰り?」
一人遅れて出た楽屋の前で、久しぶりに聞く声が耳に響いた。
意外な声に振り向いてみれば、数ヶ月ぶりに顔を合わす厳しくも優しい先輩の笑顔。
「や、保田さん!? ご無沙汰してます」
条件反射のように頭を下げると、厳しく躾けられた当時の思い出がよみがえってくる。
「ちょっと! なんで逃げるのよっ」
「え? 逃げるなんてそんな……ほら、もう帰るところでしたから」
「人の顔見て逃げるなんていい根性してるわね。ちょっと付き合いなさいよ」
「えぇー!?」
「いいから。いくわよ」
半ば無理矢理に連れてこられた隠れ家的な居酒屋。
差し向かいで日本酒を酌み交わし、あまり口にしないような――主に保田さん好みの――肴をつまみながら、ごく普通の世間話に終始していた。
四合瓶を二本空け、まだ飲むんだろうなとメニューに目をやり次の酒を選んでいたとき、今までの流れそのままの声で保田さんが爆弾を落とした。
「アンタさ、誰か好きな娘いないの?」
- 181 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/06(水) 00:59
-
「……はっ!?」
「なに思いっきり動揺してんのよ。そんなおかしなこと聞いてないでしょ」
「い、いや、そうですけど。なに、なんで急にンなことを……」
保田さんは真顔で、手にした箸をふるふると振ってみせる。
「好きなメンバーとかいないわけ?」
「メンバーって……えぇ? 娘。に、ですか?」
「でもいいし、もっと枠を広げてもいいわよ」
「……い、いませんよ。だって…仲間なんですよ?」
「よっすぃーとか藤本とか、高橋だっていい年頃なんじゃない。石川とか、ごっちん……」
人の言葉なんて聞いてもいないかのように、保田さんはあり得ない話を続ける。
押し黙った僕を見た保田さんが言葉を止めて、唐突にニヤリと笑った。
「なにかおかしいですか?」
「さあね。まぁ、本心はさておき、アタシにそういう風に言えるのは成長よね」
「もしかして、試しました?」
「うん」
カラカラと笑いながらこともなげに頷かれた。
話を止めるタイミングも、僕の表情を見ての反応も、こうまで見透かされると悔しくもならない。
「意地の悪い先輩ですね」
「言えるようになったじゃない」
やり返すこともできずにまた笑われる。
まぁ不快じゃない。爽快ではないにしろ。
- 182 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/06(水) 00:59
-
「よっすぃーの面倒見たらしいじゃない」
不意に変わった話は少し前の愉快ではない話に直結した。
それが表情にも出ていたのかもしれない。
「んな顔しない」
「……はい」
「で、どう?」
「なにがですか」
「色々よ」
「よっすぃーにはなにもしてませんよ。僕なんかじゃなにもできない」
フン、と、鼻で笑われた。
「アンタはいるだけでもいいのよ」
「……役に立たなくてもですか?」
「役に立つか立たないかは、周りが決めるわよ」
「はあ」
「もうちょっと自身持ちなさい。いい男になってきてるから」
「……ありがとーございます」
めずらしい誉められ方に気恥ずかしくなり、投げやりなお礼を返した。
楽しそうに笑う保田さんから逃げるように逸らした視線の先で、時計の針が日付を変わったことを教えてくれていた。
やり返すチャンスだと、そう思った。
「誉めてくれたお礼に、今日は僕が奢らせてもらいます」
「なにヘンな気使ってんの、いいわよ」
保田さんの空いたグラスに酒を注ぎ、自分のグラスも空け、同じように注ぎながら今度は逆にニヤリと笑って見せた。
「誕生日おめでとうございます」
グラスを掲げ言ってみせた。
驚いた保田さんが照れくさそうに視線を逸らせながらグラスを手にした。
硬質なグラスが、お祝いの音を鳴らし、僕は今日ぐらいは保田さんを背負って帰るのもいいかなと思った。
- 183 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/06(水) 00:59
-
圭ちゃんおめ。
- 184 :名無し娘。 :2006/12/07(木) 05:29
- だいぶ遅れたがヤススおめ
- 185 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2006/12/09(土) 17:04
-
局の廊下を歩いていると、ハロモニのスタッフさんに呼び止められた。
「ごめん、●●くん。あのさ、美勇伝のみんなを歌収録があと十分後にあるから
スタジオに呼んできてくれないかな?」
「へ? いいですよ。でも、なんで僕…?」
「おねがいね〜♪♪」
スタッフさんは、そのまま逃げるように走っていった。
「ま、いいか」
何も考えなくて、そのまま楽屋に向かった。
僕の辿りついた場所には、入り口の横に『美勇伝 様』と書かれた紙が
張ってあった。
−ゴンゴン−
「「「はぁ〜い」」」
ドアをノックすると中からは、三人の女の子の声。
「●●だけど、入っていい〜??」
「いいよ〜」
中から梨華ちゃんの声が聞こえて、僕はドアの中に入った。
- 186 :−バニー−:2006/12/09(土) 17:04
-
「今から、歌しゅ…!!??」
−バタン!!−
慌ててドアを勢いよく閉めて廊下に出た。
僕が見たもの…それは、バニーガールの格好をした女の子三人が、椅子に座って
こっちを見ている光景だった。
「え? あれが、歌衣装?? ジャケットだけじゃ、なかったの?」
一人で、自問自答を繰り返していると後ろのドアが開いて中から梨華ちゃんが、
ひょっこりと顔を出した。
「●●、何してんの??」
「いや、あのさ、あと10分後歌収録だって。スタッフさんに、伝えてって言われたからさ」
「ふ〜ん…●●。どう? 私たち」
「ど、どうって?」
「もう、…私たちの衣装似合ってる?って聞いてんの」
「あ、あぁ、なるほどね。う、うん、似合ってるんじゃないかな?」
僕は、梨華ちゃんを真っ直ぐに見れなくて視線をそらしながら答えた。
「●●、見てない。もう!!」
「うぉ!!」
そう言って、梨華ちゃんは僕の腕を引っ張って楽屋の中に無理やり入れた。
- 187 :−バニー−:2006/12/09(土) 17:05
-
「あ…お、おはようございます」
「あ〜●●先輩、おはようございます〜」
「●●君、おはよ〜」
僕の方を、見て笑顔でそう答える岡田さんと三好さん。け、けど、まともに見れない…。
「二人とも〜●●がね、衣装とっても似合ってるだって」
「ホンマですか〜!! 唯、めっちゃ恥ずかしいんですけど、先輩にそう言って
もらえてめっちゃ嬉しいです♪」
一気に僕との距離を詰めた岡田さん。ってか、近い、近いから!!
目線をどこにやっていいのかわからずに、オロオロとしていると
「●●君、座りなって」
三好さんから、椅子に座るように促された。僕は、居心地が悪くも椅子に座ると
岡田さんが、僕の前にしゃがみこんで、僕の顔を覗き込んでいる。
「な、なに??」
「いや、かわいい顔やなぁ〜って思って」
「そ、そうかな?」
そうすると、後ろから梨華ちゃんが僕を抱きしめてきた。
「唯、●●はあたしのものなんだから、ダメだよ」
「えぇ〜、ずるいですってぇ〜。唯も、先輩抱きしめたいです〜」
「じゃあ、私も参加しよ〜」
前と後ろ、そして横からも抱きしめられている僕はもう頭の中がパニックになっていた。
美勇伝デルタアタックを、喰らった僕は自分でもわかるぐらい顔が熱くなっていくのが
わかった。
逃げなくてはと思った、僕はちょっと荒々しい行動に出る事にした。
- 188 :−バニー−:2006/12/09(土) 17:05
-
「岡田さん、ごめん!!」
「え? きゃっ」
僕は、岡田さんの胸に向かって手を差し伸べると軽く押して体を離し
体を反転させて梨華ちゃんの方を向いた。
「梨華ちゃん、許せ!!」
「ん? んふ」
僕は、梨華ちゃんの耳に息を吹き込むと梨華ちゃんは力なく床に座り込んだ。
「三好さん、すいません!!」
「あ…」
三好さんのおでこにキスをすると僕は逃げるようにドアへ走った。
ドアを出る前にみんなの方を見ると。
「早くスタジオに行ってね。もう時間だよ」
「「「・・・」」」
そう言って、楽屋を出た僕は急いで自分の楽屋へ戻った。楽屋に戻ると、
田中さんたちから『顔が赤い』と指摘されたがなんとかごまかした。
その後のハロモニの歌収録は、なぜかPVより妖艶に撮れたとスタッフさんも
一喜一憂していた。
僕は、三人の顔がそれからまともに見れないです…。
- 189 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2006/12/09(土) 17:07
- すいません、遅くなりまして(汗)
ちょっと、遅い感じもしますが美勇伝ネタ書かせていただきました。
続きのコメントは、また後ほど書かせていただきます…
今から出かけてきますので(汗)
- 190 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2006/12/10(日) 09:20
- >>179 (匿名さん)
すいません、亀井さんの話ではなくて(汗)w
ラジオで話していた通り美勇伝のネタを書かせていただきました。
匿名さんの、今回の作品もいいですね〜。
よっすぃーと保田さんの話、どちらともよかったです♪♪
えりりんの話は、また後日書かせていただきますので、お楽しみに〜。
- 191 :名無し娘。:2006/12/10(日) 18:24
- 「先輩。」
誰かと思って振り向くと、松浦さんだった。
「あややどうしたの。」
「先輩に相談があって松浦に付き合ってもらえないですか?」
「いいよ。」
「それじゃあ松浦の楽屋に来てください。」
松浦さんの楽屋に一緒に行った。
「先輩どうぞ。」
「お邪魔します。」
楽屋のイスに座ると松浦さんが話し始めた。
「松浦ってわがままで態度でかいと思いますか?」
「え?」
突然の質問で僕は驚いた。
「人の性格って人によってどう思うか違うと思うけど、
あややの性格、わがままで態度でかいって思う人もいると思うよ。」
「先輩はどう思います?」
「俺もあややがわがままで態度でかいと思うときあるよ。」
「やっぱりそうですか。でもそれが松浦らしさですよね。」
「俺もそう思う。」
正直に言っても松浦さんは笑顔でいてくれたので安心した。
- 192 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/12(火) 22:18
-
それは久しぶりの雰囲気を覚える場だった。
メンバー全員での新聞紙面を飾る撮影と、にぎやかしい話題での取材。
が、それよりも。
別件で遅れて入った控え室で、僕は軽くショックな出来事があった。
…………
「遅くなりましたー」
軽くノックをし、「どうぞー」と、よっすぃーの返事を受けて開いた室内へ向けての第一声だった。
それが挨拶の言葉だというみたいに数人から遅いと言われながら、僕はそれらの全てを聞き流していた。
「で、もういるの?」
きょろきょろと見回した控え室の中で、年長組数人をのぞいた数人の輪ができている。
ちらりと見える二つ結びにした見慣れない黒髪。
「もーアンタだけだよ。挨拶してないの」
藤本さんが「遅いからだよ」なんてブツブツ言いながら教えてくれた。
どうやら小春ちゃんをはじめ、年少組はさっそく交流を持っているみたいだった。
- 193 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/12(火) 22:19
-
「僕も挨拶ぐらいさせてよ」
騒々しいくらいの輪に近づいて、後ろからそう声をかけた。
フッと会話が止まり、振り向いた亀井さんと小春ちゃんが少しばかり左右に分かれてやっと視界が開ける。
ああ、そうそう、こんな子だったな。そう思った。
ハロモニ収録の場で対面しているとはいえ、僕自身は何一つ絡んだわけではなかった。
「えっと、光井愛佳さん。だったよね。改めて、よろしくお願いします」
「…………」
僕がそう挨拶をした途端――正しくはその前からかもしれないけど――、控え室が静寂に包まれた。
小春ちゃんたちは黙って僕と、光井さんの間で視線をさまよわせ、後ろの年長組も興味津々という体で見つめているようだった。
そして……光井さんもなにも喋らない。
笑顔から真顔の間で半ば硬直したように表情を凍らせ、薄く開いた口元も微動だにしない。
「あれ……?」
気まずい静けさに、意味をなさず場つなぎ的に口を開いてみたけれど、状況は何一つ変わらなかった。
妙に静かで、とても気まずい。
「名前……間違ってないよね?」
「…………」
「ん?」
「……ぅ」
「み、光井さん、だよね?」
「は、はい」
えらく小さな声で、一応肯定の言葉が返ってきた。
前回の印象とはだいぶ違う……?
気がつかないうちになにか嫌われるようなことでもしたんだろうか。
が、そんな印象を与えるほどの時間でもなかったと気がついたとき、ドアがノックされ僕らは呼び出された。
- 194 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/12(火) 22:19
-
…………
そして取材を終え今に至る。
控え室の中で、荷物をまとめる間も、どうにも気になって仕方がなかった。
ふと振り向いた先で、田中さんと小春ちゃん、そして光井さんが楽しげに喋りあっている。
なにかの弾みでこちらを向き、僕と目があった田中さんが笑った。
僕に向かって。擬態語をつけるならば“ニヒッ”。そんな笑い方だと思った。
つと立ち上がった田中さんが口を開いた。
「先輩! 愛佳ちゃんが先輩のことずっと好き――」
部屋の外まで聞こえそうな声で話しだした口を、何故だか亀井さんが大慌てで塞いだ。
なにか二人でコソコソ話しているが、それは僕には聞こえなかった。
一方の光井……愛佳ちゃんはといえば。
やはり硬直していた。
笑顔と……泣き顔の真ん中のような表情で。顔中を真っ赤にして。
一つ違うことに気がついた。
口が、僅かに動いていた。
『あう』
そんな感じだろうか。
ともあれ、嫌われているんじゃないようだと解ったから、それでよしとしておこう。
――これからよろしくね
心の中で愛佳ちゃんへそう呟いて、田中さんへの反撃を考えることにした。
- 195 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/12(火) 22:28
-
八期メン加入祝い。
……ほとんど喋ってないですけどw
しかもレス区切るトコ間違えたしorz
>>185-188 TACCHIさん
乳……あ、違う。そうじゃなく。
TACCHIさんの描く“先輩”は、セクハラ……いや違うw
こういう明るさはいいですよね♪
カメちゃんも楽しみにしてます。
>>191
わがままで態度でかい(^^;)
まぁそうか……そうかも?
こっちの先輩はストレートに言うなぁw
- 196 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/18(月) 00:49
-
最近元気なくない?
なんて訊かれて困ったりすることがある。
特に元気ないなんてわけがないじゃん。
そう返事もしてるのに、メンバーからはそう見えてないらしい。
仕事だって頑張ってるし、スタッフさんには一度だってそんなこと言われないのに。
いつも一緒にいるメンバーにはなにか解るっていうのかな?
絵里自身も気がつかないような違い。ある?
「どうだろう……?」
「なにブツブツ言ってるっちゃ」
おっと、知らない間に言葉に出してたみたいで。
隣に座っていたれいなにツッコミを入れられた。
その表情が少し「ん?」って顔になって。
こっちも「ん?」って返したら、人の顔をまじまじと見て、遠慮がちに訊いてきた。
「やっぱ元気ない?」
「えー? そんなことないのに〜。おっかしいなぁ」
「ふうん」
「うん」
二人でおかしな納得の仕方をしたとき、楽屋のドアがノックされて静かにドアが開いた。
ドアの隙間からのぞいた顔を見たとき、自分の中で何かが繋がった。
ちょうど色々考えていたからこそだろうと思う。
急にすっくと立ち上がった絵里に、れいながなにか話しかけてきたけれど、とりあえずそれどころじゃない。
ドアへ向かって真っ直ぐ歩いていき、先輩の腕に自分の腕を絡ませてみた。
「な、な……?」
突然の行動に驚いている先輩だけど、それでも迷惑でなければ突き進むのみ。
そう、この甘えられる腕が足りなかったんだ!
困っていた先輩がいつの間にか笑顔に変わっていて、そして絵里の頭をポンポンと撫でるみたいに叩いてくれた。
足りなかったもの。
これが絵里のエネルギー♥
- 197 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/18(月) 00:50
-
書き終えてから気がついた。
ちょっとパクリしたような気がする(汗)
ごめんなさいごめんなさい。
- 198 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/23(土) 01:45
-
零時を過ぎた。
一番最初に届いたメールはれいなからのものだった。
明日渡すプレゼントに期待しててって書いてあった。
素直に嬉しい。
けど、今ちょっと微妙に淋しい。
メンバーみんな……光井ちゃんからまでメールをもらったっていうのに。
- 199 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/23(土) 01:46
-
そんな翌朝。
期待しててと言われたれいなからのプレゼントは、少し前に雑誌で見て「これいいよね」って話をしたブーツだった。
れいなの好みでもあり、色違いでお揃いになってるらしい。
安倍さんからも電話をもらった。
嬉しかった。
でも淋しい。
今日は個人の仕事だとかで会う機会すらないっていうのに。
メールもこない、電話もかけてくれない。
なら勿論プレゼントももらえない。
別にプレゼントが欲しいわけじゃない。
ただ祝って……ううん。
ただ声が聴きたい。会いたい。
それだけでもよかった。
- 200 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/23(土) 01:46
-
なのに。
せっかくの誕生日も残り一時間もない。
淋しくて、悲しくて、ちょっと悔しくて、思い切ってメールを送った。
一言だけ、起きてますかー、って。
にらむみたいにケータイを見つめながら五分。
「おそい……」
そんな呟きが届くわけもないのに、バッチリなタイミングで着信がきた。
先輩からのもの。『起きてるよ。亀井さんはまだ寝ないの』ってそれだけ。
まさか忘れてるんだろうかって考えがちらつく。
今、家ですか?
ちょっと自分から言いだすのは癪だったから、遠回しに話をする。
- 201 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/23(土) 01:47
-
今度はすぐに返信が届いた。
『ううん。今、歩いてる(笑)』だって。
つまんないよー、先輩。
絵里の誕生日が終わろうとしてるのに、どこをほっつき歩いてるんだ!
なんて言えるわけもない。
どう話そうか考えてる間に、もう一通メールが届いた。
『亀井さんは家にいるの?』
いますよ。そう返した。
またすぐに返信。
『よかった』って、それだけ。
なにが? よかった?
頭にクエスチョンマークが浮かぶ。
- 202 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/23(土) 01:47
-
着信。
電話だった。
「はい」
『今、家の前にいるんだ。ちょっと出てこれる?』
「へっ?」
『寒いからさ、出てきてくれると嬉しいな』
「い、いきます。すぐいきます」
慌てて一枚上着を羽織って玄関へ向かう。
覗き窓も確かめずに開いたドアの向こうで先輩が笑ってた。
「ギリギリ間に合った。十八歳おめでとう。それと、ちょっとフライングだけどメリークリスマス」
両手に二つのラッピングされた荷物を抱えたサンタさん。
ちょっと泣いちゃいそうな誕生日だった。
- 203 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/12/23(土) 01:47
-
亀井さん、おめでと。
- 204 :名無し娘。:2006/12/23(土) 11:11
- 今日は亀井さんの誕生日。
一応メールを送ったけど、
仕事でプレゼントあげれなかった。
と思いつつ自分のマンションに帰った。
部屋に入るとリボンをつけてラッピングした
亀井さんがいた。
「先輩、プレゼントに絵里を貰ってください」
「でも今日は絵里の誕生日でしょ」
「そうですけど、絵里いつも先輩に優しくしてもらってるから」
「ありがとう、絵里」
僕はそういって亀井さんの頬にキスした。
- 205 :−Birthday−:2006/12/23(土) 15:30
-
今日は、亀井さんの誕生日。
みんなで、誕生日プレゼントを持ち寄ってハロモニの楽屋で
誕生日会が始まった。
「絵里、誕生日おめでと〜」
『おめでと〜』
「ありがとうございますぅ〜♪♪」
「じゃあ、みんな誕生日プレゼント渡して〜」
よっすぃーからの合図で続々と誕生日プレゼントを渡していく
僕ら娘。のメンバー達。
「開けていいですかぁ?」
「うん。どんどん開けちゃって」
「じゃあ、これ」
「あ、れいなの」
「れいなか〜…なんだろ?」
紫色の包装紙で包まれた箱をガサゴソと開ける亀井さん。
「あ、これ…ネックレス?」
「うん、れいなとさゆと美貴ねぇも一緒のしとると。6期の
証って感じのが欲しかったけん…」
「れいな、ありがと。大切にするね。うへへ〜」
「うん」
照れたようにちょっと顔を赤くして、ぶっきらぼうに田中さんはそう答えた。
- 206 :−Birthday−:2006/12/23(土) 15:31
-
「次はぁ〜…これ♪」
そう言ってどんどんと開けていく亀井さんは、もらった人に笑顔で
お礼を言っていた。
「最後は…先輩?」
「そうみたいだね」
「あの、これ薄くないですか?」
「そうかな? まぁ。開けてみてよ」
亀井さんは、不思議そうに四角くて薄い包装紙をあけた。
「CD??」
「ジャケットは、だれ?」
「せんぱい…? 先輩!?」
『えぇ〜!?』
一斉に亀井さんに駆け寄る僕以外のメンバー達。
- 207 :−Birthday−:2006/12/23(土) 15:31
-
「せ、先輩、ソ、ソロデビューしたんですか??」
亀井さんが、僕の顔を驚いた顔で見つめる。
「うん。今日限定でね」
「え? 今日限定?」
「事務所に手伝ってもらってね。世界で一枚しかないんだよ」
「ホントですか? これ絵里のために?」
「もちろん。 だって、今日は亀井さんの誕生日でしょ。曲名は、『Birthday』
そのまんまで、ごめんね…って、絵里?」
亀井さんは、顔を下に向けて僕に顔を見られたくないようだった。
僕が、亀井さんに近づくと亀井さんの顔から水滴がCDに落ちていた。
「あ〜あ、●●が、亀井ちゃん泣かしちゃった〜」
「す…すいません、グスッ、とても嬉しくって」
「ごめんね、泣かせちゃって」
僕は、亀井さんの頭を撫でながら抱き寄せた。
周りから『絵里、ずる〜い』なんて声が聞こえたけど、今日ぐらい僕からいいよね?
誕生日おめでとう、絵里。
あれ? 僕の誕生日…誰か覚えてるかな??
- 208 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2006/12/23(土) 15:37
-
亀井さんの誕生日記念ネタいかがでしたでしょうか?
頭も撫でるのもちゃんと入れましたw
次のネタは、明後日かな??w
>>203 (匿名さん)
誕生日ネタめっちゃよかったです♪
その前のネタで先に頭を撫でるネタやられちゃいましたがwww
まぁ、気にせず…これからもよろしくです♪♪w
>>204さん
短いけれど、めっちゃいいですねw
萌えましたwww
これからも、どんどん書いてください。
- 209 :名無し娘。:2006/12/24(日) 09:28
- 「クリスマスかー」
ディナーショー慣れてきたけどがんばらないと。
私は23日の夜そう思っていた。
デイナーショーの当日になり、昼の回は無事に終わった。
夜の回になり歌おうと思ってステージに上がると、
先輩が座ってる。
「あ、先輩だ。名古屋まで来てくれたんだ。がんばらないと」
一生懸命ステージをやり、先輩と目が合うときはアイコンタクトした。
夜の回も終わり楽屋に戻ってくると、先輩が待っていた。
「あややお疲れ様。そしてメリークリスマス」
そう言ってプレゼントをくれた。
「先輩、名古屋まで来てくれたんですね。ありがとうございます」
「あややのディナーショーが見たくてね。
スタッフさんにチケット取ってもらったんだよ」
「お礼に松浦が今夜お酒飲みにつれってあげますよ」
- 210 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2006/12/25(月) 15:47
- 今日、ネタをアップする予定だったんですが、急にバイトが
入ったんで、ちょっと夜中になるかもしれませんが、それまで
お待ちいただければ幸いです。
今日、ラジオしながらネタ書こうかな・・・www
- 211 :−聖夜の夜に−:2006/12/29(金) 06:00
-
今日は、12月25日。外にいる僕の周りのカップル達にとっては
とても重要な日らしい。でも、僕にとっても重要な日のはずだった…
「やっぱ、みんな忘れてんのかな?? はぁ〜…」
そんな独り言もでてきて、近くにいたカップルに聞かれていたらしく
ちょっと気味悪がれて、じろじろと見られたので足早になる。
−♪電話だよ〜♪−
その時、携帯からみんなの声が聞こえてくる。僕の携帯の着信音だった。
携帯を開いてディスプレイを見ると事務所からだった。
「事務所? なんで?? もしもし?」
『●●?』
「マネージャー? どうしたんですか?」
『大変なの! 娘。のみんなが…」
「へ? 今日は、僕以外のメンバーは取材でしょ?」
『そうなんだけど、みんなが乗った車が事故起こしたらしくて・・・」
「う、うそでしょ…」
『●●、急いで事務所に来て!!」
「は、はい!! すぐにいきます!!」
真っ白になった頭の中。僕は、何も考える事ができず力の限り走り出した。
- 212 :−聖夜の夜に−:2006/12/29(金) 06:01
-
「うそだろ…はぁはぁ…絶対うそだって!!」
何度も何度も嘘を信じて走って走って走りまくった。
事務所のビルに着いて、エレベーターに乗ろうとしたけど
なかなか来ないエレベーターを待つ事ができず、階段を駆け上がった。
そして、勢いよく事務所の扉を開けると真っ暗だった。
「はぁはぁはぁ、マネージャー!? どこ…うわっ!!」
−パン、パパンー
いきなり鳴り響いた破裂音に僕は驚いてしまった。
その破裂音の後に、目の前を灯しだすロウソク。
『♪ハッピバースデイトゥーユー、ハッピバースデイトゥーユー♪』
ロウソクが、全部灯ったのと同時に娘。のみんなが出てきて
歌いだす。
『♪ハッピバースデイディア、●●〜…ハッピバースデイトゥーユー♪』
『おめでとー!!』
そう言って、拍手をしてくれるメンバーの笑顔を見た瞬間座り込んでしまった。
顔を塞ぎこんでしまう。
- 213 :−聖夜の夜に−:2006/12/29(金) 06:01
-
「せんぱい? どげんしたと?」
「だいじょうぶですかぁ?」
「●●?」
僕を、不思議そうに覗き込むメンバーたち。
「…かった」
「え??」
「よかった…みんな無事でよかった…」
僕の顔からポタポタと落ちる水滴。それに気づいたミキティが僕を優しく
抱きしめる。
「●●、ごめんね…大丈夫、大丈夫だから」
「せんぱい、大丈夫やけん…ごめんなさい」
「絵里は、ここにいますから」
「さゆも、元気ですよ」
そう言って抱きしめてくれる娘。のみんな。
暖かくて優しい気持ちになれる・・・涙がさらに溢れた。
「…ったく、誰だよ…グスッ、こんな悪い冗談思いついたの…グスッ」
「あぁ〜、ごめん。あたしだわ」
「おまえか、よしこ…絶対許さん…」
「でも、みんな即決で賛成してくれたよ」
僕が、みんなの顔を見るとみんな苦笑いになっていた。光井さんまで…
- 214 :−聖夜の夜に−:2006/12/29(金) 06:02
-
「このやろ〜…はぁ〜、仕方ないなぁ…もう今日だけにしてよね」
「せんぱい、早くロウソクの火消してくださいよぉ」
亀井さんに、背中を押されてケーキの前にやってきた。
「せんぱい、消す前に願い事してくださいね」
僕は、ケーキの前で目を瞑り手を組んで願い事をかけた。
そして、ロウソクに向かって一気に息を吹きかけた。
ロウソクを吹き消すと、みんなから手に持てないぐらいプレゼントを
渡された。
「れいな〜」
「はい?」
「れいなのプレゼントは??」
「え? なんで、れなからなんですか?」
「去年、プレゼントくれなかったのは誰でしょうか??」
「黄色の箱の奴です。あ、でも…」
「え? また中身入ってないとか??」
そんな田中さんの言葉を聞かず、黄色の包装紙に包まれた
箱を開けると、そこには水着のれいなの写真があった。
「これは? れいなの写真集?」
「は、はい。あの来年発売の奴なんですけど、お願いして一冊先輩のために…」
「ありがとう。これ、後でゆっくり見させてもらうね」
「はい。あ、あと、先輩あとで時間あります??」
「うん、姉さん達に捕まらなかったらね」
「ありがとうございます」
その後も、みんなからのプレゼントを続々と開けていき、みんなからお祝いの言葉を
言ってもらった。光井さんは、顔が真っ赤になりながらも言葉少なめに、僕に
誕生日プレゼントを渡してもらった。
最後に、みんなと笑顔で誕生日記念の写真を撮った。
ケーキを囲んで笑顔で真ん中で写っている目を真っ赤にした僕。
恥ずかしい記念日になったけど、とっても嬉しい記念日になった。
僕の願い…みんなが、ずっと笑顔で…。
- 215 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2006/12/29(金) 06:03
- 遅くなって申し訳ないです。クリスマスネタですw
次のネタはすぐに・・・www
- 216 :名無し娘。:2006/12/29(金) 13:33
- 気になるひょう
- 217 :匿名 ◆TokDD0paCo :2007/01/03(水) 04:18
-
へらへらとした笑顔で爆弾を落とされたのは三人だけでの席だった。
「卒業、決まったわ」
藤本さんも僕も、よっすぃーがそんな表情をするしかないんだということは解っていた。
けれど僕はそれに対して何も言えず、藤本さんは憤りを露わにした。
今にも掴み掛からんばかりに詰め寄る藤本さんをいなすように肩に腕を回しなにかを呟いたよっすぃー。
仕方ないな、そんな笑いを浮かべたよっすぃーの隣で、藤本さんは憮然として黙り込んでしまった。
僕へ視線を流してチョイチョイと指が動く。
ため息をついて距離を詰めた僕に、毅然とした声でよっすぃーがこう言った。
「もうアンタが一番先輩になるんだからさ。頼んだよ」
今ここで、そんなセリフを口にする彼女に、「反則だよ」と嘆息しながら空いた手に巻かれた僕はやるせなさを飲み込んだ。
今日は酔ってしまってもいいかもしれないと、ほんの少しだけ、そう思っていた。
- 218 :名無し娘。:2007/01/03(水) 20:31
- >もうアンタが一番先輩になるんだからさ
そうか、このスレ的にはそうなるんだよね・・・
- 219 :−旅立ち−:2007/01/04(木) 14:05
-
今僕の横には無表情のミキティ。
別室では、高橋さんとよっすぃーが1対1で話している。
たぶん、今後の事を話しているんだと思う。
「・・・」
「なぁ、無言は寂しくない?」
「・・・」
無言のミキティ。表情は、無表情のようで少し悲しそうだった。
「あのさ…泣きたかったら、今泣いとけば?」
「・・・」
「明日からは、泣けないよ。みんなの前で、泣きたくないでしょ」
「・・・あんたは?」
「僕は、今は泣けない」
「なんで?」
「ミキティが、泣くからさ…」
そう言うと、ミキティは立ち上がり僕を後ろから抱きしめた。
「前じゃなくていいの?」
「見られたくない…」
「そっか・・・」
背中から少し震えているのが伝わってくる。
後ろから抱きしめられている手を僕は優しく優しく包み込んだ。
明日から、笑顔でね…
- 220 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2007/01/04(木) 14:09
- えっと、何を書いたらいいのやら・・・今回はマジでビックリしまして・・・
ネタも、よっすぃーは何か出せなくてミキティにしたんですが、やっぱ寂しいですね。
でも、最後まで突っ走っていってほしいです。
- 221 :名無し娘。:2007/01/06(土) 13:36
- 吉卒…年少メンはどういった感じで受け止めたんだろうな
- 222 :−翌日・・・−:2007/01/07(日) 02:40
-
みんなが集められた室内には重い空気が流れている。
「・・・という事で、吉澤が卒業する事になった」
事務所のお偉い方からの説明のあとによっすぃーが話す事になった。
「あたしは、今年の5月のコンサートで卒業することになりました。
これは、娘。のためでもあるしあたしのためでもある。だから、
最後までみんなと突っ走っていきたいと思います」
僕の横に珍しく居た久住さん。今日は、よっすぃーやミキティが
近づけないほどピリピリしてたからだと思う。
僕の手をぎゅっと握る久住さん。そして、久住さんは今にも泣きそうな
目で僕を見つめていた。
「小春…」
「せんぱい…先輩は、知ってたんですか…」
「うん…昨日ね…」
「なんで…な…んで」
目から大粒の涙を流し始めた久住さんの頭を空いている片方の手で
撫でてあげる。
「なんで…え、笑顔…なんですか?」
「・・・だって、僕が泣いちゃ小春たち泣けないでしょ?」
周りを見ると昨日知らされていた僕とミキティ、そして高橋さんの
3人以外は、突然の事に放心状態になっている人もいれば、
涙を流している人も居た。
「小春…今からいっぱい思い出作ろ…いっぱい…いっぱいさ」
「はい…はい!!」
そう答えた久住さんの顔は完璧とまではいかないけれど、
精一杯の笑顔だった。
久住さんの頭を優しく優しく何度も撫でてあげた。
よっすぃー、卒業するなんてずるいよ…こんな後輩が居てくれるんだからさ。
卒業まで、この子たちもう泣かせちゃダメだよ。僕もね…
- 223 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2007/01/07(日) 02:46
- まぁ、これはね本当はにある方にあげようと思ってたんですけどね…
ある方から『載せたほうがいいよ』って、言われたんで載せさせていただきました。
いかがでしたでしょうか??ホント年少組は、ショックでしょうね〜
今日のハロモニ見なくては・・・
- 224 :匿名 ◆TokDD0paCo :2007/01/07(日) 06:14
-
卒業なんて言葉は聞きたくなかった。
僅か数ヶ月前に、大事な同期を二人も立て続けに見送って、空いてしまった心の穴をやっと塞いでいるところだっていうのに。
吉澤さんに呼び出されたこの部屋に入って、先に座っている顔ぶれを見たとき、「あぁ」と、そう感じた。
次はこの中の誰かなんだって、漠然とそう思った。
それが吉澤さんだと聞かされて、大きな驚きとより大きな不安と、そして少しだけ、ホッとしている自分がイヤだった。
そうしてしばらく話をして、話が後に残される側に移ったとき。
不機嫌そうに黙っていた美貴ちゃんが口を開いた。
「そのまんまスライドしてミキがリーダーんなるらしいから」
「あ、うん」
「で、愛ちゃんがサブリーダーだから」
「あ、うん……へえっ!?」
「そういうことだから」
そう吉澤さんが付け足すように話した。
けれど……
「あの……ガキさんとかの方が――」
「ダメ。決まったことだから。んなこと言いだしたらミキだって」
「先輩とか……」
「愛ちゃん?」
「は、はい?」
先輩が今までで一番かもしれないほどに真剣な表情で名前を呼んだ。
その真剣さに押されるように返事をしたけれど、少し怖いくらいだった。
- 225 :匿名 ◆TokDD0paCo :2007/01/07(日) 06:14
-
「本気でそう言ってるの?」
「え……?」
「うまく話せないからとか、向いてないからとか、そう思ってるからだよね?」
「……はい」
「モーニング娘。なんだよ? 僕はその光の中にある影でしかないんだ」
「そ、そんなこと――」
「ある。僕はそれでいいと思ってるし、それが正しいことなんだから。
でもだからこそ強い光であってほしいって思うし、そのために頑張ろうって思うんだ」
先輩は淡々とした声でそう言った。
それは自分の存在を嘲るでもなく、たった一人、違う性別で異分子扱いされることですら誇っているような。
そんな強さを持った表情だった。
「愛ちゃんにもそうあってほしいって思っちゃいけないかなあ?」
「せんぱい……?」
「より強く光るために、愛ちゃんも自分で作った殻を壊して頑張ってほしいって。
そう期待して……そう願っちゃダメかなあ?」
「…………」
テーブルへ目を落として考える。
自分にできるんだろうかって。
期待に応えられるんだろうかって。
自分の意志と同じように上げた目線が先輩の目と交わった。
先輩は黙って私を見つめていた。
そこには求めてるんじゃなく信じてるって言葉がにじんでいる。
「……がんばります」
「そう言ってくれるって信じてたから」
先輩はそう優しく笑いかけてくれて。
強い目で見つめていたミキちゃんも表情をほころばせて。
そして吉澤さんが手を差し出して、ヒョイとあごをしゃくって見せた。
なんのことだろうと思っていると、ミキちゃんと先輩が同時に手を動かして吉澤さんの上で交わりあう。
ああ、そういうことかと思うのと同時に、先輩が私の手を取って重なった三つの手の上に導いてくれた。
それぞれ少しずつ感じる三様の手のぬくもりが、それぞれに同じ感情でいることを教えてくれる。
できるか、じゃあなく、やらなきゃいけないんだって思う。
がんばっていこう……。
- 226 :匿名 ◆TokDD0paCo :2007/01/07(日) 06:15
-
すいません、放送中にこんなん書いてました。
AA消えた流れで黙々と。ごめんなさいm(_ _)m
- 227 :−二十歳だから…−:2007/01/24(水) 10:15
-
今日は、局での撮影のため廊下を歩いていると。
「●●〜」
僕を呼ぶ声がして後ろを振り返ると、そこには水色の衣装を着たごっちんが居た。
「おはよ、ごっちん」
「おはよ〜、何、今からスタジオ??」
「うん。ごっちんは?」
「私は、今終わったところ〜」
「あぁ、そっか10年記念隊だよね」
「そうそう」
その場で、くるっと一回転して僕に衣装を見せてくれるごっちん。
「うん。可愛いよ、似合ってる」
「へへぇ。あ、そういえば何で●●選ばれなかったの??」
「え? 何に?」
「10年記念隊。だって、奇数の期に入ったメンバーで選ばれてるんでしょ??」
「そうらしいけど…僕は4.5期って微妙だからなぁ〜中澤さんも愛ちゃんも選ばれ
なかったんだし」
「むぅ〜…」
ごっちんは、納得いってないらしく口びるをアヒルみたいにとがらせてる。
「僕は、いいんだよ。みんなの活躍を見れればそれだけで嬉しいんだから」
「私は、よくないのぉ〜」
そういって、僕の腕をブンブンと振ってるごっちん。
- 228 :−二十歳だから…−:2007/01/24(水) 10:15
-
「わかった、わかったから。今日僕のおごりで飲みに行こう」
「ホントに??」
その瞬間に目が輝くごっちん。
「うん。けど、僕お店とかあまり知らないから…」
「じゃあ、あたしのおすすめのお店で飲もう」
「あまり飲ませないでよ。僕二十歳になったばかりなんだから…」
「大丈夫、大丈夫♪♪」
「じゃあ、待ち合わせどうする?」
「私楽屋で待ってるよ」
「いいの? ちょっと、時間かかるかもだよ?」
「いいのぉ〜待つのも楽しみなんだから」
「はぁ〜…わかったよ。じゃあ、終わったらすぐに楽屋に行くね」
「はぁい。待ってるね〜」
そう言ってごっちんと廊下で別れた。この時はまだ、隠れていた二人の存在に
気がつかなかった。
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