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俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜3
- 133 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/01(水) 23:07
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なんでこうなったんだっけな?
ふと目の前で楽しげに話している二人を見ながらそう思った。
ツアーでMCをしているからか、近頃この二人で一緒にいるところをやたらと目にしている気がしていたんだ。
きっかけは良く覚えていないけれど、確か藤本さんからご飯にと誘われたところへ田中さんが通りかかった。
……んだったと思う。
が、なんだろう、この疎外感は。
ツアーの話題で盛り上がるならまだ入りようもあるけれど、僕のいないロケの話じゃあ頷くくらいしかできない。
まぁ、別に構わないんだけどさ。
「れいな」
ふいにトーンが変わった藤本さんの声。
同時にヒョイと上がった腕が田中さんの口元へ伸びた。
僅かに身体を反らした田中さんに構うことなく伸ばされた指先にお米が一粒。
「れいな、あーん」
「え? あーん」
半ば条件反射で開いた口へすっぽり差し入れられた藤本さんの人差し指。
勢いでご飯粒ごと藤本さんの指をくわえ込んでしまっている田中さん。
その何とも言えない画、そして田中さんの表情に笑いを堪えていたら、本人と目があってしまいお互いに苦笑いを浮かべた。
- 134 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/01(水) 23:07
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その瞬間、「ストップ!」とかけられた藤本さんの声に僕らは身を固くする。
まるでデジャブのように藤本さんの腕が差し上げられて、今度は僕の方へ伸びてきた。
触れるか触れないかのところで離れていった指先には、やはりお米が一粒ついていた。
からかいを隠そうともしない笑顔でニッコリとしてみせる藤本さん。
どうしようもない失敗を見咎められたような居心地の悪さ。
「あーん」
やっぱり。
数秒躊躇して口を開きかけたとき、「なーんてね」と藤本さんが指先を自分の口にくわえた。
「れいなと間接キス、惜しかったねー」
顔を赤くしてる田中さんと、してやったりの藤本さん。
間接キス……ね。
教訓。
食事中とはいえ気を抜く事なかれ。
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