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俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜3
- 185 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2006/12/09(土) 17:04
-
局の廊下を歩いていると、ハロモニのスタッフさんに呼び止められた。
「ごめん、●●くん。あのさ、美勇伝のみんなを歌収録があと十分後にあるから
スタジオに呼んできてくれないかな?」
「へ? いいですよ。でも、なんで僕…?」
「おねがいね〜♪♪」
スタッフさんは、そのまま逃げるように走っていった。
「ま、いいか」
何も考えなくて、そのまま楽屋に向かった。
僕の辿りついた場所には、入り口の横に『美勇伝 様』と書かれた紙が
張ってあった。
−ゴンゴン−
「「「はぁ〜い」」」
ドアをノックすると中からは、三人の女の子の声。
「●●だけど、入っていい〜??」
「いいよ〜」
中から梨華ちゃんの声が聞こえて、僕はドアの中に入った。
- 186 :−バニー−:2006/12/09(土) 17:04
-
「今から、歌しゅ…!!??」
−バタン!!−
慌ててドアを勢いよく閉めて廊下に出た。
僕が見たもの…それは、バニーガールの格好をした女の子三人が、椅子に座って
こっちを見ている光景だった。
「え? あれが、歌衣装?? ジャケットだけじゃ、なかったの?」
一人で、自問自答を繰り返していると後ろのドアが開いて中から梨華ちゃんが、
ひょっこりと顔を出した。
「●●、何してんの??」
「いや、あのさ、あと10分後歌収録だって。スタッフさんに、伝えてって言われたからさ」
「ふ〜ん…●●。どう? 私たち」
「ど、どうって?」
「もう、…私たちの衣装似合ってる?って聞いてんの」
「あ、あぁ、なるほどね。う、うん、似合ってるんじゃないかな?」
僕は、梨華ちゃんを真っ直ぐに見れなくて視線をそらしながら答えた。
「●●、見てない。もう!!」
「うぉ!!」
そう言って、梨華ちゃんは僕の腕を引っ張って楽屋の中に無理やり入れた。
- 187 :−バニー−:2006/12/09(土) 17:05
-
「あ…お、おはようございます」
「あ〜●●先輩、おはようございます〜」
「●●君、おはよ〜」
僕の方を、見て笑顔でそう答える岡田さんと三好さん。け、けど、まともに見れない…。
「二人とも〜●●がね、衣装とっても似合ってるだって」
「ホンマですか〜!! 唯、めっちゃ恥ずかしいんですけど、先輩にそう言って
もらえてめっちゃ嬉しいです♪」
一気に僕との距離を詰めた岡田さん。ってか、近い、近いから!!
目線をどこにやっていいのかわからずに、オロオロとしていると
「●●君、座りなって」
三好さんから、椅子に座るように促された。僕は、居心地が悪くも椅子に座ると
岡田さんが、僕の前にしゃがみこんで、僕の顔を覗き込んでいる。
「な、なに??」
「いや、かわいい顔やなぁ〜って思って」
「そ、そうかな?」
そうすると、後ろから梨華ちゃんが僕を抱きしめてきた。
「唯、●●はあたしのものなんだから、ダメだよ」
「えぇ〜、ずるいですってぇ〜。唯も、先輩抱きしめたいです〜」
「じゃあ、私も参加しよ〜」
前と後ろ、そして横からも抱きしめられている僕はもう頭の中がパニックになっていた。
美勇伝デルタアタックを、喰らった僕は自分でもわかるぐらい顔が熱くなっていくのが
わかった。
逃げなくてはと思った、僕はちょっと荒々しい行動に出る事にした。
- 188 :−バニー−:2006/12/09(土) 17:05
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「岡田さん、ごめん!!」
「え? きゃっ」
僕は、岡田さんの胸に向かって手を差し伸べると軽く押して体を離し
体を反転させて梨華ちゃんの方を向いた。
「梨華ちゃん、許せ!!」
「ん? んふ」
僕は、梨華ちゃんの耳に息を吹き込むと梨華ちゃんは力なく床に座り込んだ。
「三好さん、すいません!!」
「あ…」
三好さんのおでこにキスをすると僕は逃げるようにドアへ走った。
ドアを出る前にみんなの方を見ると。
「早くスタジオに行ってね。もう時間だよ」
「「「・・・」」」
そう言って、楽屋を出た僕は急いで自分の楽屋へ戻った。楽屋に戻ると、
田中さんたちから『顔が赤い』と指摘されたがなんとかごまかした。
その後のハロモニの歌収録は、なぜかPVより妖艶に撮れたとスタッフさんも
一喜一憂していた。
僕は、三人の顔がそれからまともに見れないです…。
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