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俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜3
- 1 :TACCHI:2006/09/18(月) 03:42
- すいません、前スレ埋めてしまいまして(汗)
今度から、こっちでお願いしますm(_ _)m
- 56 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/06(金) 21:12
-
そうだった。この娘はこういう娘だったんだ。
最近の頑張りを見ていて忘れかけていたけれど、なかなか根幹は変わらないらしい。
妙なところで自信を持てずにいて、自分の価値を低く設定するような。
「ふぅ。……ホントに、だよ」
改めてそう思っているということが伝わるように、しっかりと心を込めた言葉でそう話した。
愛ちゃんはその僕の言葉を咀嚼するみたいに視線をさまよわせた後、子供みたいにニッコリと笑って頷いた。
「この後はどうしよっか?」
「まだ…つきあってもらえるんです、よね?」
「ん? もちろん。約束したでしょ」
断られやしないかと、どこか遠慮がちに聞いてくる愛ちゃんが微笑ましくて、クスッと笑いながらそう答えた。
笑ったことに対してだろう、少しだけ拗ねたような表情をした愛ちゃんは、すぐに笑顔に戻って嬉しそうに話しだした。
「じゃあ買い物がしたいです。先輩に見立ててもらって。それからなにか食べて……」
おかしなくらいはしゃいでる愛ちゃんの話に、時折相づちをうちながら自然に笑顔になって聞いていた。
目立ちすぎじゃないかと心配になるくらい、身振り手振りを交えてこの後の予定を話している。
- 57 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/06(金) 21:12
-
お茶を終えた僕らは、番組でお世話になったスタイリストさんから聞いたショップへ足を運んだ。
幸いにもというべきか他にお客がいない店内で次々と服を手に取っては上下で合わせてみて、それが気に入った時にはクルリと廻ったりもする。
結局、秋に合わせたカーディガン、キャミ、膝下までのふんわりした2WAYのスカートまで一揃えを買うことになった。
チケットの分にと、半分僕持ちで買ったそれを手にしながら、はにかむような笑顔の愛ちゃんが聞いてきた。
「着て帰ってもいいですか?」
「そりゃ……構わないけど。いいですよね?」
一応店員さんに話を通して、頷いてくれたのを見た愛ちゃんが試着室へ姿を消した。
しばらくすると少しだけ開いたカーテンから愛ちゃんがヒョコっと顔をのぞかせる。
「終わった?」
「はい……」
「どうかした? 合わなかったりする?」
「や、そうじゃないんですけど」
「じゃ出てきて見せてよ」
「……似合うのかな。どうですか?」
試着室から出てきた愛ちゃんが、真新しい服を気にしながら気恥ずかしげに聞いてきた。
- 58 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/06(金) 21:14
-
「先輩……?」
「あっ、よ、よく似合ってる、と思うよ」
焦りと動揺は滑らかに口が廻ることの邪魔をして、どもった言葉は愛ちゃんへ真実を伝えなかった。
「なんか嘘っぽいです」
「ごめん。そうじゃなくて……似合ってるから。あんまり素敵なんでビックリした」
「…………」
真意の伝わった瞬間に立場が逆転した。
ビックリしたのは愛ちゃんの方で、照れくさそうに目をそらして。
聞き取るのがやっとなくらいに小さな声で「ありがとうございます」と口にした。
その後いくつかの店を廻った僕らは小さな和食屋で夕食を摂り、二人で色々なことを話したりした。
飲み過ぎない程度に軽くお酒を飲み、うっすらとピンクの頬で話す愛ちゃんが、僕の目にはとても新鮮で印象的だった。
帰りのタクシーの中、残り少ない一日を惜しむように口数が少なくなる愛ちゃん。
微かに酒気を感じる熱っぽい吐息を意識しないように、ポツポツと話しかけながらも窓の外で流れる景色を見ていた。
- 59 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/06(金) 21:14
-
「先輩……。今日はありがとうございました。すごく楽しかったです」
マンションの前でタクシーを降りた愛ちゃんが、名残惜しく感じてくれてるように少し寂しげに笑う。
僕が笑顔を返すと、「これも」とスカートをヒョイと摘んで、今度は嬉しそうに笑ってくれた。
「なら良かった。僕も楽しかったから。また機会があったら遊びに行こっか」
「…………」
愛ちゃんの表情を見てさらりと口にした言葉だったけれど、返ってきたのはぎこちない笑顔だけだった。
「どうしたの?」
「また、機会があったら……かぁ」
「……うん」
「先輩っ、あがっていきませんか?」
「え? ……でも」
「あっ、冗談です、ごめんなさい。……また明日っ」
早口にそう言って背中を向けた愛ちゃん。
振り返る瞬間に垣間見えたその表情に、ごく僅かな哀しみを感じたのは僕のせいなんだろうか。
少し胸が痛んだ帰り道、一通のメールが届く。
また遊びましょーねっ♪
あい
たった一行の短いメールだった。
けれどそれはとても愛ちゃんらしく、胸の痛みを軽くしてくれるものだった。
- 60 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/06(金) 21:18
- 愛ちゃんBDシリーズ完結。
もうちょっと短くするつもりだったのに……
>>51>>53>>54
レスありがとうございまーす。
>>52
いや、予行演習なのは、もうじきガキさんが歳を重ねるので。
ガキさん軸に一本書いておこうかなぁと。
なに書くか、どう書くか決まってないんですけどね。
- 61 :あぼーん:あぼーん
- あぼーん
- 62 :名無し娘。:2006/10/08(日) 01:11
- BD?
- 63 :名無し娘。:2006/10/08(日) 01:18
- BirthDayじゃない?
- 64 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/09(月) 23:51
-
れいなとケンカした。
きっかけが何だったかなんて思い出せないくらい、きっと些細な理由だったんだと思う。
けど気がついたられいなはすごく怒ってて、こっちも退けなくなってた。
いつの間にか周りにメンバーも集まってきて、ぐじゃぐじゃになって勢いでその場から逃げだしてしまった。
楽屋を出て走り出した瞬間に一つ先の扉が開いた。
危なくぶつかる寸前で、ひょいと開いた隙間に引き込まれた。
なにがなんだか解らないでいる絵里の前に、どうしてだか先輩が立っていた。
「……あれ?」
ああ、そうか。一つ隣は先輩の楽屋なんだから、いて当たり前なんだった。
だけど……おや? なんでこうなってるんだろう?
「ハデにやったみたいだね」
「はい? な、なんのことでしょー?」
「丸聞こえだったから、ごまかされてもね」
あー……この先輩のふんわりした優しい話し方には弱くって、あれだけ昂ぶってた心がすっと静まってくのが解る。
- 65 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/09(月) 23:52
-
「で、飛び出してきちゃったのね?」
「そんなんじゃないんですけどー……あー、そうかも」
「またどうしてそんなんなっちゃたんだろうね」
「どうして? でしょう? んー……?」
責めるわけでも急かすわけでもない。
ただ不思議がってるみたいに話す先輩が見つめてくる。
そうやって真っ直ぐに見つめられているうちに、すっかり普段に戻った頭で考えた。
実際、考えてはみてもハッキリとは思い出せないんだけど、でも……
先にれいなを怒らせるようなことを言ったのは、やっぱり絵里だったような気がする。
「なんか思いだしたみたいだね」
絵里の表情を見てそう言ったんだろう、先輩がクスクス笑ってた。
笑われてるのはどうかと思うけど、先輩のこういう表情は結構……かなり好きだったから、全然悪い気持ちにはならなかった。
「そのぉ、えへへ……」
ちょっと素直に話すのが恥ずかしくて、ごまかすみたいに笑ってみた。
けど、先輩はもうちゃあんと解ってるって感じで苦笑して、演技だって解るようなため息をついて口を開いた。
- 66 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/09(月) 23:54
-
「じゃあさ、謝りいこっか。一緒に行ったげるからさ」
そう言って手を差し伸べてくれる先輩は、優しさ8、心配2って感じの笑顔をしていた。
ちょっとイヤだけど伸ばしてくれた手は振り払えない。
それどころか喜んで飛びついちゃいたいくらいなんだから。
渋々と手を重ねると、少し大きなあったかい手できゅっと包んでくれた。
ニッコリ笑うその表情に静まっていたキモチがむくむくと起き出してきて、あっという間に一杯に膨れあがってしまった。
「うー」
小さく唸って、歩き出そうとした先輩の腰にすがりついた。
――やっちゃった
多分、先輩は困った顔してるんだろうなって思う。
でも……だけど。
「少しだけ、時間もらっていいですか?」
じっとしてた先輩が、ちょっと身体をひねったと思ったら、ポンポンと頭を撫でてくれた。
どうしようもないくらい優しいキモチになってくる、不思議な、魔法みたいな手だった。
- 67 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/09(月) 23:55
- いつもさらしてから思う。
もうちょっと練ってからの方が良かったなって。
>>62>>63
ごめんなさいごめんなさい。
おっしゃるとおりバースディです。
- 68 :名無し娘。:2006/10/10(火) 01:36
- えりりん視点イイヨー
- 69 :−もしもし、亀よ−:2006/10/10(火) 03:01
-
楽屋でのんびりしてると隣から誰かと誰かの喧嘩する声。
耳を澄ませて聞いてると、田中さんと亀井さんだということがわかった。
田中さんが、本気で怒ってる。あの仲間思いの田中さんが、あんだけ怒ってる
って事は亀井さんが、それだけ怒らせたことを言っちゃったのかな?とか
考え事してると・・・
「もう、れいななんか大っ嫌い!!」
そう聞こえて、勢いよく開けられたドアの音。
僕は、ドアを開けるとこっちに向かって走り出そうとしていた亀井さんの
腕を掴んで自分の部屋へひょいっと引っ張った。
「……あれ?」
何がなにやらわからないって顔をしてる。
まぁ、いきなり自分の部屋に入れちゃったらそうなるか。
なんとか仲直りさせてみるかな? よっすぃーもミキティも、今はれいなのフォローで
忙しいだろうし。
「ハデにやったみたいだね」
「はい? な、なんのことでしょー?」
「丸聞こえだったから、ごまかされてもね」
ちょっと怒った表情が緩んだ。そして、今起こった事を話してもらった。
二人の喧嘩は、たぶんちょっとした事だと思う。
僕は、優しく笑顔で尋ねてみる。
- 70 :−もしもし、亀よ−:2006/10/10(火) 03:02
-
「で、飛び出してきちゃったのね?」
「そんなんじゃないんですけどー……あー、そうかも」
「またどうしてそんなんなっちゃたんだろうね」
「どうして? でしょう? んー……?」
腕を組んで考えているようで、僕はやさしく見つめる。
そして、亀井さんは何かを思い出したようだ。
僕は、苦笑いの顔が面白くてちょっと笑ってしまう。
「なんか思いだしたみたいだね」
亀井さんは、少し顔を赤くして苦笑いになった。
「そのぉ、えへへ……」
恥ずかしそうに、ごまかしている亀井さん。
仕方ないなぁ〜…僕は、わざとらしくため息をついてある提案をだした。
- 71 :−もしもし、亀よ−:2006/10/10(火) 03:03
-
「じゃあさ、謝りいこっか。一緒に行ったげるからさ」
僕は、笑顔で手を差し伸べる。やっぱ、後輩は心配だしね。
亀井さんは、渋々といった感じで僕の手に自分の手を重ねた。
僕は、優しく亀井さんの手を包み込むと隣の部屋に向かって歩き出そうとする。
「うー」
後ろから、小さな唸り声が聞こえたかと思うと亀井さんが僕の腰に
抱きついてきたのがわかった。
――ったく、この亀さんは…
亀井さん、この角度からは顔が見えないけど、やっぱ不安なのかな?
「少しだけ、時間もらっていいですか?」
僕は、少し体をひねると抱きついている可愛い後輩の頭をやさしく撫でた。
謝るって、難しいよね。僕もわかるよ、やさしい亀さん。
- 72 :TACCHI:2006/10/10(火) 03:07
- 匿名さんとのコラボいかがでしたでしょうか?
ちょっと、いそいで書いたんでちょっとイマイチでしたかね?(苦笑
>>匿名さん
すいません、いきなりコラボなんてしてしまって(汗)
でも、匿名さんの作品見てたら先輩目線が頭の中にパッと浮かんだんで
書かせていただきましたが、どうだったでしょうか?
ハッキリと言ってくれたほうが、僕には今後のためにもなるんで
意見お願いします。あ、でもなるべく長い目で…(笑
他の娘。メンバー目線のも書けたら書きたいと思います(汗
- 73 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/10(火) 14:23
- 出かける前にのぞいてみれば。
>>68
よかったですか? レスどもです。
>>69-72 TACCHIさん
おー! うまく使われてる♪
読ませていただきました。が、はて。私になにを言えと。
これほど書ける方に私なんぞから言えることはないですよ。
自分で書いても、これより良くなる気はしません(^^;;;
使えるものがあったら、これからもドンドンどうぞ。
- 74 :名無し娘。:2006/10/10(火) 20:27
- 翼くんと岬くんのコンビプレーだw
- 75 :名無し娘。:2006/10/10(火) 21:29
- コラボいいね
- 76 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/11(水) 19:58
-
亀井さんの手をひいて入った楽屋の中は、聞こえるはずの喧騒も聞こえず、いるはずの人たちもいなかった。
がらんとした部屋の中、その真ん中にポツンと座ってる小春ちゃん。
それ以外に誰もいなくなっていた。
「あれ……? 他のみんなはどうしたの?」
「ええっとですねー……」
珍しく言葉を濁した小春ちゃんに、「言ってみて」と促すと、少し迷った風だけど、ボソボソと話しだした。
要約すれば、亀井さんを僕が捕まえてる間に、田中さんの方も出て行ってしまったらしい。
どうやら建物からは出ていないってことだけは確認できたらしいので、他のみんなは探して廻っている。
そして小春ちゃんは連絡係を兼ねた留守番なんだそうだ。
「絵里も行ってきますっ」
「待って! 僕が行くから、亀井さんはここにいて」
慌てて飛び出していきそうになった亀井さんを制してそう言って。
亀井さんに反論させる暇を与えずに部屋を出て、歩きながら携帯でみんなへ確認を取った。
- 77 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/11(水) 19:59
-
広い建物だとはいえ、個人が入り込める場所はそう多くない。
ある程度絞り込まれる中で、どうやら確認を終えた頃にはあらかた探し終えた後だったらしい。
でも、だからこそ僕は脚を止めずに歩き続けるんだ。
静かな階段を一つ飛ばしで駆け上がって、踊り場で一息ついて息を整える。
ノブを握った手にゆっくりと力を込めると、意外なほどに抵抗のない扉が軋みもせずに開く。
思ったよりも外光が差し込んでこない。微かに湿った匂いに気がついた。
どうやら知らないうちに雨が降ってきていたらしい。
扉の隙間から表へすべり出るけれど、見渡せる範囲に人影はない。
屋上のコンクリートはすっかり黒に染まり、雨が降り出したのは結構前なんだなと教えてくれた。
完全に身体を屋上へさらしたそのときになって気がついた。
扉の陰で小さくなってしゃがんでいる姿に。
- 78 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/11(水) 19:59
-
「田中さん?」
見上げてくる田中さんは、額に雨に濡れた髪がかかっていて、怒ってるようだけれどどこか淋しそうだった。
僕は隣にしゃがみ込んでコンクリートを叩く雨を見つめる。
「風邪ひくから戻らない?」
「いいです」
「でもみんな心配してるよ?」
「なら先輩が戻って、平気だって言いよってください」
「それもなあ……亀井さんも待ってるよ? 謝りたいってさ」
「知らん。絵里なんてもう知らんちゃ」
まったくとりつく島もないとはこのことだと思う。
- 79 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/11(水) 20:00
-
仕方がないから普通のやり方は諦めて、少しは有効だろうと解っている説得の仕方を選んだ。
「困ったなあ。置いてなんていけないって。解ってるでしょ? 僕の性格」
「…………」
「田中さんが戻らないんじゃ意味がないからね。僕も付き合ってここでこうしてることにするよ」
「……ルイ」
「うん?」
「先輩はズルイ」
「そうだね。僕はすごくずるいんだよ」
そう笑いながら田中さんの肩へ腕を伸ばした。
少し震えながらされるがままでいる田中さんがクスリと笑った気がした。
「戻ろっか」
「はい」
楽屋に戻った僕らは熱いシャワーを浴びた後、亀井さんと三人でみんなから大目玉をくらった。
煽りをくって僕も叱られたけど、亀井さんも田中さんも笑っていたから、ならばそれでいいやと思った。
- 80 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/11(水) 20:03
-
TACCHIさんにうまく使ってもらったので、なんとなくその後を。
ちなみにハッキリ書かなかったですが、屋上って設定は前スレの最初の方。
TACCHIさんの設定。想い出の場所ですね。
やられたからやり返してみました♪
- 81 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/12(木) 20:54
-
きっかけは些細なことだった。
なんとなく、パッと閃いただけで、ろくに考えもしないで実行に移して今に至る。
先輩、今暇ですか?
絵里
こう送ったメール。
暇だけど? どうかした?
電話にしようか?
返ってきた返信にメールでいいんですと送り返して始まった。
もう二時間くらい、黙々とメールを送って、そして返事をもらっては送り返す。
そんなことを続けていた。
そもそも自分では気がつかなかったことだったけれど、楽屋で聞いた話を思い返してなるほどと思ったこと。
それは、先輩は何度かメールしてるうちに、相手に合わせた感じになってくるってこと。
最初は軽い相談事から始まって、だんだん世間話にもっていって。
そして少しずつ、絵文字なんかも使ってったりして。
これだけの時間をかけて、今、ようやく単語単語で送受信中。
欲しい単語へ繋げるために、話題を絞って、でも微妙に違う言葉が返ってきて。
音楽の話題ではその言葉を引き出せず失敗して、テレビ番組の話題では『あまり観ないかな』って言われて失敗した。
そのたびに怪しまれないように話題を変えていって、映画の話題で今度こそってメールを送った。
ほとんど待たずに返ってくるメールを祈るようなキモチで開いた。
大好きだよ♥
もう深夜だっていうのに大きな喜びの声を上げてしまった。
うへへ……『大好きだよ♥』って、このメールは絶対に消せない、永久保存のメールなんです。
- 82 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/12(木) 20:57
-
初めて一レスだけで収まった(笑)
もっと短く書いてみたりしたいな……難しいけど。
ちょっとネタ不足な気がしてきましたよ。
だもんで、誰とかこんなシチュとか、書いてくれたらそれで考えるので。
募集中でーす。
- 83 :名無し娘。:2006/10/12(木) 21:04
- 高層ビルの屋上で休憩していたら、自殺を図っていると勘違いされて
めちゃめちゃ止められるんだけど、なんのことを言われているかわからずに
話がちぐはぐするんだけど最後は誤解がとけてめでたしめでたし。
っていうシチュエーション希望。
- 84 :夢花李:2006/10/12(木) 21:12
- ハロモニ収録前の楽屋にて。
台本から目を上げると、鏡の前で会話するよっすぃーとミキティが目に入った。
そこからちょっと離れたところでガキさんと愛ちゃんが雑誌を見ながらなにやら話してる。
あ、亀ちゃんもそこに加わった。「えりもガキさんともんじゃ行きたいー!」
どうやらタウン誌のようです。愛ちゃんが困った笑顔を見せている。
重さんは小春ちゃんとはしゃいでる。
さっきまで亀ちゃんにからんでたと思ったが、今はれいなにからんでる。
あ、れいながこっちきた。手になんか持ってる。
顔を伏せてこっちに来る。後ろで重さんと小春ちゃんがにやにやしてる。
れいなが手に持った紙を僕に差し出す。なぜか顔は真っ赤だ。
その紙を受け取って、見る。
―――――――――『しょうが焼き弁当』
……どうしろというのだ?
僕に背を向けて小走りのれいなの行く先では爆笑した重さんと小春ちゃんが
よっすぃーとミキティの見事なハモによる怒号でおとなしくなっていた。
- 85 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/12(木) 22:13
-
ボイトレ終わりの空き時間。
吹き抜けていく秋の風が、うっすら汗をかいた身体に心地好い。
丈夫な柵へ思いっきり身体をあずけて、遠くに沈んでいく夕日を見ていたり。
ちょっと高くできてる屋上の柵へ、半ばぶら下がるようにして脚を遊ばせてみたり。
軽い虚脱感に包まれて気を抜いた時間をすごしていた。
だから気がつかずにいた。
屋上の扉が開いたことに。
あわてん坊の後輩が入ってきたことに。
「うわあぁぁぁぁぁっ!!」
まったりとした時間を壊すように聞こえてきた大声に、驚いて振り向こうとしたとき、すでに声の主はすぐ側まできていて。
僕の両脇へ腕を通し、羽交い締めにするみたいに後へ引きずられた。
突然の出来事に動転して振り払おうとすると、相手もなにかを叫びながらすごい力で僕を放すまいとしてきた。
そうしているうちにバランスを崩し、倒れ込んだ僕と誰か。
倒れ込んだはずみで緩んだ腕から転がるように逃げて、相手に向き直った僕の表情は、きっと間が抜けていたことだろう。
「に、新垣…さん?」
「せ、せ、せん……ダメ」
荒い呼吸の間になにかを呟く新垣さんは、訳が解らないことに半べそ状態だった。
「新垣さん、な、なんで? なんで、その……」
「先輩が死んじゃったら私たちどうすればいいんですかっ!」
「え?」
「なにがあったのかなんて知らないですけど、そんな……飛び降りようとするなんてっ。絶対ダメです!」
- 86 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/12(木) 22:13
-
――はい?
涙目で僕を叱りつける新垣さんは、どうにもならないほどにテンパって見える。
言ってることが解らない。いや、解るけれど……えっと?
「そりゃあ私なんかじゃ頼りにならないかもしれませんけど話してくれなきゃ解らないじゃないですか!」
「うん?」
「もしあれだった吉澤さんだってもっさんだっているし!」
「うーんと、新垣さん?」
「それでもダメだったら保田さんや中澤さんだっているじゃないですかっ!」
「新垣さんってば」
「あっ、つんくさんに相談すればなんとかなるかもしれませんよっ?
そうしましょうよ! だって死んじゃったら、死んじゃったら……っ」
「新垣さんっ!!」
「ふぇ?」
一人で興奮して聞く耳を持たず話し続ける新垣さんの肩を揺すって、やっとのことで注意をひくことができた。
「新垣さんはなにかな、僕を助けてくれようとしたの?」
「あ、当たり前じゃないですか! だって先輩は…大切な、その、えー……」
語尾が小さく掠れて聞き取れなかった。
けれど、ともかくそういう誤解でこうなったんだろうことは解った。
「あのね、新垣さん。その気持ちは嬉しいんだけどさ。僕はただリラックスしてただけなんだけど?」
「……はぁ?」
言葉尻が大きく跳ね上がった。
だってとか、でもとか、ぶつぶつ呟いてる新垣さん。
勘違いに気がついたらしく顔が赤くなってきてる。
「で? 新垣さんにとって僕は、なに? なんか大切がどうしたとか?」
僕はニヤニヤと笑いを作りながら意地の悪い質問をする。
「えぇ? や、あの……もうっ、先輩のバカぁー!」
耳まで赤くした新垣さんは、一声そう叫んで屋上を飛び出していった。
僕はその後ろ姿を見送りながら、先輩思いの可愛い後輩だなと思った。
- 87 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/12(木) 22:16
-
>>83
書いてみましたがどんなもんでしょう?
一晩ぐらい考えてやった方が良かったかな(^^;;;
>>84 夢花李さん
『しょうが焼き弁当』(笑)
素敵です。
またお願いします♪
- 88 :83:2006/10/12(木) 22:45
- >>87 おお仕事が早くて素晴しい。どうもありがとうございます。
- 89 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/18(水) 22:33
-
「♪ ふふふふふふん ふふふふふふん……」
「亀井ちゃんさー、さっきからなにやってんの?」
気分よく鼻歌交じりで作業を続けていた絵里のことを、藤本さんが邪魔をする。
「ナーイショです」
「……ふうん。まーいいけどさ」
休めていた手を動かしながら、あと少し先にある光景を思い浮かべてみる。
自然と頬が緩んじゃうのが解って、でもそれを止められなくて。
「亀井ちゃん」
「……はい?」
「どっかイっちゃってる? キモイんだけど」
「絵里はキモくなんかないですよぅ」
「じゃあさ、百歩譲ってキモくないとして、その鼻歌はどーにかなんないの? ってゆーか何の歌?」
「藤本さん、知らないんですかぁ? これは……あれですよ」
「なに?」
「え〜っと……」
- 90 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/18(水) 22:34
-
あれ? 曲名が出てこない。
一番大事なところしか思い浮かばないよ。
「知らないんじゃん」
「ち、違いますってば」
「さっきの鼻歌、も一回やってみて」
「え? ♪ ふふふふふふん ふふふふふふん」
「だよね」
絵里の手元を見ながら、なんか一人で納得してる藤本さん。
こちとらなんだか解らなくてクエスチョンマークですってば。
「もう一回歌ってみてくれる?」
「いいですけど……。♪ ふふふふふふん ふふふふふふん」
歌い出した絵里の鼻歌に藤本さんの声が重なった。
その歌声は「上野発の夜行列車」……って、あれ?
なんかおかしいぞ?
- 91 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/18(水) 22:35
-
「で、亀井ちゃんはなにしてんの?」
「それは……編み物ですけど」
「だよね? 違うじゃん」
「上野発の……着てはもらえぬ……あれ?」
「あなたかわりはないですか」
「……し、知ってましたよ?」
絵里を見る藤本さんの目が、ものすごく細められてて冷たい。
ヘンな汗が出ちゃいそうになった。
「でさ」
呆れたように腰を上げた藤本さんが見下ろしてくる。
「セーターでしょ?」
「はい」
「ちゃんと、よく見た方がいいと思うよ」
言われて編みあがりそうなセーターを持ち上げて、しげしげと眺めてみる。
我ながら初挑戦にしてはよく……うん?
「あっ……」
どこでどう間違ったんだろう、そのセーターには袖にも首元にも、あるはずのものがなかった。
これじゃあ手も出なければ頭も出ない。
やれやれってポーズでドアに手をかけた藤本さんが、ポツリと一言呟いた。
「だめだこりゃ」
先輩の喜ぶ顔が効果音付きで消えていった。
- 92 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/18(水) 22:37
-
コホン……いや、違うんですよ、そんなつもりじゃ(汗)
どこでどう間違ったやら。
ぽつぽつと浮かんできたのを組み合わせたらこんなんなりましたorz
>>88
書けばいいってもんじゃないという見本を作り続ける匿名です。
- 93 :名無し娘。:2006/10/19(木) 15:00
- ダメダコリャァ━━━━━━ *´Д`*━━━━━━ン!!!!!!
- 94 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/20(金) 03:00
-
「お疲れさまでしたー!」
リーダーの明るい声と共に終わりを告げた一日。
みんな揃った楽屋の中は照明が落とされていて、ロウソクの灯火だけがみんなの顔を浮かび上がらせている。
十八本を数えるロウソクが一息……二息で吹き消され、姦しいほどのハッピーバースディが響き渡った。
「はーい、ガキさーん! 十八歳おめでとーっ!」
ハデにクラッカーを鳴らしながらよっすぃーが叫ぶと、後を追うように立て続けにクラッカーが鳴らされる。
少し火薬臭くなった楽屋の中、蛍光灯の光の下で、大量のクラッカーが吐き出した紙テープに埋もれた新垣さんが笑っていた。
どこかくすぐったそうな笑顔の新垣さんに、切り分けたケーキを道重さんが手渡した。
みんなから急かされて、パクッと一口頬張った新垣さんは、「ん〜〜」と唸りながら大きく首を廻した。
誰かが「見事なヨネスケローリングだね」と笑い、あちらこちらで唸る声が続いた。
ひとしきりケーキやお菓子などに手を付け、あらかた食い散らかされてしまった頃。
口の端にチョコを付けたリーダーが新垣さんにプレゼントを渡した。
アクセ、ブーツ、帽子、次々と渡されては開かれていくプレゼントに幸せそうな笑顔の新垣さん。
最後になった僕も、バッグの中に用意してあったプレゼントを差し出すと、最後だということもあってか妙に期待に満ちた眼差し。
喜んでもらえればいいなと、そう思いながらラッピングを解いていく新垣さんを見つめていた。
- 95 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/20(金) 03:01
-
「オルゴール……?」
「そ。オルゴール。開けてみて」
箱に書かれた英字を読んで、少し確認するように呟いた新垣さんにそう勧めた。
やけに丁寧に箱に手をかけた新垣さんが息を呑むのが解った。
「先輩、これ……」
「どうかな?」
そっと箱から、大切そうに持ち上げられたガラスのオルゴール。
形はありふれたデザインだけど、その中身の部分は特別製だった。
「私と、愛ちゃん、それに……」
「こんこんに麻琴もおるんやね」
ヒョイのぞき込んでいた愛ちゃんの声が重なる。
「ネジ、巻いてみてよ」
そう話しかけると、ハッとしたように新垣さんがカチカチとネジを廻した。
静かに流れ出す『好きな先輩』のメロディー。
- 96 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/20(金) 03:01
-
「いくつか迷ったんだけどさ。これがいいかなって」
新垣さんの手の中でメロディーに合わせて、ライブでの四人がエッチングされたガラスがクルクルと踊っている。
それをジッと見つめていた新垣さんが、大きく一つ息をついて僕を見つめてきた。
「ありがとうございます。すっごく嬉しいです。でも……」
「うん?」
「誕生日のプレゼントなんだけど、愛ちゃんにも持っててほしいなって思っちゃいました」
そう言われて困ったように笑う愛ちゃんを見る新垣さんへ、僕はもう一つのプレゼントをバッグから引き出した。
「じゃあ、そんな新垣さんへもう一個、プレゼントをあげようかな」
「へ?」
呆けた顔で受け取った新垣さんが開いた包みの中には、ガラスのオルゴールで踊っていたガラスの四人がいた。
「それを愛ちゃんにあげればいいよ」
「先輩……」
そう呟いたっきり、言葉が出せずにいる新垣さんの手を取って愛ちゃんの手へ導くと、二人が泣き出しそうに笑ってくれた。
これほど喜んでくれるならさんざん考えた甲斐もあるって、そう思えた。
後で渡そうと思っている、バッグの中に仕舞ってある残り二枚のガラスのプレートを思い浮かべながらそう感じていた。
- 97 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/20(金) 03:05
-
ガキさん18歳おめでと記念。
誕生日ものはパターンが厳しいなあ、なんて思いはじめた今日この頃。
ホントに渡すわけでもないのにプレゼントに頭を捻るって……(^^;;;
次はどうしようorz
>>93
自分で書いてて「だめだこりゃ」的な気分になってきてるのはどうなのか。
- 98 :名無し娘。:2006/10/21(土) 06:07
- メールが届いた。
先輩からだ。
新垣さん僕の楽屋に来てね。
私は先輩の楽屋に行った。
そうするとピンクのうさぎの着ぐるみがいた。
新垣さん誕生日おめでとう。
ってスケッチブックに書いてある。
「ありがとう先輩。」
スケッチブックをめくると
今度もんじゃ食べにいこうよ。
って書いてある。
「新垣家風もんじゃ食べさせてあげますよ。」
スケッチブックをめくると
楽しみにしてるよ。
なんかうれしくて先輩に抱きついた。
「先輩暑いでしょう。着ぐるみの頭取ってください。」
先輩は着ぐるみの頭を取ると、
「暑かった。でも新垣さんに喜んでもらえてうれしいよ。」
- 99 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/21(土) 22:13
-
楽屋からスタジオまでの通路を歩く
みんなのシリを叩くように最後尾を歩く
右隣にはミキティがいて、そして反対側に……
コイツはいつもこうだった
私……私たちよりも少し遅れて同じ道を歩くことになったコイツ
その時間を表すように少し後ろについて歩く
もう六年にもなるのか。そう改めて思う
六年もの時間をこうして歩いてきた
その間、少し後ろを。時にはこっちが後ろにいることもあったかもしれない
でも、だけど……コイツは今も、こうして少し後ろを歩いてる
いつもその距離は、一人か二人分の間隔を保って
間を埋める仲間がいなくなっても、それは変わることがなくて
決してその距離を踏み越えないようにしている
時間
距離
時々、ホントにふとした時に考える
この時間を超えてみたい
この距離を埋めてみたい
小さな、でも過大な欲望
ささやかなジレンマ
- 100 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/21(土) 22:16
-
なんとなく、思いつくままにつらつらと書いてみました。
たまには短いのもいいな。
>>98
おー、なんかいいですね。
優しい画が見えてきそうな。
期待。
- 101 :−金色の髪の乙女−:2006/10/22(日) 00:45
-
「おはよ…」
「あ、固まったやよ」
「ど、どうすっと?」
僕は、楽屋に入るなり目の前の状況に固まってしまった。
その原因は、娘。の一人…ではなく、目の前の外人さんみたいな女の子。
「あの、ハロプロの誰かだよね?」
「え? あのあたしだけど…」
「梨華ちゃん!?」
「お〜い、●●〜大丈夫か〜?」
ミキティが、僕の体を揺らすけどちょっとの間動くことが出来なかった。
「あの、この髪似合ってる?」
「う、うん…に、似合ってると思うよ…」
僕の自信のない言葉。自分でもわかってしまうぐらい弱々しかった。
そんな言葉に梨華ちゃんは、ちょっと悲しそうだった。
「●●…ちょっといい?」
梨華ちゃんに、腕を引っ張られて廊下へ連れてこられた。
「●●、ホントの事言って」
「え? な、何が?」
「あたしの髪のこと…今さっき、●●の言葉嘘が入ってた」
嘘は入ってはいないけど、やっぱ僕の動揺は梨華ちゃんに伝わっていたようだ。
ここは、ホントのこと言わないとね。
- 102 :−金色の髪の乙女−:2006/10/22(日) 00:45
-
「ごめんね、梨華ちゃん。嫌な気持ちにさせちゃって…けどね、僕ホントに
似合ってると思うよ。最初、見たときに梨華ちゃんが、まさか金髪にすると
思ってなかったからさ驚いちゃって…ごめんね」
「ううん、あたしこそ●●に最初に言っておけばよかったんだよね」
僕は、梨華ちゃんの髪を優しく撫でる。梨華ちゃんは、くすぐったそうで
でも、嬉しそうだった。
「梨華ちゃん、好きだよ」
「!?」
梨華ちゃんの、顔が一気に赤くなる。
「『髪』がだよ梨華ちゃん、顔真っ赤。驚かされたお返しね」
僕は、笑いながら梨華ちゃんから逃げ出した。
「あー、もう!! 待てー!!」
後ろから追いかけてくる梨華ちゃん。
走るたびに揺れる梨華ちゃんの金色の髪が太陽に照らされてとてもきれいだった。
- 103 :TACCHI:2006/10/22(日) 00:49
- 更新です♪♪
匿名さんのネタが、かなり更新されてたんで僕も作品を
書いては消し書いては消ししてたら、一週間以上空いてしまいまして
申し訳ないです(汗)
>>98さん
初めまして?ですかね。
なんか、すごい作品に入り込みやすかったです。
これからも、どんどん書き込んでください。
>>99 (匿名さん)
いいですね〜♪ホントいいです♪
これの、男側かこうかな?とか思ってますw
- 104 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/22(日) 01:25
-
>>101-102 TACCHIさん
金髪さん♪ 出だしで笑ったw
スフィア見たときにはフリーズしました。
なんか書いていただけるなら、どうぞ使って下さいませ。
- 105 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/22(日) 04:40
-
「よっ」
撤収されていくスタジオの片隅で、いつになく弱々しい後ろ姿に声をかけた。
振り向きもせずに「なんでもないから」と返ってくる声に、いつもの快活さはなかった。
「なに? 元気ないね」
話ながら引き寄せたパイプ椅子で隣に座ろうとすると、ギシリと音を立てて椅子ごと視線をそらされた。
言って後悔するくらいなら、とは思うけれど、それも彼女の性格だから。
それにそれ自体が悪いことではないと、みんなは解っているのだから。
「どうせ知ってんでしょ」
「まぁ、それなりに」
不機嫌そうな声に短く返す。
フンと鼻をならされたようだった。
それを少しだけおかしく思いながらも、椅子を諦めて藤本さんの後ろに立ち位置を変えた。
- 106 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/22(日) 04:41
-
「別に間違ってないんでしょ?」
「……多分」
「多分、なんだ」
声には出さず喉の奥で笑うけど、聞き咎められてしまったらしい。
「しょーがないじゃん。多分は多分なんだからっ」
「いや、ごめん。そういう意味じゃなくってさ」
「じゃあなに?」
「らしいよねってだけ」
「どういうこと?」
「どういう? そのままの意味だけど」
微かに揺らいだ髪に首を傾げたと理解して言葉を継ぐ。
「間違ってないならいいじゃん? ってことですよ」
「……そう、なのかな?」
それには言葉を返さずに、ポンポンとあやすように髪を撫でた。
少しくすぐったそうに身じろぎされたけれど、拒まれる様子もない。
ならそれでいいじゃん。そんな気持ちで。
- 107 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/22(日) 04:42
-
眠り損なったので更新してみたり。
まぁ、なんとなく。
- 108 :−歩く…ただ、それだけ−:2006/10/22(日) 13:09
- 楽屋からのスタジオまでの通路を歩く
みんなを急がせるために最後尾を歩く
右隣には・・・がいて、その奥にミキティ
僕はいつものようにして歩く
いつも、そうしていることだ 入った当時から
ちょっとだけ君の後ろを歩く
もう六年間か…長いな。改めてそう思う
六年間ずっとこうやって歩いてきた。
ずっと後ろを…いや、たまに後ろを歩かれていたこともあった
でも、やっぱり…僕は今も、こうして君の少し後ろを歩く
距離は、一人分ぐらいの間を空けて
僕との間を埋める仲間がいなくなっても、それは変わることがなくて
決してその距離を踏み越えないようにする
時間
距離
僕はいつもこの事を考える
この距離は埋まらない
この時間は超えれない
大きな、でも小さな葛藤
- 109 :TACCHI:2006/10/22(日) 13:13
- 匿名さんとのコラボできました!!
いかがでしたでしょうか? 僕も女の子目線からの書いて
みようかなとか思ってます。
>>104 (匿名さん)
僕も、あの髪を見たときの第一声は「はぁ!?」でしたw
仕事の関係で染めたらしいですけど、なんの仕事だ?とか
思ってますw
- 110 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/27(金) 21:03
-
特に思い浮かばないので感想だけ。
というわけで、相変わらず人に頼ってお題・ヒロイン募集中です(^^;)
>>108 TACCHIさん
いじってくださってありがとうございます♪
相変わらず、文句はつけようもございません。
でも、もしかして気を遣ってくれてるのかな? とか。
もっと自由に解釈してくださっても構わないですよ?
- 111 :名無し娘。:2006/10/29(日) 21:15
- 小川さんの誕生日か。
マンションのリビングでくつろいでいる時ふと思った。
するとインターホンがなった。
玄関に行き確認すると藤本さんだった。
「どうしたの、ミキティ。」
「美貴ヒマだったから●●の部屋に遊びに来たの。」
「じゃあ、あがって。」
「お邪魔しまーす。」
藤本さんも夕食は済ましていたので、
僕はビールとつまみを用意した。
リビングで藤本さんと飲んでると
藤本さんがほろ酔い加減になってきた。
「ミキティ大丈夫?」
「大丈夫だよ、それより●●今日まこっちゃんの誕生日じゃない?」
「そうだよ。ミキティが来る前俺もマコトのこと思っていたんだよ。」
- 112 :名無し娘。:2006/10/29(日) 21:31
- 「マコトどうしてるかな?」
「まこっちゃんのことだから元気にしてそう。」
「そうだよね。」
僕と藤本さんは笑顔になった。
「●●そっち座っていい?」
「いいけど。」
「やったー。」
藤本さんは僕に寄りかかるように座った
「●●朝まで美貴に付き合って。」
「仕方がないな。ミキティ今日は特別だよ。」
僕達はマコトの思い出で朝まで話が盛り上がった。
- 113 :TACCHI:2006/10/29(日) 23:06
- >>110 匿名さん
結構自分的には、いじってるんですよw匿名さんのよさを
壊したくないので…(汗)なので今度は、もっと壊してみようかなとか
思ってますwww
>>111-112さん
いいですね〜まこっちゃん誕生日作品?wめっちゃいい感じですね♪
ミキティの感じもめっちゃ伝わってきます。
次も期待してます♪♪
- 114 :MONIX ◆XBvOzcZfYg :2006/10/30(月) 01:04
- 久しぶりです〜
だいぶ前に作ったやついきます
- 115 :MONIX ◆XBvOzcZfYg :2006/10/30(月) 01:05
-
ハロモニ収録が終わって僕は廊下を一人で歩いてた
---ヒタヒタヒタ---ヒタヒタヒタ---ヒタヒタヒタ---
なんだろう?後ろから誰かにつけられている感じがする・・・
---ヒタヒタヒタ---ヒタヒタヒタ---ヒタヒタヒタ---
どうやら確実に僕は誰かに後ろをつけられているようだ
後ろからつけられると言うのはやはりあまり気分が良いものではない・・・
僕はやり過ごす為にすぐ近くの角を曲がり、ちょうどあったダンボール箱の陰に隠れた
---ヒタヒタヒタ---ヒタヒタヒタ---ヒタヒタヒタ---
足音がだんだんと近づいてくる・・・そしてその足音は僕がダンボールの陰に
隠れているとも知れずにまっすぐと通り過ぎていく
---ヒタヒタヒタ---ヒタヒタヒタ---ヒタヒタヒタ---
『はは〜ん、、、つけてた正体はあいつか・・・。まったく人の事ストーキングするなんて
いい趣味じゃないなぁ・・・。いいや、ちょっとおどかしてやろ』
僕はそう心の中で呟くと、僕を見失って立ち止まっている人影に近づいていく
「Don't move」
「!!」
僕は静かに呟きながらピストルの形にした指を犯人のこめかみにピタリとつける
- 116 :あ・や・や:2006/10/30(月) 01:05
-
「ダメな尾行だなぁ〜、バレバレだよ」
「・・・。」
「これが本当の現場なら死んでるよ、、、麻宮さんw」
「ちっ・・・バレたか・・・」
そう、ストーカーの正体は麻宮サキこと松浦亜弥さんだった、今日のハロモニのゲストだった人である
くるっとターンをするとすかさずあややスマイル、さすが天下の松浦亜弥である・・・
「どしたの?人の事ストーキングなんかして」
「先輩♪松浦とご飯食べに行きません???」
「は?そんな事面と向かって言えばよかったのに・・・」
「ダメなんです!みんなの前で言うと誰かついてきちゃうじゃないですか
たとえば・・・タンとか・・・。松浦は先輩と2人で行きたいんです♪」
「あ、そ、そうなのね」
「なんか先輩嬉しそうじゃない〜!松浦と会うのだって久しぶりなのに
ずいぶん素っ気無いなぁ」
「いや、そんな事はないんだけどさ、うん、あやや、後ろ」
「え???」
「なに〜、あやちゃん●●とどっか行くの?ミキも行く〜♪」
僕と松浦さんが話してたところに割って入ってきたのはあやや大好き藤本さんだった
「さぁ、どうする?あやや、僕はどっちでもいいよ」
「う〜ん、先輩、ちょっと待っててくださいね♪」
- 117 :あ・や・や:2006/10/30(月) 01:06
-
松浦さんはそう言うと藤本さんの方を見る・・・、すると
「わかった、んじゃミキは先帰るね〜、●●、あやちゃんをよろしくね〜」
「うん、じゃあねタン♪さ、先輩行きましょ♪」
「う・・・うん」
気のせいか?さっきのアイコンタクトのとき、藤本さんの顔に物凄い恐怖が浮かんだような・・・
あんまり考えないようにしよ・・・怖いから・・・。
「先輩?」
「ん!?な、なんでもないよ・・・あはは」
「変なの〜、早くご飯食べに行きましょうよ〜、松浦はおなかペコペコですよ〜」
「ごめんごめん、荷物取ってくるから駐車場の屋根の無い黄色い車のところで待ってて」
「わかりました、早くしてくださいね♪」
「うん、すぐ行くよ」
僕はそう言って松浦さんを先に駐車場に行かせると急いで荷物を取りに行き、
松浦さんの後を追った
「先輩おそ〜い」
「ごめんごめん6期メンバー振りきるのに時間かかっちゃった」
「しょうがないですね〜」
「さ、行こうか」
「先輩、この車ハンドルが無いんですけど・・・どうやって運転するんですか!?」
「あはははは、ミキティーと同じ反応だね、さすがGAM」
「え〜、タンといっしょなの〜」
「うん」
- 118 :あ・や・や:2006/10/30(月) 01:06
-
僕は自分のバッグからハンドルを取り出し、ハンドルを車に取り付ける
「あ、すごーい」
「どう?これで運転できるでしょ?んじゃ、行こっか」
「はい♪」
僕のLotus Elise 111Rは首都高を快調に走っていく、ちょうど日が落ちる時間を迎えていて
車の向こうには綺麗な夕焼けが見えている
「気持ちいい〜〜♪」
「寒くない?」
「大丈夫ですよ、先輩、オープンカーって気持ちいいですね〜」
「うん、今が一番いい季節だね、空も綺麗だし」
「今日は助手席も美人だし」
「そいつはどうかなww」
「先輩ひど〜い」
「はいはい、綺麗綺麗」
「心こもってないしw」
なんだか漫才みたいなやり取りをしているうちに車はあっという間に都内の中心部に差し掛かる
「さ〜て、どこにいこっか???」
「お酒が飲めるところがいいですねぇ〜、先輩、今日は松浦にとことん付き合ってもらいますからね♪」
「えぇ〜〜〜、マジで〜〜〜w」
「マジです♪先輩に会うのも久しぶりなんだから良いじゃないですか〜」
「はいはい、じゃあ、あやや好みのお店に行きますかね」
この後、僕はあややパワーの恐ろしさを知る事になった・・・。
まさか・・・朝までとはなぁ・・・松浦亜弥、恐るべしである
- 119 :MONIX ◆XBvOzcZfYg :2006/10/30(月) 01:19
- あとがき
( M _ O)<すいません、更新がまばらすぎて・・・
またスランプだ〜〜〜。中々ネタが書けなくって
やばいっす・・・、とりあえずこれからもがんばりやす♪
- 120 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/30(月) 02:38
-
「せんぱい、ちょっと聞いてもらってもよかですか?」
空き時間にコソッと抜け出してきたらしい田中さんが、話の合間を縫ってそう切り出してきた。
少し緊張してるような顔をした田中さんへ、なるべくやわらかく聞こえるように「どうぞ?」と言ってみた。
「あの…お、男の人って、やっぱ可愛い子の方が好きなんですよね?」
「はい? えっと……」
突然なにを言いだすのか、少し赤らめた頬を目にしながらそんなことを思う。
「そのっ……さゆみたく可愛い仕草したりとか」
「あ〜、っと。どうなんだろうね?」
「例えば、その……せんぱいは?」
「うん? そうだなあ。まぁ、その娘に合ってればいいと思うよ」
田中さんの顔色をみて決めた言葉だったけれど、そのことには気づかれなかったようだった。
少し考えるような仕草の田中さんは、どこか思い切ったような表情で改めて口を開いた。
- 121 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/30(月) 02:39
-
「じゃあっ……。なんちゃろ、その……せんぱいもやっぱ大きな方が好きです?」
「大きい? 身長?」
「やっ、そうじゃなくて。む……」
「む?」
「むね、とか」
「むね?」
一瞬遅れた理解が言葉になって零れて、それに反応した田中さんが、掠れそうなほど小さな声で「お、おっぱいとか」と表現を変えた。
むね、胸、おっぱ……はぁ!?
- 122 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/30(月) 02:40
-
「…………」
「ほら、れなはその……ないじゃないですか」
「い、いや、別にそんな……、あっ、別に大きければいいとかってもんじゃないと思うし」
「でもっ――」
「それにだよ。田中さんは可愛らしいと思うよ?」
「全然可愛くなんかないっちゃ」
「可愛いってば。田中さんが可愛くないって言うんだったら、僕が間違ってるって、そう言われてるってことなんだけどな」
「えっ、そんなこと言ってないです」
「そう? なら田中さんは可愛いんだってば」
「……せんぱいはそう思ってくれるんですか?」
「うん。間違いなく」
「ならその……む、胸は?」
うっ……そこに戻るんだ。
- 123 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/30(月) 02:40
-
「だから、その……あっ。ほら、この前の写真集、『R』の水着とかだって可愛らしくて素敵だったよ?」
「ホ、ホントですかっ?」
「ホントホント」
「そっか……」
「田中さん?」
なにか反芻してるっぽい田中さんが嬉しそうに顔を綻ばせて出て行った。
なかなか手のかかる……いや、かからない、のかな。
ともかく可愛い後輩だった。
- 124 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/10/30(月) 02:47
- ラジオでいい話を聞いたので使ってみました。
が、やはり明日にすれば良かったかな。眠くてどうなんだろうと思うorz
>>111-112 名無しさん
なるほど、こういう使い方があったですね。
自分でできなかったのをうまい形で見せていただけたようです♪
>>115-118 MONIXさん
さすがMONIXさん、さすがあやや。
いったい藤本さんはなにをささやかれたのかw
- 125 :名無し娘。:2006/10/30(月) 06:53
- れいにゃああああああああああああああああああああああああああああああ
- 126 :名無し娘。:2006/10/30(月) 08:11
- モー娘。酒場 X
http://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1137786549/308-
狼のヤススレに引っかからない方法教えてください><
http://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1152935043/298-
俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜3
http://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1158518527/111-
たとえば君が田中編
http://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1142095787/138-
二枚舌足らず
http://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1155045331/409-
【小説】チープなドラマ感覚で【みたいな】
http://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1158490676/356-
スケバン刑事 コードネーム=松浦亜弥
http://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1160174287/62-
- 127 :名無し娘。:2006/10/30(月) 08:11
- 誤爆しましたすいません
- 128 :−ご…ご?−:2006/10/30(月) 15:16
-
「さ、さむい…」
僕が、自宅の部屋の布団から起き上がるとなぜか上半身裸だった。
「あれ? 僕、いつのまに上脱いだ…!!??」
布団から僕は飛びのいてしまった。その理由は、僕の横に寝ている女の子。
「ご、ごっちん?」
女の子の顔を覗き込むとぐっすりと寝ているごっちんの寝顔がそこにはあった。
「なんで、ごっちんが?って、下着かよ!!」
ごっちんの寝ている姿は、下は見えないが上は白の…って、実況してる場合じゃない。
「お、起こしたほうがいいのかな? 僕昨日何したっけ?」
そんなこんなで、混乱しているとごっちんが起き上がった。
「ん〜、●●? おはよ」
「あ、あぁ、おはよ…ごっちん、見えてる見えてる!!」
ごっちんが、起き上がったので胸がばっちりと見えてしまう。
- 129 :−ご…ご?−:2006/10/30(月) 15:16
-
「そんなの、気にしない気にしない。昨日この中いっぱい見たでしょ?」
「?! ま、まじで…」
「えぇ〜、昨日のこと覚えてないの?」
「う、うん。 全然」
「仕方ないなぁ〜。思い出させてあげるかぁ〜」
そういって、下着姿でにじり寄ってくるごっちん。
「え? え? ごっちん? ごっちん? えぇ〜!!」
- 130 :−ご…ご?−:2006/10/30(月) 15:16
-
『●●〜、お〜い』
「!!??」
−ガバッ−
僕は、勢いよく飛び起きた。楽屋のいつもの雰囲気…??
「はぁはぁ、ゆ…夢か…夢でよかったぁ〜」
「おはよ〜、うなされてたけど大丈夫? あたしの名前呼んでたけど」
「ごっちん!? う、ううん、なんでもないよ。って、近い!! ごっちん近いから!!」
僕の目の前には、いつのまにかごっちんが居た。居たのは、いいんだけどめっちゃ
僕との距離が近い。さらに、今日は曲の衣装らしく僕の角度からは、ばっちりと…見えました。
「●●…目線がエロい」
「えぇ!? ち、違うって。だって、そりゃ誰だってこんなに近かったら…」
声が小さくなってしまう。
「顔赤くなってるよ。可愛いなぁ〜…うん、可愛いにゃん!!」
「え、え? ご、ごっちん!! うわっ!!」
急に抱きつかれた僕は、そのまま倒れこんでしまう。
- 131 :−ご…ご?−:2006/10/30(月) 15:17
-
−ピッ−
その時、聞こえたのは軽快な電子音と瞬間的に光ったフラッシュだった。
「トップアイドル同士の恋愛かぁ、これは高いぞ〜」
「ミキティ!?」
そこには、カメラを片手に笑っているミキティが居た。
「さ〜て、これを誰に見せようかなぁ〜。れいなか、亀井ちゃんか、さゆかな?」
「そ、それだけは勘弁…」
「じゃあねぇ〜」
そういって、颯爽と消えていったミキティ。
僕は、ごっちんに上から押さえ込まれて動けなかった。ってか、ごっちん力強すぎ!!
「さて…今からどうしようかね…」
「え? ちょ、ちょ、ごっちん!! マジで!? う、うわー!!」
僕お嫁にいけない体に…
冗談はいいとして、ミキティのデジカメどうしよう…
- 132 :TACCHI:2006/10/30(月) 15:25
- ごっちんメインにしてみましたがいかがでしたでしょうか?
>>115-118 MONIXさん
あややいいですね〜♪ うまいなぁ〜と感心させられまくりでした。
今度は、MONIXさんとコラボしなくては…w
>>120-123 匿名さん
れいな〜〜〜!!と思わず叫びましたwww
最近ヘッドセット買ったんで、僕もラジオに練乳してみたいなとw
今度、ラジオ聞かせていただきます♪♪
あと、僕のブログを最近立てたんですが、一応そこにボツネタとかも置いて
あります。
http://tacchi0507.blog80.fc2.com/
よかったら、見に来てください♪♪
- 133 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/01(水) 23:07
-
なんでこうなったんだっけな?
ふと目の前で楽しげに話している二人を見ながらそう思った。
ツアーでMCをしているからか、近頃この二人で一緒にいるところをやたらと目にしている気がしていたんだ。
きっかけは良く覚えていないけれど、確か藤本さんからご飯にと誘われたところへ田中さんが通りかかった。
……んだったと思う。
が、なんだろう、この疎外感は。
ツアーの話題で盛り上がるならまだ入りようもあるけれど、僕のいないロケの話じゃあ頷くくらいしかできない。
まぁ、別に構わないんだけどさ。
「れいな」
ふいにトーンが変わった藤本さんの声。
同時にヒョイと上がった腕が田中さんの口元へ伸びた。
僅かに身体を反らした田中さんに構うことなく伸ばされた指先にお米が一粒。
「れいな、あーん」
「え? あーん」
半ば条件反射で開いた口へすっぽり差し入れられた藤本さんの人差し指。
勢いでご飯粒ごと藤本さんの指をくわえ込んでしまっている田中さん。
その何とも言えない画、そして田中さんの表情に笑いを堪えていたら、本人と目があってしまいお互いに苦笑いを浮かべた。
- 134 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/01(水) 23:07
-
その瞬間、「ストップ!」とかけられた藤本さんの声に僕らは身を固くする。
まるでデジャブのように藤本さんの腕が差し上げられて、今度は僕の方へ伸びてきた。
触れるか触れないかのところで離れていった指先には、やはりお米が一粒ついていた。
からかいを隠そうともしない笑顔でニッコリとしてみせる藤本さん。
どうしようもない失敗を見咎められたような居心地の悪さ。
「あーん」
やっぱり。
数秒躊躇して口を開きかけたとき、「なーんてね」と藤本さんが指先を自分の口にくわえた。
「れいなと間接キス、惜しかったねー」
顔を赤くしてる田中さんと、してやったりの藤本さん。
間接キス……ね。
教訓。
食事中とはいえ気を抜く事なかれ。
- 135 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/01(水) 23:15
-
ttp://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1159268171/169
ネタ元はこちら。
どなたか知りませんが、勝手にいただいてしまいました。ごめんなさい。
>>125
大きなリアクションどもですw
>>アンテナの中の人
いつもお疲れさまです。
とても役に立ちますし、嬉しくも思ってます。
>>128-131 TACCHIさん
ご、ごっちん(;´Д`)ハァハァ
ヤバイ、ヤバイですよTACCHIさん。そんなごっちんを書かれると……
ラジオ期待してます♪
自分は受動的なので、時と場合が許す場合のみで、たまたま顔を出しただけなので(^^;)
ブログの方も行ってきますね。
- 136 :−愛のために、星に願いを−:2006/11/01(水) 23:59
-
「村上ちゃん、脱退だって…」
「あぁ、知ってる。今事務所の人から聞いた」
今、事務所に居るメンバー。よっすぃー、ミキティ、僕の三人は事務所から
℃-uteの村上 愛ちゃんが、昨日付けで脱退したことをきいた。
三人で、事務所を出てちょっと肌寒くなった夜の下を歩く。
「どうする? ホントの脱退理由知ってるの僕らだけだけど…」
「下の子たちには言わないでおこう。小春やれいな達にはさ」
「そうだね。美貴もそうしたほうがいいと思う」
「はぁ…やっぱ、あの事務所も変わらない…ファンの心を無視か…」
僕は、あの苛立ちを思い出した。あの忌まわしい苛立ちを。
右手に少し残った傷跡をさすりながら、上着のポケットの中に手を入れた。
「私たち、みんなに夢を与えてるけどさ、私たちの夢は与えられないのかな?」
「夢?」
「みんなの前で歌を歌っていきたいのは、当たり前の夢だよ。
けど、普通の恋愛とかさ…結婚とか…無理か…」
「無理かなぁ…」
「・・・。僕は、そんな自分が夢を見れない仕事嫌だな…」
「あたしも…」
「美貴も…」
「「「はぁ…」」」
「僕は辞めたいなんて思わないけど、キツイね」
「うん…」
「℃-uteの子たち、大丈夫かな?」
「僕みたいにならなきゃいいけどね…」
苦笑いになる僕。よっすぃーもミキティもあの事思い出したようだ。
- 137 :−愛のために、星に願いを−:2006/11/01(水) 23:59
-
「あぁ、あの時はマジビビった。あんた椅子蹴り上げるんだもん」
「美貴もあの時はマジびっくりしたね。●●が、キレると思ってなかったしさ。
でも、嬉しかったなぁ。美貴たちのこと、めっちゃ考えてくれるって伝わった」
ミキティの言葉に少し恥ずかしく思いながらも、やっぱり胸のつっかえは取れなかった。
「村上ちゃん、幸せになってほしいね」
「うん」
「ってか、幸せになれなかったら、事務所潰す!!」
「ミキティ、マジでやりそうで怖いから。でも、そのときは私も加わるよ」
「僕も加担しようかな」
「三人で同盟ね」
「「おう♪」」
「今は僕らが、舞美ちゃんをサポートしてあげよ。今、ホント辛いだろうから」
「そうだね。うん」
「よっしゃ、明日から頑張るか!!」
「うん」
「よっし」
「じゃあ、また明日」
「気をつけて」
「●●、襲われんなよ?」
「誰に?」
「男のファンに」
「マジでありそうで怖いんですが」
三人で、笑いあう。ミキティとよっすぃーの二人は、一緒に帰るみたいだ。
「じゃあね」
「じゃあ」
「あ、ちょっと待った!!」
よっすぃーが、右手を前に差し出す。ここで、あれやんの…? バレないかな?
「●●、早く!!」
すぐに自分の右手をよっすぃーの右手に乗せていたミキティが、僕をせかす。
僕は、右手をミキティの上に置いた。
「しゃあ、明日からめっちゃ頑張るからね〜。いい?
頑張っていきまっ「「しょーい!!」」」
「よし!! じゃあね、●●」
「うん」
僕は、二人の背中を見送りながら、幸せを探す旅に出た一人の小さな女の子が幸せに
なることを夜空の星に願った。
- 138 :TACCHI:2006/11/02(木) 00:06
- すいません、急いで作ったものなので間違えがあるかもしれません。
村上 愛ちゃんの脱退は、自分には衝撃的でした。
村上ちゃんは、推している一人だったので…
ネタ的には、前スレを見ないとわからないかもです(汗)
>>133-134 匿名さん
コメントありがとうございました♪
よかったら、ラジオで共演しましょう☆
今回も、萌え萌えなネタありがとうございますm(_ _)m www
- 139 :名無し娘。:2006/11/03(金) 21:10
- 楽屋に戻るとなぜかバニーガールがいる。
でも人形のように身動きしない。
僕はわざと何もなかったように過ごす。
すると藤本さんが入ってきた。
「なんでバニーガールがいるの?」
「わからない。」
するとバニーガールが喋りだした。
「なんで私をいじってくれないの。2人とも。」
「梨華ちゃんなんでそんな格好してるの?」
「ジャケットの衣装なんだ。●●こういう衣装好きでしょう?」
「そんな事はないよ。」
「●●顔が赤いぞー。」
僕はすごく動揺した。
- 140 :TACCHI:2006/11/07(火) 17:17
- ちょっと、>>139さんとカブってますがどうぞw
- 141 :−愛すくりぃむ−:2006/11/07(火) 17:18
-
「はい、●●。これ、新曲のCDね」
梨華ちゃんから渡された美勇伝の新曲CD。
「ありがと…うわぁ〜…」
「うわぁ〜ってなによ」
そういって、睨んでくる梨華ちゃん。
「い、いや、今回はレベルがいつもより高いと思って」
「レベル?」
「衣装のレベルがね…」
僕が、CDを指差すと。一気に梨華ちゃんの顔が赤くなる。
「バニーガールか…」
「男の子ってこういうの好きなんでしょ?」
「まぁね…」
こんな時は、正直に答えないと後で何を言われるかわからないからなぁ。
「今度、●●の為だけにしてあげようか?」
「へぇ〜それはありがた…はぁ!?」
あまりの提案に立ち上がってしまった。
- 142 :−愛すくりぃむ−:2006/11/07(火) 17:19
-
「ふふふ、冗談だよ。私だって恥ずかしいもん」
梨華ちゃんは、クスクスと笑っている。やられた…こうなったら…。
「あぁ〜あ、ちょっと残念だな。梨華ちゃんのバニーガール姿見たかったのに」
「え?」
「でも、いいか。こうやって、梨華ちゃんが、目の前に居るだけでも…」
梨華ちゃんに近づく。梨華ちゃんの目の前に来ると梨華ちゃんをやさしく抱きしめた。
「ちょっと、●●。ダメだよ」
「嫌だ、離さない」
「●●…」
梨華ちゃんの力が抜ける、ちょっと体を離すと梨華ちゃんを見つめた。
「いいよね?」
「・・・。うん」
顔と顔の距離が縮まる。梨華ちゃんは、目をつむった。
「梨華ちゃん…」
「●●…」
- 143 :−愛すくりぃむ−:2006/11/07(火) 17:19
-
「えいっ」
「イタッ」
キスをすると思わせておいて、僕は梨華ちゃんのおでこにデコピンを喰らわせた。
「仕返し〜大成功!!」
「え?」
「僕をからかった仕返しだよ」
「むぅ〜、もう●●なんて嫌い」
さすがに、姫はたいそうご立腹のようだ。
「ごめん、ごめん。どこが痛いの? 見せて」
僕は、梨華ちゃんのおでこを見るとちょっと赤くなっていた。
「痛いの痛いのとんでけ〜」
−チュッ−
梨華ちゃんのおでこの赤くなった部分にやさしくキスをした。
「!?」
「お詫びのしるしね」
「もう…そんな事しても許してあげないんだから」
そんな事をいいながら、梨華ちゃんは顔を真っ赤にさせてとても嬉しそうだった。
- 144 :TACCHI:2006/11/07(火) 17:22
- 今回は、美勇伝のCDジャケットを見て書いてみましたが、あれは
ハレンチ極まりないですね。嬉しいですが…wあれが、歌衣装だったら
歌番組出れないですよwww
>>139さん
すいません、ネタがかぶってしまいまして(汗)
いや、それにしてもいい作品でした♪思わず、パソコンの前で
ちょっとニヤけてましたからwwwこれからも、よろしくです♪
- 145 :MONIX ◆XBvOzcZfYg :2006/11/08(水) 20:30
- 新曲ネタ行きます!
- 146 :歩いてる:2006/11/08(水) 20:31
-
カツ・・・カツ・・・カツ・・・カツ・・・
日本武道館でのライブリハ前の空き時間、僕は会場の近くを散歩していた
楽屋の賑やかな雰囲気も好きなんだけど、たまにはこうして一人でいるのも良い
少しずつ空気が引き締まって冬の気配が忍び寄りつつある東京の朝の空気を僕は満喫していた
「はぁ〜、来週は仙台か・・・」
そんな独り言を呟きながら僕は歩いてる
♪〜〜♪〜〜♪〜〜♪
静寂を打ち破るようにズボンの右ポケットに入っている携帯電話が鳴った
「ん?メールか・・・」
携帯の発するイルミネーションカラーからメールが届いた事に気づく
携帯を開き、ディスプレイを確認するとそこには懐かしい人の名前があった
「おぉ!」
早速メールを読んでみる
『久しぶり〜♪●●は元気にしてる〜?こないだ新曲のPV見たよ〜、あんたもちっとは成長したじゃん!
ボーイッシュ担当をあたしから受け継いだんだから、まだまだ頑張ってね〜〜(⌒^⌒)b』
相変わらず厳しい先輩だよ、この人は・・・
僕は歩きながら当時の事を思い出してみる・・・、僕のライブデビューはここだった
4期メンバーよりも少し早く娘。に入っていたんだけど、初ステージは同じ場所・・・
何もかもが初めてづくしで・・・前の晩も全然眠れなくってごっちんにずっと話を聞いてもらってたけ・・・
今思えば微笑ましい思い出だけど、付き合わされているごっちんは大変だったろうなぁ〜
- 147 :-歩いてる-:2006/11/08(水) 20:32
-
僕はもうしばらく歩いた後、リハの時間が迫っているために武道館の方へ戻ってきた
「せんぱ〜い!どこ行ってたんですかぁ〜♪」
控え室へ続く廊下で久住さんは僕を見つけると、物凄い勢いで近づいてきて僕にしがみつく
「散歩に行ってたんだよ。一緒に行きたかった???」
僕は久住さんの頭を撫でながら聞く
「はい♪今度は一緒に行きましょう♪あ、先輩、もうすぐリハ始まりますよ〜」
「そっか、急いで準備なきゃね」
「はい♪」
僕と久住さんは手を繋いで楽屋まで歩いた、楽屋の前に行くと既にみんなはスタンバイOKの状態で
久住さんと僕を迎えてくれた・・・少々手荒い歓迎だったけどね・・・
「さぁ、小春と隠れてデートしてた●●はほっといてみんなリハ行くよ〜」
「「「「お〜!」」」」
吉澤さんの声にみんなが呼応する
リハに向かう廊下を皆で歩く、僕はいつもと変わらず最後尾を歩く・・・
後ろから見るいつもと変わらないこの景色、やっぱり僕は娘。が好きなんだなぁと思う
いつまでこうやって歩いていられるかはわからないけど、ずっとこうやって歩き続けられたら
いいなぁと思った・・・
リハが終わったあと、僕はメールの返信を送った
『親愛なる市井・・・いや吉澤紗耶香先輩♪
先輩は元気っすか???相変わらずの手厳しいメールっすね〜(>_<)
娘。になってずっと突っ走ってばっかでしたけど、最近ようやく
周りの景色(みんな)を見ながら歩く事ができるようになりました(*^。^*)
まだまだ娘。でがんばります!先輩もがんばってください(*^_^*)』
- 148 :-歩いてる-:2006/11/08(水) 20:35
- あとがき
( M _ O)<とりあえず短めに新曲ネタをやってみました
今からフットサルの練習に出かけてきやす!
次回作もあと少しで出来上がりそうです♪
- 149 :MONIX ◆XBvOzcZfYg :2006/11/08(水) 20:35
- >>148
焦ってハンドル間違った
- 150 :TACCHI:2006/11/08(水) 22:54
- >>146-147 (MONIXさん)
この作品めっちゃ良すぎです♪♪ちょうど、新曲聞きながらこれ見てたんで
この作品めっちゃ好きになりましたw
フットサルいいですねぇ〜、怪我しないように頑張ってください♪♪
- 151 :名無し娘。:2006/11/09(木) 17:31
- 悪くない
- 152 :名無し娘。:2006/11/11(土) 12:22
- えりりんの頭なでたい
- 153 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:43
-
十一月十一日。
前のことがあったからかもしれないけど、今年も零時になると同時にメールが届いた。
絵里かさゆだと思いながらメールを開いてみれば、驚いたことに藤本さんからだ。
17歳オメデト
明日もガンバロー
内容こそは“らしい”文面だったけど、なによりも一番に祝ってもらえたってことがすごく嬉しい。
明日の……もう今日のだ。コンサートに備えて大阪にきているこの場で、こうして気にしてもらえるのが嬉しかった。
藤本さんのメールを読んでいる間にも、他のメンバーからもメールが届いていた。
次々と送られてくるメールを読みながらそれぞれの顔を思い浮かべて……少し切なくなってる自分がおかしかった。
メンバーからも、地元の仲が良かった友達からも、何通もメールがきたけどなにか足りない。
- 154 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:44
-
優しく笑いかけてくれる人の表情が思い浮かんだ瞬間、形になったその笑顔をかき消すみたいに窓の外でなにかが光った。
ホテルの高層階なのに、なんだろうって窓際へ歩き出したそのとき、地鳴りのような音を体中で感じた。
「ひゃあぁっ!?」
なにが起こったのか、理解よりもまず身体が反応した。してしまった。
耳を押さえて小さな悲鳴を上げ、突然の轟音にへたりこんでしまった。
それは唐突にきて、あっという間に去っていったみたいだ。
静かになった部屋で、おそるおそる耳から手を離して、今度こそ窓の向こうへ目を向けてみる。
いつの間にか雨になっていたらしい。それも結構強く。
そこでやっとさっきの音が雷の音だってことを理解した。
正直得意ではない。
というよりも、泣きたくなるくらい苦手だった。
また外が光った。
ビクリと身体を縮こまらせながら耳を強く押さえる。
押し当てた手を通して、雷がゴロゴロいってるのが解る。
怖い、怖い、怖い……ただそれだけが身体を埋め尽くしていくみたいだった。
- 155 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:44
-
まさかそんな迷信を信じてるわけでもないのに、お腹に手を当てて無意識におへそをかばうような格好になる。
「どうしよう……絵里かさゆんとこ……あぁ〜、でもバカにされるけん」
口の中で呟きながらドアの手前で迷ってると、三度目の雷がやってきた。
フラッシュみたいな光りに必死で耳を押さえる。
もうバカにされてもいいやとノブに手をかけてグイと開いた。
周りを気にしてる余裕すらなかったから、そこに誰かがいるなんて思いもしなかった。
開けたドアの向こうにれいなよりも頭一つ以上高い人影。
反射的に声を上げそうになった口が大きな手で塞がれて、なにか声が聞こえてくる。
「ち、ちょっと田中さん。僕。僕だってば」
上げた視線の先に、雷にかき消されたその顔があった。
思い浮かんだ顔とは違って、その表情は焦って困ってるみたいだったけど。
「んーんー」
「あ、ごめん」
先輩、と言ってみたけれど言葉にならず、先輩は笑いながら手を離してくれた。
- 156 :匿名 ◆TokDD0paCo :2006/11/11(土) 20:45
-
「えっと。ちょっと入れてもらってもいいかな?」
「は? あ、どうぞどうぞ」
こういうのをと渡り船かいうんだっけ。
ん? まぁ、なんかそんな感じの。
ともかく思わぬ形で現れた救いの手に安心していたのがいけなかった。
後ろの窓から見えたハズの雷光にも気がつかないまま、ふいに鳴り響いた雷鳴に身体が反応してしまった。
「ひっ!?」
「っと!?」
瞬間、自分のものじゃないみたいな自分の声に、先輩の小さな声が重なって。
我に返ったのもやっぱり先輩の声だった。
「田中さん、雷ダメなんだっけ」
声に“困ってます”って感覚が混ざってる気がして顔を上げる。
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