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ときめきモーニング
- 1 :サボテン:2003/09/10 15:13:57
- 季節を選択してください
1 春
2 夏
3 秋
4 冬
- 63 :サボリン:2003/09/23(火) 01:30
- お、サボテン帰ってきたか。
2で。
- 64 :サボリン:2003/09/23(火) 01:34
- ちくしょ、サボテソだったか。。。
- 65 :名無し娘。:2003/09/23(火) 01:39
- 3で
>>63
本物が白目むくなんて描写かかねーだろw
- 66 :サボリン:2003/09/23(火) 15:08
- 1 妹の理沙だ。そういえばあいつ毎朝ジョギングしてたな・・・
・・・機嫌が悪そうだな。無視、無視。
と、急に吐き気をもよおし、川岸へ行って吐いた。
ふう、朝からビール飲んでジョギングはさすがにつらかったな。
と、そこへ上流からプカプカと水死体が流れてきた。
綺麗な顔をした女の子だ。黒い髪が顔にまとわりついてる。
・・・吐き気がおさまらねぇ。無視、無視。
と、水死体の目がバチッと開いてこっちを見つめる。
「あれ?…確か紺野さん?どうしたの」
「…あ、○○さん、おはようございます」
「うん、おはよう、いい天気だね」
「はい、いい天気ですね」
「って、おい、大丈夫かよ」
「…あまり大丈夫じゃありません、できれば助けて頂きたいのですが」
しょうがねぇな。。適当な棒を見つけて紺野さんをたぐり寄せる。
全身びしょ濡れの紺野さんをやっとこさ岸に運び上げた。
「ありがとうございます…ぅう、おなかが苦しい、、」
水を飲んだらしいな。腹に両手をあてて押してやると
プレデターみたいに口からブクブクと泡を立てて水をはき出した。
「ふう、すっきりしました、ホントにありがとうございました」
「いったい、どうしたの?」
「いえ、ちょっとした抗争に巻き込まれまして、、」
「…深くは追及しないけど、あまり藤本とは関わらない方が、、」
「なんてことをおっしゃる!私にとって美貴様は神!……」
と、また気を失いかけてる。やばいな、どうしよう。
「紺野さん、おうちはどこ?」
「…お父様やお母様に心配をかけたくありません
ひとまず、○○さんのうちにかくまってはいただけませんか?」
「かくまうって、、」
「おながい…」と言って紺野さんは眠ってしまった。
しょうがねえな。近くにあったリアカーに紺野さんをのせて
家まで運んでいった。眠っている紺野さんはホントに死んでるみたいだった。
- 67 :サボリン:2003/09/23(火) 15:08
- 紺野さんのことはひとまずアヤカさんに頼んで学校に行くことにした。
玄関を出ると矢口先輩が待っていた。
顔を伏せながら「おはよう○○」
「あ、おはようございます、矢口先輩」
「ぅもう!矢口先輩だなんて、よそよそしいな」
真里って呼んでよ。」
「あ、はい、…真里、、」
「キャハハ!じゃ、行こっか」
「はい」と、歩き出すと矢口先輩はニコニコして腕を組んできた。
「…あの〜、や…真里さん?」
「ん?」
「これって、どういう」
「つきあってるんだからこれくらいいいじゃん!」
「あはは、そうですね」
って、あれ?もうそういうことになってるんだ!
・・・そうだったのかぁ!
- 68 :サボリン:2003/09/23(火) 15:09
-
と、後ろから「おーいっ、○○」といつもの声が聞こえる。
さりげなく頭をガードしていると、足を引っかけられ無様にこけた。
「っ痛、、ひとみぃ、いい加減に…」って、あれ?
「オラ、貴様、おいらのダーリンになにしくさってんだ、ゴルァ!」
と矢口先輩が得意の腕ひしぎ十字固めをひとみに決めていた。
「白熊みたいにブクブク太りやがってコラ!
言え!私は白熊です!私は白熊ですと言え!」
「ぁぁああ!私は白熊です!私は白熊です!」
とひとみが言うと矢口先輩はやっと技をはずしてあげた。
矢口先輩はやっぱり頼りになるなぁ。
「かっけ〜!って、○○、なんだ、このチビは?」
「キサマァ!」と技をかけようとした矢口先輩の頭を
バレーボールみたいにひとみがはたいた。
矢口先輩は飛ばされてすっころんでズザザザザァーと
地面を引きずりながら電信柱にぶつかって三点倒立をしていた。
「さっきは油断したがなぁ、二度もかかると思ってんのか、このチビ!」
矢口先輩はピョンと立ち上がって、口からプッと血をはき出すと
「ふっ、いい度胸だ、やってやろうじゃんか!」
「ちょ、ちょっと二人ともやめろって、仲良くしようよ!」
「…そうだな、朝からケンカは疲れるし」とひとみ。
「…ダーリンが言うならやめるよ」
「…さっきからこのチビはダーリンダーリンうるさいがV6のファンか?」
「チビ言うな!おいらは○○の彼女なんだよ!」
「なにっ!○○の彼女ぉ!、、ホントか?○○?」
「う、うん、まあ、そんなとこだ」
昨日の今日だ、下手に否定すると矢口先輩がまた自殺するとか言い出す。
「う、そうなのか、○○の彼女ねぇ」
「そうだよ、バーカ!わかったらホクロ星人はあっち行け!」
「…そうだな、悪かったな、邪魔をして…」
と、ひとみは、らしくなくはにかみながら去っていった。
- 69 :サボリン:2003/09/23(火) 15:09
- 学校へ着くとやっと矢口先輩が腕を放してくれた。
「じゃ、また放課後ね」
「う、うん」
・・放課後もあるのか。何か対策を考えねば。
矢口先輩と別れると急にめまいがしてきた。
つーか、昨日からいろいろありすぎてマジ疲れたな。。
授業さぼってどっかで休むかなぁ。
1 保健室で寝る
2 体育館裏で一服
3 やっぱりまじめに授業に出る
- 70 :名無し娘。:2003/09/23(火) 15:40
- もうなんでもありだなおい
2で
- 71 :名無し娘。:2003/09/23(火) 16:14
- 多数決関係ねぇ!
1で
- 72 :名無し娘。:2003/09/24(水) 12:15
- もうこの路線で決定なの?
- 73 :名無し娘。:2003/09/24(水) 13:31
- 面白くなってきたのに水を差す気か?2で
- 74 :名無し娘。:2003/09/24(水) 16:54
- 2で川VvV从登場キボン。
- 75 :サボリン:2003/09/24(水) 17:37
- 保健室でちょっと寝ていくか。
ガラガラッ・・・あれ、誰もいないみたいだな。
ベッドは2台あるのだが、、両方空いてるみたいだ。
勝手に寝ちゃうか。。ま、大丈夫だろう。
ドサッ。うーん、気持ちいいなぁ。
シーツも洗い立てで、オレのベッドとは大違いだ。
疲れがたまっていたのだろう、、深い眠りに落ちていく。
・
・・
・・・・た、助けて。
ん、何だ、夢か?
目の前には、頬がリンゴのように赤らんでいる
かわいい女の子の姿が見える。まだ幼さを残した黒髪の少女。。
…君は誰?名前は?
・・助けて。
- 76 :サボリン:2003/09/24(水) 17:38
-
・・
・・・ふう、夢か。
「妙にリアルな夢だったなぁ」
「ふふ、どんな夢だったの?」
「ん?なんか女の子が助けてって言ってて…」
「ふーん、、いやらしい夢」
「しょうがないだろ、夢なんだから、
って、あれ?、、後藤さん!こんなとこでなにやってんの!?」
「なにって、ちょっとお昼寝」
一緒のベッドでか!!しかも横向きになって腕をオレの胸に絡ませるか!
なんだ!?この情事を終えた男女のような慣れ親しんだシチュエーションは!!
「あわわ、ちょ、ちょっと後藤さん!まずいんじゃない?」
「なんで?いや?」
「嫌とかそういう問題じゃなくて…
つーかもう一つベッドがあったじゃん!」
「んぁ、あっちは小川ちゃんのだから」
「ここのベッドには所有者がいるのか!?」
「小川ちゃん、すやすや眠ってるから起こしちゃかわいそう。
静かにしにょ。なんか最近寒いしちょうどいいじゃん」
と小声で言って、後藤さんはそのまま目をつぶってしまう。
・・なんかヤヴァイような気もするが、…後藤さん、いい匂いだな。
寝息がくすぐったいよ。。って、おい、ひたるな、この状況に!!
とはいえ後藤さんの腕が胸に乗っかっててうまく起きれないし、
心なしか足も絡まってきたような、、うにゅう、、万事休す。
おいおい、こんなとこ人に見られたらどうすりゃ委員会?
- 77 :サボリン:2003/09/24(水) 17:39
-
なんて思っているうちに、保健室のドアの開く音が、ガラガラッ!
「ごとー、そろそろ起きた方がいいんじゃん?」と先生の声。
ヤヴァイ!!もーれつ(ア太郎なみ)にヤヴァイ!!
「おい、ごとー!」と、ベッドわきのカーテンが開かれる。
こんなとこ見つかったら停学とかくらうのかなぁ、、、
「ご、ごとー、、」顔面蒼白気味の先生。
カーテンが開けられ入ってきた光をまぶしそうに避けて体を起こす後藤さん。
「んぁ、市井ちゃん、おはよう」
「ご、ごとー、ど、どういうことだよっ、これは!?」
ヤヴァすぎる。市井先生相当怒ってる!
「あ、だって後藤のベッドにこいつが寝てるんだもん
仕方ないじゃん」
「お前は猫かよ、魚づらのくせに!!
…っ、、ホイホイ誰にでも抱きつくんだなっ!……あたしも、、
…あたしなんか結局その場しのぎのお慰みってことかよ!」
「なに怒ってんの、市井ちゃん、らしくないじゃん」
と、後藤さんは立ち上がって市井先生の耳にかけた髪をいじり始める。
「あたしの市井ちゃんに対する気持ちは変わらないよ」
「うそつけ」と少し涙目な市井先生。。なんか状況が読めんが。。
「もう、市井ちゃんはかわいいなぁ、そんな市井ちゃんが好き」
と後藤さんは市井先生をぎゅっと抱きしめる。後藤さんの胸に抱かれながら
「…ごめん、最近ちょっと疲れてるんだ」と市井先生。
「疲れたときはしっかりと休憩をとって休まなきゃ、ね?
そうだ、また今度、イタリアンライスボウルをつくってあげる」
と、後藤さんは体を離して、市井先生の頭をなでている。
その姿をぼーっと眺めていると市井先生と目があって、一瞬にらまれた。
「市井ちゃん、にらまないの、仲良くしよう、ね?」
「…うん、ごめん」
「さ、お弁当にしよっか、□□くんも一緒に食べよっか?」
「え、いいの?」・・昼飯代が浮くのはありがたい。
「うん、あたしいつもつくりすぎちゃうんだよね、食べてよ
いいでしょ?市井ちゃん?」
「う、うん」
妙な空気が流れる中、3人で弁当を食べた。
おにぎりと卵焼きやウインナーなどのおかず。シンプルで落ち着いている。
後藤さんのつくったおにぎりはとても美味しかった。
「後藤さん、美味しいよ、特にこの卵焼きが最高!」
「ふふ、あんがと、またいつでも食べに来てね」
「うん」、って、また市井先生ににらまれたような。。
- 78 :サボリン:2003/09/24(水) 17:40
-
食べ終わると
「んぁ、そろそろ行くよ」
「う、うん」としおらしい市井先生。
「あ、そうだ、小川ちゃん起こさなきゃ」
と、後藤さんは霧吹きを持って隣のベッドに入っていった。
シュッシュッ、「小川ちゃ〜ん、起きようね」
シュゥピュー、「そろそろ起きないと欠席扱いになっちゃうよ〜」
「グフッ!ブクブクップハーッ、、
…っと、すみませんねぇ後藤さん、いつも起こして頂いて」
とびしょ濡れの顔を出したのは、今朝オレんちの前で
醤油を飲んでいた新聞配達の女の子だった。
「あれ、□□さん、今日はご病気で?」
「い、いや、そうじゃないんだけど…
君、新聞配達の?」
「そうです、毎度お世話になります小川麻琴といいます。
よろしくお願いしMAX!」
「あ、うん、よろしく」
「あ、小川ちゃん、これいつものね」と市井先生がなんか薬を手渡している。
「毎度すみませんねぇ市井センセ」
「いいのよ、学校のなんだから
それより小川ちゃん、体を壊さないように気をつけてね」
「お気遣いありがとうございます市井センセ」
「小川ちゃん、はいこれ、今日のお弁当、いっぱい食べて元気出してね」
「うぅ、ごとーしゃん、ありがとうございます」
・・・なんかここでは小川さんは大事にされてるみたいだ。
「じゃ、そろそろ行こっか」
「うん」「は〜い」
と言いながら3人は保健室を出た。
- 79 :サボリン:2003/09/24(水) 17:41
-
5時間目の初めに教室に着いたら、運悪く中澤先生の授業だった。
「コゥラァ!□□ッ!」と黒板消しが飛んできた。バコッ!!
いってぇ〜。。中澤先生はそのまま凄い形相で寄ってきて襟首をつかんで
「ワレ、なめとんのかぁ、ゴルァ!
昨日の掃除はさぼる、今日は社長出勤ときたぁ!
たるんだことしてっとキィン玉にぎりつぶすぞコラ!!」
「す、すみません、もうしません、ごめんなさい!」
「ワレ、放課後ぅ、進路指導室来ィ!」
「はい、わかりますた!」
やっと襟首を離してくれた。シャツが伸びてしまった。
……ふう、やっと授業が終わった。放課後だ。
あれ?向こうから石川さんがニコニコ寄ってくるぞ。
・・そうだ!今日何かおごる約束をしてたんだっけ!
進路指導室に来いって中澤先生に言われてるし、
部室も一応のぞいておかないと矢口先輩がうるさいだろうし
ああ、そう言えば水死体の紺野さんはどうなっただろう?
1 石川さんとデート
2 進路指導室へ行く
3 部室へ行く
4 紺野さんが心配だ、家へ帰る
- 80 :名無し娘。:2003/09/24(水) 17:43
- なんか普通になっちゃったな
4で
- 81 :名無し娘。:2003/09/24(水) 17:46
- ちょっと待て、選択肢なしでもいいんじゃないか?
- 82 :サボテソ:2003/09/24(水) 20:07
- 4 紺野さんが心配だ家へ帰る
そうだ。うちに水死体をおきっぱなしだった。急いで家に帰らなくちゃ!
ポケットから竹とんぼを取り出し頭に取り付け窓へと走る。
「まってよ□ωくん!」石川さんが追っかけてくる。
「ごめん!今日は急用が!」
竹とんぼのスイッチを押して窓から飛び出す。そして墜落。そして複雑骨折。
やっぱり形だけ真似ても無理か・・・
とりあえずまだ足をやられただけなので逆立ちで家へと急ぐ。
町を行く人々の視線がちょっぴりエキゾチックなのはきのせいだろう。
買い物途中らしい親子連れに
「あ!グドンだ!」
「こら!ツインテールでしょ!」
とか言われてもいつもなら
「だれがえびやねん!」
と返すんだが今日は急いでいるので見逃してやることにする。命拾いしたなぼうや。
- 83 :サボテソ:2003/09/24(水) 20:18
- ・・・・・なんとか家にたどりついた。
ずっと逆立ちしてたおかげで腕がつかれた。
あとで新しい腕をアヤカさんに焼いてもらおう。
さて、朝アヤカさんに渡してほったらかしといた水死体はどうなったかな?
出かけるときはソファーにぽいっと放っておいたんだが・・・・
いたいた、まだソファーの上にまだあった。
水死体にはアヤカさんが気をきかして顔の上に白い布。
頭の上のところには線香もたいてある。
顔の上の白い布を取ってみる。
水死体は真っ白でふやけて静かに眠っているような顔だ・・・
きれいだろ?それで死んでるんだぜ・・・
「ズッピョラポッポッパー!!」
とおもったら寝息が聞こえてきた。まだ生きてたようだ。
せっかく今日はふぐ料(ry
とりあえずおきるまでコレはほっとくか・・・
さて俺は・・・
1>残りのドラゴンボールを集める
2>石川さんにさっきのことを電話でわびておくか
3>そういえば今日は天才塾にいく日だったな・・・
- 84 :名無し娘。:2003/09/24(水) 20:21
- こどもスペシャルだな
1で
- 85 :名無し娘。:2003/09/24(水) 23:16
- なんかめっちゃふぐりでてるっ!!
3で
- 86 :サボリン:2003/09/25(木) 14:39
- 3>そういえば今日は天才塾にいく日だったな・・・
・・・めんどくせぇな、やっぱ昼寝でもするか。
ふと目が覚めた。もう外は暗くなっている。
しばらくベッドでうつぶせになりウトウトしていると、
窓がガラガラと開く音がする。むにゃ、なんだぁと思っていたら
いきなり背後からキャメルクラッチ!
「だーれだっ」
「ぐげ、誰だじゃないよ、誰だよオメー、
うぅ、か、勝手に人の部屋入ってくんな!」
「あんだと?オレ様の声を忘れたかコラ!」と力を強める。
「ちょっと待て!落ち着こうぜ涙ガール!」
「モーニング高校で一番強くてかわいいオレを忘れたか!」
「あ、藤本か?藤本様ですね?」
「おせーよ気づくのが!」と言って藤本はやっとどいてくれた。
「で?紺野はどこだ?」
「あれ、なんで紺野さんがオレんちにいること知ってんの?」
「紺野にはいざというときのために発信器がついてんだよ」
「紺野さんなら1階で寝てるよ」
二人で1階に様子を見に行く。
「これはまだ動けそうにないな、○○、迷惑かけてすまん」
「いや、別に、、」
「迷惑ついでにちょっとつきあえ、一人じゃ無理な仕事だ
しかも今日じゃないとできないんだ」
「なんだよ、ヤバイ仕事なのか?」
「・・たいしたことないって、つきあえ」
と言って藤本はオレの手をひっぱって連れて行く。しょうがねぇなぁ。
- 87 :サボリン:2003/09/25(木) 14:40
- 案内された先には見事なバイクが一台。
青い色。スズキのヤツらしい。
「ホレ、メットはちゃんとかぶれよ
紺野用だからオマエでも大丈夫だろ」
…渡されたメットをかぶる。
「あとな、これは護身用だ」と鉄パイプを手渡された。
「オレの護身用だからな、オマエは後ろに乗って
いざというときは応戦してオレの身代わりとなれ」
…おーい、楽しそうな夜のピクニックだな。
「じゃ、行くぞ」とバイクにまたがってエンジンをかける藤本。
もの凄い音だ。藤本の後ろにまたがって腰をつかんだ。
「もっとちゃんとつかまれよ、落ちても知らねーゾッと!」
ブォーっといきなり発車したのでマジで落ちそうになり
必死になって藤本の腰に巻きついた。
轟音の中、「いったいどこへ行くんだよっ!」と大声で叫ぶと
「うるせぇ!!マイク付いてるから普通にしゃべれ!」
と、返された。ホントだ。轟音の中でも会話が出来る。すごいや。
とはいえ爆速バイクの後席に慣れるのが必死で会話どころじゃない。
いつの間にかあたりはコンクリートの壁に囲まれている。
首都高に入ったらしい。
と、「おいでなっすった」と藤本。
ガツッ!!いきなり背後から鉄パイプで頭を殴られた。
「殺れ!殺らなきゃオマエが殺られるぞ!」
おい、マジかよ。17にして犯罪者になりたくねぇ!!
引き続き2台目がやってきて今度は腰をガツッと殴られた。
バイクが揺れて危うく転倒しそうになった。
「殺れ!○○ッ!覚悟決めろや!
前にまわすから突いて前席のヤツを落とせ!」
いきなりスピードが上がってさっきの2台をみるみる追い抜く。
1台の前に直線上に並んで、今度はスピードを落として近づいていく。
バックミラーからかすかに後ろのバイクが見える。
後ろのヤツは必死に進路を変えようとするが藤本が許さない。
「今だ!殺れぇ!」
ちくしょぅ!やけくそだ!ガゴッ!!
後ろを向いて鉄パイプを思いっきり後ろのヤツのシールドに刺した。
後ろのバイクはバランスを失って激しく転倒していた。
「次ィ!来るぞっ!」2台目が今度は横からやってくる。
敵の後席が藤本と重なる。藤本をねらってるみたいだ。
「危ない!」鉄パイプを振りかぶった敵の脇を思いっきり刺した。
後席のヤツは激しくもだえて落ちていった。
追っ手は攻撃手を失って諦めたようで減速して去っていった。
- 88 :サボリン:2003/09/25(木) 14:40
- 「よくやった、○○、感動した!!」
「感動したじゃねぇ!!
前途あるオレの将来をどうしてくれるんだよぉ!」
「油断するな、○○、アレは子供だ。
母親が前の方で待ってるはずだ、しっかりつかまってろ!」
とまたスピードを上げる。ブォォオーーァツ!!
…頼むから話を、オレの話を聞いてくれよぉ。。
と、前の方にでかい黒のバイクが見えてきた。
後ろ姿から判断するに女の子二人組。
しかもノーヘル!髪をバサバサ乱して走ってる!
「真打ち登場だぁ!先制するぞ○○!」
「って藤本!いくらなんでもノーヘルの女の子に
鉄パイプ食らわすなんてオレにはできねぇぞ!」
「ほざいてろ、殺らなきゃ殺られる、世の中の掟だぜ」
なんて言ってるうちに前のバイクに近づく。
と、前のバイクが減速してきて横に並ぶ。
前席のサングラスをかけた長い茶髪の女の子がかすかに微笑む。
と、後席の黒髪が鉄パイプですばやく何回も突いてくる。
連続で脇腹に食らって吐きそうになる。いったん距離をとって、
「殺れ!ヤツはファティマだ!鉄パイプごときで死にゃしねぇ!」
「できない、オレにはできない!!」
なんて言い合っているうちにまた敵のバイクが右側から近づいてくる。
と、茶髪がおもむろに銃を出してきた。
あれ?マジですか?
茶髪は無表情のまま銃をかまえる。「ドンッ!」と音がした。
やられた!と思ったら弾が当たったのはバイクの方だった。
茶髪はニヤと微笑むとどんどんと先に行ってしまった。
「っちくしょぅ!燃料タンクをやられた!」
ガソリンがポタポタこぼれて足が濡れてくる。
「…美貴さまぁ!、もう帰りましょう!」
「もう少しだ、あと少しだ、辛抱しろ!!」とますますスピードを上げる。
「いったい何がやりたいんですか?美貴さまぁ!」
「この9号をまっすぐ南に下ってちょうど24時、
最南端にオレンジの中央分離帯が見えてくるはず、
それが首都高の9と4分の3線だ、それに時速88マイルでつっこむ!!
「はぁ?これって族の抗争じゃなかったんすか?」
「うるさい!だまってつかまってろ!」
バイクが爆発するんじゃないかという恐怖とスピードで頭がくらつく。
- 89 :サボリン:2003/09/25(木) 14:42
-
・・・意識が遠のく中、遠くに黒のバイクが見えてきた。
高速なのに、本当にオレンジの線が見えてくる。
と、思ったら前のバイクが突然消えた。バイクはさらにスピードを上げて
「キタァーーー!! 間、イッッ、パァァーーツ!!」
・
・・
ドッ!
ッドガガガガッッーーーァァアア!!
激しい音でこけまくって草原の中を転がっていた。
っつってぇえええ!
何が起きたんだ!?
- 90 :サボリン:2003/09/25(木) 14:43
-
10メートルくらい先に藤本が、
さらに10メートル先にバイクが転がっている。。
体中が痛かったが、なんとか藤本の側までたどり着き、
「大丈夫か?」とたずねると
ドゥガァーーンとバイクが激しく爆発した。
「うぅうーん、いってぇ」と起きあがる藤本。
後ろから「あはは、ミキティ、何とか間に合ったみたいね」
と、どっかで聞いた声がする。サングラスの女の子だ。
「□□くん、こんばんは」とサングラスをはずす。
「ご、ごとーさん!!」
「今日はよく会うね」とニコッと笑う後藤さん。
オレは状況が飲み込めず言葉が出てこなかった。
「ミキティもひどいなぁ、紺ちゃんがいないからって
□□くんを巻き込んじゃうなんて」
「…っこの腐乱魚がぁ!テメーがやったんじゃねーか!」
といきなり藤本が立ち上がって後藤さんに殴りかかった。
と、黒髪の女の子に軽く拳を握られ背中まで腕を曲げられる。
「いててててて」
「れいな、それくらいにしてあげな」
「はい」と黒髪が藤本の腕を放す。
「ちっくしょう!化け物手なずけやがって!」
「後藤さんに手を出したら、れいなが承知せんけんね」と黒髪。
「んぁ、ここまで来たんだから、もう仲良くしようよ、ね?」
「…フッ、そうだな、オマエも計算尽くでさっき見逃したんだろ」
「さてね」
「結局オマエだって雑魚さ、一人じゃ恐いんだろ!」
「さてね」
「いててててて」…また黒髪が藤本を痛めつけてる。
「れいな」
「はい」と藤本の腕を放す。
「んぁ、じゃそろそろ行こうか」
『つづく』
- 91 :名無し娘。:2003/09/25(木) 15:34
- 天才塾行けよ!一行目で妥協すんな!
- 92 :サボリン:2003/09/25(木) 16:14
- スマソ、天才塾ってなに??
- 93 :名無し娘。:2003/09/25(木) 16:22
- 漫画でしょ
- 94 :名無し娘。:2003/09/26(金) 02:52
- 愚問かも知れないが、サボテンとサボリンとサボテソって全部別人なの?
- 95 :名無し娘。:2003/09/26(金) 10:50
- 別人だろ書き方が違う
- 96 :名無し娘。:2003/09/26(金) 17:51
- >>95
いや、もしかしたら自演なのかな・・・と。マジレスThanks。
- 97 :サボリン:2003/09/26(金) 18:05
- オレはサボテンでもサボテソでもないよ。
サボテン=サボテソかもしれないけどw
ついでに今日の更新はない。
って待ってるヤツなんていないだろうけど。。
- 98 :名無し娘。:2003/09/26(金) 18:31
- >>97
待ってるよ〜。
- 99 :名無し娘。:2003/09/26(金) 23:04
- 俺はサボテソの雰囲気が一番好き
- 100 :名無し娘。:2003/09/26(金) 23:08
- サボリンは矢口のケツの穴に雑巾つっこんだテンションを維持して欲しい
あれおもろかった
- 101 :サボリン:2003/09/26(金) 23:19
- 「行くってどこに?」
「あそこさ、あれがムネオハウスだ」
と藤本が指さした先には、趣味の悪いピンクのデカイ屋敷が建っていた。
「ム、ムネオハウス…」
「って、誰かつっこめよ!」
「んぁ、ミキティ、紺ちゃんがいないと調子悪いみたいね」
「ま、頭の回転が悪い魚にはつっこみは無理か」
と藤本は黒髪の女の子から離れてつぶやく。
「ていうか美貴さまぁ、ここわどこなんですか?」
よくよく見渡すと辺り一面草原しかない。空は紫色によどんでいる。
「うるさい、だまってついてこい!」と藤本は先に歩き出してしまう。
「ここは時空間が現実とずれた異世界、夢の世界みたいなものね」
と、後藤さんが歩きながら言う。オレも横に並んでついていく。
「あたしもミキティもあの城の中に眠るファティマをねらってるの」
「ファティマ?」
「ま、見た目は普通の女の子なんだけど特別な能力を持っているの
この子を見て、田中れいなって言うの、彼女もファティマよ」
「田中れいな言います、よろしくです」と黒髪の女の子に挨拶された。
「あ、どうも」…より目気味だけど外見はまったく普通の女の子に見える。
「れいな、□□くんはあたしの友達だからちゃんと守ってあげてね」
「はい」
・・友達って言う割にはさっき二人してオレのこと殺そうとしてなかったか?
なんてやりとりをしているうちに屋敷の門の前まで来た。
「んぁ、詳しい話は後でするね」
藤本が待っていた。
「おせーよ、オメーラ!」
ハート形のピンクの柵門を開けて敷地内に入る。
御影石のひかれた道を藤本はガツガツ進んでいく。
「気をつけなよミキティ、焦ってもいいことないよ」
「るせー、仲間気取るな、行くぞ○○!」と玄関の扉を開ける。
入ってみると想像していたより広いホールが広がっている。
と、数メートル先の大階段の前に白のワンピース姿の女の子が立っていた。
「だ、だれだっ!」と藤本。・・反応がない。
黒い髪、綺麗な二重、長いまつげから見える瞳が下の方を見ている。
藤本がおそるおそる近づく。。女の子の目の前で手を振ってみせる。
「死んでんのか?……どっかの迷い幽霊かな?」
ふと女の子の薄い唇が微かに動いたと思うと、女の子の回りに閃光が走る。
「うっ…」 ドッ、カァァァア!!
いきなり藤本が宙を舞って後ろ向きにすっ飛ばされて来た。
オレの胸で受け取るかたちになり、ドッ、ズザザザザザーッ!
二人して床を引きずりながら壁にぶつかった。ドフッ!
また藤本の腰に巻き付いてるオレ。今日は抱きつきまくりだな。。
偶然だが左手が胸をさわっているような。。ん?、ていうか胸があまりないぞ?
「っていうか美貴さま、大丈夫っすか?」
「痛ッ〜!、ていうか、何からの『ていうか』やねん!?
なんでウチ関西弁やねん、っていうか、ヤツは何者だぁ!?」
- 102 :サボリン:2003/09/26(金) 23:20
-
「…ファティマだ」と後藤さんがつぶやいてスッと銃を出す。
「ま、まさか!?」
後藤さんは躊躇なく銃を「ドンッ、ドンッ!」と撃った。
が、女の子の前で弾は失速し、宙に浮いた弾を女の子は手に取り、
おもむろに口に運ぶと、、ガリガリッ、…食べちゃった。
・・・ガッちゃんか!?
「…間違いない、ファティマだ」と後藤さん。
「けど、どうして!?ヤツは眠ってるはずじゃ?
…2匹目のファティマなのかぁ?」
「2人のファティマを同時に持つことなんてできるはずない…」
「じゃ、じゃあ、ヤツが!?」
「わかんない、…とにかく主を探そう!」
戦闘タイプのファティマじゃない。れいなで十分おさえられるはず!」
後藤さんが目で合図をすると、れいなが宙を飛んでガッちゃんに近づいた。
れいなとガッちゃんがお互いにバリアみたいな球を体の回りに張り合って、
バリバリッ、パリンッと双方の球が崩れた瞬間、ドッ!
れいなのアッパーキックがガッちゃんのアゴに当たって
ガッちゃんは真上にすっ飛んでって天井に頭から刺さって動かなくなった。
頭だけ天井にめり込んだまま、てるてる坊主みたいにプラプラ揺れてる。
あわわわわ。。パンツ丸見え。女の子同士のケンカとは思えない。
「今のうちよ、行きましょ!」と後藤さんが階段を登りだす。
「行くぞ、○○ッ!」と藤本が走り出す。
「美貴さまぁ!」とオレは必死になってついていく。
ハァハァ・・
後藤さんも藤本も足が速ええなぁ、、ついてけねぇよ。
ハァハァッ・・どこまで登るんだよぉ。
と、階段の踊り場に上品なグラスと水がたっぷり入ったピッチャーがあった。
1 ふう、ありがてぇ。いただきっ!
2 藤本においてかれちゃう、我慢して進もう!
- 103 :名無し娘。:2003/09/26(金) 23:25
- 3 とりあえず両方持っていって走りながら飲もう
- 104 :サボリン:2003/09/26(金) 23:27
- 少しだけ更新。
例によって、多数決で選択肢が決まらない場合があります。
>>98 ありがと。励みになります。
>>99 サボテソのネタはようわからん。。
サボテソが出てくると物語が続かねぇ。オレ以上のぶっ壊し屋だなw
>>100 ありがと。なるべくね。重複の狩狩スレだったんで軽い気持ちで始めたんで
正直、どこまで続くかわかんない。
- 105 :名無し娘。:2003/09/26(金) 23:32
- 金曜ロードショーみたいだな・・・ファティマってなんだっけ?
1で
- 106 :サボテソ:2003/09/26(金) 23:53
- >>104
正直スマンカッタ
後はたのんだよw
あ、怒ったわけじゃないんで。
- 107 :サボリン:2003/09/29(月) 02:25
-
ふう、ありがてぇ。いただきっ、とピッチャーに手を伸ばすと、、
ガタッ、と踊り場に見事な穴が開き、
あれぇ〜とオレは闇の中へ落下していった。
・・ひゅゆぅぅぅ〜
ボフッ!
とトランポリンみたいな大きいクッションの上に落ちた。
と、その反動で横にいたらしい女の子がフワッと浮かび上がって、
クルッと半回転しながらオレの腹の上にまたがって着地した。
・・・だ、だれですか!?
「まつうら、あやで〜す。」とニコニコ顔の女の子。
「・・・」
「まつうら、あやで〜す。」とさっきと同じくニコニコ顔の女の子。
「…□□○○です」
「まつうらぁ、あやで〜す。」とさっきとまったく変わらずニコニコ顔の女の子。
「・・□□〜、○○で〜す。」とオレもニコニコ顔で返した。
「○○くん、こんばんわ、ん〜今日はどうしたのかなぁ?」
と、オレの腹の上にまたがったまま、まつうらさんが質問してくる。
よく見ると、人をバカにしたように派手なオレンジと黄色のドレスを着てる。
「いや、ちょっと野暮用で」
「そうですかぁ〜、タイヘン、ですねっ。」と口をすぼませる。
「いえ、まあ、で、あの、どいてくれませんか?」
「まつうら、ちょっと疲れちゃいました」
と、そのままオレに抱きつくかたちで体を倒してきた。
あわわわわ、人の話を聞いて下さい。と思ったら
「アハ、にゃんにゃんにゃんにゃん、わぁ、プールだプールだぁ」
とオレの体の上でクロールを始める。おい、大丈夫かこの子は?
- 108 :サボリン:2003/09/29(月) 02:25
-
「ハッ、あら、こんなことしてる場合ではございませんわ。」
と、今度はいきなりオレの腹の上に立ち膝で起きあがる。いててて。
「ほら、これをご覧なさい。」と言ってやっとどいてくれた。
まつうらさんの指さしたモニターの中では
れいなとガッちゃんが相変わらず人間離れしたケンカを続けていた。
「後藤さんのファティマが意外に強くて困ってしまいます。」
「…あの子達は何者なんですか?あんなにかわいい顔をして、、」
「…かわいい?」一瞬まつうらさんの眉が上がった。
「え?、かわいい顔してるのに強いなって、、」
「…かわいい?」・・あれ?まつうらさんの目の焦点があってないぞ。
こころなしか顔全体がピクピク痙攣している。オレの腕をつかんで
「…かわいい?」と、なおも言いながら顔を近づけてくるので恐くなって
「・・あ、でも、まつうらさんの方がかわいいですよねぇ、、」
と言うと、ピタッと動きが止まって
「…わたし、かわいい?」
「かわいいですよ、すごいかわいい、ちょーかあいい!
世界一!! 信じられない、なんでそんなにかわいいんでしょう?」
「うふ、なんでやろか、なんでウチこんなかわええんやろか?
なあ、なんでやろ?」といきなり復活してニコニコ顔で鏡を見ている。
・・・強い。この子は強い。藤本以上に強い何かを感じる。。
「そういえば、○○くん、喉がかわいていらっしったのでは?」
と今度は唐突に水を差しだしてきた。
・・なんかヤヴァイ雰囲気だったがニコニコ顔が恐くて
「…あ、そうだった、ありがとう」と差し出された水をゴクゴク飲んだ。
と、あれぇ〜、、手足がしびれて動かなくなってしまった。
「ふふ、まつうらの術中にかかりましたね、さすがはまつうら…」
・・なんだか意識も薄れてきた、、
- 109 :サボリン:2003/09/29(月) 02:26
-
・
・・う、気がつくと手首がしばられて、、いたたた、
体全体がつるされている!!
下を見ると、、かなり高いぞ。…落ちたら死ぬかも。
よく見るとそこは大きな円形のホールで
豪華なピンクの椅子にまつうらさんが座っていた。
と、そこに藤本と後藤さんがやってきた。
(美貴さまぁ!)と叫ぼうとしたが声が出ない。
オレのつるされている位置が高すぎて2人は気づいてくれない。。
「…たん、お久しぶりね」
「…まつうら、ずいぶんと羽振りがいいみたいじゃねぇか」と藤本。
「たんの方こそ、相変わらずお元気で」
「っ、人のこと痰、痰、呼ぶんじゃねェ!顔面溶解猿がぁ!」
「ミキティ、落ち着いて、話し合いで解決…」
「・・・たん、私を裏切った罰をお受けなさい」と立ち上がるまつうらさん。
「まつうらァ!!」と藤本は腰からナイフを出す。
「"さん"をおつけなさい、デコ助さん!」
ドゥガァァア!!
まつうらさんがバズーカ砲を出してぶっ放していた。
2人は寸前でよけたが吹っ飛ばされて転がっていた。
「痛ッ〜、…あの野郎、相変わらずぶっとんでんな」
「んぁ〜、後藤を無視するなぁ! だから話せば…」
ドゥガァ! ドゥガァ!!
まつうらさんは休むことなく容赦なくバズーカ砲を打ち続ける。
壁や床の石が崩壊してなだれこみ、煙であたりが見えなくなる。
- 110 :サボリン:2003/09/29(月) 02:27
-
やっとあたりの煙が消えたところ、
藤本がまつうらさんの背後に回ってナイフを首に押しつけている。
「墓穴を掘ったようだな、まつうらァ
さぁ、話し合いとやらを始めよか」
「まっつー、だいたいあたしらがここにいる時点で…」
「さぁ、ファティマの契約を解除しろ!
冗談抜きにコイツを突き刺すぞ!」
「たん、たん、たん、さわやか三組〜、たん、たん…」
ガツッ!と藤本がまつうらさんの頭を殴る。
「…最後のチャンスだ、契約を解除しろ!」
「んぁ〜、後藤を…」
「そ〜んなこと、言ってる場合じゃないと思うんだけどぉ」
「なにぃ!?」
「上をご覧なさい」
藤本と後藤さんがこっちを見た。やっと気づいてくれたみたいだ。
しびれも徐々におさまってきたようで、やっとの思いで声を出す。
「美貴さまぁ…」
「クッ、あのバカ!」
「…□□くん」
「一般人を巻き込むからこういうことになるのよ。
○○くんの周りには爆弾が仕掛けられてるわ、でこれがスイッチ」
とまつうらさんは手のひらのスイッチを藤本に見せる。
「訓練を受けてない人間がこっちで死んだら、あっちでも死ぬわよ」
「へっ、あんなバカが死んだって委託も家宅もねえぜ!」
- 111 :サボリン:2003/09/29(月) 02:28
- 「…ふーん、そう」カチッ
ドガァ!!
「ハゥア」 オレの横の方で爆弾が爆発して吹っ飛ばされた。
オレは振り子のようにブラブラ揺れることしかできない
「美貴さまぁ、だすけて!!」
「っちきしょう!」
「はやくそのナイフをどけなさい」
「…だから、あんなバカ、死んだって、、」
「…ミキティ」
「はやくどけなさい!」
ドガァ!! また爆弾が爆発して吹っ飛ばされる。
「っ!」
「次は真後ろの一番大きいの行きますよ、最後のチャンスです」
「っ…わかったよ」
と藤本はまつうらさんの喉からナイフをどかした。
「ナイフを捨てなさい」
チャリーン、藤本は言うとおりにナイフを捨てた。
すると、まつうらさんは意外な顔をして藤本から離れて
「…たん、ホントにあなたは変わってしまったのね、、
…たんの、ミキたんの、ミキたんのバカァ!」
ドゥガァ!ドゥガドゥガァア!!
とまつうらさんは泣きながらバズーカ砲を藤本に撃ちまくる。
「わっ、バカ、少しは学習しろ猿!
建物ごとぶっ壊れるぞっ」と藤本は逃げまくっている。
- 112 :サボリン:2003/09/29(月) 02:29
-
と、ドンッと音がしてオレの体が落下していく。
ひゅぅぅう〜、ウギャッ!壁が崩れた土砂の上に落ちた。
「大丈夫?□□くん」向こうで後藤さんが手を振っている。
どうやら後藤さんが銃で助けてくれたらしい。
それに気づいたまつうらさんが、
「ごっちん、余計なことを、、しないで下さい!!」
ドガァア!!
後藤さんに向けてバズーカ砲を撃った。
オレに気をとられていたのか、後藤さんはよけ損ない、
爆風で吹っ飛んでいって、壁に頭を打って動かなくなった。
「後藤さん!!」オレは慌てて駆け寄った。後藤さんは気を失っている。
「余計なことをするからです」
煙が晴れて見渡すと向こう側で藤本まで倒れていた。
「うぅ…」
「ミキたん、年貢の納め時です。また向こうで会いましょう」
とまつうらさんは動けない藤本にバズーカ砲を構える。
とっさにオレは後藤さんの銃を引き抜き、
「待て!!」とまつうらさんに銃を向けた。
「…あら?○○くん、意外に勇気があるのね」と松浦さん。
「よくわからないけど、まつうらさんやりすぎだよ、もうやめて」
「○○くんにまつうらみたいなかわいい女の子を撃てるのかしら」
「撃てェ、撃てェ、○○ッ!
ヤツはこっちで死んでもホントに死ぬわけじゃない!」
「○○くん、いぢめられてるのはまつうらの方なのよ、わからない?」
とまつうらさんはウルウルした眼で言うが、
バズーカ砲は藤本に向けたままだ。
「撃てェ、○○ッ、考えるなァ!!」と藤本の声が響く。
「たん、うるさいですよ」とまつうらさんは引き金に指を置く。
1 藤本を助けるためだ、まつうらさんを撃つ!
2 あんなかわいいまつうらさんを撃つことなんてできない!
3 うぅ、この場の状況に耐えられない、逃げるべし!
- 113 :サボリン:2003/09/29(月) 02:32
- >>106
いいえん。
最初はサボテソに書かれないうちに
早く書かねばという気持ちで書けて良かったよ。
- 114 :名無し娘。:2003/09/29(月) 06:11
- >112
1で。
- 115 :名無し娘。:2003/09/29(月) 10:08
- 3だな
- 116 :名無し娘。:2003/09/29(月) 18:59
- 1
- 117 :サボリン:2003/10/01(水) 15:59
-
藤本はさっきオレを守ってくれたんだ。。
藤本を助けるためだ、まつうらさんを撃つ!
勇気を出して引き金を引いた。。
ドンッ
最後は眼をつぶってしまったかも。。
ダッ!
「痛っ」
まつうらさんが回転しながら吹っ飛んだ。
「はぁっ、はァ、…ほ、本当に撃ちましたねっ、
…ったん、ず、ずいぶんと惚れられたみたいね」と心臓を押さえる。
「へっ、オマエと違って躾は行き届いてんだ、○○、よくやった!」
と言ってヘナヘナと藤本は立ち上がってまつうらさんのそばに行く。
まつうらさんは心臓に当てていた手を離して藤本に伸ばす。
「…たん」血だらけの右手を藤本がしっかりと握りしめる。
「…猿、なんだ?猿!?」
「・・さゅ、、む、こう、」
「猿がどうしたって!? え? 猿!?猿ッ!!」
「・・猿言うな」ガクッ。
まつうらさんは息絶えたと思うとサラサラッっと消えてしまった。
「猿…」と掌を見つめる藤本。
まつうらさんは本当に大丈夫だったんだろうか・・?
- 118 :サボリン:2003/10/01(水) 16:00
- と、階段をれいなが登ってきた。ガッちゃんを抱えている。
ガッちゃんは気を失っているようだ。
「いいところに来たな、れいな、ご主人様が大変だぞ」
「後藤さん!」とれいなはガッちゃんを投げ出して後藤さんに駆け寄る。
ドサッと落ちたガッちゃんの前に藤本が寄っていく。
藤本はガッちゃんを抱きかかえて顔に付いた泥を丁寧にぬぐう。
「さぁて、お姫様のお目覚めだ」
と藤本はガッちゃんに、、キスをした!
ズキュゥゥン!と音がしそうなくらい濃厚なキスだった。
あ〜〜藤本、いかん、そっち系だったのか?
藤本、とにかく、いかん!
と、ガッちゃんが目覚めた。
「我が主、お名前は?」
「焼き肉大好き藤本美貴で〜す、いらっしゃ〜い」
「…焼き肉大好き藤本美貴さま、よろしくおながいします、えりです」
「だ〜、藤本美貴でいいの、美貴様とお呼びっ!」
「美貴様、よろしくおながいします、亀井絵里です」
「うんうん、よろしく、えりちゃん、っておい!!」
といきなり血相を変えてえりちゃんのえりをつかむ藤本。
「…えりりんと呼んで下さい」と怯えたように絵里ちゃんが薄ら笑いで言う。
「えりりん……本当にそれがお前の名前なのか!」と真剣な表情の藤本。
「…はい、えりりんですっ」と人差し指を伸ばす絵里ちゃん。
愕然として言葉が出ない様子の藤本。。一体どうしたんだ?
「…第二関節が曲がります、え?誰でも曲がるって?」
ガツッ!と絵里ちゃんを殴る藤本。
「それじゃ一体・・・さゆみんとは・・・?」
- 119 :サボリン:2003/10/01(水) 16:01
-
「んぁ〜、だからミキティ、話せばわかったのに」
と背後から後藤さん。どうやら目が覚めたみたいだ。
「…魚、生きてたか」
「本当のさゆみんが起きてたら、
まっつーにだってコントロールできるかあやしいもん」
「…猿のファティマがさゆみんだという情報は間違ってたのか。。」
「とにかく話は後にしよ。もうすぐ朝だから早く帰ろ」
と後藤さんとれいなは奥の階段を登り始める。
「…っ、○○、行くぞっ」
「うん」
「ん?、あ、こいつ、どうしよう」と藤本。
絵里ちゃんがウルウルした目で藤本の裾をつかんでいた。
「ん〜、もうオレが飼い主だしな、しょうがねぇ、連れてくか、
亀、来い!」
「はい、美貴様!」嬉しそうな顔をして絵里ちゃんもついてくる。
階段をどんどん登って最上階までついたらしい。
吹き抜けになっていて一番下の階が見える。
恐ろしく高い。手すりも何もなくて下手したら落ちそうだ。
よく見ると一番下の階には小さめのプールのようなものが見える。
「さ、行こうか」と後藤さん。
「…あ〜あ、また川の上に落下とか嫌だなぁ」と藤本。
「あ、絵里、座標指定できますよ」
「ほ、ホントか? 亀、オメー案外使えるな」
「えっへん、どこにしましょう?」
「紺野もいることだし○○の家にしよう」
「わかりました○○さんの家ですね。
では先に行って計算しています。
皆さんは私の後についてきて下さいね」
と言ってピョンとジャンプして真っ逆さまに落下していった。
ひょぇえ〜!!
と、絵里ちゃんはプールの中にスッと消えていった。
こ、こっわ〜、オレにはとてもできないな、と思っていたら
「次、オマエ行け」と藤本に蹴られて既に宙を飛んでいた。
- 120 :サボリン:2003/10/01(水) 16:02
-
「み、美貴さまぁ〜ァァア!!」
ひゅぅぅぅう〜
・
・・
ドダッ!
気がつくとそこはオレのベッドの上だった。
・・夢、だったのか?
- 121 :サボリン:2003/10/01(水) 16:04
-
今までのこと、全部が夢??
と、横を見ると絵里ちゃんが微笑んでいる。
あれ?
バフッ!
「うっ」
後藤さんが天井からふってきて抱きついてきた。
「えへ。ただいま」と後藤さんがオレの上で微笑む。
「ど、どうも…」とにやけていると
「あ、危ない」と後藤さんが素早くよけて
ドサッ!
「ううっ」
今度はれいなが後ろ向きに降ってきた。
またもや、れいなを抱きしめるかたちになってしまった。
れいなはとっさにどいて、真っ赤にした顔に手をやって
「あ、すみません、…恥ずかしいっちゃ〜」と後ろを向いてしまった。
…となると、次は藤本かぁ。なんか照れるなぁ。。
- 122 :サボリン:2003/10/01(水) 16:05
-
ドガァア!
「ハゥア!」
藤本はねらったように膝を立ててオレの腹の上に落ちてきた。
「とうちゃーっクッ!!」
バキッ!
やべっ、肋骨折れたか?
あ、ベッドの骨だったみたい。ふう、良かった。
「って、良かったじゃねー、おまえらオレんち壊す気か!」
オレは現実に戻ってきたのがわかって突然強気になった。
「あーん?○○っ、急に偉くなっちゃってどうしたんだぁ?」
と藤本が体重を乗せてアイアンクローを決めてきた。
「あ、いえ、な、何でもありません、美貴さま。。」
「っと、なんか腹減ったなぁ、紺野!紺野はどこだぁ!」
「はい、ここに。おかえりなさいませ美貴様」と紺野さんがドアを開けた。
「おう、紺野、ご苦労だったな」
「いえ、ご無事でなによりです」紺野さんもすっかり回復したようだ。
「ところで飯とかあるか?」
「はい、用意してございます」
「さすがは紺野、じゃみんな下で食べようぜ
ここは狭くていけねぇや」
「んぁ〜、せっかくだから頂こうか」
とぞろぞろとみんなで降りていった。
と、廊下を女中らしい格好の人が必死で雑巾拭きをしていた。
「あ、里沙さん、もういいですよ、食事の用意をして下さい」と紺野さん。
「はい、ただ今」
「アヤカさんもお願いします」
「はい、紺野サン」
「○○さんのご家族は覚えが良いようですね」と紺野さんがニコッと笑う。
「あは、うん、そうだね、ありがとう」
たった一晩で里沙がきちんと教育されていた。
おまけにアヤカさんまで。。さすがは藤本の舎弟だけはあるな。
- 123 :サボリン:2003/10/01(水) 16:06
-
3日目。
一階のダイニングテーブルに
後藤さん、れいな、オレ、向き合って藤本、絵里ちゃん、紺野さんが座った。
横では里沙とアヤカさんが給仕に忙しい。
うーん、久しく人がいなかったテーブルに活気が戻ってきたな。
って人大杉。。
「んぁ〜、なんか手伝おっか?」
「いえ、後藤さん、お気持ちだけで。2人の仕事ですんで」と紺野さん。
そんな感じで昨晩の話をしたりしながら、ひととおり食事が終わって
「亀」と藤本が一言。
「タバコだよっバカヤロウ!」と紺野さんが怒鳴る。
「は、はい、えっと、どこに?」と絵里ちゃん。
「用意しとけよッ、ボケナスがぁ!」
「は、はい、えっと、銘柄は?」
「マルボロだよ、バカ!さっさと買って来い!」
こ、紺野さんも後輩の教育には厳しいんだなぁ。。
「は、はい」と出て行こうとする絵里ちゃん。
「あ〜、亀、亀、ホレ」と一万円札を渡す藤本。
「はい、どうも、行ってきます」と言って絵里ちゃんは出て行った。
「紺野、まだ慣れてないんだ、やさしくしてやれ」
「はい、すみません」
「亀は行く場所がないからとりあえずオレんちで預かる。
紺野、すまんが、もう少しこのあばら屋で辛抱しろや」
「はい、大丈夫です」
- 124 :サボリン:2003/10/01(水) 16:07
-
…絵里ちゃんも帰ってきて一服した頃、
「んぁ〜、そろそろ行くよ、着替えて学校行って寝る」と後藤さん。
「おう、後藤、またな、こっちには亀がいるんだ、変なこと考えんなよ」
「ふん、しばらく休戦だよ、情報がないもん。
じゃ、れいな、いこっか」
「はい」と言って後藤さん達は玄関に向かう。
「…オレも帰るか。亀、帰るぞ」
「はい」
「じゃ、紺野、あとは頼んだぞ」
「はい、美貴様」
と、またぞろぞろと玄関に向かった。
オレも見送ろうと玄関に行ってみると外で待っている矢口先輩が見える。
矢口先輩は、オレんちからぞろぞろと出てくる
後藤さん、れいな、藤本、絵里ちゃんにぼーぜんとして言葉を失っていた。
ヤヴァイ!!隠れるべし!!
「それにしても、ハデな晩だったぜ、
ん?、○○っ、なんかちっこい虫が家の前に立ってるぞ、
紺野!フマキラー持ってこいよ」
わっ、バカ、藤本、余計なことを。。
隠れることもできなくなり、しぶしぶ顔を出す。
藤本に呼ばれて紺野さんまで出てくる。
「○○くん、これってどういうこと!?」
と矢口先輩が泣きそうな顔で訪ねてくる。
「え〜と、これは長いと話すことになり…」
「要するにオレと○○で熱〜い夜を過ごしたってことだな」
と藤本が腕を組んで頬にぶちゅぅっとキスをしてくる。
「あぁ〜、美貴さま」と思わず声が出てしまう。
そこでなぜか後藤さんが対抗心を燃やしたのか、
「□□くん、今日も保健室で待ってるから、お弁当一緒に食べようね」
と笑顔で言う。
- 125 :サボリン:2003/10/01(水) 16:08
-
あわわわわ。矢口先輩が震えながら、
「…本気で死ぬ。これから電車つっこむ。
○○のこと呪いながら電車つっこむ」
「ハハ、ちゃんと突っ込んで氏んでこいよ
ちっこくて電車に気づいてもらえないかもしれないから気をつけろ」
「…っ、死んでやるっーーー!」
と叫んで矢口先輩は線路の方に走って行った。
「矢口センパーイ!!」とオレが追っかけようとしたとき、
「待て○○!」と藤本が腕をつかんでくる。
「なんだよ、矢口先輩、本気で死んじゃうかもしれないんだぞ!」
「人生にはな、いろんな選択肢があるが、一つしか選べない、
それが人生だ。そして選択には責任と犠牲がつきまとう。
確かに今ヤツを追わなければヤツは死ぬかもしれない。
だが今ヤツを助けたらそれなりの責任がつきまとう。
この際だ、今オマエがここに残ればオレはオマエとつきあってやる」
「はぁ!?なんか論理関係がわかんねぇよ!」
「よし、後藤も参加する、後藤も□□くんとつきあう」
「なんで魚が出てくるんだよ!」
「後藤だって□□くんが好きだもん、ミキティは?」
「オレはコイツの忠誠心を試してるだけだよ、バカ!
まあ、いいや、勝手にやってろ、
さぁ!○○!どぉすんだよぉ!」
「うぅ」
1 藤本とつきあう
2 後藤さんとつきあう
3 ていうかオレはれいなが好みなんだ
4 えりりんえりりんえりりんえりりんえりりん
5 えりりんが好きです、でもこんこんの方がもっと好きです
6 そ、そんなこと言ってる場合か、矢口先輩を追う!
- 126 :名無し娘。:2003/10/01(水) 16:16
- 人命救助が第一に決まってるじゃないか!
4で
- 127 :サボリン:2003/10/01(水) 16:23
- あ、言い忘れた。
今度こそ、絶対多数決で決めます。
- 128 :名無し娘。:2003/10/01(水) 16:31
- 路線を無理やり戻したな
SFで行こうぜ4で
- 129 :名無し娘。:2003/10/01(水) 17:16
- 4以外ねーだろうが!
- 130 :名無し娘。:2003/10/01(水) 20:53
- 2
- 131 :名無し娘。:2003/10/01(水) 21:43
- 正統派で6
- 132 :名無し娘。:2003/10/01(水) 23:15
- なんとなく5
- 133 :名無し娘。:2003/10/02(木) 00:07
- れいな様で3
- 134 :サボリン:2003/10/02(木) 03:48
- 「えりりんえりりんえりりんえりりんえりりん」
オレは極度の緊張感に耐えられずひたすらそうつぶやいていた。
絵里ちゃんは正直タイプだ。この5人の中で一番タイプだ。
女の子らしくってかわいくっておしとやかで最高だ。
「えりりんえりりんえりりんえりりんえりりん」
「やだ、○○さん、そんなに見ないでください」
「・・なんだコイツ、ついに頭をやられたか」と藤本。
「えりりんえりりんえりりんえりりんえりりん」
オレは絵里ちゃんを見つめながら我を忘れてつぶやいていた。
「やだ、なんか恥ずかしい、起っちゃ..ぅよ」と絵里ちゃんは股間を押さえる。
ふとオレは我にかえった。あたりに妙な空気が流れてる。。
オレのせいか??
・
「ちょっと待て、亀、オマエ今なんつった?」と藤本。
「え?○○さんが絵里のこと見つめるから恥ずかしいんです」
「で、その後?」
バシッ!
「もう、いやん美貴様ぁ〜」藤本が叩かれて軽く吹っ飛ぶ。
「いてててて、わかったから亀、落ち着こうぜ」
と藤本は絵里ちゃんの背後にまわって絵里ちゃんをそっと抱きしめる。
「亀、オマエはオレのファティマなんだぜ、浮気すんなよ」
と藤本が絵里ちゃんの耳元でキスをするようにささやく。
静かに絵里ちゃんの腰の方に手を伸ばし、
白のワンピースの上からやさしく体に触れはじめる。
「美貴様、すみません、わたし…」
「これからはオレがかわいがってやるからな」
「いや美貴様…こんなとこじゃ…」と絵里ちゃんは顔を紅潮させている。
と、藤本の手が徐々にえりちゃんの体をつたって下の方に伸びて、、
- 135 :サボリン:2003/10/02(木) 03:50
-
「ハゥァア!!!」
藤本がすっ飛んでオレに抱きついてきた。
体を震わせ口をガコガコ開きながら
「は、は、は、は、」
「なんだぁ、歯が痛いのか?」
「生えてる」
「生えてるって、そりゃ14にもなれば…」
「毛じゃねェ!アレが生えてんだよォ!」と泣きながら藤本が言う。
「…アレって、、、、おい!?、、、ウソだろ!」
「ウソじゃねェ!触ってみろォ!生えてんだよォ、アレがよォ!」
もはや藤本も我を忘れて慟哭している。
ま、まさか!? あんなかわいい絵里ちゃんに限って、、
「やっぱしね、女の子でれいなと互角なん、おかしいと思ったっちゃ」
とれいなが冷静に言う。
「んぁ〜、後藤アタマ痛くなってきた。帰る。」
と頭に手を当てながら後藤さんとれいなは帰っていった。
「○○ッ、た、確かめて来い」
「確かめるってどうやって?」
「股間をまさぐって確かめるんだよォ!」
「んなこと、あんなかわいい絵里ちゃんにできねぇよ」
- 136 :サボリン:2003/10/02(木) 03:51
-
「…っく、もういいや、オレも帰る
亀はおいてくから頼んだぞ」
「え?美貴様、絵里をおいてかないで」と絵里ちゃんが藤本に近づく。
「うるせぇ、よるなっ!」
「うっ、うっ、美貴様ぁ〜」と絵里ちゃんが泣き出す。
「絵里ちゃんの主は藤本なんだろ、つれてってやれよ」
「るせー、オレの貞操がかかってんだ、
あー見えてヤツは怪力のビンビンなんだぜェ!
いくらオレだっていざとなったら、、っ、やられちまうよォ!」
「わ、わかったよ、藤本、今日は一旦帰れよ」
しょうがない、藤本が落ち着くまでは絵里ちゃんも預かるか。
「絵里ちゃん、なんか藤本が誤解してるみたいだね
今日はオレんちに居ることにしようか」
「…はい」と絵里ちゃんはしぶしぶ了解する。
「…じゃあな、○○、
オマエも掘られないようにせいぜい気をつけろよ」
捨てぜりふを吐いて藤本は去っていった。
- 137 :サボリン:2003/10/02(木) 03:52
-
藤本もおかしなやつだなぁ、疲れてるんだな。
こんなかわいい絵里ちゃんに限って
アレが生えてるなんてあり得ない。天命に誓ってあり得ない。
オレは泣いてる絵里ちゃんをなだめながら家の中に入れた。
と、玄関では紺野さんと里沙が制服姿で立っていた。
「あ、○○さん、すみません、絵里のこと頼みます。
私、単位が足りないので学校に行きます、大丈夫ですか?」
「ああ、うん、大丈夫だよ、行っておいで」
「すみません、ご迷惑をおかけして」
「ううん、行ってらっしゃい」
「はい、行って参ります
里沙さん、出して」
「はい」
紺野さんは里沙の自転車の後ろに揺られて遠のいていった。
元気だな〜。。
ハッ! なにオレ、30代の主婦が若い頃を思い出すような感傷に浸ってんだ!
オレも高校生じゃないか!オレも学校行かなきゃ!
ていうか、なんか忘れてるな。矢口先輩だ!
どうしよう、どうなったかな。今から捜して間に合うだろうか。
1 矢口先輩を捜す!
2 矢口先輩捜してたら遅刻だ。
また中澤先生に怒られるのは嫌だ。今すぐ学校に行こう。
3 つーかオレ、寝てないじゃん。家で寝るよ、もう。
- 138 :名無し娘。:2003/10/02(木) 06:37
- 何かを期待して3。
- 139 :名無し娘。:2003/10/02(木) 11:55
- むしろえりりんばっちこーい!
3で
- 140 :名無し娘。:2003/10/02(木) 19:59
- 亀井に掘られるんだな!?3で
- 141 :名無し娘。:2003/10/02(木) 23:01
- 3
- 142 :名無し娘。:2003/10/03(金) 05:30
- 3
- 143 :サボリン:2003/10/04(土) 08:43
- つーかオレ、寝てないじゃん。家で寝るよ、もう。
「あ〜眠すぎっ、シャワーして寝る」
昨日動き回ったせいで体中が泥だらけだ。
ん、絵里ちゃんも随分と汚れてるな。
「あ、オレ2階で浴びるから絵里ちゃんは1階の使って、じゃ」
「…シャワー……」
オレはさっさと2階に上がってシャワーを浴びた。
ふう、気持ちいいぜ。ったく、学校なんて行ってられるかつーの。
浴び終わって、何か飲もうと1階に行くと
さっきと同じ場所に同じ格好で絵里ちゃんが立っていた。
「あれ?絵里ちゃん、シャワー浴びなかったの?
あ、着替えがなかったか?ごめんね、なんか里沙の探してくるよ」
里沙の部屋に行って何かないか探し始める。
ゴジラの着ぐるみばかりでろくな服がない。
運良く袖も通してないようなパジャマが見つかった。
「はい、絵里ちゃん、シャワー浴びてきなよ」
「…シャワーって何ですか?」と絵里ちゃんが真顔でたずねてくる。
「え?」
「あ、すみません、私まだ目覚めたばかりなので
一部の記憶が戻るのに時間がかかったりするんです
特に前のご主人様との記憶は消されますので
その周辺の記憶が消えているのだと思われ」
「あ、そうなんだ…って、シャワーの入り方がわかんないの??」
「すみません」
前の主人との記憶が消えたって、まつうらさんと何やってたんだ?
「いや、ごめん、まだ慣れてないんだからしょうがないよ
そうだ、アヤカさーん、」
「はーい?」
と朝の6人分の食器洗いをしていたアヤカさんがやってきた。
- 144 :サボリン:2003/10/04(土) 08:44
-
「アヤカさん、悪いんだけど絵里ちゃんをお風呂に入れてくれる?
ちょっとした記憶障害でできないことがあるんだ」
「…はい、わかりました、さぁ、絵里さん、こちらへどうぞ」
「ごめん、頼んだよ」
絵里ちゃんはアヤカさんに連れられてお風呂場に入っていった。
ハハ、とぼけた顔して、まるで赤ちゃんみたいだな。。。
「絵里ちゃん、さぁ脱いで」
「…やだっ」
「ふふ、恥ずかしがらないの、女の子どうしでしょ?」
…なんだか楽しそうだなぁ。。
「キャァアアアア!!」
突然アヤカさんの悲鳴が響いた。
どうしたぁ??オレは少しためらったが着替え場の引き戸を開けた。
アヤカさんが腰を抜かして柱にしがみついていた。
その先に裸の絵里ちゃんがしょんぼり立っていた。
真っ赤になった顔に手を当ててる。少し驚いた瞳と目があった。
…視線を下にずらすと、藤本の言ったとおり、立派な一物が。。
「うぎゃぁああ!!」
オレは両手を頭に当てて叫んだ。
目を見開いてひたすら天井を凝視していた。
はぁはぁ、…あり得ない、ウソだ、幻覚だ、夢だ。
何かの間違いだ、そうだ見間違いだ!!
…オレは確認のため恐る恐る視線をまた下の方へ、、
「うぎゃぁあああ!」
た、確かに生えてる。
アレが、アレが生えてるぞォ!!
しかも、結構デカイぞォ!!
愕然としてオレはその場に座り込んだ。
- 145 :サボリン:2003/10/04(土) 08:45
-
と、しくしくと絵里ちゃんが泣き出す。
「うぅ、ど、どうしてみんな絵里を見て怖がるの?」
「え、絵里ちゃん…」
「美貴様もアヤカさんも○○さんも絵里を怖がる、どうしてぇ!」
絵里ちゃんは座り込んで本気で泣き出していた。
「え、絵里ちゃん、違うよ、みんなビックリしてるだけだよ
怖がってなんかいないよ」
「…ウソ」
「いやホント、絵里ちゃんがあんまりかわいいからさ
意外で驚いてるだけだって…」
「……」
絵里ちゃんは裸のまま座り込んで黙ってしまった。
このままじゃ風邪を引いてしまう。
アヤカさんは既にリビングの方に退避していた。
…ここでオレまで逃げたら絵里ちゃんを本当に傷つけてしまう。
「絵里ちゃん、と、とにかくシャワー浴びようね
風邪ひいちゃうよ」
「はなしてっ! うっ、うぅ、絵里は気持ち悪い!」
「そ、そんなことないよっ」
「絵里は人間じゃないから??」
「いや、そういう問題じゃなくて、、とにかく入ろう!」
と、オレは絵里ちゃんを立たせて風呂場に入れた。
泣いてる絵里ちゃんにお湯をかけながらなぐさめた。
「絵里ちゃん、おかしいな、泣いたらかわいこちゃんが台無しだぞ」
「うぅ、うっ」
髪を洗おうとシャンプーを手に取り頭に触れようとすると
「いやっ」と避けられた。
「うぅ、絵里は気持ち悪い。絵里は変だ!」
「バカッ!」パシッ!
オレは絵里ちゃんの頬をはたいた。
「絵里ちゃんは変じゃない!気持ち悪くない!
オレは絵里ちゃんのこと好きだよ
オレは絵里ちゃんのこと好きだから、二度とそんなこと言わないで」
絵里ちゃんの肩を抱きしめながらオレは思わず叫んでいた。
そう言うと絵里ちゃんは急におとなしくなり何も言わなくなった。
- 146 :サボリン:2003/10/04(土) 08:46
-
まだシクシク泣いてる絵里ちゃんの体を丁寧に洗ってあげた。
腕から肩へ、肩から背中、背中から胸へ、
…なんて綺麗な体なんだ。アレがついてる以外は完璧じゃないか。
絵里ちゃんも徐々に勝手を覚えてきたようで下半身は自分で洗っていた。
最後にお湯をたっぷりかけてあげて、風呂から出た。
バスタオルを体に巻いてパンパン軽くはたいた。
くすぐったいのか、体をくねらせてにやにや笑っている。
「…やっ」と言ってとうとう逃げてしまった。
「あ、こら、待て」
絵里ちゃんはリビングを裸で駆け回っていた。
オレも一緒になってグルグルとテーブルの周りを駆けて
「つかまえたっ」
「キャッ!」
なんとかバスタオルを巻きつけて体を拭きパジャマを着せた。
ふう、なんとか元気になったみたいだ。良かった。
…なんか久しぶりにはしゃいだなぁ。
- 147 :サボリン:2003/10/04(土) 08:46
-
「さてと、オレは寝るよ、絵里ちゃんは…」
「絵里も眠くなってきた」
「そか、じゃあ……親父のベッドで、我慢して」
一階の和室は紺野さんの部屋になってるし
残ってる部屋は親父の部屋しかなかった。
絵里ちゃんを親父の部屋に案内すると
ベッドの上でキャッキャ言ってジャンプしていた。
…オマエは子供か。ってホント、ある意味子供だよな。
「はい、ちゃんと寝ようね」
と寝かせつけて布団をかけてあげると
「○○も一緒に寝よ」と言う。
「しょうがないなぁ」とオレもベッドに入った。
…とても自然だった。裸見て体まで洗ってあげたんだ。
男女関係と言うよりも、年の離れた弟みたいな感じだ。
それに絵里ちゃんが女の子なら躊躇するけど
女の子じゃないもんな、と匂いにつられて横から抱きついた。
「いやん」
洗い立ての髪の匂いが気持ちいい。
ん?ちょっと待てよ、
女の子じゃないからってこんなこと気軽にしちゃってるけど
女の子じゃないなら余計問題じゃないか?むしろ変態では??
・・ま、いいや、絵里ちゃんかわいいし。
つーか、マジ眠い。そういやオレのベッドは壊れてるんだ。。
・・・このまま、、寝ちゃおう。。
・
・・
- 148 :サボリン:2003/10/04(土) 08:47
-
目が覚めると絵里ちゃんの方が抱きついていた。
「ん〜」
寝息をたててる。まだ寝ぼけてるんだな。
・・あれ?おなかに妙な違和感が。。
あ、絵里ちゃんのアレが当たってる。。デカイぞ。。
ひょっとして寝起きで元気になっちゃってるのか?
・・絵里ちゃんも大変だな。思春期なのに。
何も知らないからオナニーなんてしないんだろうな。
溜まってるのかな。。オレが楽にしてあげられるなら、、
っておい、それはやりすぎだろ、でも待てよ
絵里ちゃんのならできる。できる。できるぞ。むしろしゃぶれるぞ!
いや、いかん、オレは疲れてる。妄想に脈絡がない。
と、絵里ちゃんが抱きついてた腕に力をこめ始めた。
「ん〜、ん〜」…うなされてるみたいだ。
うぎゃ、やべ、力が強すぎるよ絵里ちゃん、、
「絵里ちゃん、絵里ちゃん!」
「ん〜、んー〜」
やべ、折れる、折れる!
エドモント本田なみのさば折りだぜこりゃ。しかも一物が腹に当たってる。
「はぐぁ!起きて!絵里ちゃ…」
「はっ…」
やっと目覚めてくれた。
「あ、ごめん、○○」と笑顔で言って照れてる。
「いや、大丈夫」・・ふう、死ぬかと思った。
絵里ちゃんがファティマだってこと、完全に忘れてた。。
時計を見るとまだ午後の2時だった。
絵里ちゃんと一緒に何食だかわからん食事をとった。
さて、どうするかな。
何をするにも微妙な時間だなあ。
1 そうだ、絵里ちゃんに街を案内するか。
2 あ、矢口先輩とかどうなったかな。学校行ってみるか。
3 面倒だな、このまま家でテレビでも見てるか。
- 149 :名無し娘。:2003/10/04(土) 08:51
- エロ小説化やね 3で
- 150 :名無し娘。:2003/10/04(土) 10:36
- 2の学校
- 151 :名無し娘。:2003/10/04(土) 11:17
- 2で
- 152 :名無し娘。:2003/10/04(土) 23:22
- 3
- 153 :名無し娘。:2003/10/05(日) 01:00
- 2
- 154 :名無し娘。:2003/10/05(日) 20:07
- 2で
- 155 :名無し娘。:2003/10/06(月) 14:56
- 1にきまってるじゃないですか!
(;´Д`)ハァハァ!!!
- 156 :名無し娘。:2003/10/06(月) 15:43
- 馬鹿野郎、家で(*´д`*)ハァハァだろ 3で
- 157 :サボリン:2003/10/07(火) 02:42
-
あ、矢口先輩とかどうなったかな。学校行ってみるか。
「絵里ちゃん、オレちょっと学校行ってみるわ、留守番おねがいね」
「はい、わかりました」
アヤカさんもいるし、大丈夫だろう。オレは着替えて学校に向かった。
学校について部室を覗いてみるが、安倍先輩も矢口先輩も見あたらない。
どうしたのかなぁ。大丈夫だったかなぁ。
矢口先輩の携帯に電話してみるが通じない。
うーん、そうだ、安倍先輩に電話してみよう。
プルルルー、ガチャ、
「もしもし〜だべ」
「あ、安倍先輩ですか?矢口先輩知りませんか?」
「ん、真里なら今なっちの家にいるべ」
「え?、あ、そうだったんですか?えと、大丈夫ですか?」
「大丈夫ってなにがぁ?」
「元気ですか?」
「元気も元気、ピンピンしてるべさ」
「それならいいんですけど」
「あっ、『○○くん? 助け…』ガッ!」
「あれ?安倍先輩!どうしたんですか?」
「…なんもねえべ、だいじょぶだぁ」
「…そ、そうですか?」
「だいじょぶだぁ、□□くんは部室の掃除でもしてるべ
忙しいから切るべ」ブツッ、
…また2人でじゃれあってるんだな。無事みたいで良かった。
- 158 :サボリン:2003/10/07(火) 02:43
-
オレはすることもなくなり、廊下をプラプラ歩いていた。
ふと歌い声が聞こえてきた。あ、愛ちゃんかな。
オレは音楽室を覗いてみた。やっぱり愛ちゃんが一人で練習していた。
「あ、先輩、こんにちわ」
「愛ちゃん、今日も練習?偉いね」
「なも〜あっし練習するくらいしか能がないんで」
「でも、合唱部なのに一人なの?」
「…実はうちの合唱部は2人しかえんです
あっし友達がえんです」とうつむいてしまった。
「なんで?愛ちゃんの歌を聴けばみんな友達になりたいと思うよ」
「そう言ってくれるのは先輩ぐらいです
…そうだ先輩知ってますか?この学校には女の子の幽霊がいて
その子と友達になれば何でも願い事をかなえてくれるっていう噂です」
「…へぇ〜」
「…あっし願い事はいいからその子と友達になりたいなぁ」
「なに暗いこと言ってんの、オレが愛ちゃんの友達じゃん」
「…先輩」
今にも泣きそうな目でオレを見つめる愛ちゃん、ホントにかわいいな。
「さ、元気出して、何か聴かせてよ」
「…はい」
おもむろに愛ちゃんは歌い出した。
「めぐるめぐるかぜ〜 めぐる想いにーのってー
なつかーしいあの日にー 会いにーゆーこう
(中略)
やさしい雨にうたれ〜
緑がよみがえるーようにー
涙のあとには いつも君がー
(中略)
いーま、いーまー、君といっーしょにー歌おう
めぐる風 めぐる想いにのっーてー
すばらしいあしーたに、会いに…」
「おにくすきすきっ、おなかすきすきっ イエイ!
ステーキ から揚げ しょうが焼きっ
ジャストミートでかっ飛ばそう!イエイ!
チャーオー、みんな元気ィ?」
と愛ちゃんの歌にかぶせて石川さんがやってきた。
- 159 :サボリン:2003/10/07(火) 02:44
-
「…っ、なんか用っすかァ!ビーナス姉さん!」
「あら、妊娠10週目の細胞分裂失敗で笑顔が汚くなったタカシャイさん
ごきげんよう、喉の調子はどうですか?」
「すこぶるイイっすよ んなことよりビーナス姉さん
いい加減音痴は合唱部やめてくれませんかね?」
「ごめーん、梨華、モールス信号わかんなーい
あ、あれ?□□くん!何やってんの、こんなとこで!
今日はどうしたの?さぼり?」
「いや、ちょっと、いろいろあってね」
「ふーん、あ、そうだ、梨華になんかおごってくれる約束でしょ
今からどっか行こうよ」
「あ、そうだったね、…しょうがないな」
「よし、じゃ、行こうよ」とオレの腕を引っ張って音楽室を出ようとする。
「ちょっと待ったァ!
あっしは放置されんのが一番嫌いなんすよビーナス姉さん!」
「あら、笑顔が汚い病、略してエキ病タカシャイ、まだなんか用?」
「まあまあ、2人とも、仲良くしようよ」
「あら、エキちゃんと梨華は大の仲良しよ、ね、エキちゃん」
「…そうですね!、ビーナス姉さん!」
「…あ、じゃぁ、愛ちゃんも一緒に行こうか?」
「え?いいんですか?あっしが行っても」と愛ちゃんが嬉しそうな顔をする。
「うん、もちろん、綺麗な歌を聴かせてくれたお礼になんかおごるよ」
「ありがとうございます、じゃ部室片づけてきますんで待ってて下さい」
「エキちゃん、早くしてね」
3人で校門を出て歩き始めた。
「おごりかぁ、何がいい?石川さん?」
「う〜ん、梨華、ノートパソコンがホスィなぁ」
「あっしはバックとポーチでおながいします」
「え?ちょっと2人とも…」
「やだ、冗談だよ□□くん、サ店でいいよ、サ店で」
「ふう、良かった、う〜ん、どこ行こうか」
「あっし、いいお店知ってますよ
『北風』っていうお店です。結構いいお店ですよ」
「そう、じゃ、そこでいいよ」
「…『北風』か〜、梨華、アイスにしよう!」
- 160 :サボリン:2003/10/07(火) 02:46
-
とりあえずその『北風』という店に行くことにした。
路地の奥、林に囲まれた古いレンガの建物が見えてきた。
入ってみると、店内は薄暗く、店員も出てこないので
3人で勝手に窓際の席に座った。
「大丈夫なの?勝手に座っちゃって、誰もいないじゃん」
「大丈夫ですよ、そのうち出てきますって」
ドタッ
ふと図体のデカイ女が上から降ってきた。
しばらくぶっ倒れたまま伸びていたが急に起きあがって
「えへ、かおり、着地しっぱい」と舌を出して笑う。
「あ、飯田先輩お久しぶりっす」
「あ、高橋に石川じゃん、ヒサブリ」
「お久しぶりです、こちらは梨華の同級生の□□くん」
「□□です、よろしくです」
「あ、うん、よろしく、飯田です。で、ご注文は?」
「相変わらずそっけないっすねぇ飯田先輩」と愛ちゃん。
ビシッ!
飯田先輩は無表情で愛ちゃんにデコピンを食らわせていた。
「…痛っ〜」
「えっと、ご注文は?」
「梨華はぁ〜、ハーゲンダッツ盛り合わせで」
「ハーゲンダッツ盛り合わせがお一つ」
おい、そんなメニューあんのか? って、あるわ・・・1280円。
「エキちゃんは?」
「…あっしはソースかつ丼でいいっすよ」
「ソースかつ丼をお一つ」
「□□くんは?」
「あ、オレは…コーラで」
「ごめん、コーラはないんだ」
「…そうですか、冷たい飲み物では他に何がありますかね?」
「う〜ん、ドクターペッパーとクエン酸ジュースね」
「……じゃ、クエン酸ジュースでおながいします」
「クエン酸ジュースをお一つ、以上でよろしいですか」
「……はい」
- 161 :サボリン:2003/10/07(火) 02:47
-
飯田先輩は注文をきくとすぐに裏の調理場に入っていった。
と、すぐに出てきて
「本日のお通し、鮭トバです」
おい、ここ何屋だよっ、つーかお通しトバかよっ、調理しろ!
って、横では普通に愛ちゃんと石川さんがトバ食って和んでる。。
「え?梨華が聞いたのは眠ってる女の子を起こすと
好きな人と両思いにしてくれるっていう話だったけど?」
「そうなんすか?あっしの聞いたのとは違いますねぇ」
「2人とも何の話?」
「さっきの女の子の幽霊の話ですよ
ビーナス姉さんも知ってたんですけどあっしの話とは違うみたいで」
「へぇ〜、いろんな噂があるんだね」
「女の子の幽霊かぁ、わくわくするね
ね、エキちゃん、今度深夜に学校行ってみようよ」
「嫌っすよ、恐いっすよ」
「じゃ、□□くん、今度一緒に探検しない?」
「…あ、うん、いいけど」
「しょうがないっすね、あっしも行きますよ」
「エキちゃん、さっき行かないって言ったじゃん」
「あっしは2人が心配なんでついていくんです」
「ふふ、恐くなって一番に逃げ出すんじゃないの?」
「あんたたち、余計なことに首をつっこむんじゃないよ」
と飯田先輩が料理を持ってきた。
随分恐い顔をしている。ん?元からそうなのか?
「飯田さん、単なる噂ですよ、肝試しみたいなもんですよ」
「…単なる噂、か」と言って飯田先輩は去っていった。
「なに恐い顔してんだろ飯田先輩」
「さあねぇ」
なんて話をしながら時間を過ごして、3人は『北風』を出た。
もうあたりは暗くなり始めてる。
さてと、
1 石川さんは同じ方角だな。石川さんをおくっていこう。
2 愛ちゃんは年下だから心配だ。愛ちゃんをおくっていこう。
3 なんか照れくさいな。一人で帰ろう。
- 162 :名無し娘。:2003/10/07(火) 13:10
- 1で
- 163 :名無し娘。:2003/10/07(火) 20:32
- 1
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