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ときめきモーニング

1 :サボテン:2003/09/10 15:13:57
季節を選択してください

1 春
2 夏
3 秋
4 冬

101 :サボリン:2003/09/26(金) 23:19
「行くってどこに?」
「あそこさ、あれがムネオハウスだ」
と藤本が指さした先には、趣味の悪いピンクのデカイ屋敷が建っていた。
「ム、ムネオハウス…」
「って、誰かつっこめよ!」
「んぁ、ミキティ、紺ちゃんがいないと調子悪いみたいね」
「ま、頭の回転が悪い魚にはつっこみは無理か」
と藤本は黒髪の女の子から離れてつぶやく。

「ていうか美貴さまぁ、ここわどこなんですか?」
よくよく見渡すと辺り一面草原しかない。空は紫色によどんでいる。
「うるさい、だまってついてこい!」と藤本は先に歩き出してしまう。
「ここは時空間が現実とずれた異世界、夢の世界みたいなものね」
と、後藤さんが歩きながら言う。オレも横に並んでついていく。
「あたしもミキティもあの城の中に眠るファティマをねらってるの」
「ファティマ?」
「ま、見た目は普通の女の子なんだけど特別な能力を持っているの
 この子を見て、田中れいなって言うの、彼女もファティマよ」
「田中れいな言います、よろしくです」と黒髪の女の子に挨拶された。
「あ、どうも」…より目気味だけど外見はまったく普通の女の子に見える。
「れいな、□□くんはあたしの友達だからちゃんと守ってあげてね」
「はい」
・・友達って言う割にはさっき二人してオレのこと殺そうとしてなかったか?

なんてやりとりをしているうちに屋敷の門の前まで来た。
「んぁ、詳しい話は後でするね」
藤本が待っていた。
「おせーよ、オメーラ!」
ハート形のピンクの柵門を開けて敷地内に入る。
御影石のひかれた道を藤本はガツガツ進んでいく。
「気をつけなよミキティ、焦ってもいいことないよ」
「るせー、仲間気取るな、行くぞ○○!」と玄関の扉を開ける。
入ってみると想像していたより広いホールが広がっている。
と、数メートル先の大階段の前に白のワンピース姿の女の子が立っていた。
「だ、だれだっ!」と藤本。・・反応がない。
黒い髪、綺麗な二重、長いまつげから見える瞳が下の方を見ている。
藤本がおそるおそる近づく。。女の子の目の前で手を振ってみせる。
「死んでんのか?……どっかの迷い幽霊かな?」
ふと女の子の薄い唇が微かに動いたと思うと、女の子の回りに閃光が走る。
「うっ…」 ドッ、カァァァア!!
いきなり藤本が宙を舞って後ろ向きにすっ飛ばされて来た。
オレの胸で受け取るかたちになり、ドッ、ズザザザザザーッ!
二人して床を引きずりながら壁にぶつかった。ドフッ!
また藤本の腰に巻き付いてるオレ。今日は抱きつきまくりだな。。
偶然だが左手が胸をさわっているような。。ん?、ていうか胸があまりないぞ?
「っていうか美貴さま、大丈夫っすか?」
「痛ッ〜!、ていうか、何からの『ていうか』やねん!?
 なんでウチ関西弁やねん、っていうか、ヤツは何者だぁ!?」

102 :サボリン:2003/09/26(金) 23:20

「…ファティマだ」と後藤さんがつぶやいてスッと銃を出す。
「ま、まさか!?」
後藤さんは躊躇なく銃を「ドンッ、ドンッ!」と撃った。
が、女の子の前で弾は失速し、宙に浮いた弾を女の子は手に取り、
おもむろに口に運ぶと、、ガリガリッ、…食べちゃった。
・・・ガッちゃんか!?
「…間違いない、ファティマだ」と後藤さん。
「けど、どうして!?ヤツは眠ってるはずじゃ?
 …2匹目のファティマなのかぁ?」
「2人のファティマを同時に持つことなんてできるはずない…」
「じゃ、じゃあ、ヤツが!?」
「わかんない、…とにかく主を探そう!」
 戦闘タイプのファティマじゃない。れいなで十分おさえられるはず!」
後藤さんが目で合図をすると、れいなが宙を飛んでガッちゃんに近づいた。
れいなとガッちゃんがお互いにバリアみたいな球を体の回りに張り合って、
バリバリッ、パリンッと双方の球が崩れた瞬間、ドッ!
れいなのアッパーキックがガッちゃんのアゴに当たって
ガッちゃんは真上にすっ飛んでって天井に頭から刺さって動かなくなった。
頭だけ天井にめり込んだまま、てるてる坊主みたいにプラプラ揺れてる。
あわわわわ。。パンツ丸見え。女の子同士のケンカとは思えない。
「今のうちよ、行きましょ!」と後藤さんが階段を登りだす。
「行くぞ、○○ッ!」と藤本が走り出す。
「美貴さまぁ!」とオレは必死になってついていく。



ハァハァ・・
後藤さんも藤本も足が速ええなぁ、、ついてけねぇよ。
ハァハァッ・・どこまで登るんだよぉ。
と、階段の踊り場に上品なグラスと水がたっぷり入ったピッチャーがあった。



1 ふう、ありがてぇ。いただきっ!
2 藤本においてかれちゃう、我慢して進もう!

103 :名無し娘。:2003/09/26(金) 23:25
3 とりあえず両方持っていって走りながら飲もう

104 :サボリン:2003/09/26(金) 23:27
少しだけ更新。
例によって、多数決で選択肢が決まらない場合があります。

>>98 ありがと。励みになります。
>>99 サボテソのネタはようわからん。。
    サボテソが出てくると物語が続かねぇ。オレ以上のぶっ壊し屋だなw
>>100 ありがと。なるべくね。重複の狩狩スレだったんで軽い気持ちで始めたんで
    正直、どこまで続くかわかんない。

105 :名無し娘。:2003/09/26(金) 23:32
金曜ロードショーみたいだな・・・ファティマってなんだっけ?
1で

106 :サボテソ:2003/09/26(金) 23:53
>>104
正直スマンカッタ
後はたのんだよw
あ、怒ったわけじゃないんで。

107 :サボリン:2003/09/29(月) 02:25

ふう、ありがてぇ。いただきっ、とピッチャーに手を伸ばすと、、
ガタッ、と踊り場に見事な穴が開き、
あれぇ〜とオレは闇の中へ落下していった。

・・ひゅゆぅぅぅ〜

ボフッ!
とトランポリンみたいな大きいクッションの上に落ちた。
と、その反動で横にいたらしい女の子がフワッと浮かび上がって、
クルッと半回転しながらオレの腹の上にまたがって着地した。
・・・だ、だれですか!?
「まつうら、あやで〜す。」とニコニコ顔の女の子。
「・・・」
「まつうら、あやで〜す。」とさっきと同じくニコニコ顔の女の子。
「…□□○○です」
「まつうらぁ、あやで〜す。」とさっきとまったく変わらずニコニコ顔の女の子。
「・・□□〜、○○で〜す。」とオレもニコニコ顔で返した。
「○○くん、こんばんわ、ん〜今日はどうしたのかなぁ?」
と、オレの腹の上にまたがったまま、まつうらさんが質問してくる。
よく見ると、人をバカにしたように派手なオレンジと黄色のドレスを着てる。
「いや、ちょっと野暮用で」
「そうですかぁ〜、タイヘン、ですねっ。」と口をすぼませる。
「いえ、まあ、で、あの、どいてくれませんか?」
「まつうら、ちょっと疲れちゃいました」
と、そのままオレに抱きつくかたちで体を倒してきた。
あわわわわ、人の話を聞いて下さい。と思ったら
「アハ、にゃんにゃんにゃんにゃん、わぁ、プールだプールだぁ」
とオレの体の上でクロールを始める。おい、大丈夫かこの子は?

108 :サボリン:2003/09/29(月) 02:25

「ハッ、あら、こんなことしてる場合ではございませんわ。」
と、今度はいきなりオレの腹の上に立ち膝で起きあがる。いててて。
「ほら、これをご覧なさい。」と言ってやっとどいてくれた。
まつうらさんの指さしたモニターの中では
れいなとガッちゃんが相変わらず人間離れしたケンカを続けていた。
「後藤さんのファティマが意外に強くて困ってしまいます。」
「…あの子達は何者なんですか?あんなにかわいい顔をして、、」
「…かわいい?」一瞬まつうらさんの眉が上がった。
「え?、かわいい顔してるのに強いなって、、」
「…かわいい?」・・あれ?まつうらさんの目の焦点があってないぞ。
こころなしか顔全体がピクピク痙攣している。オレの腕をつかんで
「…かわいい?」と、なおも言いながら顔を近づけてくるので恐くなって
「・・あ、でも、まつうらさんの方がかわいいですよねぇ、、」
と言うと、ピタッと動きが止まって
「…わたし、かわいい?」
「かわいいですよ、すごいかわいい、ちょーかあいい!
 世界一!! 信じられない、なんでそんなにかわいいんでしょう?」
「うふ、なんでやろか、なんでウチこんなかわええんやろか?
 なあ、なんでやろ?」といきなり復活してニコニコ顔で鏡を見ている。
・・・強い。この子は強い。藤本以上に強い何かを感じる。。

「そういえば、○○くん、喉がかわいていらっしったのでは?」
と今度は唐突に水を差しだしてきた。
・・なんかヤヴァイ雰囲気だったがニコニコ顔が恐くて
「…あ、そうだった、ありがとう」と差し出された水をゴクゴク飲んだ。
と、あれぇ〜、、手足がしびれて動かなくなってしまった。
「ふふ、まつうらの術中にかかりましたね、さすがはまつうら…」

・・なんだか意識も薄れてきた、、

109 :サボリン:2003/09/29(月) 02:26





・・う、気がつくと手首がしばられて、、いたたた、
体全体がつるされている!!
下を見ると、、かなり高いぞ。…落ちたら死ぬかも。
よく見るとそこは大きな円形のホールで
豪華なピンクの椅子にまつうらさんが座っていた。
と、そこに藤本と後藤さんがやってきた。
(美貴さまぁ!)と叫ぼうとしたが声が出ない。
オレのつるされている位置が高すぎて2人は気づいてくれない。。


「…たん、お久しぶりね」
「…まつうら、ずいぶんと羽振りがいいみたいじゃねぇか」と藤本。
「たんの方こそ、相変わらずお元気で」
「っ、人のこと痰、痰、呼ぶんじゃねェ!顔面溶解猿がぁ!」
「ミキティ、落ち着いて、話し合いで解決…」
「・・・たん、私を裏切った罰をお受けなさい」と立ち上がるまつうらさん。
「まつうらァ!!」と藤本は腰からナイフを出す。
「"さん"をおつけなさい、デコ助さん!」
ドゥガァァア!!
まつうらさんがバズーカ砲を出してぶっ放していた。
2人は寸前でよけたが吹っ飛ばされて転がっていた。
「痛ッ〜、…あの野郎、相変わらずぶっとんでんな」
「んぁ〜、後藤を無視するなぁ! だから話せば…」
ドゥガァ! ドゥガァ!!
まつうらさんは休むことなく容赦なくバズーカ砲を打ち続ける。
壁や床の石が崩壊してなだれこみ、煙であたりが見えなくなる。

110 :サボリン:2003/09/29(月) 02:27


やっとあたりの煙が消えたところ、
藤本がまつうらさんの背後に回ってナイフを首に押しつけている。
「墓穴を掘ったようだな、まつうらァ
 さぁ、話し合いとやらを始めよか」
「まっつー、だいたいあたしらがここにいる時点で…」
「さぁ、ファティマの契約を解除しろ!
 冗談抜きにコイツを突き刺すぞ!」
「たん、たん、たん、さわやか三組〜、たん、たん…」
ガツッ!と藤本がまつうらさんの頭を殴る。
「…最後のチャンスだ、契約を解除しろ!」
「んぁ〜、後藤を…」
「そ〜んなこと、言ってる場合じゃないと思うんだけどぉ」
「なにぃ!?」
「上をご覧なさい」
藤本と後藤さんがこっちを見た。やっと気づいてくれたみたいだ。
しびれも徐々におさまってきたようで、やっとの思いで声を出す。
「美貴さまぁ…」
「クッ、あのバカ!」
「…□□くん」
「一般人を巻き込むからこういうことになるのよ。
 ○○くんの周りには爆弾が仕掛けられてるわ、でこれがスイッチ」
とまつうらさんは手のひらのスイッチを藤本に見せる。
「訓練を受けてない人間がこっちで死んだら、あっちでも死ぬわよ」
「へっ、あんなバカが死んだって委託も家宅もねえぜ!」

111 :サボリン:2003/09/29(月) 02:28
「…ふーん、そう」カチッ
ドガァ!!
「ハゥア」 オレの横の方で爆弾が爆発して吹っ飛ばされた。
オレは振り子のようにブラブラ揺れることしかできない
「美貴さまぁ、だすけて!!」
「っちきしょう!」
「はやくそのナイフをどけなさい」
「…だから、あんなバカ、死んだって、、」
「…ミキティ」
「はやくどけなさい!」
ドガァ!! また爆弾が爆発して吹っ飛ばされる。
「っ!」
「次は真後ろの一番大きいの行きますよ、最後のチャンスです」

「っ…わかったよ」
と藤本はまつうらさんの喉からナイフをどかした。
「ナイフを捨てなさい」
チャリーン、藤本は言うとおりにナイフを捨てた。
すると、まつうらさんは意外な顔をして藤本から離れて
「…たん、ホントにあなたは変わってしまったのね、、
 …たんの、ミキたんの、ミキたんのバカァ!」
ドゥガァ!ドゥガドゥガァア!!
とまつうらさんは泣きながらバズーカ砲を藤本に撃ちまくる。
「わっ、バカ、少しは学習しろ猿!
 建物ごとぶっ壊れるぞっ」と藤本は逃げまくっている。

112 :サボリン:2003/09/29(月) 02:29

と、ドンッと音がしてオレの体が落下していく。
ひゅぅぅう〜、ウギャッ!壁が崩れた土砂の上に落ちた。
「大丈夫?□□くん」向こうで後藤さんが手を振っている。
どうやら後藤さんが銃で助けてくれたらしい。
それに気づいたまつうらさんが、
「ごっちん、余計なことを、、しないで下さい!!」
ドガァア!!
後藤さんに向けてバズーカ砲を撃った。
オレに気をとられていたのか、後藤さんはよけ損ない、
爆風で吹っ飛んでいって、壁に頭を打って動かなくなった。
「後藤さん!!」オレは慌てて駆け寄った。後藤さんは気を失っている。
「余計なことをするからです」
煙が晴れて見渡すと向こう側で藤本まで倒れていた。
「うぅ…」
「ミキたん、年貢の納め時です。また向こうで会いましょう」
とまつうらさんは動けない藤本にバズーカ砲を構える。
とっさにオレは後藤さんの銃を引き抜き、
「待て!!」とまつうらさんに銃を向けた。
「…あら?○○くん、意外に勇気があるのね」と松浦さん。
「よくわからないけど、まつうらさんやりすぎだよ、もうやめて」
「○○くんにまつうらみたいなかわいい女の子を撃てるのかしら」
「撃てェ、撃てェ、○○ッ!
 ヤツはこっちで死んでもホントに死ぬわけじゃない!」
「○○くん、いぢめられてるのはまつうらの方なのよ、わからない?」
とまつうらさんはウルウルした眼で言うが、
バズーカ砲は藤本に向けたままだ。
「撃てェ、○○ッ、考えるなァ!!」と藤本の声が響く。
「たん、うるさいですよ」とまつうらさんは引き金に指を置く。



1 藤本を助けるためだ、まつうらさんを撃つ!
2 あんなかわいいまつうらさんを撃つことなんてできない!
3 うぅ、この場の状況に耐えられない、逃げるべし!

113 :サボリン:2003/09/29(月) 02:32
>>106
いいえん。
最初はサボテソに書かれないうちに
早く書かねばという気持ちで書けて良かったよ。

114 :名無し娘。:2003/09/29(月) 06:11
>112
1で。

115 :名無し娘。:2003/09/29(月) 10:08
3だな

116 :名無し娘。:2003/09/29(月) 18:59
1

117 :サボリン:2003/10/01(水) 15:59

藤本はさっきオレを守ってくれたんだ。。
藤本を助けるためだ、まつうらさんを撃つ!
勇気を出して引き金を引いた。。

ドンッ

最後は眼をつぶってしまったかも。。

ダッ!


「痛っ」
まつうらさんが回転しながら吹っ飛んだ。
「はぁっ、はァ、…ほ、本当に撃ちましたねっ、
 …ったん、ず、ずいぶんと惚れられたみたいね」と心臓を押さえる。
「へっ、オマエと違って躾は行き届いてんだ、○○、よくやった!」
と言ってヘナヘナと藤本は立ち上がってまつうらさんのそばに行く。
まつうらさんは心臓に当てていた手を離して藤本に伸ばす。
「…たん」血だらけの右手を藤本がしっかりと握りしめる。
「…猿、なんだ?猿!?」
「・・さゅ、、む、こう、」
「猿がどうしたって!? え? 猿!?猿ッ!!」
「・・猿言うな」ガクッ。
まつうらさんは息絶えたと思うとサラサラッっと消えてしまった。
「猿…」と掌を見つめる藤本。
まつうらさんは本当に大丈夫だったんだろうか・・?

118 :サボリン:2003/10/01(水) 16:00
と、階段をれいなが登ってきた。ガッちゃんを抱えている。
ガッちゃんは気を失っているようだ。
「いいところに来たな、れいな、ご主人様が大変だぞ」
「後藤さん!」とれいなはガッちゃんを投げ出して後藤さんに駆け寄る。
ドサッと落ちたガッちゃんの前に藤本が寄っていく。
藤本はガッちゃんを抱きかかえて顔に付いた泥を丁寧にぬぐう。
「さぁて、お姫様のお目覚めだ」
と藤本はガッちゃんに、、キスをした!
ズキュゥゥン!と音がしそうなくらい濃厚なキスだった。
あ〜〜藤本、いかん、そっち系だったのか?
藤本、とにかく、いかん!
と、ガッちゃんが目覚めた。
「我が主、お名前は?」
「焼き肉大好き藤本美貴で〜す、いらっしゃ〜い」
「…焼き肉大好き藤本美貴さま、よろしくおながいします、えりです」
「だ〜、藤本美貴でいいの、美貴様とお呼びっ!」
「美貴様、よろしくおながいします、亀井絵里です」
「うんうん、よろしく、えりちゃん、っておい!!」
といきなり血相を変えてえりちゃんのえりをつかむ藤本。
「…えりりんと呼んで下さい」と怯えたように絵里ちゃんが薄ら笑いで言う。

「えりりん……本当にそれがお前の名前なのか!」と真剣な表情の藤本。
「…はい、えりりんですっ」と人差し指を伸ばす絵里ちゃん。
愕然として言葉が出ない様子の藤本。。一体どうしたんだ?
「…第二関節が曲がります、え?誰でも曲がるって?」
ガツッ!と絵里ちゃんを殴る藤本。

「それじゃ一体・・・さゆみんとは・・・?」

119 :サボリン:2003/10/01(水) 16:01
 
 

「んぁ〜、だからミキティ、話せばわかったのに」
と背後から後藤さん。どうやら目が覚めたみたいだ。
「…魚、生きてたか」
「本当のさゆみんが起きてたら、
 まっつーにだってコントロールできるかあやしいもん」
「…猿のファティマがさゆみんだという情報は間違ってたのか。。」
「とにかく話は後にしよ。もうすぐ朝だから早く帰ろ」
と後藤さんとれいなは奥の階段を登り始める。
「…っ、○○、行くぞっ」
「うん」
「ん?、あ、こいつ、どうしよう」と藤本。
絵里ちゃんがウルウルした目で藤本の裾をつかんでいた。
「ん〜、もうオレが飼い主だしな、しょうがねぇ、連れてくか、
 亀、来い!」
「はい、美貴様!」嬉しそうな顔をして絵里ちゃんもついてくる。

階段をどんどん登って最上階までついたらしい。
吹き抜けになっていて一番下の階が見える。
恐ろしく高い。手すりも何もなくて下手したら落ちそうだ。
よく見ると一番下の階には小さめのプールのようなものが見える。
「さ、行こうか」と後藤さん。
「…あ〜あ、また川の上に落下とか嫌だなぁ」と藤本。
「あ、絵里、座標指定できますよ」
「ほ、ホントか? 亀、オメー案外使えるな」
「えっへん、どこにしましょう?」
「紺野もいることだし○○の家にしよう」
「わかりました○○さんの家ですね。
 では先に行って計算しています。
 皆さんは私の後についてきて下さいね」
と言ってピョンとジャンプして真っ逆さまに落下していった。
ひょぇえ〜!!
と、絵里ちゃんはプールの中にスッと消えていった。
こ、こっわ〜、オレにはとてもできないな、と思っていたら
「次、オマエ行け」と藤本に蹴られて既に宙を飛んでいた。

120 :サボリン:2003/10/01(水) 16:02
 
 
 
 
 
 
「み、美貴さまぁ〜ァァア!!」



ひゅぅぅぅう〜






・・





ドダッ!





気がつくとそこはオレのベッドの上だった。




・・夢、だったのか?

121 :サボリン:2003/10/01(水) 16:04
 
 
 
 
 
今までのこと、全部が夢??




と、横を見ると絵里ちゃんが微笑んでいる。

あれ?



バフッ!

「うっ」
後藤さんが天井からふってきて抱きついてきた。

「えへ。ただいま」と後藤さんがオレの上で微笑む。
「ど、どうも…」とにやけていると
「あ、危ない」と後藤さんが素早くよけて

ドサッ!

「ううっ」
今度はれいなが後ろ向きに降ってきた。
またもや、れいなを抱きしめるかたちになってしまった。
れいなはとっさにどいて、真っ赤にした顔に手をやって
「あ、すみません、…恥ずかしいっちゃ〜」と後ろを向いてしまった。

…となると、次は藤本かぁ。なんか照れるなぁ。。
 
 

122 :サボリン:2003/10/01(水) 16:05
 
ドガァア!

「ハゥア!」
藤本はねらったように膝を立ててオレの腹の上に落ちてきた。
「とうちゃーっクッ!!」

バキッ!

やべっ、肋骨折れたか?

あ、ベッドの骨だったみたい。ふう、良かった。
「って、良かったじゃねー、おまえらオレんち壊す気か!」
オレは現実に戻ってきたのがわかって突然強気になった。
「あーん?○○っ、急に偉くなっちゃってどうしたんだぁ?」
と藤本が体重を乗せてアイアンクローを決めてきた。
「あ、いえ、な、何でもありません、美貴さま。。」
「っと、なんか腹減ったなぁ、紺野!紺野はどこだぁ!」
「はい、ここに。おかえりなさいませ美貴様」と紺野さんがドアを開けた。
「おう、紺野、ご苦労だったな」
「いえ、ご無事でなによりです」紺野さんもすっかり回復したようだ。
「ところで飯とかあるか?」
「はい、用意してございます」
「さすがは紺野、じゃみんな下で食べようぜ
 ここは狭くていけねぇや」
「んぁ〜、せっかくだから頂こうか」
とぞろぞろとみんなで降りていった。

と、廊下を女中らしい格好の人が必死で雑巾拭きをしていた。
「あ、里沙さん、もういいですよ、食事の用意をして下さい」と紺野さん。
「はい、ただ今」
「アヤカさんもお願いします」
「はい、紺野サン」
「○○さんのご家族は覚えが良いようですね」と紺野さんがニコッと笑う。
「あは、うん、そうだね、ありがとう」
たった一晩で里沙がきちんと教育されていた。
おまけにアヤカさんまで。。さすがは藤本の舎弟だけはあるな。

123 :サボリン:2003/10/01(水) 16:06
 
 
 
3日目。


一階のダイニングテーブルに
後藤さん、れいな、オレ、向き合って藤本、絵里ちゃん、紺野さんが座った。
横では里沙とアヤカさんが給仕に忙しい。
うーん、久しく人がいなかったテーブルに活気が戻ってきたな。
って人大杉。。
「んぁ〜、なんか手伝おっか?」
「いえ、後藤さん、お気持ちだけで。2人の仕事ですんで」と紺野さん。

そんな感じで昨晩の話をしたりしながら、ひととおり食事が終わって
「亀」と藤本が一言。
「タバコだよっバカヤロウ!」と紺野さんが怒鳴る。
「は、はい、えっと、どこに?」と絵里ちゃん。
「用意しとけよッ、ボケナスがぁ!」
「は、はい、えっと、銘柄は?」
「マルボロだよ、バカ!さっさと買って来い!」
こ、紺野さんも後輩の教育には厳しいんだなぁ。。
「は、はい」と出て行こうとする絵里ちゃん。
「あ〜、亀、亀、ホレ」と一万円札を渡す藤本。
「はい、どうも、行ってきます」と言って絵里ちゃんは出て行った。
「紺野、まだ慣れてないんだ、やさしくしてやれ」
「はい、すみません」
「亀は行く場所がないからとりあえずオレんちで預かる。
 紺野、すまんが、もう少しこのあばら屋で辛抱しろや」
「はい、大丈夫です」
 

124 :サボリン:2003/10/01(水) 16:07
 
 
 …絵里ちゃんも帰ってきて一服した頃、
「んぁ〜、そろそろ行くよ、着替えて学校行って寝る」と後藤さん。
「おう、後藤、またな、こっちには亀がいるんだ、変なこと考えんなよ」
「ふん、しばらく休戦だよ、情報がないもん。
 じゃ、れいな、いこっか」
「はい」と言って後藤さん達は玄関に向かう。
「…オレも帰るか。亀、帰るぞ」
「はい」
「じゃ、紺野、あとは頼んだぞ」
「はい、美貴様」
と、またぞろぞろと玄関に向かった。
オレも見送ろうと玄関に行ってみると外で待っている矢口先輩が見える。
矢口先輩は、オレんちからぞろぞろと出てくる
後藤さん、れいな、藤本、絵里ちゃんにぼーぜんとして言葉を失っていた。
ヤヴァイ!!隠れるべし!!
「それにしても、ハデな晩だったぜ、
 ん?、○○っ、なんかちっこい虫が家の前に立ってるぞ、
 紺野!フマキラー持ってこいよ」
わっ、バカ、藤本、余計なことを。。
隠れることもできなくなり、しぶしぶ顔を出す。
藤本に呼ばれて紺野さんまで出てくる。
「○○くん、これってどういうこと!?」
と矢口先輩が泣きそうな顔で訪ねてくる。
「え〜と、これは長いと話すことになり…」
「要するにオレと○○で熱〜い夜を過ごしたってことだな」
と藤本が腕を組んで頬にぶちゅぅっとキスをしてくる。
「あぁ〜、美貴さま」と思わず声が出てしまう。
そこでなぜか後藤さんが対抗心を燃やしたのか、
「□□くん、今日も保健室で待ってるから、お弁当一緒に食べようね」
と笑顔で言う。

125 :サボリン:2003/10/01(水) 16:08
 
 
あわわわわ。矢口先輩が震えながら、
「…本気で死ぬ。これから電車つっこむ。
 ○○のこと呪いながら電車つっこむ」
「ハハ、ちゃんと突っ込んで氏んでこいよ
 ちっこくて電車に気づいてもらえないかもしれないから気をつけろ」
「…っ、死んでやるっーーー!」
と叫んで矢口先輩は線路の方に走って行った。
「矢口センパーイ!!」とオレが追っかけようとしたとき、
「待て○○!」と藤本が腕をつかんでくる。
「なんだよ、矢口先輩、本気で死んじゃうかもしれないんだぞ!」
「人生にはな、いろんな選択肢があるが、一つしか選べない、
 それが人生だ。そして選択には責任と犠牲がつきまとう。
 確かに今ヤツを追わなければヤツは死ぬかもしれない。
 だが今ヤツを助けたらそれなりの責任がつきまとう。
 この際だ、今オマエがここに残ればオレはオマエとつきあってやる」
「はぁ!?なんか論理関係がわかんねぇよ!」
「よし、後藤も参加する、後藤も□□くんとつきあう」
「なんで魚が出てくるんだよ!」
「後藤だって□□くんが好きだもん、ミキティは?」
「オレはコイツの忠誠心を試してるだけだよ、バカ!
 まあ、いいや、勝手にやってろ、
 さぁ!○○!どぉすんだよぉ!」

「うぅ」



1 藤本とつきあう
2 後藤さんとつきあう
3 ていうかオレはれいなが好みなんだ
4 えりりんえりりんえりりんえりりんえりりん
5 えりりんが好きです、でもこんこんの方がもっと好きです
6 そ、そんなこと言ってる場合か、矢口先輩を追う!
 

126 :名無し娘。:2003/10/01(水) 16:16
人命救助が第一に決まってるじゃないか!


4で

127 :サボリン:2003/10/01(水) 16:23
あ、言い忘れた。
今度こそ、絶対多数決で決めます。

128 :名無し娘。:2003/10/01(水) 16:31
路線を無理やり戻したな
SFで行こうぜ4で

129 :名無し娘。:2003/10/01(水) 17:16
4以外ねーだろうが!

130 :名無し娘。:2003/10/01(水) 20:53


131 :名無し娘。:2003/10/01(水) 21:43
正統派で6

132 :名無し娘。:2003/10/01(水) 23:15
なんとなく5

133 :名無し娘。:2003/10/02(木) 00:07
れいな様で3

134 :サボリン:2003/10/02(木) 03:48
「えりりんえりりんえりりんえりりんえりりん」
オレは極度の緊張感に耐えられずひたすらそうつぶやいていた。
絵里ちゃんは正直タイプだ。この5人の中で一番タイプだ。
女の子らしくってかわいくっておしとやかで最高だ。
「えりりんえりりんえりりんえりりんえりりん」
「やだ、○○さん、そんなに見ないでください」
「・・なんだコイツ、ついに頭をやられたか」と藤本。
「えりりんえりりんえりりんえりりんえりりん」
オレは絵里ちゃんを見つめながら我を忘れてつぶやいていた。
「やだ、なんか恥ずかしい、起っちゃ..ぅよ」と絵里ちゃんは股間を押さえる。

ふとオレは我にかえった。あたりに妙な空気が流れてる。。

 オレのせいか??




「ちょっと待て、亀、オマエ今なんつった?」と藤本。
「え?○○さんが絵里のこと見つめるから恥ずかしいんです」
「で、その後?」
バシッ!
「もう、いやん美貴様ぁ〜」藤本が叩かれて軽く吹っ飛ぶ。
「いてててて、わかったから亀、落ち着こうぜ」
と藤本は絵里ちゃんの背後にまわって絵里ちゃんをそっと抱きしめる。
「亀、オマエはオレのファティマなんだぜ、浮気すんなよ」
と藤本が絵里ちゃんの耳元でキスをするようにささやく。
静かに絵里ちゃんの腰の方に手を伸ばし、
白のワンピースの上からやさしく体に触れはじめる。
「美貴様、すみません、わたし…」
「これからはオレがかわいがってやるからな」
「いや美貴様…こんなとこじゃ…」と絵里ちゃんは顔を紅潮させている。
と、藤本の手が徐々にえりちゃんの体をつたって下の方に伸びて、、
 
 
 

135 :サボリン:2003/10/02(木) 03:50
 
 
「ハゥァア!!!」
 
 
藤本がすっ飛んでオレに抱きついてきた。
体を震わせ口をガコガコ開きながら
「は、は、は、は、」
「なんだぁ、歯が痛いのか?」
「生えてる」
「生えてるって、そりゃ14にもなれば…」
「毛じゃねェ!アレが生えてんだよォ!」と泣きながら藤本が言う。

「…アレって、、、、おい!?、、、ウソだろ!」
「ウソじゃねェ!触ってみろォ!生えてんだよォ、アレがよォ!」
もはや藤本も我を忘れて慟哭している。

ま、まさか!? あんなかわいい絵里ちゃんに限って、、

「やっぱしね、女の子でれいなと互角なん、おかしいと思ったっちゃ」
とれいなが冷静に言う。
「んぁ〜、後藤アタマ痛くなってきた。帰る。」
と頭に手を当てながら後藤さんとれいなは帰っていった。


「○○ッ、た、確かめて来い」
「確かめるってどうやって?」
「股間をまさぐって確かめるんだよォ!」
「んなこと、あんなかわいい絵里ちゃんにできねぇよ」
 

136 :サボリン:2003/10/02(木) 03:51
 
「…っく、もういいや、オレも帰る
 亀はおいてくから頼んだぞ」
「え?美貴様、絵里をおいてかないで」と絵里ちゃんが藤本に近づく。
「うるせぇ、よるなっ!」
「うっ、うっ、美貴様ぁ〜」と絵里ちゃんが泣き出す。
「絵里ちゃんの主は藤本なんだろ、つれてってやれよ」
「るせー、オレの貞操がかかってんだ、
 あー見えてヤツは怪力のビンビンなんだぜェ!
 いくらオレだっていざとなったら、、っ、やられちまうよォ!」
「わ、わかったよ、藤本、今日は一旦帰れよ」
しょうがない、藤本が落ち着くまでは絵里ちゃんも預かるか。
「絵里ちゃん、なんか藤本が誤解してるみたいだね
 今日はオレんちに居ることにしようか」
「…はい」と絵里ちゃんはしぶしぶ了解する。
「…じゃあな、○○、
 オマエも掘られないようにせいぜい気をつけろよ」
捨てぜりふを吐いて藤本は去っていった。
 

137 :サボリン:2003/10/02(木) 03:52
 
藤本もおかしなやつだなぁ、疲れてるんだな。
こんなかわいい絵里ちゃんに限って
アレが生えてるなんてあり得ない。天命に誓ってあり得ない。

オレは泣いてる絵里ちゃんをなだめながら家の中に入れた。
と、玄関では紺野さんと里沙が制服姿で立っていた。
「あ、○○さん、すみません、絵里のこと頼みます。
 私、単位が足りないので学校に行きます、大丈夫ですか?」
「ああ、うん、大丈夫だよ、行っておいで」
「すみません、ご迷惑をおかけして」
「ううん、行ってらっしゃい」
「はい、行って参ります
 里沙さん、出して」
「はい」
紺野さんは里沙の自転車の後ろに揺られて遠のいていった。

元気だな〜。。
ハッ! なにオレ、30代の主婦が若い頃を思い出すような感傷に浸ってんだ!
オレも高校生じゃないか!オレも学校行かなきゃ!
ていうか、なんか忘れてるな。矢口先輩だ!
どうしよう、どうなったかな。今から捜して間に合うだろうか。



1 矢口先輩を捜す!
2 矢口先輩捜してたら遅刻だ。
  また中澤先生に怒られるのは嫌だ。今すぐ学校に行こう。
3 つーかオレ、寝てないじゃん。家で寝るよ、もう。

138 :名無し娘。:2003/10/02(木) 06:37
何かを期待して3。

139 :名無し娘。:2003/10/02(木) 11:55
むしろえりりんばっちこーい!
3で

140 :名無し娘。:2003/10/02(木) 19:59
亀井に掘られるんだな!?3で

141 :名無し娘。:2003/10/02(木) 23:01


142 :名無し娘。:2003/10/03(金) 05:30
3

143 :サボリン:2003/10/04(土) 08:43
つーかオレ、寝てないじゃん。家で寝るよ、もう。
「あ〜眠すぎっ、シャワーして寝る」
昨日動き回ったせいで体中が泥だらけだ。
ん、絵里ちゃんも随分と汚れてるな。
「あ、オレ2階で浴びるから絵里ちゃんは1階の使って、じゃ」
「…シャワー……」
オレはさっさと2階に上がってシャワーを浴びた。
ふう、気持ちいいぜ。ったく、学校なんて行ってられるかつーの。

浴び終わって、何か飲もうと1階に行くと
さっきと同じ場所に同じ格好で絵里ちゃんが立っていた。
「あれ?絵里ちゃん、シャワー浴びなかったの?
 あ、着替えがなかったか?ごめんね、なんか里沙の探してくるよ」
里沙の部屋に行って何かないか探し始める。
ゴジラの着ぐるみばかりでろくな服がない。
運良く袖も通してないようなパジャマが見つかった。
「はい、絵里ちゃん、シャワー浴びてきなよ」
「…シャワーって何ですか?」と絵里ちゃんが真顔でたずねてくる。
「え?」
「あ、すみません、私まだ目覚めたばかりなので
 一部の記憶が戻るのに時間がかかったりするんです
 特に前のご主人様との記憶は消されますので
 その周辺の記憶が消えているのだと思われ」
「あ、そうなんだ…って、シャワーの入り方がわかんないの??」
「すみません」
前の主人との記憶が消えたって、まつうらさんと何やってたんだ?
「いや、ごめん、まだ慣れてないんだからしょうがないよ
 そうだ、アヤカさーん、」
「はーい?」
と朝の6人分の食器洗いをしていたアヤカさんがやってきた。

144 :サボリン:2003/10/04(土) 08:44

「アヤカさん、悪いんだけど絵里ちゃんをお風呂に入れてくれる?
 ちょっとした記憶障害でできないことがあるんだ」
「…はい、わかりました、さぁ、絵里さん、こちらへどうぞ」
「ごめん、頼んだよ」
絵里ちゃんはアヤカさんに連れられてお風呂場に入っていった。
ハハ、とぼけた顔して、まるで赤ちゃんみたいだな。。。

「絵里ちゃん、さぁ脱いで」
「…やだっ」
「ふふ、恥ずかしがらないの、女の子どうしでしょ?」
…なんだか楽しそうだなぁ。。



「キャァアアアア!!」
突然アヤカさんの悲鳴が響いた。
どうしたぁ??オレは少しためらったが着替え場の引き戸を開けた。
アヤカさんが腰を抜かして柱にしがみついていた。
その先に裸の絵里ちゃんがしょんぼり立っていた。
真っ赤になった顔に手を当ててる。少し驚いた瞳と目があった。
…視線を下にずらすと、藤本の言ったとおり、立派な一物が。。

「うぎゃぁああ!!」
オレは両手を頭に当てて叫んだ。
目を見開いてひたすら天井を凝視していた。
はぁはぁ、…あり得ない、ウソだ、幻覚だ、夢だ。
何かの間違いだ、そうだ見間違いだ!!
…オレは確認のため恐る恐る視線をまた下の方へ、、

「うぎゃぁあああ!」
た、確かに生えてる。
アレが、アレが生えてるぞォ!!
しかも、結構デカイぞォ!!
愕然としてオレはその場に座り込んだ。

145 :サボリン:2003/10/04(土) 08:45

と、しくしくと絵里ちゃんが泣き出す。
「うぅ、ど、どうしてみんな絵里を見て怖がるの?」
「え、絵里ちゃん…」
「美貴様もアヤカさんも○○さんも絵里を怖がる、どうしてぇ!」
絵里ちゃんは座り込んで本気で泣き出していた。
「え、絵里ちゃん、違うよ、みんなビックリしてるだけだよ
 怖がってなんかいないよ」
「…ウソ」
「いやホント、絵里ちゃんがあんまりかわいいからさ
 意外で驚いてるだけだって…」
「……」
絵里ちゃんは裸のまま座り込んで黙ってしまった。
このままじゃ風邪を引いてしまう。
アヤカさんは既にリビングの方に退避していた。
…ここでオレまで逃げたら絵里ちゃんを本当に傷つけてしまう。
「絵里ちゃん、と、とにかくシャワー浴びようね
 風邪ひいちゃうよ」
「はなしてっ! うっ、うぅ、絵里は気持ち悪い!」
「そ、そんなことないよっ」
「絵里は人間じゃないから??」
「いや、そういう問題じゃなくて、、とにかく入ろう!」
と、オレは絵里ちゃんを立たせて風呂場に入れた。
泣いてる絵里ちゃんにお湯をかけながらなぐさめた。
「絵里ちゃん、おかしいな、泣いたらかわいこちゃんが台無しだぞ」
「うぅ、うっ」
髪を洗おうとシャンプーを手に取り頭に触れようとすると
「いやっ」と避けられた。
「うぅ、絵里は気持ち悪い。絵里は変だ!」
「バカッ!」パシッ!
オレは絵里ちゃんの頬をはたいた。
「絵里ちゃんは変じゃない!気持ち悪くない!
 オレは絵里ちゃんのこと好きだよ
 オレは絵里ちゃんのこと好きだから、二度とそんなこと言わないで」
絵里ちゃんの肩を抱きしめながらオレは思わず叫んでいた。
そう言うと絵里ちゃんは急におとなしくなり何も言わなくなった。

146 :サボリン:2003/10/04(土) 08:46

まだシクシク泣いてる絵里ちゃんの体を丁寧に洗ってあげた。
腕から肩へ、肩から背中、背中から胸へ、
…なんて綺麗な体なんだ。アレがついてる以外は完璧じゃないか。
絵里ちゃんも徐々に勝手を覚えてきたようで下半身は自分で洗っていた。
最後にお湯をたっぷりかけてあげて、風呂から出た。

バスタオルを体に巻いてパンパン軽くはたいた。
くすぐったいのか、体をくねらせてにやにや笑っている。
「…やっ」と言ってとうとう逃げてしまった。
「あ、こら、待て」
絵里ちゃんはリビングを裸で駆け回っていた。
オレも一緒になってグルグルとテーブルの周りを駆けて
「つかまえたっ」
「キャッ!」
なんとかバスタオルを巻きつけて体を拭きパジャマを着せた。
ふう、なんとか元気になったみたいだ。良かった。
…なんか久しぶりにはしゃいだなぁ。

147 :サボリン:2003/10/04(土) 08:46

「さてと、オレは寝るよ、絵里ちゃんは…」
「絵里も眠くなってきた」
「そか、じゃあ……親父のベッドで、我慢して」
一階の和室は紺野さんの部屋になってるし
残ってる部屋は親父の部屋しかなかった。
絵里ちゃんを親父の部屋に案内すると
ベッドの上でキャッキャ言ってジャンプしていた。
…オマエは子供か。ってホント、ある意味子供だよな。
「はい、ちゃんと寝ようね」
と寝かせつけて布団をかけてあげると
「○○も一緒に寝よ」と言う。
「しょうがないなぁ」とオレもベッドに入った。
…とても自然だった。裸見て体まで洗ってあげたんだ。
男女関係と言うよりも、年の離れた弟みたいな感じだ。
それに絵里ちゃんが女の子なら躊躇するけど
女の子じゃないもんな、と匂いにつられて横から抱きついた。
「いやん」
洗い立ての髪の匂いが気持ちいい。
ん?ちょっと待てよ、
女の子じゃないからってこんなこと気軽にしちゃってるけど
女の子じゃないなら余計問題じゃないか?むしろ変態では??
・・ま、いいや、絵里ちゃんかわいいし。
つーか、マジ眠い。そういやオレのベッドは壊れてるんだ。。
・・・このまま、、寝ちゃおう。。




・・

148 :サボリン:2003/10/04(土) 08:47
 
 
目が覚めると絵里ちゃんの方が抱きついていた。
「ん〜」
寝息をたててる。まだ寝ぼけてるんだな。
・・あれ?おなかに妙な違和感が。。
あ、絵里ちゃんのアレが当たってる。。デカイぞ。。
ひょっとして寝起きで元気になっちゃってるのか?
・・絵里ちゃんも大変だな。思春期なのに。
何も知らないからオナニーなんてしないんだろうな。
溜まってるのかな。。オレが楽にしてあげられるなら、、
っておい、それはやりすぎだろ、でも待てよ
絵里ちゃんのならできる。できる。できるぞ。むしろしゃぶれるぞ!
いや、いかん、オレは疲れてる。妄想に脈絡がない。

と、絵里ちゃんが抱きついてた腕に力をこめ始めた。
「ん〜、ん〜」…うなされてるみたいだ。
うぎゃ、やべ、力が強すぎるよ絵里ちゃん、、
「絵里ちゃん、絵里ちゃん!」
「ん〜、んー〜」
やべ、折れる、折れる!
エドモント本田なみのさば折りだぜこりゃ。しかも一物が腹に当たってる。
「はぐぁ!起きて!絵里ちゃ…」
「はっ…」
やっと目覚めてくれた。
「あ、ごめん、○○」と笑顔で言って照れてる。
「いや、大丈夫」・・ふう、死ぬかと思った。
絵里ちゃんがファティマだってこと、完全に忘れてた。。

時計を見るとまだ午後の2時だった。
絵里ちゃんと一緒に何食だかわからん食事をとった。

さて、どうするかな。
何をするにも微妙な時間だなあ。



1 そうだ、絵里ちゃんに街を案内するか。
2 あ、矢口先輩とかどうなったかな。学校行ってみるか。
3 面倒だな、このまま家でテレビでも見てるか。

149 :名無し娘。:2003/10/04(土) 08:51
エロ小説化やね 3で

150 :名無し娘。:2003/10/04(土) 10:36
2の学校

151 :名無し娘。:2003/10/04(土) 11:17
2で

152 :名無し娘。:2003/10/04(土) 23:22
3

153 :名無し娘。:2003/10/05(日) 01:00
2

154 :名無し娘。:2003/10/05(日) 20:07
2で

155 :名無し娘。:2003/10/06(月) 14:56
1にきまってるじゃないですか!
(;´Д`)ハァハァ!!!

156 :名無し娘。:2003/10/06(月) 15:43
馬鹿野郎、家で(*´д`*)ハァハァだろ 3で

157 :サボリン:2003/10/07(火) 02:42

あ、矢口先輩とかどうなったかな。学校行ってみるか。
「絵里ちゃん、オレちょっと学校行ってみるわ、留守番おねがいね」
「はい、わかりました」
アヤカさんもいるし、大丈夫だろう。オレは着替えて学校に向かった。

学校について部室を覗いてみるが、安倍先輩も矢口先輩も見あたらない。
どうしたのかなぁ。大丈夫だったかなぁ。
矢口先輩の携帯に電話してみるが通じない。
うーん、そうだ、安倍先輩に電話してみよう。
プルルルー、ガチャ、
「もしもし〜だべ」
「あ、安倍先輩ですか?矢口先輩知りませんか?」
「ん、真里なら今なっちの家にいるべ」
「え?、あ、そうだったんですか?えと、大丈夫ですか?」
「大丈夫ってなにがぁ?」
「元気ですか?」
「元気も元気、ピンピンしてるべさ」
「それならいいんですけど」
「あっ、『○○くん? 助け…』ガッ!」
「あれ?安倍先輩!どうしたんですか?」
「…なんもねえべ、だいじょぶだぁ」
「…そ、そうですか?」
「だいじょぶだぁ、□□くんは部室の掃除でもしてるべ
 忙しいから切るべ」ブツッ、
…また2人でじゃれあってるんだな。無事みたいで良かった。

158 :サボリン:2003/10/07(火) 02:43
 
オレはすることもなくなり、廊下をプラプラ歩いていた。
ふと歌い声が聞こえてきた。あ、愛ちゃんかな。
オレは音楽室を覗いてみた。やっぱり愛ちゃんが一人で練習していた。
「あ、先輩、こんにちわ」
「愛ちゃん、今日も練習?偉いね」
「なも〜あっし練習するくらいしか能がないんで」
「でも、合唱部なのに一人なの?」
「…実はうちの合唱部は2人しかえんです
 あっし友達がえんです」とうつむいてしまった。
「なんで?愛ちゃんの歌を聴けばみんな友達になりたいと思うよ」
「そう言ってくれるのは先輩ぐらいです
 …そうだ先輩知ってますか?この学校には女の子の幽霊がいて
 その子と友達になれば何でも願い事をかなえてくれるっていう噂です」
「…へぇ〜」
「…あっし願い事はいいからその子と友達になりたいなぁ」
「なに暗いこと言ってんの、オレが愛ちゃんの友達じゃん」
「…先輩」
今にも泣きそうな目でオレを見つめる愛ちゃん、ホントにかわいいな。
「さ、元気出して、何か聴かせてよ」
「…はい」
おもむろに愛ちゃんは歌い出した。


「めぐるめぐるかぜ〜 めぐる想いにーのってー
 なつかーしいあの日にー 会いにーゆーこう

 (中略)

 やさしい雨にうたれ〜
 緑がよみがえるーようにー
 涙のあとには いつも君がー

 (中略)

 いーま、いーまー、君といっーしょにー歌おう
 めぐる風 めぐる想いにのっーてー
 すばらしいあしーたに、会いに…」
「おにくすきすきっ、おなかすきすきっ イエイ!
 ステーキ から揚げ しょうが焼きっ
 ジャストミートでかっ飛ばそう!イエイ!
 チャーオー、みんな元気ィ?」
と愛ちゃんの歌にかぶせて石川さんがやってきた。

159 :サボリン:2003/10/07(火) 02:44

「…っ、なんか用っすかァ!ビーナス姉さん!」
「あら、妊娠10週目の細胞分裂失敗で笑顔が汚くなったタカシャイさん
 ごきげんよう、喉の調子はどうですか?」
「すこぶるイイっすよ んなことよりビーナス姉さん
 いい加減音痴は合唱部やめてくれませんかね?」
「ごめーん、梨華、モールス信号わかんなーい
 あ、あれ?□□くん!何やってんの、こんなとこで!
 今日はどうしたの?さぼり?」
「いや、ちょっと、いろいろあってね」
「ふーん、あ、そうだ、梨華になんかおごってくれる約束でしょ
 今からどっか行こうよ」
「あ、そうだったね、…しょうがないな」
「よし、じゃ、行こうよ」とオレの腕を引っ張って音楽室を出ようとする。
「ちょっと待ったァ!
 あっしは放置されんのが一番嫌いなんすよビーナス姉さん!」
「あら、笑顔が汚い病、略してエキ病タカシャイ、まだなんか用?」
「まあまあ、2人とも、仲良くしようよ」
「あら、エキちゃんと梨華は大の仲良しよ、ね、エキちゃん」
「…そうですね!、ビーナス姉さん!」
「…あ、じゃぁ、愛ちゃんも一緒に行こうか?」
「え?いいんですか?あっしが行っても」と愛ちゃんが嬉しそうな顔をする。
「うん、もちろん、綺麗な歌を聴かせてくれたお礼になんかおごるよ」
「ありがとうございます、じゃ部室片づけてきますんで待ってて下さい」
「エキちゃん、早くしてね」

3人で校門を出て歩き始めた。
「おごりかぁ、何がいい?石川さん?」
「う〜ん、梨華、ノートパソコンがホスィなぁ」
「あっしはバックとポーチでおながいします」
「え?ちょっと2人とも…」
「やだ、冗談だよ□□くん、サ店でいいよ、サ店で」
「ふう、良かった、う〜ん、どこ行こうか」
「あっし、いいお店知ってますよ
 『北風』っていうお店です。結構いいお店ですよ」
「そう、じゃ、そこでいいよ」
「…『北風』か〜、梨華、アイスにしよう!」

160 :サボリン:2003/10/07(火) 02:46

 
とりあえずその『北風』という店に行くことにした。
路地の奥、林に囲まれた古いレンガの建物が見えてきた。
入ってみると、店内は薄暗く、店員も出てこないので
3人で勝手に窓際の席に座った。
「大丈夫なの?勝手に座っちゃって、誰もいないじゃん」
「大丈夫ですよ、そのうち出てきますって」

ドタッ

ふと図体のデカイ女が上から降ってきた。
しばらくぶっ倒れたまま伸びていたが急に起きあがって
「えへ、かおり、着地しっぱい」と舌を出して笑う。
「あ、飯田先輩お久しぶりっす」
「あ、高橋に石川じゃん、ヒサブリ」
「お久しぶりです、こちらは梨華の同級生の□□くん」
「□□です、よろしくです」
「あ、うん、よろしく、飯田です。で、ご注文は?」
「相変わらずそっけないっすねぇ飯田先輩」と愛ちゃん。
ビシッ!
飯田先輩は無表情で愛ちゃんにデコピンを食らわせていた。
「…痛っ〜」
「えっと、ご注文は?」
「梨華はぁ〜、ハーゲンダッツ盛り合わせで」
「ハーゲンダッツ盛り合わせがお一つ」
おい、そんなメニューあんのか? って、あるわ・・・1280円。
「エキちゃんは?」
「…あっしはソースかつ丼でいいっすよ」
「ソースかつ丼をお一つ」
「□□くんは?」
「あ、オレは…コーラで」
「ごめん、コーラはないんだ」
「…そうですか、冷たい飲み物では他に何がありますかね?」
「う〜ん、ドクターペッパーとクエン酸ジュースね」
「……じゃ、クエン酸ジュースでおながいします」
「クエン酸ジュースをお一つ、以上でよろしいですか」
「……はい」
 

161 :サボリン:2003/10/07(火) 02:47

飯田先輩は注文をきくとすぐに裏の調理場に入っていった。
と、すぐに出てきて
「本日のお通し、鮭トバです」
おい、ここ何屋だよっ、つーかお通しトバかよっ、調理しろ!
って、横では普通に愛ちゃんと石川さんがトバ食って和んでる。。
「え?梨華が聞いたのは眠ってる女の子を起こすと
 好きな人と両思いにしてくれるっていう話だったけど?」
「そうなんすか?あっしの聞いたのとは違いますねぇ」
「2人とも何の話?」
「さっきの女の子の幽霊の話ですよ
 ビーナス姉さんも知ってたんですけどあっしの話とは違うみたいで」
「へぇ〜、いろんな噂があるんだね」
「女の子の幽霊かぁ、わくわくするね
 ね、エキちゃん、今度深夜に学校行ってみようよ」
「嫌っすよ、恐いっすよ」
「じゃ、□□くん、今度一緒に探検しない?」
「…あ、うん、いいけど」
「しょうがないっすね、あっしも行きますよ」
「エキちゃん、さっき行かないって言ったじゃん」
「あっしは2人が心配なんでついていくんです」
「ふふ、恐くなって一番に逃げ出すんじゃないの?」
「あんたたち、余計なことに首をつっこむんじゃないよ」
と飯田先輩が料理を持ってきた。
随分恐い顔をしている。ん?元からそうなのか?
「飯田さん、単なる噂ですよ、肝試しみたいなもんですよ」
「…単なる噂、か」と言って飯田先輩は去っていった。
「なに恐い顔してんだろ飯田先輩」
「さあねぇ」

なんて話をしながら時間を過ごして、3人は『北風』を出た。
もうあたりは暗くなり始めてる。

さてと、



1 石川さんは同じ方角だな。石川さんをおくっていこう。
2 愛ちゃんは年下だから心配だ。愛ちゃんをおくっていこう。
3 なんか照れくさいな。一人で帰ろう。

162 :名無し娘。:2003/10/07(火) 13:10
1で

163 :名無し娘。:2003/10/07(火) 20:32
1

164 :名無し娘。:2003/10/08(水) 00:09
2で

165 :名無し娘。:2003/10/08(水) 01:23
2でおながいします

166 :名無し娘。:2003/10/08(水) 01:38
愛ちゃんじゃないだろ!
哀ちゃんだろ!2で

167 :名無し娘。:2003/10/08(水) 07:09


168 :名無し娘。:2003/10/08(水) 15:37
2しかない

169 :名無し娘。:2003/10/08(水) 19:16
お願いだから2で
哀ちゃんをかまってやって

170 :名無し娘。:2003/10/08(水) 19:58
もちろん2で

171 :サボリン:2003/10/09(木) 13:26
 
「さてと、じゃ愛ちゃん、送ってくよ」
「ええ〜、梨華は〜?」と石川さんは袖をつかんでくる。
「一応愛ちゃん年下だし。石川さんは大丈夫でしょ?」
「う〜ん、梨華、悲しみ〜」なんか顔がむくんできた。ヤヴァイな。
「石川さんは、また今度ね
 あ、そうだ、今度おわびになんかおごるから、ね?」
「ホントに?絶対だよっ!」
「う、うん」
「やった〜、梨華、嬉しみ〜」

なんとか石川さんを振りきって愛ちゃんと2人きりになれた。ふう。
「なんか面白いお店だね『北風』って」
「そうですね、あの飯田先輩のお店ですから」
「…飯田先輩てどういう人なの?」
「ほえ、先輩知らないんですか?生徒会長じゃないですか?」
「へ?そうだったっけ?」
「ひどいですねぇ、自分の学校の生徒会長も知らないなんて」
「はは、そうだったのか〜」
「飯田先輩も合唱部だったんですけどね
 生徒会と家の手伝いが忙しくなって春にやめちゃったんですよ」
「ふ〜ん」

172 :サボリン:2003/10/09(木) 13:27
 
なんて話をしながら愛ちゃんの家についた。
「ありがとうございました」と愛ちゃんがピョコンと頭を下げた。
「ううん、歌、がんばってね」
「はい、…あの、先輩?」
「ん?」
「よかったらあがっていきませんか?」
「え?」
「両親もいませんし大丈夫ですよ」
「それって余計やばくない?」
「あは、先輩なに考えてるんですか?
 お茶ぐらいどうかなと思っただけですよ」
「そっか、じゃ頂こうかな」
愛ちゃんちは意外に遠くて疲れたかも。

2階の愛ちゃんの部屋に案内された。
「あっし、なんか持ってきますんで」とさっさと出て行ってしまった。
……女の子の部屋に一人取り残されるのは妙な気分だな。落ち着かない。
しばらくして愛ちゃんが紅茶とロールケーキを持ってきた。
「たいしたもんねぇんですけど〜」
「いや、お構いなく」…妙に緊張してしまった。
そんな空気が愛ちゃんにまで伝染したのか、しばらく沈黙が続いた。
 
 

173 :サボリン:2003/10/09(木) 13:28
 


・・

「あ、あれは宝塚のスター?」
とオレは壁に貼ってあるポスターを見つけた。
「そうです、あっし宝塚が好きでよく見に行くんです
 でも今の宝塚は痛々しいですよね、宙組なんて作っちゃって
 なんか必死ですよ、だいたいヴィジュアル重視の人選やってるから
 レベルが下がっていくんだと思います。って、植田ァ、調子こいてんじゃねェ!
 ヅカはやっぱ歌とダンス、そして存在感が全てだっつーの
 鳳蘭とか、あんくらいゴツくないとダメだっつーの、ハァ昔は良かったなァ
 …それがよォ、天海祐希が出てきた頃からおかしくなってきたんだよなぁ
 つーかトップのサイクルが速すぎて下が育たねぇつーの、全部植田のせいや
 ま、おかげであっしの好きな ふぶき がトップになれたのかもしれんけど〜
 ふぶきって山で遭難すると吹いてくる冷たいのちゃうで
 雪組の高嶺ふぶきやで。ちょっと小柄やけどダンスに切れがあっての
 一路真輝の下でよう頑張ってトップになったん
 でもまぁ今考えればトップの器でもなかったような気もするわ
 2番手としていい味出してたん、トップにするならするで3年もたせろ植田ァ!
 …ヅカの最後のトップと言えば花組の大浦みずきになるのかもしれんの〜
 歌とダンスと存在感、最高のスターやったわ、素顔はブサイクやけどな
 ちなみに大浦みずきの父は『サッチャンはね サチコっていうんだほんとはね』
 を作詞した阪田寛夫。ちなみにアホの坂田ではない、なんてね……」
「……」
「はうぅ! すんません、あっし宝塚のことになると
 見境なしにしゃべりたててもーて」
「…いや、だ、大丈夫だよ、、詳しいんだね」
「いんえ、んなこと……」
「……」
またもや沈黙が続いてしまった。
 

174 :サボリン:2003/10/09(木) 13:28
 
 


・・

「あ、いろいろCD持ってるんだね」
とオレは棚にあるたくさんのCDを見つけた。
「へぇ、あっしバレエやってたんでいろいろ聴くようになったんです
 でもバレエの音楽は長たらしくて聴いてると飽きちゃいますよね
 そう、あっしも若い頃はクライバーのブラームスがええとか
 ヴァントのブルックナーがええとかほざいて調子乗ってたんすよ
 しまいにはシェーンベルクとかヴェーベルンとかリゲティとか
 わけわかんない方向逝っちまいまして実際わけわかんなかったっすよ
 ま、最近はロックに戻りましたね
 でもテクスチャー全盛時代に違和感も感じてますし
 自意識過剰なワカッテ君の厨房ロックなんてうざくって聴けませんよ
 それ以上にうざいのがバンドの取り巻き連中っすよ
 マイブラ?レディヘ?ソニックユースは略さない??
 …レディヘは確かにすごいよ、でもお前らロッキング・オンの読み過ぎだよ
 にしても、ラリーズが伝説っつったって
 音質の悪いライブ音源聴かされても何が凄いのかわかんねーっすよ
 ちなみにDMBQは糞だから素直にゆら帝聴けよライヴ逝け
 え?ベルセバはネオアコじゃねーだろ、たぶん
 もういいから、スタジオ・ボイス読んで理論武装してねーで
 南野陽子でも聴いてみろっつーの、目から鱗の衝撃って……」
「……」
「はうっ! すんません、またもや空気読まずに
 早口で空回り気味にしゃべりたててもーて」
「…いや、だ、大丈夫だよ、、詳しいんだね」
「いんえ、んなこと……」
「……」
またもや沈黙が続いてしまった。
 

175 :サボリン:2003/10/09(木) 13:29
 
 


・・

「あ、結構本も読んでるみたいだね」
とオレは棚にあるたくさんの本を見つけた。
「へぇ、最近読んでるのは『Itと呼ばれた子』っつーギャグ小説で…」
「愛ちゃん?」とオレは愛ちゃんの肩に掌を乗せた。
沈黙に耐えられずにしゃべりまくる愛ちゃんが心配になった。
すると、突然愛ちゃんの目から涙が流れてきて
「すんません、あっしみたいに空気読めずに
 一人でテンパってる女の子なんて
 先輩は嫌いですよね」
「愛ちゃ…」
「あっしは、ビーナス姉さんが言ってたみたいに
 『沈黙なんて恐くない恋人』ってやつを…」

「…あっ」愛ちゃんの言葉にならない吐息が唇を伝ってくる。
オレは黙って愛ちゃんの唇にキスをしていた。。
しゃべり続ける愛ちゃんを止めるにはこれしか手がないような気がした。

愛ちゃんの震えを押さえるようにオレは愛ちゃんを抱きしめた。
触れる程度のキスから角度をずらして軽く愛ちゃんの唇を口に含んだ。
愛ちゃんは唇を開こうとせずにすぼませるようにしている。

176 :サボリン:2003/10/09(木) 13:30
「はぁっ」
急に愛ちゃんが唇を離してオレの肩に頭を乗せて深呼吸し始めた。
「はは、息止めてたの?」
愛ちゃんの肩から力が抜けていくのがよくわかる。
お互いの顔が見れるくらいに体を離して、2人でしばらく見つめ合った。
愛ちゃんは真っ赤な顔のまま見つめ返してくる。
キスの感触を確かめるように唇を噛んで恥じらっている。
ふと我にかえったのか、視線をずらして下を向く。
「……」
「どうしたの?愛ちゃん
 なんかしゃべんないの?」
「……先輩のいぢわるっ」
「はは、ごめんごめん」
「……」
「愛ちゃんはそこにいるだけでいいんだよ、そこにいるだけで」
「え〜、やだな〜なんかそれって置物みた〜い」
「いや、そういう意味じゃなくて…」
「…先輩? もう一度、しませんか?」
「……」
今度はオレの方がしゃべりすぎたかな。
もう一度キスをしようと顔を近づけたその時、窓の外に人影が見えた!

177 :サボリン:2003/10/09(木) 13:31
 
「だれだっ!」
オレはカーテンを開けて外を確かめる。
と、ベランダに絵里ちゃんが指をくわえてうずくまっていた。
「え、絵里ちゃん!?…なんでこんなとこにいんだよォ!」
「だって紺野さんが迎えに行ってこいって言うから来たんだもん」
「…あ、そう、、ってよくここがわかったね」
「…帰ろ」とオレの袖を引っ張って窓から外へ出そうとする。
「絵里ちゃん、そこ出口じゃないから、ちょっと!」
と、反対側の袖を愛ちゃんにつかまれた。
「…先輩、放置せんで下さい。。この人誰ですか?」
「あ、ごめん、絵里ちゃんつって、うーんと、藤本っているじゃん、
 あいつの子分みたいなもんかな、ってだから絵里ちゃん、ちょっと待って」
なおも絵里ちゃんが袖を引っ張るのでオレは完全にベランダに出てしまった。
絵里ちゃんの力に引きずられて愛ちゃんまで窓際に来てしまっている。
「…先輩、一緒に住んでるんですか?この子と?」
「いや、そういうわけじゃ、なくもないんだけど…
 って絵里ちゃん!!落ちるだろ!」
絵里ちゃんはベランダの柵の上に登っていた。
「○○、おんぶしてあげるよ」と凄い力でオレの体を引っ張り上げる。
「うぎゃ、、絵里ちゃん、ひょっとして飛ぶ気?」
「早く〜」と絵里ちゃんはオレを強引に背中に乗っける。。本気だな。。
「あ、愛ちゃん、詳しい話はまた後で…」
「じゃ〜んぷ!」

スタッ、ドサッ!

ひょぇえええ〜 一挙に隣の電信柱の上までジャンプした!
オレは必死になって絵里ちゃんの首に抱きついた。
「ほ〜ぷ」ひゅぅぅう、ドサッ!
「すて〜ぷ」ひゅぅぅぅう、ドサッ!
「じゃ〜んぷ!」ひゅぅぅぅぅぅう、ドサッ!
と、絵里ちゃんは次々と電信柱を渡り飛んで行く。

178 :サボリン:2003/10/09(木) 13:32
「え、絵里ちゃん、普通に帰ろうよ!」
「ほ〜ぷ、すて〜ぷ、じゃ〜んぷ!」
うぇっ、絵里ちゃんの背中で酔ってしまいそうだ。
「え、絵里ちゃ〜ん!」
「ほ〜ぷ」
「絵里ちゃんてば!!」
スタッ、といきなり電信柱の上で止まった。
ひゅぅぅぅうと上空の風が肌に冷たい。
止まったら止まったで余計高さを感じる。
「い、いきなり止まるな!」
「ねぇ、○○、絵里にもして」
「するって何を?」
「さっき、あの人にしてたみたいに口をつけて…」
「絵里ちゃん、、どっから見てたんだ?」
「してよ」
「わかった、後でするから、早く下ろしてくれェ!」
「今してよ」とオレの体を下ろして電線の上に立たせる。
「うわぁぁあ! オレは中国雑伎団じゃねーんだぞッ!」
絵里ちゃんに両脇を支えられてかろうじて立ってる。情けない格好だ。
「今してよ」と絵里ちゃんはオレを見つめる。
「わぁーったっ、わぁったから」
しょうがないから絵里ちゃんにキスをする。恐怖で雰囲気も何もない。
「さ、したぞ、降りて普通に帰ろうよ!」
「……なんともないね」と指をくわえる。
「どぉってことないさぁ、なんくるないさぁ!」
絵里ちゃんは左手一本ででオレの右手を持って支えてる。
体が左右にふらつくがなんとか持ちこたえる。
・・お、オレって結構バランス感覚いいのかな。
「絵里は○○がご主人様だったら良かったな」
「ケェーッ、セラッ、セラッ、っと、っと」
「……帰ろ」
と、絵里ちゃんはすばやくオレをおんぶして、また飛び始めた。
ひゅぅぅぅう、スタッ、ドサッ、
「ケェーッ、ケケッ、ケェーーーッ!」
ひゅぅぅう、ひゅぅぅぅう!
「ケェーッ、ケーレ!転回!コペルニクスッ!」
ひゅぅう、ひゅぅぅう、ひゅぅぅぅう!
 
 

179 :サボリン:2003/10/09(木) 13:32
 
絵里ちゃんの背中に乗ってあっという間に家に着いた。
ふう。生きてることってすばらしい。
生きてるだけでまるもうけとまでは思わないけどな。

「お帰りなさい、○○さん、ご飯できてますよ」
と紺野さんが玄関で迎えてくれた。
「あ、うん、ただいま…」
「亀ェ〜、な〜に突っ立ってんだァォ〜
 さぁっさと向こう逝って手伝わんかヴォケがぁ!」
と紺野さんが絵里ちゃんを怒鳴りつける。
「…は〜い」と言って絵里ちゃんは台所に行ってしまった。


紺野さんと絵里ちゃんとオレと里沙とアヤカさんで夕食になった。
里沙はなんか随分無口になってしまった。大丈夫だろうか。
まあ、紺野さんに社会勉強させてもらってるんだから心配ない。


さて、とりあえず食事も無事に終わった。良かった。
久しぶりに落ち着いた夜が過ごせそうだ。
どうするかな。



1 ゆっくりと風呂にでも入るか
2 とりあえず部屋に行ってマターリするか
3 リビングでテレビでも見るかな
 

180 :名無し娘。:2003/10/09(木) 14:36
Itと呼ばれた子ってとんでもない小説だよ哀ちゃん・・・_| ̄|○
3でお願いします

181 :名無し娘。:2003/10/09(木) 16:20
1で

182 :名無し娘。:2003/10/09(木) 18:37
2で

183 :名無し娘。:2003/10/09(木) 21:04
1

184 :名無し娘。:2003/10/09(木) 21:12
哀さんの暴走加減ワロタ

2で

185 :名無し娘。:2003/10/09(木) 23:24
1で亀さんの亀をハァハァ

186 :名無し娘。:2003/10/10(金) 02:27
漏れは2で。

187 :名無し娘。:2003/10/13(月) 22:09
2でおながい

188 :サボリン:2003/10/14(火) 12:29

とりあえず部屋に行ってマターリするか
ふう、ベッドは壊れているが、やっぱり自分の部屋が一番落ち着くな。
なんか親族以外の方が多いみたいだからな、この家は。
…知らず知らずのうちに気を遣っていたのかもしれない。。
オレは壊れたベッドに潜り込んでしばらくボーっとしていた。

ふと「○○〜」という小さな声がする。
誰の声だろ。この家は人が多すぎてわかんないや。。眠い。
「○○〜」よく聞くとベッドの下の方で声がする。
「だっ、だれ?」と起きあがったが、部屋には誰もいない。
・・・疲れてるんだな。オレ。。寝るか。。
「○○ーッ!ここだよーっ、○○〜」
ふと枕元で目を開けてみると、ベッドの脇で矢口先輩が
必死になってベッドを登ろうとしている。
・・矢口先輩、いくら小さいからってベッドぐらい登れるだろ。。
・・・幻覚か。。最近いろんなことがありすぎて疲れてるんだ。
「○○ーッ!助けてよーっ」
…あれ?再び目を開けてみると、そこには確かに矢口先輩がいた。
「や、矢口さん!」
ベッドの端で小さな矢口先輩がウニウニもがいていた。
「○○〜、上げてよ」
オレは両手で矢口先輩を持ち上げて膝の上に乗っけた。
「ど、どうしたの?矢口先輩、こんな小さくなっちゃって!」

189 :サボリン:2003/10/14(火) 12:29

「ふぇぇえん、おいらにもわかんないよ〜
 あの後○○が追いかけてきてくれないから
 おいら本気で電車に突っ込んだんだ!!
 そして気づいたら、なっちの部屋にいて小さくなってたんだ!!」
と矢口先輩は泣きながら言う。
「そうかーなるほどー」
「なるほどじゃねー、おいらのこの体をどうしてくれるんだよっ!
 おかげでなっちにもてあそばれて
 野良猫と格闘させられるわ、お風呂でおぼれさせられるわ
 ビートマニアでウサギ跳びで恋レボひかされるわ、大変だったんだ!
 …首輪つけられて犬畜生の扱いを受けて、うっ、うぅ、
 隙を見て逃げて、、必死の思いでここまで来たんだぞーっ!」
よく見ると矢口先輩はボロボロになった幼稚園の青い制服を着ている。
黄色い名札には「あべあさみ」と書かれているようだ。
「…そうか、大変だったんだね、
 ここまで来たらもう安心だから落ち着きなよ」
「うぅ、○○〜」と矢口先輩は泣きながらオレの腹にしがみついてきた。
・・それにしても中途半端に小さくなったもんだなぁ。
身長50センチぐらいだろうか。幼稚園の制服がブカブカという程度。
こんな大きくちゃリカちゃんハウスにも入んないじゃないか。
胸ポケットに入れて学校につれて行くこともできないし、、
肩に乗っけて「こわくない」なんて言いつつ指を噛まれることもないな。

「う〜ん、困ったな〜。。
 いったい何でこんなことになったんだろ?」
「んなこと、おいらにだってさっぱりわかんないよ!
 これからおいらどうやって生きていけばいいんだよォ!」
「とりあえず安倍先輩がなんか知ってそうだな…」
「だめだっ!奴には近づくなっ!
 …たとえ知ってたとしてもおとなしく吐くタマじゃねー」
「うーん、じゃぁどうすればいいんだ?
 ご両親もそろそろ心配してるだろ?
 明日から学校はどうするんだ??」
「……今、親いないんだ旅行中で」
「そうか…こんなことになっちゃって、、
 オレにもどうしていいかわかんないよ…
 取り敢えず誰かに相談した方がいいと思う」



1 とりあえず医者に診せてみよう
2 担任・女子柔道部顧問の中澤先生に相談
3 あ、あの飯田先輩ならなんとかしてくれるかも!

190 :名無し娘。:2003/10/14(火) 16:50
3で

191 :名無し娘。:2003/10/14(火) 16:56
元ネタがわからないがお医者さんごっこで1

192 :名無し娘。:2003/10/14(火) 17:49
これはもしかして「南君の恋人」???
1で

193 :名無し娘。:2003/10/14(火) 19:03
3かな

194 :名無し娘。:2003/10/14(火) 21:45
3

195 :名無し娘。:2003/10/15(水) 08:49
2で

196 :サボリン:2003/10/15(水) 16:09

よし、担任・女子柔道部顧問の中澤先生に相談してみよう。
いざというときには頼りになる人だし。
「矢口さん、中澤先生に相談してみようよ
 頼りになるし、学校のこととか親のこととか相談できるし」
「…そうだね、その辺のヤブ医者行くよりはいいかもね」
…といっても電話で相談しても信じてもらえるわけないし、
とにかく矢口先輩を見せに行かないとな。。
って、こんなロリっぽい服着て
顔がちょっと老けた女子高生で体が赤ん坊サイズな
矢口先輩を公共の場にさらすわけにはいかない。
とりあえずボストンバッグかなんかで運ぶか。
「矢口さん、とりあえずこの中に入って」
「うん」
「狭いけどがまんしてね」
バッグにバスタオルをひいて矢口先輩を中に入れた。

197 :サボリン:2003/10/15(水) 16:11

オレは矢口先輩の入った重いバッグを持って廊下を降りていった。
すると、運悪く1階に藤本が来ていた。
「よう、○○、元気かァ!」
「ああ…はい、元気です」
「なんだぁ、そのカッコ、旅行にでも行くのかぁ?」
「いやちょっと友達にマンガを返しに行くだけだよ」
「はーん、随分とエロ本ため込んだじゃねーか」バコッバコッ!
藤本が近づいてきて矢口先輩の入ったバックをボコボコ膝蹴りする。
「うぅ…」
「ちょっとやめろよ、人のなんだから!」
「それよりも○○、亀のアソコ確かめたか?」
と肩を組んで耳うちする。
「…うん、…確かにはえてたよ」
「だろ?…ちくしょう、
 とんでもないもんひろっちまったぜ
 …ま、もうしばらく置いてやってくれな」
「でも藤本が主人なんだから…やられるなんてことはないだろ」
「ま、よく考えたらそうなんだけどな、
 …とにかく、このことは人に言うなよっ!
 ふっ、亀のアレはいざというときに使えそうだからなァ」
と藤本がブキミに不敵な笑みを浮かべている。
「…オマエぇ、なに考えてんだよぉ」
「まぁ、いいや、さっさと行ってこいやッ」バコッ!
と矢口先輩の入ったバックをかかとで蹴ってくる。
「わー、わー、わかりますた。じゃ行ってきます」
オレは慌てて玄関を出た。
玄関を出てからバックを開けて見てみると
矢口先輩は既に泡を吹いて気を失っていた。
・・ヤヴァイな、中澤先生よりも医者に診せるべきかもなぁ。
でも医者に診せてコレが直るのか?…人体実験とかさせられるかも。。
とりあえず中澤先生に相談してみて医者に診せるか決めよう!

198 :サボリン:2003/10/15(水) 16:13
 

オレはあれこれ考えながら自転車をこいで
中澤先生のマンションまでたどり着いた。
が、よく考えるとオレ、一昨日は掃除さぼって昨日は居残る約束破って
おまけに今日は学校までさぼって……ベルを鳴らすのが恐くなってきた。
・・が、矢口先輩が第一だ。オートロックのベルを恐る恐る鳴らした。
「なんじゃぁ!」
「あ、夜分すみません□□です」
「おお、□□かいな、あがれや」
と言って結構簡単にドアを開けてくれた。
エレベータに乗って11階に向かう。結構上の方に住んでんだなぁ。
先生の部屋のインターホンを押すと即座にドアが開いた。
「なんやぁ、□□ッ、おそいやないかぁ!」
「すみません、実は…」
「なんや、その荷物は?」
ん?中澤先生の目が泳いでるな。…酔ってんのか?
「それが、あの…」
「なんや、ワレ、泊まるつもりかいな、え?」
「いや、そうじゃなくて…」
「家出か、あかんなぁ、ってワレ、ワシのとこなら大丈夫思ったんか?
 30過ぎの独身女やから簡単に泊まらせてくれる思うたんか?
 そうかぁ、ワシも甘く見られたもんやわぁ、
 はぁん、あわよくばさびしい教師と一発やっちまうかって魂胆か?
 あん?□□ゥ…三十路の独身女をなめんなよォオ!
 ワシんだってプライドっつーもんがあるんじゃあ!ゴルァ!!」
 

199 :サボリン:2003/10/15(水) 16:14
 
・・やばいな。完全に酔ってるじゃん。
こんなんじゃ矢口先輩を見せても無駄だ。
「あ、ごめん、ゆゆたん、出直すよ、それじゃ」
と帰ろうとしたら、急に袖をつかまれて
「待ってぇや!
 …待ってぇ、お願いや
 ウチが悪かったわ、堪忍してぇや
 さみしいんやわぁ、体が夜泣きするんやぁ
 慰みもんで結構や、抱いてやってくれやぁ!」
「な、なに言ってんですか!
 だから、そんなつもりじゃないですって!!」
「なぁ、□□ぅ、後生やぁ、恥かかせんでぇ〜
 ウチを助ける思うて、なぁ、据え膳食わぬはなんたらやでぇ
 …はっ、それともなにかぁ、ひやかしに来ただけかいな、え!?
 そんなにウチには魅力ないかぁ、三十路三十路みんなしてバカにしてぇ…」
中澤先生は涙をボロボロ流してオレの袖で鼻をかんでいた。。きたねぇな。
「ちょっと、ゆゆた〜ん、酔いすぎだって」
「なぁ、帰らんといてぇ、あんたぁ、あんたぁ!」
だーっ、隣の人が出てきそうなくらい大きな泣き声だ。
「わーった、帰らないから、ね? 静かにしよ、ゆゆたん」
「ホンマかぁ…」
「とにかく、中に入ろうよ」
オレは重いバックと中澤先生を引きずって何とか部屋に入れた。
 

200 :サボリン:2003/10/15(水) 16:15
 
オレは自転車をこいで来た疲労と今のごたごたの疲労で
玄関に座り込んでしまった。すると中澤先生が
「□□ぅ、さっきはきつー言ってすまんかったなぁ」
と言って抱きついてくる。
「ちょっ…」
避ける間もなく中澤先生のキスを受けた。
即座に容赦なくれろれろと舌を入れてくる。
あ、あぁ、コレが、大人のキスかぁ。。
「って、ゆゆたん!!」
「照れることないでぇ
 今日は出来そうもないくらいなこと、おねだりしてくれてええねんで」
「…で、出来そうもないくらいなことって、
あんなことや、こんなことも〜?」
「そうやぁ、あんなことも、こ〜んなことも。
 今日はウチ□□の言いなりや、なんでもするでぇ〜」



1 「じゃぁ、ゆ、ゆゆたんの脇の下の匂いを嗅ぎたい」
2 「じゃぁ、ゆ、ゆ、ゆゆたんの爪を磨かせてほしい」
3 「じゃぁ、ゆゆたんの制服姿が見たいな、
   制服でオレとこれからデートすんだぞ〜できるかぁ!
   映画館に行って映画が始まったら下で……声を出したらダメだぞっ」
4 「じゃぁ、ゆゆたん、これからコンビニに、お、おでんを買いに行って。
   で、オレはその後をつ、つけるから、気づかないふりをして歩いてて。
   で、公園まで来たら襲うから、『痴漢!』と言ってはたいてほ、ほしい」
5 「じゃぁ、ゆゆたん、---(読者リクエスト)---してほしい!」
 

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0ch BBS 2006-02-27