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ときめきモーニング

1 :サボテン:2003/09/10 15:13:57
季節を選択してください

1 春
2 夏
3 秋
4 冬

701 :名無し娘。:2004/02/19(木) 22:35
梨華さんの服装描写とか、ディテールも手抜きなしですね。
1で

702 :サボリン:2004/02/22(日) 00:30
 
雨の中を傘もなく走ってゆくあさ美を放っておくわけにはいくまい。
私は急いであさ美を追いかけた。

「おーい、あさ美、あさ美や!」
雨の音で縮んだ私の声をようやく聞き分け、
あさ美が立ち止まってこちらを振り返った。
目を凝らして私を確認すると強ばっていた唇を途端に緩ませた。

「無茶をするものではないよ、こんなに強い雨なのに」
私はようやく追いついてあさ美の頭に傘をさしてやった。
「□□先生……」
雨に濡れた前髪から水滴がしたたり落ちている。
その下からあさ美の眼が私を見上げる。
あさ美は濡れた顔を拭こうともせず、
ふう、はあ、と口から白い息を吐いている。

「…ひどく濡れて…かわいそうに」
私はハンカチーフを出してあさ美の頬を拭いてやった。と、
「はっ、先生、今日はお嬢様の授業の日では?」
あさ美が夢から覚めたように突然大きな声で言った。
「…そうだよ」
「いけません、もうお時間でしょう?
 遅れてしまうじゃないですか、早く行って下さい」
「こんな雨の中を駆けていくあさ美を見たら、置いては行けないじゃないか」
「それじゃ、見なかったことにして下さい、とにかく早く!」
そう言ってあさ美は私の肩を押し、自分の体を傘から出す。
「おいおい、せっかく拭いてやったのにまた濡れてしまうじゃないか!
 ともかくも買い物先まで送るから、案内し給え」
そう言って私は前に出て再びあさ美に傘をさす。
「私はいいですから、先生は…」

などと言い合ってるうちにますます雨は強くなり、
声が聞き取れないほどになった。風も強まり雨が横殴りになる。
もはや、傘をさすささない、授業に行く行かないの問題ではなくなってきた。
「…あさ美、とにかく、…私の下宿へ向かおう!」
「……はい」
雨が嵐となり、私は愛さんのお屋敷までは到底たどり着けそうになく、
あさ美にしても買い物の続行は不可能と悟ったようだ。
私はあさ美の肩を抱きながら傘をさし、来た道を戻って下宿に向かった。
 

703 :サボリン:2004/02/22(日) 00:30
 
下宿が見えてきた頃には雨も風もさらに強くなり、
ついには風に傘をさらわれて飛ばされてしまった。
二人は風に倒れないようにお互いを支え合いながら進み、
ようやく下宿の戸を開いた。

「アチャー!、アチャアチャー!」
玄関に入ると、真里さんが金槌やら釘やら板やらを持って走り回っていた。
「真里さん、この時期に台風でもあるまいし、すぐに治まるだろう?」
「器用貧乏、真里は走ります!」
真里さんは興奮して人の話も聞かずに雨戸をドンカチならしていた。
と、ピカッ!!  …バリバリバリバリッと雷が鳴った。

…この時期に雷とは。。
……真里さんの行動も大げさではないのかも知れない。
真っ白な光に、家屋がゆれるほどの大きな音だった。

「あさ美や、とりあえず居間に来なさい」
「…はい」
二階は危険に思い、私はあさ美を居間に案内し、
浴布を取ってきて渡してやった。手あぶりに火を入れて暖を取る。
あさ美もようやく落ち着いて羽織を脱ぎ、座って髪を拭いていた。と、

ピカッ!! バリバリバリバリッン!!

再び大きな雷が落ち、一瞬辺りが真っ白になった。
あさ美は何も言わずに這って私に近寄り、腕に抱きついてきた。

「……先生」
「…うむ、これはいかんな」

ピカッ!バリバリバリッン!!

「うわっ!」「きゃっ!」

「……○○さん」
「…ど、どんどん近づいて来てるな、、これはヤバイぞ…」
オレも怖くなって紺野さんの肩を抱きしめた。


 ド カ ン ッ !!


予告無く、光と同時に衝撃が走る。


光が強くて辺りが真っ白で見えない。
 

704 :サボリン:2004/02/22(日) 00:31
 
 


 ド ガ ッ !!



「うわぁぁあ!」「きゃぁああ!」



再び衝撃が走る



体が宙を浮いてる




…みたいだ








・・・紺野さん。。










・・・







 

705 :サボリン:2004/02/22(日) 00:32
 











・・




































 

706 :サボリン:2004/02/22(日) 00:32
 


・・














…ん?


ここは……どこだ?


目を開けるとボロボロになった校舎が見える。

気づくと紺野さんを抱いてオレは横たわっていた。

意識がはっきりしてきた。

またもや夢の世界に行っていたようだ。。

「…紺野さん、…紺野さん、起きれる?」
オレは紺野さんの体を起こして軽く揺すった。

「…うぅ、…あ、○○さん!」

「よかった、平気みたいだね」
「…はい、…ここはどこですか?」
「…さぁ」

まわりを見渡すと、みんなも校庭に横たわっていた。
校庭の端には校舎がある。…でも校舎の向こうは何もなかった。
…本当になにもない。。砂漠のような土が見えるだけだ。。
…風景がさっきと全然違う。…あの爆発が起きる前、
絵里ちゃんとれいなの声がした。みんなを飛ばすとか言ってたから、、
ここは……とにかく、学校ごと、どっか別の場所に移動したみたいだ。。
 

707 :サボリン:2004/02/22(日) 00:33
 
「はっ、美貴様ッ!」スタッ!
「いてっ」ガコッ!
紺野さんがいきなり立ち上がり、オレの腕を払って走り始めた。

「美貴様、ご無事ですか!?、美貴様ァ!!」
紺野さんが藤本を抱き起こして体を揺らす。
「……うぃ〜、……ん?……紺野?……どうした?」
「…あぁ、美貴様、戻られたのですね、良かったです!」
「…ん〜、なんか変な夢を見た気がするなぁ、、
 ああっ!…思い出した!! オレ…猿に操られてただろ!?
 …ちくしょう、オレとしたことが!!」
そう言って藤本が立ち上がった。青の羊のコスプレのままだった。。

「美貴様、ご無事でなによりです、
 …しかし、申し訳ありません、
 さゆみんの捕獲に失敗し、このような事態に…」
「…いや、紺野、オメーはよくやった、
 …って、ここはどこなんだ?…学校?」
「…学校なんですけど…外の風景が全く違いますね
 …美貴様がお眠りになっている間にいろいろなことがありました、
 後藤さんがさゆみんを殺そうとして誤ってみうなを撃ち、
 その衝動でさゆみんが……力を使い、、
 私たちは亀に助けられて別の場所に移動したのかと」
「うむ、少し覚えている、…とてつもない力だった」
「…はい、私たちはさゆみんに対する認識が甘かったようです」
と、

「美貴様〜、紺野さーん、○○ぅ〜」
と叫びながら絵里ちゃんが裏門から走ってきた。
後ろかられいなも走ってきて後藤さんの方に向かっていった。
「亀!」「亀ェ、生きてたか!」「絵里ちゃん!」
「良かった、みんな無事ですね?」
「ああ、ところでよォ、亀、ここはどこなんだよォ?」
「…わかんない、みんなを助けるのに必死で…、
 とにかく遠くへ…遠くへ飛ばそうとしただけだから…
 でも、ここが現実の世界だということは確かだと思う、
 ほら、あそこにちゃんと…みうなさんの……死体があるから」
そう言うと絵里ちゃんはヘナヘナと座り込んでしまった。
「大丈夫?」 オレは駆け寄って絵里ちゃんを支えた。
「うん、○○、ありがと、…無事で良かったね」
「うん、絵里ちゃんが助けてくれたんだね、ありがとう」
学校全体を瞬間移動させたのだから随分と力を使ったのだろう、
絵里ちゃんはぐったりとしていた。
「ううん、でも、さゆが…」
「そうだ、さゆみちゃんはどうなったの?」
「…わかんない」
「…そう」
 

708 :サボリン:2004/02/22(日) 00:33
 
「……みうなが死んで、さゆみんはゆくえ知らずか」
「……はい」
藤本と紺野さんは頭から血を流して横たわっているみうなを見つめていた。
「…はっ、今のうちだ紺野、猿を捕らえろ!
 これ以上好き勝手やられたらたまらんぜ!」
「はっ」
紺野さんが気を失っているまつうらさんを縛る。
「ついでに目隠しもしておけ、妙な術を使うからな」
「はっ」 紺野さんがまつうらさんの頭を布でグルグル巻きにする。
「…うぅ、…なんですか?…っ…ほどいて下さい!」
まつうらさんが気づいたようで体を動かす。
「はっはっはっ、お似合いだぜェ、まつうらァ
 猿は猿らしく檻にでも入ってろや!」
「…たん!、その声はたんね、どうしてこんなひどいことするの!?」
「ぅるせェッ、ンなこと言えた義理か!猿はしゃべんじゃねェ!」
そう言って藤本がまつうらさんに近づいて口まで縛ってしまった。
「…うぅぅ」


と、横で倒れていたまいちゃんとあさみちゃんも目を覚ました。
「…うぅ」「…ん〜」
「おお、まい、あさみ、目覚めたか!」
「美貴様!」「美貴様、ご無事でしたか!」
「おお、さっそく仕事だぜェ、ほら、そこでくたばってる
 金髪ゴリラと二色マロンと寸胴ラットの銃を奪っておけ」
「はいっ!」「はっ!」
まいちゃんとあさみちゃんが素早く動いて
気を失っている斉藤さんやマサオさんや柴ちゃんの銃を奪う。
と、斉藤さんが目覚めて
「なにしやがる!」と起きあがった。
 

709 :サボリン:2004/02/22(日) 00:34
 
「はっはっ、斉藤、久しぶりだなァ!」
「…帝……いや、藤本ォ!」
「へっ、呼び捨てかァ、随分馴れ馴れしいじゃねーか、
 オレぁ、斉藤ちゃんとお友達になれたみたいで嬉しいぜェ!」
「藤本ォ!テメエなんか亜弥様の……はっ!」
斉藤さんが藤本の足下でもごもご動いているまつうらさんを発見した。
「…亜弥様がどうしたってェ? あん?斉藤ゥ!」
「……亜弥様」
「このイモムシみたいな肉塊がオメーの言う亜弥様かァ!」ドカッ!
藤本がまつうらさんに蹴りを入れる。
「……ぅ!」
「やめろォ!」 斉藤さんが叫ぶ。
「へっ、まだ自分の置かれてる状況が分かってないようだなァ、
 猿は捕らえられ、みうなは死に、銃も奪われて、何をする?あ?」
「……<っ」
と、マサオさんと柴ちゃんも気づいて起きあがり、
ヘリからは紺野さんに連れられて村さんが出てきた。

「無理はしなくていいんだぜェ、斉藤、
 もう、かわいくもないヤツをかわいいと思いこまされる、
 そんな恐怖政治は終わったんだ、
 …言っておくがオレはオメーラに敵意はない、
 猿と共に死ぬも良し、猿を見捨てて逃げるも良し、
 それともオレの下で働くかァ? 選ぶのはオメーだぜェ、
 え?斉藤ちゃァン!どうすンだよォオ!?」
「…ちくしょう」
そう言って斉藤さんはマサオさんたちを見る。
「……オマエら、ここはいったん退くぞっ!!」
斉藤さんは振り返って裏門に向かって歩き始めた。
「…ボス!」「…うん」「待って〜」
とマサオさんと柴ちゃんと村さんが斉藤さんを追う。

「賢い選択だな、斉藤」
「あばよォ、藤本」
そう言い残して斉藤さんたち4人は裏門を出て行った。
…どこに行くつもりなんだろう。…大丈夫だろうか。
外は砂漠のような大地が続いているというのに。。
 

710 :サボリン:2004/02/22(日) 00:36
 
なんてもめていた間に、加護ちゃんたちや矢口先輩たち、
ひとみや小川さんや愛ちゃん、れいなに抱きかかえられた後藤さん、
飯田先輩など、どうやらみんな無事に目覚めたようだ。
みんな今の状況にとまどっているらしく
話しもせずに自然と藤本のまわりに集まっていた。
もっとも後藤さんや飯田先輩は遠くから見守る感じだったが。。

「さぁてと、とりあえずどうすればいいかなぁ、紺野?」
「…はい、まずはここがどこなのか調べなければなりません。
 ただ、少し見渡した限りでは街も見えず、辺りは砂漠、
 全員で移動するのは危険です。ですから先遣隊を派遣して
 他はしばらくの間ここで待機するべきです。長期になる場合、
 学校その他で食料や水を見つけて食いつなぐ必要があります。
 学校の備品をくまなく探して使えるものを集め、
 マット等で寝床を用意する必要もあるでしょう…」
「うむ…ようし、4班に分けるぞっ!」藤本がみんなに向かって声をかける。

「街を見つけるための探検隊、リーダーは紺野、ヘリは使えるな」「はっ」
「次ィ、学校内の食料調査隊、リーダーはあさみ」「はい!」
「学校内の備品調査兼寝床整備隊、リーダーはまい」「はい!」
「みうなの死体片づけ・猿の監禁監視等雑用部隊、リーダーは亀」「…はい」
「いいかァ!オメーラよく聴けェ!
 従う従わないはオメーラの自由だ、
 ただし、従わない者はオレらの邪魔をしないこと、
 オレらの確保した食糧・備品に手を出さないこと、
 オレらに敵対した場合は殺す、以上、質問あるヤツはいるかァ!?」
…加護ちゃんも中澤先生もみんな黙っている。
ここはみんな、おとなしく藤本に従うつもりなのだろう。
「…ようし、文句はないようだなァ」
「しかし、美貴様をお一人にして大丈夫ですか」と紺野さん。
「安心しろォ、銃もあるし、自分の身ぐらいは自分で守れる、
 魚は茫然自失でおとなしくしてるようだし、
 いざとなったら亀を呼ぶ、紺野、安心して行ってこい!」
「はっ、かしこまりました!」
「ようしオメーラッ、それぞれ隊員を集めて任務を遂行しろォ!」
「はっ」「はっ」「はい」「はいっ」
4人が散ってそれぞれ隊員を募集し始めた。
一部には非協力的な人もいるが隊員が集まり始めている。。

・・・オレはどうしようか。どの部隊に志願しよう。。




1 紺野さんの探検隊
2 あさみちゃんの食料調査隊
3 まいちゃんの備品調査隊
4 絵里ちゃんの雑用部隊
 

711 :サボリン:2004/02/22(日) 00:44
>>692
「待てど暮せど来ぬ人を」とは何の引用ですか?
大正時代を書きたかっただけで、あんまり考えてません。
ちなみにお美貴のくだりは森鴎外の「雁」です。
あまりに時代が遠いので作者自ら元ネタばらし。。

>>701
ありがとう。実は着物フェチです。
資料見ながら書いてたんだけど、
よく考えたら資料ない人にはワケワカメな描写だったかも。
まぁ、雰囲気だけでも味わって下さい。。

712 :名無し娘。:2004/02/22(日) 01:12
4

713 :名無し娘。:2004/02/22(日) 01:16


714 :名無し娘。:2004/02/22(日) 09:59
ときめきが・・・・

715 :名無し娘。:2004/02/22(日) 19:47
4

716 :名無し娘。:2004/02/22(日) 19:56
4

717 :名無し娘。:2004/02/22(日) 22:30
1

718 :名無し娘。:2004/02/22(日) 22:48
2

719 :名無し娘。:2004/02/26(木) 05:52
4

720 :名無し娘。:2004/02/27(金) 06:25
2

721 :名無し娘。:2004/03/04(木) 15:03
1

722 :名無し娘。:2004/03/04(木) 17:52
4

723 :sage:2004/03/04(木) 22:08
4

724 :名無し娘。:2004/03/11(木) 13:25
1

725 :名無し娘。:2004/03/11(木) 23:29
4

726 :サボリン:2004/03/12(金) 17:33
 
よし、絵里ちゃんの雑用部隊に志願しよう!
オレは絵里ちゃんのそばに行って声をかけた。
「絵里ちゃん、オレ、ここに入ってもいいかな?」
「○○! 良かった、○○が来てくれて…」
絵里ちゃんは部隊長を任されて不安だったようだ。

「おう、兄さん、よろしく頼むわ」シーハー。
「あ、加護ちゃん、…うん、よろしく」
「死体処理はうちに任しとき」シーハー。
加護ちゃんも同じ部隊のようだ。ウンコ座りで煙草を吸っていた。
…愛ちゃんとの争いもひとまず中断といったところか。

「○○!、おいらもここで働くぞっ!」ピョコン。
矢口先輩もいた。相変わらず小人のままだ。
「ああ、…矢口先輩、よろしくね」
「はい、これヨロシコ」ガサゴソ。
矢口先輩がおもむろにおんぶ用のリュックサックをオレに渡す。
…中澤先生は別の部隊のようだ。オレが矢口先輩を背負うことになるのか。。
しぶしぶオレはリュックを背負った。と、
「○○〜、ホントここってどこなんだろうね?、ケータイも通じないんだよ」
そう言いながら矢口先輩はテケテケとオレの体を登ってきて
リュックに入っていった。もそもそ。
「……そうなんだ」

「□□さん、私もよろしくお願いしますぅ〜」ペコペコ。
小川さんもいた。…体力的には頼りになりそうだな。
「あ、小川ちゃん、よろしく。
 そう言えば、あのカブ全壊させちゃった、ごめん」
「いいんですよぉ〜、そのかわり後で弁償して下さいね、
 定価で、、むふっ」
「う、うん」


他の部隊を見てみると、
紺野さんの探検隊には、辻ちゃん、安倍先輩、飯田先輩がいた。
飯田先輩もとりあえず従うようだ。

あさみちゃんの食料調査隊には、石川さん、ひとみ、れいながいた。
れいながいるということは…後藤さんも藤本に従うようだ。

まいちゃんの備品調査隊には、愛ちゃん、中澤先生、後藤さんがいた。

結局、全員がそれぞれの部隊に入り、藤本に従うことになったようだ。
しかしグループのそれぞれが別の隊に入ってるところからして
どうもみんな藤本の出方を探っているという感じだ。
…ま、紺野さんがすぐに助けを呼んでくるだろう。
それまでの間のつかの間の平和といったところか。
…みんなが争わないでいられるなら今のままでもいい、
オレはふとそんなことを思ってしまった。

727 :サボリン:2004/03/12(金) 17:34
 
なんてボーっとしてたら、バダダダバン!
ヒュルンヒュルン、タンタンタン……とヘリのエンジンが動き始めた。
紺野さんが運転席に座り、辻ちゃん、安倍先輩、飯田先輩が乗り込んで行く。
「それでは美貴様、行って参りますッ!」スチャ。
「おう!」ちゃっ。
紺野さんの叫ぶ声が微かに聞き取れた。

バダバダバダバダッバダバダバダバダッバダバダバダバダッ!

轟音と旋風を残してヘリは飛び立っていった…。

バダバダバダバダバダ、タンタンタンタタタタ・・・・……

ボーっとヘリの行方を見ていたが、ふと気づくと
他の部隊は既に任務に取りかかったようで、
オレたちの部隊だけが校庭に突っ立っていた。


「じゃ、絵里ちゃん、オレたちも始めようか?」
「…うん」
「ほら、絵里ちゃんが隊長なんだから、しっかりしなきゃ!」
「うん、じゃ…まずみうなさんの…死体を片づけなきゃだね…」
「…うん」

矢口先輩にまつうらさんの監視を任せ、
他の4人はみうなの死体のまわりに集まった。

…静かな死に顔だ。。

 

728 :サボリン:2004/03/12(金) 17:34
 
「ほな、亀吉、始めよか」スチャ。
そう言って加護ちゃんがナイフを出してみうなの腕をつかむ。
「ちょ、ちょっと待て!…加護ちゃん、何する気だよっ!」
「いややわ〜、兄さん、臓器売ろうなんて考えてまへんで、
 うちかてそこまでせこかないわ〜
 第一こんな所じゃ保存もきかんやろしなぁ…」
「…じゃ、ナイフで何しようとしてたの?」
「何ってそら、学校の焼却炉じゃ丸ごと入らんやろ?
 五体不満足にしてバラバラに焼くしかあらへんよ?」
「あわわ…何言ってんだよォ、
 ンなことまでして焼く必要ないだろ、どっかに埋めようよ」
「そうですよ〜、燃やしたら学校の灯油がもったいないですよ〜」と小川さん。
「いや、そういう問題じゃないんだけど…
 と、とにかく土葬でいこう、ちゃんと葬ってあげようよ」
「…そうかぁ、仕方あらへん、…うちの出番がのうなってしもうたなぁ」
「…じゃ、…どこに埋めようか?」
「あそこにしよう、あそこの木の下に埋めよう」
そう言って絵里ちゃんが裏門の近くの木を指差した。
…桜の木だ。春になると門のまわりを淡く染める。。大きな木だ。
「墓石の代わりに木が目印になっていいですねぇ〜」と小川さん。

桜の木の下に埋めることに決まって
オレと小川さんで必死に木のそばに穴を掘り始めた。
ざくっ、ざくっ。ふぅ、はぁ。
絵里ちゃんは体調が悪いみたいではじっこで休んでいた。
ざくっ、ざくっ。ふぅ、はぁ。…疲れた。
「あれぇ〜、加護ちゃんはぁ?
 ちょっと加護ちゃん、手伝ってよ、そこの土をどけてよ」
「やかましかぁ!
 死後硬直が始まる前に体伸ばして腕をあわせて、
 死化粧してぇ…、いろいろやることがあるんや!
 兄さんは黙って墓穴をさっさと掘らんかい!
 はよう掘らんと汚物が出てくるでェ!」
「…あ、そうなんだ、ごめん急ぐよ」
ざくっ、ざくっ。ふぅ、はぁ。
「これやから土葬はいやなんや、そもそも土葬は不衛生なんや…
 …ったく、さっさと焼いてしまえばよかったものを…」
加護ちゃんはなにやらブツブツ文句を言っている。
 

729 :サボリン:2004/03/12(金) 17:35
 
穴を掘り終わり加護ちゃんの方に行ってみると、みうなが綺麗になっていた。
なんだかんだ言って加護ちゃんは丁寧にみうなの死化粧をやってくれたようだ。
頭を貫かれて、さっきは血が大量に出ていて髪の毛まで染まっていたが
丁寧に銃痕にティッシュが詰められ、髪は綺麗にとかされて
泥だらけで真っ青だった顔も、ほお紅が塗られて綺麗になっていた。

「ほな、亀吉に小川、最期に紅をさしてやろな」と加護ちゃん。
「…うん」「はい」
絵里ちゃんと小川さんと加護ちゃんで口紅を指でさす。
「オメーラぁ、オレにもやらせろやァ」
後ろから藤本が歩いてきた。。

…藤本が最後に紅をさす。
「……みうな、すまなかった、許せ」
藤本はあまり話さないけど、みうなは元々は藤本達の仲間だったようだ。。

別れを終え、みんなでみうなを持って穴に運んで入れる。
「棺はないが、我慢しろ、ほら、手向けだ」カラン。
そう言って藤本がカミソリを穴に入れる。
「なんでカミソリを?」
「…ヤツは生前、ワキが濃くて…悩んでいたんだ、
 これで安心して眠れるだろう…うぅ」そう言って藤本が涙をこらえる。
「…そうか」
みうなとは夢の世界では幼なじみだった。
オレもなんだか悲しくなってきた。。

加護ちゃんの合図で土をかけ始める。みんなで少しずつ、無言で。
穴を掘るのは苦労したけど、埋めるのは案外早かった。
みうなの体の分だけ土が余ったので、最後に盛り土をした。
その上に加護ちゃんと藤本が煙草に火をつけて、線香代わりに添えた。
みんなしばらく無言で煙の行方を見守っていた。


……桜の樹の下には屍体が埋まっている。
みうなの体液を吸って、春には美しい花を咲かせるだろう。。

「さ、終わりだ終わりィ!
 オメーラ、さっさと次の仕事にかかれやァ」
そう言って藤本は背中を見せてトボトボと校舎の方へ向かっていった。
背中に吊る下げた機関銃が寂しそうにプラプラ揺れていた。。
 

730 :サボリン:2004/03/12(金) 17:36
 
そのあと、オレたち雑用部隊はまつうらさんの監禁に適当な場所を探した。
職員室に鍵がかけられる大きめのロッカーを見つけたので
まつうらさんを運んでロッカーに閉じこめて鍵をした。
「姐さん、しばらくの辛抱やで」
「ごめんね、まつうらさん…」ガチャ。
「うぅ…」

その後は他にすることもないので、
みんなで先生達の机に座ってウトウトしていた。
先生達が誰もいない職員室で生徒が昼寝をしている光景は違和感があった。
ひとり加護ちゃんは先生達の机を荒して煙草やら酒やらを発見して喜んでいた。

しばらくして目を覚ますと、窓の外がオレンジに染まっている。
もう夕方なのか。…何時だろう?
…時計はさっきと変わらず3時を指していた。

と、遠くからヘリの音がする。……タタタタタンタンタン。
紺野さんたちが帰ってきたんだ!

オレたちは職員室を出て校庭に向かった。
ヘリが近づいてきて気づくに、なにやら大きな物体を吊している。
プープープーという警告音の後、ひもが外されて物体が落ちてきた。

ひゅるるぅ〜、ドシン!

…豚だ。。

「なっち!」
矢口先輩が叫んで走り寄る。オレも慌ててついて行く。
「なっち、どうして!どうしてこんなことに!」
豚は首から血を流して死んでいた。
「ていうか矢口先輩、それどう見ても本物の豚だろ?」
「いや、おいらにはわかる、これはなっちだよ!
 おいらみたいに何かの魔法で本来の姿に戻っちゃったんだ!
 なっち、ごめんよ〜なっち、おいらに巻き込まれてこんなことに…」
そう言って矢口先輩は豚に抱きついて泣いていた。
 

731 :サボリン:2004/03/12(金) 17:37
 
「なっちィ…なっちィ! どうして死んじゃったンだよォ〜」
「ダーレが死んじゃったって〜?」
ヘリから降りてきた安倍先輩が後ろに立っていた。
「なっち!生きてたんだなっち!良かった!
 おいらてっきり豚になって死んじゃったのかと〜!」ピョコン。
そう言って矢口先輩が安倍先輩に抱きついていた。
「どうやったら、こんな汚い豚とめんこいなっちを間違えるんだべぇ?」
「キャハハ、そっくりじゃん豚、生きてて良かったなァこの豚ァ」ペチペチ。
「フフフ、真里は相変わらずかわいいなぁ〜」ムギュゥゥ。
「うぐぅ…」ガクッ。
安倍先輩が矢口先輩を抱き締めつけて落としてしまった。。

「そこォ!何をもめてるんですかァ?
 亀ェ、雑用部隊は豚をおろしとけェ!」
紺野さんがヘリから出てきて絵里ちゃんに指示をする。
「はい!」
「よしゃ、今度こそ、うちの出番やな!
 メタメタに切り刻んでやるで〜」
そう言って加護ちゃんが嬉々としてナイフを豚に刺して解体していた。

紺野さんの指示で、明るいうちに夕飯の準備をすることになった。
各部隊も任務を終了して集まり、教室から机や椅子を出して校庭に運び、
家庭科室などから包丁やらガスコンロやらを持ってきて料理が始まった。
米もあったみたいで炊飯も始まった。
日が暮れ始めたので、カーテンをちぎって灯油を浸し、
棒きれに巻きつけて松明をつくって四方に配置した。


豚を焼いて醤油をかけてご飯を食べる。。
それだけの夕食だったが、豚が旨くて満足できた。
みんなもお腹が減っていたようで話しもせずにガツガツ食っていた。
 

732 :サボリン:2004/03/12(金) 17:37
 
夕食が終わってしばらくすると
「ようし、オメーラぁ、集まれやァ!
 飯も終わったし、各部隊の報告頼むぜェ!」
と、藤本の号令でみんながまわりに集まった。

「じゃ、紺野の探検隊からいくか?」
「…はい、…あの〜美貴様、…私は後にしてもらえませんか?」
「…ん?…まあいい、じゃ、あさみの食料調査隊からいくぞォ!」
「はい!」
あさみちゃんのまわりに、石川さん、ひとみ、れいなが集まった。
「えーと、私たちはまず家庭科室に行きお米を発見しました。
 みなさんが今食べたお米がそうです。
 全部で30kgあったので、この人数で食べても1週間は持つでしょう。
 それと水もなんとかあります。校舎の水道は一度タンクに溜めてから
 分水される仕組みでしたので、タンクにはまだ水が残っています。
 水も飲用食用以外に使わなければ、…この人数で1週間は持つでしょう」
「…ふむ、ひとまずは安心だな」
「それと、食堂で保田というおばさんを発見しました。
 抵抗しましたので軽くボコって縛ってあります。
 サンドイッチや焼きそばパンなど、
 売れ残りのパンを10食分ほど確保しました、以上です」

「うむ、ご苦労、次、まいの備品調査隊!」
「はい!」
まいちゃんのまわりに、愛ちゃん、中澤先生、後藤さんが集まった。
「えー、備品についてもそれなりに整っていました。
 倉庫には灯油がありました。18リットル缶で20缶です。
 職員用駐車場にはガスが結構入った車が4台止まってましたので、
 移動もそれなりにできそうです。ただ、電気はストップしています。
 電話も携帯も通じません。ラジオもテレビも駄目なようです」
「…そうか」
「あと、工芸室にはいろいろ工具があって使えそうです。
 それと、保健室にはそれなりの薬が残ってます。…で、保健室では
 市井という教職員を発見しまして、抵抗はしませんでしたが
 一応縛って保健室で寝かせてあります、体調が悪いようです」
「ふむ、で、寝床はどうする?」
「はい、それについても大丈夫です。
 合宿所に十分な布団がありましたし、運動部の長屋を片づければ
 3、4人が寝るのによい部屋がいくつかできます、
 畳も敷かれているので丁度いいと思います、以上です」

733 :サボリン:2004/03/12(金) 17:38
 
「うむ、ご苦労、次、亀の雑用部隊!」
「はい!」
絵里ちゃんのまわりに、オレ(と矢口先輩)、小川さん、加護ちゃんが集まった。
「えっと、みうなさんは裏門のそばの木の下に埋めました。
 あの辺りは荒らさないで下さい。
 あと、松浦さんは職員室のロッカーに閉じこめました、
 ちゃんと鍵もしました、これが鍵です」チャラ。
「うむ、ご苦労、まつうらは絶対に外に出すなよ」
「はい」

「それと〜、各部隊、他に生存者は発見しなかったか?」
「はい」「はい」「…はい」
「そうか、オレもブラブラと見歩いてたんだが、誰もいなかった、
 ここにいるヤツらで全部ってことか、…まぁ、面倒がなくて丁度いいか。
 …よし、次、紺野、報告頼むわ」
「……はい」
紺野さんのまわりに、辻ちゃん、安倍先輩、飯田先輩が集まった。
「…えーと、何から話していいのか…
 …まず、学校の周りは砂漠ではありませんでした。
 学校の周囲2、3kmだけは赤土の地面が続いていますが
 その周りは草原と、そして広大な森が続いていました。
 森の入り口で豚を発見し、撃ってしとめて喜んでいたんですが…
 …ヘリを進め続けても森だらけで変化がなく不安になってきました。
 おまけにGPSが壊れているようで使えずに…
 テレビ・ラジオもですが、航空無線でさえ全ての周波数帯が入りません、
 で、とりあえず南に飛んで肉眼で確認しながら行きましたが、
 人工的な建造物は全く見あたらず、見覚えのある地形は全くなく…
 往復の燃料ギリギリまで飛んでみましたがダメで…結論としては、
 街は発見できず、ここがどこなのかさえ、まったくわかりませんでした。
 …すみません、美貴様…」

「…いや、ご苦労、
 ……うむぅ、一体ここはどこなんだ?」
「ふん、ここがどこだってもう関係ないよ…
 日本はとっくに沈没してるよ、あたし達の帰るところはもうないんだよ…」
後藤さんが膝で口を隠しながら独り言のようにつぶやいた。
「オメーなぁ、あの程度の爆発で浮沈空母日本が沈んでたまるかって?」
「んぁ〜、だからミキティは甘いんだよ!
 あたしたちは爆発のまだ初期の段階で飛んだんだよ、
 さゆみんの本当の力はあんなもんじゃない!」
「……<っ、
 オメーがそもそもの原因のくせに偉そうなこと言ってんじゃねェ!」
「んぁ〜!私はこうならないように頑張っただけだもん!」

734 :サボリン:2004/03/12(金) 17:39
 
「…二人とも静かに! みんな、上をご覧なさい!」と飯田先輩。
すっかり暗くなった空に綺麗な月が二つ見える。
空が澄み切って本当に綺麗だ。。
…って、おい!…月が二つ!?
「月が!」「月が二つ…」「…どういうこと?」「……」
みんなもざわざわして驚いている。
いつもの見慣れた月と、少し小さめのゆがんだ形の月が一つ。。
…確かに月が二つあった。。
「あれはおそらく、先の爆発で出来た新しい月ね、
 隕石がぶつかったようにして地球の表面がはがれて月になったんだわ」
「なっ…いい加減なこと言ってんじゃねェ!
 そんな大爆発があったら、地球全体が嵐になったり地震になったり、
 どこもかしこもボコボコになってるはずじゃねーか!」
「…そうね、だから問題は、ここがどこかじゃなくて、
 今がいつなのか、それが問題なのよ、藤本さん、北斗七星をご覧なさい!」
飯田先輩が空を指差す。
「なんだとぉ〜、オレには死兆星はまだ見えねーぞォ!」
「違うわ、ほら、理科で習ったでしょう?
 北斗七星の上の二つの星の延長線上5倍の所に北極星があるはず、
 …ほら、北極星の位置がずれてるわ」
…ん?なんだって?…そう言われればそう見えるかも。。
「…な、何が言いたい?」と藤本。
「ここはおそらく、あの爆発後、1000年から2000年後の未来!」

「な、なんだってー!!」「うぎゃー」「そんなバカナ!」
「電話はともかくラジオさえ一局も入らない、衛星も使えない、
 平穏な気候と見たこともない壮大な森、そして二つの月、
 さらに北極星のずれ、…間違いなくここは未来だわ、
 そして同じように間違いなく、人類は絶滅しているわ…」

「まさか!」「ンなことが…」「ぬはは!」「バビョーン!」
「…仮にここが未来だとして、人類が絶滅したという根拠は?」と紺野さん。
「根拠は…ないわ、でも新たな月を作るほどの爆発だったのよ、
 爆風や津波や地震でほとんどが死んだはず、生き残った人も
 灰が大気を覆い日光が届かない状態が何年も続いて、
 食料もなく、零下の中で凍えながら死んでいったでしょう…
 もし、今生き残ってる人類がいたとしても、
 文明は滅んで動物と同じような生活をしているんじゃないかしら…」

「………」「………」「……」
              「……」「……」「…」

 

735 :サボリン:2004/03/12(金) 17:40
 
「…ちょ、ちょっと待てや、この際、ここがどことか、いつとか、
 人類が滅んだかとかはどーでもええねん、
 さっきの話やと食料や水は1週間分しかないんやろ?
 救助が期待できんのやったら、この先うちらどうやって生きてくねん?」
加護ちゃんが紺野さんにたずねる。
「それは心配ないでしょう、
 広大な森があるのですから水は十分にあるはず、
 さっきの豚のように小動物もいるはずです、木の実などもあるでしょう」
「…んなモーレツ原始人みたいな生活をこれからずっとせぇ言うんか?」
「仕方ないじゃないですか」
「ほな、このまま一生お前らと仲良くママゴト続けて、
 なんもせんと中澤みたいに干からびてけってーのかえェ!?」
「な、なんやてー、加護ォ!
 ウチはこんなにピチピチな小学生やないかぁ!」
中澤先生が加護ちゃんに食ってかかる。
「加護さん! 嫌なら出て行ってもいいんですよ、
 森で勝手にのたれ死にして下さい!」
「うるせーババァ!、それより…煙草は?薬は?切れたらどうするんや?」
「ふっ、森から葉っぱでも草でも刈ってきて
 栽培すればいいんじゃないですかァ?」
「なんやてー!紺野とやら、ナメてんのかぁ!」
「…せっかく若さと金を手に入れて、新しい人生が始まるところやったのに
 なんでガキと一緒にこんな世界に来なきゃいかんねん!」
「せやからあの金はうちの…」
「いや〜、梨華おうちに帰りたい〜!
 帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい〜!」
「ぅるさいっすよ、ビーナス姉さんッ!!」
「明日からはもう新聞配達もしなくていい、
 住むところやお金の心配もしなくていい、
 なんて素晴らしい世界なんでしょう、ねぇ吉澤さぁん?」
「アホ、喜んでんのはお前だけじゃ」
「みんなでキャンプファイヤーみたいで面白いべさ」
「そもそもウチはワレのせいで巻き込まれたんやないかァ!
 加護ォ!うちのバラ色の未来をどうしてくれんねん!」
「キャハハ、豚はいいよなァ、自然が似合ってら!」
「のんはもう眠くなったのれす…むにゃ」
「やかましかァ! ババァはすっこんでろ!」


 ス ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ッ !!


藤本が空に機関銃を撃ちはなった。

「オメーラァ!静かにせんかァ!」

「……」「……」「……」「…」「…」「…」
 

736 :サボリン:2004/03/12(金) 17:41
 
「…とりあえず今日は夜も更けた、
 松明だっていつまでも燃やしてるわけにはいかねーだろー、
 空気も冷えかけているしィ、まずは寝床を準備して寝るんだッ!
 …電気は使えねーんだからなァ、夜は寝るしかねーんだよォ!」
「はい、美貴様のおっしゃるとおりです!」
「明朝、情報を整理してまた指示を出す、
 オメーラ適当に別れて就寝しろ、ヘタな真似すんじゃねーぞォ
 分かってるとは思うが、銃器は全てオレらが管理してるかなァ!」


藤本の号令でみんなおとなしく就寝の準備に取りかかった。
長屋を片づけて、合宿所から布団を運んだ。
紺野さんの指示でそれぞれに部屋が割り振られた。
1号室が藤本と紺野さんと絵里ちゃん、
2号室に後藤さんとれいなと、…市井先生も連れてきたみたいだ。
3号室には中澤先生と矢口先輩と安倍先輩、
4号室には愛ちゃんとひとみと小川さんと飯田先輩、
5号室には加護ちゃんと辻ちゃんと石川さん、
6号室はオレ一人、男だからといって隔離されてしまった。。
7号室にはまいちゃんとあさみちゃん、といった部屋割りだった。

布団をしいてすぐ寝るようにと言われたものの、
臭い長屋に一人、しかも慣れない布団で寝付かれない。
1時間ほど布団でもぞもぞしていたが、我慢できずに外に出た。

空には月が二つ、綺麗に輝いている。
月夜のせいか、目が慣れたのか、夜でも結構周りが見えた。
オレと同じように眠れない人がいたのだろう、何人かの人影が見える。

鉄棒の下の砂場にはれいならしき人影が見える。
体育館前の階段には愛ちゃんらしき人が座っている。
昇降口には紺野さんだろうか、銃を持って立っている。見張りだろう。
体育館裏のトイレの方には絵里ちゃんも見える。これも見張りかな。
裏門では藤本らしき人物が銃を持って外を見ている。

一人で眠れないよりは、誰かのそばに行って話でもしてみよう。

誰の方に行ってみようか?




1 れいなの方へ行く
2 愛ちゃんの方へ行く
3 紺野さんの方へ行く
4 絵里ちゃんの方へ行く
5 藤本の方へ行く
 

737 :名無し娘。:2004/03/12(金) 18:44


738 :名無し娘。:2004/03/12(金) 20:48
5

739 :名無し娘。:2004/03/12(金) 21:15
5

740 :名無し娘。:2004/03/12(金) 22:10
5

741 :名無し娘。:2004/03/13(土) 01:32
2

742 :名無し娘。:2004/03/13(土) 03:27
激しく1

743 :名無し娘。:2004/03/13(土) 10:30


744 :名無し娘。:2004/03/13(土) 19:21
4

745 :名無し娘。:2004/03/13(土) 23:53
3だあ

746 :名無し娘。:2004/03/14(日) 23:53
3ですね

747 :fushianasan:2004/03/21(日) 01:28


748 :名無し娘。:2004/03/21(日) 08:21
4

749 :名無し娘。:2004/03/21(日) 22:32
5で。

750 :名無し娘。:2004/03/21(日) 23:42
4で

751 :名無し娘。:2004/03/21(日) 23:43
5

752 :サボリン:2004/03/24(水) 12:23
 
オレは藤本の方へ向かった。
寂しそうな後ろ姿がなんとなく気になった。
藤本は羊の着ぐるみを着たまま突っ立って外を見ていた。
銃を持っているから念のため後ろから声をかけた。
「藤本…?」
「あ゛?」藤本が振り返る。
「……なんだ○○か」
「…ちょっと、眠れなくてさ」
「寝れなくても寝るんだよォー」
「寝れねーもんは寝れねーんだからしょーがねーだろー」
そう言いながらオレは藤本のそばに行って少し笑った。
「ったく…他のヤツらに示しがつかねーんだよォ」
そう言いながらも藤本も少し嬉しそうに笑った。

しばらく二人で外の大地を見ていた。
月の光で青く光った砂が綺麗だった。。

「…ホント、すごい遠くに来ちゃったみたいだな」
「……ああ、…ごめんな、○○まで巻き込んじゃって…」
「いや別に、…オレは藤本と一緒で楽しいよ」
「えっ?」 藤本が振り向く。
「……っ、○○ゥ、お気楽なこと言ってンじゃねェぞ!」ドスッ!
「いててて、あ、すみません美貴さま!」
藤本が脇腹を殴ってきたので慌てて下手に出た。
「…ちくしょう!
 なんでオレがこんな目にあわなきゃいけねーんだよォ!
 ○○ゥ、全部オメーのせーだ、このバカ」バシッ、バシッ!
今度は足でケツを蹴ってくる。
「いててて、なんで?、お、おやめ下さい美貴さま!!」バシッ、バシッ!

「………」ピタッ。
ゼンマイが止まったようにいきなり藤本がおとなしくなった。
「…ん?…どうした?」
「…ハハ、そういやオレ、夢の世界で、なんか知らねーけど
 江戸時代だか大正時代だかのどっかの妾になってて
 ……オメーのことが好きだった、…そんな夢を見てたのを思い出した」
「あ、それならオレも見たぞ、
 和服姿の藤本は綺麗だったなぁ…」
「なっ…オメーも見てたのかよっ!」
「うん、…ホント、あの藤本は綺麗だったよなぁ〜」
「………」
「…ちょっとデコが広かったけど」
「一言余計なんだよォ!」バシッ、
「あ、すみません美貴さま!」ドカッ、バキッ!

753 :サボリン:2004/03/24(水) 12:24
 
「………」ピタッ。
「…なぁ、○○、…オレたち、これからどうなっちゃうのかな?」
「…さぁ、…みんながいるんだから、…なんとかなるだろ?」

「……オレ…」 ヒュウウ〜。。ぶるぶるっ。
夜風に吹かれて藤本が肩をすぼめて震えた。
「…オレ、…怖いよ、…こんなとこに来ちまって…」
ふわっ、と藤本がオレの胸に寄りかかってきた。
「……藤本…」 オレは思わず藤本の肩を抱き締めた。
「………」
藤本は抵抗せずにおとなしくオレの胸に顔を埋め、体重を乗せてきた。
風格の割に藤本の体は小さい。藤本はオレの腕の中にすっぽり入って
小刻みに震えていた。…泣いてるみたいだ。。
「…つらかったんだな、藤本、こんなとこに来ちゃって…、
 おまけに藤本はリーダーだからしゃんとしてなくちゃいけなくて…」
「……ぅぅ…」
「オレの前では楽にしてていいんだぞ、オレは藤本の味方だからな」
そう言ってオレは藤本を強く抱き締めた。
「……ぅン…」
藤本は小さな声でうなずいた。
藤本の頭に頬を寄せると、髪の毛のいい匂いがした。
藤本の体温が伝わってきてオレもあったかくなってきた。。


そうやって二人はしばらくの間、抱き合っていた。が、

「…○○ゥ、…いつまで抱きついてンだよォ?」
胸の中で藤本がつぶやいた。
「…え?」
藤本が胸から離れてオレを見上げてギロッっと睨んでくる。
「バッカヤロー、オレに抱きつくなんて10年早ぇンだよォ!」ドガッ!
「いててて、ちょっ、自分から…」
「さァっさと自分の部屋行って寝ろや、このタコ!」ドガッ、バキッ!
「わたたっ、やめっ…」
オレは藤本の蹴りを避けようとして慌てて逃げた。

「いててて、…シドイ…美貴さま…」てくてく。
「○○ゥ!」ビクッ。
後ろから藤本に呼び止められた。
「…今日のことは誰にも言うなよ」
「…はい」
「…ヨゥシ、帰って寝ろォ!」
「はい!」すたたた。

自分の部屋に戻って布団に入った。
藤本のいい匂いを思い出しながら眠りについた。
ふと胸の辺りを触ってみると藤本の鼻水がついていた。。

・・・・うわっ、きったね。ゴシゴシ。

754 :サボリン:2004/03/24(水) 12:25
 




7日目…




朝、太陽の光で目を覚ます。

運動部の長屋だ。…やっぱり夢じゃないんだな。。

ん? 起きあがって足元を見ると手紙が置いてある。

なんだ? がさごそ。


『 □□くんへ

  昨日はみんなを驚かせてごめんなさい。
  でも私の考えは間違っていないと思います。

  みんなの前では言いませんでしたが、
  さゆみんは恐らく生きています。感じるのです。
  その証拠に石はまだ少し力を持っています。
  私はあの爆発の前、校門のすみで石を発見しました。
  この石さえあれば私一人くらいなんとかなるでしょう。
  私は旅に出てさゆみんを探します。南へ向かいます。
  私は生徒会長としてさゆみんの行方を確かめる責務があるのです。

  □□くん、あなたはさゆみんの主です。
  いずれあなたを必要とする日が来るでしょう。
  それまでみんなをまとめて必ず生き残るのです。

  残りの石は置いておきます。あなたに預けます。
  混乱の元になるといけないので隠しておいて下さい。

  また会えることを祈ってます。

                                       飯田圭織 』


・・・飯田先輩。。

布団の横にはさゆみんの石が3つ置いてあった。
オレは黙って部屋のすみの棚に隠した。。
 

755 :サボリン:2004/03/24(水) 12:26
 
・・・さゆみちゃんが生きてるって?
あれから千年以上経ったかも知れないのに?
・・・そりゃ、無事だといいけど。。

でも、今は正直言ってさゆみちゃんどころじゃない!
食料が1週間分しかないんだ。…紺野さんは森があるからなんとかなるって
言ってたけど、都会で育ったオレたちが森に入って何ができるっていうんだ?
飯田先輩は超能力が使えるからって一人で勝手に出ていっちゃって、
そのくせ、オレにみんなをまとめて生き残れとか言い残す。無責任だ。
…オレなんかに、あんなキャラの濃いヤツらをまとめられるはずがない。
…起きた早々、いろんなことが心配になってきた。。

と、

 ドルゥゥン! ドンドンドッドッドドッドドド…

バイクのエンジンがかかる音がする。
外に出ると紺野さんがバイクに乗っている。
後席ににまいちゃんを乗っけて、

 ドルンドルン! ドドドーーォン ボーーン…ッボーン……

轟音を残して裏門から消えていった。

「…どうしたの?」
オレは隣にやってきた絵里ちゃんにきいた。
「紺野さんが昨日、川を見たって言って、確かめに行くって」
「…ふーん」
そうか、食料よりはまず水を確保しなきゃだよな。。


校庭に行くとあさみちゃんたちが朝食の準備をしていた。
朝食は昨日の豚の骨のスープと白米だけだったが美味しかった。

食後、飯田先輩が出て行ったことを藤本に伝えたが藤本は既に知っていた。
オレは藤本の前で昨日のことを少し意識してしまったが
藤本はまったく態度に表さず、いつもの厳しい藤本だった。。

その後、藤本の指示があり、学校内をもっと探すように言われ、
使えそうなものを見つけて整理した。結構いろいろな物があった。
 

756 :サボリン:2004/03/24(水) 12:27
 
 
しばらくして紺野さんが帰ってきてみんなが集められた。

「ヨゥシ、オメーラ、紺野の話を聞けェ!」
「…えー、みなさんに吉報があります、
 ここから北東5キロ上方、森の中に小さい川が流れてました!」
「おお」「やったー」「…微妙な距離やな〜」「水があるだけいいじゃん」

「とはいえ毎回往復10キロを歩いて水を飲みに行くわけにも行きません、
 と言って川の近くに住むのも危険だと思います。ということで、
 備品隊と雑用隊のみなさん、協力して川を作りましょう!」
「は?」「な、なんやて?」
「…紺野さん、川を作るって、、
 5キロ先からここまで水を引っぱってくるってことじゃ?」
「もちろん、そうです」
「んな…突拍子もないことを軽ぅ言うなや、こん出目金がぁ!」
「…加護さん、あなたはもっと立場をわきまえて下さい、殺しますよ」
「……<っ…」
「…大丈夫です、みなさん、安心して下さい、
 昨日捕まえた保田さんと市井さんにも働いてもらいます、
 一人一日100メートル掘りましょう、10人でやれば5日で終わります、
 まいの指揮に従って速やかに行動して下さい、頑張って下さいね」
「……」「……」「……」「……」

「他に質問は?」
「あーい!、他の部隊は何をやるんれすか?」と辻ちゃん。
「えー、探検隊・食料隊は狩猟、漁労、および採集です、
 時間のある者は貯水池を掘るのを手伝ってもらいます」
「狩れすか!狩狩れすか!楽しみなのれす!」
「よーし、森はなっちにまかせるべ、
 たぶん果物とかいっぱいなってるっしょ」と安倍先輩。
「アタシは釣りでもするかな」とひとみ。
「それと、昨日は安易に豚を殺してしまいましたが、
 今日からは小動物はなるべく生け捕りにして下さい、
 なるべく長く生かし、可能なら家畜にしますので、心得てください」
「あい」「…はい」「……」「……」

「それでは各部隊、散って作業を始めて下さい!」

 

757 :サボリン:2004/03/24(水) 12:27
 
まいちゃんの指示で備品隊と雑用隊が集められた。
備品隊から、愛ちゃん、中澤先生、後藤さん、
雑用隊から、絵里ちゃん、オレ、加護ちゃん、矢口先輩、小川さん、
それに市井先生と保田のおばちゃん、といったメンツだった。

まいちゃんがみんなに話し始める。
「えー、みなさん、お話を聞いて下さい、
 よ〜く考えよ〜、お水は大事だよ〜、と歌にもあるように
 水は生命の生命線です、みなさん、頑張りましょう!」
「……」「……」「……」
「えー、自身の仕事に自信を持って、埃を払って誇りを磨く、
 目配り、気配り、思いやり、できる職場に事故はなし!」
「……」「……」「……」
「…えー、では、これから私が石灰を持って線を引いていきますので
 皆さんはシャベルを持ってついてきて下さい、
 紺野さんが言ったように一人一日100メートルをノルマにします、
 中澤さんは体が小さいので70メートル、
 □□さんは男なんで130メートルで、お願いします」
・・・げ。オレだけ130メートルかよっ。

「川を作ると言うと大げさですが、要は用水路です、
 幅50センチ、深さ50センチを目安に掘って下さい、
 それと矢口さんは小さいので、各パートを見回って
 ずれがないかを確認・修正する仕事です、
 重要な仕事です、しっかりやって下さい」
「はーい」ピョコン。
「…なにか質問ある人はいますか?」
「……」「……」「……」
「ないようですね、では作業に取りかかりましょう、
 ちなみにノルマを達成しないと美貴様の鞭打ちが待ってます」
「……」「……」「…にゃろぉ」


まいちゃんの引いた線で一人100メートルの区間が割り振られ、
作業が始まった。砂漠のように見えたのは土の表面だけで
下にはちゃんとした土があった。これならなんとか水を引けそうだ。。

ざくっ、ざっ、ざざっ。

ざくっ、ざっ、ざざっ。

とはいえつらい作業だ。

でも、みんな黙々と掘っている。

ノルマを達成しないと鞭打ちだからな。。

まいちゃんや絵里ちゃんだって頑張っているのだから休めない。。
 

758 :サボリン:2004/03/24(水) 12:28
 
ざくっ、ざっ、ざざっ。 ふぅ、はあ。

ざくっ、ざっ、ざざっ。 ふぅ、はあ、


ざくっ、ざっ、ざざっ…… …

ざくっ、ざっ、ざざっ… …

ざくっ、ざっ、ざざっ…








11日目…






ざくっ、ざっ、ざざっ…

ざくっ、ざっ、ざざっ……


ざくっ、ざっ、ざざっ。 ひぃーはぁー、

ざくっ、ざっ、ざざっ。 ひぃーはぁー、ゴホッ、ゴボゴホッ。


…用水路を掘り始めてもう5日経つ。
オレの担当の場所が遠いのか、川は一向に見えてこない。
とはいえ森はすぐそばに見える。もう少しのはずだ。
川上の方の担当では既に森の中で作業をしている隊員もいるが、
森に近づくほど土が硬くなり、木の根が邪魔することもあって、
作業は難航していた。

みんな、5日間風呂にも入らずひたすら作業を続けていた。
それぞれの担当区間が100メートルあって
お互いに離れているため、会話も出来ない孤独な作業が続いた。
空から矢口先輩の励ます声だけが聞こえていた。
パラシュートを改造して飛び回っているようだ。。
…あと2日以内に完成させないと学校の水が切れる。作業は大詰めを迎えていた。
 

759 :サボリン:2004/03/24(水) 12:29
 
この5日間、体力的に非常につらかったが、
探検隊と食料隊が車を出して効率よく食料を集めてきたので
食事には苦労しなかった。イモやキノコや木の実などが食べれた。
一昨日はひとみが釣ってきた魚も食べれた。
豚やガチョウも捕まえたが、家畜として飼うことになり
あさみちゃんが体育倉庫を家畜小屋に改造していた。。

学校では、オレたちの用水路の完成を信じて
辻ちゃんや石川さんやれいなが貯水池を掘っていた。
…なんとしても完成させなければ。。

ざくっ、ざっ、ざざっ。 ひぃーはぁー、

ざくっ、ざっ、ざざっ。 ひぃーはぁー …ぅ<ッ、

ざくっ、ざっ、ざざっ。 ひぃーはぁー …ッスーッ…、


「…ホップ、ステップ、玉砕!
 ……ホップ、ステップ、玉砕!」

ん?隣の担当の加護ちゃんの姿が見える。
加護ちゃんもなんだかんだ言ってまじめに働いていた。
労苦の美しさを体感したのだろうか。
いつものかけ声で頑張っているみたいだ。

「…ホップ、ステップ、玉砕!
 ……ホップ、ステップ……
 ………ホップ、ステッ…」

ん?かけ声がとぎれたので隣を見てみると
加護ちゃんがシャベルを放り投げ、森の方に向かってフラフラと歩き始めた。
・・・トイレかな。。ま、そのうち帰ってくるだろう。

オレは森の方を気にしながら作業を進めていたが
小一時間経っても加護ちゃんは戻ってこない。
担当箇所に見に行ってみたが、やはりシャベルが放置されたままだ。

・・・・どうしたんだろう。・・・・まさか脱走かな?

なんだか心配になってきた。。どうしようか。。




1 加護ちゃんを捜しに森に入る。
2 とりあえず、まいちゃんに報告しに行く。
3 作業を優先させて自分の作業を続ける。
 

760 :名無し娘。:2004/03/24(水) 14:32
3

761 :名無し娘。:2004/03/24(水) 17:00
1

762 :名無し娘。:2004/03/24(水) 22:28
2

763 :名無し娘。:2004/03/25(木) 00:57
1

764 :名無し娘。:2004/03/26(金) 00:14
2

765 :名無し娘。:2004/03/26(金) 02:18
2

766 :名無し娘。:2004/03/26(金) 15:51
5

767 :名無し娘。:2004/03/27(土) 01:02
1

768 :名無し娘。:2004/03/27(土) 13:44
2

769 :名無し娘。:2004/03/27(土) 16:05
1

770 :名無し娘。:2004/03/27(土) 17:03
1

771 :名無し娘。:2004/03/31(水) 01:02


772 :サボリン:2004/04/02(金) 01:49
 
う〜ん、加護ちゃんが心配だ。
組織の一員としての行動を優先しないといけないのに、、
こんな解答では公務員試験だったら落ちてしまうだろう。。
でも、加護ちゃんが心配だ。森に入って捜してみよう!

オレは恐る恐る森に入った。
食料隊や探険隊は毎日のように入っているようだが
オレが森に入るのは初めてだった。
木や草の濃い匂いがプンプンしてくる。…しばらく歩くと川が見えてきた。
・・・歩くとこんなに近くにあったのか。ホントにもうすぐだな。

と、川岸にキラッと光るものを見つけた。
・・・加護ちゃんのライターだ。。

手を伸ばして拾おうとすると、

ドカッ!

「…痛ッ!」 …ドサッ。

オレはいきなり後頭部を殴られて突っ伏した。


「へっへっへっ、久しぶりだなァ…、□□とやら!」
「…斉藤さん!」
倒れた俺を踏んづける斉藤さん。・・・随分痩せたように見える。
「…ここはオレたちの領土!、不法入国者は強制送還じゃ!
 ……と言いたいところだが、…オマエには藤本へ伝言を頼むぜ」
「…伝言?」
「そうだ、…加護は預かった、
 …返して欲しけりゃ食料をあるだけ持ってこい、とな!」
「な、なんだって!、加護ちゃんがいるのかっ、どこだっ!」
「うちはここやで〜」声のする方を見てみると、
加護ちゃんが柴ちゃんとマサオさんに腕をつかまれている。

「兄さ〜ん、助けて〜」 加護ちゃんが緊張感のない顔で言う。
「…ちょっと待って!、斉藤さん、そんなこと藤本に言っても、
 たぶん藤本は…フツーにサラッと加護ちゃんを見捨てるぞっ」
「…な、なにっ、……確かに、そう言われればそうかもな…」
「…いややわ〜、藤本さんに限ってそんなことあらへんわ〜
 兄さ〜ん、うちを助けてって藤本さんに伝えてくれや〜」
・・・しかし、どうも加護ちゃんの言い方が芝居臭いな。。
 

773 :サボリン:2004/04/02(金) 01:50
 
「…ようし、役割変更じゃ!
 コイツを人質にして、…ハゲを伝令に使うぞっ」ググッ。
「…ううっ」
斉藤さんがオレの脇腹に体重を乗せてくる。
「シヴァ、マサオ、ハゲを離せェ」
「…はい」「…はっ」
斉藤さんに言われて加護ちゃんが離された。パサッ。
「ようし、ハゲ、…わかったな、藤本に伝えてこい、
 □□の命が惜しかったら、…食料をあるだけ持ってこい、とな!」
「……ったく、兄さんはタイミングが悪いのう、
 仕事サボる口実に、もう少し遊んでやろ思ぅてたのに」コキコキ。
「…か、加護ちゃん?」
「…ハゲ、…どうした?、言ってることがわかったか?」

「はぁ〜?なんですってェ?、斉藤さァん、わかりませんよォ〜!」
「…だから藤本に、」ふらっ。
・・・斉藤さんがふらつく。
・・・やっぱり、あの痩せ方は尋常じゃない。
・・・5日間、ほとんど何も食べてなかったんだろう。
・・・ろくな道具も武器もなく、野宿を続けて森をさまよっていたんだ。。

「あンれれェ〜、どォしたンでちゅかァ?、斉藤ちゃァん!?
 あんよが国民年金みたいにフラフラでちゅよォオ!?」
「……はぁ、はぁ、…ハゲ?」ぐっ。

と、マサオさんが加護ちゃんの襟首をつかむ、
「…加護ォ、ボスに向かってなんて口のきき…」

ボフッ!

「くはっ!」
マサオさんの腹に加護ちゃんのパンチが入る。
そのままマサオさんの体が加護ちゃんに倒れかかる。
「なんでちゅかァ〜、マサオくゥゥン!?
 なんて言おうとしたんでちゅかァア?、ねぇ、ねェッ!」ボコッ、ドガッ!
加護ちゃんが倒れかかったマサオさんの腹になおも膝蹴りを食らわす。

「…ぅ<っ」 …バタン!

「マサオ!」と、柴ちゃんが駆け寄ろうとするが、
その髪の毛を加護ちゃんがグイッとつかむ。

774 :サボリン:2004/04/02(金) 01:51
 
「…いたっ!…なにするの!」
「オラオラッ!、オラオラオラオラオラオラァア!!」

バコッ、バコッ!ドガッ!ボコッ!!

「…はう!、はぅ!はぅ!はぅう!!」ぶしゅぅぅう〜!
髪の毛をつかんだまま加護ちゃんが柴ちゃんの頬を連続で殴った。
柴ちゃんの頭がゴムマリみたいに吹っ飛んでは戻ってきた。。

「・・・みゅぅぅ…」 …バタン!

柴ちゃんは顔を真っ青に腫らし鼻血を出し、泡を吹いて倒れてしまった。
と、柴ちゃんの抜けた髪の毛を持って加護ちゃんが立ちつくす。

「…ふう、ええ運動や。」
パシッ、パシッ、と血で汚れた手を払う。
「……ハゲ、…キサマァ!」ダダッ!
斉藤さんが加護ちゃんに殴りかかる。
が、パスッ、っと斉藤さんのパンチを片手で止める加護ちゃん。
「目の焦点があってないようだぜェ、斉藤ちァんよォ!」
「……っ…ハゲ…」
「…ハゲ言うなやッ!」ボコッ!
「…痛ッ!」
「…斉藤ゥ、どうせなんも食わんと薬でごまかしてたんやろォ!
 …こちとら煙草も薬も絶って肉体労働、今や立派な健康優良不良少女やねん、
 ヨタヨタのジャンキーババァがなめんなやポルァ!」ボコッ!
「…くはっ!」
「向こうでは随分と世話になったからなァ…斉藤ゥ、
 ハゲハゲ、見下しやがってからに…、たっぷり礼をせんとあかんなァ!」
「…はぁ、はぁ、…ざけんなよォ、
 …このォオ…ハァゲェがぁァアッ!」ダダダッ!

ひょい、〜すかっ。  …どさっ、びちょ。

パンチを軽くかわされ、ぬめった土に頭から倒れ込む斉藤さん。。

「あははは、こりゃいいや、
 ……悔しいかァ、斉藤ゥ、
 悔しいってーのがどんな気持ちか判ったかよォ!」

775 :サボリン:2004/04/02(金) 01:51
 
と、その時、

がさごそ。

「ん?」

なんか茂みの向こうで物音がする。

「誰やっ!?、
 …はぁ〜ん、メガネやろォ!、死にたくなったら出てこいや!」

がさごそ。


・・・・・熊だ。

「…加護ちゃん、…熊だよ」
「なんやて〜兄さん、熊がこんなとこに…」くるっ。。。

がさごそ。


…ホントに熊だ。茂みから出てきてこっちをにらんでいる。。



「…ク、クマ──!!」ダダダダッ!
「クマーーーっ!!!」ダダダダッ!


オレと加護ちゃんは一目散に学校の方に逃げだした。スタタタタ。
ドサッドサッ、と足音を立てて熊がオレたちを追ってくる。
「…あ、か、加護ちゃん、熊とあったら、
 逃げない方がいいんじゃなかったっけ?」スタコラ。
「アホー!、今頃言うても遅いねん、
 今はとにかく死ぬ気で走れやゴルァ!」スタコラ。
 

776 :サボリン:2004/04/02(金) 01:52
 
と、森を抜けたところの正面にまいちゃんの姿が見える。
「おーい、まいちゃーーん!!、、」
「……?」

「…ク、クマ──!!」スタタタタ。
「クマーーーっ!!!」スタタタタタ。

「なんですとー!」と銃を構えるまいちゃん。
オレたちの後をなおも熊が追いかけてくる。

スタタタタタ、とまいちゃんとすれ違ったその時、

ダン!

   ドサッ! ズザザザザザァァア!!

…熊がオレたちに倒れ込んできた。…重い。。
「…うぐぅ、死ぬ死ぬ、熊に食われて死ぬ!」じたばた。
「…いやや〜、こんな死に方だけはいやや〜!!」じたばた。

「…二人とも、…もう大丈夫ですよ!」とまいちゃんの声。。

「はぁっ、はぁっ、…ん?」
熊はオレたちの上で頭から血を流して死んでいた。。

「はぁっ、はぁっ、…ありがと、まいちゃん」ズルズル。
「…兄さん、引っ張ってくれや…あぁ、ゆっくり頼むで」パシッ。
「…ったく」ズルズル。
二人はやっとの思いで熊の下からはい上がった。

「…はぁ、はぁ、熊の分際でうちを襲うなんて生意気や!」
バコッ、ドカッ、加護ちゃんが死んだ熊の頭を蹴っていた。

「…二人とも、持ち場を離れて何やってんでスカ!」
「…ごめん、まいちゃん、
 あ、それより、森の中で斉藤さんたちとあって、
 弱ってる斉藤さんたちを加護ちゃんがボコボコにしちゃって
 まだ森の中で倒れてると思うけど、、どうしよう?」
「んもう、今は斉藤さんたちなんてどうでもいいんですよ、
 早く用水路を完成させないと、
 みんなで毎日10キロマラソンすることになるんですよ?」
「いや、でも凄い痩せちゃって、マジで死にそうだったよ?」
「いいから作業を続けて下さい、二人とも!」
「…うん」「…だりーよぉ」
 

777 :サボリン:2004/04/02(金) 01:52
 
と、騒ぎに気づいた後藤さんが近づいてくる。
「まい、どうしたの?」
「後藤さん、…いや、これこれこういうわけで…」
「…んぁ、そうか、…でも、見捨てるのもどうかと思うよ、
 今私たちにとって本当に必要なのは水よりもむしろ人材だからね、
 助けた方がいいんじゃない?、助けて回復したら働かせればいいよ」
「…う〜ん、そうですかねぇ〜」
「たぶん斉藤達はここが未来だってこと知らないんだよ、
 それを知らせれば、まっつーが捕えられた今の状況で
 これ以上ミキティに刃向かったりはしないでしょ?」
「…美貴様に聞いてきます、みなさんは作業を進めて下さい!」スタタタ。
まいちゃんは学校の方に向かって走っていった。


・・

しばらくしてまいちゃんが軽トラで戻ってきた。ツトトトトト。
荷台には安倍先輩とひとみと石川さんと辻ちゃんが乗っていた。
「おーい、○○〜、頑張ってるかぁ〜」とひとみ。
「…おーっ!」 ……食料隊は仕事が楽そうでいいな。。

キキキキィィ! パタン!

と、まいちゃんが軽トラから降りてきて指示を出す。
「え〜、例の連中は助けることになりましたが、、まずは熊です!
 みなさん気合いで軽トラに乗せてください!」

…7人がかりで苦労して、なんとか熊を軽トラに乗せた。
安倍先輩と辻ちゃんが軽トラで帰った後、指示があって
まいちゃんと、オレと加護ちゃんとひとみと石川さんで
斉藤さんたちを助けに行くことになった。

ほどなく斉藤さんたち3人、近くで村さんも無事発見し、
4人を背負って学校に運ぶことになった。
オレは一番重そうなマサオさんを背負うことになった。
・・・どうせなら柴ちゃんがよかったな。。
…で、その柴ちゃんは石川さんが背負っていた。
石川さんは柴ちゃんのことを本当に心配している様子だった。
 

778 :サボリン:2004/04/02(金) 01:53
 
そうして4人でそれぞれを背負いながら歩いていると、
森をぬけた辺りで、ポツ、ポツポツッ、と雨が降ってきた。

「…雨だ」「…雨やぁ〜!」「……」「やったー!」

こっちに来てから初めての雨だった。。
「…雨は嬉しいですけど、タイミングが悪いですね、
 みなさん、急いで運んで下さい、
 この人たち衰弱してますから雨に濡れると危険です!」
「…うん」「……」「…うん」「……柴ちゃん」

なんて言ってるうちに雨はどんどん強くなり、ドシャ降りになってきた。


      ザァァーーーーーーーーァアアアッ!!


「ちくしょう、もういやや〜!
 なんでうちがメガネを背負って雨に濡れなあかんねん!」ザァァアアア。
「…加護ちゃん、もう少しだから頑張ろう!」ザァァアアア。

…とはいえ凄い雨だ。はぁ、はぁ。
作業中の絵里ちゃんや後藤さんや愛ちゃんは大丈夫だろうか。ザァァアアア。

と、用水路の上方から愛ちゃんが走ってくる。

「センパーイ!、水が、水が来ますよ〜!」スタタタタ。
「え?もうできたの?」「なんですとー!」
「はぁ、はぁ、…川が増水して、最後の部分がつながったんです!」
「ホントか!」「やったー」

みんなで用水路を見守っていると、
しばらくしてザザザーーッっと勢いよく水が流れてきた。
水はそのまま学校の方へ一直線に進んでいった。ササーーッ。

「やったー」「完成や!」「かっけー!」

みんなで手を上げて喜んだ。
加護ちゃんは村さんを地面に放置してピョンピョン跳ねて喜んでいた。
用水路の向こうからは絵里ちゃんたちが笑って帰ってきた。。


その後、みんなで学校に戻って体育館で熊鍋になった。
食料隊がネギやら白菜を調達してきたので上等な鍋になった。
(余った肉は薫製にすると言ってあさみちゃんが持っていった。。)

用水路も完成し、腹もいっぱいになって、
その日は久しぶりに満足した気分になって、深い眠りについた。。
 

779 :サボリン:2004/04/02(金) 01:54
 




12日目。





…朝、やっと雨があがったようだ。
起きて外に出て貯水池を見てみると、水がたくさん溜っていた。
…良かった。これでしばらくは水の心配はしなくてすみそうだ。
と、絵里ちゃんが「お風呂だー」と言って飛び込もうとしたので
慌てて止めた。・・・大事な水なんだから汚しちゃだめだよ。。


しばらくして朝礼が始まった。
斉藤さんたちもいる。
斉藤さんたちも昨日食事と布団を与えられ、なんとか回復したようだ。

「ヨゥシ、オメーラ、紺野の話を聞けェ!」
「えー、みなさん、おはようございます、紺野です。
 昨日も言いましたが、そこにいるのが、今日から仲間になった、
 斉藤さん、マサオさん、村田さん、柴田さんです。
 みなさん、仲良くしてあげて下さいね」
「あい!」「クソがァ」「うぃーす」「ヨロシコ」「よろしくだべさ」
「早速ですが、斉藤さんたちにも仕事を与えます、
 汚物下水処理班、斉藤組ということでお願いします」
「な、なんだってぇ?」「…汚物ゥ?」「……」「……」
「…文句ありますか?、あなたたちは初めは協力を拒み、
 自ら外に出て行って死にそうになり、それを私たちが助けたのですよ?」
「……<っ」
「…ないようですね、では仕事を与えます、
 まず、下水というか用水路の延長をお願いします、
 予想以上に水の勢いが強くて貯水池が溢れてます、
 水の鮮度を保つためにも下方の川に流して循環させるべきです、
 ということで、ここから南東に下って4キロに川がありますから、
 そこまで用水路の延長をお願いします、わかりましたか?」
「……」「……」「…」「…」
「わかりましたかァ、斉藤さんッ!?」
「…はい、わかりました」

780 :サボリン:2004/04/02(金) 01:54
 
「それと、あさみが既に畑を始めていますが土が悪いようです、
 そこで、毎日のみなさんの汚物は畑のために有効利用させていただきます、
 専用のトイレと肥だめをつくって管理して下さい、わかりましたか?」
「……」「……」「…」「…」
「…あなたたちはどうも覚えが悪いようですね、
 柴田さん、わかりましたか!?」
「…はい、わかりま…た」
「声が小さいですねぇ〜、
 汚物担当柴田あゆみ、美貴様のために頑張ります!
 …と、元気を出して大きな声で言いましょう、はい?」
「…お、汚物…」
「聞こえませんねぇ〜、
 役に立たない4人組は今すぐ処分してもいいんですよォ!?」

「…お、汚物担当、柴田あゆみ!
 美貴様のために一生懸命頑張りますッ!!」

柴ちゃんは顔を真っ赤にして大きな声で言った。…立派だ。。
「あの〜、紺野さん、柴ちゃんはまだ体の調子が悪いんです、
 時間があるときは梨華が柴ちゃんを助けてもいいですか?」と石川さん。
「ふっ、物好きですね、好きにしなさい」
「はい、ありがとうございます」
 

781 :サボリン:2004/04/02(金) 01:55
 
「えー、では次の指示に移ります。
 備品隊、雑用隊のみなさん、昨日までご苦労さまでした。
 みなさんの働きで水が確保でき、大変助かりました。
 今日からは食料隊、探険隊に混ざって森に入り、
 一緒に食料調達および探険をしてもらいます」
「おお」「やっと土方から解放や」「ふう」

「私たちも昨日まで精一杯歩いたのですが、
 まだ半径5キロ前後を探索したにすぎません。
 もっと遠くまで、もっと丁寧に探せば、
 もっと多くの食料や役立つものが発見できると思います!
 …えー、では二人一組になり森を探険してもらいます、
 銃器以外の刃物等は護身用に携帯可とします、
 工芸室から持っていって下さい、
 それと、今まで探険した箇所は地図に書いて体育館に貼ってあります、
 参考にして未開拓の地域に行くようにして下さい、…えー何か質問は?」
「あのー紺野さん、組む人はどうやって決めるの?」
「ま〜、適当に組んでいいですよ、
 食料隊や探険隊には既に他の仕事がある人もいますが。…他に質問は?」
「……」「……」
「…いいですね、、それではみなさん、頑張って下さい!」


…それぞれが散って組む人を捜し始めた。

「○○ぅ〜、一緒に北の山の方を探険しようよ?」
と、絵里ちゃんが誘ってくる。

「兄さん、うちと組まんか?、ののは薪担当で忙しいんやて〜、
 西の方に行ってみようやないか?」と加護ちゃんも誘ってくる。

「先輩、一緒に南の方に行きましょうよ?
 もしかしたら落ち着ける場所があるかも…」
愛ちゃんも誘ってくる。

「○に〜ちゃん、後藤さんは市井先生と組むんだって、
 れいな、組む人おらんと、一緒に行ってくれなか?」
れいなも誘ってくる。。

う〜ん、どうしようかなぁ。。




1 絵里ちゃんと組む。
2 加護ちゃんと組む。
3 愛ちゃんと組む。
4 れいなと組む。
 

782 :名無し娘。:2004/04/02(金) 02:03


783 :名無し娘。:2004/04/02(金) 09:09
2

784 :名無し娘。:2004/04/02(金) 09:23
4

785 :名無し娘。:2004/04/02(金) 15:47
3

786 :名無し娘。:2004/04/02(金) 15:56
激しく4

787 :名無し娘。:2004/04/02(金) 18:14
加護しく2

788 :名無し娘。:2004/04/02(金) 23:56
3

789 :名無し娘。:2004/04/03(土) 00:03
4

790 :名無し娘。:2004/04/03(土) 12:07
3

791 :名無し娘。:2004/04/03(土) 23:41
4

792 :名無し娘。:2004/04/03(土) 23:59
2

793 :名無し娘。:2004/04/04(日) 20:20
3やよ〜

794 :名無し娘。:2004/04/05(月) 01:51
ここで3だ!

795 :名無し娘。:2004/04/07(水) 23:36
3

796 :名無し娘。:2004/04/08(木) 04:43


797 :名無し娘。:2004/04/08(木) 04:45


798 :名無し娘。:2004/04/08(木) 17:03
2

799 :名無し娘。:2004/04/11(日) 00:33
3de

800 :名無し娘。:2004/04/11(日) 15:19
キリ番ゲッツで3やよ〜

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0ch BBS 2006-02-27