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ソニン「ほんとはね。」

1 :ソニン:2004/02/20(金) 11:40
皆さんお願いします買ってくださいね。

101 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:16

「あの……中澤さん……」
「ん?なんや、なんか用か?」
収録が終わった後のスタジオで紺野が中澤に話しかけた。
スタジオの隅で小川が女性のスタッフと談笑していたため、当然小声だ。

「その……どうして、絵里ちゃんに楽屋を?」
「なんや、そのことかいな。理由なら紺野の方がよっぽどわかっとるんとちゃうか?」
「やっぱり……中澤さんでも……」
「うちかてな、なんとかせなて思ってるねんで。せやけど、あいつは人間やあらへん……悪魔や」
「……」
「うちのこの傷かてな、さすがに目立たんくなってるけど……」

そう言って中澤は羽織っていた薄手の衣装を少しまくってその腕を紺野に見せた。
しかし、紺野の目にはそこには何も変わらない、ただの三十過ぎの肌があるだけだった。
紺野が申し訳なさそうに下を向き、それを見た中澤もどこか伐が悪そうな表情を浮かべた。

「そうやったな。これが見えるんは……」
そう言って中澤は口篭もった後、今度は紺野の目をしっかりと見据えて言葉を続けた。
「せやけどな、うちもあいつらに服従するつもりはあらへんで。ただ……今はまだその時やあらへんねん」
「その時?」
「決まっとるやろ?あのガキどもに制裁を加える時や!大人の怖さってもんをな……」

そう言って中澤はニヤッとした笑みを浮かべたものの、
小川の視線が気になったのか、少し声のトーンを落とした。

102 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:17

「あんたも今はじっとしてた方がええで。圭織や矢口がどうなったか、知っとるやろ?」
「……」
「ほんまやったら、事務所の人間にでも報告せなあかんとこやけどな、あいつの力は……」
「証拠が残りませんもんね……」紺野が中澤の腕を見て、中澤も自分の腕に視線を落とした。
「そうや。なんでか知らへんけどな。例え血まみれになっても、他の人間にはわからへんさかい」
「なんでなんですかね?」
それは当然の疑問だったが、しかしその答えは紺野自身もよくわかっていた。
「せやから言ったやろ?あいつは人間やあらへん。悪魔やねん。それもわがままなガキの……」
「シッ……中澤さん!」

紺野がまるで東京カステラのように唇に指を当てる。
ただ、その仕種を見るまでもなく、その気配が近づいていたことには中澤も気づいていた。

「あー、なかざーさーん、今日のピーマコどーでしたか?」
「ん?ああ、あれな。懐かしかったで。スタッフにもウケてたしな」
「次はもっと面白いネタ仕込んできまつからね。期待しててくだーさいよ」
「いや、次はないんちゃうか?今日は特別やし」そう言った後、少し考えて中澤が続ける。
「ま、リニューしてから反響よくないさかい、これからどうなるかわからへんけどな」
「えへへっ、絶対復活させてみせますからねー!」

そう言って小川は笑顔でスタジオから去っていった。中澤と紺野が同時に深く息を吐く。
ただ、中澤の隣にいた紺野だけは、そこにある種の戦慄をも覚えていた。
その立ち去り間際、小川が一瞬、紺野にひどく冷たい視線を浴びせたように見えたのだ。

「小川はうちには手を出すつもりはあらへんみたいやな。あんたらと違って……」
「……ですね……」紺野が低い声で返事をした。

103 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:17

中澤と別れ、再び楽屋へと戻ろうとした紺野の前に、今度は一人の少女が姿を見せた。
まるでそれを待ち構えていたように、通路の角に立っていたのだ。

「(ニヤニヤ)……(ニヤニヤ)……ё」
「り、里沙ちゃん!」
「あさ美ちゃん、今月分、まだだったよね?ё」
「えっ?そうだったっけ?」
「そうだよ。まだ貰ってないもんё」
「で、でも今日は用意してないから……;」
「え〜。でも里沙たん、今日欲しいな〜。今日貰えると思って待ってたのにぃё」
「わ、わかったから。ほっぺをプヨプヨするのだけはやめてくれないかな?」

そう言われてもその少女はその動作をやめようとしなかった。
恍惚な表情を浮かべながら紺野の頬の感触を堪能していた。

「それじゃ、代わりに何かくれる?ё」
「な、何がいいの?」
「えっとね。里沙たん、キスが欲しいな。あさ美ちゃんのキスё」
その言葉に紺野は唖然として、しばらく言葉が出てこなかった。

「キ、キス?……だ、駄目駄目。それだけは駄目だよ;」

104 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:17

「え〜。あさ美ちゃんのケチ〜。男の子にはいっぱいあげてるくせにё」
「い、いっぱいって……そんなことないよ。キスだってまだ数人としか……;」
「ふ〜ん。数人にはあげれて里沙たんにはあげれないんだё」
「だ、だって里沙ちゃん、女の子だし……;」
「もういいよ。あさ美ちゃんが里沙たんに意地悪したって、絵里ちゃんに報告するからё」

やっぱりそう来たか、と紺野は思った。しかし、だからと言ってどうすることもできない。
この糞鼠一匹であればなんとでもなるのだろうが、その背後にはあの悪魔がいるのだから。

「ま、待って。キス以外ならなんでもするから。ね?」
「ほんと?」
「う、うん;」
「それじゃ、耳舐めてほしいなё」
「み、耳を???」
「なんでもするって言ったよね?ё」
「言ったけど、でも耳を舐めるなんて、そんなこと……;」
「言ったよね?なんでもするってё」
「……わ、わかったよ。舐めればいいの?」

そう言って紺野はしぶしぶその少女に近づくと、その左耳に自分の顔をゆっくりと近づけた。
そしてある距離まで近づいたところで、恐る恐る自分の舌を前に出す。
そこで少し思い止まったものの、意を決してその舌先をその少女の耳へと……。
「はふっё」
紺野の舌が少女の耳に軽く触れ、少女の快感の声が漏れた。

「これでいい?」
「Motto!ё」

105 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:17

そのリクエストに紺野は困り顔を浮かべたものの、
しかし一度触れたことで、あまり抵抗が無くなってしまったのかもしれない。
再び紺野の舌が少女の耳に触れ、そして今度は下から上へとゆっくりと動いた。
その舐め上げられるたびに、少女の全身には鳥肌が立ち、
その口からは「はぁぁё」という悩ましい息がこぼれた。

「それじゃあさ美ちゃん、来月もよろしくねё」
「う、うん……;;」

その快楽を存分に堪能して、少女は笑顔で立ち去っていった。
もちろん、それとは対照的に紺野の心中は複雑だった。

新垣里沙。紺野と同じくモーニング娘。の5期メンバーで、体制派の人間である。
ただし、彼女は体制派の中ではかなり特殊な、ある意味狡猾な存在だった。

彼女は亀井に心酔しているわけでも、亀井の力に魅了されているわけでも、
ましてや無理やり体制派に組み込まれたわけでもなかった。
彼女はただ、自分の趣味のために、その体制派の権力を利用していただけだった。

「私たち……どうなっちゃうんだろ……」

紺野がポツリとこぼした言葉。それはこれまでにも何度となく口にした言葉だった。
しかし、それは決して紺野だけの言葉ではなかっただろう。

彼女たちはもう、止めることのできない流れの中にいたのだから……。


 ―― つづく ――

106 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:00

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               2. 疑 惑 【 ナ ゾ 】
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107 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:00

「なあ、もうどうしようもねーんじゃねー?」
「そんなこと言ったって、今さら降伏なんてできないわよ」
「でもさ、おいらもう限界だと思うよ。だってあいつの力は本物だもん」
「でも私はリーダーよ。後輩の尻にひかれるなんて、まっぴらごめんよ」
「そりゃわかるけど。でも今さら元には戻れないぜ?おいらたちなんて、もう誰も頼ってくんねーし」

矢口のその『たち』という言葉に飯田はちょっと嫌そうな表情を浮かべたものの、
少し考えた後で、今度はそれに納得するような素振りを見せた。

「カオリはまだいいよ。もうすぐ卒業するんだし……でもおいらはこれからずっと……」
「でも、だからなんとかしたいのよ。私がいる間に、なんとか……なんとか……」
「そりゃそう考えてくれるのはありがたいけどさ、でももう諦め時だと思うんだよ」

矢口の言い分ももっともだと飯田は思った。
飯田圭織は結成当初からのオリジナルメンバーの唯一の生き残りで、
中澤卒業後はリーダーを務めていたが、来年一月にはモーニング娘。を卒業することになっていた。
もちろん、その後も中澤のように現役メンバーと絡む機会はあるかもしれないが、
しかし、それでも今の逼迫した状況に比べれば断然『マシ』だということは誰の目からも明らかだった。

「でも……このまま卒業しちゃったら、絶対後悔することになると思うの」
「後悔ねえ。そう言えば圭ちゃんも卒業前にそんなこと言ってたっけ」

圭ちゃんというのは、モーニング娘。第2期メンバーだった保田圭のことだ。
彼女が卒業したのはもう一年半も前のことだったが、彼女はその時、
それまでの懸案だった飯田と安倍の仲の悪さを修復しようと考え、そして実際それに成功していた。

そのことは飯田自身が一番よく知っていたし、飯田の脳裏にそのことがあったのも事実だろう。
「圭ちゃんか……」飯田が遠くを見つめながらそう呟いた。

108 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:00

飯田は卒業することが決まった後、よく考えることがあった。
圭ちゃんは今何をしてるんだろ……今何を考えてるんだろ……。

もちろん、コントの収録などで保田には会うし、話もする。
でも、それ以外の時に彼女が何をしているのか、そのことが気になってしまう。

今年の初めには彼女は舞台をやっていた。飯田もその舞台を見に行った。
有名な一流の女優さんと同じ舞台に立ち、でも少しも卑屈な演技には見えなかった。
それがどこか羨ましくもあり、でもどこか寂しくもあった。

保田は歌手になりたくてモーニング娘。に加入した。しかし最後にはリストラされ、
自らのソロシングルを出すこともできないまま、女優へと目標を転換せざるをえなかった。
でも今ではその女優の仕事さえ無く、ブラウン管からはほとんど消えたと言ってもよかった。

そんな保田のことを考えると、飯田は自分の将来が不安で仕方がなかった。
そしてまた、それとともに不安だったのが、モーニング娘。の将来でもあったのだ。

「私が頼りないから、こんなことになったんだよね……」
飯田がそう呟いたものの、矢口の姿はそこにはなかった。

いや、と言うよりも、そこには最初から矢口の姿など無かった。
それまでの会話はただ、飯田の脳内が作り出した幻想だったのだから。

今の飯田には、悩みを相談する相手も、自分の意志を告げる相手もいなかった。
相手をしてくれるのは、ただ彼女自身だけ……。

109 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:01

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110 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:01

横浜の高級マンション。その一室に矢口真里は住んでいた。
彼女は、今週一週間、ある事情により休暇を貰って仕事を休んでいた。

初日は休みを貰えたということで、棚からぼた餅だとさえ思っていた。
カレシとドライブに行き、ロマンチックな夜を過ごした。
翌日は友達とショッピングをし、そして数時間ぶっ続けでカラオケを歌った。
三日目も同じように過ごした。

しかし次の日辺りから、彼女はそうした時間を退屈に思うようになっていた。
そう連日のように友達と遊ぶことはできない。みんな矢口が芸能人だということを当然知っているから、
仕事が無くて暇という印象を与えたくないという思いもあった。
何をするにしてもイメージというものがつきまとうのがこの仕事なのだ。

そう考えた時、矢口は改めて自分が何を望んでいたのか、そのことに気づいた。
自分がいつしか、仕事を生き甲斐として選んでいたということ。
仕事が無くなれば、矢口に残されたものは何一つ無かった。――そのことに気づいたのだ。

そして、それからの三日間、矢口は自室にこもって過ごした。
誰からも電話はかかってこなかった。メールはたまに入ってくるも、
冷めた気分になっていた矢口の目には、それが妙に腹立たしく感じられた。

111 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:01

市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね
市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね
市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね
市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね

矢口の机の上に開いていたノートに同じ文字が延々と並んでいた。
そのノートの表紙には、カタカナで『ウスノロノート』と書いてあった。
その意味は不明だが、それは矢口が日々、むかついたことなどを綴るためのノートだった。
もちろんメンバーへの不満や文句なども多い。ただ、そのページだけは『ただただ』異常だった。

「あいつのせいで……あいつのせいで……」矢口はブツブツと呟いていた。
自分の生き甲斐である仕事を奪った奴が憎くて仕方が無いということなのだろう。
それほど、ここ数日間は矢口にとって退屈で何の意味もない時間だったのだ。

そして、それはもちろん、現在のモーニング娘。内部のごたごたに起因したものだった。

112 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:01

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113 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02

「もうやめろよ!いつまでもそんなん続けんだよ、いい加減にしろよな!」

さすがに矢口にもそれは我慢できなかった。そして矢口は亀井に掴みかかった。
左手で亀井の襟を掴み、搾るように前へと引き寄せる。
運のいいことに部屋にはマシーン、小川の姿は無かった。
辻と道重はその様子を面白そうに眺め、石川はただオロオロとしているばかりだった。

右手の拳を握り締め、頭の後ろに思い切り振りかぶる。しかし、なかなかその拳を繰り出せない。
人を殴るという経験は初めてだった。だからそこに躊躇が生まれたのだろう。
それに、暴力で解決できる問題ではない、ということもあった。
矢口としては、できるならば話し合いで解決したいという甘い思いがあったのだ。

しかし、もはやそれは話し合いで解決できる相手ではなかった。
すでに体制派は体制派として確立されていたのだから。

「え〜んえ〜ん、矢口さんがいじめる〜☆彡」
亀井がわざとらしい泣き真似をし、辻と道重が白い歯を見せて笑った。
「てんめー、ふざけんなよ!マジでぶっとばすぞ!」
「絵里ちゃん、やっちゃってよ!そいつぶちムカツクからさ!」
痺れを切らしたのか、道重が面白そうに囃し立てた。

その言葉が矢口の脳内を刺激した。
そして先ほど目に涙を浮かべながら部屋を出て行った飯田の姿が浮かんだ。
こいつら、絶対許せない……。

そして、その瞬間だった。

114 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02

部屋のドアが開いて、「何をやってるんだ!」という男の声が響いた。
それは矢口もよく知っている、スタッフの一人の男性だった。
その隣にはニヤニヤ笑う小賢しい新垣の姿があった。

男はすぐさま二人に近づくと、矢口の左手を襟から引きちぎりるように離させ、
そして振り上げた右手を力ずくで降ろさせた。そして矢口をキッと睨む。

矢口は男に連れられて拘束されるように部屋を出て行った。
その後、その話は事務所にも伝わり、矢口には罰として一週間の謹慎が命じられた。

体制派に逆らうとどんな目に遭うか、その意味を象徴的に表した騒動だったとも言えるだろう。
それは最初から、完全に仕組まれていたことだったのだ。
そして、それは彼女たちにとっては、『ただ』のゲームだった。

115 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02

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116 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02

ピンポーンというインターホンの音が響いたものの、矢口はそれを無視した。
しばらくして、再び音が響いた。今度は二回。部屋の前まで来ているのだろう。
矢口は息を潜め、居留守を使った。しかし、今度はドンドンというドアを叩く音がした。
そして「ちょっと、真里いるんでしょ?開けなさいよ!」という声が聞こえ、
矢口は慌ててドアを開けた。それは保田の声だった。

「あははは、圭ちゃんかあ」いつも通りの陽気な声を演じる。
「もう!いるんなら最初から開けなさいよね!さっきから何度もメールしたんだから!」
「そっかそっか。ごめんごめん。寝てたからさあ」
「宅急便のおじさんがいたからオートロック入れたけどさ、、、」
そう言いながら保田は靴を脱ぎ、「お邪魔するよ」と言って颯爽と部屋の中へと入った。

勝手知ったる他人の家ということなのだろう。もっとも、保田がこの部屋へ来るのはまれで、
普段は矢口がよく保田の部屋へ遊びに行っていたのだが、それでも二人の間に、
遠慮のいらない関係が構築されていたことには変わりなかった。

「あ、ちょっと散らかってるけど」
その矢口の言葉を無視して、保田が唐突に切り出した。「真里、謹慎中なんだって?」
「なんだ、知ってたんだ」少し面白くなさそうに矢口が答えた。
「知ってるから来たんでしょうが。何があったの?やっぱり、アレ?」
その質問を矢口がはぐらかす。「生理?違う違う。それはまだだから」

保田はうんざりするような表情を浮かべたものの、
ただ、それが元気を装っての言葉だということには気づいていた。
さすがにモーニング娘。の救急箱と呼ばれただけの人物ではある。
普段はいてもいなくても関係ないが、いざという時頼りになる、そんな存在が保田だった。

「やっぱりそうなんだ」
「いや、だから生理は違うって;」
「そういうことじゃなくて……やっぱり何かがあったってことでしょ?」

さすがの矢口もその保田の冷静な口調に真相を話すしかなかった。

117 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02

「なるほどね、じゃあ罠に引っ掛かっちゃったってわけね」
「そうなるのかな」
「でも、なんか気になるわね」
「気になるって?」
「だって、今までそういうこと一度も無かったから。あの子たちって、いつも単純だったでしょ?」

そう言われればそうかもしれない、と矢口は思った。

体制派の人間は、いつも体制派の中だけで行動し、そしてそのどれもが子供じみていた。
先輩をパシリに使ったり、先輩に無理な要求をして楽しんだり、
気に入らないことがあると力ずく、いわゆる『例の不思議な力』で何とかしようとする、
それはどれも子供のやり方、子供のいたずらに毛が生えたようなものだった。ただ、
その限度を知らないという点では、近年の低年齢層による凶悪犯罪と共通するものかもしれない。

しかし、今回のことはそれとは違う。外部の人間に目撃させるというのは、
彼女たちのそれまでの行動とは明らかに違うものだった。

「もしかしたら、他にブレーンがいるのかもしれないわね」保田が意味深に呟いた。
「でも誰が?新垣あたりかな?」その矢口の言葉に保田はただ黙っていた。

確かに、体制派の中で知恵を使いそうな人物がいるとすれば、それは新垣くらいしか思いつかない。
しかし、新垣にそんな知恵があるかと言えば、それは首を捻らざるを得ないものだった。

「こんなこと言いたくなかったけど、あたしね、裕ちゃんが怪しいと思うの」
その唐突な話に矢口は目を丸くして驚いた。「……?!」

保田はそれから、中澤がもしかすると体制派を操っているのではないかと、
そういう疑惑があることを、一つ一つ証拠をまじえながら説明した。
しかし、そのどれもが傍証であって、さすがにそれは推測の域を出るものではなかった。

「それはありえないって」
「でもね、あたしは思うの。絶対意外な人物が関わってるって、そんな気がするの」

118 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:03

それから話題が逸れて、いつしか保田のはまっている心理学の話になった。
矢口はそれを表向き「うんうん」と頷きながら、内面では流し聞いていた。
『永遠の少年』や『スサノオノミコト』云々という意味不明な言葉が保田の口から出ては消える。
結局矢口には保田が何が言いたかったのかよくわからなかったし、保田自身も、
その話が徐々に脱線して何を話しているのかよくわかっていない感じでもあった。

話は一時間にも及び、いつしか二人とも話すことがなくなって黙ってしまった。
二人きりの沈黙というのは嫌なもので、人は何か話の口実を探そうとする。

「あ、ここタバコ吸っても良かったっけ?」保田がそう切り出した。
「あれ?圭ちゃんやめたんじゃなかったっけ?」
「うん、そうだけど、最近ちょっとね。少しだけどまた吸い始めちゃって」
「ちょっと待ってて、灰皿持ってくるから」
そう言って矢口が自分の部屋から灰皿を持って戻ってきた。

「あ、タバコもいいかな?ちょっと忘れちゃって。あ、真里もやめてたんだっけ?」
「いや、たまに吸うけどさ。これでいいかな?」
そう言って矢口は灰皿とともに持ってきたタバコを保田に差し出した。
マルボロライトメンソール。一般にマルメンライトと呼ばれるそのタバコを見て、
保田は満足そうに笑顔を見せた。「うん、いいよ……」

マンションのオートロックを出て、一つ大きな深呼吸をした後、
保田は複雑な表情でぼそっと呟いた。「これで一つ、証拠が増えたわ……」

119 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:03

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120 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:03

防音の重いドアをゆっくりと開けて、飯田は部屋の内部の様子を確認した。
深夜のダンススタジオ。この時間であれば、当然年少組の姿はそこにはない。
中にいたのは大きな鏡の前で一生懸命に体を動かす吉澤だけだった。
ただし、それは決してダンスの練習ではなかった。

ドゴンという音がしてドアが閉まった。吉澤がドアの方を振り返る。
「精が出るわね」飯田が若い女性には相応しくない言葉を発した。
「飯田さんも、、、」

二人がここで会ったのが偶然なのかどうかはわからなかった。
ただ、二人きりというのが好都合だったことは間違いなかっただろう。

「上達した?」
「まあまあですよ」
「そう」
「あ、飯田さんもやってみます?」
「いや、私はそういうの苦手だから」
「自分も本当は苦手っすよ。こういうの」

そう言って吉澤は右膝を高く上げると、腰を回転させながらそのまま水平線上に膝を伸ばし、
足先で綺麗な弧を描いた。そしてその勢いで半回転して後ろ向きの体制になると、
今度はその降ろした右足を軸にして、左膝を上げて、そして後ろに勢いよく突き出した。

「凄いじゃない。それって後ろ回し蹴り?」
「ははは。違いますよ。まあ似たようなもんすけどね」

吉澤はスタジオで格闘技の練習をしていた。
それが体制派に立ち向かうためだということは誰の目にも明らかだった。

121 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:03

「悪魔には勝てないっすけど、でも腰巾着には何も言わせないっすよ」
笑いながらそう言ったものの、吉澤の目にはかなり強い意志が感じられた。

そして確かにその通りだった。吉澤は悪魔に立ち向かって何度となく敗北を味わっている。
周りの者には見えなかったが、吉澤が血まみれで体中にダメージを受けていることは、
明らかに想起できるものだった。しかし、吉澤は決して体制派には屈服しなかった。

何を要求されようと決して呑まなかった。血まみれになっても呑まなかった。
いつだったか、マシーンがナイフを取り出して吉澤と対峙したこともあった。
その時も吉澤はひるまなかった。そのせいでフトモモに『本物』の傷ができてしまったが、
あれが事故だということは目撃していた飯田も理解していた。

「傷は……治ったの?」飯田が申し訳なさそうに尋ねた。
「傷って、あの傷っすか?あれならもう全然大丈夫っすよ」
そのアッケラカンとした答えに飯田は戸惑った。申し訳なくも思った。

あの時、飯田には止めることができた。でも飯田はただ立ち尽くすだけで、
目の前で小川のナイフが吉澤のフトモモに突き刺さるのをはっきりと目に焼き付けただけだった。
吉澤が小川の手を掴み、そしてその手を自分のフトモモへと突き立てたその瞬間を……。

122 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:04

あの時だけだったと飯田は思う。
マシーンである小川が、一人の人間としての声を発したのは。
「ああああああああ!ああああ……あああ……ああ……あ……」
どこか助けを求めているような声。――その声は飯田の脳裏に今も強く残っていた。

そんなことを思い出しながら、飯田は鏡に映った吉澤の姿を眺めていた。
軽いフットワークとともに両腕を交互に前に突き出すボクシング風の動き。
どっしりと腰を下ろし、絞めた脇から捻るように繰り出す空手風の突き。
飯田にはよくわからなかったが、右手と右足を同時に動かす足の運び。

まるでそのことに全てを懸けているような、そんな感じにも見えた。

「今度あの鼠をぶちのめそうかなって。いいですよね?」
吉澤が冗談まじりでそう尋ねた。鼠というのはもちろん新垣のことだろう。
吉澤からすれば、悪魔のいない体制派など取るに足らない相手だった。
だから、その言葉が明らかな冗談だということは飯田にもわかった。
――吉澤が相手にしていたのは、あの悪魔ただ一人なのだから。

「ねえ」と問いかけの言葉を発したものの、飯田はすぐにそれを呑み込んだ。
吉澤はチラッと横を向いたものの、すぐに視線を前方の鏡へと移した。

それは確かに訊きたいことではあった。しかし飯田には訊けなかったし、
何より、その答えが飯田の予想通りであれば、それは絶対に訊かない方が良いものだった。

例え飯田の目に、吉澤が誰よりもこの現状を楽しんでいるように見えていたとしても。

123 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:04

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124 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:04

「ねえねえあいぼーん!」
廊下を同じような格好をした二人の少女が歩いていた。
前を歩く少女はかなり早足で、まるで後ろの少女から逃れようとしているようだった。
そして、後ろからの呼びかけに一切応えようとしなかった。

「ねえ、ねえってばあ!あいぼーん!あいぼーん!」
そのあまりのしつこさに、ようやく『あいぼーん』と呼ばれた少女が歩を緩めた。
加護亜依。モーニング娘。第4期メンバーの一人で、
声をかけてきた辻希美とは同期で大親友だった。

「うるさいなあ、なんなんさっきから」
少し怒り口調でそう言ったものの、もちろんそれは本気ではなかった。
加護は辻が大の馬鹿だということを誰よりも知っていた。
だからこそ、辻にもわかる反応をしただけなのだ。――警告という意味を込めて。

しかし、その警告に辻は予想以上の凹み具合を見せていた。
口先をとんがらかせ、眉間に皺を寄せる、いかにもわかりやすい表情だ。
そして彼女は訊かれてもいないのに言い訳を口にした。
「だって……最近あいぼんかまってくれないし……それに……それに……」
その言葉に加護が少し呆れたような表情を浮かべた。
まるで『こいつなんもわかってへんのかいな』とでも言うかのような目をしていた。

125 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:04

「当たり前だよ。だって最近のののは悪い子だもん。いつも亀ちゃんと一緒だし」
少し東京弁っぽく加護がそう答えた。
その言葉からすると、加護は体制派の人間に対して好意的ではないということになる。
しかし、こうして体制派の辻に慕われているところを見ると、反体制派というわけでもないらしい。
それに『亀ちゃん』という言い方は、圧制を受けている者の言葉ではなかった。

「えーだって、絵里ちゃんは凄いんだよ。超能力が使えんだよ。魔法も使えんだよ」
辻が目を輝かせながらまるで子供のように続ける。
「それにね、絵里ちゃんはいっぱいお菓子もくれるしー、それにー……」
「だからって飯田さんをいじめるような子は悪い子やん」
複雑な心境のせいか、言葉の語尾にぽろっと関西弁が混じっていた。
その『飯田さん』という言葉に、さすがの辻も下を向く。言葉が出てこない。

「のののこと一番思ってくれてんのは飯田さんだよ。それなのにののは……」
加護がその名前を出すたびに、辻は良心の呵責に苛まれていった。
しかし、それはここ最近、毎日のように感じていることでもあった。
「でも、でも、ののには絵里ちゃんもいるし、あいぼんだっているし」
まるで子供の言い訳だな、と加護は思った。
「ふーん、うちは亀ちゃんの後かいな。ようわかったわ。ののの考えが。もう終わりやな」
関西弁の率が高くなったのは、加護の怒りのゲージが沸騰している証拠だった。
ただ、長いこと連れ添った二人なので、そう見せかけている可能性も無くはなかった。

「ああ、違う違う。やっぱりあいぼんが一番だよ。絵里ちゃんはその次」
「うちは一番になんかなりたくないわ。一番は飯田さんや。それ以外考えられへん」
加護はやたら飯田に固執していたが、それも当然だろう。

126 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:05

辻がモーニング娘。に加入した時、教育係を務めたのは飯田だった。
そしてそれ以来、飯田はずっと辻を実の妹のようにかわいがっていた。
泣きそうな辻をなだめたり、落ち込んだ辻を励ましたり、
本番中、マイクで顔が隠れているのをこっそり直してあげたり、
それはすでに教育係という関係を越えて、微笑ましいほどの愛情に満ちていた。

辻自身も飯田のことを実の姉のように頼っていたし、
それに周りのメンバーもそんな二人のことを微笑ましく感じていた。

だからこそ、最近の辻の様子に加護は許せないほどの苛立ちを覚えていたのだ。

「この前鼻フックさせてブーブーて言わせたんやて?」
加護が辻の方を見ずにそう言った。すでに言葉遣いは関西弁になっていた。
「飯田さんにそないなことさせて楽しかったんか?なあ?」
その言葉に辻は泣きそうなくらいの罪悪感を覚えた。

一週間前、それは確かに辻の目の前で起こった出来事だった。
楽屋の中には体制派のメンバーと、そして飯田と矢口の姿があった。

亀井がタバコの煙を飯田の顔に吹きかけ、道重がケラケラと笑ったのを覚えている。
『ブーブー』と言わせようとした時は、辻も同じように笑っていた。いじめっこグループの心理だ。
飯田がそれを断り、新垣と揉み合った時も辻は面白そうにそれを眺めていた。

最後には亀井が『例の力』、念力で飯田の体の自由を奪い、無理やり四つんばいにさせた。
そして啼くように命令する。いや、それは命令というような口調ではなかった。

127 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:05

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128 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:05

「ねえ、早く豚ちゃんのモノマネしてよ。だって飯田さんモノマネうまいもんね☆彡」
「豚ちゃん!豚ちゃん!」と道重が囃し立てる。
「やめろよ!」矢口がそう叫んだものの、矢口の両手には透明の腕輪がかかっていた。
誰の目にも見えなかったが、多分囚人が足首にはめている足かせのようなものだろう。
「ほら、豚ちゃん!早く絵里に見せてほしいな☆彡」

そう言って亀井が念力を強めると、飯田の顔はまるで透明の下敷きを押し当てられたかのように、
徐々に醜く押しつぶされていった。鼻が完全に上を向き、その二つの穴は大きく開いていた。

その苦痛に耐え切れなくなったのか、飯田が小さな声で呟いた。「ぶ、ぶぅ」
その言葉に道重がケケケケケと奇妙な笑い声を上げ、新垣もニンマリと笑っていた。
それまでオロオロしていた石川も、さすがにその表情を見て、笑いを堪えている様子だった。

「聞こえないよ!絵里ね、最近耳がファーラウェイなの、だからもっと大きく啼いてくれなきゃ☆彡」
その意味不明な駄洒落とは関係なく、飯田の口から搾るような声が漏れる。「ぶぅ、ぶぅぅ」

「ぶぅ、ぶぅぶぅ……」しかし、泣いているのは一人の人間だった。

129 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:05

念力が突然消え去り、飯田は押しつぶされていた圧力から解放され、
その反動で床へと倒れ込んだ。顎を床で強打し、飯田の顔が更に歪んだ。
しかし、彼女はゆっくりと立ち上がると、一言も言葉を発さず、
右手で顔を抑えながら部屋を駆け足で出て行った。その目には涙が浮かんでいた。

道重が「ぶうぶうだって!ぶうぶうだって!」と面白そうに繰り返した。
さすがに石川は飯田が泣いていたのを見て複雑な表情を浮かべていた。
辻も同じような心境だったが、しかし亀井がニンマリと笑いながら同意を求める視線を送ると、
にっこりと微笑まないわけにはいかなかった。いじめっこグループとはそういうものかもしれない。

再び道重が「ぶうぶうだって!ぶうぶうだって!」と繰り返した。
それに矢口がぶちきれた。いつの間にか矢口の透明の腕輪は消えていた。
多分飯田への念力が消えたのと同時に矢口への念力も消えたのだろう。

矢口は亀井に掴みかかった。拳を振り上げる。
しかしその拳が振り降ろされることはなかった。

いつの間にか部屋を抜け出していた新垣が、一人のスタッフを連れて部屋に入ってきたのだ。
辻はどうしていいかわからなかったが、亀井と道重が泣きそうな演技をしているのを見て、
自分も同じような演技をしていた。少し卑怯な人間になったような気がした。
でも、それがどこかスリルがあって楽しいことだとも感じていた。

130 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:06

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131 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:06

「うちはそんなんする子は嫌いや。だからもうののとは遊んであげへん」
「えぇ……えぇ……でも……でも……」
「でもやない!ののはうちがそないな目に遭っても喜ぶんやろ?」
「そんなことないもん。そんなこと……そんなこと……」
「でも一番仲が良かった飯田さん泣かせたやんか。うちだっていつそうなるか」
「だって、だって、いいらさんは……」辻はそこまで言って少し口をとんがらかせた。

何か言いたいことがある様子だったが、それは言ってはいけないことのようでもあった。
加護はそのことに気づかれないようにそっと次の言葉を促した。「飯田さんは何なん?」

辻は少し考えてから、渋々といった表情で口を開いた。
「だって、太るからって言っていつもお菓子取り上げんだもん」

アホな答えだった。アホ過ぎる答えだと加護は思った。

いくら馬鹿な辻とは言え、何の理由もなく、飯田が泣く様子を黙って見ているわけがなかった。
だから加護はそこに何らかの理由が隠されていると、そう考えていたのだ。
しかし、その理由がまさかそんな単純な、無意味なものだとは思ってもいなかったのだ。

辻が馬鹿だということはわかっていた。――でも、その答えは予想以上にアホだった。

132 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:06

仕事を終え、自宅に帰った加護は自分の勉強机に向った。
以前ならばかなり珍しい行動だったが、最近の加護は毎日こうして机に向っていた。

ノートを広げ、そこにお世辞にも上手とは言い難い文字を書き連ねる。
他人が見てもスラスラ読めないという点で言えば、それは自然の暗号とも言えるかもしれない。

その中に次のような語句が書いてあったことは、今のところ加護本人しか知らない。

 『のの 弱点・おかしでつれる じょーほーを引きだす』





 『かめ 弱点・まだわからん とにかく力のヒミツをさぐること そしていつか、、、』

133 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:06

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134 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:06

「ねえ、今度一緒にお買い物でも行かない?」そう紺野が唐突に切り出した。
その言葉に田中が戸惑いながら訊き返した。「えっ?あたし?」
「うん」と紺野。

紺野が田中を誘ったのはこれが初めてだった。
もちろん他のメンバーも含めて数人というのであればこれまでにもあったが、
二人きりというのは確かに初めてだった。だから田中が驚くのも無理はない。

ただ、紺野にしてみれば、最近メンバー内部の亀裂が最大限に広がっていることや、
新しい第7期がそのうち加わるという話を聞いて、自分の立場というものを、
今のうちにしっかり構築しておかなくては、という思いがあったのだろう。

田中は紺野と同じ藤本派であり、最近は仕事場で一緒にいることが多いということもあって、
まずは田中との仲を確立しておきたいというのは当然の成り行きだったかもしれない。
もちろん、現状でも仲はよかったが、それは藤本が間にいるという要素があってのことだった。

「いいけど、でもどうしてですか?」田中が少し敬語口調に尋ねた。
田中としても、紺野は現状において非常に貴重な藤本派の仲間だった。
頭もよく、見かけと違って空手の茶帯も持っている。
もちろん実戦に役に立つレベルではないかもしれないが、それでも戦力としては十分だった。
それに仲間は多いに越したことはない。体制派に反発しているメンバーは他にもいるが、
しかしそれらはどれも孤軍奮闘といった感じで、結束しているとは言い難かった。

135 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:07

その翌日、運のいいことに、予定されていた雑誌の取材に穴が開き、
第5期メンバーと藤本を除く第6期メンバーは夕方まで自由な時間が貰えることになった。
もちろん、そうなると藤本派に属する紺野と田中は体制派の格好の的になってしまうのだが、
そこは紺野の機転によって、なんとか二人だけで抜け出すことができた。

体制派に気づかれないように、スタッフに頼んで車を出してもらったのだ。
行き先は都心のファッションビル。もちろん夕方には戻るという確約の上での行動だった。

二人は自分たちの素性が周りにばれないように気をつけながらも、どこかウキウキしていた。
体制派の人間がいないということで、当然ヒソヒソ声で話す必要もなく、
それに平日の昼間に自由に行動できるということが嬉しかったのかもしれない。

「あ、ねえねえ、あれかわいくない↑」
「あ、かわいいかわいい!あ、でもあっちもかわいいよ!」
「えー、でもこっちの方がかわいくない↑」
そんな微妙なアクセントのやりとりが続く。
いつしか二人は仕事のことを忘れて普通の女の子として歩き回っていた。

ただ、ある店の前へ通りかかった時、そこで紺野は雷に打たれたような衝撃を感じた。
記憶から消えていた、消そうとしていたことが、一気に蘇ってしまったのだ。

136 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:07

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137 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:07

「ねえねえ、絵里ね、またあれが見てみたいな☆彡」と亀井が言った。
「あれ?」と道重。
「うん、あれ☆彡」
その言葉に道重がニヤリと笑った。多分それだけで言葉の意味を理解したのだろう。
一緒にいた石川はちょっと不安そうな表情を浮かべていた。顔が引きつっていた。
ただ、紺野だけはその言葉の意味がわからず、
これから何が起こるのか、その成り行きをただ黙って見守るしかなかった。

その時いたのは亀井と道重、石川、そして紺野の四人。
そこに来たのは雑誌の撮影のためで、そしてそれは撮影が済んだ後の出来事だった。
石川が他の三人を引率するという名目で、四人は自由に行動していたのだが、
もちろん石川に権限があるというわけではなく、実質は亀井に従っていただけだった。

「それじゃ、紺ちゃん、やってもらおっかな☆彡」
「え、私?」
「そうだよ。忠誠の儀式って言うのかな、絵里に見せてほしいの☆彡」
「な、何をすればいいの?」と紺野が恐る恐る尋ねた。
「駄目だよ。だって紺ちゃんはまだやったことないもん。お手本見せないと」
道重がそう言って石川に笑いかけた。亀井も頷きながら石川に微笑みかけた。
「わ、わたし?」
石川の顔から血の気が引き、顔が見る見るうちに薄黒く染まっていくのがわかった。
「できるよね?絵里、石川さんのそういう勇気、大好きなの☆彡」

石川の唇が聞こえない声で「わかった」と呟き、石川は店の中へ入っていった。
そして少ししてから出てきた。紺野は何が起きたのかさっぱり理解できなかったが、
亀井と道重はそれを見て大喜びをしていた。道重は「うひょっ」という声を出していた。

石川がそのポケットの中から、三人に向かって何かをチラッと見せた。
その瞬間、紺野もそのゲームが意味するものを理解していた。

何のことはない。それは『ただ』の万引きゲームだった。

138 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:07

「ほら、次は紺ちゃんの番だよ〜☆彡」
亀井が悪魔のような微笑みを紺野に降り注いだ。しかし、紺野はそれを断れなかった。

その時の紺野はまだ体制派にも反体制派にも組していなかった。
まだ体制派というものが確立されていなかったこともある。
亀井の力の恐ろしさというものは皆が知っていたが、
それはそれだけのことで、まだ暴走的な圧制は始まっていなかったのだ。

そして紺野は実行に移した。もちろんいけないことはしたくないという思いはあった。
しかし、すでに石川が紺野の目の前でそれをやっているのだ。
それも紺野に見本を見せるために、先輩が自ら列記とした犯罪を犯したのだ。
それを見て紺野だけが断ることはできなかった。

紺野は店の中に入った。そして、店員から見えない場所へ行くと、
そこにあった小さなかわいらしいアクセサリーをそっとポケットの中に入れた。
胸がバクバクした。これまで感じたことのないような物凄い緊張感に襲われた。
足が思うように動かなかった。目はキョロキョロと左右に動いていた。
汗が体中から湧き出し、それが一瞬で蒸発していくのを感じた。

そして店の外へ一歩踏み出した時だった。紺野の右肩には一つの手がかけられていた。
しかし、紺野の目の前には誰の姿もなかった。亀井も、道重も、そして石川も。
足がガクガクと震え出し、全身を冷たい血流が158km/hで駆け巡った。

139 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:08

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140 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:08

あれで紺野の運命は決まってしまったのかもしれない。
そしてちょうど今、紺野はその同じ場所に立っていた。

「ど、どげんしたと?」田中が心配そうに紺野の顔を覗き込んだ。
「な、なんでもないよ」
紺野はそう答えたものの、その戸惑いを隠し切ることはできなかった。それになにより、
『なんでもない』という言葉を使う時は必ず何かあるというのが人間の心理だった。

「顔色悪いよ?」と再び田中。
「う、うん。ちょっと嫌なこと思い出しちゃって」そう言ったものの、もちろんその内容は話さない。
田中のことだから、万引きくらい日常茶飯事という答えが返ってくる可能性もあったが、
問題はそういうことではなかった。紺野はただ現実の世界に引き戻されることを怖れていたのだ。

「大丈夫だよ。もう大丈夫。せっかく二人でお買い物してるんだし、ね?」
「うん、わかった」
田中はそう答えたものの、もちろん何かがわかったというわけではなかった。
ただ田中の記憶媒体の中に、一つの疑問が刻まれただけだった。

それから二人は再び平和な自由な時間へと身を戻した。
ファッションビルを出て街中をぶらぶらと散策した。アイスを食べ、たこ焼きを食べ、
田中はフランクフルトまで食べた。祭り以外で街中でフランクフルトというのは変な感じだった。

141 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:08

田中がフランクフルトを横向きに咥えながら、ニヤリと笑った。
本当は『フェラチオ!』とか言って馬鹿騒ぎしたかったのだろう。そういう年頃なのだ。
そこにいるのが紺野ではなく、以前の仲の良かった頃の亀井と道重であれば、
田中はそこで一躍脚光を浴びたことだろう。
『れいなすっげー!大人じゃん!』『れいなちゃん、進んでるよね!』
そんな声が聞こえる気がした。でも横にいるのはその二人ではなく、先輩の紺野だった。
「おいしい?」と紺野に訊かれ、田中は「おいしいよ」と普通に答えた。

「私もフランク買えばよかったな」
「じゃあ買いに戻ろっか?」と田中は言った。しかし、そう言った時、
田中は紺野が意味深な視線を投げかけながら舌なめずりをしたことに気づいていなかった。

そしてその瞬間、唐突に雨が降り出した。
歩道を歩いていた人たちが途端に歩を速め、すぐに雨は本降りになった。

「ど、どうする?」田中が頭の上を両手で抑えながら尋ねた。
「どっか、雨宿りしないと」そう言って紺野は田中の腕を掴んで走り出した。
さっきまでいたファッションビルのある方向とは逆方向だったが、
とにかく早くどこかの建物の中に入るのが先決だった。

そして二人は大通りから一本裏に入った路地沿いにある建物の中に入った。
そこはファッションビルではなく、別の意味でのファッションホテルだった。

田中が興味深げに内部を見渡し、その後ろでは紺野がただニンマリと微笑んでいた。


 ―― つづく ――

142 :名無し娘。:2004/06/29(火) 08:45
「小説」を名乗れるようなシロモノじゃないね。
三田の三部作でも読んでから書き直してまたおいで。

143 :名無し娘。:2004/06/29(火) 16:26
俺は結構好き。

144 :名無し娘。:2004/06/29(火) 17:48
三田に言わせりゃ「小学生の作文」。
説明したいことを文で説明するのは小説ではない。小説のつもりなら、説明するな。描写しろ。
>>81が作家で漏れが編集者だと思ってもらったとして、
編集者の趣味にもよるが、漏れの趣味ならたとえば>>85

――――――――――――――――――――――――――――――

窓のない手狭な部屋の中に、どことなく苛立たしそうな足音が響いている。

歩き回る女の念入りな化粧と茶色の髪だけがいま風だった。
無地のシャツにありふれた濃茶のパンツ。
地味な服装は、女から周囲にあふれ出す、気性の激しさを思わせる雰囲気と、どこか似つかわしくなかった。

少し不安げな表情をうかべ、少女は壁際の椅子に座ってその様子を眺めていた。
やがて女の怒りが爆発するのが、もうわかっているかのようだった。

その場に立ちこめる緊張感は、仕事場――スタジオ――にはもうない種類のものだった。
仕事に対する熱意は、いまは冷え切っていた。
いつか、あるスタッフがその空気を、仲間同士の立ち話で『ぬるま湯』と表現していたのを、
少女は偶然聞いてしまったことがあった。

女は歩き回るのをやめなかった。眉間に皺を寄せていた。
いつここを出てどこへ行くのか、わからないままでいるのに耐え難い、と言わんばかりだった。
少女は、椅子に浅くかけたまま、ただ女を見ていた。
二人は、待っていた。

少女は壁にかかった時計をちらりと見た。
ただ座っている方が、歩き回っているよりも、時の流れの遅さがいっそう気にさわるかな、と思った。
それを知っていてじらすかのように、閉ざされた部屋の中の時間はゆっくりと流れていた。

――――――――――――――――――――――――――――――

145 :名無し娘。:2004/06/29(火) 17:55
>>81に戻る。

●いかにも現代の若い女性といった印象を受けるが、 ←誰が受けるんだ?
●欠如してしまっているせいかもしれない。 ←誰がそう思ったんだ?
●それとは対照的に、 ←「対照的だなあ」と思うのは読者。おまえが書くな
●そのことだけは確かだった。 ←誰がそう判断したんだ?
●ただ座っているだけの方が辛いのかもしれない。 ←誰がそう思ったんだ?

まあ、文を直したところで中身がないんじゃしょうがないんだけどね。
小説は「あらすじ」じゃないから。

146 :名無し娘。:2004/06/29(火) 20:07

>>142 >>144-145
丁重なアドバイスありがとうございます。
小説の基本ルールも知らずに「小説」を名乗ったことを恥じるとともに、
「小説」を心から愛する方々を不快にさせてしまったことをお詫び致します。

私がタイトルにおいて「小説」などという言葉を付加せず、
最初から「小学生の作文(あらすじ)〜COLOR」というタイトルをつけていれば、
皆さんに余計なお手数をおかけすることもなかったのにと、ただ反省するばかりです。

今後は教えていただいた本などを参考にして、正しい「小説」が書けるように勉強する所存です。
もちろん、この作品はこれにて終了とし、必要であればこのスレもdat依頼をする所存です。
私のような駄文書きの文章(子供の落書き)をわざわざ読んでいただき、
それのみならず、わかりやすい批評をしていただいたことを心より感謝致します。

なお、せっかく基本ルールを教えていただいたので、そのお返しとして、
不躾ながら、私からも142,144-145さんに基本ルールをお教えしたいと思います。

147 :名無し娘。:2004/06/29(火) 20:08

>>142
まず、マルチスレッド方式の掲示板においては、
スレ主が「sage」で進行させている場合、基本的にその方針に従うのがルールです。
「期待age」などというレスをよく見かけますが、それはスレ主の意向に反してのものですので、
よっぽどの事情が無い限り用いるべきではないというのが一般の考えだと思います。
中には「晒しage」のようなレスもあり、それは確かにスレ主にダメージを与えるという点では
有効ではありますが、しかし「晒しage」をするスレッドというのは大体において駄作ですから、
その行為には駄作を多くの人の目に触れさせてしまうという逆効果もあります。
掲示板のことを真に考える住人であるならば、駄作はなるべく人の目に触れないように、
「sage」「supersage」などを選んで上がらないように心掛けるべきだと思います。
そういう点で、この>>142の「age」はあまり評価できるものではありません。勉強してください。

>>144-145
連載中の小説やネタに感想や意見、批評をつける場合、
その本線の流れとは関係ない批評などは、感想スレなどの専用スレを使うことが推奨されます。
現に>>144-145では、その内容の感想ではなく、その文章についての文学的批評がなされています。
これは明らかにスレッドの流れや空気を損なうものであり、作者や他の読者からすれば、
好ましくない行為であることは間違いありません。住人の中には私同様「小説」のルールを知らず、
このような「小学生の作文」であっても、それを面白いと感じてくれる人もいます。
ここが「添削スレ」であり、また読者が全て>>144さんのような「編集者」であるならば、
そのような批評をしても構わないかもしれませんが、私はここを「添削スレ」にしたつもりはありません。
私が小説の基本ルールを知らなかったのは事実ですが、だからと言って、
それを2レスにわたって長文で指摘するというのは、あまりお薦めできる行為とは言えません。
今後、狩狩の小説に同じような批評をする場合は、なるべく専用スレを利用するべきかと思います。

以上、私も小説の基本ルールを勉強しますので、
142,144-145さんも掲示板の基本ルールを勉強していただけるよう、切にお願い致します。

148 :名無し娘。:2004/06/29(火) 21:57
>>146-147
イイヨイイヨ

149 :名無し娘。:2004/06/29(火) 23:25
ネタかと見紛う程のやり取りだなw

150 :名無し娘。:2004/06/29(火) 23:39
アドバイスじゃないよ。罵倒。三田に言わせりゃ「小学生の作文」。
説明したいことを文で説明するのは小説ではない。小説のつもりなら、説明するな。描写しろ。
>>81が作家で漏れが編集者だと思ってもらったとして、たとえば>>86

――――――――――――――――――――――――――――――
少女は場の張りつめた雰囲気に耐えられなくなった。
小さな声でつぶやいた。
「ねえ、美貴ちゃん」
「っさい!」
言い終えられなかった。
自分が待っていること以外の刺激は、なにも受け入れられない。そう言われたようだった。

少女は驚かなかった。
思った通りの反応だったかのように、ただよい流れる空気と、その緊張の中に静かに戻った。

これが3回目だった。
1回目は5分くらい前。「美貴ちゃん?」「うん。遅いね。。。」

2回目は、3分くらい前。
女は「気が散るから黙ってて。」と言った。

少女、あさ美。いらだちながら熊のように右往左往している女、美貴。
二人は、同僚になる前から友人だった。

でも今の二人は友人ではなかった。
自分たちがそうは思っていなくても、周囲の誰もかれもが、
派閥の領袖と取り巻き、そんなストーリーで二人を見ていた。
職場には派閥があたりまえのように往来していた。
だれがヌシでだれがパシリか、パシリたるべきか。
それだけが身内の価値観を支配していた。

――――――――――――――――――――――――――――――

151 :名無し娘。:2004/06/29(火) 23:40

アドバイスじゃないよ。罵倒。三田に言わせりゃ「小学生の作文」。
説明したいことを文で説明するのは小説ではない。小説のつもりなら、説明するな。描写しろ。
>>81が作家で漏れが編集者だと思ってもらったとして、たとえば>>87

――――――――――――――――――――――――――――――
待っていた何かが近づいてきた。
靴のゴム底とタイル床がきしんでたてる、足音。
はっはっはっ、という規則正しい息つぎ。

空気のよどんだ部屋のドアの前に美貴は待ち構えた。
不安げなおももちから、おびえたようにあさ美の眉が動いた。

――――――――――――――――――――――――――――――

だめだもう続けられない。頭いたくなってきた。
小説「COLOR」、あとはお望みのままに。
もう一度だけ言わせてくれ。
小説にしたいなら、説明するな。描写しろ。

ながながとしたこの(自称)小説「COLOR」より
スレタイの「ほんとはね。」(より子)の短い歌詞の方が
ずっとずっとドラマチックだ。
漏れはそう思う。

152 :名無し娘。:2004/06/29(火) 23:48
あと、最後っ屁だけど、質問を投げて終わる。

>>147
「これは明らかにスレッドの流れや空気を損なうものであり、」

損なわれた「スレッドの流れや空気」とはどのような流れや空気ですか?

153 :名無し娘。:2004/06/29(火) 23:50
おもしれーネタスレだな

154 :名無し娘。:2004/06/30(水) 00:37
添削後も全然よくなってない気がするのは気のせいですか?
三田って誠広? なんであんな全共闘崩れをいまどき進めるのか意図も不明。

155 :馬鹿:2004/06/30(水) 00:44
だからお望みのままに。って言ってんじゃん。

添削後よくなってようが、
添削後も全然よくなってなかろうが、
もとの作品の価値には関係ないでしょ。

156 :名無し娘。:2004/06/30(水) 01:07
添削後よくなってなければそもそも添削の意味ないじゃん。本末転倒じゃない?

157 :名無し娘。:2004/06/30(水) 01:14
添削後よくなってない、三田は全共闘崩れ。

ゆえに小説「COLORS」はすぐれた作品。けちつけるな。

おっしゃるとおりだと思います。
作者もそう思っていてかまわないと思います。

158 :名無し娘。:2004/06/30(水) 01:22
>ゆえに小説「COLORS」はすぐれた作品。けちつけるな。

いやそんなことは言ってない。俺は添削屋さんだからこのスレの添削屋さん
のようなやり方はヤなの。添削は素材を良くするためにするんであって、素
材をバカにするような添削こそそもそも邪道。

このスレで続けるのはいかがなものかと思いますが、放棄してるので素材と
してCOLORをつかって正しい添削のあり方を追求するのなら付き合いま
すが、罵倒合戦しかできないのならサヨウナラ。

159 :名無し娘。:2004/06/30(水) 01:28

>アドバイスじゃないよ。罵倒。

>損なわれた「スレッドの流れや空気」とはどのような流れや空気ですか?

160 :名無し娘。:2004/06/30(水) 01:38
>>146-147
GJ

161 :158:2004/07/02(金) 00:04
さて添削でもするかと最初から呼んで見たらめちゃめちゃ面白いじゃないか
コノヤロウ。どうしてくれるんだ>>142 おまえの硬直した小説観を他人に
押し付けるなこのボケ。だれかどうにかして続きよませてくれ!!

162 :名無し娘。:2004/07/02(金) 19:22
新しいものを受け入れられなくなったとき、
人類は進化を放棄したのと同じである

163 :名無し娘。:2004/07/03(土) 00:50
作者さん帰ってきてよー(TДT)

164 :名無し娘。:2004/07/03(土) 07:49
小説は定義があいまいだからこそ小説
表現の仕方は作家によって違う
>>142はどうやらCOLORSという小説の表現にこだわってるだけらしい
小説形態にまでうんぬん言うのは明らかにお門違い

165 :名無し娘。:2004/07/04(日) 02:34
まあ、人に文句を付けてる暇があったら
自分の手で満足いく作品でも書けってこった

166 :名無し娘。:2004/07/08(木) 23:47
続き読みたい

167 :名無し娘。:2004/07/09(金) 01:39

作者です。色々ご心配をおかけして、また不快な思いをさせてしまって申し訳ないです。
蛇に睨まれた蛙らしく、じっと黙っていれば騒ぎにもならなかったんですが、
ついつい手を出してしまうところが私の(いつもの)悪い癖ですね。申し訳ないです。

作品の続きについては、いつかまた書くつもりでいますが、かなり先になりそうです。
なのでこのスレは再利用していただけるとありがたいです。

168 :罵倒屋:2004/07/09(金) 22:15
>>167
続きを書くのもいいが、まずは出したシロモノを書き直せよ。
初稿が完成稿なんて作家はプロでもめったいない。
最低でも編集者、場合によっては編集者の前に家族のレビューを受けてる。
初稿が完成稿でないことは、恥でもなんでもない。

あとな、小説を書くつもりならまずは小説を大量に読め。
知ったかが書き散らした「小説スレ」やエロゲーのシナリオじゃなくて、
世間一般に「小説」と呼ばれているものを一定量読んでから書け。
小説も、ボーカルや作詞作曲やダンスと同じく、相対化されることをちゃんと認識しろ。

169 :名無し娘。:2004/07/09(金) 22:20
蛇だ!
蛇が出たぞ〜!!

170 :名無し娘。:2004/07/10(土) 02:18
まあ三田なんぞ読む必要はないがな

171 :名無し娘。:2004/07/10(土) 08:20
削除依頼出していい?

172 :名無し娘。:2004/07/10(土) 11:27
プロの編集者キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!

173 :158:2004/07/17(土) 00:00
>>168
角を矯めて牛を殺すという言葉を知らんのか…。
もっともそれが目的なんだろうけどな。性質が悪いなお前。小説論やりたい
なら出版社にでも就職して小説家志望の先生たちを苛めてれば?

174 :名無し娘。:2004/07/23(金) 18:51
続行してください。

175 :名無し娘。:2004/07/24(土) 09:18
自演乙

176 :名無し娘。:2004/08/22(日) 04:26
c

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