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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜
- 88 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/09/20(土) 21:53
- 矢口真里は、松浦の話を聞き終わると「はぁー」とため息をもらした。
「まさか、石川達が何で安倍さんを……。おいら信じられないよ。」
矢口、松浦、小川、前田は、前田の左腕の応急処置をするために診療所に来ていた。
今は、矢口が丘での出来事を松浦から聞いるところだった。隣の部屋では小川が前田の怪我の応急処置をしている。
「信じられないかもしれませんがこれが真実です。ですから、AIRに会ったら注意してください。」
「う〜ん、とりあえず心に留めておくよ。」
「戻りました。」玄関の方で吉澤の声がする。「おかえり。」矢口は迎えにいった。
吉澤、辻、加護の3人は丘の様子を見に行っていのだ。
「ひぐっひぐっ。おやびーん。なっちさんがー、うぇーん。」
最初に入ってきた辻は、矢口の元に駆け寄り大声でなく。
次に入ってきた加護は、顔を真っ赤にし、今にも泣きそうだった。
最後に入ってきた吉澤は、いつもの陽気さは微塵も見せずに落ち込んでいるようだった。
そして、その吉澤の背中には安倍が──もう冷たくなっていたが──背負われていた。
「野ざらしのままじゃしのびなくて…。」
吉澤は診療所のベッドに安倍を寝かせる。
矢口が観察してみると胸に銃創があり、そこから出る血で衣装は真っ赤だったが、他は怪我もなく綺麗だった。
顔もこころなしか笑っているように見える。
- 89 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/09/20(土) 21:53
- 「最後まで笑顔か…。なっちさんらしいな。」矢口は呟いた。
「ええ、私が見つけた時から笑顔でした。」吉澤が後に続く。
「あ、あの。矢口さん。」
「ん? どうしたあいぼん?」
「安倍さんの手が前で組まれてたんですよ。あと、帽子と拡声器が近くにありませんでした。」
「手が組まれていたのって最初からじゃないの?」
「松浦達が立ち去る時は煙でよく見えなかったのでわからなかったです。
あと、帽子は……風で飛ばされたのかもしれませんね。拡声器は……AIRが持っていったのでしょう。」
松浦が割り込む。
「あの……、風はほとんど吹いていなかったような気がしますが……。」
「たしかに、そういう気もするね。」
治療の終わったらしい小川が前田とともに戻ってきた。
(拡声器を持っていったのはAIRじゃない気がする…)
矢口は何故かそう思った。
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