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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜

1 :ゼロ ◆5eqMCHlE :2003/08/04 22:42:31
このスレは、2003年のシャッフルユニット+αでのバトロワ風サバイバルゲーム小説のスレです。
残酷なシーンとか出てきますので、そういうの嫌いな方は見ないほうがいいです。
それでもいいという方がいれば──
少しの間、私の拙い小説にお付き合いください。


201 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/11(木) 22:02
田中はポケットから、後藤に見せた「貴方達の味方」と言う人からの手紙を見せた。
保田の顔色が徐々に変わっていく。
亀井は『ということなんで重要な問題は筆談がいいと思います。』と書いた紙を保田に見せた。
保田はその紙に、『わかった』と書いた。
「なるほどね〜。ノート型のXPか。モノはどこにあるの?」保田が聞く。
田中と亀井はPCのある場所に保田を連れて行った。

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202 :名無し娘。:2003/12/11(木) 23:18
斉藤さんは!?

203 :名無し娘。:2003/12/12(金) 22:50
石橋「臨時放送だ。只今、この島に新しいチームが到達したようだ。そのチームは芸能界には縁が無く、
   大学の出会い系スーパーフリーの幹部どもだ。勿論文字通りにお前たちをレイプしていくからな。以上だ!」
   
 スーパーフリー、元々は出会い系サークルであったが、スーパーフリーのパーティに来た
女子大生達を次々と強制猥褻していったレイプ集団となってしまった。

 其の幹部達の中でこの島に来たのは、和田真一郎を始め、沼崎敏行、小林潤一郎、小林大輔、藤村翔
、岸本英之、若松直樹、宇田篤史、小泉創一郎、吉野豪洋、高山知幸等である。
彼等はこのゲームで生き残ったら元の大学に復学し、スーパーフリーも復活することが約束されている。

スーパーフリーの幹部達のチームがこのゲームに参加したことでいったいどうなるのだろうか?

204 :名無し娘。:2003/12/12(金) 23:10
エロ小説でつね!

ここからの議論は批判要望板に移行するのかな

205 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/12(金) 23:57
「う〜ん、う〜ん」後藤は悪夢にうなされていた。
それはTVのニュースで見たことのある「スーパーなんとか」が参加すると石橋が放送する夢だった。
「う〜ん、ハッ!」後藤は目覚める。「何だ夢か〜」というと後藤はまた寝てしまった。

206 :ゼロ ◇ZERO/PNu7I :2003/12/13(土) 00:33
その直後、後藤の悪夢が正夢となった、

石橋「臨時放送だ。只今、この島に新しいチームが到達したようだ。そのチームは芸能界には縁が無く、
   大学の出会い系スーパーフリーの幹部どもだ。勿論文字通りにお前たちをレイプしていくからな。以上だ!」
   
 スーパーフリー、元々は出会い系サークルであったが、スーパーフリーのパーティに来た
女子大生達を次々と強制猥褻していったレイプ集団となってしまった。

 其の幹部達の中でこの島に来たのは、和田真一郎を始め、沼崎敏行、小林潤一郎、小林大輔、藤村翔
、岸本英之、若松直樹、宇田篤史、小泉創一郎、吉野豪洋、高山知幸等である。
彼等はこのゲームで生き残ったら元の大学に復学し、スーパーフリーも復活することが約束されている。

スーパーフリーの幹部達のチームがこのゲームに参加したことでいったいどうなるのだろうか?

207 :名無し娘。:2003/12/13(土) 14:18
>>203
>>206
荒らしですか??
ひどいことしますね。
作者さん、無視してがんがってください。

208 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/14(日) 20:34
WATER TEAM'S PHASE──

飯田達はあさみと村田の遺体をとりあえず使っていない教室に寝かせ、
逃げた矢口達が学校内に隠れていないか一通り探したが残念ながら見つけることはできなかった。
飯田達はとりあえず、吉澤達が寝ていた教室に戻った。
部屋に入り、教卓の上に山積みになったいるトランシーバーを見て飯田は愕然とした。
そしてゲームが始まって早々自分が「結構重いし、必要なとき持っていればいいから、とりあえず一まとめにしといて、
使うときは持っていくようにしよう。」と提案したことを思い出した。

がっかりしながらもトランシーバーの数を数えてみる。7つであった。
2つは見張りであるあさみとアヤカが持っており、あとは職員室と校長室に各1台。これはそれぞれ飯田と柴田が持っている。
7+2+2=11。つまり全部学校にあるということ、すなわち逃げたメンバーは誰もトランシーバーを持ってない。
(これじゃ逃げたメンバーと連絡取れない…。)

209 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/14(日) 20:36
それと、アヤカから襲撃者について聞いた。去年の秋に卒業した娘。と大変似ている実弟。
おそらく放送であった、6時からの参加者の一人が彼だろう。
「チーム」ということでもう1人、逆境にも負けないがんばり屋さんの少女の姿を思い浮かべる。
しかしその2人がおそらくあさみと村田を殺した。とは簡単には想像できなかった。

(もしも殺されたのが、ののや矢口だったら、私は怒り狂っているかもね。)
とそこまで考えたところで、あさみと村田の命と辻や矢口の命と均等に扱っていない自分に気付き、
少し落ち込む飯田。

だが、落ち込んでばかりもしていられない飯田は、捜索隊を出すことにした。メンバーは飯田、アヤカ、柴田。
もしかしたら、学校に戻ってくるかもしれないので吉澤と辻は学校で待機である。
「よっすぃ〜、何かあったら連絡をちょうだいね。」「はい。飯田さんこそ気をつけてください。」
飯田達は隠れるのに絶好な場所に当たりをつけ、吉澤と辻に見送られて学校を出発した。

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210 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/17(水) 21:05
AIR TEAM'S PHASE──

島の中央部の小高い丘、午前6時より少し前。
仲介役の中澤、AIRから石川と稲葉、合計3人が集まっていた。

時を石川達とともに、中澤と保田が倉庫へ着いた時に戻る。

中澤と保田が倉庫に付くと、高橋と稲葉が何も喋らず落ち込んでいた。2人にわけを聞くと、
大谷が海に飛び込んで自殺した、とのこと。そこからが大変だった。
みんなで港に行き確認すると、石川が稲葉に「稲葉さん、あなた何をしてたの?」と少し怒り気味に聞いた。
稲葉はSALTが来たこと、そして仲直りしたがっていること、明朝の放送後6時10分に丘で待っていること、
そして、SALTの人と話している間は大谷が一人だったことを説明した。

211 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/17(水) 21:05
この仲直りの件について、中澤がかなりの乗り気で「ほなら、仲介はわたしがやるわ。」と仲介役を買ってでて、
あまり乗り気ではなかった石川を説得し、石川も渋々仲直りOKした。
その後は夜になってしまい、暗い中、集会所に帰るのも危険ということで中澤と保田はとまらせてもらった。
次の日、夜明けとともに呼び出された保田と付き添いとして里田を集会所に向わせ、残りのメンバーは丘へ向かった。
丘の入り口まで来たところで2対2の話し合いということで、ミカと高橋を残し3人で上って行った。

6時になり3回目となる音楽が流れる。
「みなさん、ぐっもーにん!! バシタカです。それじゃ、死亡者発表するぞ。
 WATER、あさみ―カントリーの方な。それと村田めぐみ。以上2名だ。夜で明かりも少なくて、
 思うように殺し合いができなかっただろうが、夜も明け活動しやすくなっただろう。
 思う存分殺し合いをしてくれ。以上だ。」
放送は終わった。

212 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/17(水) 21:08
石川が他の2人を見ると、稲葉は平然としており、中澤は丘にあるポールについている拡声器を睨みつけていた。
やがて、前方から人の足音が聞こえてきた。石川が目を向けると丘に入ってくる前田と松浦の姿が現われた。

「お待たせしました。」前田が言う。
「2チームの仲介役として、あたしが進行させてもらってもいい?」中澤がSALTの2人に聞く。
「ええ。」「いいですよ。」前田と松浦はOKを出した。
「じゃあまず、それぞれのカバンの中から武器を出してわたしに渡してもらおうか。」

というと4人ともナップザックを開けて中の武器を取り出し、次々と中澤に渡していく。
中澤はそれを足元に置いた。石川も自分の天のむら雲を渡し、次にシグ/ザウェルを渡そうとしたが、
稲葉にそれを横から取られてしまう。稲葉はシグ/ザウェルの安全装置を外し、構え、
トリガーに手をかけて銃口を松浦に向ける。
「稲葉さん?」石川は稲葉の突然の乱行の理由がわからなかった。
稲葉は体をくるりと90度回転させると、そこにいた人物に向けておもむろにトリガーを引いた。パンと乾いた音が広がる。
銃弾は、不意をつかれた中澤のへそのあたりを貫通した。後ろに飛ばされる中澤。
「う、うぅぅぅ…」呻く中澤に稲葉は近づき、
小さな声で「ごめんな」というと今度は心臓目掛けてまたトリガーを引いた。パンと再び音が広がる。
中澤はびくんと体を揺らして完全に動かなくなった。すると稲葉は石川のほうを振り返ると銃を持ったまま突然走り出し、
石川に体当たりをした。2人とももんどりうって倒れる。

その横で「キャーーーーーーーーーーーーー!!」と松浦が甲高い声を出した。

中澤裕子:死亡 【FOOD 6人→5人】

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213 :名無し娘。:2003/12/18(木) 12:57
从#~д~#从<なんや、あのあっちゃんの態度は! 絶対納得いかへん。酒や! 酒もってこい!!

(o゚v゚o;)三          三( ;- Δ-)

(●;´ー`)<裕ちゃん、お酒なんかここにはないべさ。

( `_´)<自棄酒は恥ずかしいことではないです。


从*T 。.T从<死んじゃったんで自分の姿が鏡に写らないの。

( ;・e・)<そ、そうか。

214 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/19(金) 00:00
WATER TEAM'S PHASE──

探索隊の飯田・アヤカ・柴田はとりあえず近場の誰かが隠れることができそうな場所から探していった。
だがしかし、誰も見つけることができない。焦る2人にアヤカが提案する。
「みんなはきっと仲間達のところに向ったんじゃないんでしょうか?」
「それは、一理あるね。」飯田は思い浮かべる。「矢口は……、可愛がってくれている裕ちゃんのところかな?
それとも加護のところ? 藤本達は…、あややと小川のいるSALTのところ? 斉藤さんは…、ちょっとわからないかな。
……よし、とりあえずSALTのいる別荘に行こう。」
3人は別荘へと向った。

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215 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/21(日) 11:55
IR TEAM'S PHASE──

ミカと高橋は交渉している間階段下で待機していたのだが、彼女らの耳に2発の銃声の後少し経ってから、
「キャーーーーーーーーーーーーー!!」と誰かの悲鳴が丘から聞こえた。2人に緊張が走る。
(あの声は松浦サンかな。)ミカはナップザックからシグ/ザウェルを取り出し階段をしゃがみながら上がっていく。
高橋も後ろから菊一文字を右手にゆっくりと同じようにしゃがみながら付いて来る。
(昨日も同じことをした気がする。)
やがて、丘の様子が見えるところまで登ってきた。ミカは頭を少しだけ出して様子を伺う。
ミカは驚愕した、なぜなら石川と稲葉が倒れ、松浦と前田が立っていたからである。中澤の姿は見えない。
一瞬、2人とも銃で撃たれたのかと思い焦る。だが良く見てみると石川と稲葉の2人とも動いている。
少なくても生きているようだ。一方、松浦と前田の手には銃はないような気もする。
(状況がここからじゃまったくわからない。とりあえず交渉は成功とはいえなさそうね。
 ここで考えていても仕方ないか。)
「アイ」「はい?」「ワタシは出ていくけどアイはどうする?」「高橋も行きます。」「わかった。」
ミカは銃をとりあえずナップザックにしまうと、スタスタと丘の中央に向けて歩き出す。
途中で、松浦が奥のほうに泣きながら移動するのが見えた。前田は一度こっちを確認したが、
驚きの表情を浮かべたまま、ミカと高橋に対しリアクションを取ることはなかった。
2人が近づくと、石川と稲葉がちょうど起き上がるところだった。ちらっと見たが、大きな怪我とかはないようだ。
しかし、松浦が誰かに覆いかぶさるように泣いている。衣装からするとおそらく中澤だろう。
その顔には生気がまるでなかった。後ろで高橋がハッと息をのむ。

216 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/21(日) 12:01
一方、石川は起き上がるなり、稲葉に詰め寄っていた。「稲葉さん、どういうこと?」
稲葉は答える。「それはこっちのセリフ。なんで松浦に銃を向けたの?
仲直りするんじゃなかったん? 私が飛びついたけど、裕ちゃんが…、くそっ。」と言って地面を蹴る。
(????)突然の仲違いにミカは混乱していた。
石川も同じらしく目を白黒させていたが、「は? 何、それはどういう」
「うるさーい!!!」当たりに前田の叫び声が響く。
「あんた達がね、どうこう騒いだって中澤さんは生き返らないの。
 石川、あんたが松浦を殺そうとしたことは大目に見てやる。だからお前はここから姿を消せ!
 見ているだけで不愉快になる。そこの2人」とミカと高橋に視線を移す。
「石川をつれてここから出て行け!」
「は、はい。」前田の剣幕に圧されるようにミカは思わず返事をしてしまった。
石川の手を引き連れて歩き出す。石川は「なんでわたしが出て行かなくちゃならないの?」と納得していないようだ。
だが、ミカと高橋2人に引っ張られてずるずると引きづられるように移動していく。

ミカは稲葉が付いてきてないことに気付く。「稲葉サン、帰りましょう。」ミカは呼びかけた。
「……、私は残るよ。裕ちゃんをこのままにしとくわけにはいかへん。あとから戻るわ。」稲葉は残るらしい。
「……わかりました。」ミカは答えた。隣で石川が「チッ」と舌打ちをする音が聞こえてきた。

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217 :名無し娘。:2003/12/21(日) 14:07
从#~∀~#从y-~~<たまには死んだフリも悪ないな・・・

218 :名無し娘。:2003/12/21(日) 15:17
よくわからなくなってきた

219 :名無し娘。:2003/12/22(月) 06:03
>>218
うむ     でもそれだけに続きが気になる

220 :名無し娘。:2003/12/22(月) 11:44
石川の謀反があるんだとしたら、その描写が実際の行動の前に無いってのは・・・

221 :名無し娘。:2003/12/22(月) 17:48
ソルトと稲葉が石川を罠に嵌めたってことじゃないの?

222 :名無し娘。:2003/12/22(月) 20:46
まぁなんにせよ今の状態じゃどうにも言えんわな
これだけ絡まった糸を元に戻せたんなら、それこそ名作だな

223 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/23(火) 12:48
SALT TEAM'S PHASE──

小川と加護は、ミカ達とは反対側の入り口の下で待機していた。
前田の「何があっても、こっちからトランシーバーで呼びかけるまで出てきちゃダメだよ。」の言葉に従い、
2発の銃声、松浦のと思われる悲鳴、そして石川と前田と誰か(稲葉なのだが、小川にはわからなかった。)の
怒鳴り声が聞こえてきたが動かずじっとしていた。「プープー」トランシーバーが鳴った。
「はい、加護です。」「前田です。出てきてもいいよ。」前田だった。

2人が緊張しながら丘に上ると、そこには前田と松浦と稲葉の2人が居た。
気のせいか松浦が今まで泣いていたかのようにズズッと鼻をすすっていた。
「あれ? 梨華ちゃんは?」加護が尋ねる。
「ちょっとね。」答えたのは前田だった。

224 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/23(火) 12:49
その時小川に肩を叩かれる。「加護さん、あれ…。」と小川の指差した先には…。
お腹のあたりと左胸を打ち抜かれた中澤が仰向けになって倒れていた。中澤は微動だにしない。
「なかざわさん?」加護と小川はかけよる。「嘘…」
「最初は、石川は松浦を撃とうとしたの。」後ろから前田の声がかけられる。
「それに気付いた稲葉さんが、銃に取り付いて取り上げようとしたんだけど、
 2人が揉み合っているうちにトリガーが引かれちゃって、ちょうど中澤さんのいた方向に…。」
「ごめんね。加護ちゃんに小川ちゃん。私がもっと早く気付いていれば…。」稲葉が声を掛けた。

中澤裕子は加護が娘。に入った時のリーダーであった。
最初は、怖い人だと思っていて、ちょっとおっかなびっくりしていた。
教育係の後藤や、同期の3人と話すことはあっても、中澤と直接話すことはなかった。
しかし、加護が娘。として活動していくうちに、自然と中澤に対するイメージが変わった。
怖そうに見えるけど、平気で二日酔いで現場にくるし、結構涙もろい。
それからの加護の中澤に対する態度は、辻と2人で中澤を「おばちゃん」と呼んでいたところに表されるだろう。
「みそじ、みそじ〜」とからかう事もしばしばあった。

225 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/23(火) 12:49
そんなことを思い出していたら、加護の目から涙が落ちた。
(なんでや、なんでみんな血ィ流して死んでしまうんや? こんな下らないことで、
 昨日まで仲間だったうちらがなんで争わなあかんのや? なんでや? 教えてや、中澤さん。)
その最初の一粒がきっかけとなって、加護は中澤の手を握って再び泣き始めた。
小川は自分のポケットからハンカチを取り出し、そっと加護に渡した。

                   *            *

226 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/23(火) 21:26
加護が落ち着くのを見計らって、稲葉は話を切り出した。
「私、正直石川さんには正直、これ以上ついていけない。だから、AIRからSALTにチーム変更したいと思う。
 そこでね、SALTのみんなの協力が必要なの。」
「協力?」小川と加護が声を合わせて聞き返す。
稲葉はナップザックを開けると、バトロワのルールが書かれたプリントを出し、2、3枚めくると、
プリントを小川と加護に見えるように差し出した。「ちょっとここ読んでみて。」稲葉はプリントのある場所を指し示す。
小川が代表してその文章を読む。

「えっと、第13条、所属チームの変更について。所属チームの変更は、変更先の過半数以上のメンバーの承認があれば、
 これを認める。ただし、以下の場合は認められない。
 1 変更先のチームの人数がゲーム開始より多くなる場合(SALT 5人、AIR 7人、WATER 11人、FOOD 7人)
 2 チーム変更により変更元のチームの人数が0人になる場合   」
(こんなルールがあるの知らなかったなあ。ざっとしか読んでなかったからなあ。)
小川は読み終わると、プリントを稲葉に返した。
「つまり、加護ちゃん達が私のチーム変更を認めてくれればOKなわけ。」
稲葉はプリントを再びナップザックにしまいながら言う。

227 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/23(火) 21:27
「とりあえず、松浦からいきます。」松浦は少し落ち着いたようで、手を上げて話し始めた。
「私、松浦亜弥は、稲葉貴子のSALTへのチーム変更を認めます。」
「前田有紀は、稲葉貴子のSALTへのチーム変更を認めます。」次は前田だ。
「この時点で、過半数は超えているけど、私は全員の許可を得たいと思ってね。」
「えっと、加護亜依は、稲葉貴子のSALTへのチーム変更を認めます。でいいのかな?」加護も賛成したようだ。
「ありがとう。」稲葉が手でサインを出す。
(う〜ん、石川さんが松浦さんを撃とうとしたというのはちょっと信じられないけど、
 とりあえず稲葉さんの加入に反対する理由はないなあ。)小川は思った。
「小川麻琴は、稲葉貴子のSALTへのチーム変更を認めます。」
「ありがとう。これからよろしくね。」差し出された稲葉の手を加護は握り、小川も同様に握手をした。
その時、小川の心の中にあるアイデアを思いついた。
(これって大丈夫だよね? …うん、多分いけるはず。あとで加護さんに相談してみよう。)

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228 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/25(木) 21:37
WATER TEAM'S PHASE──

学校から逃げた矢口真里は、いろんなところに隠れながら転々とし、
とりあえず自分を可愛がってくれた中澤がいる集会所へ向かおうとしていた。

途中、丘のちょっと北側を通ったところで、SALTのメンバーである松浦・前田・加護・小川と、
なぜかAIRの稲葉が一人、歩いているのを発見した。そして、前田の背には──中澤が背負われている。
「裕ちゃ〜ん、裕ちゃ〜ん」矢口は思わず駆け出していた。
ところが、中澤は矢口がいくら呼びかけてもピクリとも動かないどころか、近づいてみてわかったのだが、
顔に生気がない。
そんな矢口に、加護がぽつりと、「あ、矢口さん。」と声を掛けてきた。
前田は矢口を確認すると、中澤をそっと近くの木の影に下ろした。

229 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/25(木) 21:38
「裕ちゃんは?」矢口は聞く。「中澤さんはもう…。」答えたのは前田だった。
矢口は中澤の胸とへそのあたりの銃創で、中澤に何があったかを知った。
「誰が?」「それは…。」前田が説明する。

SALTとAIRで同盟を組むために丘に集まったが、最初に武器を中澤に集める際に、突然石川が松浦に銃口を向けた。
それに気付いた稲葉が石川に取り付いて銃を取り上げようとしたが、もみ合っている際に2発、発砲されてしまい、
それが中澤の胸と腹に当たってしまい、それが致命傷になった。
SALTは中澤が打たれたのは稲葉のせいにするAIRをその場から追い出した。
そんな中澤をそのままにはしておけず、とりあえずみんなで慎重に運ぶことにした。
診療所の近くの安倍を埋めたところに一緒に埋めるつもりであった。

「石川が?」矢口にはにわかに信じがたい話だった。
「石川は、新垣の件があってから、SALTを目の敵にしてました。」
それから稲葉が石川がいかにSALTを目の敵にしていたか語った。
そして、稲葉がそんな石川についていけず、チームをAIRからSALTに変更したことも付け加えた。
(なるほどね。AIRとSALTには遺恨があるわけね。でも…。)

230 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/25(木) 21:42
「おいら、石川に話を聞いてみる。」矢口は決意した。「裕ちゃんをよろしくお願いします。」
「…わかりました。くれぐれも気をつけて。」「矢口さん、中澤さんは任せてください。」
小川のその一言を最後にSALTは去っていった。

(さて、どうしようかな? 倉庫へ行こうか。それとも向こうから来るのを待とうか。)
「矢口さん。」誰かに呼びかけられ振り向く。松浦だった。
「石川さんは、中澤さんのことでかなり頭に血が上っていると思います。
 …もしかしたら矢口さんを攻撃してくるかもしれません。何か武器は持ってますか?」
(そういえば、学校から出てくるときに慌てててナップザックしか持って来てないや。
 その中の武器といえば、毒蛾のナイフぐらいか…。でも…)
「大丈夫だよ。ま、ナイフはあるから。おそらく武器なんか使わないと思うし。」
「そうですが、一応のことはあります。」と松浦はデザートイーグルを矢口に握らせ、簡単な使い方を説明した。
「でも、松浦はいいの?」
「まだ安倍さんのもありますし、家に帰ればまだまだ武器はありますので。」
「…まあ、後で返すよ。」
「じゃあ。」松浦は別荘の方へと帰っていった。

─────────────────────────────────────────────────────

231 :名無し娘。:2003/12/25(木) 23:59
次に死んじゃう奴わかっちゃった気がするんだが・・・

232 :名無し娘。:2003/12/27(土) 13:23
>>231
わかってても言うのイクナイ!

233 :名無し娘。:2003/12/28(日) 22:18
>>231
おまいだ

234 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/28(日) 22:36
FOOD TEAM'S PHASE──

「う〜ん。」
保田は田中の持ってきたPCの前で腕を組み唸っていた。
最初にPCにあった「解説.doc」の中は、はじめは医学関係のわけのわからない文章だったが、
PCに入っていたとあるソフトで解析すると新たな文章となった。
そしてその文章には、今回の「ハロプロシャッフルゲーム」の様々なことが書いてあった。
スタッフの名前とどこで監視をしているか、警備の人数、ゲームの舞台となる島の建物の位置、
宝箱の位置と中身などなど。
(あの外国の兵士達は昨日一日の契約だけだったみたいね。ま、この辺はプラスになる情報っと。)
その中でも、保田が特に気になったのが首輪システムである。
やはりコンピュータで管理されているらしく、一応防御システムもあるみたいなのだが、
外からの攻撃にはあまり強くないみたいである。
(まあ、外から攻撃されるなんて思ってもみないでしょうけど。ここを突かない手はないわね。)
保田は首輪のシステムに侵入するつもりである。そこからどうするかはまだ未定だ。
とりあえず今は、ネット上に置いてある自分のデータをダウンロードしているところである。
(やっぱりデータが大きいと時間がかかるわね。)

235 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/28(日) 22:36
「プープー」その時、FOODのトランシーバーから呼び出し音が鳴った。
(そういえば、交渉が成功したら連絡するって裕ちゃんが言ってっけ。)保田は思い出す。
「保田です。裕ちゃん、どう? うまくいった?」相手が中澤だと思いそのつもりで呼び出しに答えた。が、
「こちら前田です。SALTの前田です。中澤さんのトランシーバーを借りました。
 交渉は決裂しました。それで、中澤さんは…………亡くなりました。」
「へ?」保田は突然すぎて前田の言ったことが理解できなかった。
そして、トランシーバーの向こうから流れる中澤が撃たれた経緯を、
どこか映画かドラマのストーリーを聞くがごとく、現実と認めることができずに、他人事のように聞いていた。
「そういったわけで、AIRには十分気をつけてください。
 あと、これからそちらへ中澤さんの遺品を届けたいと思います。それでは。」通信は終了した。

しばらく現実を認められずに、トランシーバーを握りしめながら、ぼーっとしていた保田だが、
はっと気がつくと、みんなのいる第一会議室(最初にみんなが寝かされていた場所)に走っていく。
中には、亀井・田中、そして目覚めた後藤がいる。どうやら朝食の話をしていたようだ。
「みんな、大変よ!」
3人とも慌てて入ってきた保田をみてびっくりする。「圭ちゃん、どうしたの?」後藤が心配する。
そこで、保田はさっき前田から聞かされた話を3人に話す。
「中澤さんが…、本当なんですか?」3人とも信じられないようだ。そこへ…

236 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/28(日) 22:37
「みんな、大変よ!」顔色を変えた里田とみうなが会議室に入ってくる。
「へ? どうしたの?」ちょっと前の自分とほとんど同じ行動の里田に保田は面食らう。
「中澤さんが亡くなったと、石川さんから連絡がありました。」里田は報告する。
「それ、私のところにも前田さんから連絡があったよ。石川が松浦を撃とうとして
 あっちゃんがそれに気付いて飛びついたんだけど、狙いが外れて裕ちゃんに当たったって。」
保田は後藤たちにした話を里田にする。
「え? あたしの聞いた話だと、稲葉さんが突然中澤さんを撃って、そのあと石川さんに体当たりして、
 松浦さんが大声をあげてミカさん達が駆け寄ったらいつのまにか石川が松浦を撃とうとしたことになっていた
 と聞きましたよ。つまり、石川さんは稲葉さんと前田さんと松浦さんの罠に嵌って言ってました。
 それで、あたしに『急いで戻ってきて。』と言ってきました。」

237 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/28(日) 22:38
「みんな、大変よ!」顔色を変えた里田とみうなが会議室に入ってくる。
「へ? どうしたの?」ちょっと前の自分とほとんど同じ行動の里田に保田は面食らう。
「中澤さんが亡くなったと、石川さんから連絡がありました。」里田は報告する。
「それ、私のところにも前田さんから連絡があったよ。石川が松浦を撃とうとして
 あっちゃんがそれに気付いて飛びついたんだけど、狙いが外れて裕ちゃんに当たったって。」
保田は後藤たちにした話を里田にする。
「え? あたしの聞いた話だと、稲葉さんが突然中澤さんを撃って、そのあと石川さんに体当たりして、
 松浦さんが大声をあげてミカさん達が駆け寄ったらいつのまにか石川が松浦を撃とうとしたことになっていた
 と聞きましたよ。つまり、石川さんは稲葉さんと前田さんと松浦さんの罠に嵌って言ってました。
 それで、あたしに『急いで戻ってきて。』と言ってきました。」

238 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/28(日) 22:39
「なにそれ? 随分情報が違っているわね…。
 とりあえず、その辺の検討はあとでするとして、里田さんは戻ったほうがいいわね。
 後藤、そしてみうなちゃん。里田さんを送り届けて。一人じゃ危ないし。」
「いえ、一人でも大丈夫ですよ。」
「何が起きるか分かりませんし、あさみさんが亡くなって、まいさんまで死んじゃったら私…。」
みうながあさみの死を放送で聞いた時の事を思い出したのか、少し目が潤ませ里田を説得する。
「わかったわ。それじゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます。」 
「じゃあ、圭ちゃん、行って来るね。」
後藤・里田・みうなは倉庫へと向った。

(石川が松浦を撃とうとしたせいで裕ちゃんが死んだというSALT。
 そして、石川を嵌めるためにはじめっからあっちゃんが撃ったというAIR。
 共通するのは裕ちゃんの死。…わけわかんないわ。)
保田は混乱していた。

─────────────────────────────────────────────────────

239 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/28(日) 22:39
すいません。236と237かぶっちゃいました。

240 :名無し娘。:2003/12/30(火) 16:38
>>239
ドンマイです。
いつもありがとう

241 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/30(火) 20:52
SALT TEAM'S PHASE──

SALTは別荘に戻ると、中澤を安倍の横に埋め、遺品を保管すると別荘の2階でFOODに連絡を入れた。
「ふう。」保田に連絡を入れた前田は一息ついた。「これでFOODは大丈夫ですね。稲葉さん。」
「ところがそうもいかないと思う。」横に居る稲葉はそう言った。
「どういうことですか?」松浦が聞く。現在ここにいるのは3人。加護と小川は1階で朝食の準備をしている。
「多分、AIRの里田がまだ集会所にいるから、石川から里田に連絡が行っていると思う、
 だからFOODのもとには、中澤の死に関して2つの理由が存在していることになる。
 …だから混乱はさせることはできても、一方的に石川のせいにでできていないんじゃないかな。」
稲葉は状況を分析する。そんな稲葉を見て、仲間にしてよかったと前田は心の底から思っていた。

                   *            *

242 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/30(火) 20:54
時はSALTが稲葉・高橋・大谷のいる倉庫に来た前日に戻る。
高橋が加護・小川とともに港に行き、松浦が姿を消したあとは、前田と2人きりになった。
前田は開口一番「単刀直入に言います。稲葉さん、SALTに来ませんか?」と稲葉を誘った。
「へ?」と驚く稲葉に前田は、本当はAIRと仲直りする気はなく、むしろ安倍を殺したAIRを滅したい事、
どうせ戻っても芸能界でもマイナー路線を行くくらいなら、状況次第でゲームに乗ってもいい事、
それには人生経験豊富な稲葉がSALTには必要な事を説いた。
「それはAIR全員の意見なの?」稲葉は聞く。
「いえ、加護と小川にはこの話はしてませんが、賛成はしてくれないでしょう。松浦はゲームの件には了解したようです。
 といっても理由は私と違って、こんなところじゃ死ねないというのが理由らしいですが。」前田が答える。

243 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/01(木) 18:21
稲葉は考える。AIRで自分が浮き気味な事、現リーダーである石川の資質。
少なくとも自分がAIRにいても役に立つとも思えない。だが、目の前には自分を必要としてくれる人がいる。
「──わかった。私も居場所はAIRではないと思っていたところだった。」稲葉は了解した。
「ありがとうございます。稲葉さんだったらいい返事をもらえると思ってました。」
「それはいいんだが、チーム変更ってどうやるの?」
「それは、」というと前田はナップザックからバトロワのルールが書かれたプリントを出し、
何枚かめくって稲葉に示す。そこには「第13条、所属チームの変更について。」と書いてあった。
稲葉はその後に続くルールを読んだ。
「こんなルールがあったとはね。ルールブックなんてぺらぺらとしか見なかったよ。」
「人数的には過半数なので、私と松浦で問題ないと思いますが、
 一応みんなに納得してもらうために、稲葉さんがうちに入る動機付けを作っておきたいと思います。
 とりあえず、石川さんを連れて明朝6時過ぎ、放送が終わってからぐらいがいいですね、
 島の中央部の丘に来てください。理由は『同盟を組むから』がいいでしょう。
 2対2で話し合いという条件も付け加えて置いてください。人数が多いと面倒ですから。」

244 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/01(木) 18:22
「うん、わかった。」
「それで、それでその場で銃を空にでも1発放って、それから石川さんにわざとぶつかってください。
 …でも、これはダミーです。状況的には、石川が私を撃とうとして、
 稲葉が取り付いて狙いが外れたということになってます。
 その時に松浦が大声を上げますので他のメンバーも来るでしょう。そうしたら、
 『石川さん、なんで同盟を結ぼうという時に騙まし討ちで前田を撃とうとしたの?』とキレて下さい。
 …まあ、もちろん嘘ですが、私も松浦も『石川が騙まし討ちしようとした』と声を合わせて押し切ります。
 それで、『騙まし討ちをする石川のいるAIRにはいられない』という名目でうちに入れるわけです。
 これから加護と小川も納得してくれるかと。」
「ふんふん。」(まあ、名目なんていらない気もするけど、まあいいや。)
「とりあえず私の、SALTのトランシーバーを置いておきます。何か連絡があれば聞かせてください。」
その時、港のほうで誰かが騒いでいるのに気がついた。
「何か外から声が聞こえない?」

                   *            *

245 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/04(日) 12:40
石川達が到着し、中澤が仲裁役を引き受けた事を知った稲葉は、他メンバーの目を盗んでSALTと連絡を取る。
「もしもし、こちら稲葉です。」
「はい。松浦です。前田さんはちょっと手が離せないみたいで。前田さんから状況は聞いてます。」
トランシーバーの向こうは松浦のようだ。
「わかった。ちょっと報告が。どうやら明日の集まりに裕ちゃんが仲介として来るみたい。
 で、作戦を変更と思って連絡を。前は空砲の予定だったけど、実際に裕ちゃんを撃つことにした。
 そして、その罪も石川に被せる。」
「…………………。大丈夫ですか?」向こうで息を呑む音がする。
「いくらみんなが声を揃えても裕ちゃんはごまかせないから。」
「…………………。わかりました。あ、これは前田さんと決めたことなんですけど、
 石川さんは前田さんを撃とうとしたわけじゃなくて、松浦を撃とうとしたことにしてもらえませんか? 
 そっちの方がインパクトあるので。」
「……うん。(まあ、どっちでもいいや。)」
「時間は、そうですね、6時過ぎのままでいいと思います。人数も2対2のままで。」
「じゃあ、時間は変わらずに。こっちは2人のままでいいわけね。わかった。それじゃ明日。」
「はい。また明日。」通信は終了した。

                   *            *

246 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/04(日) 12:41
一方、加護と小川は5人分のおにぎりを作っていた。
「加護さん?」「何?」「小川の話を聞いてもらえますか?」「いいけど、どしたの?」
小川は手を休めて話し始める。
「稲葉さん、うちに来たじゃないですか。」「そだね。あんなシステムがあるなんて思わなかったね。」
「それです。あのシステムってどこのチームでも有効じゃないですか。」「うんうん。」
「だから、WATERチームでも有効ってことですよね。」「そうなんじゃないの。」
「だから、加護さんと小川、2人でWATERに入れないかなあと思って。」
「へ? う〜ん。」加護は腕を組みしばらく考える。
「そっか。加護達もWATERの半分以上に賛成してもらえればWATERに入れるんだ。」
「そうです。あさみさんと村田さんには悪いですけど、ちょうど2人いませんし、
 おそらく賛成してくれると思います。」
「お〜、そだね。いいね、それ〜。まこっちゃん頭いい〜。」
「えへへ。」小川は照れる。「それで後でタイミング見計らって学校へ行きましょう。」
「前田さん達はどうするの? 正直に言うの?」
「そこが迷っているところなんですよね〜。多分素直に行かせてはくれないんで、
 メモだけ残して行っちゃおうかと思ってますけどね。」
「ま、その辺はタイミング次第でいいんじゃないの? とりあえずおにぎり作っちゃおうよ。」
「そうですね。」2人は再びおにぎりを作り始めた。

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247 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/06(火) 23:30
AIR TEAM'S PHASE──

一方、倉庫に戻ってきていたAIRチームは、里田に急いで戻るように伝えると、
石川が、ミカと高橋に先程の丘でのできごとの説明をしていた。
「じゃあ、いつの間にか石川サンのせいになってたわけですか。」
それまでじっと石川の話を黙って聞いていたミカが口を開いた。
「そうなのよ。ホント、わけわかんない。」
「とりあえず、稲葉さんが戻ってきたら聞いてみましょうよ。」高橋が提案する。
「そうね。…それにしても稲葉さん戻ってこないわね。」石川がまだ少し怒っているようだ。
「ワタシの考えが正しければ、稲葉さんは戻ってこないでしょう。」ミカが衝撃の発言をする。
「なんで?」「どうしてですか?」石川と高橋は同時に理由を尋ねる。

248 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/06(火) 23:32
「おそらくSALTは、石川サン、いやAIRを悪者にするためにそんなことをしたのでしょう。
 石川サンのせいで中澤サンが死んでしまったとなったら、FOODもWATERもAIRを責めるに違いありません。
 つまりはじめっから、SALTはうちと同盟する気なんて全くなくて、
 石川サンをはめるために丘に呼び出したのでしょう。稲葉サンはそれを知っていた…ノー、
 知っていたどころじゃありませんね。計画の一部を関わっていたのでしょう。
 目的を果たした今、『AIRにはついていけない』などの理由で稲葉サンはSALTのメンバーになっていると思われます。」
「他のチームのメンバーってなれるんですか?」高橋が少し訛って聞いてきた。
「ただ一緒に行動しているだけじゃ、そのメンバーで最後まで残っても1チームとして認識されてないから、
 いつまでもゲームは終わらないけど、公式に同じチームになると、1チームとして認識されてることができるから、
 そのチームの勝利になれる。具体的にどうやったら公式的にチームになれるかというと、これを見て。」
というとミカはゲームのルールブックを取り出し、第13条のところを見せる。

249 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/06(火) 23:34
「こんなルールがあったなんて知らなかった。」高橋は驚いている。
「ワタシもこういうルールがあることは知っていましたが、正直これを使う人がいるとは考えてませんでした。」
ミカはルールブックに目は通してあった。
その時、机をバンと叩いて石川が立ち上がった。
「それなら尚のこと、なんでそんなことをしたか聞かなくちゃいけなわね。」
顔に怒りが浮べながら、ナップザックに武器をしまう。「ミカさん、高橋、行くよ。」
「どこにいくんですか?」高橋が聞く。
「SALTのところよ。きまっているでしょう。」石川は(なんでそんなことを聞くの)といった表情だ。
「ちょっと待ってください。今から行っても『飛んで火に入る夏の虫』です。
 向こうは正当防衛とかなんとか理由をつけて、ワタシたちにに危害を加えるでしょう。」ミカが止める。
「何? じゃあ、中澤さんを殺された責任を背負って黙って待ってろと、そいういうわけ?」
「そうとは言ってません。誤解を解くタイミングは絶対にあるはずです。
 それは少なくても今じゃありません。『果報は寝て待て』です。」
「『善は急げ』とも言うわ。」
(善じゃないような…)高橋はそう思ったが口を出さなかった。

250 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/06(火) 23:35

「とにかく、マイが戻ってくるまで待っているべきです。」ミカはあくまでも慎重だ。
その言葉に石川は首を振ると、
「もういい。もういい。もういい。わたし一人で行くから。あなたたちはここでいつまでも待っていなさい。」
というと、倉庫の扉の方に向ってスタスタ歩き始める。
「ダメです。せめて冷静になってからにしてください。」ミカが追いかける。
そんなミカに向けて石川は銃口を向ける。「ついて来ないで。本当に撃つわよ。」
それを見てミカは「くっ、わかりました。とにかく気をつけてください。」と言うと諦めたかのように元の席に戻る。
石川はそれには答えず、倉庫の扉を開けると外へと出て行った。

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251 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/10(土) 23:28
WATER TEAM'S PHASE──

居残り組みの辻、吉澤が校門のところで誰か戻ってくるか見張っていると、
WATERの衣装を着た1人の人物が当たりの様子を伺いながら慎重に近づいてきた。
「「美貴ちゃん」」吉澤は藤本に見えるように大きく手を振る。
それが見えたのか、藤本はちょっと安心した顔になり校門まで歩いてきた。
「無事だったんだね。」吉澤がまずは聞く。「うん、ちょっとびっくりしたけど。」
「つぃを置いていくなんて美貴ちゃんヒドイ」「ごめんごめん。」

藤本は紺野と2人で役場の近くの民家に避難し、放送を聞いた後、
とりあえず学校の様子を見ようと藤本一人で学校まで戻ったことを説明した。
吉澤は、飯田達が捜索隊として外に出ていることを教える。

「じゃあ、飯田さんに迎えに行ってもらえばいいね。」「そうだね。じゃあ、連絡してみよう。」
吉澤はトランシーバーを取り出し通信のスイッチを押す。

252 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/10(土) 23:28
「こちら吉澤です。リーダー応答願います。」
「─wwヘ√レv…はい、飯田です…─wwヘ√レvv〜─」
「美貴ちゃんが戻ってきました。」
「─wwヘ√レv…そう…………よかった。…─wwヘ√レvv〜─」
「それで、紺野がまだ隠れているらしいんです。今から藤本に代わって場所を言ってもらうんで迎えに行ってもらえますか。」
「─wwヘ√レv…わかった。…─wwヘ√レvv〜─」
ここでトランシーバーを藤本に渡す。
「じゃあ、まず場所なんですが、役場のですねえ…………」
藤本は場所を飯田に説明した。そして最後に、
「迎えに行くときにですね、ドアの所で「BE ALL RIGHT!」を歌ってください。
 それが合言葉になってて、それを聞いて紺ちゃんはドアを開けますんで。」
「─wwヘ√レv…わかった。そうね、20分くらいでいけると思う。…─wwヘ√レvv〜─」
「じゃあ、よろしくお願いします。」

                   *            *

253 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/12(月) 22:41
紺野あさ美は、役場近くの民家で藤本が出て行って少々不安だった。
しかも、遠くの方で銃声のような音がしたからなおさらである。
必ず味方を連れて戻ってくると思っていたがそれでも、戻ってくるまでの1分が1時間にも感じられた。
(こんなことなら無理にでも付いていったほうが良かったのかな? でも足手まといになったら困るし。)
その時、民家のドアのノブがガチャガチャと回る音がする。が、鍵がかけてあるので開くことはない。
(美貴ちゃんだ!!)とすぐにでも鍵を開けようとしたが、藤本との約束を思い出す。
(そうだ、歌…。)しばらくドアの向こうの人物が歌いだすのを待っていたが、
紺野の期待に反して、その人物が歌いだすことはなく、ドアから離れていった。
(あれ? 別の人だったのかな? それとも合言葉忘れちゃったのかな?)
今野がそんなことを思っていると、ガッシャーンと庭に面しているサッシのガラスが割られる音がした。
紺野は慌てて民家の台所に逃げ込む。
侵入者はガラスの割れたところから手を入れて鍵を開け入ってくる。
紺野の耳に、侵入者の足音が聞こえてきた。

スタスタスタスタ……

侵入者はゆっくりとだが確実に台所に近づいてくるようだ。
紺野の心臓の音がバクバクと大きくなっていく。
(がんばれ、がんばるのよ、あさ美)
紺野はコンサート前にそうやっているように、自分の胸に手を置き、
息を整えるとかつてやっていた空手を思い出しながら、
思い切って台所から飛び出し侵入者へ向けて渾身の正拳突きを繰り出した。
「ぐっ!!」侵入者は吹き飛び、居間のテーブルに背中を思いっきりぶつけ、顔を伏せて痛がった。
「イタタタタタタ…、ひどいなあ、もう。…あれ、紺野さんじゃないですか?」侵入者は顔を上げた。
ユウキだった。

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254 :名無しさん:2004/01/15(木) 06:36
あぁ・・・

255 :名無し娘。:2004/01/16(金) 00:10
(♂´ Д `)<HEY!YO!

256 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/16(金) 00:26
EE JUMP TEAM'S PHASE──

ソニンとユウキは灯台に戻ってくると、それまで一睡もしていなかったソニンは、
(夜中はユウキが寝て、ソニンはずっと起きて、武器の使い方を調べたりしていた。)
「2時間ぐらい寝るから、見張りよろしく。」というと、座って壁にもたれながら眠ってしまった。
ユウキは最初の30分くらいはまじめに見張りをしていたが、そのうち飽きてきてしまった。
手元のレーダーの倍率を縮小したり拡大したりして遊んでみる。
すると、自分のいるところのわりと近くに、WATERのメンバーを示す青い点2つがあり、
そのうちの1つは動いてないが、1つは学校のほうへ動いていく。
つまり自分の近くに1人でいる人がいるということである。

(2人だったら、武器が優勢でもヤバいけど、相手が1人なら、女の子だし武器は有利だし問題ないな。
 さっきはソニンにおいしいところばかり取られちゃって、今度は俺の出番だ。
 ま、ソニンがおきるまでに戻れば問題ないっしょ。)
ユウキは立ち上がると灯台の階段を下り、扉から外に出て、鍵を閉め、レーダーを頼りに人物がいるところへ向う。

257 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/16(金) 00:27
そこへは15分ぐらいで着くことができた。レーダーを確認する。当たりに人は自分と建物の中にいる人物しかいない。
まずは玄関の扉のノブを引く。ガチャガチャ。やはりというか鍵は閉められていた。
(ま、そりゃそうだよな。)
ユウキは裏に回り、庭のサッシのガラスを開けようとするがこちらも鍵がかかっている。
庭の端にあったシャベルでサッシのガラスを割る。ガッシャーンという音がした。
ユウキは慎重に割れたところから手を入れ鍵を外し靴のまま中に入った。
レーダーで、相手の位置を確認する。台所の奥にいるようだ。
(こんなことなら手榴弾でも持ってくればよかったな。)と思ったが取りあえず中に進んでいった。
(ま、ある程度進んだら呼びかけてみるか。)
ユウキはゆっくり相手の方へ進んでいく。ある程度すすんだところで台所の奥から影が飛び出した。
(へ?)
影を確認した瞬間、腹に強い衝撃をうけてユウキは後ろに吹っ飛ばされていた。
今のテーブルに背中を思いっきりぶつけて、腹と背中の痛みでしばらく動けなかった。
落ち着いたところで顔を上げる。そこには構えたままの紺野の姿があった。
「イタタタタタタ…、ひどいなあ、もう。…あれ、紺野さんじゃないですか?」
ユウキは焦って年下に敬語を使ってしまった。

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258 :名無しさん:2004/01/16(金) 05:46
俺実はユウキヲタでした

259 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/18(日) 00:27
WATER TEAM'S PHASE──

「あれ? ユウキさん? ど、どうもすみません。」
紺野はよく知った人物の実の弟の登場に戸惑い、思わず正拳を見舞ってしまったことに頭を下げた。
「まあ、不用意に近づいた俺が悪いんだから。でも良かった。やっと人を見つけられて。」
「でも、こんなところで何を?」紺野の問いかけにユウキは自分の境遇を話した。
和田マネ(ユウキにとっては元だが)にだまされて連れて来られた事、ソニンと組まされてこの島に放り投げられた事、
しかしそのソニンとはぐれてしまい不安に震えながら一人彷徨っていた事、
とりあえずどこかの民家で隠れようとしていた事。(もちろん全てユウキのでまかせだが。)

この時、もしも紺野が逃げる前にアヤカから学校の襲撃者の人相などを聞いていれば相手に気を許しはしなかっただろう。
しかし、紺野にとって目の前にいるのは、敵ではなく同じ境遇の同情すべき人物だった。
紺野も自分の置かれた状況を説明する。「あ〜、こえ〜な〜、早く帰りて〜。」
少し落ち着いてユウキの周りを見てみると、懐中時計のようなものが落ちている。紺野はそれを手に取った。
紫の光点と青の光点が1つずつ見える。

260 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/18(日) 00:29
「これ、何ですか?」紺野は尋ねる。
「そ、それは、レーダーだよ。これでどのチームの人がどこにいるかわかるんだ。
 それが誰かまではわからないけれど。」ユウキはちょっと焦ったように答えた。
「この青い点が紺野さん。んで紫の点が俺。んでここを押すと倍率が変わるっと。まあ、いろいろ試してみなよ。」
紺野は試しに拡大してみる。島全体が移り、各メンバーがどこにいるかわかる。「へぇ〜」思わず感心する。
とりあえず、WATERを示す点を探してみた。学校である東の端に3つある。
(良かった…。学校は無事みたい…。)
他にも探してみると、学校の南側、ちょうど集会所との中間あたりの島の淵に点が1つ。
別荘と学校の間の診療所のあたりに点が3つ。島の中央よりちょっと南に点が1つ。
全部確認したところで倍率を小さくしていく。
最小から2番目の倍率になったところで、さっきは見えなかった緑の点が少し離れたところの北に1つ現われた。
「緑の点は誰を…!?」その時、紺野は自分の腰に衝撃を感じ、床に倒れる。
同時に右の腰の当たりに激痛を感じた。右の脇腹を見てみる。
へその横の辺りがパックリと割れており、中から内臓が見える。紺野は傷口を咄嗟に隠しながらユウキの方をみると、
彼は血で汚れた西洋風の剣を両手で握りながら笑顔を浮かべていた。
「な、なんで?」紺野は思わず聞いた。

─────────────────────────────────────────────────────

261 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/19(月) 22:08
EE JUMP TEAM'S PHASE──

レーダーを見つけられた時にはユウキは焦ったが、とりあえずレーダーに興味を持たせて何とかごまかした。
紺野はすっかりレーダーに夢中でいろんなところをいじっている。
ユウキは後手にエクスカリバーをそっと引き抜く。カチャと音がしたが紺野には気付かれなかった。
ユウキはゆっくりとエクスカリバーを前に持って行き、野球のバッターがボールを待つように右に体を捻り、
少しためて、紺野の横腹目掛けて振りぬく。
「緑の点は誰を…!?」エクスカリバーは何を喋ろうとした紺野の腰の当たりにヒットした。
剣はWATERの衣装を破り腰の肉をえぐった。
倒れこみ、何が起きたかわからずに苦しそうに横腹を押さえる紺野。

262 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/19(月) 22:11
「な、なんで?」顔を苦痛に歪めながら紺野は聞いてきた。
「わりいな。俺さ、このゲームで優勝したら芸能界復帰できるのよ。それに1人殺すごとに2000万円もらえんのよ。」
「く…。」紺野は右腹を抑えながら立ち上がり、庭の方に逃げようと進んでいく。
そんな紺野の足にユウキは自分の足を引っ掛けて転ばせ、うつぶせに倒し、背中を踏み体重を乗せ固定する。
「おいおい、人の話は最後まで聞かなくちゃって先生に教わんなかったのか?
 まあいい。いいことを教えてやろう。学校襲撃したの俺らなんだよ。お前らの仲間を殺したのは俺らだ。
 あと、ソニンとはぐれたって言うのは嘘。あとは本当だけど。ん?」
その時、紺野が何かぶつぶつ呟きながら泣いているのに気付いた。
「ごめんなさい。ごめんなさい。」

263 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/19(月) 22:12
このとき、もちろん紺野はユウキに謝ったわけではなかった。
(自分が油断したために、ユウキ達がまたたくさん人を殺してしまう。
 もしかしたら呼びに行ってくれている美貴ちゃんや、他のメンバーを殺してしまう。)
とハロプロの他のメンバーに謝っていたのだった。
紺野は、赤点での娘。入りや「うたばん」での怪我などの経緯から(自分が他の人の足を引っ張る。)
ということに敏感であった。

しかし、そんなことはユウキの知ったことではなかった。
「謝ったって許すわけねーだろうが、アホ。…まあいい、女の子が苦しがって喜ぶ程俺は変態じゃないからな。」
というとエクスカリバーを下向きに持つ。
「あばよ。」ユウキはエクスカリバーを足の下の紺野の心臓目掛けて振り下ろした。

紺野あさ美(モーニング娘。):死亡 【WATER 9人→8人】

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264 :名無し娘。:2004/01/19(月) 23:51
川o・-・)のネタスレで誇張されているキャラじゃなくて新鮮な感じがしました。
ここでお亡くなりになったけど

265 :名無し娘。:2004/01/20(火) 00:27
こんこ〜ん。・゚・(ノД`)・゚・。

266 :名無し娘。:2004/01/20(火) 23:04
ミキティがこんこんの敵を・・・

267 :名無し娘。:2004/01/20(火) 23:32
川oT-T)<人を信じたわたしが悪かったのでしょうか?

从;#~∀~#从<そ、そんなことないで。あれはユウキが悪いんや。
(●;´ー`)<そ、そうだべさ。
( `_´)<人を信じるのは悪いことではないです。


从*・ 。.・从<鏡に写らなくてもさゆはかわいいの。
( ;・e・)<それはよかったな。


( ;- Δ-) <お酒見つけたけど運べない…。
(;o゚v゚o)<手ぶらでは帰れないし…。

268 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/21(水) 21:45
FOOD TEAM'S PHASE──

後藤とみうなは、里田をAIRのメンバーのいる倉庫へと送る途中だった。
集会所と倉庫の道筋のもうすぐ半分になろうかというところで、
「プープー」とトランシーバーの呼び出し音が鳴った。
里田がトランシーバーを取り出し呼び出し音に応える。

「はい、こちら里田です。………はい。え? 本当ですか? それで……、はい。わかりました。
 とりあえずSALTの本部に向かえばいいわけですね。……はい。そっちも気をつけて下さい。では。」
「どうしたんですか?」みうながすかさず里田に尋ねる。
「うーん。梨華ちゃんがね、自分がSALTにはめられたって、SALTに怒鳴り込みに行ったらしいの。
 梨華ちゃん自身は、『ついてこないで』って言ったらしいんだけど、やっぱり放っておけなくて、
 ミカさんと愛ちゃんが梨華ちゃんにバレないように後をついていくことにしたんだって。
 そこで、SALTの本部に集合ということになったの。そこでなんだけどね…。」
里田が言葉を続ける前に、後藤が答えた。
「一緒に行くよ。梨華ちゃんが心配だし。みうなちゃんもいいよね。」「もちろんです。」
みうなも頷いた。
「じゃあ、とりあえず圭ちゃんに報告するね。」後藤はナップザックからトランシーバーを取り出した。

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269 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/25(日) 01:54
WATER TEAM'S PHASE──

紺野がレーダーで発見したWATERメンバー、学校の3人とは待機隊の吉澤・辻・藤本であり、
別荘と学校の間の診療所のあたりの3つの点は捜索隊の飯田・柴田・アヤカであり、
また、島の中央よりちょっと南の点が矢口である。

さて、集会所との中間あたりの島の淵の1つの点。
ここあたりは島の淵といっても海岸ではなく、切り立った崖であり海面まではゆうに10mはあるだろう。
(ここから落ちたらまず間違いなく死ぬだろうね。)
とおっかなびっくりと顔だけ出して海を見ている金髪のパーマの女性が一人。
もちろん、ボスこと斉藤瞳である。

270 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/25(日) 01:55
学校から慌てて逃げ、島の南東部の畑の農作業道具などを入れる倉庫に恐怖に震えながら隠れていたが、
明るくなり、放送で村田の死亡を知ると落ち込み、やがて殺されたらそれはそれでいいやと少し自棄になり、
外に出てフラフラしていた。そしてなんとなく島の南東部の崖に辿り着いたのである。

こっちの状況など知るよしもなく、気ままに飛んでいる鳥を見て少し落ち着くと、とりあえず仲間を探すことを決意する。
(まあ、WATERと合流するのが最善だけど、学校は危険かもしれないから、とりあえずFOODのいる集会所に向ってみよう。
 ま、いきなり撃ってくることもあるまい。こっちは手ぶらだし。)
斉藤は腹をくくって歩き始めた。

─────────────────────────────────────────────────────

271 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/26(月) 21:14
AIR TEAM'S PHASE──

紺野が最後に確認した緑の点、それは島の北西部の海岸沿いをSALTの本部のある北部に向けて歩いている
石川を示していた。その時、この時間に流れるはずのない音楽が流れる。

「どもー。中居正広です。まだ前回の放送から1時間半しか経ってませんが、
 ここで臨時の放送です。えー、チームの変更ですね。AIRチームだった稲葉貴子が、
 SALTチームのメンバーになりました。そんな感じですね。以上です。」

(やっぱり、あれはわたしを悪者にする罠だったんだわ。)石川は確信する。
(ますます、稲葉貴子に問い詰めなくちゃ気がすまないわね。)

海岸が終わり、やがてもうすぐ別荘というところで石川は声をかけられた。
「石川」
声のほうを見るとそこには真剣な顔をした矢口がいた。

─────────────────────────────────────────────────────

272 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/29(木) 23:43
WATER TEAM'S PHASE──

「あれ矢口さん、どうしてこんなところに?」石川は矢口の突然の登場に少し驚いたようだ。
「ま、いろいろあってね。」矢口はつれない。「…ところで石川はこれからどこに?」
「いや、ちょっとSALTの本部へと。」矢口の真剣な態度に少し戸惑う様子を見せる石川。
「チーム変更した稲葉さんを問い詰めるために?」
「それは、そうですよ。……って何で矢口さんが知っているんですか?」石川は驚いた。
「前田さんに聞いたんだ。石川が最初に松浦を撃とうとして稲葉さんが取り付いたんだけど、
 もみ合いの中、発砲されちゃってそれが裕ちゃんに当たって…。」
「それ、間違ってますよ。稲葉が一人で中澤さんを撃ったんです。
 始めっから、稲葉はSALTと組んでいたんです。私を悪者にするために中澤さんを撃ったんです。」
「え?」今度は矢口が驚いた。(話がよくわからないなあ。)
「でも、石川を悪者にするために裕ちゃんを殺したりはしないだろう。」
「それをしたんです。あいつらは!!」石川が語気を荒げる。
「で、稲葉さんに会って問い詰めるの? 『もしかして稲葉さんははじめっからSALTと組んでいたんですか?』って?」
「そりゃ、そうですよ。」
「ま、おそらく稲葉さんは否定するだろうね。『は? 何言ってるの?』って。そしたらどうするの?」
「そ、それは…」石川はもともと勢いでここまで来たので後のことはあまり考えてなかったようだ。

273 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/01/29(木) 23:43

「とりあえず、落ち着けって。」
「私は冷静です!! 矢口さんこそ、こんなところでブラブラしてないで帰ったらどうですか?
 じゃあ、私は行きますので。」石川は行こうとするが、矢口はそんな石川の肩を抑えて行かせないようにする。
「待ちなって。今あそこ行ってもしょうがないよ。とりあえずAIRの本部にでも帰って朝飯でも食べなって。」
石川は、自分の手で矢口の手を払いのけて別荘のほうへ向おうとするが、
矢口が素早く石川の前に回りこみ進路を妨害する。
「とりあえず、そこどいてください。話をするだけですから。」石川は明らかに苛立っていた。
「そういうわけにはいかないよ。今の石川は何をしでかすかわからないもん。」
矢口は、真面目だがその分キレたら手がつけられない石川の性格をわかっていた。
「フン。どうしてもどいてくれませんか?」「ああ、石川が帰るまでね。」2人とも譲らない。
「これでも、どいてくれませんか?」石川はナップザックからシグ/ザウェルを取り出すと、
銃口を矢口のほうへ向けた。

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274 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/01(日) 00:56
SALT TEAM'S PHASE──

SALTチームは、加護と小川が握ったおにぎりを食べ、
その後、前田・稲葉は中澤の遺品を届けに集会所へ行き、松浦は2階で休憩している中、
加護と小川は1階で書き置きの手紙を書いていた。

「よし、終了っと。」小川はボールペンを置いた。
「じゃあ、とりあえず加護が読んでみておかしかったところは言うね。」加護が読み上げる。
「えっと、
『前田さん・亜弥ちゃん・稲葉さんへ
 私たち、加護亜依と小川麻琴がみなさんに黙ってここから出て行くことをお許しください。
 みなさんは私たちに良くしてくれました。そのことには感謝していますが、
 私たちは友達と一緒になるためにここを出て行きます。わがままを言ってごめんなさい。
                                加護亜依・小川麻琴』
 う〜ん、大丈夫なんじゃないかなあ。加護はあんまり文章書くのが苦手なんで参考にならないと思うけど。」
「じゃあ、とりあえずこれで行きましょう。」小川はテーブルの上に手紙と自分と加護のトランシーバーを置き、
2人は外に出るために玄関に行き、靴を履き始めた。

275 :名無し娘。:2004/02/02(月) 20:55
ドキドキ

276 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/03(火) 01:01
と、そこへ…。「あれ、2人ともどこへいくの?」2階からちょうど松浦が降りてきた。
2人は気まずい顔をし、お互いを見るが、加護が決意し松浦に話し始める。
「……というわけで、加護たちは学校へ行こうと思ってます。裏切りだと言われても仕方ないと思ってます。
 でも、加護たちはそれでもののや紺ちゃんと同じチームになりたいんです。
 だから、加護たちがここから出るのを許してください。」加護は手と手を合わせて祈るポーズを取った。
「お願いします。」小川も同調する。

それまで黙って聞いていた松浦を口を開く。
「いや、許すも何も、松浦はそういうのいいと思うなあ。友情かあ。いいなあ。」うんうんと大きく頷く。
「そういうのいいよね。おそらく、WATERのみんな賛成してくれるだろうし、問題ないんじゃないかなあ。」
「行かせくれるの?」「許してくれるんですか?」加護と小川の顔が輝く。
「許すも何も、どっちにしてももうWATERに行くって決めているんでしょ?
 なら、行ってらっしゃい。でも、びっくりした〜。2人にそんな行動力があったなんて〜。」
松浦は感心をしたようだ。
「「ありがとうございます。」」2人は声を揃えてお礼を言う。
「ここからちょっと海岸沿いに行ったところに矢口さんがいるから、矢口さんと合流するといいんじゃないかな〜。
 あ、向こうに着いたら、ミキスケによろしくね〜。」
「わかりました。」加護と小川は松浦に手を振ると扉を開け、WATERの仲間となるために外へと飛び出した。

277 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/03(火) 01:02
                   *            *

松浦は加護と小川を見送ると、再び2階に上がりベランダに出て双眼鏡で外を見はじめた。
加護と小川が、待ちきれないとばかりに走っていく。
(あの2人の離脱はちょっと早かったなあ。まさか、2人だけで離脱の計画を立てるとはね。
 本来は松浦が2人に話を持ちかけるはずだったんだけど、ま、いいか。)
松浦は双眼鏡を2人が向っていく方向に向ける。
するとそこには……、銃らしき物を矢口に向けた石川の姿が映った。
(こっちは……、まあ順調かな。まだ油断はできないけどね。さて、どうなるかな?)

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278 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/06(金) 23:21
AIR TEAM'S PHASE──

石川が矢口に銃口を向けたのはもちろん本気などではなく、倉庫でミカにしたように脅しの意味を持っていた。
ミカがそうしたように矢口はどいてくれる、石川はてっきりそう思った。
だがしかし、ミカと矢口は石川とのつきあいの深さの度合いが違った。
石川の目の前で矢口はため息を付くと首を振り始めた。
(???)
しばらくあっけに取られていた石川の視界からふと矢口が消えると、お腹の当たりに衝撃を受け後ろに倒れる。
どうやら、矢口にタックルさせられたようだ。頭を地面に打ち付けられ、数秒の間行動が取られなかったが、
ハッと覚醒し、「いたた」と言いながら立ち上がった石川が見たのものは、
倒れた時に思わず手放してしまったシグ/ザウェルを遠くへと放り投げた矢口の姿であった。

頭を打ったこと、そして自分の思い通りにならなかったことにカッとした石川は、思わず斬鉄剣を鞘から抜く。
再び振り返った矢口が殺気に気付き、咄嗟にナップザックに手を入れ、デザートイーグルを取り出した。
(結局、みんな、みんな、私をっ、はめようとしてっ!!!)
石川は完全に理性を失い、自分の取り出したものに唖然としている矢口に斬りかかった。
矢口は偶然、手に持っていたデザートイーグルで斬鉄剣を受けることができた。

279 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/06(金) 23:21
カキーン

金属音が当たりに響いた。
矢口の運もそれまでだったようで、デザートイーグルは斬鉄剣の勢いを消せずにはね飛ばされた。
「ちょっ、ちょっと待っ……」
そんな矢口の声を無視し、石川は今度は矢口の喉元を狙って突きを入れる。
斬鉄剣の刃は、咄嗟に出された矢口の右手を貫通し、矢口の喉の下部に突き刺さった。
石川が斬鉄剣を引き抜くと、矢口の喉から血が飛び散りはじめた。石川の上半身が矢口の血で赤く染まっていく。
「ぐぼっ」矢口は口から血を吐き出し絶命し、ゆっくりと後ろに倒れた。
そんな矢口を見て、石川はふと我に返る。(あれ? 矢口さん、なんで? わたし…いま、何かした?)

「うわああああああっ」1人の人物の悲鳴が石川の右横の茂みから聞こえてきた。
石川はその茂みの方を向く。そこには尻餅をついた加護と、そんな加護を見て慌てている小川の姿があった。

矢口真里(モーニング娘。):死亡 【WATER 9人→8人】

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280 :名無し娘。:2004/02/09(月) 01:03
おぉ・・・バトロワものではほぼ最後に残るのがセオリーの矢口が・・・
今までに無い感じ。期待だすん

281 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/09(月) 12:54
from ******@jp-t.ne.jp
to *****@docomo.ne.jp
subject PCについて

例のPCセットは田中れいなちゃんを通じて、FOODの保田さんに渡ったようです。
現在は、カメラの死角でいろいろ試しているようです。
知っているかとは思いますが、保田さんはPCには詳しいようでとりあえずは一安心です。
首輪システムについてもワード文書にいろいろ書いておきました。
保田さんがもしシステムに侵入してきたら、こちらも同時にアクセスしてカモフラージュする予定です。

                   *            *

from *****@docomo.ne.jp
to ******@jp-t.ne.jp
subject Re:PCについて

報告ありがとう。そっかあ、圭ちゃんに渡ったのかあ。ならばとりあえず安心。
わたしはここで祈ることしかできないけど、みんなをよろしくね。
わたしにできることがあったら、何でも言ってね。

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282 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/11(水) 23:28
FOOD TEAM'S PHASE──

後藤・みうなが里田のつきそいで倉庫に向った後、亀井は田中とともに2階で見張りをしていた。
「……、というわけで宝箱はたくさんあると思うと。れいなが見つけたのは2つやけど。」
「2つ目がパソコンで、1つ目がこれだったのね。
 ふ〜ん、これってこんなふうになってたんだ。でも、それってサイズ的には合ってるの?」
「サイズは…、れいなんぴったりの大きさばい。やけんSサイズってことやろか?
 表示がなかからわからなかよ。」
「まあ、これはれいなが着ていて大丈夫なんじゃないかな? あとみんな体小さくないし。」
「やったらそうさせてもらおっと。あ、あれ? 誰かおる。」
れいなが指差した方向には、赤い服を着た女性が地図を見ながら近づいてくるところだった。
「あれは、WATERばいね?」「そう、だと思う。誰だろう?」亀井は答えた。
「あ、そうだ。」と田中は声をあげるとブレーザーR93(弾はぬいてある)のスコープを覗く。
「あ、ボスさんだ。メロンの斉藤さんばい。」
「保田さんにとりあえず知らせよう。」亀井は階段を下りる。「れいなも行く〜。」田中もついて来る。

283 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/11(水) 23:29
保田は2人の話を聞くと。「斉藤さん、どしたんだろう?」と言いながら立ち上がり、
集会所の出口のほうへ向う。2人はその後に続く。
入り口まで来て、保田は「あ、2人はここで待ってて。ま、大丈夫だろうけど。」
と言うと一人で外へ出て行った。
2人は再び2階に上がり、2階から保田と斉藤の様子を眺め始めた。

「斉藤さ〜ん」と斉藤に呼びかけながら保田が近づいていく。
「大丈夫かなあ。」斉藤をよく知らない亀井はちょっと心配だった。
地図を見ていた斉藤はハッとして顔を上げ、保田を確認したのか笑顔を浮かべ、保田に向けて手を振り返した。
そして保田と斉藤は仲良さそうに話しはじめ、やがて2人で集会所の方に戻ってきた。
「大丈夫……みたいね。」田中がそれを見て安心したように言った。

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284 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/14(土) 13:54
WATER TEAM'S PHASE──

飯田さんから「紺野と合流したよ。」って連絡がなかったからおかしいと思ったんだ。
吉澤達がいる学校でもみんなそのことには何となく気付いていたけど、誰も口にだしてなかったよ。
ミキティはちょっと落ち着きがなかった。吉澤もちょっと普通に喋っていても、
(何で連絡ないんだろう。)と心の中では思っていた。
まあ、ののは飯田さんたちが戻ってきた時に「あれ? こんちゃんは?」と聞いていたから、
本当に気付いてなかったかも知れないけど。

飯田さんはそんなののの質問に、いったん悲しい顔をしたがすぐに気を取り直し、息を整えて、
「紺野は、このよにはもういないの。」と発言した。
吉澤は最初、「このよにはもういないの」の意味がわからなくて、(まあ、理解したくなかったんだけど)
唖然としていた。残る2人も何も喋らずあたりはシーンと静まり返っていたんだけど、そんな時、
「いないって、どういうこと?」
と静寂を破ったのはミキティだった。その言葉を受けて飯田さんは説明をしたんだ。
ミキティの言われた家にたどり着き、入り口で歌を歌ったが反応なく、裏に回ってみたところ、
庭に通じるサッシのガラスが割られており、そのサッシの近くに既に事切れていた血まみれの紺野がうつぶせで倒れていた。
そしてその紺野の左胸には、するどいもので刺された跡があった。
飯田さん達は、そんな紺野をその家の庭に埋葬してきたと語った。

285 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/14(土) 13:55
話の途中から、ののの目からは涙がこぼれていて、話が終わった途端、「うわーん」と声を出して泣きはじめ、
吉澤の体にしがみついてきたんだ。
ミキティは、「う、嘘でしょ? 本当は元気なんでしょ? 美貴達を驚かそうとしているんでしょ?」
と飯田さんの腕を強く握っていた。そんなミキティに飯田さんは首をゆっくりと横に振った。
するとミキティは「嘘、嘘、うそ…」とその場に崩れ落ちてしまったんだ。

飯田さん達はのの達が心配だったけどこれ以上被害が広がらないようにとまた捜索に出かけていった。
出かける間際、吉澤に「吉澤、2人をよろしく…」と言い残していった。
ののは、心労から保健室で寝込んでしまった。
昨日まで仲良くしていたメンバーが死んでしまったのだ、無理もない。
ミキティは「一人になりたい。」と端の教室に篭ってしまった。
紺ちゃんが死んじゃったのは一人にした自分のせいだと思っている節がある。こっちも心配だ。
吉澤はとりあえず二人に何か食べてもらおうと、食べ物を探し始めた。

                   *            *

286 :名無し娘。:2004/02/16(月) 21:01
むう。

287 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/17(火) 00:21
紺ちゃんが死んじゃったのは、わたしのせいと思っていた。
自分1人だけでなく、紺ちゃんも連れて行けば死なずにすんだ。
始めは自分を責めて涙を流したけど、そんなことをしていてもなにもならないと思った。
何よりも自分の気がすまない。とりあえず紺ちゃんの仇を討つと心に決めた。
そう決めると心が落ち着いてきた。
ま、昔から、立ち直りは早いほうだったのよね。
それから冷静に分析をしはじめた。
学校の勉強とかは苦手だったけど、考えること自体は好きなのよ。わたし。

自分達が民家に一度隠れ、その後、学校に様子を見に行くときに、
様子を見に行くのは隠れているよりも、危険とわたしは考えていた。
移動しているときに襲われるかもしれないし、学校に襲撃者が居座っている可能性もある。
だから紺ちゃんを置いていった。だが、それは違った。紺ちゃんは殺された。隠れていた民家で。
何らかの理由で外に出てそれで殺されたのなら外で紺ちゃんがみつかったはずである。
外で殺されて犯人が家の中に入れたという可能性はあるが、わざわざそんなことをする理由がない。
中で見つかったということは…。紺ちゃんが気を許し、相手を中に入れたということ?
いや、それは違う。だったら、サッシのガラスが割れているわけがない。
まあそれすら偽装とも考えられるけど、あのあまり自ら前に出て行こうとしない分、人に恨みを買いにくい
紺ちゃんを偽装して他人のせいにしてまで殺したいと思う人がいるとは思えない。

288 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/17(火) 00:22
ということは、やはりサッシのガラスを割って無理矢理侵入したと考えるのが普通だろう。
…でも、隠れている紺ちゃんをどうして? 中から紺ちゃんがゴキブリかなにかみつけて大声をだした可能性はあるけど。
でも、人物を探せる装置みたいなものがあると考えるのがスジかな。
うたばんのスタッフは、首輪で生存確認しているってことは、もちろんコンピュータで管理しているってことだよね。
だからそのシステムを利用して、レーダーみたいのが作ることができてもおかしくはない。
原作だって、杉村がそういうの持っていたっけ。
殺された相手は……、純粋に殺しを楽しんでいる連中かな。
すると…、あさみさん達を殺したあの2人って見るのがスジね。
チームの人数と装備の豪華さが比例するとなると、レーダーがあるとかなり有利だから、持っているとすればあとはSALT。
だけど、同じ娘。メンバーの加護ちゃんやまこっちゃんが紺ちゃんを殺すわけないし、
亜弥ちゃんだってそう。まあ、前田さんは話したことないからよくわからないけど。
やっぱりあの2人か…。

そして、仇を撃つ方法をなんだけど…。
相手は隠れている人物を狙う卑怯者である。ならば自分が囮になればいい。のこのこ登場したところを…。
ま、正直言って武装的には不利なのはしょうがない。あとはいかにしてうまくやるか…。
そう考えると、教室にあったノートにボールペンで、自分は紺野の仇を取るとメッセージを書いた。
普通に言っても止められるだけだしね。

289 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/17(火) 00:23
そして、わたしは自分の装備を確認すると、教室から校庭に出てそこから学校の外に出た。
校門を通って外へ出ようとするが、そこにはよっちゃんが待っていた。
「行くの?」よっちゃんはそう聞いた。「もちろん。止めるつもり?」
「いや」よっちゃんは首を振った。「止めても聞かないだろうし。それよりも…、朝食まだだったよね。」
そう言うとよっちゃんは手にもっていた2つのアルミホイルで包まれたものをわたしに渡した。
「これは?」
「おにぎり。昨日のご飯の残りだけど急いで作った。
 オレ、料理とか作らないから形がガタガタだけどさ。何も食べないよりましだと思って。」
と照れて鼻をかきながら言った。
「ありがとう。」わたしは笑顔で答えた。「じゃあ、行って来る。」
「藤本」よっちゃんは呼びかけた。「何?」「生きて帰って来いよ。」
「あったりまえよ。」わたしはよっちゃんに背中をむけたままそう答えるといささか早足で歩き始めた。

                   *            *

だが2人は知らなかった。このときが2人の今生の別れであることを。

─────────────────────────────────────────────────────

290 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/21(土) 10:38
AIR TEAM'S PHASE──

ミカと高橋は石川の後を追っていた。といっても砂浜を歩くとついていっていることが石川にバレるため、
幾分、内陸よりの防風林のあたりを歩く。途中まで歩いたところで、つんつんと高橋に背中をつつかれる。
「ん?」「誰かが近づいてきます。」と高橋が指差した方には、1人の少年がいた。
その少年は、敵意がないことを示すかのように両手をあげてスタスタと歩いてくる。

(あれは…、ユウキ? なんでこんなところに。)ミカは不思議に思った。
「あ〜、良かったやっと人に会えた。」ユウキはホッとした顔をしている。
「あれ、ユウキさん、何でこんなところに?」横の高橋がミカと同じ疑問を持っていたようだ。
それからユウキは自分の境遇を話し始める。「うたばんのやつら許せないっすよね〜。」
ユウキが2人に話したことは実は、さっきユウキが紺野に話したのと同じような内容なのだが、
ミカと高橋はそれを知る由もない。

291 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/21(土) 10:39
ユウキと同年代の高橋の反応は、「この人もあっし達と同じなんだ。」という、さっきの紺野と同じであった。
ところがミカは気付いていた。ほんのわずかだが、それは簡単には取れはしない、血の匂いを。
匂いは目の前の少年から感じられた。
(何かにぶつけて傷を負ったという可能性もあるけど、警戒するに越したことはないか。)
そこでミカは尋ねた。
「それで、どうしたいの?」(一緒に行きたいなんて言い出したら厄介ね。)
「そうですね…。いえ、そんなに難しいことではないですよ。」
ユウキはズボンの後ろからワルサーを取り出し、ミカへ向けて銃口を向けようとした。「黙って死んで…」

ミカはユウキに銃口を向けられて、いや向けられる前からユウキに向ってダッシュで移動し、
ユウキが銃口を向けた時は、ユウキの右手に強烈なパンチを見舞っていた。
思わずユウキは地面にワルサーを落としてしまう。ワルサーは2人から2mぐらいの位置に転がった。
同時にワルサーを取ろうとする2人。ワルサーを手に取るタイミングは同じで2人はもつれ、転がりながら
ワルサーを奪い合う。

「アイ!! 早く行って!! 石川サンのところに!! 早く!!」
もつれながらミカが唖然としている高橋に叫ぶ。
「え、でも…。」高橋は決断がつかない。
「いいから早く!! ワタシも後で必ず向うから。」ミカが更に声を張り上げる。
「わ、わかりました。必ず来てくださいね!!」
高橋はダッシュでその場を走り去り、SALTの本部である別荘へ向った。

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292 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/23(月) 22:51
EE JUMP TEAM'S PHASE──

人は「やってはいけない」と言われるとそれをしたくなるものである。
特にハイティーンの年代はそれが顕著で、だから喫煙や飲酒をしたり、学校の校則を守らなかったりする。
『ここで人を殺しても、罪には問われならないぜ。』
という石橋の説明の時の、社会的に何の効力も無い言葉は、ユウキの理性を打ち崩した。

「くくくく、クククク。」
紺野の命を絶ったユウキは、罪の意識どころか、
殺人という究極のタブーを破ったという精神的な高揚を感じていた。
「何だ、人なんて簡単に死ぬんじゃないか。」
人の命を奪うことに関して悦びすら感じていた。
「こんな楽しいことを、あいつ(ソニン)はやっていたのか。ずるい女だよなあ。あははは。」
そんなことさえ思った程だ。

293 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/23(月) 22:52
紺野を殺害した民家を出ると灯台へ歩きながら、ユウキは手元のレーダーのスイッチを入れた。
「次は、誰にしようかな?」
まずは目に付いたのが1人でいる緑の点(石川)。だが、この点はユウキから離れて北に向っており、
1つの青い点に近づきつつある。ユウキが自分の近くにいそうな人を探す。
近くに1人だけの人物はいないようだ。
(まあ、1人速攻で殺せば2人相手も大丈夫かな。)
とそこに、さっきのAIRの1人を追いかけるようにAIRの2人がユウキのいるところへ近づいてきた。
ユウキはレーダーを頼りに、その2人に気付かれないが、誰だかわかるところまで近づいた。
それはテンガロンハットをかぶった人と、水着みたいな衣装を着ている人であった。
そして2人とも衣装は青と白であった。ユウキは参加者一覧をめくる。

(あれは…、ミカと高橋愛か…。外人は腕っ節が強そうだが、
 高橋は足は速そうだけど力は弱そうだし根性もなさそうだな。
 あの外人さえ殺せば、高橋は余裕だな。ま、逃げられる恐れはあるだろうけどな。
 さっきの紺野と同じ手で行こう。さすがに血で汚れているこの剣を持って行くとヤバげなので置いていくか。
 ワルサーと紺野が持っていた鉄の爪さえあれば、とりあえずは何とかなるか。)
ユウキはエクスカリバーを草むらに隠すと、ほっとした顔を作り2人に近づいていった。

                   *            *

294 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/02/26(木) 15:23
油断したミカを撃ち、その後高橋も殺すはずだった。だが、いち早く反応されたミカに阻止され、
しかも高橋に逃げられてしまった。
砂浜にでも入り込んだのか、2人で転がるうちに服の中に砂が入り始め不快感をもよおす。
だが、そんなことを気にする暇はなかった。ワルサーをミカに奪われるかもしれない。
ユウキがワルサーに気を取られているうちに、ミカがユウキをマウントポジションに取った。
ユウキはワルサー右手で掴んでいたが、その右手もミカに押さえられて持つことが出来ない。
ミカは空いている右手でユウキの顔面を強打する。ユウキも左手でガードしようとするが、
相手は女性とはいえ、欧米人とのハーフであり、力はユウキ以上である。
ミカはガードの上から遠慮なく強打してくる。そのうち左手のガードも外され、顔に何発も拳を食らった。
そのうち、激痛と共に鼻の穴から生暖かい血が出てくるのがわかる。
「やめろよ。わるかったよ。俺がわるかったよ。」ユウキは思わずわめく。

とその時銃声がターンターンと数発、あたりに響き、ユウキの顔面への強打が止む。
鼻から下を血だらけになったユウキがミカの方を見ると、
ミカは自分の左肩を押さえていて、指の間から血が滲み出してきた。
その苦痛に歪んだ顔はユウキではなく2人の左のほうを向いている。
ユウキはミカの視線を追う。…そこにはうつ伏せに寝転がり、ブルーノを構えたソニンの姿があった。

─────────────────────────────────────────────────────

295 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/03/02(火) 02:01
EE JUMP TEAM'S PHASE──

仮眠をとっていたソニンは、ふと目覚めるとユウキがいなくなっていることに気づく。
トイレにでも行っているのだろうと思い、しばらく待ってみたが一向に戻ってくる様子はない。
ソニンは、武器庫になっている灯台の階段の途中にある物置へ行くと、もう1つのレーダーを手に取る。
(学校を襲撃したときは、破損するといけないので置いていった。)

スイッチを入れ、ユウキを探すとわりと近くでAIRの2人(ミカと高橋)に近づきつつあるところだった。
(何やってるんだ? ナンパ? そんなわけないか…。)
ソニンは双眼鏡を物置から取り出し、自分の武器を確認すると階段を下りて行く。
そして灯台から出て、レーダーを頼りにユウキ達のいる方向に近づいていく。
途中で、レーダーからAIRの1人(高橋)が北方向へ向けて速いスピードで離れていったことがわかった。

海岸の岩場の影に隠れ顔を出し、残る2人の様子を見る。
すると、ちょうどユウキとミカがもつれながら砂浜へと転がってくるところだった。
(これだけもつれていると、ミカだけを狙うのは無理か。)
ソニンがそう思っていると、やがてミカがマウントポジションを取り、ユウキを素手で殴り始める。
ソニンはミカにわからないようにゆっくり近づき、伏せてブルーノを構える。
これは、自分が下から撃つ事によって、ミカの下にいるユウキに当たらないようにするためである。
ソニンは、おもむろにトリガーを引いた、1発・2発・3発と発砲したところでミカが顔をしかめ、左肩を押さえた。
どうやら、3発のうちどれかがミカの左肩に命中したようだ。そしてミカが苦悶の表情を浮かべたままこちらを見た。

─────────────────────────────────────────────────────

296 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/03/05(金) 23:39
AIR TEAM'S PHASE──

ミカ・タレサ・トッド──父親がオーストラリア人のハーフの少女がココナッツ娘。のメンバーとして、
ハロプロに入ったのは、99年の夏のことだった。しばらくココナッツ娘。として地味に活動していたミカだったが、
2001年の初め、ミカにとって転機が訪れる。ミニモニ。加入である。

矢口をリーダーとし、加護と辻とミカで構成されたミニモニ。の中でミカは明らかに「異質」な存在だった。
人間は「異質」なものに対し、反発する性質がある。当初はミカにとっては、かなりの「向かい風」だった。
「刺身のツマ」のように邪魔扱いされたり、はじめっから無かったことにされたり、
時にはネット上でバッシングも受けたりしていた。

だが同時に人間は「慣れる」生き物である。そのうちミカのいるミニモニ。が当たり前になった。
(これはミニモニ。がTVに出ても決してでしゃばらないなどの、ミカの周りの空気を読める性格によるところも
 あったのだが。)
現在は、ミニモニ。のリーダーとして活躍している。

297 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/03/05(金) 23:39
もし、ミカがユウキをマウントポジションに取ったときに、腰の脇差で一気に彼の命を奪っていれば、
ソニンは間に合わなかっただろう。だが、ミカはユウキの命を望んだわけではなく、
ただ武装解除し、戦いの意志を奪い、無力化して、自分は高橋の後を追いかけるのが目的だった。
(ミカのシグ/ザウェルの入ったザップザックは2人で転がっている途中でどこかへ行ってしまった。)

ミカが自分の左腕を撃たれ、撃った相手がソニンだと分かったとき、
ソニンも仲間だったというユウキの話を思い出した。ミカは咄嗟に左手で脇差を抜き、刀をユウキの首に添える。
(ホントはこんなことしたくはないが…。)
もちろん本当にユウキを殺すつもりはなく、自分の逃走するための人質であった。
だが、ソニンはなんら動じることはなく、続けてミカに向けて発砲してきた。

298 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/03/05(金) 23:40
銃弾は、ミカとユウキ数メートル後方に着弾する。
(殺すつもりはないってこと、お見通しってわけね。)
ミカはユウキの右手からワルサーを奪い取ると、立ち上がりソニンに1発撃ち込む。
撃たれた左腕に力が入れられないので、銃身がぶれて狙いが外れる。
もう1発撃ってみるもやはり当たらない。
(shit!!)
ミカは応戦するのを諦め、立ち上がると脇差を捨て走り始める。
目標は50m程先の大木。とりあえずここの影に隠れ、それから逃げるつもりである。
もっと近くに障害物があれば安全なのだが、現在地は砂浜でなにもない。

299 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/03/09(火) 23:00
ミカは一心不乱に走る。だが、なかなか大木は近づいてこない。
後ろから、銃声が何発か聞えてくる。
(God bless me...)
足元が砂で走りずらい。普段は長いとは思わない50mでも今は100mにも1kmにも感じられる。
後ろからは続いて、ソニンがブルーノを撃っているようだ。
やがて、大木があと10mくらいまで近づいてきた。
「ウォオオオオオオオオオオオオオ!!」
ミカは叫び、更にスピードを上げた。だが、突然右の足に突如、火の杭が打ち込まれたような痛みが走った。
前のめりに倒れ、口の中に砂が入る。

(W What?)
ミカは自分の身に何が起こったかわからなかった。
立ち上がってまた走りだそうとするが右の足に力が入らず立ち上がるのが精一杯。
右足の銃創を見てはじめて、自分の足が撃たれたのに気がついた。
後ろを振り向くと、ソニンが歩いてくる。手持ちのワルサーをソニンに向けて撃つ。
だが、手に力が入らずしかも座ったままの姿勢だったので、弾が命中することはなかった。
それでもミカは撃ち続けたが、何発か撃ったところで「カチンカチン」と弾が出なくなった。
(くっ、弾切れ?)
ユウキから奪ったワルサーの予備弾を持っているはずはない。

300 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/03/09(火) 23:00
弾に当たらないように身を伏せていたソニンはそれを待っていたかのように、
立ち上がり、ミカの方に早歩きで近づいてくる。
立ち上がれないミカはずるずると這うように大木の方へ動いていく。
這ったいるミカが、五体満足なソニンから逃げられるわけがないのはよく考えればわかるのだが、
今のミカを動かしているのは、
(アイの……ところに……行かなくちゃ……)
という思考であった。
それでもなんとか最初の目的地の大木の根元まで来たところで、ブルーノの発砲する音が響いた。
それがミカが人生で最後に耳にした音だった。

ミカ(ココナッツ娘。・ミニモニ。):死亡 【WATER 8人→7人】

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