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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜

82 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/09/17(水) 22:49
診療所にいた辻希美は、安倍の声を聞くといてもたってもいられず、矢口の静止を振り切って丘に向った。
(安倍さん……。)
安倍は、辻にとってモーニング娘。内での「お姉さん」ともいえる存在だった。
ミニモニがまだ結成される前の、4期の他のメンバーがプッチやたんぽぽに配属され活躍し、
それを横目に一人いじけていて、レッスンにも身が入らず先生に怒られてばかりだった辻に優しくしてくれたのが、
どこのユニットにも属していなかった安倍だった。

ある時、安倍は気晴らしにとパスタ屋に辻を連れて行った。
「ここ、あんまり有名じゃないけど、おいしんだー。」
そして、辻が何も喋らずカルボナーラを食べていると、
「ねえ、のの。たとえ今、あんまり活躍できなくても、のののこと見てくれている人は必ずいるからさ、
 一緒に頑張るべさ。」
とたらこスパののりが歯についた顔でニッコリ微笑んでくれた。
その言葉を胸に、再びレッスンに真面目に取り組み、矢口がそれを見ていたかどうかはわからないが、
後にミニモニ。で辻は大活躍するようになる。

83 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/09/17(水) 22:50
辻が急いでいると、目指す丘から銃声が1発聞こえてきた。
しばらくして、今度は銃声が何発も響いてくる。
それでも丘へ向おうとした辻だったが、強い力で後ろから引っ張られ前に進めない。
「ダメだよ、のの。危ないよ。」
辻が振り返ると心配そうな顔をした吉澤がいた。
「で、でも、安倍さんが……。」
「うん、言いたい事はわかるよ。だから」ここで吉澤は辻の前に出る。
「吉澤が前に出るよ。ののは後ろから着いてきて。」
「う、うん。わかった。」辻は頷く。

デーモンスピアを構えた吉澤が慎重に前を行き、剣を持った辻が後から続く。
(盾は診療所に置いてきてしまった。)
銃声はしばらくは響いていたが、そのうちしなくなった。
やがて、2人は丘の方向から降りてくる4人の人影を発見する。
咄嗟に隠れた2人だったが、4人のうち1人が辻にとって親友だったので、姿を現し彼女の元へと駆けていく。

84 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/09/17(水) 22:50
「あいぼーん!!」
「の、のの…。」

加護は辻の姿を見るとポロポロと泣き出した。
加護が泣き出したこと、前田が左腕を負傷していたこと、そして安倍がそこにいはいないこと。
これらによって安倍がどうなったかなんとなく辻にはわかってしまった。わかりたくはなかったが。

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0ch BBS 2006-02-27