■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 最新50
とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜
- 75 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/09/14(日) 19:46
- 自分なりに落ち着いていた石川だったが、自分の後ろにいる人間の精神状態までは把握できていなかった。
丘にいたのが安倍一人だったことから、いや新垣のあの死に様を見たときから、
大谷の何かがおかしくなっていたのだろう。
冷静を装っていたが、いつ自分があのように殺されるかという恐怖に怯えていた。
そしてそれは、丘で石川が安倍と交渉しているときも、いつ横から他のSALTが、いやWATERやFOODまでもでてきて、
銃で大谷を蜂の巣にするか…、表には冷や汗としてぐらいにしか出ていなかったが、
精神的にリーチがかかっている状態だった。よって、石川と安倍の交渉にも耳に届いていなかった。
そんな中、安倍がナップザックを開け何かを探している様子が大谷の目に映る。
安倍が中からマシンガン取り出し、笑顔のまま大谷へ向けそのままトリガーをひく。
そんな光景が大谷の脳裏に焼きついた。
(死にたくないよ。しにたくない。シニタクナイ…。)
大谷はゆっくりとした動作で、安全装置をはずしてあるシグ/ザウェルを上げ、銃口を安倍に向ける。
ナップザックを探している安倍、そんな安倍を注目している石川と稲葉。大谷の異変に気付くものはいない。
大谷はゆっくりトリガーを弾いた。
- 76 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/09/14(日) 19:48
- パーン
大谷はどこを狙ったわけでもなかった。むしろ狙っていたら外れていたかもしれない。
銃弾は安倍の左胸に吸い込まれた。安倍がビデオのスロー再生のように後ろに倒れる。
倒れた安倍の右手には──トランシーバーを持っていた。
(え? トランシーバー?)
石川が大谷の方に振り向いた。大谷がシグ/ザウェルを構えているのを知ると驚愕の表情を浮かべる。
「ち、違う違うの。」
大谷は首を激しく振った。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
499KB
続きを読む
掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50