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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜
- 58 :ゼロ ◆RO/PNu7I :2003/09/03 23:54:16
- 「みんなー、聞こえてるー? 聞こえてたら山頂に集まってー。」
現在、SALT5は島の中央部の小高い丘にいる。
丘の上は学校の体育館ぐらいの広さはあり、入り口は2つある。まずは、石の階段で大抵の人が使う北側と、
舗装されていない土の小道で裏道として使われている東南だ。
東と西は林になっていて木がたくさん生えている。そして、景色が広がっている南側に展望台はあるのだが、
(展望台といっても東屋にベンチが2台あるのみ。)
安倍は、一人でその展望台から拡声器で呼びかけている。
他の4人はいうと、松浦・加護、前田・小川と2組に分かれ、展望台より少し離れた木の影に隠れている。
- 59 :名無し娘。:2003/09/04 15:50:38
- 期待sage
- 60 :ゼロ ◆RO/PNu7I :2003/09/05 00:07:41
- 前田有紀は、村役場でのやりとりを思い出していた。
前田と松浦が村役場に到着し、みんなで役場を引っかきまわして探し、ようやく拡声器をみつけた後、
安倍は宣言した。「なっち、これでみんなに呼びかけるんだ。」
「呼びかけてどうするんです?」前田は尋ねる。
「そりゃ、決まっているべさ。みんなで集まってここを脱出するんだ。」
「脱出するって…この首輪があるのにどうするんですか?」松浦が自分の首輪をさす。
「それは……、まだわからないけど、みんな集まればいい案が出てくるよ。」安倍はあっけらかんとしている。
「何度でも言います。危険だと思います。モーニング娘。だけならとにかく。」前田はあくまでも反対だ。
「やってみなければわからないと思う。もし、やってみて誰も来なければその時はその時に考るよ。」
「そういう問題じゃなくて、もし来た人がゲームに乗っている人だったらどうするかってことなんです。
撃たれていっかんの終わりです。」
「乗っている人なんていないと思うよ。」
「はぁ……。とりあえず、呼びかけるなら私は少し離れたところで見ています。一緒には呼びかけはしませんよ。」
「安倍さん、悪いんですけど私も離れたところにいます。」松浦も慎重派だ。
「加護は……安倍さんと一緒に呼びかける。」「わ、私も。」加護と小川は安倍側につく。が、
「2人とも大丈夫。なっち1人で大丈夫だから。ね。」
安倍は2人にウインクしてみせた。
- 61 :ゼロ ◆RO/PNu7I :2003/09/06 20:16:59
- それは、安倍が5、6回目の呼びかけをした時のことだった。
「みんな集まれば……」
パーン
破裂音が前田の耳に入っていた。前田達が隠れている木の上に止まっていた鳥がぎゃあぎゃあ騒いで飛び立っていく。
安倍の方をふとみる。驚いているようだが無事のようだ。本気であてるつもりだったのか威嚇だったのか。
少し経つと安倍は気を取り直したようで、拡声器を再び手に持つ。
「み、みんな集まればきっとここから脱出できるべさー。」
その時、広場の北側に人影が見えた。あの薄手の衣装は……7AIR。
といっても全員ではなく、石川、稲葉、大谷の3人。
しかし、一緒に脱出しようという雰囲気は彼女達からは感じられなかった。
前田は何かイヤな予感がした。
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