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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜

392 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/25(火) 23:35
FOOD TEAM'S PHASE──

後藤は海岸沿いを前田から逃げていた。時折コルト・ガバメントで応戦をするが、
目的は、前田を里田達から引き離すことだったので、本格的に狙っていたわけではない。
実際、前田は後藤の後についてきた。AIRの倉庫へ続く海岸沿いの道まで来たところで、
ここまで来ればとりあえずは別荘の2人は大丈夫と思い、
民家の塀に隠れて、前田に声をかける。
「なんで、後藤たちに攻撃をするの? 何もしていないじゃない。」

393 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/25(火) 23:35
「しらばっくれやがって、お前の仲間が稲葉を殺したんだよ!!」
前田の怒りの声が銃声とともに響く。
後藤は思い浮かべる。他の仲間のことを。
(圭ちゃんは自分から殺したりはしないだろうし、PCをいじってるんじゃなかったっけ?
 あとは…、新しい子はよくわからないけれど…。)
「仲間って誰のこと?」
「それはお前が一番知っていることだろう? お前に良く似た弟だよっ。」
(ユウキ!?)
とその時、後藤の側で何かが爆発する音が聞こえた。
これは前田が手榴弾を投げたためであったが、後藤はそれを知らない。
壁にしていた塀が崩れ落ちてくる。
後藤は咄嗟に頭を庇う。塀がそんなに高くはなかったためダメージ自体は少なかったが、
ブロックに下半身が挟まれてしまった。抜け出そうとするが、いつの間にか前田が目の前に来ていた。

394 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/25(火) 23:36
「ユウキがこの島に来ているっていうの?」後藤は自分のピンチにもかかわらず弟のことを聞く。
「それはあんたが知ってるはずだろうが。」前田はイングラムの銃口を後藤に向ける。

その時、前田の後ろに誰かが立った。その人物は左手で前田の口を抑え、
少し大きめのナイフを持った右手で前田の喉を掻ききった。
前田の喉から血がスプリンクラーのように勢い良く飛び散った。
後ろの人物は左手を放す。前田はくぐもった声を出しながら、支えを失って後ろに倒れた。
倒れた後でも、前田の体は首から勢いよく血を飛び散らせながら痙攣を続けている。
前田の後ろから現われた人物は、……ソニンだった。

395 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/25(火) 23:36
ソニンは、後藤の方を一瞥すると無視して前田の装備を物色し始めている。
後藤は、ブロックから抜け出すとソニンに声をかける。
「ソニン……さん? ありがとう…。」
ソニンは、前田のナップザックから手榴弾を取り出して自分のナップザックに入れながら答える。
「…ああいう狂気にかられた手合いは早めに潰さないとやっかいだからであって、
 別に助けたわけじゃない。」
「(まあいいや)で、どうしてここに?」
「この場所にという意味なら君達の後をつけていた。この島にという意味なら連れてこられた。」
「あなたも!? …あなたがいるってことはもしかして?」
ソニンは前田の持っていたイングラムを自分のナップザックに入れる。
他の荷物には興味ないらしく、手をつけずに崩れ落ちたブロックの下に隠す。
「ユウキ? 来てるよ。」
「今、どこにいるの?」後藤はソニンに迫る。
「島のまんなからへんにいるんじゃない?」とソニンはあいまいに言いつつ立ち上がる。
「生きていたらまた会うかもね。」といいつつソニンは西方向へと去っていった。

前田有紀:死亡 【SALT 4人→3人】

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