■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 最新50
とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜
- 358 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/10(月) 00:29
- WATER TEAM'S PHASE──
吉澤は通り過ぎる石川のみぞおちに拳を入れると、石川は気を失った。
倒れ掛かる石川の体を吉澤は両手で受け止め、そばに寝かせた。
「乱暴してゴメンな。」
意識のない石川の耳元で吉澤は囁く。
とりあえず、石川が気を失った時に落としたシグ/ザウェルを拾う。
(うおっ、本物じゃん。)吉澤はびっくりする。
(さて、これからどうするかなあ? とりあえず大人しくなるまでどこかの部屋に入れておかないと。ん?)
吉澤は石川の右の腰に一振りの日本刀が鞘に収まっているのに気がついた。
(これも取り上げておくか…。)鞘を腰から外すと、斬鉄剣を鞘から抜いて目の前に掲げ、刀身を見てみる。
刀身の先のほうは血塗られているが、そこ以外は汚れもなく綺麗である。
(これ、本物のポン刀だよ。かっこいいなあ。)
- 359 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/10(月) 00:30
- 支給武器がどちらかというと西洋武器ばかりだったので、吉澤にとって日本刀は珍しく、
思わず見とれてしまった。だから、背後から近づいてくる人物の気配に全く気づかなかった。
後ろからいきなり、「いやあああぁぁ!!」という叫び声がした。
吉澤は右側から振り返ろうとすると、空気を切り裂く音と共に、いきなり右脇に鋭い痛みが走った。
何かと思っていると、自分の右脇に何かが刺さっているのに気が付いた。
(これは…、日本刀?)
そして、菊一文字の柄は高橋が握っていることに気づいた。高橋は菊一文字を引き抜く。
吉澤は、(た、高橋…、どうして?)と言いたかったのだが、
肺を傷つけられたのか、思うように言葉を発することができない。
高橋は「石川さんのかたきぃ!」と叫びつつ、再び吉澤に斬りかかった。
─────────────────────────────────────────────────────
- 360 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/11(火) 23:12
- AIR TEAM'S PHASE──
松浦と合流した高橋は、「おそらく学校に向かったんだと思う。」という松浦の言葉を信じ、
学校へと向かっていた。ここでも、高橋の中では松浦への不信感より、加護と小川の心配が勝ったのである。
学校への行き方は、以前に行った事があるという松浦の案内で問題なかった。
やがて、学校の前の道へと到着する。そこで2人は、どす黒い血痕を発見する。
「これ、血だよね?」松浦が聞く。「う、うん。」高橋は少し怯えながら答える。
「2人が心配だ。」と言うと松浦は学校の中に入ってく、高橋も後を追う。
- 361 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/11(火) 23:12
- 学校の中に入ってから、誰かと誰かが言い争う声が聞こえてきた。
(この声は…、石川さんと吉澤さん?)
2人は昇降口から廊下に入り、校内の廊下とクロスするところまで来た。
松浦は高橋の耳元で「まつーらが様子見てみる。」といい、
柱のところから慎重に声がする方向を覗く。
なおも言い争いは続く。
「っていうかなんで敵とか味方とかでしか判断できないの?」
「まあ、別に敵でも味方でもいいや。どいて。脅しじゃないよ。」
緊迫した展開に高橋は心配になる。
そしてしばらく経ったところで、松浦が振り返る。その顔には驚愕の表情が浮かんでいる。
「い、石川さんが…、殺された…。」
「え!?」
高橋は松浦を押しのけ、通路に出る。と、そこには仰向けに倒れている石川と立っている吉澤がいる。
吉澤は血まみれの日本刀を持っていた。
実際は剣先だけが血まみれだったのだが、角度的に吉澤自身の陰となって見えなかった。
「最初は口論だったんだけど、そのうち吉澤さんが石川さんを日本刀で…。」松浦が囁く。
「石川さんは無抵抗だったんだよ。それを吉澤さんが…。」
- 362 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2004/05/11(火) 23:14
- 高橋はすっかり吉澤が日本刀で石川を刺したのだと誤解した。しかも相手は無抵抗だったという。
頭に血が上った。高橋は石川の仇とばかりに自分の菊一文字を鞘から抜き吉澤に斬りかかる。
「いやあああぁぁ!!」
刃は振り向こうとした吉澤の右脇に刺さった。高橋はすぐに刀を引き抜く。
吉澤は高橋の顔を見ると驚き、口を開けたり閉じたりと、パクパクさせる。
高橋は「石川さんのかたきぃ!」と叫びつつ、再び吉澤に斬りかかった。
吉澤は何故か抵抗せず、今度は刃は肩から左胸に刺さる。
吉澤は口から血を吐くと、ゆっくりと後ろへと倒れた。
ドスン。
吉澤は後ろ向きに倒れた先には石川がいた。
「ん、ん?」
その衝撃で死んでいたと思っていた石川が目をあける。
高橋は石川の側へと生き、「石川さん、石川さん!」と声をかけた。
吉澤ひとみ(モーニング娘。):死亡 【WATER 7人→6人】
─────────────────────────────────────────────────────
499KB
続きを読む
掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50