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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜

26 :ゼロ ◆RO/PNu7I :2003/08/16 23:03:00
「はー。」
遠ざかる中居とスタッフと兵士達を乗せた船に向って、松浦亜弥はため息をついた。
(これからどうなっちゃうんだろう?)
隣を見ると、前田有紀は思いっきり中指を突きたてていた。
「ちっ、沈没して死んじまえ!」
「そんな下品なこといっちゃダメだよ。」安倍なつみが注意する。
「フン。」前田は不貞腐れる。
「そ、そんなことより物置をあけましょうよ。」小川はとりなすように提案した。

その提案にしたがい、SALT5は別荘に戻り物置の鍵を開けた。
中に入っていたものは――銃、手榴弾、ナイフ、催涙弾――つまりいろんな武器。
銃のうちの1種類は、家で中居から安倍に渡された銃──デザートイーグルという名前らしい──
と同じものであった。それが4丁。(つまり、人数分ね。用意がいいこと。)
次に出てきたのが、さっきのデザートイーグルとは別種類と思われる銃が5丁。
銃把が銃身の中心付近についていて、銃身の先に細い筒がある。
「イングラムM11マシンガンだって。」加護亜依が説明書の文字を読み上げた。
(戦争をしろってわけね。……ん?)
他のメンバーがそのほかにも予備の銃弾、手榴弾、ナイフ等を整理しているとき、
隙を見て前田が倉庫から自分の後ろに何か隠した……ような気がした。
(きっと、私の見間違いね。)


27 :ゼロ ◆RO/PNu7I :2003/08/17 20:56:11
その後、武器の配布が始まった。
とりあえずデザートイーグルは人数分あるのでそれぞれ持つことにしたが…

「なっちはこんなあぶなっかしいものいらない。だって使わないべさ。」
リーダーである安倍が受け取りを拒否したのだ。
「それはそうかも知れませんが、一応持っておいてください。」
前田が説得にかかる。
「じゃあ、前田さんはこれで誰か撃ったりする?」
「相手が襲い掛かってきたら撃たざるを得ないでしょう?」
「襲い掛かる人なんていないよ。だって私たち仲間じゃない。」
前田はまだ何か言いたげだったが、とりあえず諦めたようだった。
(気持ちはわからなくもないけど、安倍さんは甘いな。)

次にイングラムだが、体格の関係で重火器が使えそうもない加護と、
前述の理由により安倍を除外した3人、松浦・小川・前田が持つことにした。
手榴弾はとりあえず、前田がもつことになった。


28 :ゼロ ◆RO/PNu7I :2003/08/17 20:56:38
最後に5つあったアーミーナイフ。これにも最初は安倍が拒絶反応を示したが、松浦の
「安倍さん、何も武器としてじゃなくて、道具として持っておけばいいじゃないですか。」
という説得が効いたのか、最終的には持ってくれたのだった。

「安倍さん、これからどうしますか?」身の回りの整理が終わる頃、松浦は安倍に今後の方針を尋ねた。
「そうね。とりあえず、欲しいものがあるの。えっと、あれなんていったっけ? 
 えっと、こういうふうにもって」と安倍は右手で拳を作り、自分の顎の前に置く。
「それで声を出すと声が大きくなってあたりに響く機械。」
「あ、拡声器ですか?」
「そう、それ! 拡声器! それが欲しい。なっち、拡声器は学校か村役場にあると思うんだけど。」
松浦は地図を見る。現在SALT5がいる家は北端にある。11WATERがいる学校は東側、
そして、村役場は島の中央からやや北西にある。距離的には村役場の方が近い。
そのことを安倍に報告する。
「それじゃ、とりあえず村役場に行くべさ。」
安倍はみんなに呼びかけにいった。

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