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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜

228 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/25(木) 21:37
WATER TEAM'S PHASE──

学校から逃げた矢口真里は、いろんなところに隠れながら転々とし、
とりあえず自分を可愛がってくれた中澤がいる集会所へ向かおうとしていた。

途中、丘のちょっと北側を通ったところで、SALTのメンバーである松浦・前田・加護・小川と、
なぜかAIRの稲葉が一人、歩いているのを発見した。そして、前田の背には──中澤が背負われている。
「裕ちゃ〜ん、裕ちゃ〜ん」矢口は思わず駆け出していた。
ところが、中澤は矢口がいくら呼びかけてもピクリとも動かないどころか、近づいてみてわかったのだが、
顔に生気がない。
そんな矢口に、加護がぽつりと、「あ、矢口さん。」と声を掛けてきた。
前田は矢口を確認すると、中澤をそっと近くの木の影に下ろした。

229 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/25(木) 21:38
「裕ちゃんは?」矢口は聞く。「中澤さんはもう…。」答えたのは前田だった。
矢口は中澤の胸とへそのあたりの銃創で、中澤に何があったかを知った。
「誰が?」「それは…。」前田が説明する。

SALTとAIRで同盟を組むために丘に集まったが、最初に武器を中澤に集める際に、突然石川が松浦に銃口を向けた。
それに気付いた稲葉が石川に取り付いて銃を取り上げようとしたが、もみ合っている際に2発、発砲されてしまい、
それが中澤の胸と腹に当たってしまい、それが致命傷になった。
SALTは中澤が打たれたのは稲葉のせいにするAIRをその場から追い出した。
そんな中澤をそのままにはしておけず、とりあえずみんなで慎重に運ぶことにした。
診療所の近くの安倍を埋めたところに一緒に埋めるつもりであった。

「石川が?」矢口にはにわかに信じがたい話だった。
「石川は、新垣の件があってから、SALTを目の敵にしてました。」
それから稲葉が石川がいかにSALTを目の敵にしていたか語った。
そして、稲葉がそんな石川についていけず、チームをAIRからSALTに変更したことも付け加えた。
(なるほどね。AIRとSALTには遺恨があるわけね。でも…。)

230 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/25(木) 21:42
「おいら、石川に話を聞いてみる。」矢口は決意した。「裕ちゃんをよろしくお願いします。」
「…わかりました。くれぐれも気をつけて。」「矢口さん、中澤さんは任せてください。」
小川のその一言を最後にSALTは去っていった。

(さて、どうしようかな? 倉庫へ行こうか。それとも向こうから来るのを待とうか。)
「矢口さん。」誰かに呼びかけられ振り向く。松浦だった。
「石川さんは、中澤さんのことでかなり頭に血が上っていると思います。
 …もしかしたら矢口さんを攻撃してくるかもしれません。何か武器は持ってますか?」
(そういえば、学校から出てくるときに慌てててナップザックしか持って来てないや。
 その中の武器といえば、毒蛾のナイフぐらいか…。でも…)
「大丈夫だよ。ま、ナイフはあるから。おそらく武器なんか使わないと思うし。」
「そうですが、一応のことはあります。」と松浦はデザートイーグルを矢口に握らせ、簡単な使い方を説明した。
「でも、松浦はいいの?」
「まだ安倍さんのもありますし、家に帰ればまだまだ武器はありますので。」
「…まあ、後で返すよ。」
「じゃあ。」松浦は別荘の方へと帰っていった。

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