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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜

215 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/21(日) 11:55
IR TEAM'S PHASE──

ミカと高橋は交渉している間階段下で待機していたのだが、彼女らの耳に2発の銃声の後少し経ってから、
「キャーーーーーーーーーーーーー!!」と誰かの悲鳴が丘から聞こえた。2人に緊張が走る。
(あの声は松浦サンかな。)ミカはナップザックからシグ/ザウェルを取り出し階段をしゃがみながら上がっていく。
高橋も後ろから菊一文字を右手にゆっくりと同じようにしゃがみながら付いて来る。
(昨日も同じことをした気がする。)
やがて、丘の様子が見えるところまで登ってきた。ミカは頭を少しだけ出して様子を伺う。
ミカは驚愕した、なぜなら石川と稲葉が倒れ、松浦と前田が立っていたからである。中澤の姿は見えない。
一瞬、2人とも銃で撃たれたのかと思い焦る。だが良く見てみると石川と稲葉の2人とも動いている。
少なくても生きているようだ。一方、松浦と前田の手には銃はないような気もする。
(状況がここからじゃまったくわからない。とりあえず交渉は成功とはいえなさそうね。
 ここで考えていても仕方ないか。)
「アイ」「はい?」「ワタシは出ていくけどアイはどうする?」「高橋も行きます。」「わかった。」
ミカは銃をとりあえずナップザックにしまうと、スタスタと丘の中央に向けて歩き出す。
途中で、松浦が奥のほうに泣きながら移動するのが見えた。前田は一度こっちを確認したが、
驚きの表情を浮かべたまま、ミカと高橋に対しリアクションを取ることはなかった。
2人が近づくと、石川と稲葉がちょうど起き上がるところだった。ちらっと見たが、大きな怪我とかはないようだ。
しかし、松浦が誰かに覆いかぶさるように泣いている。衣装からするとおそらく中澤だろう。
その顔には生気がまるでなかった。後ろで高橋がハッと息をのむ。

216 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/21(日) 12:01
一方、石川は起き上がるなり、稲葉に詰め寄っていた。「稲葉さん、どういうこと?」
稲葉は答える。「それはこっちのセリフ。なんで松浦に銃を向けたの?
仲直りするんじゃなかったん? 私が飛びついたけど、裕ちゃんが…、くそっ。」と言って地面を蹴る。
(????)突然の仲違いにミカは混乱していた。
石川も同じらしく目を白黒させていたが、「は? 何、それはどういう」
「うるさーい!!!」当たりに前田の叫び声が響く。
「あんた達がね、どうこう騒いだって中澤さんは生き返らないの。
 石川、あんたが松浦を殺そうとしたことは大目に見てやる。だからお前はここから姿を消せ!
 見ているだけで不愉快になる。そこの2人」とミカと高橋に視線を移す。
「石川をつれてここから出て行け!」
「は、はい。」前田の剣幕に圧されるようにミカは思わず返事をしてしまった。
石川の手を引き連れて歩き出す。石川は「なんでわたしが出て行かなくちゃならないの?」と納得していないようだ。
だが、ミカと高橋2人に引っ張られてずるずると引きづられるように移動していく。

ミカは稲葉が付いてきてないことに気付く。「稲葉サン、帰りましょう。」ミカは呼びかけた。
「……、私は残るよ。裕ちゃんをこのままにしとくわけにはいかへん。あとから戻るわ。」稲葉は残るらしい。
「……わかりました。」ミカは答えた。隣で石川が「チッ」と舌打ちをする音が聞こえてきた。

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