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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜
- 193 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/08(月) 01:46
- WATER TEAM'S PHASE──
誰かの悲鳴、そして2発連続の銃声、ガラスの割れる音、何かが爆発する音。
これらによってWATER TEAMは混乱のきわみにあった。
校長室で矢口とともに寝ていた飯田も、トランシーバー越しのアヤカの叫び声で飛び起きた。
トランシーバーでアヤカと連絡を取り合ってところに悲鳴から始まる、一連のコンボが彼女らを襲った。
最初にパニクったのは矢口だった。
「に、にげ、逃げなくっちゃ。」そういうと飯田の静止も聞かず一人で校庭へ逃げ出してしまう。
飯田は矢口を追おうかと一瞬思ったが、
状況の把握が先決と思い自分の武器である王者のつるぎを持つと校長室の扉から出る。
- 194 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/08(月) 01:50
- 外は銃声などは聞こえてこなかったが、WATERのメンバーと思われる叫び声や泣き声、廊下を走る音などが聞こえてくる。
(えっと、どうすれば…。)
普段モー娘。のリーダーとして頑張っている飯田だが、さすがにこういう経験はなく動揺していた。
とりあえず隣の職員室を覗いてみる。もう誰もいないようだ。
廊下を進み、昇降口と校庭への通路との交差点に差し掛かる。そこには吉澤がぼーっと突っ立って、何かを見ていた。
「どうしたの? よし…。」
飯田は吉澤に近づく、と同時に吉澤が見ていたものが目に入る。それは…変わり果てたあさみの姿だった。
「!!! これ、どういうことのなの?」飯田は吉澤の腕を掴み、揺らして経緯を尋ねるが、
吉澤は変わらず放心状態で何も答えない。
「そこ動かないでいてよ。」と飯田は言い残し教室へと移動する。
教室に入ると声が聞こえた。「辻ちゃん、しっかりして。」
教室ではアヤカが辻にを起こしているところだった。
目を覚ました辻は、まだ眠そうに目をこすり「あれ? いいらさん? みんなは?」などと暢気である。
こんな状況でもマイペースな辻に対し呆れの感情と安心の感情が同時に起きる。
おかげで少し我にかえる事ができ、一息ついて教室を良く見ると、現在教室にはこの2人しかいない。
- 195 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/08(月) 01:53
- 「みんなは?」飯田はアヤカに聞いてみる。
「悲鳴が上がった後、私と藤本さんと吉澤さんで様子を見に行きました。
そしたら、あさみさんが…。その後、廊下のガラスが割れて爆発音がしました。
吉澤さんは放心状態になり、藤本さんは急いで教室に戻り、
紺野ちゃんを連れて2人でどこかへ…。多分、逃げちゃったんじゃないかと…。
私は辻ちゃんがまだ寝ている事を思い出し、吉澤さんが心配でしたがとりあえず教室に戻りました。
辻ちゃんは起きていましたが、状況が全く飲み込めてないようでした。
そこへ飯田さんが入ってきたというわけです。」アヤカは答える。横で辻が目を白黒させている。
「ありがとう。」
飯田は耳を澄まし当たりの状況を探る。
銃声などは聞こえないが、誰かの泣き声が少し遠くから聞こえてくるようだ。
(あとは、メロンの3人か。)
飯田達3人は教室を出て吉澤の居る場所に戻る。吉澤はまだ放心状態だった。
- 196 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/12/08(月) 01:53
- 「しっかりして。」飯田は吉澤の頬を張る。
「あ、飯田さん。」叩かれた頬を押さえ、小さい声を出し吉澤が我にかえる。
「とりあえず、銃声はしていないみたい。安全とはいえないけど、とりあえず外を確認してくる。
アヤカ。付いて来てくれる? 吉澤は辻と教室で待っていて。」
「「「はい。」」」吉澤と辻は教室に戻った。
「まずはあの泣き声ね。」飯田とアヤカはゆっくりと昇降口へ向う。
昇降口に付くと、そこから外が見える。空がだいぶ明るい、もうすぐ夜明けかもしれない。
そんなサファイアブルーの空の下、WATERの衣装を纏った人物がおり、泣き声はそこから聞こえていた。
「ううううぅぅぅ、めぐたんまで……。」
飯田とアヤカはそっと近づく。
1人は……多分、村田だろう……うつ伏せで倒れており、頭に銃創と思われる穴があいている。
もう1人、柴田はそんな村田に覆いかぶさりひたすら泣いていた。
飯田とアヤカはそんな柴田にかける言葉が見つからず、立ち尽くすばかりだった。
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