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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜
- 159 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/11/23(日) 00:01
- WATER TEAM'S PHASE──
「ふわぁ〜」
昇降口で教室から持ってきた椅子に座り、見張りをしていたあさみ(カントリー娘。)は今日12回目のあくびをした。
時計を見てみる。午前4:30。
見張りを始めてちょうど半分である。ちなみに彼女の当番は3時〜6時までだ。
彼女は昨日の夜のことを、思い出していた。
飯田主催の「どうやったらこのゲームから抜け出せるか?」という会議は食事終了後も、
矢口、斉藤、藤本を交えて夜遅くまで話し合っていたようだ。
ようだというのは、あさみが夜中の見張り番になり早めに就寝したからであった。
2:50頃の起床を予定にしていたのだが、12:00の放送で一度目が覚めてしまった。
今回の放送は、石橋ではなくて中居だった。
「ど〜も〜、中居正広です。えー、今回ゲームーオーバーになってしまったのは、
AIRチーム、大谷雅恵、1人。ということで頑張ってくださーい。」
と、死亡者がたった1人にもかかわらずに怒ったりせず、いやにあっさりしたものだった。たぶん眠かったのだろう。
- 160 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/11/23(日) 00:01
- あさみはまたカントリー娘。について思い出していた。
1999年7月、戸田鈴音(りんね)・柳原尋美・小林梓の3人がインディーズ・デビューする……はずだった。
ところが、その1週間前に柳原尋美が不幸な交通事故で亡くなってしまい、小林梓もそのショックで脱退してしまう。
りんねは1人になり1年近く、ひとりでカントリー娘。を続けていく。
木村麻美があさみとしてカントリー娘。に入ったのはそんな時だった。
あさみは生来の明るさで盛り上げ、やがて石川が助っ人として登場し、里田が入って軌道に乗ったのだっだ。
「りんねちゃん、何やってるんだろう?」
そこまで考えたところで、あさみは入り口に一人の人物が入ってくるのを確認した。
- 161 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/11/23(日) 00:02
- 「こんばんは〜、夜遅くすみません。ここ学校ですよね?」
どうやら少年のようである。だが、明かりをバックにしているせいか顔はよくわからない。
「ええ、そうですが。」
「じゃあ、11WATERの皆さんがいるんですよね?」
「え、ええ。」
「やっぱり。それなら良かった。」
「ところで…。あなたはどちら様ですか?」
「へ? 俺? 俺たちは…。」
そのとき、あさみは突然息ができなくなった。首が何か細いもので締め付けられているようで、とても痛い。
「お前達を殺しに来たのさ。」目の前の少年が答える。
あさみは苦しみに悶えながら咄嗟に首を手で確認する。何か細い糸のようなものが首に巻きついているようだ。
苦しくて思わず立ち上がって、懸命に糸のようなものを手で外そうとするが、
息苦しさと喉の痛みと、首から流れ始めた自分の血のせいででうまくつかめない。
「あ゛、あ゛、あ゛…………」
声にならない声を上げつつ、目の前が真っ白になっていく…。
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