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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜
- 136 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/10/29(水) 00:08
- SALT TEAM'S PHASE──
WATERに拒絶されたSALTは本部である別荘に戻ってきていた。
現在は支給された食パンに別荘にあった、ジャムを塗って早めの夕食をとりながら今後の行動を決めているところであった。
小川は、放送によって新垣の死を知り、ひどく悲しんでいた。食べ物もちょっと食べたばかりで何も喋らずぼーっとしていた。
ちなみに、新垣の死の原因については、
「丘での銃撃戦か、それとも全然関係ないことか。私たちにはわからない。」
と松浦も前田も本当のことは話さなかった。
加護亜依の場合は、安倍のように2人とも直接死体を見ていなかったこともあり、安倍の時ほど落ち込んではいないように見えた。
むしろ加護がショックを受けたのは、松浦と前田から、「私たちは飯田さんに見捨てられた。」と聞かされたからだった。
「飯田さんがうちらのこと見捨てた? なんでや?」思わず関西弁が出てしまう。
(飯田さんに限ってそんなこと…。)
「理由はわからない。ちょっと私の言い方が悪かったのかもしれない。」前田は肩を落としている。
「松浦の補足も悪かったです。だからこの件についてはお互い様ということにしましょう。
それよりも…。これからどうするかですが…。倉庫に行って、直接AIRと接触するというのはどうでしょう?」
「え?」加護や小川よりも、前田の反応が一番早かった。
「接触って……。話し合うってこと?」加護には前田が何故か動揺しているように思えた。
「そうです。もともとは私たちは仲間だったんだから、向こうも話し合いに応じてくれるはずです。
だけど今度は、加護ちゃん、まこっちゃん、今度はあなたたちの協力が必要になってくると思う。
協力してもらえる?」松浦は2人に協力を要請する。
「はい。加護にできることがあれば。」「まこっちゃんは?」「わ、わたしももちろん。」
「では、食事が終ったら……そうね。7時ごろになったら出発します。それでいい?」
「「はい。」」加護と小川は元気良く答えた。
* *
- 137 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/10/31(金) 00:20
- 夕食が終わり、一息ついていた松浦は前田に呼ばれて2階にあがった。今度は廊下の右側にある子供用の寝室に2人は入る。
「松浦さん、話し合うって本気なの? そんなことするとは思えないし、たとえできたとしても、
新垣ちゃんのことがバレちゃうよ。」
「いえいえ、話し合うというのは、加護ちゃんとまこっちゃんを連れて行くための方便に過ぎません。
勿論、私達の目的はAIRの抹殺、ゆくゆくはゲームに生き残って無事に戻ることです。
安倍さんの復讐をする、なんていっても2人は来ないでしょう。かつての『仲間』を手にかけられるとは思えません。
しかし私と前田さんだけで行っても向こうは6人なので敵うはずもありません。残した加護ちゃんとまこっちゃんも心配です。
だから、2人を連れ出すためにああいう言い方をしたわけです。」
「なんだ、そういうこと…。よかった。」
「まあ、話し合うというのもそんなに嘘ではありませんよ。こっちが話し合いの意志を見せたけど、
AIRが全く話し合いに乗ってくれないばかりか、こちらを攻撃しようとしたのでやむなく撃ってしまった。
という事態もありえるわけです。…さて、物置の武器をまた補充しておきましょう。」
そういうと松浦は立ち上がった。
(私は、松浦亜弥。こんなところで死ねない。死んではいけない。)
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