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とくばん〜HPシャッフルサバイバルSP〜
- 105 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/10/01(水) 23:29
- 矢口達WATERの3人と安倍を埋葬したSALTの4人は再び別荘に戻ってきていた。
最初は4人とも居間にいたのだが、小川は「お茶入れてきます。」と小川なりに気をつかい台所に行き、
前田は、「ちょっと2階に行ってくるよ。」と2階にいってしまった。
現在、居間にいるのは松浦亜弥、加護の2人。2人は何も喋らずぼっーっとしている。
「松浦さん、松浦さん。」小声で松浦を呼ぶ声がする。見ると居間の入り口のところで前田が手招きをしている。
松浦はすっと立ち上がると、居間の入り口から玄関のところへ出た。
すると前田が、「ちょっと話があるの。こっちに来て。」と階段を登る。
松浦は後に続いた。2人は階段上がった廊下の奥の部屋に入った。
そこは居住者の夫婦用の寝室らしくベッドが2つあった。奥はベランダになっていて海が見渡せるようだ。
部屋に入った時に、少し部屋が火薬臭いのに松浦は気付いていた。
そしてまたベランダ側のベッドの上に、赤と黒の絵の具を混ぜたような色の模様が飛び散っていた。
(これは…、血?)
「松浦さん、あなたに話さなくてはいけないことがある。」前田は真剣に語り始める。
「あれはみんなで物置を探した時に、私はここの物置で何か変わった機械をみつけたんだ。」
- 106 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/10/01(水) 23:30
- 松浦はふと、物置からいろいろ発見したときに前田がとっさに何か隠したのを思い出した。
「一人になったとき説明書を読むと、それは『光学感知式トラップ』というものだった。
手榴弾と合わせて使うと書いてあったんだ。例として箱にこれと手榴弾を組み合わせて、
箱を開けたら手榴弾が爆発する仕掛けが作れると。私は試しに作ってみたくなったの。
ところがいい箱がこの家にはみつからなかった。だから支給されたナップザックを使ったわ。
作ったのはいいんだけど、持って歩くのは危ないし、とりあえずこの家に置いておく事にしたのよ。
間違って誰か空けるといけないから、2階の目立たないところに置いたつもりだったけど…、
甘かったみたい。誰かがここで開けちゃったんだろうね。ああっ、もっと目立たないところに置いておけば…。
そしてこれを開けたのはおそらくAIRね。それでたぶん、安倍さんのことが信じられなくて撃っちゃったんだと思う。」
前田はそこまで語ると視線を下に落とした。
(なるほど、それでAIRがあんまり友好的ではなかったいうわけね。でも、安倍さん撃つのはやりすぎ思うけど。
前田さん、故意はなかったいうとるけどホンマかな? その辺はようわからへんけどとりあえずは置いておくとしよか。)
- 107 :ゼロ ◆ZERO/PNu7I :2003/10/01(水) 23:31
- 「前田さん、顔を上げてください。それは事故だったんですよ。
それよりも敵意のない安倍さんを殺してしまうAIRがひどいと思います。」
「ありがとう。」前田はほっとしたようだ。
「それよりもこのこと、下の子らに言いますか?」
「やがては言わなくてはいけないだろうけど、あの子らも今は安倍さんのことでショック受けているから後にしようと思っているわ。」
「それがいいでしょうね。それで、これからなんですけど……WATERのいる学校に行きませんか?」
「え? どうして?」
「私たちって4人になっちゃったじゃないですか。しかも戦えるメンバーは私と前田さんしかいない。
これでは、もしAIRがやけになって私たちを本気で壊滅させようとしたら、私たちは大した抵抗ができないと思います。
そこでWATERと同盟を組むというのはどうでしょうか? そうすれば、11+4で15人になります。
これでAIRに十分立ち向かえるでしょう。」
「なるほど…、たしかに今のままじゃ心配ね。でも、私、WATERとあんまり面識ある人がいないけど?」
「それなら心配ないです。私はミキスケ…藤本さんと、加護ちゃんは辻ちゃんと、まこっちゃんはあさ美ちゃんと仲がいいです。
そしてなにより…」
ここまでまくしたて、松浦は息を整えるために一息置いた。
「安倍さんが、AIRに殺されたとなればリーダーの飯田さんが黙っていないでしょう。」
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