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俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜4

1 :名無し娘。:2007/09/18(火) 08:33
新しいスレッドたてましたので、皆さん書いてください。

2 :名無し娘。:2007/09/18(火) 09:55
俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜
http://karikari.s206.xrea.com/test/read.cgi/kari2log/1063101351/
俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜2
http://space.geocities.jp/kari2noheya/bbs/kako/1104/1104239333.html
俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜3
http://kari2.kuron.jp/test/read.cgi/bbs/1158518527/

俺と娘。の夢物語
http://teri.2ch.net/mor2/kako/977/977128657.html
俺と娘。の夢物語〜第2章〜
http://teri.2ch.net/mor2/kako/986/986831774.html
俺と娘。の夢物語〜第3章〜
http://www.miraclenight.net/logs/mor/040603/1004618557.html

3 ::2007/09/21(金) 00:14
「いけ!そこだ!いけ!」

楽屋に熱のこもった声援が飛んでいる。
僕はボーっとテレビを見ているけれど光井さんの視線はとても熱い。

「光井さんってボクシング好きなんだね」
「え〜、あ〜、はいはい」

そう言いながらも視線はテレビ画面から逸らそうとはしない。
今は変なことを話しかけない方がいいのかな。

「やった!勝った勝った勝った!」
「応援してる方が勝ったの?」
「え?応援してる方?何がですか?」
「ボクシング。応援してる方が勝ったから喜んでいるんじゃないの?」
「うーん。どっちを応援してるとかはないんですよ」

そう言いながら光井さんはテレビを消して僕の方を向く。
ニコニコしてるその顔は心なしかいつもよりも頬が上気しているように見える。

4 ::2007/09/21(金) 00:15
「えー、そんなに必死に見てるのに応援してないの?」
「だってどっちも必死じゃないですか」
「どっちが勝っても嬉しいの?」
「頑張っている人を見ると応援したくなりませんか?」

そう言いながら光井さんはずいずいっとこちらに寄ってくる。
人と話すときは相手の目を見てとはよく言われることだけれども
これだけ至近距離で視線を合わされるとちょっと照れます。

「応援したくなる」
「ですよね!思わずこっちも熱くなっちゃいますよね!」

光井さんの体は本当に熱くなっているようだった。
ぴとっと触れた二の腕に少しどきどきする。
首筋がうっすらと赤くなっている。
もしかしたら二の腕よりも熱くなっているかもしれない。
つんととんがった顎もうっすらと赤い。
もしかしたら首筋よりも熱くなっているかもしれない。

「だからこういうの見てるとあたしも頑張らなきゃなって思うんです」

5 ::2007/09/21(金) 00:15
「光井さんはいつも十分頑張ってるよ」
「いつも頑張らないとダメなんです。じゃないと見てる人が熱くなれないじゃないですか」
「すごいね。いつもそこまでちゃんと考えているんだ」
「先輩にも私を見て熱くなってほしいんです」
「いや、十分熱くなってるよ」
「どれどれ」
「う!」

光井さんが不意に僕ののどをすっとなでる。僕猫じゃないんですけど。
僕はお返しとばかりに両手で光井さんののどと顎をつつく。
うひゃひゃひゃと笑いながら光井さんは畳の上を転がる。
やっぱり光井さんの首筋は二の腕よりも熱かった。そして顎はもっと。

なにするんですかー、と言う光井さんの赤い唇を見ながら
あの唇は顎よりももっと熱いのかななんて思う。

6 :☆ おかしなおかしな ☆:2007/09/22(土) 01:37
今日絵里はある企てを胸に先輩の楽屋の扉を開く。
これがうまくいけば今までの幸薄いと揶揄されたアイドル人生も一転するんだ。
幸せな人生よ、こんにちわ。
明日からのハッピーライフににやけそうになる。
けれど普段通りを装ってニッコリとえりりんスマイルで挨拶するの。

「せんぱいっ」
「亀井さん。どうしたの?」
「差し入れ持ってきちゃいましたぁ」
「なに? オレンジジュース? ふうん、めずらしいこともあるもんだね」
「まあまあ、お気になさらず。さあせんぱい、グッと飲みねえ」
「江戸っ子だねえ」

そんな風に笑いながら、先輩がオレンジジュースに口をつける。

7 :☆ おかしなおかしな ☆:2007/09/22(土) 01:37
フッフッフ……、後でなんと罵られようと構わないもんっ。
絵里は悪魔に魂を売ったの!
昨日までの天使な絵里は堕天してしまったの。
ううん、でもいいの。幸せになるんだもん。

「せんぱい待ったぁー!」

突然開かれた扉から飛び込んできたのはガキさんだ。
くそうっ、邪魔なビーンめ。
だけど先輩の姿は、この絵里のガッチリとしたセクシーなボディで遮られている。
先輩からガキさんは見えてないはずだ。
そして……

8 :☆ おかしなおかしな ☆:2007/09/22(土) 01:37
先輩は飲んでしまったのだから。
この悪魔のジュースを。
目論み通り、先輩の視線には絵里しか入っていない。
絵里は成功したんだ。
天国のお母さん、絵里は幸せになります。
あ、お母さん元気だったっけ。まあいいか。

「ガキさん、なにしに来たの?」
「ちょっ、カメっ、あんたせんぱいになに飲ませたのさ!」
「うへへへ…、さすがはガキさん。
 まさか絵里の企みを察知するとは恐るべしサブリーダーっぷりだね」
「やっ、つーかあんた、これ落としていってるから」

そう怒りながらも呆れたモンだよと古典的な『やれやれ』ってポーズをしてみせるガキさん。
その手には一枚の紙切れが踊っている。
絵里はその紙に見覚えがあった。
ってゆーか、あれは私のだ。

「ガキさん、それ絵里のっ。盗んだの?ヒドイよガキさん!」
「こらー!人を泥棒呼ばわりすんなーーっ!あんたのバッグの脇に落ちてたんだよ」
「あ、そうだったの?ガキさんごめーん」
「分かればいいのよ……、ってちがーうっ!
 あんたせんぱいになにしたっ!ってかコレ、飲ませたのっ!?」

9 :☆ おかしなおかしな ☆:2007/09/22(土) 01:38
チッ、バレちゃしょうがないや。
でもね、ガキさん。

「遅かったんだよ、ガキさん」
「へ?」
「絵里はもう昔の絵里じゃないんだよ」
「なに?下半身がドムみたいになったのは最近じゃないじゃん」
「ドム?なんだかわかんないけど絵里のことバカにしたなー」
「いや、してないから。事実なだけだから」
「……そっか、じゃあしょうがないや」
「って、だからあんた!」
「ガキさん、ごめんね。絵里せんぱいと幸せになるから」
「カメ…、あんた……」
「この怪しいネットショップで手に入れた怪しい惚れ薬をせんぱいに飲ませることに成功したんだものぉー」

先輩の楽屋の中で絵里の勝ちどきの声にエコーがかかって響いた気がした。
少なくとも絵里にはそう聞こえたからいいの。

10 :☆ おかしなおかしな ☆:2007/09/22(土) 01:38
「さあ、せんぱい。絵里と幸せになりましょーね」
「し、あわ、せ……」
「そうそう。あっ、そうだ。まず手始めにラブラブなちゅーとかどうですかぁ」
「こ、こらっ、カメっ!やめなさいってあんたー」
「ガキさんはもう関係ないから。黙ってて! さ、せんぱい。最初のちゅーを……」

心なしかとろんとした目で絵里の言葉に耳を傾けていた先輩へそう言うと、先輩はゆっくりと絵里へ顔を近づけてくる。
怪しいネットショップやるじゃん!効いてるじゃんよ!怪しい薬万歳!!
そう心の中で喝采を送りながら眼を閉じた。
先輩の気配を感じる。
先輩の吐息が熱くなった肌にくすぐったい。
幸せに触れる瞬間ってこんなことをいうのかな。
先輩の優しいくちびるが絵里の……

絵里の……?

11 :☆ おかしなおかしな ☆:2007/09/22(土) 01:38
「むにぃー?」
「こら。なんて怪しいもん人に飲ませるんだ」

開いた目に映るのは呆れ果てたって顔した先輩。
絵里のくちびるに触れるのは先輩の指先。
アヒル口したところをしっかり掴まれていた。

「んー」
「ったくもう……」

解放されたくちびるが気持ちを代弁する。

「なんでえぇ」
「そんなの効くわけないじゃん。さ、お仕事お仕事」

絵里のおでこをピンと叩いて先輩が出て行ってしまった。

「……効くわけないじゃん」

あれだけ慌てていたガキさんまで鼻で笑うように出て行ってしまった。
一人ポツンと取り残された楽屋に絵里の声が響いた。

「なんでぇぇぇぇっ」

今度はエコーはかかってなかった。

12 :お約束:2007/09/24(月) 00:25
撮影の間に一人たむろしている田中さんを見て
なぜか僕の心の中に一つのいたずら心がむくむくともたげてきた。

ぼーっとしている田中さんの正面から歩いていく
なるべくいつもと同じテンションで田中さんに話しかける

「どうしたの田中っち!元気ないんですか?」

「な、な、な、な、な?」

田中さんのリアクションは僕が予想していたものよりも大きかった。
まるでアニメのキャラクターのように大げさに驚いている。

「田中っち〜、驚きすぎじゃないですか?」

「なんでー、なんで急に田中っちとか言うんよー!」

「やだな。田中っちは田中っちじゃないですか」

「やだやだやだやだなんか変!」

そう言いながらも田中さんはにへらーととろけそうな顔で笑っている。
そうそう。その笑顔が見たかったんだよね。

13 :お約束:2007/09/24(月) 00:25
「変かな?新垣さんが呼んでるの見てて、いいなって」

「他の人に呼ばれるとすっごい変な気分」

「たまには違う呼び方もいいなあって」

「じゃあガキさんのこともガキんちょさんって呼べば?」

「それはちょっと…さすがに安倍さんじゃないと無理じゃ…」

ガキんちょさん。おお、ガキんちょさん。
ちょっと呼んでみたいぞ。呼んでみようかな。
ガキさんも田中さんのようににへらーと笑ってくれるかな。

「あ、今ちょっとガキんちょさんもいいなって思ったでしょ」

「え?わかっちゃった?」

「わかるわかる。あたしも呼んでみたいもん!」

「でも呼べないよねー」

「『田中っち』は呼べるのに?」

ううううう。今日の田中さんは鋭いところを突いてくる。

14 :お約束:2007/09/24(月) 00:25
「きついこと言うねー、田中っちは」

「あたしはよくでもガキさんはダメなんだー、そうなんだー」

「いやあのそうじゃなくて」

「ほら、丁度あそこにガキさんいるけん。呼んでみよ」

「えー、まずいよ」

「二人で言えば大丈夫じゃない?」

「じゃ、二人で呼んでみようか」

「うんうん!」

「じゃー、せーの!」

その瞬間、当然のように田中さんは何も言わなかった。
僕の声だけが場違いなまでに大きくその場に響き、ガキさんが振り返る。

その時のガキさんの表情はこの先もずっと忘れられそうにない。

15 :名無し娘。:2007/09/24(月) 11:17
後藤さんの誕生日だけど僕も後藤さんもコンサート。
一応メールは送ったけど。
そんなことを思いつつ、マンションのリビングにいた。
インターホンが鳴ったので確認すると後藤さんだった。
「●●誕生日プレゼント頂戴」
「ごっちんごめん。まだ買ってないんだ」
「えー●●ひどーい」
「本当にごめんねとりあえず中入って」
後藤さんは少し不満な顔をしていた。

「ごめんね、ごっちん」
「ゆるしてあげない」
「ごめん」
「じゃあ、私のお願い聞いてくれたら許してあげる」
「何?」
「●●の家に泊めて。それと私と一緒に寝よ」
「え、ごっちんと寝るの?」
「嫌なら、ゆるしてあげないよ」
「わかった。一緒に寝るよ」
「ヤッター。うれしい」
後藤さんはすごい笑顔のなった。

16 :名無し娘。:2007/09/24(月) 12:43
「ごっちんお風呂入った?」
「まだ」
「じゃあ、お風呂どうぞ」
「うん」
「そうそう着替え持ってるの?」
「持ってきた」

後藤さんがお風呂に入っている間に、寝室を片付けた。

「●●、ありがと。お風呂気持ち良かった。●●はお風呂入ったの?」
「入ったよ」
「じゃあ、寝ない?」
「そうしますか」

僕と後藤さんはベットに入った。
「●●ごめんね。わがまま言って」
「いいよ、僕もプレゼント用意してなかったんだし」
「誕生日プレゼントって事でキスして」
「おめでとう、ごっちん」

「じゃあ、おやすみ」
「おやすみ、ごっちん」

17 :こことここ:2007/09/28(金) 23:45
コンサートの最中、ふと気づいて舞台の袖を見てみると道重さんがいた。

道重さんはステージ上で一人で歌う久住さんをじっと見ていた。
胸の前でぎゅっとこぶしを握り締めている。
ちょっと話しかけづらいような雰囲気だった。

やがてきらりちゃんの出番は終わってジュンジュンとリンリンがステージに向かう。
道重さんはほっとしたように息を吐き出す。
まるで久住さんが歌っている間ずっと息を止めていたかのようだった。
もう話しかけづらい雰囲気はない。

「道重さん。ずっと見てたね」

「え、そりゃ見ますよー。仲間なんだもん」

「でも久住さんを見る目がすっごい真剣で。話しかけづらかったよ」

「そんなことないですよ!」

「可愛い後輩だもんね」

「私の方が可愛いですけどね」

道重さんはそう言っていつものような隙のない笑顔を見せる。
でも…もしかしたら…

18 :こことここ:2007/09/28(金) 23:45
「今回のセットリストってさ」

「はい」

「重ピンクとこはっピンクの歌なかったね」

「ちょっと残念。もしかしたらもうないのかも…」

「一緒に歌いたかったんだ」

そういうと道重さんは唇を噛んでじっとうつむいてしまった。
まずい。コンサートの真っ最中に言うべきことではなかった。
僕はあわててごめんごめんと謝る。

「なんで謝るんですか?」

「いやちょっと変なこと言っちゃったかなって…」

「大丈夫ですよ。小春とはこことここでつながっていますから」

そういって道重さんは自分の胸の辺りを指差した。

「久住さんとは一心同体ってわけだ」

「小春ちゃんだけじゃないですよ。みんなとも…先輩とも…」

そう言いながら道重さんは自分の胸を指していた指を僕の胸に当てる。

ドキドキと脈打っている僕の心音が道重さんの指へと伝わる。
本当につながっているみたいだ。いやきっとつながっている。

そんなことを思いながら僕は自分の指を道重さんの胸にそっと当てる。

19 :−似顔絵−:2007/10/16(火) 23:51

「先輩、何書いてるんですか?」

DVDマガジンの撮影中少し空いた時間があったので、みんなをモデルに似顔絵を
書いていると、光井さんが僕の後ろからひょっこりと顔を出す。

「ん? みんなの似顔絵。フリップが余ったんだって」
「先輩うまーい!!」
「そう?」
「何してるの〜?」

光井さんの声を聞きつけて、ガキさんがやってきた。

「新垣さん、見てくださいよ。先輩似顔絵めっちゃうまくないですか?」
「おぉ!! ●●、すごいねぇ〜!! 愛ちゃ〜ん!!」
「なにぃ〜? どうしたんやよ?」
「見て見て。●●が、みんなの似顔絵描いたんだけど、ちょーうまいの!!」

ガキさんから呼ばれた愛ちゃんが、がに股で走ってやってきた。そして、書き上げた
みんなの似顔絵をそれぞれ見ていく。

「おぉーホントや!! ●●、こんな特技あったんやのぉ!!」
「う〜ん…楽屋いっつも一人だったから、よく色んな絵描いてんだ」
「これ、みんなにプレゼントしたら??」
「もちろん、そのつもり」
「やったぁ〜♪」

光井さんが、無邪気に喜んでいるのを見るとなんだか僕も嬉しかった。
そして、みんなになぜか僕のサイン付きで似顔絵を配る。

ジュンジュンは、似顔絵をじっと見つめニコニコとしていた。リンリンは、
えりとさゆと一緒にはしゃぎ回っていたし、小春と光井さんでお互い見比べあって、
あーだこーだ言っていた。れいなと愛ちゃんとガキさんは、お返しと言って俺の
似顔絵を描いてプレゼントしてくれた。

ほのぼのとした、この空間がなんだかすごく嬉しかった。

そのあと、みんなの分担作業によって書かれた僕の似顔絵は、なぜかホラーのような絵に
なっていた。
絵里…リンリン…絵を今度教えてあげるね…

20 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2007/10/16(火) 23:53

今回の作品はDVDマガジンからの作品です。
今度の更新はいつになることやら…(汗)

21 :−頑張れ!!−:2007/10/25(木) 00:42

−♪男なんてなんて♪ー

携帯の着うたが鳴る。ディスプレイには、『ミキティ』の文字。たぶん、あの子の事かな…?

−ピッ−
「もしもし」
「もしもし!! ●●、大変!! ごっちんが居なくなったって!! 家にも居なくて
 携帯にも電話繋がらなくて!! 今事務所の会議室から電話かけてるんだけど!!」
「…僕の家に居る」
「は?」
「ごっちん、僕の家で寝てる」
「はぁぁぁぁぁぁ!?」
「しー、事務所の人周りに居る?」
「う、ううん」

僕の小声にミキティも小声になる。

「あのさ、今僕の家で寝てる。今さっきまで、泣いてたから電話できなくて」
「・・・」
「ごめん、お願いがあるんだ。よっすぃーと梨華ちゃんに僕の家に来るように言ってくれないかな?」
「え〜、美貴は置いてけぼり〜?」
「フライデーされた人は誰ですか?」
「すいません…わかった。よっすぃーと梨華ちゃんには、美貴から電話しとく。
 ってかさ、●●から電話しろよ〜」
「僕は、マネージャーとごっちんのお母さんに電話しなきゃいけないの」
「あ、なるほどね。了解っす♪」
「じゃあ、頼んだ」
「うん。あ…ごっちん、お願いね」
「うん…」
−ピッ−

思わず、ミキティの最後の言葉にちょっと笑ってしまう。その言葉、ごっちんに聞かせてあげたいよ。
その後、ごっちんのマネージャーとごっちんの自宅に電話を入れて大丈夫だと話した。
そして、お母さんへの電話を切って間もなく家のチャイムが鳴った。

22 :−頑張れ!!−:2007/10/25(木) 00:43

「はい?」
『うっす。来たよ〜♪』
『●●、ごっちん大丈夫?』
「はいはい、今開けるから」

ドアの鍵を開けると急いで来たのか、二人ともジャージだった。

「あのさ、二人ともアイドルなんだから、ジャージは止めようよ」
「今は、そんなこといいから!!」
「しー、静かに。今部屋のベットで寝てる」

二人を静かに自分の家の中に入れる。

「久しぶりに来たけど、綺麗だね〜…はい、これ。差し入れ」
「お、ありがと♪」

よっすぃーから、お菓子など色々と入った袋が渡された。

「でもさ、なんで●●の所だったんだろ?」
「・・・雑誌に撮られようとしたんだって。それで、もう辞めようって…」
「バカッ…●●のこと考えてないし…」

梨華ちゃんが、珍しく怒った表情になった。

「まぁ、ごっちんらしいけどね。まぁ、僕のところが一番よかったかも」
「今日、●●の所泊まるよ。梨華ちゃんと私もそのつもりで来たから」
「そうしてもらうとありがたい」

よっすぃーは、ソファにゴロンと寝転がった。

23 :−頑張れ!!−:2007/10/25(木) 00:44

「他の人は知ってんの?」
「ごっちんのマネージャーと、ごっちんのお母さんには電話した」
「そっか…ハロプロで、ここに居るって知ってるの誰?」
「ミキティと裕ちゃん」
「なるほど。さすが、●●。状況判断バッチリだね」
「お褒めの言葉ありがとうございます」

吉澤大先生からお褒めの言葉を頂き深々と頭を下げる。

「でも…真希ちゃんってさ、やっぱり●●の事一番に頼るよね」
「あ〜わかる。なんか、あったら絶対あんたのとこに電話してるもん」
「はぁ〜…でも、よかった…ホントよかった…」
「り、梨華ちゃん?」

梨華ちゃんのジャージのズボンに涙の跡がポツポツと点く。

「なに泣いてんの?」
「だってぇ…居なくなったって聞いて…グスッ…自殺とか…グスッ…失踪とか…色々
 考えちゃって…」
「ばぁぁぁぁぁぁか、ごっちんがそんな事するわけないだろうがぁぁぁぁ!!」
「ちょ、ちょっと、よっすぃー声大きい」
「すいません、取り乱しました…」
−ガチャッ−

その時、部屋の扉が開きごっちんが出てきた。すると、泣いていた梨華ちゃんが立ち上がった。
ヤ、ヤバイこの雰囲気は…
梨華ちゃんが、ごっちんに向かって腕を大きく振り上げて、それを降ろした。

24 :−頑張れ!!−:2007/10/25(木) 00:44

−パーーーーン−

「いって〜!!」

思いっきり殴られました。僕が…
ごっちんと梨華ちゃんの間に咄嗟に入った僕の頬を梨華ちゃんの張り手がクリティカルヒット!!

「な、なんで、ごっちん、かばうの?!」
「女の子の顔は命も当然。ってか、もうちょっと手加減しろよ!!」
「ご、ごめんなさい…」
「うわ〜いたそ〜。氷持ってこようか?」
「よろしく」
「ごっちん。飲み物持ってこようか? 喉渇いてるだろ?」
「うん…」
「よし、座って待ってろ〜♪」

よっすぃーが、僕の家の台所へと向かった。僕と梨華ちゃんとごっちんでテーブルを挟んで座った。
梨華ちゃんは、頬を膨らませて腕を組んでいる。

「あのさ、それ怒ってんの? ふざけてる様にしか見えないよ?」
「怒ってんの!!」
「はいはい。ごっちん、頭痛いとかない?」
「・・・」

無言ながらも首を立てに振った。

「●●、優しくしちゃダメ!!」
「はいはい、嫉妬はわかったから。ほい、●●」

後ろからやってきたよっすぃーから袋に入った氷を受け取る。

「はい、ごっちん。ポカリ。梨華ちゃんは、アイスティーね」
「むぅ〜!!」
「…ありがと」

小さくそう呟いたごっちんを見てよっすぃーは、笑顔になった。

25 :−頑張れ!!−:2007/10/25(木) 00:44

「ゲームしない? ゲーム。Wiiあるんでしょ?」
「よっすぃー!! そんな事してる場合じゃないでしょ!!」
「あれ? もしかして、梨華ちゃん私に負けるの怖いとか?」
「ち、違うよ!!」
「あ〜、梨華ちゃんよっすぃーに負けるの怖いんだ〜」

なぜかよっすぃーに乗ってみる。

「いいよ。やろ!!」

梨華ちゃんが、やる気になって軽く準備運動をしている。
僕は、ごっちんの横に座って二人の勝負を見守る事にした。

「・・・●●」
「ん?」
「ごめんね…」
「ばぁ〜か、謝る相手違うだろ? お母さん、泣いてたぞ? ごっちんまで居なくなってどうすんだよ」
「・・・」
「今日は、ここに居ていいから。よっすぃーと梨華ちゃんにお礼言えよ?」
「…うん。●●?」
「どした?」
「私、大好きだよ」
「え?」
「●●も…よっすぃーも梨華ちゃんも…ハロプロのみんな…ファンのみんな…それに、お母さん。
 お姉ちゃん…それに、あんなバカな弟でも…みんな大好き…」
「俺も、ごっちん大好きだよ。よっすぃーも、梨華ちゃんもそう思ってるからここに居る」
「うん…」
「よし!! 4人でやるか!?」

ごっちんの腕を掴んで、よっすぃーと梨華ちゃんの間に入る。

ごっちんの笑顔は、完璧な笑顔じゃなかったけど、明日からは思いっきり笑えるよね?
君の笑顔を見たい…頑張れ、ごっちん。

26 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2007/10/25(木) 00:48

長文失礼しました。
ごっちん大変でしょうけど、頑張ってほしいです。

ハロプロは呪われてるんちゃうかなと思うくらい、色々とありすぎです。
でも、僕はハロプロのみんなを、これからももっと応援していこうと
強く思いました。

久しぶりに長文書くと疲れます・・・(汗

27 :名無し娘。:2007/10/25(木) 05:10
堪能しました

28 :MONIX ◆XBvOzcZfYg :2007/10/25(木) 13:28
>>26
おひさでございます

いや〜、よかったっす!
ってか、実は途中までの構成、僕も同じような流れを考えてましたw

なんか最近のハローは物語を書き終わる前に色々とありすぎて
追いついていけないので苦労しております・・・

29 :名無し娘。:2007/10/26(金) 10:47
ちょっとホロリとした

30 :名無し娘。:2007/10/27(土) 15:29
「ガキさん?」
「何、愛ちゃん?」
「後藤さん大変やね」
「うん」

私たちは買い物に来ていた。
ガキさんの誕生日プレゼントを買いに。
少し遅れたけど。
先日あった後藤さんの事にはみんな触れないようにしていた。
「私がガキさんに似合うブーツ探してあげる」
「何か愛ちゃん標準語だとせりふっぽい」
「いいじゃん、たまには。アクセントおかしくても
つっこまんといて」
「そう」

いろいろ店をまわった。
「これカワイイよ。ガキさんに似合うと思う」
「カワイイ、これ欲しいな」
「じゃあ、買ってくるね」
「ありがと。愛ちゃん」

31 :名無し娘。:2007/10/30(火) 13:04
「コンコン、行こ」
「うん、マコト」
私は久しぶりにマコトにあった。
今日誕生日のマコトに喜んでもらうため、
おいしいオムライスの店に行った。
「おいしいんだよ。ここのオムライス」
「楽しみだな。ルンルン」
「マコト見ないうちに可愛くなったね」
「コンコンだって可愛くなったよ。コンサート見たとき
びっくりしたもん」
「じゃ、食べよう。マコト」
「うん」
「あのさ、マコト」
「何?」
「後藤さんのこと・・」
「寂しいよね」

「マコトにプレゼントあげないと」
「何?」
「ここの店の無料券」
「本当?うれしい」
「でも、来月までだけどね」
「いいよ。ありがとねコンコン」

32 :『誠実な低金利』:2007/11/25(日) 21:42

ラジオの収録を終えた後、下へ車が来ているとマネージャーさんに言われ、一人で降り立ったフロア。
局の正面玄関に一台の車が横付けされているのが見えた。

「あれ、かな」

ガラス越しに人気がないことを確認してから表へ出た。
確かに記憶のどこかにある車だから、間違いなく事務所のものなんだろう。
車へ近寄ると助手席のドアが開けられ、慣れた手順で車の中へ滑り込んだ。

「お疲れさま」

掛けられた声は驚くほどやわらかく耳に入ってきた。
一瞬でその声と脳裏に浮かぶ姿が結びつく。

「せんぱいっ!?」
「待って!」

とっさに動いた身体はドアを開けるために動き、それよりも一瞬早く、先輩の手がれいなの腕を掴んだ。
強く掴まれたのはほんの一時で、れいなが動きを止めると壊れ物に触れるみたいな優しさに変わる。

33 :『誠実な低金利』:2007/11/25(日) 21:42

「避けないで…」

硬直したままで窓に映る先輩の顔が少しだけ寂しそうに見えた。

「別に避けてなんか」
「嘘だ。あれからずっと僕を避けてる」
「…せんぱいだって」

ごく短い沈黙。

「ごめん」
「謝ってほしくなんか」
「そうだね。少しだけ、れいなを送る時間だけ、話を聞いてくれないかな」
「……はい」

先輩は一つ息をつくと静かに車を走らせた。
しばらくはどちらも口を開かずにいて、赤信号で車が止まったとき、前を向いたままの先輩が呟いた。

「僕たちは…」

34 :『誠実な低金利』:2007/11/25(日) 21:43

「え?」
「このところ普通じゃなかったよね」

れいなはなにも言わなかった。
きっと先輩も返事を求めてなんかいないと思ったから。

「このままじゃよくないことはわかってたんだ。でも、いや、だからこそ、かな」

再び車は走り出す。
先輩の口調と同じように静かな夜の街を。

「いつか」

少し変わった声の調子に自然と視線が動く。
穏やかに見える横顔に微かに覗える何かがあった。

「決めなければならない道が、僕にはあるんだって。
 そう改めて気付かせてくれたのはあのときのれいなだった」
「…せんぱい?」
「だから、待っててほしい。そのギリギリまで」

35 :『誠実な低金利』:2007/11/25(日) 21:43

いつもよりもちょっと大人びて見える先輩がそう言った。
先輩よりも子供なれいなは全部を納得できるわけもない。
けど……

「せんぱい」
「うん?」
「ならいっこ貸しにしといたげます」

チラリとこっちを伺い見た先輩は、すぐに目線を戻して。
それから口許をほころばせた。ほんの少しだけ。

「肝に銘じておきます」

先延ばしにされた答えが気にならないといったら嘘になる。
でも、今はこの時間を大切にしよう。
それがれいなの……、今の気持ちだから。

36 :匿名 ◆TokDD0paCo :2007/11/25(日) 21:45

ずいぶん間が空いてしまいましたけど、
ようやくこっちに手を出す余裕ができたので久々に。

37 :名無し娘。:2007/11/26(月) 04:37
待ってました!

38 :『遅刻、とか』:2007/12/06(木) 01:16

「せんぱいっ」

掛けられた声に本へ落としていた目を上げると、そこには今まで読んでいた本のことなど忘れてしまうくらい素敵な笑顔があった。
それは久しく見ていなかった笑顔で、とても身近にある笑顔なハズだった。

「愛ちゃん。えっと…、どうかした?」
「あ? なんで?」

一つ飛ばした会話が、笑顔から驚いたような不思議がる表情に変える。
思わず吹き出した僕に向けられた視線はそれを咎めるものだけど、少しだけ拗ねた調子も感じられて。
ここのところの鬱屈した心中へ吹き込んで、いつもの自分に戻してくれるような接し方だと思えた。

「ん、なんでもない」

愛ちゃんは軽く首を傾げてから切り替えるみたいに表情を引き締めた。

「ま、いいです。それより、…ありがとーございました」
「…なにが?」

今度はこっちが解らない。
僕の反応へ晴れ晴れとした笑顔を返して、それからポツリとこう言った。

「プレゼント。ちゃんとくれました」

ああ……
約束を果たした……、果たせただけで、止まっていた時間を再び動かすことができただけで。
それだけで留まっていた自分に「正解だよ」と回答してくれたように、一つの事柄にきちんと収まりをつけてくれた。

39 :『遅刻、とか』:2007/12/06(木) 01:17

「ちょっと遅刻でしたけど」

ニッと歯を見せた愛ちゃんが悪戯に口にする。
顧みた自分に言い返せるはずもなく、ただ手詰まりに笑ってみせるしかなかった僕に、不意に訪れた刺激は軽く。
それでいてとても強いものだった。

「あ…、愛ちゃん?」

僕の洩らした言葉はやわらかな栗色の髪に吸い込まれる。
コトンと預けるように胸に寄せられた額からぬくもりと微かな振動が伝わってきた。

「せんぱいならって、信じてたから」
「っと、……期待を裏切らないようにします」

一時の自分を戒めるための言葉に、俯いていた顔が上げられた。
その距離の近さと、真っ直ぐな瞳に一つ心音が跳ねる。

「普通のせんぱいでいーんですよ?」

なにを計ることもない優しい肯定だった。
だから僕は思った。
なにも計ることなんかなく、あるがままの自分で。
愛ちゃんを…、みんなを笑顔にしてあげたいって。
今更ながらにそう思った。

40 :匿名 ◆TokDD0paCo :2007/12/06(木) 01:18

>>37
どもです。
ぼつぼつ書いていきたいと思いまーす。

41 :名無し娘。:2007/12/06(木) 08:04
やったー!

42 :−コンサート−:2007/12/10(月) 18:44

「終わっちゃったね…」
「そうだね〜」
「楽しかったな〜♪ 娘。と一緒にライブできて…」
「うん…」
「来年もさ、こうやって●●と一緒にライブしたいな〜●●とだから楽しいんだし…」
「え?」
「あ〜、顔赤いよ?」
「うるさい…」
「でも、ホントの気持ちだからね…」
「僕も、一緒だよ…」
「居なくならないでね…」
「うん…」
「よっし、行こうか♪ 今日は飲むよ〜」
「弱いんだから止めなって」
「●●もでしょ〜?」
「そうでした…」
「「・・・ぷ、あははは」」

二人で、笑いながら歩き出す。 娘。に居た頃の様に一緒に手をつないで…

来年も、一緒にこうやって笑っていたいな…

43 :『僕が欲しかったモノ』:2007/12/11(火) 23:02

「あーっ、高橋さんずる〜いっ」

キンと澄んだ特徴のある声が楽屋中に響いた。
そちらに目をやるまでもない、先輩になっても僕には変わることない姿勢でいる小春ちゃんの声。
さっきまで背を向けてれいなと話をしていたハズなのに。
パタパタ音を立てて近寄ってくるくちびるが、少し不服を訴えていることを教えてくれてた。

「そーゆうのは小春の役割なのにー」

そういうのってのは…、まあさっきまでの愛ちゃんみたいな、ことか。
膝をつきあわせるほどの距離で話していた僕らのすぐ横に座り、割り込むみたいに愛ちゃんの腕を取る。
小春ちゃんに引き寄せられた愛ちゃんは、いつもの調子で苦笑いを浮かべて引き下がる。
グループの中で年長になっていくにつれてそうなっていったように。
それが一つの“日常”だった。

44 :『僕が欲しかったモノ』:2007/12/11(火) 23:03

「やっ。たまには役割交代」

一瞬。
一瞬だけ、時が止まった。
その空白で愛ちゃんは僕の胴回りにしがみつき、今日は断固として譲る気はないと示して見せた。
小春ちゃんの末っ子気質もおめおめと長女に譲る気など呼び起こさないらしい。
至近で繰り広げられる可愛らしい意地の張り合いに、困惑して上げた目に幾つかの光景がちらつく。

しょうがないなあって表情。
飛び込むか迷っている表情。
割り込むべき隙を窺う表情。
珍しいものを見たって表情。
ただ楽しそうに見てる表情。

45 :『僕が欲しかったモノ』:2007/12/11(火) 23:04

共通しているのはどの表情も笑顔だったってこと。
そして……

中でも一番楽しそうに、涙を零しそうなくらい笑っている表情が印象的な。
その潤んだ瞳が僕の目に気がついて。
少しだけ笑いをおさめて口許へ手をあてて。
声に出さずに動かされた口がこう言っていた。

 『せ ん ぱ い が ん ば れ ー』

なるほど彼女がけしかけたのか。
そうと解っても不思議と悪い気はしない。
それどころか、こうしてみんなが笑っている今、この光景こそ……

46 :匿名 ◆TokDD0paCo :2007/12/11(火) 23:08

>>38-39の直後です。

>>41
やったー!
……って?

>>42
石川さん、かな?
いいですね、穏やかな感じ。

47 :名無し娘。:2007/12/12(水) 04:25
>>46
> >>41
> やったー!
> ……って?

うれしいなーっという表現ですよ!

48 :名無し娘。:2007/12/12(水) 04:27
愛ちゃんがんばれ〜♪

49 :−先生=僕−:2007/12/18(火) 22:00

今日は、紅白の打ち合わせ。Berryz工房と℃-uteのみんなと合同のリハーサルが
開始される。

「ここで曲が、変わるから…」

初めて、バックダンサーではなく歌手として紅白に出場する後輩たちに、俺は
なるべくわかりやすく一人一人に説明していく。

「あの…」
「ん? どうした?」

後ろから呼ばれて振り返ると、そこには申し訳なさそうに矢島 舞美ちゃんが立っていた。

「ダンスの事なんですけど…」
「あ、今さっきの所でわからないところあった?」
「はい…」
「了解。どこら辺がわからなかった?」
「あの、ターンした後なんですけど」
「あぁ、あれか…他にさ、ここら辺わからない人いた?」

僕の問いかけに何人かポツポツと手を上げる。

「そっか…じゃあ、一回僕が踊ってみるからちょっと見てて」

近くのコンポの再生ボタンを押して、鏡の前に立つ。そして、音楽の始まりと同時に踊りだす。
周りの子にも見やすいように、ちょっと大きめに振り付けをしてあげる。
曲がしばらく経った所で、ダンスを止めてコンポの停止ボタンを押した。

50 :−先生=僕−:2007/12/18(火) 22:01

「こんな感じで、ターンの後はすぐに次の行動に入らなきゃ綺麗に…あれ? どうした?」

僕を見ていたBerryz工房と℃-uteのみんなが、ポカ〜ンとしていた。
すると、僕の横にガキさんがやってきて肩に手を置いた。

「あらら〜、みなさんあんたに釘付けだねぇ〜」
「どういうこと?」
「まぁ、あんた頑張って教えてあげなさいねぇ〜♪」
「ちょ、ちょっと、ガキさん!!」

手をヒラヒラと振って去っていく、ガキさんを追いかけようとすると、手をガシッと掴まれる。
振り返るとキラキラと目を輝かせた後輩たちが、すごい勢いで僕を引っ張って輪の中に連れ込まれた。
その時、向こう側にいたれいなと目が合う。れいなは一瞬ムッとすると、俺にあっかんべーをして近くに
居たさゆたちの輪に加わった。

僕、なにか悪い事したのかなぁ…?

51 :−田中めせん−:2007/12/18(火) 22:02

ダンスの打ち合わせが、一段楽してガキさんと話していると、急に今さっきまでかかっていた
曲がかかり始めた。そっちをむくと先輩が鏡に向かって、さっき習ったダンスを踊っている。

「へぇ〜、●●がダンスの先生してるんだぁ」
「先生? あぁ…」

先輩の周りを見てみると、ベリの子と℃-uteの子たちが先輩を熱心に見つめていた。

「なんか、ムカつくんやけど…」
「は?」
「あ、ううん、なんでもなかよ」
「でも、あぁやって踊ってるの久しぶりみたなぁ〜」
「え?」
「れいな、忘れたの? れいなたちが、入ってきたときにあぁやって教えてもらってたでしょ?」
「・・・あ」

今思い出した、最初に入ったときに緊張で全然覚えれなかった、れなたちの前で一つ一つの動きを
大きくしてわかりやすく踊ってくれていた先輩。あの時から、れいなは…

52 :−田中めせん−:2007/12/18(火) 22:03

「れいな〜?」
「はっ…ど、どうしたと?」
「どうしたって…なんか、飯田さんみたいになってたよ?」
「ちょ、ちょっと、ガキさん!!」
「なにぃ〜? もしかして、昔思い出してたかぁ〜?」
「からかわんで!!」
「ごめんごめん。あ、終わったみたいだねぇ〜。ちょっと、行ってくる♪」

ガキさんは、そう言って先輩の方へと楽しそうに向かっていった。いつからだろう…先輩から
ダンスや歌とか教えてもらわなくなったのは…なんか先輩が、れなたちの後ろに居る気がする。
けど、不安とか寂しいなんて気持ちはない。ただ、安心して自分のやりたいようにできている気がする。

「そっか…先輩は後ろから、れなたちを優しく支えてくれとんやね…」
「れ〜な〜? どうしたの?」

その時、絵里と一緒に話していたさゆが話しかけてきた。

「ん? なんでもなかよ〜」
「そうそう、写真集持ってきたの♪」
「また、持ってきたん? この前も持ってきとったやろうもん」
「いいのぉ〜一緒に見ようよ〜♪」
「はいはい…」

さゆのところに行こうとした時、キッズのみんなに取り囲まれている先輩と目が合う。
キッズの子に囲まれてちょっと恥ずかしそうにしている先輩…やっぱ、ムカつく…
先輩にあっかんべーをして、さゆの元へと向かった。

先輩には、もっと迷惑かけてやるんやけんね!!

53 :名無し娘。:2007/12/22(土) 15:42
両視点ともいいね

54 :『時を』:2007/12/24(月) 00:01

「絵里ちゃん」

そう呼び掛けられた声に注意を向けると、いつになく“弱い”表情の先輩がいた。

「せんぱぁい。なんですか?」
「ごめん。明日、一緒の仕事ないでしょ。その後も、どうしても空かないんだ」

今日は二十二日。
明日の仕事が終わると……

「じゃあせんぱいは……」
「ほんと、ごめん」
「でもっ――、あ、えっと……、うん」

昨日からのささやかな期待は、それが叶わないとなると思っていた以上にショックだった。
そうならないようにしたつもりだけど、それでも表情に出てしまったらしい。
先輩は本当にごめんなさいって、声からも、表情からも伝わってきた。
だから。

55 :『時を』:2007/12/24(月) 00:01

「もおーっ。そんな顔するのずるいですよぉ」
「だって…」
「だってじゃなーい。そんな顔されて怒ったら絵里が悪いみたくなるじゃないですか」
「……ごめん」
「いいですってば、もう。しかたないんで許したげます」

正直な気持ち。
それでいくらか笑顔混じりになった先輩は、それでもまだ申し訳なさそうに、肩に背負ったバッグから一つの包みを出した。
そっと差し出されたその包みは、あまり見慣れない和紙? みたいなのでラッピングされた掌に余るくらいの長方形。

「早くなっちゃうけど、プレゼント」
「うわあっ、ありがとーございますう」

ちょっと沈んだ気分が少し持ち直す。
それは“なにが”貰えるか、じゃあなくって“誰から”貰えるか、だってことなんだ。

「開けてもいーですか?」
「どうぞ。っていうか開けてほしい」

少し楽しみにしてるみたいな先輩の口調。
ちょっと不安がわき上がる。

56 :『時を』:2007/12/24(月) 00:02

「なんか欺されたりしません?」
「そんなわけないよ。そんな趣味も……、まあ嫌いじゃないけど。今はない」

なんでそんなことを訊くのかって驚いた風な先輩が、最後には冗談めかして笑った。
その笑いを見たから、逆に大丈夫なんだって和紙のラッピングに手を掛けた。
破かないようにゆっくりと広げた中から、出てきたのは透明なプラスティックのケース。

「腕時計……」
「そ。プライベートで、一年間つけてほしいな」

それは小さくて可愛らしい腕時計。
だけどただ可愛いっていうんじゃなくて、アンティークな和を感じさせるデザイン。
鈍色の真鍮で作られた本体に一輪の花が飾られていて、文字盤には古めかしい数字。
革のベルトのオレンジがちょうどいいアクセントになっててとても魅力的なものに見えた。

「すごくいいです。……あれ? でも一年って……?」
「今までの十八年よりも、もっと素敵な一年になるように」
「あっ…」

一年、って言葉に少しだけ意味を持たせたアクセント。

57 :『時を』:2007/12/24(月) 00:02

「十代最後の一年を大事に過ごしてほしいかなって」

先輩と出会えたこれまでの五年と、それにも負けないこれから先。
なによりも大切なのは時間だって、幾度も教えてもらっているから。

「あっ」
「ん?」
「じゃあ来年はもっと素敵な腕時計をくれるんですか?」

少し見開いた目がくしゃりとやわらかくなって。

「来年は二十歳だから、素敵な女性にふさわしいのを探しておくよ」

冗談に紛らわせての約束に。
そしてここにいてくれることに。
心からのありがとう。

58 :匿名 ◆TokDD0paCo :2007/12/24(月) 00:11

亀井さんオメ。
良い一年をお過ごしください。

>>47
それはこちらも喜ばしいですw

>>48
愛ちゃんはいつも頑張ってますよ。
ただこの中であまり頑張ると話が終わってしまいますね(^-^;

>>49-52
私はどうもこの先輩とキッズ(と括られる)の娘たちをうまく絡ませてげられません。
感心しきりでございます。

59 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2007/12/24(月) 17:15

こそっと復活してたりしてw
匿名さんの今回の作品も、暖かくなる作品でした。

>>53 さん
どうもありがとうございます。
ちょっと、女の子目線は難しかったですw

>>54-58
キッズの子たちは、性格わからないんで適当に…w
ありがとうございます…

さて、クリスマスイブですが…憂鬱ですね…w

60 :名無し娘。:2008/01/29(火) 18:09
「梨華ちゃん」
「あ、●●」
「遅くなったけど、誕生日おめでとう」
「ありがとう。●●がくれたブーツ、今日履いてるよ」
「ホントだ、似合ってるよ梨華ちゃん」
「●●に褒められると照れちゃうよう」
少し梨華ちゃんの顔が赤くなった。
「照れてる梨華ちゃん、可愛い」
僕は頬にキスをした。
「●●、遊びに行っていい?」
「喜んで」

61 :『それは事故のような』:2008/02/17(日) 14:48

「うっわあ、せんぱいせんぱい。メッチャ積もってますよ、雪」
「……ほんとだ」

地下駐車場の出口に立つ愛佳ちゃんは今にも外へ飛び出していきそうな様子だ。
そんな背中へ「車、出られそう?」と牽制がてらに問い掛けた。

「んー……」

愛佳ちゃんは降り込む雪と、積もった雪を見遣って「わかんないですー」と声を返してきた。
あまりに真っ直ぐな言葉に笑いながら、もとより正しい情報を期待していたわけじゃない僕は彼女の背中へ歩み寄った。

「どれどれ」
「ちょっと歩いてみればいいんじゃないですか?」

すぐ後ろに立った僕へ、前を向いたままの愛佳ちゃんが話し、まだ降り続ける雪の中へ足を踏み出していく。

「ちょ、濡れちゃうぞ」
「だーいじょぶでぇす」

アスファルトを覆い隠す雪の中へ、軽く両手を広げバランスを取るように歩きだす。
一歩、踏み込んだ右足が五センチほどスライドした。

「わっ!?」
「あぶ――」

差し伸べ掛けた手。危ういところで取り戻したバランス。
ゆっくり振り返った愛佳ちゃんが冷や冷やだったと笑顔で語っていた。

62 :『それは事故のような』:2008/02/17(日) 14:48

「危なかったですねえ」
「ホントだよ」
「車は滑りますかあ?」
「タイヤ変えてはあるんで大丈夫、だと思うよ」
「そおなんで――っ」

会話の途中、戻ってくる彼女の足がまた滑った。
今度は五センチでは止まらないくらいに。
差し出した手も届かず、どんと音を立てて尻もちをついた愛佳ちゃんが顔をしかめた。

「ったーい」
「大丈夫? はい」

差し伸べた手を握り返す愛佳ちゃんがニッコリ笑った。
まさかと、いやな予感が頭をよぎる。

「嘘でしょ?」
「せんぱいも道連れでぇす」

力を入れる前の不自然な姿勢で引かれた手。
足が雪を蹴散らして派手に滑った。

「うぉっ!」

繋がったままの手。
当然のように倒れ込んだ。彼女の上に。

「……ぅ、ぁ」

すぐに身体を離した。けれど愛佳ちゃんは動かない。
小さな声を洩らし、ニットの手袋をした手でくちびるを押さえたままで。
僕の「ごめん」と彼女の「すいません」が重なって、ぎこちなく差し出した手が遠慮がちに握られた。
頬を朱くした彼女になんとか笑いかけながら、自分の頬は朱くなってなければいいなあと思った。

63 :名無し娘。:2008/02/27(水) 02:08
久々に更新来てたのですね。

それにしても…
「もしかしたら〜〜なったりして」っていう狙いもあったんじゃないかな?って思ったりw

64 :−お休み−:2008/03/03(月) 01:53

それは、突然の事だった…いや、もしかしたら雑誌に夢中で気づいて
いなかっただけなのかもしれない。

「小春、お休みがほしいです!!」
「れいなもぉー!!」
「絵里もぉー!!」

突然騒ぎ始めた3人。小春と、れいなと、絵里か…珍しい組み合わせだな。

「なに? あんたたち、いきなり何言ってんの?」
「小春たち、最近色々と疲れちゃったんです!!」
「あんたたちねぇ〜…はぁ〜…」

ガキさんが、頭を抱えてため息をついている。ホント、ガキさん大人っぽくなったなぁ〜…
いや、もう大人か…

「愛ちゃん、小春たちに何か言ってやってよぉ〜」
「あっしも、お休みほしぃやよぉ〜!!」

あらら、リーダーが乗っちゃったよ…ガキさんさらに頭抱えてるな。仕方ない…

「お休みほしいの?」

僕が立ち上がり3人…いや、4人の子どもに質問する。

「「「「ほしいぃ〜!!」」」」

4人が嬉しそうに手を挙げて笑顔になる。

「じゃあ、休めばいいんじゃないのかな?」
「「「「え?」」」」

まさか、僕がこんな事言うと思わなかったんだろう、4人が一瞬固まった。
そして・・・

「いいんですか?!」
「先輩、よかと?!」
「やったぁ〜♪」
「??」

65 :−お休み−:2008/03/03(月) 01:54

れいなと小春と絵里は、嬉しそうに手を取り合って喜んでいる。愛ちゃんは、不思議そうに
首をかしげていた。僕は、自分の席に座ると作戦を決行する。

「あ、じゃあ、ハロモニ@のカット割りは、小春の所をミッツィーに差し替えてもらうか…」
「・・・え?」

僕のボソッと呟いた言葉に小春の動きが止まった。

「今日の僕の席は、れいなと絵里の間だったよなぁ〜…じゃあ、さゆとジュンジュンに変わってもらって…」
「「…へ?」」

れいなと絵里が、お互いの顔を見合わせて固まる。

「愛ちゃんが休むのか…じゃあ、今日のボイスレッスンを一緒にやる予定はなしだね…」
「・・・」

4人が、それぞれの顔をキョロキョロと見合わせたかと思うと…

「「「「ダメェー!!!!」」」」
「うおっ!!」

4人が、俺に勢いよく近づいてきた。

「だ、ダメです!! 休みません!! 小春休みませんから!!」
「先輩は、れいなの横なん!! さゆとかジュンジュンとか、絶対ダメやけん!!」
「そ、そうですよぉ〜。絶対、絵里の方がいいですってぇ〜」
「せ、先輩、きょ、今日は絶対頑張りますから!! ボ、ボイスレッスン頑張りましょう!!」

愛ちゃん…焦ったときに後輩に戻る癖治そうね?
僕は、4人に顔を向けると笑顔でこう言った。

「じゃあ、お仕事頑張ろう♪」
「「「「・・・はぃ」」」」

4人は、僕の作戦に気づいたのか渋々と言った表情で小さく返事。
そして、ガキさんの方を見るとウインクを一つ。

「(ありがと)」

口パクで、そう言ってウインクを返してくれる。
そのウインクは、やはり大人を感じさせるウインクでちょっとドキッとしてしまった。

その後、ハロモニ@の収録中僕に話を振りまくる4人の小悪魔が・・・

66 :−リゾナント・ブルー−:2008/03/16(日) 04:37

「先輩、PVのDVDできたみたいですよぉ〜」
「おぉ!! マジで!?」
「じゃーん♪♪」

絵里が、持っていたのは一枚のDVD。いつも、PV撮影後に確認はしているけど、
やっぱり、DVDでできたものがどんなのか見たいから。

「先輩、見ましょうよ♪」
「了解♪」

僕のカバンからノートPCを取り出して、さっそくDVDをセットすると再生され始めた。
そこには、黒い衣装の僕たち…曲の始りとともに、踊りだす娘。のみんな。
やっぱ、かっこいいな…

「かっこいいね…」
「はい…」
「れいなも愛ちゃんも、小春も…かっこよくなっちゃったなぁ…」
「・・・っ!!」

急に絵里が僕を後ろから抱きしめた。

「え、絵里!?」
「先輩が、一番かっこいいもん…誰よりも、かっこいいもん…」
「絵里…」

絵里の僕を抱きしめる力が強くなった。

「だから…だから…」
「大丈夫…大丈夫だよ。絵里」

絵里は、僕が娘。を辞めると思ったのかもしれない…僕は、それを否定するように
椅子から立ち上り、絵里の方を向いて抱きしめると頭を優しく撫でた。

67 :−リゾナント・ブルー−:2008/03/16(日) 04:37

「えへへぇ〜♪」
「甘えん坊な誰かさんを放っておけないからね」
「誰ですかぁ?」
「ん? えっとね…」
「あーーー!! 絵里、抜け駆けぇぇぇ!!!」

さゆが、楽屋に入ってきてそのまま僕に抱きついてきた。

「ったく…ほんっと、甘えん坊だらけで大変だ」
「えへへぇ♪」
「うふふ♪」

二人の頭を優しく撫でながら僕はPCから流れるPVを見て、もう一度呟いた…

「みんな…かっこいいよ」

68 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2008/04/15(火) 01:17
お久しぶりです。

次の作品でのメインを誰にしようか悩んでます…
一応、リゾナントブルーPV関連の作品を作ろうかと。

誰か候補があれば、挙げてください。

69 :名無し娘。:2008/04/15(火) 16:42
出来れば高橋さんでお願いします。

70 :−愛、燦々−:2008/04/15(火) 23:32

今回のPVの別Verという事で、それぞれ娘。のみんなが私服に近い格好で、
PVを撮る事になった。
僕は、最近PVの撮影にも少しだけ案を出している。それが、今回の愛ちゃんのシーンだった。

「なんで、ジム?」

不思議そうにトレーニング器具の前で、首を傾げて僕を見つめる愛ちゃん。

「いや、愛ちゃんの努力してる姿を撮りたいって思ってさ」
「えぇ〜、やったらダンスレッスンがよかったやよ〜。●●が前で
 私が後ろでさぁ〜」
「ダメダメ。ダンスレッスンバージョンが、あるんだから。それに、僕はもう
 撮り終えました」
「えぇ〜!? いつの間に?!」

僕が、撮り終えていたのにかなりびっくりしたようで、大きな目をさらに大きく見開いていた。

「ん? 今さっき。そこの街道沿いでブレイクダンスしてきた」
「はぁぁ!? うわ、最悪…見たかったやよぉ〜…」

しゃがみ込んで落ち込んでいる様子のリーダーさん。ったく、ホント二人っきりになると
後輩の愛ちゃんが出てくるんだから…

71 :−愛、燦々−:2008/04/15(火) 23:33

「ほら、愛ちゃん。さっさと撮り終えたら見せてあげるから」
「ホント!? やるやる♪」
「ほい。頑張っておいで」
「はぁ〜い!!」

嬉しそうにエアロバイクに乗る愛ちゃん。スタッフさんから、笑わないように注意されてしまった。
ホント愛ちゃんらしいよ…

「●●、一発で終わらせるから!!」
「うん」

そう一言言い放つと、ビシッとした顔つきになる愛ちゃん。そこには、モーニング娘。のリーダー。
高橋 愛がそこに居た。

「やっぱ、敵わないなぁ〜…」

その呟きは、愛ちゃんには届かずスタッフのスタートの合図でかき消された。

72 :−愛、燦々−:2008/04/15(火) 23:33


「はい!! OKです!! お疲れ様でしたぁ〜!!」
「やった!! 全部一発やよぉ〜!! ●●〜」
「うおっ!!」

僕に抱きついて嬉しがる愛ちゃん。そこには、僕の後輩の高橋 愛の顔。

「やっぱ、前言撤回するよ。愛ちゃんは、愛ちゃんだね」
「ん? 何の話?」
「秘密」
「えぇ〜!! 気になるぅ〜!! あ、約束!!」
「はいはい、見せてあげるから。ほら、ここだと邪魔になっちゃうから向こう行くよ」

そう言って、愛ちゃんに右手を差し出した。

「うん♪」

笑顔で、俺の右手をギュッと握り締めて、走り出した僕と愛ちゃん。



愛ちゃん、僕の前で見せてくれる笑顔はずっと変わらないでいてね?

73 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2008/04/15(火) 23:36

愛ちゃんメイン書かせていただきました。
短い時間で作ったものなんで、誤字脱字あったらすいません(汗

>>69さん
いかがでしたでしょうか? よかったら、感想お願いしますw

他にも書いてほしいメンバーがいれば、頑張って書きたいと思いますので
候補があれば、挙げてくださいw

74 :名無し娘。:2008/04/16(水) 02:29
垣さんメインが読みたいです

75 :☆●!omikuji ◆TJ9qoWuqvA :2008/04/16(水) 19:37
ts

76 :名無し娘。:2008/04/17(木) 23:33
69です。
すごい良かったです。次回も楽しみにしてます。

77 :名無し娘。:2008/04/20(日) 19:07
「先輩」
「あ、光井さん大丈夫?」
「はい、大丈夫です。でもまだ踊れないですけど」
「手術したんだから無理しないでね」
「はい」
「先輩、お見舞いありがとうございました」
「光井さんの寝顔可愛いかったよ。それみて安心したけど」
「え、愛佳の寝顔みたんですかー」
「うん、あんまり可愛いから写メ撮っちゃった」
「えー、先輩消してくださいよ」
「やだよ」
光井さん元気になってよかったね。

78 :名無し娘。:2008/04/21(月) 23:30
「どうして桜って散っちゃうんですかねぇ?」

季節が終わり青さの増した夜桜を見ながら新垣さんは言った。

「それは、桜の花自体の役割が終わったせいだからだよ。」
「そんな難しい話されても分からないですよぉ」
「いや、ごめん。」

二人きりで夜道を歩くことがこんなに緊張するとは思わなかった。
どうしても小難しい話し方をしてしまう。新垣さんはそんな話方でも微笑みながら聞いてくれる。
それだけで僕はとても幸せな気分だ。

「もっとロマンチックなセリフは言えないんですかぁ?」
「無理言うなよ。そういうの言えないってわかってるだろ?」
「フフ、それもそうですねぇ」

昔からそうだ。僕はいつだって気の利いた言葉を言うことができない。
緊張を隠して平常心を装ってしまう。

「ちょっとコンビニ寄ってってもいいですかぁ?」
「あ、うん。何か買うの?」
「特にないんですけどだめですかぁ?」
「いや、大丈夫。」

正直、大丈夫じゃなかった。
一緒に歩いてるだけでも、歩き方がぎこちなくなっているのだ。
買い物なんて想像の範疇を超えていた。

79 :名無し娘。:2008/04/21(月) 23:31
店に入ると僕はすぐに雑誌のコーナーに向かった。特に読みたいものがあったわけではないが、
狭い店内を一緒に歩く勇気は無かった。

「そう言えば今月のこれに私表紙で載ってるんですよぉ」

びっくりする事に新垣さんは僕の隣で雑誌をめくっていた。
心臓が飛び出すんじゃないかってくらいに脈を打っている。

「何読んでるんですかぁ?やらしぃー」
「違うから。普通の雑誌だから。」

気がつけば適当に手に取った雑誌のグラビアページを開いていた。
僕は急いでページを変える。

「まったく男の人って」

ヤレヤレといった表情を浮かべているものの、やはり顔は優しかった。

「私スイーツ見てきます」

雑誌を棚にしまい、新垣さんはスイーツのコーナーに向かった。
極度の緊張から解放された僕は雑誌に目を落とした。
さっき勢いでめくったページには花言葉特集の記事が掲載されていた。
まてよと思い、僕は急いで『桜』の花言葉を探す。

「あった。桜の花言葉。『優れた美人』『純潔』『精神美』『淡泊』か。」

自分の新垣さんに対する素直な気持ちが、桜の花言葉と合致した。
しかし僕に自分の気持ちを伝える勇気がない。今でも手は汗ばんでるし。

「何も買わないんならそろそろ行きましょうよぉ」

びっくりして振り向く。ちゃっかりアイスを買っていた新垣さんが立っていた。

「あ、うん。帰ろうか。」
「何読んでたんですかぁ?」
「何でもないよ。行こう。」

80 :名無し娘。:2008/04/21(月) 23:32
再び青くなった夜桜の通りを二人で歩く。
僕は何度も何度も出かけたセリフを飲み込んでいた。
しばらくの間無言で歩き、大通りに出た。

「じゃぁ私こっちなんでぇ」
「あ、うん。おやすみ。」
「おやすみなさぁい」

やや間があってから新垣さんは向きを変えて歩き出した。
最後まで笑っていたが今の笑顔はどこか悲しそうだった。
気のせいかもしれないが、僕は自分の持っている勇気を振り絞り彼女を呼び止めた。

「新垣さん。」

すぐに振り向いて

「何ですかぁ?」
「あの、えっと、…僕は、」
「えぇ?聞こえませんよぉ」
「…僕は新垣さんのことを桜だと思っています。僕にとって新垣さんは桜です。」

しばらく沈黙があった。
自分が何を言ってるのか果たして伝わったのだろうか。
僕は急いで弁解の言葉を探す。

「いや、これは、えっと、」
「私は桜なんていいものじゃないですよぉ」
「え?」
「私は『ヤマザクラ』です」

彼女が何を言ってるのか分らなかった。

「そして先輩はわたしにとって『さくらそう』です」

そう言うと新垣さんは恥ずかしそうな顔を隠しながら振り向いて帰って行った。
暫くそこに取り残された僕は、急いでさっきのコンビニへ戻った。
さっきの雑誌を手に取り花言葉のページを開く。その直後僕は言葉を失った。


『ヤマザクラ』花言葉は『あなたに微笑む』
『さくらそう』花言葉は『初恋』

とある雑誌で表紙を飾っていた新垣さんは僕に優しく微笑みかけているようだった。

81 :名無し娘。:2008/04/21(月) 23:39
はじめまして。
初投稿なのですが乱雑な文ですいません。

82 :名無し娘。:2008/04/22(火) 00:43
はじめましての人キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

83 :名無し娘。:2008/04/22(火) 00:53
素敵なお話でしたな

84 :−君と踊る−:2008/04/26(土) 03:34

今日のPV撮影はいつもダンスレッスンをする場所で、いつも着ているレッスン着を着て
リゾナントブルーを踊るという設定だった。

「ねぇ、●●」
「ん? ガキさん、どうした?」
「一回さ、踊りを通してやってみようよ。確認と準備運動ってことで」
「そうだね。すいませーん、曲一回かけてもらっていいですか?」

スタッフさんにお願いして、曲をかけてもらう。曲に合わせて踊りだす僕とガキさん。
たまに目が合うと自然に笑顔になっちゃうんだよなぁ〜。

そして、サビの部分に入ったその時だった…

「あ〜絵里も踊る〜!!」
「ひゃぁ!!」

さゆと話していた絵里がこっちに勢いよくやってきて、ガキさんを押しのけた。
その反動で、ガキさんが僕の方へと倒れこんできて、受け止めきれず一緒に倒れてしまう。

「「・・・ごめん」」

見つめあって同時に謝る僕ら。動こうにも、なぜか動けない二人。

「あ〜!! ガキさぁ〜ん、抜け駆けぇ〜!!」
「・・・こ〜ら〜!! このポケポケプゥ!! 危ないでしょうがぁ〜!!」

慌てた様子で、僕から離れて立ち上がると、絵里の両頬を掴んで伸ばす。

「ガキさん、いたい〜!!」
「お仕置き。このぐらいしないと、このポケポケプゥはわからないからね」
「そんなぁ〜いたたたた」

痛がる絵里を嬉しそうに見つめるガキさん。その両頬は、抓られたように桜色に染まっていた。

85 :−君と踊る−:2008/04/26(土) 03:44

>>74さん
いかがでしたでしょうか? ちょっと、ハロモニ@ネタも入ってますw
遅くなりまして申し訳ないです。シングルVをなかなか見る事ができなかったもので…(汗
また、何かリクエストがあればお申しつけください。

>>77さん
みっつぃーの入院は、結構後から知りまして…(汗
大阪弁。難しいんですよね…みっつぃーは、ぶっちゃけ書きづらいですw

>>78-80さん
いやぁ、いい!! すっごいうまいです。今後も、ここを盛り上げるためにも、これからも
よろしくお願いします。

さてと・・・次は誰をネタに…
小説勉強しないと・・・

86 :名無し娘。:2008/04/28(月) 02:12
74ですが
●●に普通になりたいと思わせる作品でしたw
これからも作者さんのペースで書いてください
楽しみにしてます

87 :名無し娘。:2008/06/30(月) 18:08


88 :名無し娘。:2008/07/04(金) 08:10
削除依頼出せ

89 :名無し娘。:2008/07/07(月) 09:01
「先輩」
「あ、松浦さんどうしたの?」
「あー先輩ひどい、私の誕生日忘れたんですか?」
「ごめんごめん、何かと忙しかったから」
「どうせ私の誕生日なんかどうでもいいんでしょ」
「そんなことないよ」
松浦さんは怒った顔をしていた。
怒った顔も可愛いけど。

「じゃあ、私のお願い聞いてくれる?」
「出来る範囲なら大丈夫だよ」
「お買い物付き合って」

そんなわけでデパートの水着売り場に行った。
「どれが可愛いかな」
僕は気まずそうに立っていた。
「これどう、先輩?」
「可愛いよ。松浦さん」
「じゃあ、買って先輩」
「いいよ」

90 :名無し娘。:2008/07/30(水) 00:20
ここの作品には本当癒される

91 :名無し娘。:2008/08/14(木) 11:09
皆さん、忙しいんですか?

92 :名無し娘。:2008/08/14(木) 23:49
間が空きすぎてなに書いたらいいのか判らなくなりました

93 :名無し娘。:2008/08/17(日) 23:16
モーニング娘の話を書いてください。

94 :−辞める?−:2008/08/18(月) 00:36

僕は、舞台上に輝く彼女たちの演技と歌をじっと見つめていた。そして、
劇場の廊下へと出て、椅子にドカッと座り込んで、パンフレットを見つめる。
そこには、僕の居ないパンフレットがあった。何も不思議のないパンフレット…

「なんや? 辞めようとか考えとる顔やの」
「うおっ!! びっくりしたぁ〜…中澤さん来てたんですか?」

いきなり現れた初代リーダーにびっくりしてしまう。その初代リーダーは、僕の
横にゆったりと座った。

「当たり前や。ってか、先輩への挨拶忘れよってからに…」
「いや、居るなら開演前にでも声掛けてくださいよ」
「その開演ギリギリまで、あの子らの楽屋に行ってたのは誰や?」
「すいません…」
「まぁ、ええけどな…あんた、今辞めたらいかんで?」
「…なんでです?」
「やっぱり、考えとったな…」
「あ…」

考えた事が見透かされた僕は中澤さんから視線を逸らす。

95 :−辞める?−:2008/08/18(月) 00:36

「お前は、ホント入った最初から嘘つけんなぁ…そこが裕ちゃんは好きやで?」
「からかわないでください」
「からかってへんよ。あんたと関わった元娘。それと現娘。それにハロプロのみんな…
 あんたの事が大好きなんよ」
「…辞めちゃダメ?」
「ダーメ。あんたが、リーダーになるまではな」
「はぁ…でも、つんく♂さんに辞めさせられるかも…」
「あぁ、言っとくけどつんく♂さんも、まだまだ辞めさせるつもりないらしいで?」
「マジ?」
「マ〜ジ♪ 言っとくけど、スキャンダル起こして辞めたりしたら、ハロプロメンバーからの
 きつーーい制裁が待っとるから♪」
「いや、笑顔で怖いこと言わないでくださいよ!!」
「やったら、スキャンダル起こさんことやな♪」
「わ、わかってますよ…」

その時、携帯が振動して電話を取ると愛ちゃんからだった。

『先輩、見てなかったやよ?』
「…み、見てたよ?」
『途中で出て行ったやよ…』
「見てたの!?」
『やっぱり…』
「あ…」

電話の向こうからため息が聞こえてくる…

96 :−辞める?−:2008/08/18(月) 00:37

「あはははは♪ あんた、高橋からもバレバレやなぁ♪」
『中澤さんと、何してるんですか?』
「い、いや、ちょっと、世間話を…あ!!」

中澤さんが、僕の携帯を取り上げる。

「もしもーし♪ 高橋か? あんなぁ、このボケが娘。辞めるとか考えとったで?」
「あぁぁぁぁ!!」
「はい♪」

笑顔で携帯を渡される。恐る恐る受け取り耳に携帯を当てる。中澤さんは、
バイバイと手を振って去っていった。

「い、いやね…」
『先輩、今すぐ楽屋に来てください…』
「え?」
『いいから、早く来る!!』
「は、はい!!」

椅子から勢いよく立ち上がり、慌てて楽屋へと向かった。

その後、楽屋の中央に正座させられ、みんなから説教をされたのは言うまでもない…

97 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2008/08/18(月) 00:38
モーニング娘。の話がちょっとしかなくてゴメンネ…

98 :名無し娘:2008/08/19(火) 08:47
>>111

久々に更新されてて嬉しかったです
また何か浮かんだらお願いします

99 :名無し娘。:2008/09/26(金) 02:39
いや、こういう短いのもいいんじゃない?

100 :〜よろしく後輩〜:2008/10/18(土) 02:44

「とりゃーーー!!」

よろセンの収録休憩中、制服姿の僕に抱きついてきたのは小春だった。

「んーーーーー!!」
「あの…小春? 何してんの?」
「いや、先輩を上手投げで投げようかと…下手投げのほうが
 よかったですか?」
「いや、相撲にハマったからって…」
「おりゃーーー!!」

投げようとする小春の一生懸命な顔。

「ふぅ…えっと…」

近くに相撲の授業で使う予定だったのだろう、安全マットを発見。

「小春♪」
「え?」

101 :〜よろしく後輩〜:2008/10/18(土) 02:44


「おんどりゃーーーー!!」

小春をギュッと抱きしめて後ろにある安全マットに思いっきり投げた。


DAKIWAKARE!!


「なつかし〜よく矢口さん投げたなぁ〜」
「こ、小春が目回してる〜!!」

みっつぃーからの叫びで、後ろを振り返ると、勢いよく回し投げたせいか
目を回してマットに倒れこんでいる小春がそこに居た。

「やっぱ、腕落ちてないなぁ〜…タカさんにみっちり教わったんだもんなぁ〜…」

拳をギュッと握って、鈍っていない技のキレに思わずガッツポーズをした。



「こら〜!! 何やってんの〜!!」

もちろん、その後現リーダーである愛ちゃんにみっちり説教されました。

「飯田さん、愛ちゃんもあなたと同じように僕に説教してますよ…」
「何言ってるがし!! ちゃんと聞かんと怒るやよ!!」

102 :TACCHI ◆wJKONNaqEI :2008/10/18(土) 02:46
以上です。久しぶりの投稿。
よろセン見てますが、れいなの教師姿に萌えました…

真野ちゃん可愛いなぁ〜…

103 :名無し娘。:2008/10/26(日) 13:14
更新乙でした

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