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仮面ライダー紺野

1 :車山:2003/10/05(日) 23:11
異常なまでの熱気で盛り上がるコンサート会場。モーニング娘。のメンバーが、ステージ上を精一杯躍動する。加入以来の不安感からようやく解放され始めた6期メンバーも笑顔でファンの声援に応えている。
いよいよ次は新曲「シャボン玉」の披露と相成った。
「ののぉ〜ッ!」
「まりっぺぇぇぇ!」
野太い歓声の中、曲のイントロが流れようとした瞬間、
(パシャン!!)
突如コンサート会場が停電したのだ。暗闇の中客席が驚きとざわめきに包まれた。
「え?何これどーなってんの?電気つかないの?」
「み、みみみんなおおお落ち付い・・・」
「ちょっと、まずカオリが落ち着いてよ!」
「あいぼん、怖いのれす〜!」
「の、ののぉ〜!」
予期せぬ自体に娘。達も困惑を隠せない。
「ま、まこっちゃん・・・」
紺野も大きな目をキョロキョロさせながら闇の中に小川の名を呼んだ。
「・・・まこっちゃん?」
すぐ近くにいた筈の小川だったが、返事は無かった。
「・・・まこっちゃん!」
(バシャッ!!)
その時、会場の電気が点いた。
スポットライトに照らし出されたステージに、小川だけがいなかった。
会場は騒然となった。
コンサートは急遽中断、娘。達はスタッフと共に控え室に集まった。
そこにもやはり、小川の姿は無い。
「ちょっと!原因不明ってどーゆーことなんですかぁ?ちゃんと説明してくださいよぉ!」
「ま、まぁまぁ矢口、ここは冷静になって・・・」
「これが冷静にしてられるわけ?それとも何?なっちは小川の事が心配じゃないの?」
「べ、別にそーゆーつもりじゃ・・・」
「・・・と、とにかく!」
諍いを遮るようにして飯田が立ち上がった。
「みんなで手分けして、小川を探しましょう!」

73 :名無し娘。:2003/11/15(土) 00:25
羊で紹介されてたので来てみたけど、面白いよ。ガンガッテ。

74 :車山:2003/11/15(土) 20:05
「大事な話って何だろう?しかもこんな夜中に・・・」
お気に入りの腕時計は既に深夜1時を指していた。約20分ほど前、小川は突然矢口に呼び出されたのである。鋭く切り裂くような冷たい風が小川の頬を張り付けていた。マンションの手前まで来て、小川は妙なことに気付いた。
「どこも・・・電気点いてないじゃん?矢口さんのマンションて確かにここだよな・・・寝ちゃったのかな?いや、まさか・・・」
首を傾げていると、携帯電話が鳴り出した。矢口からの着信だった。
「もしもし・・・矢口さん?」
「・・・・・・来たね・・・・・・」
「は?・・・え、ええ」
「・・・・・・早く来てよ・・・・・・」
(パッ)
「・・・あっ」
9階の一室だけ、明かりが点灯した。おそらくは、あそこが矢口の部屋なのだろうか。
「・・・・・・待ってる・・・・・・ヒヒヒ(ブツッ!)」
(ツー、ツー、ツー、ツ・・・)
「・・・や、矢口、さん・・・?」
携帯電話を握ったまま、不信感に駆られ眉をひそめた小川だったが、今さら怖気づいている訳にもいかず、1通メールを送ると早速マンションに向かった。

75 :車山:2003/11/15(土) 20:06
9階でエレベーターを降りると、長い暗闇の先に外灯が点っているのが確認できた。912号室だ。不気味な廊下を早足で通り過ぎると、呼び鈴(チャイム)を鳴らす。
(ピンポーン・・・)
「矢口さぁん、小川です〜」
(ピンポーン・・・)
「・・・や・・・矢口さ〜ん?」
(ガチャッ!)
「わ・・・!」
「・・・・・・」
「び・・・びびびびっくりするじゃないですかぁ!急にドアを・・・」
「入って・・・」
「え・・・は、はい・・・」
小川を自室へ招き入れると、矢口は玄関のドアを施錠した。部屋にほとんど電気は点いていない。小川もいい加減暗闇には慣れてしまっていた。
(それにしても、気味が悪い・・・)
「それで・・・矢口さん、話っていうのは・・・あ・・・?」
小川が振り向くと、鋭く爪を尖らせ、真っ白い牙をむいた「矢口」が突如襲い掛かってきた。首筋には「傷跡」がくっきりと残っている。
「きゃああああぁぁぁぁっ!!」
恐怖に怯えながらも、小川は必死に抵抗を試みる。
「や、矢口さん!?」
「さあ、小川・・・オイラ達の仲間にしてやるよ、ヒヒヒ・・・!!」
(グッ・・・ギリギリギリッ)
人間とは思えない力で「矢口」は小川の首を締め上げる。
(こ・・・殺される・・・!!ぜ、「0号」にならなければ・・・うぐぅ!!)
しかし、強烈な痛みと恐怖のために、小川の「変身スイッチ」を作動させるための信号が脳内から発信されない。「0号」になれない。
(今の状態なら、奴を殺すのにわけはない!普通の人間に毛が生えたほどの力しかあるまいからな・・・キキキ)
「蝙蝠男」は知能を持ったウィルス「バット・ウィルス」を相手に注入し、超音波を発信して自由に操る事ができる。「秘密結社」の科学者達は「支配」の方法を様々研究していたが、このウィルスもその成果の一つであった。
「た・・・たす、け・・・あ・・・」
「ヒヒヒ・・・たまんね」
「矢口」はゆっくりと小川の首筋に牙を立てた。もう待ちきれない、といった感じでだらしなく涎を零す。
「あ・・う・・・?」

(ひゅう)

「・・・・・・」

(ひゅううう)

(・・・風の音・・・)

76 :名無し娘。:2003/11/15(土) 23:20
おお!こういう展開か

77 :名無し娘。:2003/11/16(日) 00:37
カコイイ!!

78 :名無し娘。:2003/11/16(日) 09:03
おー、気を揉ませるね。イイ意味で。

79 :車山:2003/11/22(土) 18:38
ベルト左横のダイヤルを回し、スイッチを入れる。
(ビキイイイィィィ・・・ン)
内蔵された核電池から強化服、そして紺野の改造された肉体に電力供給が開始された。これにより体内の強化細胞、そして極小細胞(ナノマシン)群が活性化し、その力を最大まで発揮できる状態になる。ベルトの風車「タイフーン」がゆっくりと回転を始める。
「まこっちゃんのメール見て、まさかとは思ったけれど・・・こういうことか」
「ききき・・・」
「ぐひひ・・・」
拳銃やライフル銃を構えたマンションの住人達が『仮面ライダー』の周りをぐるりと取り囲んでいた。
「無駄です」
「ぐがあああ!」
構わず彼らは引金を引いた。無数の銃弾が一気に弾け飛んだ。
(ギギギギギギギギギギギギギギギ・・・ン)
白い煙が何筋も立ち昇ったが、一発も「仮面ライダー」を傷つける事すら許されなかった。前言を繰り返すように彼女は言った。
「・・・無駄です。この『第2の皮膚』なら銃の弾など跳ね返してしまいます」
「・・・目を覚まして」
銃弾を撃ち尽くした彼らは、いよいよ真っ白な牙をむいて「仮面ライダー」目掛けて掴みかかって来た。前後左右、あらゆる方向から彼女に必死に喰らいつく。
「あなた達は誰かに騙されているんだ!!誰かに・・・操られているんだ!!」
(ブワアアァァァァ・・・ドドドッ!!)
そこら中に張り付いた住人達を力を奮い、思い切り吹き飛ばす。苦痛に歪みながらもしつこく「仮面ライダー」に迫る。
「やめて下さい・・・近づかないで下さい!」
「仮面ライダー」は彼らを避け、じりじりと後退した。
「何も分からずに操られているだけのあなた達を殺したくはない・・・『サイクロン』!」
(ウオオオォォォ・・・ンンン!!)
「仮面ライダー」=紺野あさ美の脳波を受信し、「サイクロン」のモーターが起動した。体勢を整えると、すぐさま彼女のすぐ隣りまでやって来た。
暗闇を見上げると、マンションの一室だけ明かりが灯っているのが確認できる。複眼によれば、人間と思われる熱量反応も表示された。間違いない。
「仮面ライダー」は「サイクロン」のハンドルを掴んだ。
「・・・サイクロンジャンプ!」
飛び掛ってくる住人達をかわし、白いマシンが夜空に向かって大きく舞い上がった。数十メートル上空から目的の部屋を目掛けて降下する。
「あそこだ!!」
(グオォ・・・バッキャアアアァァァン!!)
頑丈な扉をも壁ごと粉々に粉砕し「仮面ライダー」は突入した。
埃が立ち上り、パラパラと瓦礫が飛び散る中に「仮面ライダー」が見たものは、既に異形と化した「矢口真里」の姿だった。小川の首を両手で締め上げている。だが、突然の事態に状況を見失っていた。
「や・・・矢口さんまで・・・!」
「ぎ・・・お前は・・・!?」
「・・・まこっちゃん!!」
すかさず「仮面ライダー」は「矢口」の懐に滑り込み、拳をぶつけた。ぐえっ、と小さく呻き声を上げると、難なく崩れた。
「げほ、げほっ・・・ラ、ライダー・・・」
「大丈夫?一体、ここで何があったの?」
「キキキ・・・現れたな、『仮面ライダー』」
「・・・!?」
弓のように細い三日月が照らし出したのは、天井にぶら下がった「蝙蝠男」の姿だった。「・・・死ね!!」
巨大な翼を広げ、光速で「仮面ライダー」に迫る。

80 :名無し娘。:2003/11/24(月) 01:29
相変わらずイイネ〜

81 :名無し娘。:2003/11/24(月) 04:00
手に汗握るね

82 :車山:2003/11/26(水) 20:32
(キィィィーーー・・・ン)
「ああっ!?」
「蝙蝠男」は「仮面ライダー」の両肩を掴み飛び去ると、そのまま奥のガラス窓をぶち破り、彼女の身体をを力任せに放り投げ、向かいのビルの外壁に思い切りぶつけた。コンクリートは粉砕され、鉄骨は捻じ曲がり、彼女は二部屋分の空間を吹っ飛ばされた。
(ガラ・・・パラパラ・・・)
もうもうと湧き上がる砂埃の中、彼女は何とか立ち上がると、闇に浮かぶ「蝙蝠男」と対峙した。
「・・・『秘密結社』の改造人間(サイボーグ)ね?矢口さん達に何をしたんだ!」
「人間の意志を奪って支配する・・・それこそ我々の最終目的なのだ!このマンションは、その一つの方法・・・『バット・ウィルス』の集団実験に選ばれたのさ!」
「バット・・・ウィルスだと!?そうか、それで矢口さん達を吸血人間に・・・!!」
「この牙からウィルスを送り込み、侵された人間を超音波指令で自由自在に操る実験だ。しかし毒性が強く、侵された人間は長時間の生存は不可能だがな・・・キキキ」
「よくも・・・そんな非道い事を!!」
睨み合う両者の間を真夜中の疾風が駆け抜けた。
「ふん、小娘が・・・『蜘蛛男』を殺(や)ったからといって、いい気になるなよ?貴様は自分の新しい身体(ボディ)の能力や、そのコントロールのしかたは知らないはずだぞ!」
一瞬反動をつけると、「蝙蝠男」は再び「仮面ライダー」目掛けて飛び掛かった。しかし、彼女は動じない。
(グオワァァァー・・・)
「お前こそ・・・『仮面ライダー』をナメてかかるんじゃない!!」
「ギ!」
「仮面ライダー」は拳をきつく握り締めると、猛然と走り出した。鋭い爪の生えた両腕を掻い潜り、「蝙蝠男」の胸に手刀を叩き込んだ。
ギッ、と悲鳴をあげて「蝙蝠男」は前庭に叩き出された。
「許さない・・・」
跳躍して一気に距離を縮めると、彼女は再び「蝙蝠男」に踊りかかった。
「卑怯者!!」
「蝙蝠男」が立ち上がるより早く「仮面ライダー」は彼にのしかかり、その顔、胸目掛けて拳を何発も振り下ろす。
「卑怯者!!」
「卑怯者!!」
「卑怯者!!」
「蝙蝠男」は本能的に両腕で顔を防御したが、何処に当たろうが構わず、「仮面ライダー」は拳の雨を降らせた。
「キキキ・・・カメンライダー、か」
(キイイイィィィ・・・ン)
「!?」
「蝙蝠男」の様子に変化を感じ、彼女は拳を止めた。
「しゃらくさいわぁぁぁ!!」
「蝙蝠男」の口から放たれた怪音波が至近距離から「仮面ライダー」を襲った。右肩を射抜かれ、簸るんだ彼女の身体は次の瞬間、ありったけの力で放り投げられ、ビルの3階の壁にぶつかり、床にずるずると滑り落ちた。
彼女が立ち上がるより先に「蝙蝠男」が迫った。
落下速度を利用して「蝙蝠男」は、全体重をかけた膝頭を「仮面ライダー」の腹にのめり込ませた。内臓を押し潰し、背骨を圧し折るほどの衝撃だった。
改造された身体をもち、強化服を身に着けた紺野ですら、一瞬意識が遠のくほどだった。「この裏切り者めが!!」
両手を握り結ぶと「蝙蝠男」はそれをハンマーのように「仮面ライダー」の身体に叩きつけた。散々殴られた復讐を遂げるように、熾烈な打撃を与えた。
「邪魔をしおって!!」
「蝙蝠男」は「仮面ライダー」の両肩をつかみ、壁に叩きつけた。
コンクリート片とちぎれた鉄筋と共に、彼女の身体は宙を舞い、ビルの端まで吹き飛ばされた。
「く・・・そぉ・・・!!」
「キキキ」
機械仕掛けの人形のように、「蝙蝠男」は歪な足取りで「仮面ライダー」に再び迫ろうとしていた。

83 :名無し娘。:2003/11/26(水) 23:32
>>82
すげえ・・・

84 :名無し娘。:2003/11/27(木) 04:46
ハードアクションかっけー!

85 :名無し娘。:2003/12/01(月) 23:15
すっごい面白い。
まったりまったり待ちますよ

86 :名無し娘。:2003/12/01(月) 23:15
すっごい面白い。
まったりまったり待ちますよ

87 :名無し娘。:2003/12/01(月) 23:16
スマソ…

88 :名無し娘。:2003/12/13(土) 17:40
二週間以上止まっていますね

89 :車山:2003/12/16(火) 19:25
友人から頼まれた仕事が思いのほか忙しく、なかなか書けません・・・
今週末には更新したいと思ってます。

90 :車山:2003/12/18(木) 00:53
「『仮面ライダー』・・・だって?何処が?」
「蝙蝠男」の右腕が彼女の首を捉えた。「仮面ライダー」は懸命に振りほどこうとしたが、「蝙蝠男」の怪力の前では為す術が無かった。
「・・・・・・」
彼女が受けている痛みは、筆舌に尽くし難いものだった。体内の強化細胞の働きによって、肉体の決定的な破壊こそ免れているが、彼女の苦痛を和らげる役割は無かった。
「キキキ・・・どうした、怖いのか?」
だが、紺野はいつもと変わらぬ調子で答えた。
「・・・怖くありません、別に」
「蝙蝠男」の拳が「仮面ライダー」の腹を抉った。
「・・・っ、・・・ただ、痛いだけじゃんか!!」
仮面の下、紺野は微笑んでいた。それは、彼女の決意の証だった。



(・・・恐怖に負けるな)



「仮面ライダー」は吠えた。
きんっと耳を貫く金属の高音と、大地を揺るがす轟音が同時に響いた。その音圧に「蝙蝠男」は吹き飛ばされた。
ふらつく足で身体を支えながら、彼は見た。「仮面ライダー」の周囲の景色が歪んでいる。溶鉱炉に放り込まれたかと思うほどの熱気が、彼女から放出されているのだ。
冷却に必要な大量の空気を吸い込むため「タイフーン」が回転している。それは、紺野自身が今までに体験した事がない、超々高速回転だ。
(「System MASKED RIDER」シンクロ率・・・100%)
がっと叫ぶと同時に彼女は「蝙蝠男」に飛び掛った。力強い跳躍だったが、直線的で単純な動きだった。
彼は余裕でかわした・・・はずだった。だが、現実は違った。
「仮面ライダー」の腕がぎゅんと鳴った。
彼女は「蝙蝠男」の肩を掠めながら、その首を掴み、コンクリートに叩きつけた。至近距離から大型のライフル弾を浴びたように、彼の左腕は文字通り粉砕された。
床に倒れたまま、「蝙蝠男」は悶え苦しんでいた。
「お前が怖がっているもの」
「仮面ライダー」は彼を見下ろして言った。
「”力”だ!」
「こ・・・の、腐れ餓鬼ィィィ!!」
深手を負いながらも「蝙蝠男」は果敢に彼女の喉を狙ったが、わずかの時間差で「仮面ライダー」が腹部に両膝を叩き込んでいた。
「ギ・・・ヒ・・・」
ごぼごぼと液体を嘔吐しながら、彼は瓦礫の上にドサリと崩れ落ちた。
「そして”痛み”だ!」
戦いは、完全に一方的なものだった。もう何物も「蝙蝠男」を奮い立たせる事は出来なかった。
「・・・ウィルスの解毒剤はどこだ」
「ケ・・・」
「・・・血清はどこだ。答えろ」
「・・・『目覚めのトゲ』」
「・・・何?」
「この羽の爪の中に入ってる」
彼女は馬乗りになり、「蝙蝠男」の背中を押さえ付けると、差し渡り4メートルはあろう巨大な羽をべきべきと毟り取った。
「タイフーン」は、全力回転を続けている。
「仮面ライダー」の黒い影から立ち上る瘴気が、彼の視界を揺らした。
「・・・貴様は危険な化け物だ。気の毒だが・・・生かしておく訳にはいかない」
「ギ・・・」
彼女は「蝙蝠男」の襟元を掴むと、冬の夜空に向かってぶんっと放り投げた。
道路のアスファルトに、肉と機械の破片が散乱した。

91 :名無し娘。:2003/12/18(木) 09:36
描写がすげーな。これって原作とかにあるシーンなの?
完全に創作なら神。娘から微妙にかけ離れてるけどこれはこれで面白い。

92 :名無し娘。:2003/12/19(金) 01:19
更新乙!

93 :名無し娘。:2003/12/19(金) 07:51
おー、ハードでカク(・∀・)イイ!!
テレビより原作の方に雰囲気が近いですな。

94 :車山:2004/01/12(月) 16:24
「あさ美ちゃん・・・!」
瓦礫を押しのけながら、小川が「仮面ライダー」の元に駆け寄ってきた。
「勝ったんだね、『蝙蝠男』に」
「『蝙蝠男』は死んだ・・・でも・・・・・・」
「・・・・・・?」
「・・・あの男も、もとはといえば・・・普通の人間だった。『秘密結社』の哀れな犠牲者なんだ!」
「あさ美ちゃん・・・」
「・・・この不幸を失くすには、『やつら』を根絶やしにするほかに方法は無い!」
仮面を脱いだ紺野の頬には、改造手術の傷跡がくっきりと浮かび上がっていた。
「・・・・・・」
「私たちがいる限り・・・誰も死なせはない!」
小川が今まで一度の見たことの無い、紺野のカオだった。




第2話 END

95 :車山:2004/01/12(月) 16:29
今日中に第3話更新します。
>>94は書き忘れみたいなもんです。スンマセン

96 :名無し娘。:2004/01/22(木) 22:02
久々に狩狩にきたらおもしろい小説が。
川o・-・)が格好いいね。

97 :名無し娘。:2004/01/28(水) 22:03
更新まだでっか?

98 :名無し娘。:2004/01/28(水) 23:27
今日が17日続く

ジャンプのようだ

99 :名無し娘。:2004/01/31(土) 19:59
かっけっす

100 :名無し娘。:2004/02/05(木) 02:26
( ^▽^)<100ですホイッ♪

101 :名無し娘。:2004/02/05(木) 04:16
>>100
ヽ(`Д´)ノ オセーオセー

102 :名無し娘。:2004/02/05(木) 21:34
>>101
( T▽T)ゴメンナサイ…

103 :名無し娘。:2004/02/11(水) 15:42
>>100-102
もはやお約束だな。

104 :名無し娘。:2004/02/27(金) 08:54
保全

105 :名無し娘。:2004/03/01(月) 22:09
   ☆ チン     マチクタビレター
  ☆ チン  〃∋oノハヽ   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ヽ ___\川o・-・)<   誰か続き書いたら〜??
      \_/⊂ ⊂ _)  \__________
    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄./|
   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
   |           |/
     ☆ チン     マチクタビレター

106 :新人:2004/03/08(月) 17:01
>>105
初めまして。
新しく続き書いてもいいですか?(面白くなるかは別ですが)

107 :名無し娘。:2004/03/08(月) 18:02
つまんないなら書かなくていいよ

108 :新人:2004/03/08(月) 19:01
都内某所にあるマンションの1室…紺野あさ美の部屋。
珍しく1日オフとなったあさ美と、彼女を尋ねてきた小川麻琴はソファにこしかけながら、話をしていた。
小川「…最近、奴らの動きがないね…。平和なのは良い事だけど」
紺野「いや…奴らはきっと今もどこかで、私達が知らないところで何かしているのかもしれない…」
小川「…そうか…。油断はできないね…」
 沈黙…。
 その時、玄関のチャイムが鳴った。
紺野「え?…誰だろう?」
 あさ美が立ちあがり、玄関の覗き穴を覗く…。
 覗き穴の向こうにいるのは…モーニング娘。では先輩だが同い年の、辻希美の姿であった。
紺野「のんちゃん!?」
小川「のんちゃん?」
 あさ美は、ドアのカギを開け、希美を招き入れる。
辻「おじゃましま〜す」
紺野「こんにちは、のんちゃん…どうしたの?」
辻「ろうしたの?はこっちれす。最近、なんか変なのれす!なんか2人れこそこそしてる…」
小川「そ、そんなこと無いよ〜?ね?」
紺野「そ、そうそう…」
辻「本当れすか〜?」
 辻、ジ〜っと2人をにらむ…が、すぐに笑顔に変わる。
辻「まあ、いいのれす。なにか悩みがあったらすぐに私に相談するのれすよ?」
 辻は胸を張って得意そう。
小川「わかりました〜、先輩〜」
紺野「わかりました〜」
辻「わかればいいのれす。えへん」
 そんなやり取りをして数分後、辻は帰っていった。
 玄関で辻を見送った紺野の表情は、曇っていた…。
紺野「…数ヶ月前までは、みんなとバカな事を言って、おじゃマ〜ルシェ♪なんて言ってたのに…今じゃ、そんな事もできないんだね…私達」
小川「…あさ美ちゃん…」
紺野「今の私は…人間であって人間ではない身体なんだ…「仮面の女」でいなければいけない身体なんだ…」
 玄関に立ち尽くし、涙をこらえて拳を握る紺野あさ美であった…。

109 :名無し娘。:2004/03/10(水) 12:08
 あさ美のマンションを出た辻は、携帯を取りだし誰かに電話をかけ、歩きながら会話を始める。
辻「もしもし。ののです」
少女の声「あいぼんやで〜。あ、のの、2人どないやった?やっぱなんか隠してるんか?」
辻「う〜ん…まだよくわかんない…悩み事がありそうだし、なさそうでもあるし…」
少女の声「やっぱ、のの1人じゃあかんな…。ウチも池上署の撮影がなかったら一緒に行ったんやけどな」
辻「なんすか、それ!私だけでも大丈夫です!もう16歳だもん!いつまでもあいぼんに面倒かけられないよ!」
加護(電話)「そやね。いつも泣いてたあの頃とは違うんやね、お互い」
辻「そうだよ〜!」
 言いながら笑いあう、辻と(電話の)加護であった。
 辻の背後に怪しいコートの男が一緒の方向に歩いていたことに、辻は気付いていなかった。
 そして、その男が辻を見てニヤニヤしていることに…。

110 :名無し娘。:2004/03/10(水) 12:13
>>109
すみません、辻さんのしゃべり方ですが、どうもあのしゃべりだと、この小説の雰囲気に合わないので普通にしてしまいました。申し訳ありませんがご了承ください。

111 :名無し娘。:2004/03/10(水) 12:59
>>110
 個人的には賛成。自作でも脱ののたん口調できればと思う次第です。
ガンガッテ。

112 :名無し娘。:2004/03/10(水) 15:55
 一方、紺野あさ美はまだ落ち込んでいた。
 小川麻琴と2人の時はそんなに感じない事だが、他のメンバーといると自分が異質な物になってしまったと確認せざるを得なくなっているのだ。
紺野「…」
小川「…」
 小川も、あさ美と同じことを考えていた…。しかし最近は、あさ美の力になれない自分に、ふがいなさも感じていた.
小川(m)「改造されてしまったのは仕方ない…でも、それだったら、せめてあさ美ちゃんと同じように『仮面ライダー』になれれば…あさ美ちゃんひとりに辛い戦いをさせなくてすんだのに…」
紺野「…まこっちゃん…?」
 小川はハッとなって
小川「あ、……大丈夫。なんでもないよ…」
 あさ美に心配かけまいと普通にして見せる小川。

<<キャ〜〜〜!イヤ〜〜〜!!>>

 女性の悲鳴!その声は改造人間である、あさ美と麻琴の耳にはすぐそばのように聞こえた!
紺・小「!!」
 2人は顔を見合わせ…。
小川「あさ美ちゃん!今の声…!」
紺野「…行ってみよう!?」
 すぐに部屋を飛び出すあさ美と麻琴。

◆ ◆ ◆ ◆

 2人が数百メートル走ったところで、黒いコートの男が、辻を脇に抱えているのを発見する。
小川「のんちゃん!」
紺野「あなたは、誰ですか!のんちゃんを返してください!」
コートの男「フフ…『0号』と『1号』だな…?」
小川「…アンタ…『奴ら』の手下だね!?」
紺野「のんちゃんを返しなさい!」
コートの男「…フフフ…かえしてほしいか…?欲しいだろうな…」
 コートの男は、辻を乱暴に下に落とし、コートを脱ぐ!
 コートの下から現われたのは、コブラそっくりの姿。
コブラ男「かえしてやるぞ。2人とも我々の言う事を聞き、完全な脳改造手術をうけるならな…ヒュヒュヒュ…」
 コブラ男は、右手のヘビを辻の首に巻きつけ、抱き起こす。
辻「…う…」
コブラ男「おや?お嬢さんのお目覚めだね?」
 辻、目を覚ます…なんだか自分の身の回りが変な事に気付き、横を向く…。
 すぐ横には、コブラ男の顔。
辻「ナナナナ…なんなんだ〜!これ!?」
 その異様な姿に、また気を失う辻。

113 :名無し娘。:2004/03/10(水) 16:01
>>111
レスありがとうございました。
「のの口調」は、世界観によって合う合わないがあると思いました。
お互いがんばりまっしょい。

114 :名無し娘。:2004/03/10(水) 22:56
 コブラ男と対峙する、紺野と小川。
コブラ男「ヒュルヒュル…紺野あさ美…いや、仮面ライダー!その気があるなら、このコブラ男様について来い!」
 コブラ男は、辻を肩にかつぎ、後方へ走り出す!
小川「あ!のんちゃん!」
紺野「…許さない……コブラ男!」
 紺野は、ベルト左横のダイヤルスイッチを回す。
(ビキイイィィン)
 内蔵された核電池から強化服、そして紺野の改造された肉体に電力供給が開始される。
 これにより体内の強化細胞、そして極小細胞(ナノマシン)群が活性化し、その力を最大まで発揮できる状態になる。
 タイフーンがゆっくりと回転を始め、紺野の姿を「仮面ライダー」に変えるのだ。
ライダー「サイクロン!」
 仮面ライダーは、サイクロンを呼ぶと、どこからか颯爽と走ってくる!
 それに飛び乗って、コブラ男を追う!
 仮面ライダーの触角が動き、奴の周波数を探る。
 触角が探り当てると、額の「Oシグナル」が点灯し、複眼「Cアイ」に情報映像を送りこむ。
ライダー「…ふん…奴は、おばけマンションに向かっているか…。どこに逃げても無駄だぞ…コブラ男!」
 仮面ライダーは、さらにアクセルをふかし、奴を追う!

 ◆ ◆ ◆ ◆

 一方、仮面ライダーを見送った小川…。
小川「あさ美ちゃん…負けないで。のんちゃんを、頼んだよ…」
 前から黒服に帽子を深くかぶった女が歩いてくる。
 黒服の女が小川とすれ違う、そのとき…
女「…小川麻琴さん…?」
小川「え?」
 突如、女が小川の首を締め上げる!
女「…フフフ…かかったわね。おばかさん」
小川「お…おまえ…」
女「そう。私も『組織』の人間…いや、正確には改造人間ね…ほら!」
 女が帽子を取ると、女の頭髪は全てヘビメカとなっている!
小川「!」
女「…さあ、おとなしく再改造されるか、殺されるか…どちらか好きなほうを、選びなさい!」
 ヘビ女の頭髪のヘビが牙を光らせ、一斉に小川をにらむ。

115 :名無し娘。:2004/03/11(木) 13:15
おお、更新が早い。頑張ってね。

116 :名無し娘。:2004/03/12(金) 17:07
 おばけマンションの周りは、金網が包囲し「立ち入り禁止」の立て札が立っている。
 仮面ライダーはサイクロンをジャンプさせ金網を越える。サイクロンを止めて、周囲を見回す。
ライダー「どこだ!コブラ男!」
 ライダーが叫ぶと、コブラ男は屋上から顔を出す。
コブラ男「ヒュヒュヒュ…!」
ライダー「のんちゃんを返してもらう。トゥ!」
 仮面ライダーは、屋上までジャンプする!
 コブラ男の足元に辻の姿を発見!
ライダー「のんちゃん!」
コブラ男「ヒュー!」
 仮面ライダーが辻の方に向かおうとすると、物陰からムチを持った戦闘員が飛び出てくる!そのムチがライダーの両腕に絡む!
ライダー「く!卑怯な!」
コブラ男「ククク…!」
ライダー「こんなもの…!」
 仮面ライダーは両腕に力を集中させ、ムチを持った戦闘員を引っ張る!そして両腕を振り上げると戦闘員は空に跳びあがり、ライダーの上空で戦闘員同士頭をぶつける!
コブラ男「ゲ!」
 そしてライダーはムチをほどき、素早く走り残りの戦闘員に空手チョップ!戦闘員は全員あっけなく倒れる。
ライダー「残るはおまえだけだ!」
コブラ男「…おのれ…!」

117 :名無し娘。:2004/03/12(金) 17:29
 コブラ男は右手のヘビを仮面ライダーに噛み付かせようとする。が、ライダーはそのヘビをつかみ、空手チョップでヘビの頭を切り落とす!
コブラ男「グエ〜〜!」
 痛みに苦しむコブラ男。その一瞬の隙を逃さず、仮面ライダーはコブラ男のふところに入り、背負い投げ!
コブラ男「お…おのれ…!」
 満身創痍のコブラ男。
ライダー「のんちゃんは返してもらうぞ」
コブラ男「あ…あのガキは…生かして返さん!」
 コブラ男が首を伸ばして辻に噛み付こうとする!
ライダー「ライダーキック!」
 だが、コブラ男の牙は辻には届かず、ライダーキックにより屋上から落とされ大爆発!仮面ライダーは、下を見つめて燃えるコブラ男を見つめる。改造人間を倒すことに、いつになっても複雑である。振りかえると、辻はまだ気を失っている…。
 変身を解除する紺野あさ美。
女の声「仮面ライダー!これで勝ったと思わないことね!」
紺野「だ…誰ですか!?」
女の声「…あなたの親友は、わが組織に返してもらったわ!」
紺野「…それって…!?」
女の声「そう…小川麻琴よ!」
 その言葉にショックを受け、膝を付く紺野。
女の声「そもそも2人を引き裂くのが今回の作戦だったのに、気付かなかったみたいね。頭が良いと言われるけど、やはりまだ子供ねぇ…」
紺野「そ…そんな!」
 紺野、悔しさに拳を振るわせ、床をたたく!
女の声「この次小川があなたと会うときは、再改造で完全な改造人間に生まれ変わっている事でしょう…楽しいわねぇ…フフフ」
紺野「…!」
 紺野、涙があふれてくる。手は床を叩きつづけて血がにじんでいる…。
N「コブラ男から辻を守った仮面ライダー。しかし、それは紺野と小川を引き裂くための罠であった。小川麻琴の運命は?」

118 :名無し娘。:2004/03/12(金) 18:49
やべえカッコ( ・∀・)イイ!
更新乙です。
続編に期待

119 :名無し娘。:2004/03/13(土) 14:51
 「コブラ男編」をかかせてもらった者ですが、やはり小説って難しいですね。
>>115さん、>>118さん、レスありがとうございました。
でもやはり元の作者サンに戻ってきて欲しいですね。
…これ、原作よりだと、紺野さんは一旦姿を消すのでしょうか?本郷猛みたいに殺すわけにはいかないし。

120 :名無し娘。:2004/03/13(土) 21:38
これは小説じゃないだろ
ト書きに逃げてるし

121 :名無し娘。:2004/04/06(火) 12:56
ほんとの意味で逃げたな
指摘の一つや二つで・・・

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