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小説?『娘。戦記』
- 1 :名無し狩人:2003/09/08(月) 17:51
- 【ご挨拶】
どうもです。名無し狩人と申します。
羊で小説もどきをやっておりました。
誰でも参加OKと言う管理人さんのご厚意に甘え
こちらで一つ始めさせていただきたいと思います。
管理人様、及び狩狩板の皆様。よろしくお願いいたします。
- 235 :名無し狩人:2003/10/21(火) 00:39
- 「以上、本日付での配属となるそうや」
中澤の発表を皆黙って聞いている。
遂に指令は下されたのだ。新たなそして未知なる敵との戦いが
新しい船「スペースマルス」と共に始まろうとしていた。
「おらー!モタモタすんな!とろい奴は一時間鏡の部屋に
道重と一緒に閉じ込めるぞ!」
大谷の声がアレス戦闘艦ドックに響き渡る。
今まさに、スペースマルスの出港準備が進められていた。
艦載機の積み替え、物資の搬入、メカスタッフに休みはなかった。
「ところでさ、オイラ達がここ出てっちゃたら、ここの仕事はどうなるの?」
矢口が中澤に聞く。まあ確かに当然の疑問ではあろう。
マルス隊の人間がいなくなってしまうのだ。
「その心配は無用だ!」
矢口の質問に答えたのは中澤ではなかった。
メンバーは一斉に部屋の入り口を見る。
そこには奇妙な格好をした男が立っていた。
- 236 :名無し狩人:2003/10/21(火) 00:40
- 「ダスマン提督・・・・」
そこに立っていたのは連邦軍特殊部隊司令の「ダスマン中将」であった。
さらによく見るとダスマンの後ろにも人影があった。
「彩っぺ・・・明日香・・・・」
ダスマンと一緒に現れたのは「石黒彩」「福田明日香」
石黒はダスマンの指揮する特務艦「ミラーボール」戦闘機隊のリーダーであり
福田は「ムーンベース」の戦闘機中隊の隊長である。
「提督、いつこちらに・・・?」
突然のダスマンの登場に中澤は驚いている様だ。
「さっき着いたばかりだ。それより中澤、ここの警備は大丈夫か?
「ミラーボール」の接近にまったく気がついていなかったぞ」
ダスマンはそう言って中澤を見る、すると
「提督、あたりまえですよ。どうせまた訓練とか言って
こっそり近づいたんでしょ?それだったら逆に見つかる方が
ヤバイんじゃないですか?」
藤本が突っ込みを入れる。藤本は航路監視隊時代に
ダスマンによくこんな事をされていたのだ。
- 237 :名無し狩人:2003/10/21(火) 23:37
- 「あれ?藤本・・・お前ここだったか?」
「移動になったんです!」
藤本がいる事に少々驚いた感じのダスマンであったが
すぐに何事もなかったかの様に話を始めた。
「とにかくだ、今、矢口が言った事は問題はない。
ここの任務は私が引き継ぐ事になった」
ダスマンの言葉に皆驚きの表情を浮かべる。
「提督が・・・ですか?」
「そうだ、このアレスの指揮は私が取る。それからマルス1・2は
石黒のブラック中隊と福田のシルバー中隊が引き継ぐ。
どうだ?思い入れのある基地も船も、知らない奴らに任せるよりいいだろう?
石黒も福田も、お前達の新しい任務の話を聞いて名乗り出たんだぞ」
ダスマンがそう言うと中澤は不思議そうに聞いた。
- 238 :名無し狩人:2003/10/21(火) 23:38
- 「そうなんですか・・・?でも、私達の任務って軍機なのでは?
なのに明日香も彩っぺも、なんでその事知ってるの?」
中澤がそう言うと石黒は笑いながら言う。
「確かに私達は、ここの後任の志願はしたよ。
でもね、その事を教えてくれたのはダスマン中将なの。
だからここの後任の事は全てダスマン中将が仕組んだ事なんだよ。
私と明日香にこの話をすれば、絶対こうなるって思ったんでしょ」
石黒彩、福田明日香の両名は元々飯田や安倍達と一緒に
中澤の下について仕事をしていたのである。
なので、その後に配属になった矢口や保田達とも知り合いであり
藤本や松浦よりもマルス隊のメンバーの事は良く知っているのだ。
また、ダスマンは昔から中澤のよき相談相手であり
石黒や福田ともつながりのある不思議な立場の人間であった。
「提督・・・ありがとうございます。これで私達も安心して
ここを後にできます」
中澤だけでなくスペースマルスに配属になったメンバー全員が
一斉に頭を下げる。信頼できる仲間に後を任せられるのだから
これ以上嬉しい事はないのであろう。
- 239 :名無し狩人:2003/10/23(木) 20:04
- 「明日には出発かぁ・・・」
新しい船に自分の荷物を運び込む矢口が呟く。
「それほど深く考える事でもないんじゃない?」
「そうだけどさあ・・・」
一緒にいた保田はそれ程深くは考えていない様子である。
これから自分達が向かおうとする所は間違いなく「フロントライン」
つまり最前線になるのである。
どれだけの力を持ち、どんな戦い方をするのか?
一度先発隊と戦った事はあるがそんなものは参考にならないであろう。
矢口に限らず一抹の不安を覚えるメンバーはいるのだ。
「あれっ?意外に中は広くないんだね」
「本当だ、マルス1・2とそんなに変わらないみたい」
スペースマルスに乗り込んだ保田はそんな感想を持った。
一緒にいた矢口もそれは感じた様である。
通路の広さや天井の高さなど中に入ればもっと広い物だと2人は思っていたのだ。
実際過去に2人が乗艦経験のある、プロメテウス級戦闘艦「ダイダロス」は
通路も天井も広く、流石旗艦を務めるタイプだけあって快適であった。
だがこのスペースマルスは、マルス級だからなのか見た目は同じ大きさでも
中が非常に狭い構造になっている様である。
- 240 :名無し狩人:2003/10/23(木) 20:04
- 「なーんだ、ガタイが大きいからもっと快適な船だと思ってたのに
これじゃあ、マルス1と変わんないじゃん」
「まあまあ、所詮戦艦なんだから快適性を求める方がおかしいよ」
がっかりする矢口に保田は笑いながら言った。
だがそんな矢口の考えは次の瞬間一気に吹き飛んだ。
「あっ!矢口さん、保田さん。居住ブロック見ました?」
「流石新造艦!ビックリしましたよ!」
先に乗艦を終えていた紺野と小川が興奮してやって来た。
「えっ?まだだけど・・・」
「何かあったの?」
2人のハシャギぶりに保田も矢口もポカンとしている。
- 241 :名無し狩人:2003/10/23(木) 20:05
- 「凄いですよ、ほら、早く来てください!」
紺野と小川は、保田と矢口の手を引くと居住ブロックに連れて行った。
いったい何があったのか?手を引かれるままに居住ブロックにやって来た
保田と矢口は言葉を失った。
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「どうですか?凄いでしょ?」
「みんな個室なんですよ。シャワールームもあるし、ほら食堂も」
今まで二段ベットの仮眠室しかなかったマルス1・2と比べて
この変わり様は誰しも言葉を失う。
後からやって来た後藤と市井も反応は同じであった。
「どう?凄いでしょ?」
- 242 :名無し狩人:2003/10/23(木) 20:05
- 驚きのあまり呆然とするメンバーに声をかけたのは村田だった。
村田はまるでアレスの居住ブロックを思わせるこの空間を誇らしげに見渡す。
本来居住ブロックは艦長やその他幹部メンバーと一般の兵士とでは
まったく待遇が違う。当然立場の違う上の人間の方が待遇は良いのだ。
まだ軍隊が陸、海、空と分けられていた地球時代の名残で
今までの連邦軍の宇宙艦は階級に合わせて部屋が用意されていて
艦長や幹部などはより快適に過ごせる様になっているのである。
だがこのスペースマルスは違っていた。
艦長の中澤から、新人の田中や道重達までまったく同じ広さの個室が
与えられ誰もが同じ様に快適に過ごせる様になっているのである。
ではなぜそうなっているのか、それは村田と大谷の仕業であった。
「実はね、私達がムーンベース行った時にはまだこの居住ブロックは
出来ていなかったの。まあこのブロックはどんな船でも最後に作るからね。
それでね、設計図を見たらいらないスペースがいっぱいあったから
それならみんな居住スペースにしちゃえって勝手に設計変えちゃったの。
だってさ、乗りもしない参謀用のスペースなんていらないでしょ。
あと応接部屋とか、訳の解んない幹部用作戦室とか
無駄な空間を一切排除してみんなの為に・・・怒られてきました!」
当然勝手な設計変更はすぐにバレた。だが大谷がそこでどうせ自分達が
使う船なのだから好きにやらせてくれと抗議したのである。
元々実験要素が多いこのアレスのメンバーである。
大谷と村田の頑張りもあり、渋々だが許可が下りたのであった。
- 243 :名無し狩人:2003/10/25(土) 00:26
- 「へぇー、なかなかやるやないか」
村田が話を終えると中澤がやって来て言う。
この空間を中澤も気に入った様である。
「あっ、中澤さん・・・・これで大丈夫ですか?」
「何がよ?ええやん、じゅうぶんよ。広い艦長室なんていらんで。
ましてや艦長専用のベットルームなんてお笑いや。
艦長なんて指示だけ出してりゃええんやから一番楽やんか。
そんな奴が一番快適な部屋を使うなんてアホらしいで」
心配そうな表情を浮かべていた村田に中澤は笑いながらこう言った。
それを聞いた村田も安心した様に笑顔を浮かべるのであった。
「そうや、矢口。お守り忘れとるで。艦橋に貼っといてや」
中澤はそう言うと村田と2人で居住ブロックを後にする。
「いけね、忘れてた」
矢口はそう言うと、今ロッカーにしまったばかりのバックから
一枚のお札の様な物を取り出した。
- 244 :名無し狩人:2003/10/25(土) 00:26
- 「何ですかそれ?」
紺野が興味を示し聞いて来る。
「あ、これ?一応お守り。マルス1にも2にも貼ってあったでしょ。
このお札はね、代々矢口家に伝わる太陽のお札なんだって。
その昔、私のご先祖様がこのお札で仲間の命を救ったらしいの
それで私もそのご利益にあずかろうとマルス1・2に貼った訳よ。
そのご利益か解らないけど、我がマルス隊は今まで殉職者なし!
だからこの船にも貼っとけって裕ちゃんに言われてたんだよ」
矢口はそう言うと、そのお札を持って艦橋に向かう。
お札によほど興味があったのか紺野がついて行った。
「本当にご利益なんてあるんですか?」
「何?小川は信じないの?」
「そう言う訳じゃないんですけど、あのお札、昨日矢口さんが
自分で書いてたやつですよね?」
「そうだよ、良く知らないけど矢口が書かないと意味がないんだって。
でもきっとご利益はあるよ。私なんかあれ見てると安心するもん」
矢口のお札をイマイチ信用していない小川に保田は笑いながらこう言った。
- 245 :名無し狩人:2003/10/25(土) 00:27
- 場所は変わってこちらは船の外、村田と中澤は甲板にいた。
「やっぱみんなを代表して礼を言っとくな。ありがとう」
「いや、それなら大谷に言って下さい。あの居住ブロックにこだわったのは
大谷なんです。いくらピースドライブがあるからって戦闘が長引けば
艦内生活だって長くなる訳だからって、あの時の勢いは
OKが出なかったらきっとムーンベースメカニックの総責任者の
タイーゼ少将の所まで行ってたと思いますよ」
村田がそう言うと中澤は何も言わずに下でスタッフに指示を出す
大谷を見つめている。
「ほら、モタモタすんな!ドン臭い奴は一時間圭織のダジャレに
つきあわせるからな!」
そう叫びながら走りまわる大谷を見て村田は続けた。
- 246 :名無し狩人:2003/10/25(土) 00:27
- 「大谷は普段あんなだから、みんなあまり気がつかないけど
パイロットのコンディションとか状態を見てるんです。
調子が悪かったり疲れている子がいれば必ず声をかけてますから。
戦闘機を壊して欲しくないって事もあるとは思いますけど
それ以上に普段現場に出ないから、みんなが無事に戻って来るのを
願ってる筈です。口には出さないけど・・・」
村田の言葉に中澤は黙って頷く。すると
「おい村田!暇なら手伝えよ!まだまだやる事いっぱいあるんだぞ!」
甲板にいた村田を見つけた大谷が叫んだ。
村田は返事をすると下に下りて行く。
「・・・・言わんでもみんな解ってるやろ・・・」
中澤は1人呟くとまた船の中に戻って行った。
- 247 :名無し娘。:2003/10/25(土) 02:44
- 手書きのお守りってもしや・・・考えすぎですか?w
- 248 :名無し狩人:2003/10/26(日) 00:43
- 「メカニカル最終チェック!」
スペースマルスブリッジのチーフエンジニアシートに座る
大谷が通信機に向かって言った。
「コンディションオールグリーン!」
エンジンルームにいる村田から返事が戻って来る。
それを聞いた大谷は前田に向かって合図を送った。
「補助エンジンスタート!」
前田がレバーを倒すとマルスの補助エンジンが静かに始動する。
「メインリフトOFF!微速前進!」
船体を固定していたリフトが外されマルスの船体が揺れる。
そのままゆっくりと前進を始めたマルスはドックを出て行った。
「ハローエンジン始動!」
前田の声と共にマルスのメインエンジンが動き始める。
- 249 :名無し狩人:2003/10/26(日) 00:45
- 「スペースマルス 発 進 !」
中澤の声と共にメインエンジンが火を吹いた!
「アレスより入電!ダスマン中将です」
斉藤はそう言うとブリッジのメインモニターを開いた。
ブリッジの正面にあるモニターにはダスマンが映し出された。
「出発にあたって君達に言っておきたい事がある。
今回の任務は君達がかつて経験をした事のない物になるだろう。
だが私は信じている。君達が誰一人欠けることなく無事
このアレスに戻ってくる事を。では諸君の検討を祈る!」
ダスマンはそう言うと敬礼をして見せた。
すると艦橋にいたメンバー全員立ち上がりそれに応える。
「提督、私達は全員ここに戻って来ることをお約束します。
ですからアレスをよろしくお願いします」
中澤がそう言うとメンバー全員がモニターに向かって敬礼をした。
それを見たダスマンは満足そうに頷く。
「目標。MJ−09、ピースドライブスタート!」
中澤の指示でピースドライブがスタートする。
最初の目標であるMJ−09に向かってマルスは超空間に飛び込んだ。
遂にスぺースマルスは未知の敵を迎え撃つべく発進したのである。
- 250 :名無し狩人:2003/10/26(日) 01:12
- >>247
( `_´)<どうなんでしょうね、まったく関係はないのかも知れないし
ひょっとしたら真里は真里の子孫なのかも知れません。
その辺はご想像にお任せしますよ。
- 251 :名無し狩人:2003/10/27(月) 00:12
- 「ハローエンジン出力良好!もうすぐ目的地です」
天王星軌道上までは火星から木星までのざっと五倍くらいであろうか。
新型ハローエンジンでも約五日の航程だ。
「ポイントMJ−09に接近、エンジン出力ダウン」
前田はエンジンの出力を下げる。するとスペースマルスは超空間を出た。
ピースドライブの終了である。
「マルスよりMJ−09へ、こちらスペースマルス。予定通り到着しました」
柴田がMJ−09と交信を始めた。
「こちらMJ−09、お疲れ様でした。こちちらの準備は終っています。
もうすぐそちらに到着すると思います」
「マルス了解!」
柴田は答えると今度はカタパルトに向かった大谷に指示を出した。
- 252 :名無し狩人:2003/10/27(月) 00:13
- 「もうすぐ来るって、受け入れ準備はOK?」
「こちらカタパルトデッキ、準備はOK。第三カタパルトに誘導して」
「了解!」
ここで訳の解らなくなった矢口が聞いた。
「まだ誰か来るの?」
「ああ、もう一人パイロットが来る。ホワイト隊の人数が1人足りんやろ」
「ああ、そうか、5人だもんね。で?誰が来るの?」
矢口の問いに中澤は薄笑いを浮かべる。
「本艦に近づく機影を捕らえました。識別・・・ピンキーモンキー!」
「やっと来たか・・・」
大木の声に中澤は静かに呟く。
「ピンキーモンキーよりマルスへ。松浦です。着艦許可願います」
「こちらマルス、識別信号確認。第三カタパルトに着艦して下さい」
「ピンキーモンキー了解!」
着艦の許可が出たピンキーモンキーはマルスのかすめると
旋回を始める。そして次の瞬間一回転して見せた。
- 253 :名無し狩人:2003/10/27(月) 00:13
- 「こら、松浦!さっさと着艦せんかい!」
「すいませーん!」
中澤に怒られた松浦は素直に着艦の体制に入る。
マルスの第三カタパルトが静かに開く。
「おじゃましまーす!」
松浦はそう言うと第三カタパルトに着艦する。
着艦したピンキーモンキーはメカスタッフに誘導され格納庫に入った。
「松浦亜弥、ただ今参上!」
キャノピーが開くと元気良く飛び出して来た松浦。
ピンキーモンキーはすぐさま大谷達によって整備が始まった。
「松浦、荷物は?」
何も持たずに現れた松浦に大谷は聞く。
「それならもうみきすけに頼んであります」
「そうなの?準備いいね」
「はい、これからよろしくお願いしますね」
- 254 :名無し狩人:2003/10/27(月) 00:13
- 松浦はそう言うとスペースマルスメカスタッフにお辞儀をして
ブリッジへと上がって行った。
階段を駆け上がり、エレベーターに乗った松浦。
ブリッジに到着するとこれでもかと言わんばかりの声で言った。
「松浦亜弥、ただ今到着しました。本日付でマルスに配属になります。
よろしくお願いしまーす!」
「やたら元気やなぁ。まあええけど、とりあえず松浦は
圭織の指揮下に入ってくれ。ホワイト隊六番機、ホワイト6や」
中澤の指示に大きく頷く松浦、飯田と硬い握手を交わすと
藤本が待つ居住ブロックに走って行った。
「あの子はいつも元気だねぇ」
何気ない保田の言葉にみんなが笑った。
「なんだよ−、なにがおかしいんだよ」
「あのさー、そう言う台詞圭ちゃんが言うと、なんかおばちゃんくさいんだよね」
「なんだとー!」
矢口の言葉に怒り出した保田。松浦の到着によりスペースマルスの
乗員は全て揃った。
- 255 :名無し娘。:2003/10/27(月) 20:06
- 更新乙です。ついにクルーが勢ぞろいしたわけですね。
- 256 :名無し狩人:2003/10/27(月) 23:52
- ( `_´)<下書きが終ったらPCがフリーズ・・・・
せっかく書いたのにィィィィ!!なので今日はお休みです。
もし待っていた人がいたらごめんなさい。
代わりと言ってはなんですが、みゅん八は更新されてますので
よろしかったらどうぞ・・・・
- 257 :名無し狩人:2003/10/28(火) 23:41
- 松浦を拾いMJ−09を後にしたスペースマルス
出来ればこのまますぐにでもピースドライブに入りたい所であるが
それを行う訳にはいかなかった。
ピースドライブは本来人間が存在しない空間に突入する
極めて危険な航法である為、連続での超空間突入は人体に
どんな影響を与えるのか解らないのである。
マルス1・2出動時の様に短い距離での移動であれば
2、3時間のインターバルで次のピースドライブに備える事が出来る。
だが今回の様に長距離の移動となると一度ピースドライブを行うと
次のピースドライブを行うのに最低半日の通常航法を余儀なくされるのである。
「ごはん、ごはん」
食事の時間となり最初に食堂に姿を現したのは辻と紺野。
食べる事に生きがいを見出している2人である。
「おおっ、すっげー!スペースレーヨンじゃないよ!」
- 258 :名無し狩人:2003/10/28(火) 23:41
- 辻の顔に喜びの表情が浮かんでいた。
スペースレーヨンとは宇宙食の事である。
通常、民間の宇宙食はスペースフードなどと呼ばれている事が多いが
軍では宇宙食をこう呼んでいる。
まだ地球上に各国の軍隊と言う物が存在していた頃には
戦場での食事をコンバットレーション、あるいは種類によって
Aレーション、Bレーション、Cレーションなどと呼んでいたらしい。
その名残であろう現在の軍用食料はスペースレーションまたは
スペースレーヨンと呼ばれている。
で今回のマルスの食事であるが、辻達の目の前に並べられているのは
普通の食事である。
いやアレスの食堂に並んでいる、いつものAランチより豪華かも知れない。
「いやいや、驚いたね。どうなってんのよ?」
あとからやって来た矢口や市井達も大喜びである。
生きる上での楽しみにの一つに食事は欠かせないであろう。
そんな観点からスペースマルスには調理用の厨房も完備されていた。
そしてそれを使って料理を作ったのが後藤である。
「先に言うとくけど食事作るのは当番制やで」
中澤がそう言うと
「えっ?マジで?」
飯田が咄嗟に聞き返す。
- 259 :名無し狩人:2003/10/28(火) 23:41
- 「当たり前やないの、みんな条件は一緒や」
「って事はだよ・・・今回これを作ったのはごっちんでしょ。
まあ、それはいいよ。でもさ裕ちゃんとか圭ちゃんとか・・・・」
「ふふふふ・・・・美味いもん食いたかったら自分で作ってもええよ
なあ圭ちゃん・・・・」
中澤と保田はなにやら企んでいる笑いを浮かべていた。
「裕ちゃんずるいべ!」
「いやだから、作らんとは言ってないやんか・・・・」
「そりゃそうだけど・・・オイラ裕ちゃんが料理してるの見たことない」
「失礼な!私かて魚くらい焼けるで」
「そんなもん誰だって焼けるじゃん!」
「野菜も煮るよ」
「・・・・・もういいよ・・・・仕方ない・・・得意な奴で交代でやろう」
中澤の企みにまんまとはまってしまったマルスのメンバー
余計な仕事が一つ増えた様である。
- 260 :名無し狩人:2003/10/31(金) 22:35
- ポイントJS−06付近を航行中、レーダーが敵影を捉えた。
「所属不明艦二隻、本艦に接近!映像をメインスクリーンに出します」
北上の報告で敵の映像がスクリーンに映し出される。
「あれは・・・・ナンバカーズやな。こんなとこにまでおるとは・・・
まったくご苦労なこっちゃ・・・まあいい腕試しには持って来いやな」
中澤はそう言うと迎撃の指示を出す。
「ホワイト隊出撃準備!グリーン隊は待機、レッド隊は準待機や」
中澤の指示で飯田以下ホワイト隊のメンバーが出撃の準備を整える。
メカスタッフの手によって既に出撃の準備が終っていた
ホワイト隊の機体は次々に飛び出して行った。
「ホワイトリーダより各機へ、ホワイト隊の初陣だ、気合入れて行くよ」
「チャ−ミーV了解!」 「ノギ−メタンア了解!」
「ホワイト4了解!」 「ホワイト5了解!」
「松浦了解!」
「こらー!あんた達ね、コールサインくらい統一しなさいよ!」
- 261 :名無し狩人:2003/10/31(金) 22:35
- バラバラの名前で返答するメンバーに飯田が怒る。
因みにコールサインとは無線交信などで使う名前の事である。
「だってTACネームなんか無いじゃないですか!」
飯田の言葉に石川が反論した。
因みにTACネームとは・・・・・・まあコールサインと同じ様な物だと
思っていただければ良いと思います。
「そうか・・・それじゃ機体名に統一!」
「チャ−ミーV了解!」 「ノギ−メタンア了解!」
「サーユナルシス了解!」 「キースギテック了解!」
「ピンキーモンキー了解!」
やっと揃ったホワイト隊は敵艦に向かって行く。
「・・・・おい、あいつら大丈夫なんか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・多分・・・・」
ホワイト隊のやり取りを聞いた中澤が傍にいた安倍に聞く。
安倍はなぜが自信なさそうに答える。
「・・・・うーん・・・・・・・・・・・レッド隊、バックアップ準備や!」
少しの間考えた中澤は保田達レッド隊にいつでも出られる様に
指示を出すのであった。
- 262 :名無し狩人:2003/11/03(月) 00:36
- 「ホワイトリーダーより各機へ、三機ずつ左右に分かれるよ。
ピンキーモンキー、サーユナルシス、キースギテックは左に
松浦任せたよ。チャ−ミーV、ノギ−メタンアは私に続いて!」
飯田の指示で松浦、道重、亀井に三機が左に展開する。
「ピンキーモンキー了解!道重ちゃん、亀井ちゃん行くよ!」
「サーユナルシス了解!」 「キースギテック了解!」
そして
「石川、田中、ついて来な!」
「チャ−ミーV了解!」 「ノギ−メタンア了解!」
飯田、石川、田中は右に進路を変えた。
「ホワイト隊、敵艦射程圏内侵入!」
「マルスよりホワイトリーダーへ、敵の攻撃が来るよ!先手必勝!」
大木の報告に斉藤が飯田に注意を促す。
「ホワイトリーダー了解!攻撃を開始します!」
ホワイト隊は攻撃を開始した。だが・・・・
敵艦は艦載機を出すどころか攻撃もしてこない。
- 263 :名無し狩人:2003/11/03(月) 00:37
- 「圭織!攻撃やめ!」
異変を察知した中澤がホワイト隊の攻撃を止めさせる。
「斉藤!奴らと交信できるか?」
「やってみます・・・・・こちらは連邦軍です。貴艦の船名と
所属を答えてください!」
「・・・・・・・・・・」
「敵艦、応答なし!」
柴田が言う。
「もう一度や!」
「こちらは連邦軍です。貴艦の・・・・」
斉藤がそう言いかけた時、反応があった。
「・・・・・こちら、貿易船ナンダカンダ・・・・・いや・・・・
元ナンバカーズ戦闘艦ナンダカンダであります・・・・・
我々には既に戦う力は残っていません・・・・」
やはり相手はナンバカーズであった。
- 264 :名無し狩人:2003/11/03(月) 00:37
- 「元・・・?元ってどう言う意味や?私は連邦軍の中澤や。
いったいあんたらに何があったん?」
「中澤さん・・・・・ああ、アレスの中澤さんですね。
私はナンダカンダ艦長、マシューミナミです。ナンバカーズは壊滅しました。
先日土星軌道上の我々の本拠地が攻撃を受けました。
突然の事で敵の接近にもまったく気がつきませんでした。
なのでろくに迎撃も出来ずに・・・・
相手の正体は不明。我々はやっと逃げ出したのですが、他の奴らは
どうなったかまったく解りません」
相手の返答にメンバーは驚きを隠せなかった。
いくら捜しても解らなかったナンバカーズの本拠地が土星軌道上に
あったのにも驚いたが、それ以上に相当の戦力を持つ
ナンバカーズが壊滅させられた事に驚いていたのである。
「壊滅て・・・・相手は何もんや・・・・」
中澤がそう言ったとほぼ同時であった。
「ポイントB−36隕石の動きがおかしい!沙紀、砲撃して!」
レーダを見つめていた北上が砲塔担当の荒井に砲撃の指示をだす。
- 265 :名無し狩人:2003/11/03(月) 00:38
- 『パシュー!!』
指示を受けた荒井がレーザーカノンを放つ、次の瞬間、
標的の隕石が爆発を起こした。
「レーダーに反応!所属不明艦五隻!・・・・急速接近!」
「北上!お手柄やで!なるほどダミーで偽装してか・・・・
総員第一級戦闘配備!レッド隊、グリーン隊出動!
イエロー隊出撃準備!」
思わぬ敵の出現に中澤は総力戦の指示を出した。
「マルスより、ホワイトリーダーへ、ホワイト隊はそのままその二隻の
護衛にあたって下さい。本艦もすぐに合流します!」
柴田がホワイト隊に指示を送る。
「前田、急速反転!ナンダカンダと合流や!」
マルスが艦首を反転させ動き出す。
- 266 :名無し狩人:2003/11/03(月) 00:38
- 「マルスよりレッドリーダーへ、敵艦載機の離艦を確認、迎撃せよ!」
「レッドリーダー了解!」
指示を受けたレッド隊が敵艦載機の迎撃に向かう。
「グリーンリーダーよりマルスへ、グリーン隊配置完了!」
「マルス了解!」
出撃したグリーン隊はマルスの周りで待機した。
「イエロー隊出ます!」
「マルスよりイエローリーダーへ、敵艦載機迎撃中のレッド隊に
合流した後、敵艦攻撃を始めてください!」
「イエローリーダー了解!」
幾多の戦闘を潜り抜けてきたスペースマルスのメンバーは
中澤を始めとして突如現れた敵がナンバカーズを壊滅させた
奴らと同じであると直感で感じとっていたのである。
- 267 :名無し狩人:2003/11/04(火) 23:13
- 「レッド隊、敵艦載機隊に接近!」
マルスブリッジにはレーダー班とオペレーターの声が飛び交っている。
「敵さんのお出ましだよ!ショットガン!」
間近に迫った敵艦載機隊を見た保田がレッド隊メンバーに指示をだす。
するとレッド隊は市井、吉澤、アヤカ、小川、4人機体が前に
保田、後藤の機体が後ろにとフォーメーションを取った。
「攻撃開始!」
保田の声がレッド隊メンバーに響き渡る。
指示を受けた先行する四機のミサイルポットが開く。
「消えろ邪魔者!」
市井はそう言うと発射ボタンを押した。
続いて吉澤、アヤカ、小川もミサイルを放つ!
- 268 :名無し狩人:2003/11/04(火) 23:14
- まさにミサイルの雨霰、その弾幕に敵機は回避できず、
次々に爆発していった。
「一丁あがり!」
「ほら、よっすぃー、油断すんじゃないよ!」
「OK牧場!」
敵艦載機の第一陣を打ち破ったレッド隊に第二陣が迫る!
「あー!みっけ!」
迫り来る敵機を前に小川の声が聞こえる。
「何?」
「ほら、一機だけ違うカラーリング!きっと指揮官ですよ」
小川の言う通り敵機第二陣の中に一機だけカラーリングの違う機体が見える。
「アホだね、狙って下さいって言ってる様なもんじゃん!
Tフォーメーション!」
保田はそう言うとその機体に狙いを定める。
今度のレッド隊の陣形は保田を先頭に一列に並ぶ物であった。
- 269 :名無し狩人:2003/11/10(月) 02:03
- (;`_´)<ただ今お話をまとめております。
もしお待ちの方いらっしゃいましたらもう少々お待ちください。
( `.∀´)<誰かいるのかしら・・・?
(;`_´)<・・・いなかったらいないで、それもありの気がしますが
それはそれで寂しいかな・・・・(w
- 270 :名無し娘。:2003/11/10(月) 12:57
-
|D`) …またーり、まってるのれす
- 271 :名無し娘。:2003/11/10(月) 17:57
- ノ
- 272 :名無し狩人:2003/11/11(火) 23:07
- 突っ込んでくるレッド隊に対し、敵も黙ってはいない。
一列に並ぶレッド隊に敵機の集中攻撃が襲い掛かった。
「甘い!」
敵の攻撃を紙一重でかわしながら市井が先頭に飛び出す。
すると敵の攻撃が市井に集中した。
「今だ!行けー!」
すかさず保田の指示がレッド隊全機に飛ぶと
メンバーが市井に集中する敵機に襲い掛かった。
ミサイルを放つ後藤のマックゴルド、そのミサイルをかわした敵を
バルカン砲で叩く吉澤のケッカー。
アヤカのスコロンダと小川のゴロMAXはその合間を飛び回り
敵機の霍乱を行っている。
「よっしゃ!貰った!」
メンバーがそんな戦いをするさなか、保田のケメンダヤスが
指揮官と思われるカラーリングの違う敵機の後ろを取る。
- 273 :名無し狩人:2003/11/11(火) 23:07
- 「ロックンロール!」
保田はそう言うとミサイルを放ちその機体を破壊した。
「・・・・あれ?おかしいな・・・」
指揮官がやられたにも関わらず敵の攻撃パターンは
まったく変わる様子がなかった。
保田はここで始めて敵の様子がおかしい事に気がつく。
「レッドリーダーよりマルスへ、こいつらひょっとしたら・・・・」
「こちらマルス、圭ちゃん多分そうみたいだよ。
敵の動きはまるで何かに制御されてるみたいに正確なの。
無駄な動きがまったく無い。それに何て言ったらいいのかな・・・
動きに何の迷いもない・・・まるで機械だよ」
そう言ったのは安倍であった。副長の安倍は戦闘が始まってからの
敵の動きのデータを取っていた。
そこでレッド隊の戦いのデータに本来なら考えられない異変を見つけたのだ。
- 274 :名無し娘。:2003/11/11(火) 23:16
- リアルでは芸能人的立場として死んだ市井がいるって・・・なんか違和感
- 275 :名無し狩人:2003/11/11(火) 23:36
- ( `_´)<プッチモニはずっと3人なのだよ・・・
と言ってみたもののそこはそこ、どうなる事やら
川o・ー・)
- 276 :名無し狩人:2003/11/13(木) 21:37
- 「奴らなのか・・・・しかしこの先には第三艦隊がいる筈や、どうやって・・・」
中澤は敵が本来戦うべき相手の一部であると確信していた。
しかしながらどうやってこいつらはここまでやってきたのであろうか・・・?
「ナンダカンダよりマルスへ、こいつらは調査隊やと思います。
何回かうちの連中が遭遇してます。ですから・・・」
「マルス了解や。マシュー、あんたんとこの仲間が遭遇したんは
こいつらだけなん?」
「恐らくそうやと思います。本拠地に現れたのもこいつらやし
それを見た仲間もそう言ってました」
ナンバカーズのマシューミナミの情報ではここにいる敵も調査隊らしい。
それを聞いた中澤はある決心をする。
「大谷!聞こえるか?これよりナンダカンダに補給を開始する!」
中澤の突然の言葉にブリッジのメンバーは驚きの声を上げた。
「裕ちゃん!なに言ってるべ!」
「中澤さん本気ですか?」
安倍と柴田がほぼ同時に叫ぶ。
- 277 :名無し狩人:2003/11/13(木) 21:37
- 「本気や、二度もこいつらに出会った言う事は他にもおるかも解らん。
そやからマシュー達にアレスに行って貰ってこの事を伝えて貰うんや」
「でもそれだったら航路監視隊に言えば・・・・」
「今のところ、うちらの任務は公に出来んのや。
それは航路監視隊にも言えん。そやからあいつ等に頼むんや」
「無茶だよ、それに相手はナンバカーズでしょ?敵だよ」
安倍の説得は無駄であった中澤は通信機に向かって言う。
「マシュー!聞こえるか?これから自分らに補給を行う!
それが終わったらアレスのダスマン中将に今の事を伝えて欲しいんや」
中澤の提案にマシューミナミは答える。
「・・・・・いいんですか・・・?裏切るかも知れませんよ・・・・?」
「そんならそれで構わん!そやけど普通助けて貰った恩くらいは返すよなぁ。
それにあんたも男やったら、いい女の頼みは聞いとくもんやで!」
「・・・・突っ込むところですか・・・?」
「違う!」
「解りました・・・・お引き受けします。でもアレスは我々を
受け入れてくれるでしょうか?」
「今からうちのメッセージと特別進入コードをそっちに送る」
「了解です」
こうしてスペースマルスからナンダカンダともう一隻の船に補給が始まった。
マシューミナミは信用できるのか?ブリッジには不安の空気が流れていたが
中澤の命令に従うしかなかった。
- 278 :名無し狩人:2003/11/13(木) 21:38
- 一方その頃レッド隊は・・・
「レッドリーダーより各機へ、敵がなんであろうと関係ない。
叩きのめすだけだ!」
「レッド2了解!」「レッド4了解!」「レッド5了解!」「レッド6了解!」
「おい、紗耶香返事は?」
「・・・・敵に囲まれちゃったよ、何とかして〜!!」
レッド隊一瞬の隙に敵機に市井が囲まれていた。
何とか逃げ回ってはいたが危険な状態であった。
「しまった!」
一瞬の隙を突かれた保田はすぐに救出に向かおうとするが
それを他の敵機が邪魔をする。
「こらー!邪魔するな!」
保田は目の前に立ちはだかる敵機を次々に破壊するが間に合わなかった。
市井を囲む敵機の集中砲火がテレパシーを襲う!
「紗耶香!」
次の瞬間テレパシーから火の手があがった。
トドメを刺そうとテレパシーに迫る敵機。
保田以下レッド隊はそれを救う事は出来ない。だが
- 279 :名無し狩人:2003/11/13(木) 21:38
- 「おいらにお任せ!」
レッド隊の横を矢口以下イエロー隊が通り過ぎて行く!
後発のイエロー隊が追いついて来たのである。
「イエローリーダーより各機へ、イエロー6は紗耶香の救出!
その他は・・・・好きなように暴れろー!!」
「イエッサー!!」
到着したばかりのイエロー隊メンバーは元気いっぱいである。
市井の周りを囲む敵機を次々に叩くと新垣のマユビムが
市井の機体に接近を開始した。
「イエローリーダーより、イエロー6へ、時間がない急げ!」
「イエロー6了解!」
矢口に指示された新垣は自分の機体に装備されている
小さなアームの操作を開始する。アームは市井の機体の
機首に向かってのびて行った。
- 280 :名無し狩人:2003/11/13(木) 21:38
- 「セーフティーロック解除!切り離します」
新垣がそう言うとテレパシーは機首と機体が切り離され
二つに分割する。そして機首を自機のアームでしっかり固定した
新垣は素早くテレパーから離れた。
「イエロー6よりイエローリーダーへ、私はこのままマルスに戻ります」
「イエローリーダー了解!頼んだよ!」
「了解!」
負傷し気を失っている市井を連れ新垣はマルスに戻って行く。
それを見届けた保田は安堵の表情を浮かべていた。
- 281 :名無し狩人:2003/11/16(日) 01:58
- 「レッドリーダーよりイエローリーダーへ、ここは私達が引き受ける」
「イエローリーダー了解。無理しないでね!」
「その言葉そっくりお返しするよ!」
保田はそう言うとレッド隊メンバーに指示を出した。
「レッドリーダ−よりレッド隊各機へ、こっちも好きに暴れろ!
ここにいる敵は一機も残さずに叩きのめせ!」
「了 解 !!」
市井を欠いたレッド隊であったが、イエロー隊の援護もあり息を吹き返すと
残った敵機を殲滅すべく動き出した。
- 282 :名無し狩人:2003/11/16(日) 01:59
- 「こちら大谷、二隻の補給終わりました!」
大谷から補給終了の連絡がブリッジに届いた。
「了解や!マルスよりナンダカンダへ、そんじゃよろしく頼むで」
「了解しました。・・・・中澤さん・・・ありがとうございます。
必ずメッセ−ジは届けます」
「おう、がんばりや」
「はい」
そうして交信が終わるとナンバカーズの二隻は発進する。
中澤のメッセージを携え、アレスへ向かって行った。
「よし、そんじゃ・・・こっちも行きますか」
中澤はそう言うと敵に向かっての指示を出した。
- 283 :名無し狩人:2003/11/17(月) 00:43
- 「対艦戦準備!レッド、イエロー両隊を援護する!」
「了解!両舷全速目標的艦隊!」
マルスが敵艦隊に向かって行く。
「レッドリーダーよりマルスへ、こちらは片付いた。
これより先行するイエロー隊に合流する」
「マルス了解!」
保田から敵機殲滅の報告が入る。斉藤はホワイト隊に指示を送った。
「マルスよりホワイトリーダーへ、先行するイエロー、レッド両隊に合流せよ」
「ホワイトリーダー了解!先行する両隊に合流します」
飯田はそう言うと一気にスロットルを倒した。
「ホワイトリーダーより各機へ遅れるな!」
「了解!」
飯田に続きホワイト隊のメンバーもスロットルを引く。
するとあっという間にホワイト隊はマルスの前から飛び去っていった。
- 284 :名無し狩人:2003/11/17(月) 00:44
- 「イエロー隊、敵艦射程圏内に侵入!」
「マルスよりイエローリーダーへ、中澤や、うちらもすぐに追いつく無茶すんなや」
「イエローリーダー了解!!」
中澤の言葉を皮切りに、矢口達イエロー隊は、敵艦隊に攻撃を開始する。
その様子はマルスからも確認出来た。
「・・・・敵艦また艦載機を出しました」
「まだ残っとったか・・・・」
「レッド隊敵艦隊に接近!」
「追いついたか・・・」
イエロー隊が攻撃を開始すると同時に敵艦は艦載機を出してきた。
一瞬イエロー隊の心配をする中澤であったがレッド隊の合流を聞き
特に指示を出そうとはしなかった。
「レッドリーダーよりイエローリーダーへ、細かいのが出てきたよ」
「解ってるよ、雑魚はお願いね」
「了解!」
敵艦載機が出てきたのを無視して矢口は艦艇攻撃をメンバーに指示する。
イエロー隊のメンバーはそれに従うと攻撃を続けた。
- 285 :名無し狩人:2003/11/17(月) 00:44
- 「ホワイトリーダーよりレッド・イエロー両リーダーへ
援護に来たよ」
「レッドリーダー了解!それじゃあ圭織達は右舷に回って!」
「ホワイトリーダー了解!」
飯田達ホワイト隊も駆けつけると本格的な攻撃が開始された。
イエロー隊は正面から敵艦隊を、レッド隊は左舷から
ホワイト隊は右舷からそれぞれ艦載機を攻撃をしかけるのであった。
「敵艦隊本艦の射程圏内に入りました!」
「対艦ミサイル用意」
「ターゲットスコープロック!」
「撃て!」
マルスが敵艦に向かってミサイルを放つ。
その延長線上に位置していたイエロー隊が一気に散開した。
「イエローリーダーよりマルスへ!こら!一声かけろ!」
「ドン臭いやつは一緒に打ち抜くで!」
「・・・・マジかよ・・・」
いつもであれば石川なり紺野なりから攻撃の連絡があるが
2人とも一緒にこの場にいる、そう現在のオペレーターは斉藤なのだ
そして艦長は中澤である。今言った中澤の言葉は一歩間違えれば
現実の物になりかねなかった。
- 286 :名無し狩人:2003/11/20(木) 02:57
- 「イエローリーダーより各艦載機へ、マルスの攻撃にも注意されたし」
「おいおい、勘弁してよ・・・」
「しょうがないじゃん。裕ちゃんがそう言ってんだもん」
「なんだかなぁ・・・」
イエロー、レッド、ホワイト各艦載機隊はそう言いながらも
敵艦から離れる事はなかった。
「いい根性や、そうでないとイカンわな。フォンメザー砲準備!」
中澤がそう言うとマルス船体の両脇から二門の砲身が現れる。
「水平射撃!三連速射!」
中澤の指示にフォンメザー砲が唸る!
「撃て!!」
二門の砲身から三回、計六発のエネルギー弾が放たれた。
「反転!散開!」
マルスからの攻撃を察知した矢口はイエロー隊に指示を出す。
今回もマルスの射程圏内にいたのはイエロー隊である。
各メンバーがすぐさま退避を終えた直後。
エネルギー弾が二隻の敵艦にヒットした。
- 287 :名無し狩人:2003/11/20(木) 02:58
- 「対艦ミサイル用意!よっすいー、小川ついて来な!」
保田はそう言うとたった今、マルスの攻撃の直撃を受けた
敵艦一隻に接近する。
「こっちも対艦ミサイル用意!田中、道重、行くよ!」
保田達とほぼ同時に飯田が田中、道重を従えもう一隻の
被弾した敵艦に接近を開始した。
「アタァァァァック!!」
保田の掛け声でケメンダヤス、ケッカ−、ゴロMAXからミサイルが放たれた。
「てぇぇぇぇ!!」
同時に飯田も攻撃の指示をだす。
そしてデイオウル、ノギ−メタンア、サーユナルシスの三機からも
ミサイルが放たれた。
戦場に閃光が走る。と同時に激しい爆発が起こった。
- 288 :名無し狩人:2003/11/20(木) 02:58
- 「敵艦二隻撃沈!!」
大木の声がブリッジに響く。
「敵機接近!」
続いて北上の声が響いた。
「マルスよりグリーンリーダーへ、出番だよ!」
「グリーンリーダー了解!」
味方機の攻撃を掻い潜り十数機の敵機がマルスに迫る。
「グリーンリーダーより各機、迎撃せよ!」
「グリーン2了解!」「グリーン3了解!」
「グリーン4了解!」「グリーン5了解!」
「グリーン6了解!」
りんねの指示で待機していたグリーン隊のメンバーが動き出す。
藤本のブギー03が先頭を切って飛び出して行った。
「ミキティ、無茶しないでよ!」
りんねがそう言うと
「了解!大丈夫です!」
藤本はそう言ったが早いか次の瞬間には一機敵機を叩いていた。
- 289 :名無し狩人:2003/11/20(木) 21:48
- 「弾幕を張れ!これ以上の敵機の接近を許すな!」
「了解!!対空パルス砲準備!」
斉藤が機関室に叫ぶ
「準備完了!いつでも良いですよ!」
末永の返事が戻って来た。
「マルスよりグリーンリーダーへ、対空攻撃を開始する!!」
「了解!グリーンリーダーより各機、味方にやられないでよ!」
「了解!」
迫り来る敵機に対してマルスの攻撃が開始される。
その弾幕をぬうように飛び回るグリーン隊。
弾幕の餌食になるモノ、はたまたグリーン隊の攻撃に倒れるモノ
敵艦載機はマルスに近づくことすら出来なかった。
- 290 :名無し狩人:2003/11/20(木) 21:48
- 「それにしても単調な攻撃しかして来ないね」
データを見ていた安倍が呟く。
「そう言えばそうやね。ナンバカーズはこんな奴らにやられたんか・・・?」
中澤は納得行かない様な表情を浮かべていた。
「敵艦隊後方、エネルギー反応!」
突然大木が叫んだ。
「何や・・・・?」
「・・・・所属不明艦出現!!」
「アホな・・・・ピースドライブやないか」
突然この場に三隻の戦艦が姿を現す。
その形状から今戦っている敵の援軍に間違い無かった。
敵もピースドライブを使っていたのである。
- 291 :名無し狩人:2003/11/20(木) 21:49
- 「更にエネルギー反応確認・・・・・第三艦隊エウロパとガニメデです」
その敵を追ってきたのか、続いて第三艦隊の戦艦が姿を現した。
「何がどうなっとるんや?柴田!エウロパに連絡!」
「りょ、了解!スペースマルスよりエウロパへ・・・・
こちらは連邦軍特務艦スペースマルスです。
ただ今本艦は目的と思われる敵と交戦中です。
貴艦の現状を知らせて下さい」
「エウロパよりマルスへ、こちらはまずい事になっている・・・
信じられんがユリシーズ達はピースドライブを使っている様だ・・・・
早くこの事を参謀本部に知らせないと・・・・
我が第三艦隊は現在本艦同様散開している敵艦を追跡している。
とにかく今は協力してこいつらを叩くんだ!」
第三艦隊から告げられた情報は予想もしていなかった事であった。
敵もピースドライブを使う・・・・これは敵の進行が予想より
早いことを意味していた。
- 292 :名無し狩人:2003/11/20(木) 22:24
- 「くそ!最悪や・・・・とにかくこの事を知らせんと・・・・大谷、聞こえるか?」
「はい、なんでしょう?」
「悪いが、アレスに行ってくれ!」
「は?」
「ええから・・・・フリージアの準備や!!」
「りょ、了解!!」
スペースマルスの艦底部には巨大な格納庫がある。
そしてそこには・・・アレスから持って来た改良されたフリージアが
搭載されているのである。
大谷と村田は、ムーンベースに行っていた時、時間を見つけて
フリージアの改良を行っていたのである。
「マユビム戻ります!」
市井を連れて戻って来ていた新垣が再び出撃しようとしていた。だが
- 293 :名無し狩人:2003/11/20(木) 22:25
- 「新垣、ちょっと待て!」
新垣の出撃を中澤が止める。そして傍らにいた安倍にも声をかけた。
「なっち、大谷、柴田、新垣とアレスに行ってくれ。
現状をダスマン提督に伝えるんや!」
「え?でもそれはマシューさんが・・・」
「状況が変わった。そやから頼む」
「了解!柴ちゃん、すぐに準備して!」
「はい、解りました」
こうして安倍と柴田はブリッジを出て行く。
出撃を止められた新垣もフリージア出動の準備に取り掛かった。
「マユビム、ドローゼの積み込み終わりました!」
メカスタッフが大谷に報告を入れる。
マユビムは勿論新垣の愛機である。
一方のドローゼとはマルス副長である安倍の愛機なのだ。
- 294 :名無し狩人:2003/11/20(木) 23:19
- 「メカニカルチェック・・・・異常なし!」
「通信回路・・・正常!」
大谷と柴田は発進前のチェックをしている。
「じゃあ裕ちゃん、こっちは頼んだよ。行って来るね!」
安倍がそう言うとフリージアはマルスから切り離された。
「目標、火星基地アレス!フリージア発進!」
安倍の声と共にフリージアのエンジンが唸った。
そして次の瞬間には眩い光に包まれ超空間に消えて行った。
「なっち、頼んだで・・・」
中澤はそう言うと戦闘の指揮に戻った。
「まずは当初の敵を叩くんや、ここにおる敵は全て沈める!」
その言葉にマルスメンバーの士気は一気に高まる。
そしてマルスも敵に対し総攻撃を開始するのであった。
- 295 :名無し狩人:2003/11/22(土) 00:17
- 「くっ、これが限界です!!」
フリージアのハローエンジンが悲鳴をあげていた。
大谷がエンジンの限界を告げる。
「ピースドライブ終了します!!」
柴田の声と共にフリージアは超空間を飛び出した。
「現在地・・・MJ−08付近・・・」
「駄目だよ・・・ここからじゃまだまだ時間が・・・何とかならないの?」
「そんな事言われても無理です!それとも連続ピースドライブにチャレンジしますか?」
ピースドライブを終えたフリージアの現在地は
火星と木星の間でも木星よりのMJ−08付近であった。
その事を知った安倍は早くアレスに行かなければいけないと言う焦りから
大谷に何とかする様に言うのだが、それを言われた大谷は
無謀だとされる連続ピースドライブをやるしかないと言い放ったのだ。
「大谷、無茶言わないでよ!」
その言葉に柴田が席を立ち反論をする。
「じゃあ他に方法があるのかよ?」
「・・・やろうよ。他のみんなだって命をかけてるんだから・・・」
「・・・えっ?」
「だって・・・他に方法がないんでしょ?」
予想外の安倍の言葉に大谷は何も言えなかった
- 296 :名無し狩人:2003/11/22(土) 00:17
- 「安倍さん、無茶です!今まで誰もやった事がないんですよ。
それに私達の使命は確実にアレスに情報を持ち帰る事です」
「そんなの解ってるべ!・・・でもね、やらないと・・・今は時間がないんだよ。
ここで最大船速で行っても一日は掛かるでしょ?
その間にあいつらが何処まで迫るのか解らないんだよ。
だから今日中にこの事を伝えないといけないの。
万が一失敗しても結果は大して変わらないなら私はやる!」
安倍の言葉に柴田はまだ何か言いたそうな表情を浮かべる。
「いやなら無理に付き合う事はないよ。なっちのドローゼ使っていいから」
柴田に安倍が言う。すると
「・・・私は安倍さんと一緒に行く・・・」
新垣が言った。
「よし、私も付き合うよ」
大谷も同意する。
「・・・・・もう、どうなっても知らないからね」
柴田はそう言うと席に座り再びピースドライブの準備に入った。
「ありがとう、みんな。うん、きっと上手く行くよ・・・」
安倍はそう言うと再び掛け声をかける。
- 297 :名無し狩人:2003/11/22(土) 00:20
- 「目標、アレス!ピースドライブスタート!」
そして・・・フリージアは再び超空間に突入する。
禁じ手とされる連続ピースドライブ。
4人は命懸けであった。
- 298 :名無し 狩人:2003/11/22(土) 22:50
- 「敵艦載機発艦確認!新手の敵艦からです」
「あっちは、エウロパとガニメデに任せるんや!」
新手の敵艦から艦載機が出てくるもマルスは最初の目標と
戦う様に指示が出される。
「レッドリーダーよりマルスへ、残弾が少ない。補給に戻ります!」
「マルス了解!」
先頭を切って戦っていたレッド隊が補給の為に帰艦する。
「市井は?」
「大丈夫です。命に別状はありません」
「そう・・・」
その事を聞いた保田は補給が終わると再び出撃して行った。
「敵艦動き出しました!」
目標と定めていた敵艦三隻がマルスに向かって動き始めた。
敵艦載機隊もだいぶ消耗し作戦を変えて来たようである。
- 299 :名無し 狩人:2003/11/22(土) 22:51
- 「上等!斉藤、圭織、圭ちゃん、矢口に連絡!
集中攻撃でとにかく一隻叩くように伝えろ!」
「了解!マルスよりレッド、イエロー、ホワイト各リーダーへ。
ピンポイント攻撃に切り替えよ。とにかく一隻叩け!」
「レッドリーダー了解!」
「イエローリーダー了解!」
「ホワイトリーダー了解!」
指示を出された各隊はフォーメーションを組んだ。
「ホワイトリーダーよりホワイト、レッド、イエロー隊各機へ。
目標は右舷に位置する敵艦とする。
モニターに出てるでしょ?マークしたこいつ。こいつを叩く!」
「了 解 ! !」
飯田の指示により艦載機隊が叩く目標は決まった。
各隊各機共にその目標目掛けて集中攻撃を開始した。
「始めたな。よっしゃこっちも行くで!主砲発射準備!
目標左舷敵艦!撃て!」
スペースマルスからエネルギー弾が飛び出す。
そのエネルギーは目標の戦艦を消し去った。
- 300 :名無し 狩人:2003/11/22(土) 22:51
- 「残るはあいつだけやな・・・・」
「敵艦、マイティチャフを更に放出!」
「まずいな、ここで主砲を使ったら、圭織達にも被害が出るかも解らん。
ならば・・・そうか!斉藤このスペースマルスにもアレはあるんか?」
「え?・・・ああ、あれですか?どうだろう・・・・?」
そう言うと斉藤は村田に連絡した。
「村田!このマルスにもダイモランスってあるの?」
「勿論!ありますよ。やるの?」
「うん」
「了解!すぐに準備するよ!」
斉藤は話を終えると中澤に言った。
「あるそうです」
「そうか・・・総員衝撃に備えろ!ダイモスアタック準備!」
中澤の言葉にブリッジの人間だけでなくマルスの乗員全てが
シートに座るとベルトで身体を固定する。
- 301 :名無し 狩人:2003/11/22(土) 22:52
- 「ダイモランス準備完了!」
村田の声が聞こえて来る。
その声と同時にスペースマルス艦首に巨大な槍の様な物が現れた。
「目標正面敵艦!」
中澤の声と共にマルスのエンジンが唸りを上げ敵艦に向かって
突進を始めた。
「5・4・3・2・1・ダイモスアタック!!」
斉藤の声が艦橋に響く・・・と次の瞬間、物凄い衝撃が
スペースマルス全体を襲った。
- 302 :名無し娘。:2003/11/23(日) 14:52
- リー○ホー○jrキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
- 303 :名無し狩人:2003/11/24(月) 16:38
- 衝撃・・・そして轟音・・・次の瞬間マルスの後方で大爆発が起こる!
ダイモスアタック・・・それは戦艦の常識を破った攻撃・・・
艦首に装備した大きな槍の様な物で敵艦に体当たりを食らわすのである。
「敵艦隊撃沈!」
「マルスよりイエロー、ホワイト両隊へ、今のうちに補給をせよ」
「イエローリーダー了解!」
「ホワイトリーダー了解!」
指示を受けたイエロー、ホワイト両艦載機隊が帰艦する。
残りの新手三隻を叩く為マルスは準備に入った。
「スペースマルスよりエウロパへ、こっちは片付いたので応援に入ります」
「エウロパ了解!」
斉藤が僚艦に対し連絡を行った後の事である。
- 304 :名無し狩人:2003/11/24(月) 16:38
- 「・・・・巨大エネルギー反応確認・・・・測定不能・・・・」
北上が蒼ざめた表情を浮かべ呟いた。
「北上どうした?何があったんや?」
「・・・・十時の方向、敵艦隊が現れました・・・・数5・・・
しかし・・・一隻巨大艦がいます・・・・」
「敵の指揮艦か・・・・?」
中澤がそれを確認すると同時にその巨大艦の攻撃で僚艦ガニメデが消えた。
- 305 :名無し狩人:2003/11/24(月) 16:39
- 「ピースドライブ終了、超空間を出ます!」
アレスに向かっていたフリージアはタブーとされる連続ピースドライブを
終わろうとしたいた。
「エンジン出力ダウン・・・・現在地・・・アレス付近です!」
「やった!成功だよ!みんな、成功したんだよ!」
安倍が喜びの声をあげた次の瞬間である。
「レーダーに反応・・・ん?マルス1だよ何で?」
柴田が見つめるレーダーにマルス1の反応が現れる。そして更に
「違う、それだけじゃない、マルス2、ピーチ−、ガスプラ・・・・
アレスの戦闘部隊が・・・・みんな出撃してます!!」
「どう言う事?」
「所属不明の敵多数・・・交戦中です!」
「まさか・・・・柴ちゃんアレスと連絡とって!」
- 306 :名無し狩人:2003/11/24(月) 16:39
- 安倍の喜びもつかの間、フリージアは戦闘状態にあるアレスに
到着した事に気付く。
「フリージアよりアレスへ、こちらフリージアの柴田です。
いったい何が起こっているんですか?」
「こちらアレスのダスマンだ・・・柴田、お前なんでここにいる?」
「緊急連絡で戻ってきました。スペースマルスはJSー06付近で
目的の敵と交戦状態になっています。そこで敵が・・・ユリシーズ達は
ピースドライブを使っていたんです。だから早くその事を伝えないと・・・」
「そうか・・・だがそれは既にこちらも解っている。見れば解るだろう。
こちらも交戦中だ!」
安倍の予感は的中した様だ、今アレスが戦っている相手は
ピースドライブでやってきたユリシーズの艦隊なのである。
- 307 :名無し狩人:2003/11/24(月) 17:05
- 飛び交う閃光、と同時に起こる爆発・・・
双方にかなりの被害が出ていることは事は明白であった。
その様子を到着したアレスのモニターで見ていた安倍は言った。
「みんな行くよ!」
既にダスマンには全ての報告を終えていた。
安倍達に課せられた任務は終了してしたのである。
「どうするつもりだ?」
「私達もあそこに行きます!」
安倍はモニターを指差した。
「向こうには戻らないのか?」
「向こうは大丈夫です。私はそう信じて言います」
安倍はそう言うと大谷、柴田、新垣と共に司令室を後にする。
- 308 :名無し狩人:2003/11/24(月) 17:06
- 「お前達!ここは頼んだぞ!」
アレスメカスタッフに大谷は通信機から叫んだ。
「お任せください!フリージアのミサイルも積めるだけ積みました」
部下からの返事に大谷はフリージアの窓から右手を挙げて答える。
「そんじゃ行きますか!」
「暴れるぞぉ!」
大谷と柴田の気合に安倍と新垣も頷く。
「フリージア発進!!」
アレスを飛び立ったフリージアはそのまま戦闘空域に突っ込んで行った。
- 309 :名無し狩人:2003/11/24(月) 22:23
- 「戦闘空域突入!ハンガーオープン!」
柴田の合図で格納庫が開く。
新垣と安倍は既に愛機で待機をしている。
「マユビム出ます!」「ドローゼ出ます!」
二機の戦闘機は勢い良く飛び出して行くと
傍にいた敵機を次々叩く。
「さーてこっちも始めるよ」
「了解!多弾頭ミサイル準備・・・」
「発射!!」
フリージアはミサイルを放つと近くの敵艦に向かって行った。
- 310 :名無し狩人:2003/11/25(火) 23:02
- 一方・・・・
「ガニメデ消滅!!」
「・・・・アカン!マイティチャフ放出!!」
目の前で僚艦が撃沈されるのを見た中澤に・・・いや中澤だけではない
スペースマルスの乗員全てに衝撃が走る。
強力な戦力を持つ新たな敵艦に恐怖さえ感じていたのだ。
「中澤さんエウロパから連絡です。転進せよとの事です」
「逃げるやと?アホな・・・今ここで逃げたって・・・」
中澤がそう言いかけた時ブリッジに飯田がやって来た。
「逃げるのも立派な戦闘手段だよ。逃げたい奴は行かせれば良いんだ」
「・・・?圭織?何言ってんの?」
「だから、エウロパが逃げるんだったら勝手にやらせとけばって事だよ」
飯田はそう言うとブリッジを後にした。
「あいつ、何しに来たんや・・・?」
「たぶん、私達は逃げないで戦おうって言いたかったんじゃ・・・」
- 311 :名無し狩人:2003/11/25(火) 23:02
- 近くで飯田の話を聞いていた斉藤が中澤に言う。
それを聞いた中澤は薄笑いを浮かべながら言った。
「やっぱそうか・・・で?斉藤はどうなん?逃げる?戦う?」
「私は軍人ですよ。命令に従うだけです」
そう言うと斉藤は笑った。どうやら彼女にも逃げる意志は無いようだ。
「・・・他のみんなはどうや?このまま退くか?戦うか?」
中澤の言葉にブリッジのメンバーは何も言わずに笑顔で頷いた。
「そうか・・・ついて来てくれるんやな。そうと決まれば・・・
斉藤、ガニメデに返信や!「馬鹿め」って言ってやれ」
「はい?」
「「馬鹿め」だ!」
「了解〜!」
中澤にそう言われた斉藤は本当に「馬鹿め」と返した。
スペースマルスは最後まで戦う意思を見せたのである。
- 312 :名無し娘。:2003/11/26(水) 06:31
- どうでるのか楽しみ
- 313 :名無し娘。:2003/11/26(水) 19:19
- 「馬鹿め」か・・・何もかも懐かしい・・・
- 314 :名無し狩人:2003/11/26(水) 22:56
- ( `_´)<間違いハケーン!!
「斉藤、ガニメデに返信や」は「斉藤、エウロパに返信や」です。
( `_´)<ついでにレス
>>302
・・・・?ごめんなさい。何だか解りません!
一応ダイモスアタックの元ネタはアルカディア号の衝角戦です。
>>312
こんな感じで出てみますた・・・えっ?違う?
>>313
本当に懐かしい・・・って歳がバレますよ(w
- 315 :名無し狩人:2003/11/27(木) 00:11
- 「エウロパよりマルスへ・・・「馬鹿め」か・・・中澤らしいな。
転進・・いや、逃げるのも立派な戦術の一つだと思って欲しい・・
我々にもやらねばならない事があるからな・・・・
今は貴艦の健闘と祈る・・・・死ぬなよ・・・・」
そう通信してきたのはエウロパの艦長、マコード准将であった。
マコードは和田やダスマンと同じく、中澤達を良く知る人物で
逃げないと言う中澤達の言葉に反対をする事は無かったのだ。
「ありがとうございます。准将もご無事で・・・・」
中澤がそう言って通信を終えるとエウロパは方向転換をして
動き始め、次の瞬間、超空間に消えて行った。
「たいしたインターバルも無くピースドライブが使えるのか・・・
流石は第三艦隊の戦艦やな・・・」
中澤が感心した様にそう言った時、敵艦三隻が超空間に消えて行った。
「敵艦三隻、ピースドライブに入った模様です」
「エウロパを追って行ったか・・・まあそう簡単にはやられはしないやろ」
こちらに残ったのは大型艦ともう一隻の二隻の敵艦である。
スペースマルスは再び艦載機隊を出した。
- 316 :名無し狩人:2003/11/27(木) 00:11
- 「マルスより各艦載機へ・・・・これと言った指示はもはやない。
各リーダーの指示に従って行動せよ!」
艦載機隊に対する中澤の指示はこれだけある。
一撃で僚艦を消し去った敵に対してはもはや小細工など
何も必要ないと考えていたのであろう。
「対艦ミサイルをありったけ打ち込め!敵に攻撃する隙を与えるな!」
一瞬の睨みあいで先に動いたのはスペースマルスであった。
巨大艦目掛けて一気にミサイル攻撃を始めたのである。
「レッドリーダーよりレッド隊各機へ、マルスのミサイル攻撃に乗って
できるだけ敵艦に接近する・・・・くれぐれも味方の攻撃にやられるなよ!」
保田の指示でレッド隊が最初に動いた。
「ホワイトリーダーより各機へ、私達はもう一隻を攻撃するよ」
ホワイト隊はデイオウルを戦闘にマルスが攻撃を行っているのとは違う
敵艦に向かって行った。
「イエローリーダーより各機へ、おいら達はレッド隊に続く、
手持ちのミサイルを全部おみまいしてやれ!」
「グリーンリーダーより各機、ホワイト隊の援護だよ。
ミサイルポッドは出来るだけ敵艦に近づいたら使用する様に!」
イエロー、グリーン両隊も動き出す。
敵の激しい攻撃の中を各艦載機隊は決死の覚悟で飛び込んで行った。
- 317 :名無し娘。:2003/11/27(木) 18:16
- >>314
>>302はVガンネタ
艦首にビームラム(衝角)装備した戦艦
- 318 :名無し狩人:2003/11/30(日) 00:26
- 「敵艦ミサイルを発射しました」
「弾幕をはれ!全て撃ち落とすんや!」
迫り来る敵艦のミサイルに対しマルスは機関砲で応戦する。
「レッドリーダーよりマルスへ、敵艦を射程圏内に捕らえた。
これより攻撃を開始します!」
「マルス了解!気をつけて!」
普段「気をつけて」などと口にしない斉藤が保田に対してこう言った。
何気なく出た言葉であろうが、それだけ事態は緊迫していたのである。
「ホワイト隊、敵艦に攻撃を開始しました」
「あっちは圭織とりんねに任せよう。うちらはあの旗艦を叩く!」
「了解!」
マルスは攻撃を敵を、旗艦と思われる巨大艦に絞った。
隣にいる巡洋艦クラスの敵戦艦はホワイト隊とグリーン隊に任せたのだ。
「敵のミサイル多数接近!!」
「弾幕薄いぞ!」
敵艦から放たれた多数のミサイルがマルスを襲う。
ほとんどが弾幕により打ち落とされたが、数発撃ち損じてしまった。
- 319 :名無し狩人:2003/11/30(日) 00:27
- 次の瞬間、激しいショックと振動がスペースをマルスを襲った。
「第一、第二カタパルト被弾!!」
「メカ班大丈夫か?」
二発の敵ミサイルがマルスの第一、第二カタパルトを襲った。
破壊されたカタパルトには数名のメカスタッフがいた筈である。
「おい!返事しろ!・・・村田!聞こえるか?」
「・・・・・・こちら村田、第一、第二カタパルト使用不能・・・
三名が重傷です!」
「了解や!みんな第三、第四カタパルトに移動しろ!」
「了解!」
被弾したカタパルトでは死者こそ出なかったが三名が負傷していた。
これを受けて中澤はある決断を行った。
「これからどうなるか解らんからな、動きにくいかも知れんけど・・・
斉藤、全員にコスモスーツの着用を指示や」
「了解!・・・総員に告ぐコスモスーツを着用せよ」
- 320 :名無し狩人:2003/11/30(日) 00:27
- 中澤の指示は乗員の宇宙服の着用であった。
そもそも負傷したメカスタッフが重傷で助かったのも
宇宙服を着用していたからなのだ。
「こっちもお返しや!ミサイル攻撃を続けろ!」
スペースマルスも負けじとミサイルを連続で放つ。
敵の艦載機は途中でイエロー隊が相手をしていたので
攻撃される事は無かったが敵艦の放つミサイルは時々
マルスの船体を破壊してたのである。
「くっ・・・・このままじゃまずいな・・・・」
戦況は不利な状態にあった。
こちらの攻撃が敵にあまり当たっていないのである。
敵旗艦に対する有効的な攻撃はレッド隊の対艦ミサイル攻撃だけで
しかしそれも敵艦の弾幕でまともに攻撃出来ない状態であった。
- 321 :名無し狩人:2003/11/30(日) 00:27
- 「あれ?・・・・・本艦後方より小型艦が接近中です」
北上がそう言うと
「また新手か・・・・」
中澤の表情が曇った。
「いえ・・・・地球の船ですね・・・・小型戦闘艇です」
「識別は・・・?」
「・・・該当なしです・・・」
そう北上が言いかけると、大木が言う。
「この識別コード旧コードじゃない?」
連邦軍の識別コードは数年前に新しくなっている。
大木のその言葉を聞いた北上はキーボードを叩いた。
「えっ・・・・?すぐに照会します・・・・出ました。
えーっ・・・ムーンベースの突撃艇ムラサキシキブになってます」
「・・・うそやろ・・・?マジかいな・・・」
ムラサキシキブと聞いた中澤の表情は一瞬にして変わっていた。
- 322 :名無し娘。:2003/11/30(日) 23:02
- 連邦軍の突撃艇はムーンベース防衛用に開発されたミサイル艇である。
四発の大型ミサイルを船体に抱え、そのミサイルを敵に打ち込んで
攻撃をする機体なのだが、出来るだけ敵に近づいてから攻撃を
しかけないといけない為、かなりの危険性が伴う機体でもあった。
さらにその航行距離は短く、本来であればここまでやってくるなど
到底無理な事なのである。
「ムラサキシキブやて・・・しかもこんなとこまで・・・」
「でも、識別コードはそうなってます」
中澤の言葉に北上が答える。
「斉藤、連絡や・・・多分パイロットはあいつや・・・」
中澤がそう言うと斉藤は通信を試みた。
「スペースマルスよりムラサキシキブへ、応答してください」
「はーい、こちらムラサキシキブ。お待たせしましたぁ」
中澤にとって懐かしい声である。
- 323 :名無し娘。:2003/11/30(日) 23:02
- 「アホ!誰も呼んでなんかおらん」
「なんだよー、じゃあ帰る!」
「あー、うそ、うそ。それにしても・・みっちゃんどうやってここまで?」
ムラサキシキブのパイロットは中澤の親友、平家であった。
今は連邦軍から放れている平家がなぜ、しかも軍の機体で
どうやってここまでやってきたのか中澤は聞いた。
「へ?どうやってって・・・あれ・・・・?」
平家がそう言った時大木が叫ぶ。
「フリージアが戻ってきましたぁ」
見るとレーダーにフリージアの機影が映っている。
「あいつら・・・・何考えとるんや・・・たいして時間もおかないで
ピースドライブ使いやがって・・・・」
中澤は知らなかった、これがフリージア本日三回目の
ピースドライブであった事を。
- 324 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:16
- 「中澤さん、平家さん連れてきましたよ」
柴田の声が聞こえて来る。
「ご苦労・・・と言いたい所やけど、もうみっちゃんは民間人やで。
それにピースドライブ・・・大した時間も空けんと二回目なんて・・・」
「・・・いえ・・三回目です・・・ってか四回かな?こっちに戻る時は
本当に連続だったから・・・それに平家さんは自分で来るって・・・」
「・・・・まあええ、なっちに戻る様に言ってくれ」
「あ、安倍さんとお豆はあっちに残りました。アレスも・・・って言うか
太陽系全体で戦闘が始まってるみたいで・・・」
「・・・・マジでか?最悪や・・・・」
柴田の報告は中澤の予想を上回っていた。
ここで敵を食い止めていればなんとかなるそう考えていたからだ。
「とにかく今は目の前の敵に集中しましょう」
斉藤の声に中澤は我に返ると平家に言う。
- 325 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:16
- 「みっちゃん、何考えてんねん」
「スペースマルスの事は明日香から聞いてたから・・・だから
ムーンベースでタイ−ゼ中将に無理言ってこれ借りてきたんだよ。
それでアレス付近まで送ってもらってたら戦闘が始まって、
途中で切り離されちゃってさ・・・どうしようか考えてたら
なっちの声が聞こえて来たから話をしたら、じゃあフリージアを使えって」
「あー、もうええ、とにかくや。フリージアは圭織達の援護。
さっさと行ってあのちっさい方を沈めて来ぃや。
みっちゃんは指示があるまでここで待機!ええな!」
「フリージア了解!」
「ムラサキシキブ了解!」
中澤の指示が出るとフリージアは敵巡洋艦タイプ目掛けて突進する。
既にホワイト、グリーン両隊の攻撃で目的の敵艦も消耗していた。
「よっしゃ!フリージアよりホワイト・グリーン両隊へ・・・どけ!」
大谷はそう言うとミサイルを一気に放つ。そして
「キャノン砲準備・・・・いっけー!!」
すぐさまキャノン砲も放たれた。
- 326 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:16
- 「敵艦一隻沈黙・・・・」
斉藤の言葉に
「みっちゃん、出番やで。グリーン隊!ムラサキシキブの援護や」
敵巡洋艦タイプを叩いたホワイト隊はすぐさま敵旗艦に向かって行った。
グリーン隊は中澤の指示でムラサキシキブの援護につく。
「敵艦を射程圏内に捕らえた!」
平家の声が聞こえるとムラサキシキブから信号弾が上がった。
それを見た中澤が叫ぶ
「斉藤・・・・」
「全艦対閃光防御!」
中澤の指示が出る前に斉藤は叫ぶ。更に
「各員対閃光シールド降ろせ!」
各艦載機リーダーが指示を出すのが聞こえて来た。
- 327 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:17
- 「発射!」
平家の声が聞こえるとムラサキシキブから二発のミサイルが
敵旗艦に向かって放たれる。
しかしそのミサイルも敵の弾幕によって破壊された。だが次の瞬間
強烈な閃光が戦場に走る。
平家が放ったのは閃光弾で破壊されると同時に
強烈な閃光を放つ物であった。最初に放った信号弾は
それを味方に知らせる為の物で中澤はその信号を見て慌てて
指示を出したのだがなぜか主要メンバーはその事を知っていた様だ。
そして
「今や!総攻撃!!」
中澤の声をきっかけに各艦載機隊、フリージアそしてムラサキシキブが
一気に残っていたミサイルを放つ。
視界を奪われてた敵旗艦はマルス隊の接近を簡単にゆるした。
その為ミサイル攻撃をまともに喰らっていた。
攻撃機が一斉に敵艦から離れるそして・・・・
大爆発が起こった。
- 328 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:17
- 「・・・・・やった・・・・やったで!!」
沈む敵旗艦の姿を確認した中澤が叫ぶ!
「ワー!!」「っしゃあ!!」「キャー!!」
あちこちから歓声が上がる。
スペースマルスは目の前の敵艦を全て倒す事に成功したのである。
それと同じ頃・・・・アレスでは・・・・
「敵艦隊の様子がおかしいな・・・・・」
戦闘の様子を見ていたダスマンが呟く。
「統制が・・・・取れなくなった・・・・?みたいですね」
傍にいた副官が言う。
「とにかく絶好の機会だ・・・・全艦隊総攻撃!!」
- 329 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:18
- 突然様子の変わった敵艦隊の隙をダスマンは見逃さなかった。
一気に総攻撃に出たアレス艦隊は簡単に敵艦隊を殲滅させる。
そしてそれは他の戦場でも同じであった。
ほぼ同時期に敵艦隊の指揮系統の乱れが確認され
同じ様に連邦軍の勝利に終わったのだ。
「さてと・・・・ここはこれで終わりやね・・・でも・・・
先に進むにも戻るにもこれじゃピースドライブも使えんし・・・」
先の戦闘でかなり破壊されたスペースマルスは
通常航法は行えるものの、ピースドライブを使える状態ではなかった。
「各艦載機隊は戻って下さい。お疲れ様でした」
斉藤の声が伝わると艦載機隊は次々に着艦を開始する。
「村田です、すいません、格納庫がいっぱいで・・・」
第一、第二カタパルトを破壊された為全艦載機の収容が
スペースマルスには出来なかった。
- 330 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:18
- 「ちょっと、どうしたらいいんだよ!」
矢口の声が聞こえて来る。
「参ったなぁどうしよう・・・?」
そんな事をしているうちに大きなエネルギー反応をレーダーが捕らえた。
「エネルギー反応確認・・・・・」
「何や?また敵か?」
「・・・いえ・・・あっ、アポロンです」
現れたのは第三艦隊旗艦アポロンである。
その後アポロンから現在の状況を聞いた中澤は
戦いが終わった事を知る。
「おそらくお前達が叩いたのがユリシーズの旗艦だったのだろう」
マルスのモニターにはアポロン艦長の和田が映し出されている。
- 331 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:18
- 「そんな筈は・・・だって護衛は一隻だけですよ」
「甘くみたんだろ。だからやられた」
「そうですか・・・・とにかくお疲れ様でした」
自分達が敵の総指揮艦を倒したと言う実感が中澤には無かった。
いやそれはスペースマルス隊全員の思いでもある。
「とにかく帰りましょう」
「そうやね、もうどうでもええわ」
収容しきれなった艦載機はアポロンに任せスペースマルスは帰路につく。
これからまたアレスまで長い旅が始まるのである・・・・・・
娘。戦記
【スペースマルス】
終了!
- 332 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:40
- 【大谷さんのメカニック講座】最終回!
(;`_´)<最終回て・・・・まだ二回目だぞ!
( `_´)<どうも、大谷です。【スペースマルス】は
楽しんでいただけたでしょうか?
今回は皆さんの想像にお任せしていたメカニックのモデルを
紹介したいと思います。
( `_´)<書き人の頭の中にあったのは次の通りです。
「スペースマルス」・・・・ドゴスギア(Zガンダム)
「マルス1・2」・・・・ラーディッシュ(Zガンダム)
「フリージア」・・・・Gフォートレス(ZZガンダム)
「アポロン」・・・・アンドロメダ(宇宙戦艦ヤマト)
「エウロパ」・・・・スペースアーク(ガンダムF91)
「ガスプラ」・・・・マゼラン(ガンダム)
「ピーチ−」・・・・チベ(ガンダム)
「ムラサキシキブ」・・・・パブリク(ガンダム)
- 333 :名無し狩人:2003/12/01(月) 15:50
- ( `_´)<艦載機は実在の戦闘機です。
イーグル・トムキャット・ホーネット
ファイティングファルコンなど・・・・
( `_´)<詳しく書いてるメンバーとそうでないメンバーがいますが・・・
そこまでは考えていません。
因みに敵艦はまったくモデルなし。
唯一マシューの船がムサイ(ガンダム)くらいでしょうか
( `_´)<ナノニイーコ号は「ヤマトよ永遠に」で古代が最初の方で
乗っていた連絡艇みたいなやつですが・・・
マイナーすぎてわかならいかもですね。
( `_´)<以上で終わりですが・・・・・
( `_´)<えー、読んでいただいた皆さん。ありがとうございます。
【スペースマルス】は終了ですが
娘。戦記は続きます。次回もよろしくです。
- 334 :名無し娘。:2003/12/01(月) 16:25
- パブリクかよ!
- 335 :名無し狩人:2003/12/01(月) 22:24
- ( `_´)<>>334ジッコよりはいいでしょ?
(;`_´)<では「娘。戦記」新編です。前にやっていたお話の続編ですが
知らない人にも解る様に努力いたします。
訳の解らない事があれがドンドン質問してください。
( `_´)ノ<それではどうぞ!!
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