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あああああああああああああああああああ

1 :あああああ「:02/08/04 03:19
あああああああああああああああああ

258 :なんちてクエスト:2004/01/02(金) 22:13
「まさかレベル2で魔法なんか使えるようにならないでしょ。」
「分かんないよ。なっちだって覚えたもん。」
「なっちが変なんだって。」

なにを〜。

「だって普通、魔法の適正がある人だったらレベル3か4から使え
 るようになるもんだもん。」
「でも、なっちはもう使えるよぉ〜。」
「あんなの、使えるうちに入んないよ。」

でも明日香が何を言ったところで、使えるのは事実。

「きっとなっちにはものすごい才能が秘められているんだよ。」
「そうかもね。」

あ、認めるんだ。

「一生、秘められているだけかもね。」

明日香が笑った。

ばか。

259 :なんちてクエスト:2004/01/02(金) 22:13
「で、どうなのよ。紺野。」

さっきから紺野が冒険者免許証を凝視している。

「あ〜〜。」

ど、どしたの?

「安倍さん。福田さん。私、魔法が使えるようになってます。」
「え、うそ?」
「うそうそ?」

そういや紺野は白魔法使いにあこがれていたっけな。
やっぱ、紺野も魔法の才能があるんだ。
よかったね。夢が実現するかもしれないね。

「そだ、紺野〜。なっち疲れたからさぁ、回復の魔法かけてよ。」
「え? そんなこと言われても。。」
「あ、なっち、ずる〜い。私だって疲れてるんだから。」
「でも回復の魔法じゃないみたいですよ。」

あれ? 違うんだ。

260 :なんちてクエスト:2004/01/02(金) 22:14
「何の魔法?」
「・・・たぶん、中澤さんと同じやつですかね?」

裕ちゃんと一緒ってことは、毒消しのやつかな?

「それでもいいや。ちょっとやってみてよ。」
「意味ないですよ。」
「ひょっとしたら、疲れが取れるかもしれないじゃない?」
「そんなわけないでしょ。なっち。」

そうかなあ、やっぱり。

「でも練習が必要だよ。私にかけてみてよ。」
「あ、明日香、ずる〜い。」
「練習だよ、練習。」
「やっぱりひょっとしたら疲れが取れるかもしれないんだ。」
「そんなわけないじゃん。」
「だったら、なっちでもいいでしょ。」
「だめ。なっちは疲れてるんでしょ。」

明日香。顔が笑ってるぞ。

261 :なんちてクエスト:2004/01/02(金) 22:15
「紺野、なっちにかけな。」
「ダメ。私が先だよ。なっち、魔法が使えるじゃん。」

なんだそれ。関係ないじゃん。

「う〜ん、分かった。じゃあ次、なっちね。」

明日香の結果を見てから決めればいいか。

「あのぉ〜、たぶん今の私じゃ、1回ぐらいしか使えないと思うん
 ですけど、、」

あ、それもそうか。紺野がぶっ倒れたら困るもんな。
じゃあ、やっぱ、やめとくか。

「でも、やっぱり練習もしときたいんですよ。どれぐらい疲労がく
 るのかも知っておきたいし。」
「あ、じゃあ、私ね。」

あ、明日香。ずる〜い。

262 :なんちてクエスト:2004/01/02(金) 22:15
「行きますよ。いいですか?」
「オ〜ケ〜。」

両腕を上げている明日香に対し、紺野は右の手のひらを向けた。

「行きますよ。」

紺野が精神を集中しだしたみたい。
どうもそばで見ている私には、緊張している時の紺野の顔にしか見
えない。
私もあんな顔してるのかな。

足の方を見ていた紺野の視線が、明日香の顔に向けられた。

「ポイズン!」

私のときとは違って、紺野の差し出した手のひらから、紫色の空気
というか、光の帯というか、そういうのが出て明日香とつながった。

「うぎゃっ。」

明日香の顔色が少しづつ悪くなっていく。
紺野は一瞬驚いた表情をうかべたけど、すぐさま今にも泣き出しそ
うな顔に変わった。

263 :なんちてクエスト:2004/01/02(金) 22:15
へ? どしたの? 何が起こったの?

「ど、毒消薬。。は、早くっ。」

明日香がしゃがみこみ、のど元や胸元をかきむしるようなしぐさで
叫ぶ。
なんだかよく分からないが、私は明日香の袋から毒消薬を取り出し
て、明日香に飲ませた。

だ、大丈夫?

明日香の顔色が少しづつ元に戻って行くのが分かる。
息が荒いが、少しづつ呼吸の速度が深呼吸するような感じに変わっ
ていく。
そしていつもの明日香に戻っていった。

よかったぁ。

「あ〜、死ぬかと思った。」
「大丈夫?」
「うん、、なんとか。」

264 :なんちてクエスト:2004/01/02(金) 22:15
紺野を見ると、両手は口元のあたりを隠すようにあてられ、もう今
すぐにでも目から涙がこぼれそうだった。

「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」

あ〜あ。とうとう目から涙がこぼれ落ちてしまった。

「紺野、泣かないで。もう大丈夫だから。」
「ごめんなさい。私、、」

紺野がその場にしゃがみこむ。
そのかわいそうなぐらい打ちひしがれている紺野の姿を、明日香は
優しい目で見ていた。

「もういいよ。紺野。」
「ごめんなさい。。」
「大丈夫だよ。なんともなかったんだしさ。」
「そうそう、大丈夫だって。明日香もそう言ってんだしさあ。」

しばらく紺野のすすり泣く音だけが聞こえていた。

265 :なんちてクエスト:2004/01/02(金) 22:16
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266 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:40
やっと紺野が泣き止んで落ち着いてくれたので、私たちは先に進む
ことした。

「あ、そだ。紺野。」
「何でしょう?」
「疲れはどぉ?」
「・・・」
「ほら、1回でどれぐらい疲れるのかって話。」
「・・・覚えてません。」

そうか。でもまあ、仕方ないな。
それにしても紺野ってば、やっぱ魔法の才能あるんだ。

「でもよかったじゃん。紺野も魔法が使えるんだよ。」
「私、白魔法使いになりたかったんですけど・・・」

そりゃまあ、毒消しじゃなくて毒をおかす方の魔法だったけどね。

「いいじゃん。黒魔法でも使えるんならさ。明日香なんて、」
「うるさいっ。私だってレベル3になれば何か使えるようになるさ。」
「なるかなぁ〜?」
「なっちだって、サンダー使えるったって役に立たないじゃないの。」
「そんなことないもん。」
「ぶったおれたじゃん。」

いったい誰のせいで倒れたと思ってんのさ。

267 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:40
あ、スライム発見。

「明日香。紺野。スライムだよっ。」

明日香と紺野はすばやく私の向いている方を向いた。
既に手には杖と短剣をそれぞれ握り締めている。

うんうん。冒険者っぽくなってきたじゃん。

「なっち、何してんの。はやく剣を抜きなさいよっ。」

あ、ごめん。

「なんだ。スライム1匹じゃん。」

何だってなによぉ。 1匹じゃ不満なの?
不満なんだったらスライムに言いなよ。

「ここはこのなっち様にまかせなさい。サンダーでしとめてやる。」
「あほなっち。スライムごときでサンダー使うんじゃないよ。」

え? なんでよぉ?

268 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:41
「まだ圭織おばあちゃんとこまでちょっと距離があるんだからね。」
「そうですよ。こんなところでぶったおられても困りますし。」

紺野、ひどぉ〜い。

「ここはひとつ、私のポイズンで、、」
「こらこら。」

とかなんとかいっているうちに明日香が杖でなぐりかかっていた。

「とりゃあ〜。」

ボコッ。

「よしっ。」

明日香が小さくガッツポーズ。

「目指せレベル3。」

おいっ。

「ずるいよ、明日香。」
「そうですよ。」
「何がずるいのさあ。」
「なっちだってレベル上げたいんだもん。」
「いいじゃん。魔法使えるんだから。」

269 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:41
今まであれほどバカにしてたくせに。
やっぱ、悔しいんだろな。。

や〜い。や〜い。

「あの〜、、」
「何?」
「ほら、紺野もレベル上げたいって、、」
「じゃなくってですねえ。」
「あれ? 違うの?」
「いや、上げたいのは上げたいんですけど。」
「そうでしょ。明日香、反省しなさい。」
「何言ってんの。なっちがとろかっただけじゃん。」
「そんなこというんならみっちゃんに電話するよ。もしもし、みっ
 ちゃん?」
「ガキっ。」

あ〜。ガキって言ったなあ。みっちゃんにいいつけてやる。
私は見えない腕時計型トランシーバに向かって、、

「あの、、」
「だから何よ?」
「さっきからモンスターがお待ちかねで。。」

早く言いなさいって。そういうことは。

270 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:42
ギサウが、、うげっ、3匹もいるぞ。
こころなしか、3匹とも私たちをバカにしたような目つきでにらん
でいる気がする。

ドンッ。

あいたぁ〜。

1匹のギサウが私に体当たりをかけた。
明日香の方にも1匹突っ込んでいったけど、明日香は杖で防いだ。

「レベル2になったなっち様をなめるなよぉ。」

ドンッ。

いてっ。

う、後ろからとは卑怯な。正々堂々と正面から、、

ドンッ。

あたっ。

私はしりもちをついてしまった。

「も〜〜、バカ〜〜。」

なにも顔面に突っ込んでこなくたっていいじゃないっ。

271 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:42
「なっち、何遊んでんの。」
「これが遊んでるように見える?」
「・・・うん。」

失礼な。

座り込んでいる私にギサウが突っ込んでくる。

紺野が私の前に立ちふさがり、その攻撃を剣で防いだ。

「安倍さん。早く立って。」
「うん。」

やっぱ3匹はきついな。

「ありがと、紺野。もう大丈夫。」
「どこがよ?」

もうっ。明日香だって必死のくせして。

272 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:42
紺野めがけて飛びついてきたギサウを、紺野がすっと一歩足を引い
てかわす。

あ、紺野ってば、すご〜い。

そして攻撃をかわされたギサウはそのまま私の顔に、、げっ。

ドンッ。

痛って〜。

「あ、ごめんなさい。大丈夫ですか?」

紺野、紺野。目が笑ってるよ、あんた。

「なっち、、あははははははははは。」

明日香なんて腹抱えて笑ってるよ。戦闘中だってのにさ。

273 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:42
「ほら、なっち。サンダーだ。」
「何よ、さっきまで撃つな撃つなって言ってたじゃん。」
「そういう状況じゃないでしょ。今使わないでいつ使うんだって。」

それもそうか。

私は剣を左手に持ち替え、右手の人差し指を、

ドンッ。

ああ、も〜、イヤッ。

「なっちのばか。戦闘中に剣を離してどうすんのさ。」
「ひ、左手に持ち替えただけだもん。」
「あんた、左手で剣を振れるの?」
「・・・できない。」
「じゃあ、左手でサンダー出しなさいってば。」

そりゃそうだ。

今度は剣を右手に持ち替え、左手の人差し指を、、

ドンッ。

ばかぁ〜〜。

274 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:43
「なにやってんの。」
「ギサウがあんだけピョンピョンしてたら魔法に集中できないんだ
 からね。」
「・・・使えんやつ。」

あ、聞こえたぞ。明日香。

「も〜、世話の焼けるやつだなあ。ちょっと待ってよ、そっち行く
 から。」

そう言うと、明日香がギサウを蹴飛ばして私の方に来た。
私の少し斜め前に立つ。

「ほら、援護しててやるから今のうちに早くしなっ。」

そういってる間にも一匹のギサウが私の方に向かってきたが、
明日香が杖で殴りつけた。

ボコッ。

「よし、あと2匹だ。」

ありがと、明日香・・・

275 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:43
よし、私は左手の指を1匹のギサウに向けた。
神経を集中させる。
いくぞっ。

「サンダー!」

パシッ。

私の左手の指の先から飛び出した黄色の光線はギサウめがけて、、
いったんだけど、ギサウがよけっちゃったのでその背後にあった木
に命中した。

「あ・・・」
「ドジッ。」

木の表面には1センチぐらいの焦げ跡がついていた。
ギサウはそのまま明日香めがけて飛び掛るが、明日香も杖で応戦し
ていた。

「なっち、もう1発、いける?」
「ううん、ダメ。」

立って剣こそ構えているものの、もう1発は無理。

「ポイズン!」

紺野の方をみると、伸ばされた左の手のひらから紫色の光が1匹の
ギサウを捕らえていた。

276 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:43
「やった。紺野。」

あ、でもギサウはやっつけられていない。
けどよく見ると、ギサウの動きにすばやさが無くなっていた。
毒が効いているようだ。

明日香がすばやくその横っ腹を蹴飛ばした。

ボコッ。

よしっ、あと1匹。

紺野も明日香も肩で息をしている。
この中で一番元気そうなのは、、私か。

「よ〜し、あとはなっちにまかせといて。」
「ほんとに大丈夫?」
「明日香より大丈夫だよ。」
「分かった。」

そういうと明日香が残りのギサウに踏み込んでいって杖を振るうと、
ギサウはそれを飛び逃げて私の方に来た。
ギサウの視線は明日香の方に向けられていて、私に気付いていない。
ギサウが私に気付いたようだ。けど、もう遅い。
私はギサウめがけて剣を振るっていた。

ボコッ。

277 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:44
「はぁ〜〜。終わったね。」
「あ、一撃でやっつけられたんだ。じゃ、結構弱っていたんだね。」
「そりゃそうですよ。私と明日香さんで結構ダメージ与えてたじゃ
 ないですか。」

君たち。人の成長を素直に祝えないのは悲しいことだと思わない?

「なっちがあそこでサンダー外すんだもんなぁ。」

う、

「あそこで1匹やっつけられてたら、紺野もポイズンあそこで使わ
 なくても勝ててたのに。ああ、残しておきたかったなぁ。」

うう、

「安倍さん。もうちょっと攻撃の受け方を練習しといた方がいいと
 思いますけど。。」

ううう、

「顔、痛くありません?」

そうさ、どうせ私はまだまだだいっ。

278 :名無し娘。:2004/01/12(月) 14:44
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279 :名無し娘。:2004/01/12(月) 21:51
ほのぼのしてていいね

280 :名無し娘。:2004/01/27(火) 17:16
自分も体験してるみたいな気分になるので好き

281 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:28
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282 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:28
辺りはすっかり日も暮れ、薄暗くなっていた。
遠くに見えている圭織おばあちゃんの家の窓からは明かりが漏れて
いた。
そう。私たちはやっと森を抜け、草原を歩いていたのだ。

もうすぐだ。

時たま吹く風に、私の膝元ぐらいまである草たちが海辺の波のよう
にさあっと倒れ、そして引くように戻っていく。

圭織おばあちゃん家までもう少しだ。
こうしている今も、風が私の体の中をすり抜けていくように感じる。
そして今、私たち3人は、、

「なっち、なに戦闘中に現実逃避してんのよ。」
「あ〜ん。だってぇ〜。」

なんでこんなところにクジナメがいるのよぉ。

283 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:29
私たちが森を抜けてすぐに、クジナメがいたのだ。
1匹だけだけど、でーんといたのだ。

「明日香。」
「何?」
「なっち、疲れたからあとよろしく。」

ドンッ。

明日香のけりが私の背中に入った。

「痛〜い。何すんのよぉ。相手が違うじゃないの?」
「いいから、戦え。」
「だって、もうサンダー使えないんだもん。紺野は?」
「私ももう魔法使う力が残ってません。」
「どうすんのよぉ?」
「だからって現実逃避してんじゃないってば。」

クジナメが飛んだ。

「きゃ〜。」

紺野が逃げる。

ドタンッ。

284 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:30
もと紺野がいた場所にクジナメが着地した。
う〜ん、着地というより、落ちたといった方が適切かも。

「どりゃっ。」

クジナメがこっちに向きを変えようとしているところに、私が蹴り
を入れた。

つるんっ。ドタッ。

痛。

「やあっ。」

今度は明日香が杖で殴りかかった。

つるんっ。

クジナメが完全にこっちを向いてしまった。

こりゃいかん。

285 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:30
「明日香〜、何とかしてえよぉ。」
「何とかって、、何よ。」

困ったな。このまま逃げたとして、圭織おばあちゃんの家までクジ
ナメに追いかけられるのもなあ。

「明日香、魔法使えないのぉ?」
「使えないの知ってるでしょ。」

うう、明日香の声が怒ってる。。怖い。

「紺野。なんかいい方法、ない?」
「いい方法って言われても。」

あ、紺野。そんな思いっきり困ってますって顔で私を見ないで。
困ったぞ。。どうしよう。

286 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:31
あれ? クジナメの後ろの草がなぎ倒されているあたりから、1匹
の猫が顔を出した。

「あ、ノンだ。」

ノンというのは、圭織おばあちゃんのところで飼われている猫のこ
とだ。白い毛なみがきれいで、なでると気持ちいいの。

ボンッ。

ノンが人間の少女の姿に変化した。

ノンは、なんていうのかな〜。化け猫? よく分からないんだけど、とにかく
変化できるのだ。

「ノン。危ないよ。」
「なちみたちが遅いから、迎えにきたんだよ。」

ノンは私のことをなちみと呼ぶんだ。

「くじなめだって。ほれ。」

私はくじなめを指さした。
ノンはくじなめに目をやった。

287 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:31
「見りゃ分かるよ。」

そりゃ目の前にいるんだもんな。
くじなめを間にはさんで、ちょっと間抜けな会話だよね。

「だから危ないって。」
「大丈夫。」

そう言うと、ノンはくじなめを後ろから抱きかかえた。

「う〜〜〜〜。」

え、うそ? 持ち上げるつもり?
手が滑らないの?

ノンの2本の腕に両方からはさまれたくじなめは、ちょっとへこん
だようないびつな形になっている。

あ、ちょっと浮いたぞ。

「どりゃあ〜。」

ノンはくじなめを抱えたまま、一気に後ろ側に倒れ込んだ。

ドシーン。

288 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:32
素早くノンが立ち上がり、横向きに倒れ込んで身動きのとれないく
じなめに蹴りをいれた。

「えいっ。」

ボガッ。

え、滑らないの?

私と明日香、そして紺野が3人であれほど手こずったのに。という
よりまったくダメージを与えられなかったというのに、こう、いと
も簡単にノンがやっつけてしまった。
私たち3人は、目の前に起こっている光景を、ただただ呆然として
見ていた。
紺野なんて、ほら、口がぽかーんと開いている。

ノン、、すごい。すごいよ。

チャララチャッチャチャ〜ン。

なんだか場違いな音が鳴り響く。

289 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:33
あれ? 誰がレベルアップしたんだ?
ん? ノンがポケットから何か取り出して見てる。
そして無造作にそれをポケットにしまい込んだ。

「ノン、冒険者だったの?」

圭織おばあちゃんのところに行ったときには、いつもノンと遊んで
いる。全然知らなかった。

ノンがこっちを向く。

「別に。」
「だってそれ、冒険者免許証でしょ?」
「うん。でも冒険してないし。」
「パーティとか組んでるの?」
「別に。ババアが身分証になるから持っとけって言うからさ。」

そうなんだ。

「それに小遣いになるし。ババア、ケチだからな。」

ババアというのは、圭織おばあちゃんの事だ。

私は紺野と明日香を見る。
どうやら2人とも知らなかったようだ。

290 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:34
「ノン、レベルいくつ?」
「ん? さっき5になった。」

私たちより上、なんだ。
なんだかなあ。。

「魔法とか使えるの?」
「ぜんぜん。」
「それにしてもすごいね。くじなめって手とか足とか滑らない?」
「レベル2の頃は滑って持ち上げられなかったよ。だからひたすら
 殴ったり蹴ったりしてた。」

それでも殴れてたんだ。
ちょっとショック。

「それよりほら、早く行こ。ババアんち。」

ボンッ。

そう言うとノンは猫の姿に戻って、私の肩の上にひょいと乗っかった。

291 :なんちてクエスト:2004/02/15(日) 22:34
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292 :名無し娘。:2004/02/15(日) 22:51
ネコ姐さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

293 :名無し娘。:2004/02/16(月) 19:16
おおう!タイムリー!
ねこ姐さん!
ドキドキ

294 :名無し娘。:2004/03/10(水) 20:45
(・´ー`・)<ほぜん!

295 :名無し娘。:2004/03/15(月) 01:45


296 :なんちてクエスト:2004/04/04(日) 22:28
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297 :なんちてクエスト:2004/04/04(日) 22:29
「よく来たね。ゆっくりしてってよ。」

入り口の扉を開けると、圭織おばあちゃんは笑顔で私たちを迎えて
くれた。と同時に、おいしそうなにおいが部屋の奥から漂ってくる。

圭織おばあちゃんの歳がいくつのなのかは知らないんだけど、結構
高齢なはず。髪の毛も白いのが混じっている、というか黒いところ
の方が少ないほどなんだけど、今でも元気だ。

ボンッ。

「メシ〜。」

ノンが私の肩から飛び降り、少女の姿に変化して奥に駆けだしてい
った。

「これ、ノン。もうあの子ったら。」

私たちは圭織おばあちゃんに挨拶をすると、持ってきた野菜を部屋
の隅に置いた。

「これ、みっちゃんから。」
「ありがとね。重たかったでしょ。」
「大丈夫だよ。」

ちょっとぐちゃぐちゃになっちゃったけどね。

298 :なんちてクエスト:2004/04/04(日) 22:29
奥に入っていくとそこにはキッチンがある。
部屋の真ん中にテーブルが置いてあって、ごちそうが私たちを出迎
えてくれている。

うわ〜。クリームシチューだ。おいしそ〜。

ノンは一人テーブルについて、すでにがつがつと食べ始めていた。

「ノンは相変わらずだなあ。」

私の声も聞こえないぐらい、食事に集中しているようだ。

何で猫なのにわざわざ人間の姿に変化して食事をするのか不思議に
思う人もいるだろう。私はそのことを、以前ノンに聞いたことがあ
った。

「だって猫のまんまだとさ、ババアのやつ、ミルクしかくれないんだよ。」

そりゃノンには耐えられないだろうな。それにノン、牛乳嫌いだしね。

299 :なんちてクエスト:2004/04/04(日) 22:29
----------------------------------------------

300 :なんちてクエスト:2004/04/04(日) 22:30
圭織おばあちゃんちでの夕食は、にぎやかなものとなっていた。

「もうほんとにね〜、グッドタイミングでノンが現れたんだよ。」
「それにしてもノン、何であんなところにいたの?」

ノンは何杯目かのクリームシチューと格闘していた。

「あんた達が遅いから、ノンを迎えにやったんだよ。」

そうだったんだ。

「でもよく私たちのいる場所が分かったよね。いつもここに来ると
 きとは別のルートで来たってのにさ。」
「においだよ。3人のにおいは覚えているからね。」

スプーンを握った手を止めて、ノンが言った。

「でもなんであんたたち、あっちの方から出てきたの?」
「圭織おばあちゃん、あのね、なっちたち冒険者になったんだ。」
「へぇ〜〜。」
「ね。すごいっしょ。すごいっしょ。」
「で、レベルは?」

・・・

301 :なんちてクエスト:2004/04/04(日) 22:30
「なんだい、あんたたち。そんなレベルで森を抜けてきたって言う
 のかい。そりゃ危ないってば。」

ごめんなさい。

「まったくもう。明日香ちゃんとあさ美ちゃんが付いていながら。
 みっちゃんとかは何も言わなかったの? でもまああの子も小さ
 い頃は裕ちゃんと一緒にわんぱくしてたもんだし。」

おいおい。

「あのねぇ。森はとっても危ないんだよ。もしなっちがお魚さんと
 するじゃない。川はとっても気持ちがいいんだよ。スイスイッと
 ね。でも川には熊さんとかがいてこう、食べられたりとかもする
 かもしれないけど・・・」

あ、しまった。圭織おばあちゃんの話が始まった。。

「でね、ちょっとぉ〜、聞いてる? 海に出るとね、こう、海は広
 いんだよ。でね、川と比べて海はと〜っても広くて気持ち良くて
 ね・・・」

話し出すと長いんだよなぁ〜。

「でもね、海は危険がいっぱいなわけよ。クジラさんだっているん
 だから。でもクジラさんもね、クジラさんで大変なわけよ。なん
 たっておなかの中に・・・」

あ、ノンがいないや。逃げたな。

「ねえ、なっち、聞いてる?」
「聞いてる。聞いてる。」

302 :なんちてクエスト:2004/04/04(日) 22:30
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303 :名無し娘。:2004/04/05(月) 04:27
圭織おばあちゃんの話
キタ─wwヘ√レvv〜川 ゜皿゜)||─wwヘ√レvv〜─ !!!

304 :名無し娘。:2004/05/04(火) 06:09
ほぜん

305 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:15
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306 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:15
翌朝、私はにぎやかなんだか騒がしいんだかよく分からないものに
よって起こされた。
だんだん意識がはっきりしてくると、それが隣の部屋からもたらさ
れる陽気な音楽と歌声だということが分かった。

「あ、安倍さん。おはようございます。」
「なっち、めずらしく早いね。」
「あ、うん。おはよ。。何してるの?」

ノンがギターをかき鳴らしていた。

「ノン。ギター弾けるの?」
「うん。最近始めたんだ。君のハートをキャッチするぜ。」

なんか無意味にポーズを決めてるノンが滑稽に見えて、つい笑って
しまった。

307 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:16
「すごいんだよ、ノン。昨日一晩で曲作ったんだって。」

あら、明日香も妙にテンションが高いぞ。

ノンはと見ると、自慢げに右手の指で鼻をかいていた。

「ねえ、どんな曲? 聞かせてよ。」
「じゃあ行くよ。それっ。」

  なっちだポン! パワフル魂〜
  なっちだポン! すいもあまいも〜

なんじゃああ? その歌。
なんか明日香と紺野も一緒に口ずさんでるぞ?
しかも飛び跳ねながら踊ってるし。
あ〜、頭痛くなってきた。もっかい寝よぉっと。

「ほらほら、ご飯できたよ〜。」
「あ、わ〜い。」

私はテーブルへと駆けだしていた。

308 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:17
「それがね、あの子達ったらね、、」

圭織おばあちゃんがみっちゃんや裕ちゃんの小さい頃のことを話し
てくれていた。小さい頃は二人でパーティを組んで、今の私たちの
ように圭織おばあちゃんちに遊びに来ていたのは知っていたけど、
こうして圭織おばあちゃんの口から当時のみっちゃんのお転婆ぶり
の話を聞くと、なんとなくむずがゆい気持ちがする。

「もうねえ、二人してスライムを殴りまくってね。」
「え? 殴るんですか?」

黙々と食べていた紺野の手が止まった。

「そうなの。スライムってほら、直接触ると手が荒れるじゃない。」

あ、荒れるっていうのかぁ?

「だから軍手をはいてね、そしてスライムを見つけると殴るわ蹴る
 わ、そりゃあ、あの二人はスライム達から恐れられててね。」

なんか、想像できる・・・

「しまいにはスライムをボール代わりに遊びだしてね、」

ひぇっ。スライムさん達。かわいそう。。

309 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:18
「もうね、スライムの一族が滅びるんじゃないのかっていう冗談も
 流れたもんだよ。」

あれ、一族っていうのかなあ。なんか違う気がするけど。

「そういえば裕ちゃんの店で軍手売ってたね。買っときゃ良かったな。」

明日香がこっちを見て微笑んだ。

明日香。あんたって見かけによらず、、

「クジナメもそれでつかめるかもしれないじゃない。」
「あ、そうか。明日香、頭いいねぇ〜。」
「安倍さんが軍手をはいてクジナメを押さえつけといてくれれば、
 クジナメがクニクニしませんから攻撃が効くかもしれませんね。」
「そうそう。なっちも役に立つじゃん。」

そうか、私が、、ってなんで私なのよぉ。

「残念だなあ。なっち、軍手持ってないもんなあ。」

私はいかにも残念そうに言ってやった。

「うちにあるよ。1つだけど持ってきな。」
「え〜〜。何であるのよぉ。」
「何か問題でも?」
「あ、いや。別に、、」

くそっ。

310 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:18
「だってノンに買ってあげたのに、ノン、ぜんぜんしないんだもん。」
「あんなだっせーの、いらねえって。」
「せっかく圭織が一生懸命選んで買ってきてあげたのに。」

圭織おばあちゃんがちょっとイジイジしだす。

なんか、かわいいっ。

「これでクジナメ対策は完璧ですね。」
「ちょっと待ってよ。1つしかないんでしょ? なんでなっちがす
 ることに決まったのさ。」
「なっち。圭織おばあちゃんの選んだ軍手が嫌なの?」
「だったら明日香が、、」

圭織おばあちゃんが私の方にじ〜っと視線を送ってきている。
私は明日香に伸ばしていた右手をゆっくりと降ろさざるおえなかった。

「圭織おばあちゃん。なっち、がんばるっ。」

私が圭織おばあちゃんに向かって笑みを向けると、
圭織おばあちゃんの顔がみるみる笑顔になっていった。

「ありがと、なっち。今すぐ持ってくるからね。」

ふぇ〜ん。

311 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:19
圭織おばあちゃんが奥の部屋に入ったかと思うと、すぐに戻ってき
た。手には布きれらしきものを、、ひょっとしてあれ、軍手かあぁ?

「ほら。すてきでしょ。」

ピンク色をした軍手がテーブルの上に置かれた。なぜだかひらひら
の白のフリル付きである。

あ、ありえない〜。

「ど、ど、ど、どこで買ったの、これ?」
「以前、街に行ったときにね。かわいいでしょ?」

テーブルの向こうから聞こえてくる「なっち、似合うよ」とかいう
無責任な声は無視、無視。

「あ、ありがと。大事にするよ。」

きっとそのときの私の笑顔は引きつっていたと思う。

312 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:19
「で、どうするの? いつもみたいにしばらくこっちで遊んでくの?」
「うん。そのつもり。」
「じゃあ、今晩も腕によりをかけてご飯作って待ってるからね。」
「楽しみにしてる。」

朝ご飯食べながら晩ご飯の話をするのも何だけど、圭織おばあちゃ
んは優しい人なのだ。

「あ、これっ。ノン。」

圭織おばあちゃんがノンに向かって何か叫んでいる。
ノンはというと、何か紙袋に手を突っ込んで食べているようだった。

「それおやつでしょ。何いまから食べてんの。」

ノンの座っているテーブルの上には、ピーナッツの殻が散らかされていた。

「いいじゃん。」
「また太るよ。」
「うっせい。ババア。」

ボンッ。

ノンは猫に姿を変えてどこかに逃げていってしまった。

313 :なんちてクエスト:2004/05/08(土) 09:20
----------------------------------------------

314 :名無し娘。:2004/05/08(土) 14:12
この雰囲気ホントいいなぁ〜
読んでて思わず顔がほころぶw

315 :名無し娘。:2004/05/09(日) 08:42
更新乙です

316 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

317 :名無し娘。:2004/05/31(月) 22:00
>>316
そういやそろそろ保全の時期だな。
素直じゃないな、まったく。

318 :名無し娘。:2004/05/31(月) 22:00
>>316
君の気持ちが分からないのが正直つらいけど、何とか理解できる様に
がんばってみる

319 :名無し娘。:2004/05/31(月) 22:31
保全。

320 :名無し娘。:2004/06/04(金) 21:32
人口木へ一土

321 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:43
----------------------------------------------

322 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:43
私たち3人は昨日抜け出ていた森の前に来ていた。
当面の私たちの課題はレベルアップだ。もっともっと強くならない
とね。
今日は森の奥深くに入っていくんじゃなくて、疲れたらいつでも圭
織おばあちゃんの家に戻れるようにちょっと浅く入ったところをう
ろちょろとするつもりなのだ。

「クジナメいないかなあ?」
「なんでいきなりクジナメなのよ。」
「何言ってんですか、安倍さん。体力のある今のうちにクジナメと
 戦った方がいいじゃないですか。」

う〜ん、、

「もし安倍さんのその手袋が役に立たなくても、サンダーでなんと
 かなりそうですし。」

手袋に期待するなよ。

「でもさ〜、クジナメ1匹とスライム3匹がポイント的に同じわけ
 でしょ? だったらスライム3匹やっつけた方が体力も魔法も使
 わなくていいんだから、お得なんじゃないの?」
「そういう考え方もありますね。福田さんはどう思います?」

323 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:44
歩きながら明日香は私の方に顔を向けて笑う。

「なっちも考えてるんだね〜。」

何よっ。

「でもさ、どっちにしたってモンスター見つけないと話にならない
 し。それに私たちがどっちがいいって選べるもんでもないような
 気がするけどさ。」

まあ確かに。
やっぱ明日香は冷静だな。

「とりあえず言えることは、クジナメが出てきたとしてそれなりに
 やっつけられるようになるか、逃げようと思えばいつでも逃げら
 れるようにね、とにかく強くなるしかないんじゃない?」

そうだよね。
目指せ、とにかくレベルアップ!!

私はひそかに気合いを入れた。

324 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:44
「あ、スライム発見! 2匹見ぃ〜つけた。」
「なっち。ほら、手袋。手袋。」
「えぇ〜〜っ。」
「安倍さん、早く。」

ううっ、紺野まで。

「有効かどうか試すんですよ。」

紺野と明日香はそれぞれ武器を構えて、スライムを逃がさないよう
に辺りを囲んだ。

仕方ないなぁ〜。とうとうこの手袋を・・・

「なっち。早くっ。」

はぁ〜〜。

圭織おばあちゃんからもらったピンクの手袋をいやいやながら手に
はめた。

「二人とも逃がしちゃダメよ。」

私はゆっくりとスライムの方に歩み寄っていった。
何となくスライムと目があった気がした。

325 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:44
そいつが私の方に飛び跳ねてくる。

キャッチ。

おお〜。うまいうまい。我ながらちょっと感動。
両手でスライムをつかんだ状態で、ちょっと顔の前に持ってきての
ぞき込んでみる。

「なっち、どお?」
「ん? ん〜っとね・・・」
「うん。」
「こうやってよく見ると、かわいいかも。」
「・・・」

ど、どしたの。みんな? そんなに呆けた顔して。。

「安倍さん。すっごい楽しそうなところ申し訳ないんですが、」
「何?」
「手は何ともありませんか? 痛みとか、しびれとか。」
「んっ〜とね。。大丈夫みたい。」
「紺野さあ。あの笑顔見たら聞くまでもないでしょ。」

明日香が微笑んで私の方を見た。

「なっちの頭の中ってお花畑でしょ。ぜったい。」

・・・何で?

326 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:45
「とりあえずそのスライムをこっちに投げて。」

ん? よく分からないけど明日香めがけて、、

「だああ〜。待った待った。」

どしたんだ??

「いや、あの、、今思いっきりぶつけようとしたでしょ。絶対。」
「うん。」
「いや、うんじゃなくて。。ほら、下から軽〜くね。」

いいじゃん。どっちでも。
とりあえず明日香に言われたように軽〜く、ほいっ。

スライムは緩やかな放物線を描きながら明日香の方に、、

「紺野行くよっ。」

明日香は杖を後ろに引いて、軽くスライムめがけて振り抜いた。

ポンッ。

327 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:45
紺野の方にスライムが飛んでいく。
待っていましたとばかりに、紺野が剣を振るった。

「えいっ。」

ボコッ。

「ああ〜っ。なんてことするの。私のスライムを。」
「なんだよ。私のスライムって。」

うう、、

「やっつけただけじゃん。まだもう1匹いるんだから気を抜いちゃ
 ダメだよ。」
「それにしてもあんな事しなくたって。」
「安倍さん。スライムに触る事で3人共にポイントが入るんですよ。」
「そうだよ。私が杖で思いっきり殴ったら一撃でやっつけられるけ
 ど、それじゃ私にしかポイントつかないしさ。」

そりゃレベルアップが必要だけどさ。
後でお墓作ってあげようかなあ〜。

「ほら。もう一匹いるんですから、逃がしちゃダメですよ。」

328 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:45
なんとなくあのスライム。おびえているかのように見える。
紺野がスライムに詰め寄ると、逃げるようにして明日香の方に進ん
でいった。

「いくよ。なっち。」

ポンッ。

明日香が杖で下からスライムをたたき上げた。
スライムが私の方めがけて飛んできた。

「きゃっ。」

私の手に弾かれたスライムは紺野の方に飛んでいって、

「ナイス、安倍さん。」

ボコッ。

「よし。やっつけたぞ。」
「3人ともうまくポイント入りましたね。」
「そうだね。そんなに体力も消耗しなかったし。」
「手袋も意外と役に立ちそうですね。」
「あれ? どうしたの、なっち。うれしくないの?」

う〜、なんだかなあ。
でもちょっと楽しかったかも。なんか複雑。

329 :なんちてクエスト:2004/06/06(日) 11:45
----------------------------------------------

330 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

331 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

332 :だぎゃー:2004/06/11(金) 10:04
死に腐れ

333 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

334 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

335 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

336 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

337 :名無し娘。:2004/06/11(金) 16:17
いんどけ

338 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

339 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

340 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

341 :名無し墓集中。。。 :2004/06/12(土) 19:24
人口木へ一土

342 :名無し娘。:2004/06/12(土) 20:26
sage

343 :名無し娘。:2004/06/12(土) 20:28
sage

344 :名無し娘。:2004/06/12(土) 20:31
>>330-343
「なんちてクエスト」の邪魔はしないでください。

345 :名無し娘。:2004/06/13(日) 17:04
341は一応、保全のつもりなんじゃないの

346 :名無し娘。:2004/06/13(日) 18:00
>345
他の>339以降も保全のつもりなんじゃないか?
狼じゃあるまいし毎日保全する意味もないと思うけど。

347 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

348 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

349 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

350 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

351 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

352 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

353 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

354 :なんちてクエスト作者:2004/07/03(土) 10:52
保全してくれているからあと一ヶ月ぐらい書かなくても大丈夫だね。
2,3ヶ月以内には更新するつもりです。

355 :nanasi:2004/07/03(土) 19:46
更新頑張って下さい。

356 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

357 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

358 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

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