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手の届かない夢

1 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/15(水) 03:46

【日常】

私は今日も彼女の帰りを待っていた。
10月になって日に日に寒さを増してきた。
そんな中彼女は今日も帰りが遅くなるのだろうか。
ふと外で車の止まる音が聞こえる。
彼女が帰ってきた。

「ただいまー!」
本当に仕事帰りかと疑うほどの満点の笑顔。残念ながらその半分は目深にかぶった帽子の下に隠れていた。
「おかえり、麻琴。今日は早かったね」
「うん。今日は皆と寄り道してこなかったんだ〜」
「珍しいね。って事はおなかペコペコなんじゃない?ごはん少しとって置いてあるよ」
「あ、食べる食べるー!」
あっという間に今日の私の夜ごはん残り―カボチャの煮つけ―をたいらげて麻琴は浴室に向かった。
「お姉ちゃんはもう浴びたの?」
「うん。私は先に寝てるから。」
私はベットに入って目を閉じる。外の静かな音と一緒に浴室のシャワーの音が聞こえる。
半分眠りに入った頃、肩のあたりに気配を感じた。
麻琴が私のベットもぐりこんできたのだ。
「今日も疲れた?」
「あ、お姉ちゃん起きてたの?…うーん疲れたけど今日も楽しかったよ!」
いつもの会話をしながら1つのベッドの中で私たち二人はまた眠りについた。

73 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/14(土) 00:55

【真後】
 
自分がタオルを落とした音で私は気がついた。
それまではただぼーっと2人の世界を見つめていた。
タオルが落ちる音で2人も私に気付く。
「あ、お姉さーん。勝手に入っちゃってすいませーん」
麻琴から離れて吉澤さんがこっちを向く。
麻琴は一瞬下を向いてからぎこちない笑顔でこっちを向いた。
「いや、別にいいですよ。ほら麻琴、タオル。」
「あ、ありがとう」
「じゃ、私はリビングに行ってるから。」
「あ、吉澤も行きますー」
 
リビングに行く途中。と言ってもほんの数秒ほど。
何度吉澤さんに話し掛けようとしたか分からない。
知りたい。
麻琴が何か悩みにぶつかっているのか。
吉澤さんにしか言えないことなのか。
吉澤さんでないとダメなのか。
私はそんな事を考えていたせいで吉澤さんが話し掛けてきていた事に全く気付かなかった。

74 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/14(土) 00:55

【解熱】
 
その後、麻琴も揃って7人はリビングで談笑し始めた。
私は8人分の紅茶を入れると自分の分だけ持って寝室に戻った。
急いで部屋を出た訳でもないのにミルクを忘れていた。
 
紅茶を飲みながらなんとなく6人のことを思い出していた。
のんつぁんは相変わらず食欲旺盛で。
加護さんはテレビで見るより背が高かい気がした。
あさ美ちゃんは今日も可愛らしい服装で。
シゲさんという子と田中ちゃんという子は思っていたよりいい子だった。
そして吉澤さん。
さっき見た彼女はこの間来た時とは違う印象。
テレビでも見ないような優しい表情。
そして麻琴が頼り切っている人。
麻琴の仕事の事や人間関係になるべく口は出したくはない。
でも、何か気に食わない。私は麻琴にとって…何?
 
「お義姉ちゃーん!皆帰るって!」
6人を玄関まで見送ってまたいつもの夜が訪れた。

75 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/14(土) 00:55
 
从´ ヮ`)<小川さん元気そうで良かったですね
 
从*・ 。.・)<…そうだね(そんなに…思ってないくせに…)
 
( ´D`)σ<あのポテトチップスはそこのコンビニ限定のやつれすね
 
@ノハ@
( ‘д‘)<紅茶も美味しかったなぁ。あれお姉さんのお店のオリジナルのなんやろ?
 
( ´D`)<じゃああいぼん今度一緒に行きましょーよ
 
 @ノハ@
〜( ‘д‘)´D`)*・ 。.・)´ ヮ`)
 
 
(0^〜^)<…ナァ紺野ぉ。オレ麻琴の姉さんに嫌われてんのかなぁ
 
柏o・-・)<えっ!イキナリどうしたんですか?
 
(0^〜^)<さっき麻琴の部屋から戻ってくる時無視されたしさぁ
 
川o・-・)o○やっぱり…お義姉さんヤキモチ焼いてるのかなぁ
 
(0^〜^)ー3
 
川o・-・)o○ここは私がどうにかしないと

76 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/14(土) 00:57
>>72
川o・-・)o○誰のことだろう…

77 :名無し娘。:2004/02/14(土) 06:44
ほんだしいい感じだよほんだし

78 :名無し娘。:2004/02/14(土) 18:40
川o・-・)…フクダアスカサンマダー?

79 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/16(月) 01:02

【長崎】
 
ここ数年バレンタインに興味がない。
好きな人がいるわけでもなく、チョコをあげ合う寂しい友達もいない。
私が興味あるのは、翌日に安くなった手作りチョコグッズだ。
(…主婦化してきたなぁ)
主婦化してきた私が買うのはバレンタインが終わってしばらく出番がなさそうなココアやトッピングのスプレーチョコ。
クリスマスには結局作れなかった。
だから、材料が少し安い今作る事にした。
麻琴は明日コンサートツアーの途中に一旦帰ってくる。
明日は一日休みらしいので、おやつにだしてあげたら喜ぶだろうなぁ。
 
その夜。
チャ〜ラララララ〜ララ〜ララ〜♪
珍しい着信音が鳴った。…というか着メロを変更してから始めてメールが来たのかな?

80 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/16(月) 01:03
 
【山の手】
 
メールはあさ美ちゃんだった。
明日、かぁ。
明日は麻琴が帰ってくるし、ケーキも作ったし、仕事も休みだ。
麻琴とゆっくりしたい一日。
断ろうと思ったが短い文章から何かとても大事な用だという事が伝わってきた。
 
『話があるんです。明日会えませんか?』
 
「『夜ならいいですよ(^-^)o』っと…」
 
『じゃあ明日、7時に品川駅で待っています。』
 
7時っていうと…夕飯は食べない方がいいのかなぁ…?
麻琴も連れて行きたいけど、お留守番しててもらおう。
チャ〜ラララ〜ララ♪
次は麻琴からだった。返信で明日の夜のことも伝えておこう。
 
『明日夜から吉澤さん家に泊まります!(>u<)』
 
…じゃあチョコケーキを少し持っていかせよう。
………。
 
『わかったよ(^-^)o』

81 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/16(月) 01:06
>>77
ありがとうございます。
行き当たりばったりな小説ですが;

>>78
川o・-・)o○私の知らない人ですね
 
壁|0゜-゜)

82 :名無し娘。:2004/02/16(月) 17:38
川o・-・)…アヤサンマダー?

83 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/19(木) 01:41
 
【品川】
 
―18:00
麻琴が吉澤さんの家にケーキを持って泊まりに行く。
夜寝る前にメールしてもいいかと聞くと
「返せるかわからないけどいいよー」
と屈託なく返事をした。
 
―18:56
品川駅に到着した。
着いたら電話します。と言われたので改札を出たところで彼女からの電話を待っていた。
 
―19:03
携帯が一瞬バイブった。
あれ?と思い携帯を見るとあさ美ちゃんからの着信だった。
「お義姉さん」
顔を上げると帽子を目深にかぶったあさ美ちゃんがにっこり笑って立っていた。
「送れちゃってゴメンなさい」
「いや、待ったうちに入らないよ」
 
―19:18
あさ美ちゃんに案内されて着いたお店は雰囲気のいいイタリアンレストラン。
「ここにはよく来るの?」
「はい。結構前にまこっちゃんとも来た事あるんですよ」
そう言いながらあさ美ちゃんは上品にラビオリを口にはこぶ。
美味しそう…。私もそれにすればよかったなぁ。
でも、セットで頼んだコーヒーはうちの方が美味しいな。
「そのスパゲティも美味しいですよね。ここのクリームソースが大好きなんです。」
 
―19:40
「「ごちそうさまでした」」
「…あのさぁ」
「はい?」
「話って…何?」
「私の家で、聞いてもらえませんか?」
壁にかかっているランプに照らされたあさ美ちゃんの表情が印象的だった。

84 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/19(木) 01:42
 
【変顔】
 
さっきのレストランからあさ美ちゃんの家まで少し歩いた。
「ここです」
と紹介されたマンションはかなり豪華だった。
見上げてぽーっとしている私にあさ美ちゃんは付け足した。
「あ、でも部屋は一つ一つ小さいんですよ。一人暮らしだし」
「えっ!一人暮らしなの?」
麻琴と同い年の子が一人暮らし…私の歳でも麻琴が仕事で家にいない日は寂しいと思うのに…。
エレベーターのドアが開いてあさ美ちゃんはさっと乗り込む。そして[8]のボタンを押し、左の隅に素早く移動する。
私は遅れて右側の真ん中辺りに乗り込む。
毎晩仕事から帰ってきていつもどんな気持ちでこのエレベーターに乗るんだろうか。
エレベーターの中で何気なく携帯を見ると添付ファイルつきのメールが届いていた。
 
「適当に座ってください」
あさ美ちゃんはコートを脱ぐなり加湿器のスイッチをつけた。
やっぱりのどの事とかに気を使ってるんだ。うちの寝室にも一台置こうかなぁ。
あ、そういえばさっきのメール、誰からだろう…。
メールは麻琴からだった。
 
『明日は早く帰るね!』
 
画像は麻琴と吉澤さんの変顔ツーショット。
なにやってるんだか。この間の雰囲気とは全然違ってなんだか微笑ましかった。
「まこっちゃんからですか」
急に話し掛けられてビックリした。あさ美ちゃんはトレーの上にマグカップを2つ乗せていた。
2つからは湯気が立っていて、香りからしてココアのようだ。
「一度お義姉さんのお店にも行って見たいです。ココアもあるんですか?」
「うんあるよ。でも紅茶もオススメだよ。」

85 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/19(木) 01:44
>>82
川o・-・)<彩さんといえ非モーヲタの友人が何故か熱狂的なファンなんですよ。
      全く訳のわからない人がいるもんです。

86 :名無し娘。:2004/02/19(木) 23:23
川o・-・)…オッパイマダー?

87 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/25(水) 00:26
 
【帰途】
 
「……。」
 
まだ、さっきのあさ美ちゃんの言葉が頭の中をぐるぐるしている。
意味がわからないし、それにどうしたらいいのかわからない。
脅迫めいたあさ美ちゃんの瞳が私を見ている。
 
―吉澤さんには気をつけたほうがいいですよ。
 まこっちゃん、立ち直れなくなっちゃうかもしれません。
 
他愛も無い話がふっと止まっていきなりあさ美ちゃんが切り出した。
吉澤さんのあの仲良しぶりは演技で、いきなり裏切って相手を傷つけて落としていく。
それが彼女のお得意の手らしい。
あさ美ちゃんが言うには吉澤さんはオーディションの頃からそんな事をやっているらしい。
今麻琴と仲良しでいるのもそれが目的で…
 
―もちろんまこっちゃんは私のライバルです。
 でもそんなの黙って見てられないんです。
 そこで、お義姉さんに協力してもらいたいんです。
 
「吉澤さんとまこっちゃんを離すには…」
私は夜空を見上げながらあさ美ちゃんの言葉を繰り返した。
「…まこっちゃんとラブラブになってください…」
繰り返して溜息が出る。

88 :名無し娘。:2004/03/11(木) 21:00
川o`-´)

89 :名無し娘。:2004/03/23(火) 01:09
も〜直1ヶ月

90 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/03(土) 23:33
 
【紺野邸】
 
「あ、あさ美ちゃん!?何言ってるの?」
信じられない発言に声が裏返る。
「吉澤さんは背も高くて男性っぽいじゃないですか。だから女の子にももててるんです。」
「はぁ…」
「オーディションの時に使った手もそういうものらしいですよ。相手をラブラブにはめた所で捨てたそうです。」
「はぁ…」
信じられない話だがあさ美ちゃんの目は何故か説得力がある。
「そこで!吉澤さんとラブラブになっちゃう前にお義姉さんがまこっちゃんとラブラブになっちゃえばいいんです!まこっちゃんははめられなくて済むんです!」
「はぁ…」
「協力してもらえますか!?」
あさ美ちゃんは私の手を握り、膝立ちになって私を少し上の位置から見つめる。
なんか、前もこんなシチュエーションがあったような…
「前も言ったように私がまこっちゃんを守ってあげようと思ったんですけど、やっぱりいろいろ難しくて…お義姉さんの力も必要なんです!お願いします!」
大きい目がじっと私を見る。…そんな目をするのは反則だよ;
「わかった…けど、具体的に何をすればいいの?」
「いいんですかぁ!?ふわぁ〜!」
あさ美ちゃんは一気にテンションがあがったらしく、もう私の話なんて聞いていないようだった。
その後の話によるとその事についてあさ美ちゃんはいろいろ計画していてあとは私の協力を得るだけだったようでこれからいろいろメールで指示を送ってくるらしい。。。
なんだか探偵ゴッコみたいな感じがしてきた…。
あさ美ちゃんがこんなことを考えていると知ったら麻琴はどう思うのかなぁ。
変顔メールに返信を打ったけれど、なんだか送信ができなかった。

91 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/03(土) 23:36
PC修理のため一ヶ月強も更新ができなく申し訳ありませんでした;
また再開させていただきます。
4月から私も新生活に入っていろいろ忙しくなり更新頻度は前のように、とはいきませんが飽きずに読んでやってください。

川o・-・)ノ<よろ〜

92 :名無し娘。:2004/04/04(日) 20:42
頑張るのだ

93 :名無し娘。:2004/04/05(月) 08:42
ほんだしもほんだしのPCもがんがれ

94 :名無し娘。:2004/04/06(火) 01:18
ほんだしの中の汁出してる人もがんばれ

95 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/09(金) 00:56

【夕食】

「ただいまーぁ」
忙しかった。なんでも私が働いている喫茶店は改装するらしく、「メニュー全品半額祭り」なるベタベタな一時閉店セール(?)をやっていて今日が最終日。
なじみのお客さん、半額に吸い寄せられてきた主婦、子供連れ…。日曜日ということもあって休憩をまともにとった覚えがない。
「麻琴…?」
玄関の明かりをつけて、リビングを見ると誰もいなかった。最近麻琴は私以上に忙しかった。
寝室に戻って録画したハロモニをつける。今の髪色と少し違うから、2週間くらい前に撮ったのかな?
服を全部着替えて化粧を落としてベットに横になる。
テレビから聞こえる声。
麻琴は変わらず笑顔で頑張っている。あさ美ちゃんも、吉澤さんも。
この笑顔もビジネスの一部なんだな。なんて。
麻琴と暮らし始めたとき、麻琴のファンになり始めたときとは彼女たちの見方がかなり変わった。

 
チャ〜ラララララ〜ラ〜ラ〜♪
携帯の着メロにはねるほど驚く。メールではなく着信の音だった。
「ん〜〜」
手を伸ばしてベットのふもとに置いたカバンの中をかき回す。
ストラップをつかんで誰かも確認しないで電話に出た。
「はいぃ」
『あ、お義姉ちゃん?』
「麻琴?うん。私。」
思わぬ声にベットから起き上がった。
「どうしたの?遅くなるの?」
『ううん。なんかね、吉澤さんがこの間のお礼したいんだって。これからごはん一緒に食べようって。』
「え」

96 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/09(金) 00:57
 
【空気。】
 
(何言ってるの!?吉澤さんは何企んでるのかわからないんだよ!)
(私もいっしょにご飯!?私も一緒に信用させようとか!?)
怒りとは違うけど疑問のようなストレスのような、気持ち悪い感じでいっぱいになった。
そんな私の気も知らないで麻琴は話を進める。
『吉澤さんに代わるね〜』
「えっ」
…落ち着け自分。。。
『もしもーし。吉澤ですー』
「も、もしもし」
『なんかいきなりすいませーん。この間のケーキ美味しかったんでお礼したいんですよ〜』
「はぁ…」
こういうときはどうすればいいのだろうか。あさ美ちゃんからはまだなにも連絡がないし。
断って麻琴と吉澤さんをいっしょにしないようにすればいいのかな?
でもそんなに露骨にやってもなぁ…
それとも一緒に行って麻琴を守る?
そんな事出来なそうだし…
『あ、もちろん都合がよければなんですけど…都合悪かったですか?』
「いや、それは大丈夫ですけど…」
『けど?』
「えと…」
『……』
「……」
『……』
「あ、大丈夫!行きます行きます!どこで待ち合わせしますか?」
無言の空気に負けた。
『あ、マジっすか!よかったぁ。場所はですね…』
場所と時間を簡潔に教えてもらって通話は終わった。
待ち合わせの時間は1時間後。その間に落ち着いていける自信はなかった。

97 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/17(土) 22:22

【送信】
 
一回落とした化粧をまたバッチリして。
少しだけ余所行きの服を着て。
バクバクする心臓を抑え変に緊張しながら電車に乗った。
電車は少し遅れていて、私も待ち合わせの時間に遅れそうだった。
行って3人でどんな話をすればいいんだろう?
っていうか吉澤さんて何を考えてるんだろう?
とりあえずあさ美ちゃんに報告することにした。待ち合わせにつく前になにか返信があるといいなぁ…

『***送信しました***』

電車はのっそりと駅につく。なんとか時間には場所につけそうだ。
『西口の改札を出た、時計の下。』
それらしき場所に近づくと知っている声に話し掛けられた。
「お義姉ーちゃーん!ピッタリだね!」
「どもでーす!」
「あ…はぁ…はは。」
軽く左手を上げて笑顔を作ってみたけどきっとひきつっていたと思う。
今日の吉澤さんはジーパン姿にベージュのトレンチコート。
帽子を深くかぶっていてなんかちょっとかっこいい。
「いやぁーなんかもういきなりで本当すいません!」
満面の笑顔で吉澤さんが言う。麻琴もなにかすごいにこにこしている。
仕事帰りなのに、テンション高いなぁ。
「い…いえ。私もちょうど夜ごはんどうしようか考えてて」
「じゃあ、いきましょっか!」

98 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/17(土) 22:23

〜川o・-・)o○やっと今日も1日終わった…今日はお義姉さんにメールしなきゃ
 
¶<新着メール2件
 
川o・-・)¶o○愛ちゃんが1件…
 
柏o*・-・)¶o○お義姉さんから1件!!
 
川o・-・)¶<・・・
 
柏o・д・)¶<…ってええぇぇぇえ!
 
(・-・o;川三川;o・-・)<ど、どどどうしよう!!
 
川;o・-・)o○メールしても間に合わないし…!
 
川;o・-・)o○お義姉さん…

99 :名無し娘。:2004/04/18(日) 08:57
まってたよーーーーーーー

100 :名無し娘。:2004/04/18(日) 11:28
ノ<フキダシハコッチノホウガイイヨー 『.。oO()』

101 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/21(水) 00:53
 
【日曜】
 
「じゃあ、いきましょっか!」

そう言われて私と麻琴がついてきた(麻琴もどこへ行くか知らなかったらしい)ところは…
『ウィークエンドサービス!』『土日ポイント5倍』ナドの大きい文字が躍っている、スーパーだった。
「?????」
私が混乱しているとまず麻琴がつっ込んだ。
「あのー…どこで食べるんですか?」
「ウチ。」
「ええええぇ〜!?」
だって。お礼とか言うんだったら普通外食じゃないの?しかもこれから3人で吉澤さんの家に…。
私は心底驚いたけれど麻琴は「あ、そうなんだぁ」と軽く言って流した。
(そうなんだぁじゃなくてさ!)
吉澤さんは大声を出した私を見てニッと笑った。そして
「好きな食べ物はリサーチ済みですから!」
と言って親指をたてた。
 
私がよく利用するスーパーとは違うスーパー。品揃えも違ってなんだか面白い。
でもそれ以上に異様なのはモーニング娘。のメンバーの2人がスーパーでお買い物している姿。(付き添い約1名)
渋谷とか原宿あたりにはメンバー同士で買い物に行ったりしているらしいがこんなところってすごい珍しい感じ。
2人が楽しそうに買い物カートを押している後ろで携帯をチェックした。
メールが1件。
あさ美ちゃんからだった。

102 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/21(水) 01:00

>>92-94
ありがとうございます。
PCが死なない程度に鞭打って頑張らせます。
ちなみに出るものは「だし」です(笑)
 
>>99
お待たせいたしました^^
これからもたびたび待たせるとは思いますが付き合ってくださいませ。
 
>>100
∬∬*´▽`)<100ゲッツおめでとうございまーす

川o・-・).。oO(確かにこっちの方がいいですね)

川o・-・)∬´▽`).。oO(これから使わせてもらいます)

103 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/05/07(金) 21:45

【吉澤邸】

スーパーから出て徒歩3分。吉澤さんの住んでいる白いマンションについた。
最近よく聞く「デザイナーズマンション」…と言う感じで一言でいうとゴージャス。
…すっごい。
「じゃ、10分で作るんで暫し御歓談を!」
「はーい」
「はい…」
吉澤さんがキッチンに向かった時、やっと肩の力を抜いた。
自分でも身構えすぎだと思ってるけどどうしても緊張してしまう。
そんな私とは逆にゆったりくつろいでいる麻琴はかなり空腹なようでごはん待ちの顔をしていた。
そんな様子が可愛くて声をかけた。
「今日でさ。お店一旦終了だよ〜」
「あ、そっか!お義姉ちゃんお疲れ様〜」
「半額セールとかってやっぱりすごくてs…」
「そうだ!思い出した!」
急に麻琴の目が勢いをつけだした。
「あのねぇ。のんつぁんとあいぼんがお店に行きたいっていってたの。改装が終わったらパーティとかやったりしてもいいかな?」
「パーティかぁ。早めに店長に言っとけば大丈夫じゃないかなぁ。何のパーティなの?」
「えっ?…あー。えーと…。わかんないやぁ。とりあえずお店に行きたいみたいよ。えへへ」
「ん。わかった。言っとくね。」
「お願いしまーす!」

104 :名無し娘。:2004/05/12(水) 20:36
頑張れ。頑張れPC。

105 :名無し娘。:2004/05/19(水) 23:08
ほんだしもほんだしのPCも逝`

106 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/05/21(金) 02:11

【満腹】

「お待たせしましたー!」
クリームソースがたっぷりかかったパスタが見たことないくらい大きいお皿に山のように盛られている。
…5、6人前くらいありそうだ。
量の多さに口をあけて驚いていると麻琴が下から顔をのぞいてきた。
「お義姉ちゃんの好きな食べ物、クリ−ムスパゲッティでいいんだよね?」
可愛い…じゃなくってリサーチって麻琴に聞いたってことなのね。
確かに大好物だが、量が異常。
「あ、あぁそうそう!うれしいなぁ!」
明らかにわざとらしい返事だったが二人は納得したらしい。
「よかったぁー!じゃあ早速食べちゃってください!」
「いただきまーす!」
「いただきます…」
 
30分後。
信じられないことにあのとんでもない量のスパゲッティが3人の胃袋に収まった。
私もすごい食べた。吉澤さんがあんなに料理がうまいとは思わなかった。
「あぁ…美味しかった。」
自然に出た誉め言葉だけど、満腹による苦しみの声に近かった。
「ふー」
「いやぁ量多かったっすね〜;残してくれてもよかったのにぃ」
「吉澤さーん。トイレ借りまーす。」
「え!?お前勿体無いことすんなよ!」
「違いますよぉ〜。本当にタダのトイレですっ!」

107 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/05/21(金) 02:11

【wc】
 
麻琴は既にトイレの場所を知っていて一人でそそくさと行ってしまった。
…つまり、
「いやー二人っきりになっちゃいましたねぇ〜」
吉澤さんはがごいニコニコしながら話し掛けてきた。
「…そぅですね」
本当はもっと警戒したかったけれど胃袋に余裕がなくて返事をするのでいっぱいいっぱいだった。
「あのぉ、お姉さんに前から訊きたかったんですけど…」
「は…はい、なんですか?」
き…きたかっ?
なな何言われるんだろう?どんな事訊かれるんだろう??
「お姉さん、あたしの事嫌いっすか?」
「えっ?」
「いや…なんとなく、思っただけなんであの…気にしないでください!」
吉澤さんが顔を真っ赤にして目線をはずす。なんかいつもとは別人な感じ…?
「あ、あとその、この間のケーキ本当ありがとうございました!美味しかったです!」
「あ、いえ…」
こっちが恥ずかしくなるほど彼女の顔がまだ赤い。
「実は、今日ごはんに誘ったのもお姉さんと近づきになりたかったんですよぉ」
「おちかづき…?」
「お姉さんに嫌われてるのかなーとか思ってて、麻琴とは仲いいのにお姉さんとは悪いとかってイヤじゃないですか。」
「はぁ。」
「なんか、嫌われてはいないみたいでよかったっす!」
…あれ?私何にも言ってないよね?
「いつでもまた遊びにきてください!なんでもまた作りますよ!これからもよろしくお願いしまっす!」
顔が赤いまま、彼女はにこーっと笑って決め台詞(?)を言った。

108 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/05/21(金) 02:25
 
【月】
 
「じゃあお疲れ様っす!」
「はーいお疲れ様です!」
「さよならー」
吉澤さんが大きく手を振って麻琴も大きくてを振る。
私は会釈をして別れた。会釈をするとき、自然に笑顔が出た。
あさ美ちゃんを疑うわけじゃないけれど、吉澤さんってそんな人じゃないのかも。
なんて、今日思った。

109 :名無し娘。:2004/05/23(日) 17:10
GJ

110 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/05/26(水) 03:55


差出人 : あさ美ちゃん
件名  : おはようございます^U^
 
昨日はメールがなくて心配しましたよぉぉ^^;
なにか言われましたか?とっても心配です><
私とまこっちゃんは今日もダンスレッスンですv
頑張ってきますね☆

111 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/05/26(水) 03:56

¶<送信しました
 
川o・-・)¶パチン
 
川o・-・).。oO(ここで吉澤さんが動いてくるなんて思ってなかった…)
 
川;o・-・).。oO(どうしよう何か先手を打たないと)
 
川o・-・)・・・
 
柏o’∀’)ピーン
 
川o・ー・)フフッ
 
∬∬´▽`)ノ<おーいあさ美ちゃーん。飯田さんが呼んでるよー
 
〜川o・ー・)<ハーイ

112 :名無し娘。:2004/06/09(水) 02:33
( `.∀´)<サバばっかりしてないでしっかり書きなさいよ!

113 :名無し娘。:2004/06/21(月) 11:56
( ´D`)<サバで交わした約束を待つのれす。。。

114 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/06/21(月) 23:44
 
【梅雨】
 
あれから。
麻琴の先輩の卒業の発表があったりして。
麻琴はミュージカルが始まったりして、いつもに増して彼女は忙しい。
私は休業中で、ヒマで。
短期のバイトでもやろうかなぁなんて求人雑誌をめくっていたときに携帯がなった。 
チャ〜ラララララ〜ラ〜ラ〜♪
…そういえば、この曲もう古いな。
「もしもーし。仕事終わったの?」
『うんー。今から帰るねー』 
「あーい。ごはん何がいい?」
『あ、あのねぇ。のんつぁんに美味しいパン屋さん教えてもらったの。だからそれ買って帰るねー』
「うん。わかった」
雨が強くなってきた。麻琴傘持ってるのかな?
 
麻琴が買ってきたパンは本当に美味しかった。
特にバターロールが美味しくて、なにもつけなくても味が濃くてすごく美味しい。
「あ!あのねぇ。これあさ美ちゃんにもらったの。」
唐突に麻琴がカバンから何かとりだす。
「なになに?」
「遊園地のチケット!一緒に行こうって!」
麻琴は満面の笑顔でネズミのイラストが書いてあるチケットを私に見せた。
 

115 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/06/21(月) 23:47
>>112
∬∬*´▽`)デヘー
 
>>113
どうにか今日中です;
∬∬*´▽`)ノシ<またやろうねー

116 :名無し娘。:2004/06/25(金) 02:52
川;σ_σ;||<チームで放置したらダメみゅん・・・ *8410

117 :名無し娘。:2004/07/02(金) 02:47
(〜^◇^)<300レスまだー?がんばれー

118 :名無し娘。:2004/07/27(火) 14:32
保全ですよ

119 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/08/26(木) 22:15
 
【雨雨】
 
あさ美ちゃんにもらったチケットをもって私たちはディズ●ーランドにいる。
…はずだった。
なんでも、チケットの数より多く人を誘ってしまって、結局チケットの期限も切れてしまって誘った皆でカラオケに…ということになったらしい。
別に私をはずしてもよかったんだけどなぁ。
「本当にすいません;まこっちゃん、ごめんねー;」
あさ美ちゃんが私たちに謝る。
「いや、別に気にしてないよ」
「どっちにしろ皆で遊べるんだからいいじゃん!」
 
私たち3人がカラオケボックスについた時、雨が降ってきた。
かなりの大粒。そういえば台風がきてたんだっけ。
「お義姉ちゃん、洗濯物大丈夫?」
「ん、今日は中に干してきたから。」
麻琴に言ったつもりだったが何故かあさ美ちゃんと目があってにっこりされた。
 
麻琴とあさ美ちゃんは帽子をかぶったりしていたけど一応私が受付に書きに行くことにした。
「あさ美ちゃん、今日何人来るの?」
「あ、えーっと…全部で7人です!」
「7人!?」
「はい!」

120 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/08/26(木) 22:15
 
【生歌】
 
7人。
って事は今のメンバーにあと4人来るのかぁ。
実は今まで聞くタイミングを逃していて誰が来るのか全く知らない。
まぁ、あと10分くらいで皆着くらしいので今聞かなくてもいいか。
 
「「わぁー!広い!」」
7人部屋…の割にはすごい広い。ソファーもフカフカしてる。
「私お手洗い行ってきますー。先に歌ってていーですよっ!」
「「いってらっしゃーい」」
私は分厚い歌本の新譜のページを見始めた。
さて、何歌おうかなぁ。カラオケなんてかなり久しぶり。
「えへへ〜」
声の方向に振り向くとソファーにひざをついて座っている麻琴の顔がすぐ近くにあった。
「お義姉ちゃんとカラオケ来るの初めてだよね〜」
「あ、そうだね」
確か麻琴から誘われたことが何回かあったけれど歌に自信があるわけでもないし、二人でカラオケというのもなんか微妙な気がしたので「いつか行こう」という約束だけした覚えがある。
「たくさん歌おうね!今日吉澤さんも来るしお義姉ちゃんが好きなちょこっとLOVE歌うよ!」
マジで!?生プッチ…じゃなくってやっぱり吉澤さんくるのかぁ。
あと誰が来るんだろう?のんつぁんとかも来るのかな?

121 :名無し娘。:2004/09/01(水) 01:42
( ‘д‘)<うんこ

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