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手の届かない夢

1 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/15(水) 03:46

【日常】

私は今日も彼女の帰りを待っていた。
10月になって日に日に寒さを増してきた。
そんな中彼女は今日も帰りが遅くなるのだろうか。
ふと外で車の止まる音が聞こえる。
彼女が帰ってきた。

「ただいまー!」
本当に仕事帰りかと疑うほどの満点の笑顔。残念ながらその半分は目深にかぶった帽子の下に隠れていた。
「おかえり、麻琴。今日は早かったね」
「うん。今日は皆と寄り道してこなかったんだ〜」
「珍しいね。って事はおなかペコペコなんじゃない?ごはん少しとって置いてあるよ」
「あ、食べる食べるー!」
あっという間に今日の私の夜ごはん残り―カボチャの煮つけ―をたいらげて麻琴は浴室に向かった。
「お姉ちゃんはもう浴びたの?」
「うん。私は先に寝てるから。」
私はベットに入って目を閉じる。外の静かな音と一緒に浴室のシャワーの音が聞こえる。
半分眠りに入った頃、肩のあたりに気配を感じた。
麻琴が私のベットもぐりこんできたのだ。
「今日も疲れた?」
「あ、お姉ちゃん起きてたの?…うーん疲れたけど今日も楽しかったよ!」
いつもの会話をしながら1つのベッドの中で私たち二人はまた眠りについた。

2 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/15(水) 03:47

【登場人物】

麻琴
 モーニング娘。の5期メンバー。モーニング娘。おとめ組やプッチモニにも参加。
 新潟県出身。現在義姉と二人暮らし。
 

 麻琴の義姉。両親はは小さい頃に他界。今は麻琴と二人暮らし。
 友人の親が経営している喫茶店で働いている。
 
あさ美ちゃん
のんつぁん
 麻琴の友人。二人ともモーニング娘。のメンバー。
 

3 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/15(水) 03:48

【二人暮し】

今日も麻琴は仕事に出かけていった。
麻琴と一緒に暮らし始めてから変わらない光景。
麻琴はいつも満面の笑顔で仕事に行き、そして帰ってくる。
この子は本当に仕事が好きなんだな、と純粋に思える。

テレビで見る麻琴の笑顔は楽しそうないつもの笑顔と変わらない。
でも歌を歌っている時や何か物事を真剣にやっている時の麻琴の表情はいつもと違う。
それは生では見たことのない麻琴のもう一つの表情。モーニング娘。として真剣に取り組んでいる。
そんな麻琴を見ているときだけ、今の生活が嘘のように思えてくる。
(テレビの向こう側の子と一緒に住んでいるなんてなぁ)
麻琴と暮らし始めて約3ヶ月。きっかけはなんだかよくわからなかった。
私が高校を卒業して寮を出なくてはならなくなってどうしようか悩んでいた時。
突然母方の親戚という人から連絡をもらい、今の家に住まわせてくれる事になった。
ある条件と一緒に。
正直最初はその親戚の娘の世話係なんて聞いてうんざりしていた。本当に親戚かと疑った。
でも今となっては楽しい麻琴との二人暮し。麻琴の仕事上大変な事はいろいろあるがそこそこ楽しみながら暮らしている。
 
「お姉ちゃーん(泣)」
振り向くと半泣きの麻琴の顔がすぐそばにあった。
「無視するなんてひどいよぉ」
「ごめんごめん;なんか考え事してたよ」
「うーっ」
まだ半泣きの声のまま麻琴が抱きついてきた。
「お姉ちゃんのバカー」
「ごめんってばぁ」

4 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/15(水) 03:51

初心者ですががんばりたいと思います。
昔書いていたものを書き直してやっています。

5 :名無し娘。:2003/10/15(水) 11:16
ガンガレ

6 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/17(金) 16:30

【宝塚】

深夜。今日も麻琴は先に寝ていた私の布団にもぐりこんでくる。
ベットが一つしかないのでそうするしかないのだが。
夏は暑くてたまらないがそろそろその暖かさがありがたくなる季節になる。
麻琴は私を起こさないようにそっと入ってきたつもりだが、その必要はなかった。
「あっゴメン起きちゃった?」
「ううん、起きてた。」
麻琴の手が私に抱きついてくる。でもそれは驚くほど冷たかった。
「手、冷たいね。」
「うん。もう冬だねぇ」
「こんなに遅くまで起きてて大丈夫?明日も仕事でしょ?」
麻琴は最近ハマっているという宝塚のビデオを夜、毎日見ている。
そして私も麻琴の体に手を回す。
手は冷たかったが麻琴の体はとても暖かかった。
私は麻琴の寝顔を見つめるのも忘れ、すっと眠りに入ってしまった。

7 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/17(金) 16:31

【思い】

「いってきまーす!でございMAX!」
「いってらっしゃ〜い」
今日もハイテンションで麻琴は仕事に向かった。
モーニング娘。に入った頃は電車で通勤していたらしいが今はタクシーを使っている。

今日は私の仕事は休み。特に用事もないので家でマターリしていることにした。
麻琴のいない家は無駄に広い。
麻琴はまだタクシーの中だろうか。
麻琴が近くにいないと不安になる。
麻琴の将来の夢はなんだろう。…有名な歌手になってずっと歌を歌うことだろうか。
その時、私はそばにいられるのだろうか。
知らず知らずのうちに麻琴への思いは膨らんでいた。

麻琴のいない部屋で、私は今日も麻琴の帰りを待っていた。

8 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/17(金) 16:31

【お泊り会場】

「ただいまかえりMAX!ねーねーお姉ちゃん!!」
「おかえり〜どうしたの?口開いてるよ?」
「口開いてるのはいつもだよ!あのね、今度皆うちに泊めていい?」
「え?15人?」
「違うよぉ〜お姉ちゃ〜ん(笑)」
麻琴におばさんみたいな手付きをしながら笑われた。
なんでも前、のんつぁん家に泊まったメンバーでまたお泊り会をしよう!という話になって引っ越してきたばかりの家(つまり麻琴のところ)で今度はお泊り会をしようと言う事になったらしい。
ちなみにのんつぁんというのは麻琴が言っていた名前で、私には誰だか正直分からない。
そして、家にお泊りするメンバーは、
  のんつぁん
  あさ美ちゃん
  里沙ちゃん
らしい。ちなみに里沙ちゃんは来れるかどうかはまだ微妙らしい。
「で、いつ泊まりに来るの?」
「明日!」
「また急な話だね〜」
「え?ダメ?」
ダメと言う事はないがせっかくの麻琴との時間が減る…でもそんなウルウルした上目遣いで頼まれては断る人なんてこの世にいないだろう。
「いいよ。明日のごはん何がいい?」
「ヤッター!!あ、今皆にメールしてみるね!」

9 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/17(金) 16:32
>>5
ありがとうございMAX
ガンガリMAX

10 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/22(水) 02:34

【当日】

「こっちがあさ美ちゃんでこっちがのんつぁん。」
「お邪魔します」
「こんばんわ!」
次の日の夜。仕事帰りの麻琴はお泊りメンバーの2人を連れてきた。
もう1人のメンバー「里沙ちゃん」はやっぱり都合が悪くてこれなかったらしい。
…せっかく調べたのに。
私は今朝麻琴が仕事に出かけてから「あさ美ちゃん」「のんつぁん」「里沙ちゃん」について調べられるだけ調べた。
麻琴とあさ美ちゃんと里沙ちゃんは同期。のんつぁんは先輩。
麻琴とあさ美ちゃんとのんつぁんは同い年。里沙ちゃんは学年が一つ下。
麻琴とあさ美ちゃんとのんつぁんは番組の中で「ハワイヤ〜ン娘。」というコーナーをやっていた。里沙ちゃんは新垣塾。
…3人について覚えているのはこんなところだ。ネットでいろいろ調べていたらつい麻琴の事ばかり調べていた。
(ふーん。生で見ると2人ともやっぱりすごく可愛いなぁ)
麻琴も可愛いが2人も可愛い。やっぱり芸能人だ。
(個人的には里沙ちゃんが生で見たかったなぁ)
 
3人は仕事場からどこにも寄らないで向かってきたらしく、リビングに着くなり目を輝かせた。
今日のメニューは3人のリクエストのビーフシチュー。他にもサラダスパゲッティ、粉ふき芋などなど…全部3人のリクエストだ。
「おかわりもあるからたくさん食べてね」
『いただきまーす!』

11 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/22(水) 02:34

【秋の夜長】
 
私が腕によりをかけて作った大量の夕飯は信じられない速さでなくなっていた。
「ふぅー!おいしかったのれす!」
「おなかいっぱい」
「お姉ちゃん、昨日買ってきたゼリーあるよね?」
「!!」
3人とも一体ドコにさっきのごはんが入ったのだろうか。しかもまだゼリーを食べる気でいる。
麻琴の大食いっぷりはいつも見ていてほのぼのするが…3人揃うと恐怖さえ感じる。
 
今夜はリビングに3つ布団をしいて寝る事にさせた。
敷き布団はうすっぺらくて体が痛くなりそうだが3人にとっては一緒に寝れるだけでいいらしい。
私と麻琴がいつも寝ている部屋はリビングの隣。もちろん今日は私一人で寝ている。
となりのはしゃぎ声は夜中まで続いた。
…私はゴローキッズを見終えたところで寝ることにした。

12 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/22(水) 02:35

( つD`)<…眠たくなってきたのれす
 
∬∬´▽`)ノ<のんつぁん無理しなくていいよ〜
 
( つD`)<う…ん。2人ともおやすみなさいれす。
 
( ~D~)スピー
 
川o;・-・);´▽`)o○早
 
川o・-・)ノ<ねぇねぇまこっちゃん。まこっちゃんのお姉さんって今いくつ?
 
∬∬´▽`)<えーとね。今18歳だよ。来年の1月で19歳。
 
川o・-・)<ふーん
 
∬∬´▽`)<なんで?
 
川o・-・)<いや…なんとなく
 
∬∬´▽`)<ふーん

13 :ほんだし ◇21GHEvwtNw :2003/10/24(金) 15:52

      〆〃ハハ
      ∬∬ ゚▽゚)  期待sage!
     __ハ ゝ8ノヽ
    |\ | l  : l |\
    |  ┌────┐
    |  | . ┏━┓...|
    |  |.  ┃麻┃...|
    |  | . ┃琴┃...|
    |  | . ..┃像┃...|
    |\....| . ..┗━┛...|\
    \|二==========二|

14 :名無し娘。:2003/10/25(土) 16:25
放置?

15 :名無し娘。:2003/10/25(土) 16:53
んぁ

16 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/27(月) 14:26
>>13
前スレにもいた方?
とりあえずありがとうございMAX
>>14
なるべく週一は更新しますね;
>>15
( ´Д`)んぁ

17 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/27(月) 14:26

【渋谷】

私は麻琴の義姉であると共にまことの一ファンでもあった。
麻琴と一緒に暮らす前は麻琴の存在なんてほとんど知らなかった。
今日もハロプロショップに新発売の写真を買いに行く。
(この麻琴も可愛い…)
最近ではかなりのキモヲタだが最初はそうでもなかった。
 
「1回来て見て!」
一緒に暮らしだして間もない頃。
麻琴に無理矢理チケットを渡されて生まれて初めてコンサートに行った。…1人で。
席は前から3番ぐらいですごくいいところだった。振り向けばはるか後ろにも2階にも人がいる。
私の席の周りには両手に数え切れないほどサイリウムを持った人や特攻服にハチマキとかすごい人たちばかりで麻琴の顔のうちわしか持っていない自分はかなり浮いていた。
コンサートが始まって回りのテンションが今まで以上に上がる。
眩しいステージの上で15人が飛び回っていた。
やっと見つけた麻琴はこの世で見たことのないような極上の笑顔だった。
私が初めて麻琴の笑顔に見とれた時だった。

ハロプロショップを出て帰宅しようと山の手線に乗った時、見覚えのある後姿を見つけた。

18 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/27(月) 14:27

【買物】

(…あれはあさ美ちゃん?)
この間家の泊まりに来た、眼がくりくりした子。麻琴と同期でタンポポの子。
私の頭の中の知識としてはそれぐらいだった。
今日は麻琴は仕事に行っている。あさ美ちゃんがここにいると言う事は娘。本体の仕事じゃないのだろうか。
知っている人がいるとつい声をかけてしまう私。あさ美ちゃんも例外でなく気軽に声をかけてしまった。
「あさ美ちゃん?」
「…いえ、違います」
振り向きもせずに答えられた。芸能人ってやっぱりこんな感じなのかなぁ。
「私、私。麻琴の義姉です」
「え?」
軽く振り向いた目がいつも以上に大きく見開いている。
「あ、こんにちはー!」
覚えていてくれたらしく、花が咲くような笑顔で答えてくれた。
「今日はお買い物?ってか普通に歩いて平気なの?」
「結構大丈夫ですよ。電車とかも普通に乗れます。」
「へ〜」
確かに、麻琴と二人で電車で出かけるときも気付かれた事はない。
でも麻琴を一人で電車に乗せる勇気はない。
「そうだお姉さん!一緒に買い物行きませんか!?…まこっちゃんの誕生日何をあげたらいいか迷ってて…」
そうか。あさ美ちゃんは麻琴の誕生日プレゼントを買いに来てたんだ。
…ん?誕生日プレゼント?
私の頭を電気が走った。ヤバイ。すっかり忘れていた。麻琴の義姉として、マコヲタとして一生の不覚。
「あの〜。どうしたんですか?」
固まっている私の顔をあさ美ちゃんがまじまじと覗き込んでいた。

19 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/27(月) 14:30
申し訳。
【買い物】
2行目
×家の泊まりに来た
○家に泊まりに来た

20 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/29(水) 00:17

【買物2】

「お姉さんもプレゼントを買いに来たんですか?」
にこにこしながらあさ美ちゃんが聞いてくる。
「う…うん。そうなの。でも何にしようか私も迷ってて」
私はハロプロショップの袋を隠しながら言った。あさ美ちゃんの写真は買っていないが本人を目の前にしてるとなんだか恥ずかしい。
「じゃあ、二人でかぶらないように買いましょう!」
「そうだね〜」

あさ美ちゃんと小一時間ほど一緒に買い物をした。
あさ美ちゃんはとってもいい子で、妹にしたいようなタイプだった。
買い物が終わって、お互いにメールアドレスを交換して別れた。
(…可愛かったなぁ)
私はバスの2人がけの席の隣にプレゼント用に買った大きいクマのぬいるぐみをのせて家に帰った。
(…そういえばあさ美ちゃんは何を買ってたっけ?)

21 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/10/29(水) 00:17

【クマ】

「ただいまー!でございMAX!」
「おかえり」
相変わらずのハイテンションで麻琴は帰ってきた。
時間は午後7時。ちょうど夕食時。
「今日ご飯なに―?…うひぉ!カレーだぁ!いいにおーい!」
キッチンを除いて部活から帰ってきた中学生(小学生?)のような声を出す麻琴。この時だけ母親のような気分になる。
「もう出来るから座ってていいよ」
「はーい」

「おおおおお!」
リビングから奇声が聞こえた。
私は思わず苦笑いをする。麻琴のいつもの席には今日買ってきたクマのぬいぐるみを置いておいたのだ。
「お義姉ちゃーん!ありがとー!大好き!!!」
キッチンまでまた走ってきて麻琴がジャンプして飛びついてきた。
ここまで喜んでくれると、こっちも心の底から嬉しくなる。
「麻琴、誕生日おめでとう。」
…これからも楽しくやろうね。

22 :名無し娘。:2003/10/29(水) 02:25
マコ姉はヲタ素養があるのかな?w
こんな姉とこんこんのような妹が欲しかったな

23 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/02(日) 04:03
>22
マコ義姉はマコヲタですw
毎日が幸せでしょうがないんです
自分は吉澤のような幼なじみが(ry

24 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/02(日) 04:03

【携帯】

「お姉ちゃん!それハニーパイでしょ!」
「そうそう。この曲面白いよね〜」
私の携帯の着メロに麻琴は敏感に反応した。
浮気なハニーパイはあさ美ちゃんからのメール受信音だ。
あれからほとんど毎日あさ美ちゃんからメールが来る。
『私、今家に着いたんですけどまこっちやんも着きましたか(・v・)?』
昨日来たメールは
『今日のまこっちゃんすごいハイテンションだったんですよ!なにかあったんですか?(^‐^)』
この間の麻琴の誕生日の日は
『まこっちゃんにあげたプレゼントすごい喜んでくれました(^○^)嬉しい〜♪』
必ず麻琴の名前が出てくるのはなんなんだろうか。

私は麻琴の義姉だから?
私の気持ちを知って?
麻琴のことが気になるから?

後の二つでない事を祈って返信を打つ。
「お姉ちゃーん!」
「う"ぐっ」
うつ伏せでメールを打っていると麻琴が上から乗ってきた。

25 :名無し娘。:2003/11/11(火) 16:02
|・-・)・・・
|⊂

26 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/12(水) 23:46

【サンタ】

街はもうクリスマスムード。
去年は友達とパーティをしたんだっけ。皆今ごろ何してるんだろう。
久々に高校の友達に連絡しようと携帯を手にとった。
するとメールが来ていた。あさ美ちゃんからだ。
最近の彼女のメールには麻琴の文字はない。
あさ美ちゃんの独り言が毎日報告される、そんな感じ。
 
クリスマス。麻琴は仕事かな?
私も今年はバイト先でサンタの格好をさせられそうだけど。
クリスマスプランをいろいろ考えていたがやっぱりやめた。
ケーキの作り方を勉強して作ってあげた方が喜ぶかな?
 
チャンチャンチャララ〜♪
あさ美ちゃんから返信が来た。そろそろこの着メロも変えようかな。

27 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/12(水) 23:46

【風呂】

「ただいま〜!今日も寒いね〜;」
湯船に使っていると麻琴が顔を出してきた。
「ビックリしたぁ。おかえり。ご飯は食べた?」
「あ、まだ」
「テーブルの上に置いてあるから、あっためて食べてね」
「はーい」
お風呂のドアも閉めずに麻琴はリビングに走っていく。
あぁービックリした。私には出来ない。
別に麻琴は私の身体を見に来たというわけではないがいろいろ知られてしまったような気がする。
いろいろな妄想が膨らんでしまう。
「お義姉ちゃん言い忘れt」
「うわぁ!」
いろいろな妄想をしてるときにまた麻琴がドアをあける。
「なっなに?」
「あのねぇ、あさ美ちゃん連れてきちゃった。」
「え」
「こんばんはー」
ドアの向こうからあさ美ちゃんの声が聞こえる。
「ちょっと待って。すぐ出るからリビングで待ってて」

28 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/12(水) 23:49
久々に更新しようと思ったら

[さしみ]
( ^▽^)

なる方にランダムで当てられてビックリでした。

>>25
壁|▽`∬

29 :賞選考特別委員:2003/11/13(木) 23:06
[さしみ]
( ^▽^)<こんばんわ。以下の質問の答えをさしみスレッドに書いてください

       一. 小説を書き始めたのはいつですか?

       ニ. イチオシメンバーは?

       三. さしみ大好き?

[さしみ]
( ^▽^)ノシ<グッチャー♪

30 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/19(水) 03:23

【部屋着】

「お義姉ちゃん電話でなかったから」
「いきなり来ちゃってすみません」
二人の言葉がカブって、二人が黙る。そして見つめあい、笑う。
「あのねぇ〜、今日また愛ちゃんに宝塚のビデオ借りて〜」
「それで、一緒に見ようって事になったの?」
「そうそう」
「いきなり来ちゃってすみません」
「いや、別に大丈夫だよ。ゆっくりしていってね」
「ありがとうございます」
あさ美ちゃんが私をジッと見つめる。何を驚いてるんだろうと思うぐらい目が大きい。
あさ美ちゃんに軽く見とれていると麻琴が音を立てて立ち上がった。
「あ、ちょっと待ってぇ!あたし着替えてくるね!ついでにトイレ!」
「いってらっしゃい…」
奥の部屋に消えていく麻琴を何故か二人で声を合わせて見送っていた。
麻琴は何に着替えるんだろう?この間買ってた奴かな?着やすそうだし。部屋着としていい感じ。
あさ美ちゃんの存在を忘れて妄想にふけっているとあさ美ちゃんがまた話し掛けてきた。
あさ美ちゃんと私はリビングノテーブルに対面で座っているので見つめられると目をそらせない。
「あの、さっきはすみません」
「え?いや別に家にならいつ来てもいいよ」
「そうじゃなくて…その、お風呂」
あさ美ちゃんが顔を赤くしながら言うと私の顔も赤くなった気がする。
「あ、ごめん。見たくないもの見せちゃったね」
苦笑いで精一杯恥ずかしさを堪えるとあさ美ちゃんがますます顔を赤くさせた。
ひ、人の身体ってそんなに恥ずかしいものなのかなぁ
「あさ美ちゃんおまたせ!見よー!」
麻琴の声に振り向いた私達は二人して顔が真っ赤だった。

31 :名無し娘。:2003/11/26(水) 22:31
|
|       サッ
|ノハヽ
|o・-・) ok?
⊂ノ
|
|

32 :名無し娘。:2003/11/27(木) 22:57
|
|       
|ノハヽ
|o・-・)<コンコンの今夜は何でも答えますはじまりはじまり〜
⊂ノ
|
|

33 :名無し娘。:2003/11/27(木) 22:59
ここは駄目

34 :名無し娘。:2003/11/28(金) 00:18
とりあえずギリギリ落ちそうなところ探せって
あとちょっとで一ヶ月、みたいな

35 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/28(金) 01:46

【隣の部屋】
 
∬∬´▽`)ノ<さっきはお姉ちゃんと何話してたの?
 
川*o・-・)<え…いや別に…どうして?
 
∬∬´▽`)<いやぁ…なんか様子が変?だったしぃ
 
川*o・-・)<な…なんにも話してないよぉ!
 
∬∬#`▽´)つ<えーなになに!?気になる!!
 
川*o・-・)<なんでもないんだってばぁ!
 
 
私は2人をリビングにおいて部屋に戻った。
あさ美ちゃんの赤面しながら私を見つめる何とも言えない表情が頭から離れない。
しかも赤面の理由が自分なのでますます変な気分。
それにしても麻琴は変な誤解なんてしてないだろうか。
 
<よぉし!次のも見ようよ!
 
<まこっちゃん、なんか眠くなってきたよ〜
 
<えぇ〜これ見てからにしようよ〜
 
…ま、大丈夫かな。

36 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/28(金) 01:47

【寝巻】
 
麻琴達の声(正確には麻琴の声しか聞こえないが)をBGMにしながらテレビをつけるとゴロッキーズがやっていた。
(仲良いんだなー)
麻琴とあさ美ちゃんは大体何か話してたり横にいたり。
今もリビングで一緒に仲良くビデオを見ている…はずだった。
「ね〜ね〜お義姉ちゃん〜」
声の方向に振り返ると二人がドアから顔を出していた。
「ビデオ見終わったの?」
「うん。あのね〜。今日あさ美ちゃん泊めても良いかな〜?」
「あさ美ちゃんのお家がよければ別に良いけど…」
麻琴と一緒に寝れなくなる。
「よかったぁ」
「ありがとうございます!」
今日も麻琴と寝れない事が決定した。
 
「お義姉ちゃーん!見てみて―!」
深夜2時。ハイテンションの麻琴とあさ美ちゃんが私の部屋に走りこんできた。
「あさ美ちゃんこのパジャマ似合うよね!」
あさ美ちゃんが着ていたのは麻琴が同居を始めた時から着ていた白地に薄いピンクの水玉模様のパジャマ。
麻琴は最近買ったらしいプーさんの柄がプリントされている水色のパジャマを着ていた。
「似合いますか?」
「あ、う…うん」
眩しすぎる2人に眠気も吹き飛んだ。

37 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/11/28(金) 01:54
>>32
まだ生きてるんで勘弁してください

38 :名無し娘。:2003/11/28(金) 02:32
|
|       
|ノハヽ
|o・ー・)<こういう強硬手段をとれば更新されると思ったんですよ・・・
⊂ノ
|
|

39 :名無し娘。:2003/11/28(金) 08:22
なんつーか上手い言葉が出てこないけど、いいね
>>38
ヨクヤッタw

40 :名無し娘。:2003/11/28(金) 18:20
真意ですか

41 :名無し娘。:2003/11/28(金) 20:04
>>38
チネ

42 :名無し娘。:2003/11/29(土) 02:22
>>41
ドンマイ

43 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/03(水) 01:36

【毛布】

深夜3時。
寝巻姿の麻琴とあさ美ちゃんが私の部屋に乱入してから1時間。
二人はテレビショッピングを見ながら何故かずっとはしゃいでる。
そして何故か私はつき合わされている。
後ろから見ている私は眺めはいいのだが流石に眠くなってきた。
「・・・二人とも〜明日も仕事なんでしょ?っていうか私が仕事だから私はもう寝るね〜」
「あ、お義姉ちゃんそうなの!その事だよ!」
「あ〜!そうだったそうだった!」
「・・・」
気が遠くなってきた。
「あのね。この間あさ美ちゃんとのんつぁんが泊まりにきた時に使った布団ってどこにあるかわかる?」
「あ〜、あれは確かおとといクリーニングに・・・」
「えー?ないの!?」
「まこっちゃん、どうしよっか?」
「どっか使えそうな毛布とかあったかなぁ」
「あれ?お姉さん?」
その時、もう私の意識はなかった。

44 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/03(水) 01:36
 
∬∬;´▽`)<あー。お義姉ちゃん寝ちゃった。

川o・-・)<なんか疲れてそうだったもんね

∬∬;´▽`)<どうしよっか。どこで寝よう?

川o・-・)<まこっちゃんはいつもどこで寝てるの?

∬∬´▽`)つ<ここ。

川;・-・)<え?お姉さんまこっちゃんのベッドで寝ちゃってるの?

∬∬´▽`)<ううん。いつも一緒に寝てるの。

川;;・-・)<一緒に!?

∬∬´▽`)<うん。ってか3人で寝ちゃおーか?

川;*・-・)<えええっ!?

 
 
 
∬∬~▽~)すー
 
川;・-・)o○まこっちゃんはいつもお姉さんと一緒に…
 
川*・-・)o○でもお姉さんとこんなにくっついて寝れるなんて…

45 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/03(水) 01:39

>>38
ヤラレター
 
ってか>>44のこんこん思いっきり全角っすね;
本当は

川;*・-・)

です。

46 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/09(火) 02:08

【今朝】

「おじゃましました」
「いってきまーす!」
「いってらっしゃい…」
麻琴が元気良く飛び出していって後からあさ美ちゃんが会釈をしながら玄関を出て行った。
二人を見送って私は最近お気に入りのCDをかける。
誰がどこを歌っているのかは良く分からないがこの4番目の曲がすごく好きだ。
 
今朝。
いつものように麻琴を抱いて寝ているつもりだった。
だが目を開けるとあさ美ちゃんの唇があった。麻琴の代わりに思いっきりあさ美ちゃんを抱きしめて寝ていたらしい。
麻琴はベットの横で座って寝ていた。しかもパジャマが膝までめくれたいたあさ美ちゃんの足首を持ちながら。
どうしてあさ美ちゃんがベッドで寝てて麻琴がベットの横で寝ていたのかはよくわからないがとりあえず普通の1人用ベットでは3人では寝れないようだった。
(今日こそは麻琴と一緒に寝たいなぁ)
そう、今日を逃したらしばらく一緒に寝れなくなる。
明後日から麻琴はコンサートツアーのために家にいないのだ。

47 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/09(火) 02:09

【体温】

「ねぇ麻琴」
明後日からのツアーの用意をしている麻琴の後ろ姿に話し掛けた。
「なにー?」
「今回のってあさ美ちゃんとは別行動なんだよね?」
「うんそうだよー」
「そういう時って、どうしてるの?」
「え?何が?」
「あ、いや、連絡とかとってるの?」
「うん。コンサートがあった日とかはメールしてるよ」
「へぇ〜」
「何へぇ?」
「2へぇ」
「少ないよぉ〜」
 
2日ぶりに麻琴と一緒に寝れる。麻琴と一緒だと暖かさも全然違う。
麻琴が腕の中でなにかソワソワしだした。トイレかな?と思い腕をどけてあげる。
でもトイレではなかったようだ。
「ねぇねぇお義姉ちゃん」
「ん?」
「あのさぁ、あさ美ちゃんとメールしてるって本当?」
なにかすごく不安そうな顔で麻琴が尋ねてきた。
「あぁ、うん。そうだよ」
「なんで秘密にしてたのぉー」
「いや、別に報告する事でもないかなぁって。…なになにヤキモチ?」
「ち、違うよぉ。んんー。その、なんていうか、どんな話してるの?」
「最近はしてないけど、前はよく麻琴の話とか」
「えぇーなにそれぇ」
表情がパッと明るくなって、いつものでれっとした顔に戻る。
「毎日コンサートが終わる時ぐらいにメールしてあげるから寂しがっちゃだめだよ」
私は冗談交じりに言った。本当にそうするつもりだが。
「…うん。頑張る。」

48 :名無し娘。:2003/12/11(木) 02:06
・゚・(ノД`)・゚・

49 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/16(火) 02:08

【砂丘】

「これがぁ京都の生八橋で、でねぇこれが奈良の鹿せんべい!」
麻琴が楽しそうにお土産を披露してくれる。種類はお菓子など食べ物が多い。
「でも鹿せんべいは人は食べられないんだよ。」
「えーーっ!?うそぉ!だって田中ちゃんがおいしいよって…」
「…麻琴」
私があきれて溜息をついたときに玄関のチャイムが鳴った。
 
「おっ!あさ美ちゃんだ!あーい今出ますよぉ〜」
麻琴はやツアーから帰ってきたばかりだというのに早速あさ美ちゃんを家に呼んでいた。
今日は久しぶりに麻琴と一緒に寝れるはずなのに。
まさか今日も泊まるなんて事にならないでしょうね。
「お邪魔しま〜す」
大きい紙袋を持ってあさ美ちゃんが笑顔であがってきた。
「いらっしゃい」
あさ美ちゃんは麻琴とは別行動でツアーをまわっていた。そのお土産を持ってきたらしい。
「あさ美ちゃんはなに買ってきたのぉ?」
「えーっとね、飛騨高山ラ−メン とね、飛騨ごまだれ餅とね…」
…ま、確かに食べ物なら邪魔にならないしね…
「見てこれー!砂丘らっきょ!」
「えー!?何コレ?砂?砂?砂入ってるの?」

50 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/16(火) 02:08

【湯気】

(あさ美ちゃん早く帰ってよかったなぁ)
ベッドで麻琴のシャワーを待っている間今日の事を思い出していた。
それにしてもあさ美ちゃんが買ってきた砂丘らっきょは美味しかった。
「ふあーっ!気持ちよかった!」
久々に見る麻琴のお風呂上がり。色白の頬がほんのりピンク色になって、体中から湯気が上がっていそうな雰囲気だ。
「髪乾かしてあげようか?」
「おっ願いしま〜す!」
色の割にはサラサラな髪の毛を丁寧にブローする。写真で見た昔の黒髪もいいが今もいい。
「はい。おしまい。」
「ありがとぉー!」
ガッ!と麻琴が抱きついてきた。はぁ〜暖かい。
ゴロッキーズやハロモニで見ると麻琴はかなり人に抱きついたりじゃれたりしているので私も何となく慣れている。

「話、聞かせてよ。ツアーの。」
「うん!もうサイコーだったよ!」
コンサートの話。お客さんの話。メンバーの話。打ち上げの話。
麻琴は色んな話をしてくれた。その後ろにはたくさんの苦労があるのだろうか。
いつか私にも話して欲しい。麻琴の悩み、苦労。全部知っていきたい。
「お義姉ちゃん、どうしたの?」
気がつくと私は麻琴をきつく抱きしめていた。

51 :名無し娘。:2003/12/16(火) 17:43
マコ・・・
・゚・(ノД`)・゚・

52 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/19(金) 12:12

【アロ】

…買ってしまった。
(いや、たまたまプッチベスト4を買いに行ったらCD屋なのに横においてあってつい興味がわいて…)
心の中で必死に麻琴に言い訳をした。
麻琴と同期で一つ年上。ミニモニ。などでも活躍している高橋愛ちゃん。
その子の写真集「アロハロ!高橋愛写真集」を買ってしまった。
家に帰ってプッチベスト4を聞きながら写真集を開いた。
(うわー水着ばっかり)
(細ーい)
麻琴もいつかこんな写真集を出すのだろうか。
愛ちゃんの写真集を見ていても麻琴の事ばかり考えていた。

麻琴の生写真や雑誌、グッズ等はいつも麻琴が開けない私のクローゼットの下のほうに閉まってある。
愛ちゃんの写真集もそこに入れておいてはずだった。
「あれー!これ愛ちゃんの!?」
なのに何故かリビングの机の上にあった。
「いや、その、たまたま、あの…」
「わー!見せて見せて!」
私がさっきの言い訳を思い出している間に麻琴は中身を見だした。
言っている事とは逆に少し不満そうに。
「あれ?本人に見せてもらったりしてないの?」
「うんー」
麻琴が曖昧に答えた。食い入るように写真を一枚一枚丁寧に見ていた。

53 :名無し娘。:2003/12/22(月) 13:14
∋oノハo∈
 ( 〜-◇-)=3 <…はぁ〜
 (  つ□⊂  

 ノハハヽ
. ( -.∀-)=3 <…はぁ〜
 (    )

54 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/30(火) 02:09

【忘年】

麻琴は今日も家にいない。
クリスマスも、イブも。最近ずーっと会ってない様な気さえする。
もう年の瀬。
大掃除もほとんど終えてあとニ日は寝て過ごせそうだ。

麻琴は今日も家にいない。
今日は仕事の後どんなメンバーかはよく知らないが遅いクリスマスパーティ兼忘年会をやるらしい。
26日に日付が変わった頃帰宅してきた麻琴がケーキを食べていた時の笑顔を思い出す。
それの100倍くらいの笑顔で楽しんでいるんだろうか。
チャララララ〜ラ〜ララ〜ララララ〜♪
最近変更したばかりの着メロが鳴る。麻琴からの着信だ。

¶<あ、お義姉ちゃん?あのねぇー・・・
 
テンションが高い周りの声とは違い麻琴の声は少しテンションが低かった。
「どうしたの?パーティしてるんじゃないの?」
私の声は周りにも聞こえているらしく少し話し声の雰囲気が変わった。
 

55 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2003/12/30(火) 02:10

【生電話】
 
¶<あ、あのさ〜
 
¶<私のいいところを3つ言ってくれる〜?
 
麻琴はテンションが低いまま言ってきた。
何を言ってるんだか。言い出したら止まらなくなりそうだ。
 
¶<早くぅ〜
 
周りからは「ないんじゃない?」とか何か楽しそうな声が聞こえる。
「麻琴のいいところね〜。まずは素直でまっすぐなところ?
 麻琴はいつでも一生懸命で人一倍頑張りやで…(中略)…とにかくそういうところを全部まとめたらそんな感じだねぇ。」
 
¶<お義姉ちゃん、は、恥ずかしいよぉ〜
 
周りからは「おおっ」とか「きゃー」とか聞こえる。
恥ずかしそうなのは麻琴だけで他の周りの人はとても楽しんでいるようだ。
(ていうか麻琴は何やってるんだ?)
「二つ目はねぇ〜。…何がいいかなぁ」
考えているだけで楽しくなってくる。顔もにやけてきた。
 
¶<も、もういいよぉ〜          …ブチッ
 
二つ目のいいところの考えがまとまった頃、麻琴は電話を切っていた。

56 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/01/03(土) 02:01
 
∬∬;*つ▽⊂)<もーお義姉ちゃんヤダー
 
@ノハ@
( ^д^)<お姉さんと仲いーんだねー
 
( ´D`)<料理もうまかったのれす
 
煤i0^〜^)<二人とも麻琴の家に行ったことあるの?
 
@ノハ@
( ‘д‘)<いや、うちはないけど
 
( ´D`)<あさ美ちゃんと行ったのれす
 
( ・e・)<私も行く予定だったんですけどね
 
川o*・-・)o○そういえばお土産食べてくれたのかな
 
煤i0^〜^)<マジかYO!オレも今度行く!
 
∬∬;*´▽`)<ええーっ
 
(0^〜^)つ<麻琴の姉さん見てみたいなぁ〜
 
川o・-・)ノ<まこっちゃん!私もまた行きたい!
 
∬∬;*´▽`)<じゃあお義姉ちゃんに今度言っとくよ
 
ヽ川*o・-・)0^〜^)ノ ヤター
 
∬∬;*´▽`)o○お義姉ちゃんがあんな風に見てくれてるなんて知らなかった…

57 :名無し娘。:2004/01/03(土) 22:05
( ´D`)( ‘д‘)<卒業やで

58 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/01/09(金) 16:56

【お泊り2】
 
麻琴がこの間言っていた様に今日2人が家に泊まりに来た。
1人はあさ美ちゃん。ピンクのワンピースを着て可愛いらしいカバンを持っていた。
もう1人は吉澤さん。背が高くて私は見下ろされている。服装は腕や足に炎のような模様がついている…ジャージ。
「はじめまして!今日はお世話になりまーす!」
「こんばんわ。お世話になります」
「お義姉ちゃん、今日はお布団あるよね?」
「大丈夫。ちゃんと干しといたよ。」
 
私は3人を置いて寝室でテレビを見ていた。
3人が家に着いたのは夜10時。夕飯もとっくに済ませているし、私がリビングにいる必要はない。
…それにしても最近麻琴が話をする吉澤さんとは本当に仲が良さそうだ。
麻琴の事を麻琴と呼び捨てにするし、ヒマさえあればちょっかいをだしたり…。
まぁメンバー同士仲がいいのはいい事だけど。
 
ふとドアの方に気配を感じた。
私が振り返ると同時にその気配が開いていたドアをノックした。
「あ、すみません…」
「いやいいよ。それよりどうしたの?」
「あの…お姉さんに聞きたいことがあって…」
あさ美ちゃんの大きい目がまっすぐ私を見つめる。あさ美ちゃんは寒そうなパジャマ姿だった。
「あ、入ってきていいよ。こっち座りなよ。」
「あ、ハイ…」

59 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/01/09(金) 16:57

【勘違】
 
「で、聞きたいことって何?」
「えっと…」
あさ美ちゃんは一度下を向いて決心したようにまた顔を上げた。
「お姉さんとまこっちゃんは一体どんな関係なんですか?」
「はぁ?」
あさ美ちゃんは顔を真っ赤にしながら不安そうな表情をしていた。
「ん…いや、どんなもな何もただの姉妹だけど…義理の。」
「ええっ!?義理!?」
「あ、違うや。一応遠いところで血は繋がってるけど本物の姉じゃないよ。全然似てないでしょ。」
「確かに…。って、あのそうじゃなくて、お姉さんはまこっちゃんの事、どう思ってるんですか?」
「どうって…うーん。まぁ好きだけど。」
私が言った途端、あさ美ちゃんの目がキラキラ輝きだした。
「やぁっぱり!そうなんですね!」
急に立ち上がったあさ美ちゃんの声はリビングの2人にも聞こえたらしく、2人はどたどたと走ってきた。
「あ!あさ美ちゃん!やぱりこっちにいたんだぁ。」
「紺野ー。コイツキモイんだよー。どーにかしてくんない?」
といいながら吉澤さんは麻琴の肩に腕をまわしている。
二人に目が言ってる時急にあさ美ちゃんが私の手を取ってきた。
「お姉さん!私は応援しますからね!」
「え?え?」
あさ美ちゃんはグイグイ私に顔を近づけてくる。
「何かあったら相談してください!あ、あと吉澤さんの手からは私が守りますから!」
「紺野ー。なにいってんだよ〜。」
「あさ美ちゃんお義姉ちゃんとラブラブだぁ〜」
あさ美ちゃんは大きな勘違いをしてしまったらしい。

60 :名無し娘。:2004/01/09(金) 19:27
yes

61 :名無し娘。:2004/01/10(土) 15:29
波乱の余寒?

62 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/01/17(土) 01:06

【翌日】
 
あの2人が泊まった次の日。
麻琴が早く帰ってきた。
「おかえり。今日は早かったね?」
「うん。」
今日は疲れたのか少し元気がないような顔をしている。
「どうしたの?疲れた?」
「あ、ううん。大丈夫。」
麻琴が私の方をチラッと見た時、彼女の携帯が鳴った。
すぐに電話をとったのでなんの着メロだかわからなかった。
「あ、もしもしー」
気のせいか麻琴の横顔は嬉しそうだ。電話の相手はもしかして昨日の…?
「えー今日はどうしたんですかー?」
相手の声が麻琴の携帯越しに聞こえる。はっきりとは聞こえないので誰だかはよくわからない。
『いやーなんかさー。―――紺野がさー。』
「え?あさ美ちゃんがですか?」
あさ美ちゃんの話題?と言う事はやっぱり吉澤さん?
私はテレビを見ているフリをしながら二人の会話に耳を傾けていた。
罪悪感があったがテレビそっちのけで熱心に聞いてしまった。
『でさー。なんか―――あるっていうか―――さ。』
「うん…うん。」
『――たらさ!――ないとか―――――』
「えー?どうしたんでしょうね?」
『今日も――。なんか――――見て――――』
「へぇ〜」
…内容がさっぱりわからない。
私はあきらめて部屋に戻りPCでもすることにした。
「お義姉ちゃん〜。あ、吉澤さんちょっと待っててください」
リビングを出て行こうとした私に麻琴が何か差し出す。
「はい。なんか届いてたよ。」
「あ!あああありがとう!」
それがなんだかわかった私は慌てて受け取った。

63 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/01/17(土) 01:07

【写真】
 
麻琴が渡してくれた封筒の中身はヤフーオークションの戦利品。
ハワイツアー限定の麻琴の生写真だ。
さすがにハワイまでは行けなかったが集められるグッズは出来る限り集めている。
 
<あははは!吉澤さんやだぁ!んふふふふ〜
 
…というか電話の相手はやっぱり吉澤さんだったのね。

64 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/03(火) 02:38
 
【風邪】
 
「あ…寝てる。」
私は持ってきた昼食をサイドテーブルに置いて麻琴の具合を診た。
麻琴の先輩が卒業して一週間と少し。あれから麻琴はずっと元気がない。
ある日食欲もなくなったと思ったら熱を出していた。
仕事もほとんど休んだ。39℃もあったら動けるはずがない。
前髪を分け、麻琴のおでこに手を当てた。
下がってはいない…かな?
 
ピンポーン
 
久々にうちのチャイムがなった。
この前、あさ美ちゃんがお土産を持ってきたとき以来かな?
「ハイ」
『あ、紺野です。まこっちゃんのお見舞いにきました〜』
『まこっちゃ〜ん』
『あははは』
なにやらいろいろ聞こえるが皆メンバーなんだろう。
「でも麻琴は今眠っていて…。時間があったらお茶でも出すけど、あがっていく?」
『いきまーす!』
今の声はのんつぁん?
「はーい。じゃ今あけるね。」

65 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/03(火) 02:38
 
【風邪】
 
「あ…寝てる。」
私は持ってきた昼食をサイドテーブルに置いて麻琴の具合を診た。
麻琴の先輩が卒業して一週間と少し。あれから麻琴はずっと元気がない。
ある日食欲もなくなったと思ったら熱を出していた。
仕事もほとんど休んだ。39℃もあったら動けるはずがない。
前髪を分け、麻琴のおでこに手を当てた。
下がってはいない…かな?
 
ピンポーン
 
久々にうちのチャイムがなった。
この前、あさ美ちゃんがお土産を持ってきたとき以来かな?
「ハイ」
『あ、紺野です。まこっちゃんのお見舞いにきました〜』
『まこっちゃ〜ん』
『あははは』
なにやらいろいろ聞こえるが皆メンバーなんだろう。
「でも麻琴は今眠っていて…。時間があったらお茶でも出すけど、あがっていく?」
『いきまーす!』
今の声はのんつぁん?
「はーい。じゃ今あけるね。」

66 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/03(火) 02:39
申し訳ないです;>>65の訂正です;

 
【半分】
 
私が想像していたよりもっともっとたくさんの人が玄関にいた。
改めてモーニング娘。は多いなぁ〜と思った。
でも来ているのは全メンバーの半分以下なんだけどね。
「まこっちゃんの具合、どうですか?」
私がお茶を置いた時にあさ美ちゃんがたずねてきた。
「やっぱあさ美ちゃんがうつしたんじゃないのー?」
笑いながら言ったのはのんつぁん。あの日のお泊り以来だね。
「ってか本当に流行ってるよねー。加護も気をつけなきゃ」
初めて会うけど本当にとっても可愛い加護さん。
「でもアレだね。やっぱりバカも風邪ひくんだね」
吉澤さんが笑い飛ばす。でもなんか一番心配してそうな感じがする。
他にも麻琴と同じおとめ組の新メンバーの子も来ていて、リビングをきょろきょろ見回している。
 
それにしても、こんなに多いと収拾がつかない。
6人は適当に出したお菓子を食べながらなにかいろいろ話し始めた。
皆が来てから10分ぐらい経つが麻琴は起きる気配もない。
「ちょっと私、様子見てくるね。」
そう言って麻琴の寝室に向かった。

67 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/07(土) 00:49

【模様】
 
「麻琴ー?皆来てるんだけどー…」
麻琴の部屋のドアを開ける。麻琴はまだ寝ていた。
「おーい」
麻琴の目の上あたりで手をヒラヒラさせた後、おでこに手を当てた。
なんだか大丈夫そうな暖かさになっていた。
「ん〜」
麻琴がぱちっと目を開けた。
「おはよ。皆来てるよ」
「えっ!?皆って皆!?」
「そうそう。あさ美ちゃんとか吉澤さんとか」
「えっ」
吉澤さん。と聞いた時に麻琴の目の色が変わった。
―ように見えた。
「とりあえず着替えよう。汗かいてるでしょ?」
「あ、うんー」
何着よう…とぶつぶついいながら麻琴はベッドから出た。
別に何を着てもいいと思うけれど何故かクローゼットを見ながら迷っている。
「あ、お義姉ちゃん!この間のジャージ洗っちゃったよね?」
ジャージ?あの変な模様の奴のこと?
「あぁ、洗っちゃったよ。今朝干したし」
「そっかぁ。」
そしてまた迷い始める。…私ならあのジャージを人前で穿きたくないなぁ。

68 :名無し娘。:2004/02/11(水) 09:40
毎回ついてるタイトルがいいねー

69 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/12(木) 01:06

【塩味】
 
「ん〜」
まだ悩んでいる麻琴の後姿を見て気付いた。
「麻琴、汗かいてるでしょ。タオルもって来るね。」
「あ、ありがと〜」
「それまでに着替えるの決めておきなよ〜;皆待ってるんだから。」
「はぁ〜い」
 
バスルームでタオルをあさる。
粗品かなにかでもらったタオル。これでいっか。
寝室に向かう途中リビングの6人に声をかける事にした。
「今麻琴起きたから。着替えたらこっちに戻るって。」
「おぉー」
「はーい」
「あ、まこっちゃんのお姉さん〜」
「?」
のんつぁんはちょっと遠慮しがちに言った。
「あのぉ、お菓子まだありますかぁ?」
見てみるとお菓子を入れておいた大皿は空っぽだった。
苦笑しながら私はお菓子が入っている棚を見る。
小学生ぐらいの子を相手にしてるような気がしてきた。でも可愛いなぁ。
「ポテトチップスでいい?」
「「「「「いーでーす!」」」」」
私が聞くとのんつぁんと他4人も賛成した。

70 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/12(木) 01:07

【ドアの向こう】
 
プテトチップスを補充して寝室に戻ると何故か中から話し声が聞こえた。
そういえばさっきリビングに一人足らなかったような…。
6人が5人になっていた事に気付かない。私にはリーダーとか無理そうだなぁなんて考えてみる。
さっきリビングにいたのはのんつぁんとあさ美ちゃんと…
 
<ありがとうございます…
 
誰だか推測していると麻琴の声が聞こえた。
敬語?ってことは…
 
<いいよ。まぁ、大変だろうけど頑張ろうよ。
 
<はい…
 
吉澤さんかぁ。二人の会話を盗み聞きしているのは2回目。
でも話は終わったらしいのでタオルを渡しに寝室のドアを開ける。
そこには吉澤さんの腕にすっぽり抱かれた麻琴と
麻琴の頭を優しくなでる吉澤さんがいた。

71 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/12(木) 01:08
>>68
ありがとうございます。
でも昔よりはタイトルのつけかたが安直になってます;

72 :名無し娘。:2004/02/13(金) 22:50
川o・-・)…アスカサンマダー?

73 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/14(土) 00:55

【真後】
 
自分がタオルを落とした音で私は気がついた。
それまではただぼーっと2人の世界を見つめていた。
タオルが落ちる音で2人も私に気付く。
「あ、お姉さーん。勝手に入っちゃってすいませーん」
麻琴から離れて吉澤さんがこっちを向く。
麻琴は一瞬下を向いてからぎこちない笑顔でこっちを向いた。
「いや、別にいいですよ。ほら麻琴、タオル。」
「あ、ありがとう」
「じゃ、私はリビングに行ってるから。」
「あ、吉澤も行きますー」
 
リビングに行く途中。と言ってもほんの数秒ほど。
何度吉澤さんに話し掛けようとしたか分からない。
知りたい。
麻琴が何か悩みにぶつかっているのか。
吉澤さんにしか言えないことなのか。
吉澤さんでないとダメなのか。
私はそんな事を考えていたせいで吉澤さんが話し掛けてきていた事に全く気付かなかった。

74 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/14(土) 00:55

【解熱】
 
その後、麻琴も揃って7人はリビングで談笑し始めた。
私は8人分の紅茶を入れると自分の分だけ持って寝室に戻った。
急いで部屋を出た訳でもないのにミルクを忘れていた。
 
紅茶を飲みながらなんとなく6人のことを思い出していた。
のんつぁんは相変わらず食欲旺盛で。
加護さんはテレビで見るより背が高かい気がした。
あさ美ちゃんは今日も可愛らしい服装で。
シゲさんという子と田中ちゃんという子は思っていたよりいい子だった。
そして吉澤さん。
さっき見た彼女はこの間来た時とは違う印象。
テレビでも見ないような優しい表情。
そして麻琴が頼り切っている人。
麻琴の仕事の事や人間関係になるべく口は出したくはない。
でも、何か気に食わない。私は麻琴にとって…何?
 
「お義姉ちゃーん!皆帰るって!」
6人を玄関まで見送ってまたいつもの夜が訪れた。

75 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/14(土) 00:55
 
从´ ヮ`)<小川さん元気そうで良かったですね
 
从*・ 。.・)<…そうだね(そんなに…思ってないくせに…)
 
( ´D`)σ<あのポテトチップスはそこのコンビニ限定のやつれすね
 
@ノハ@
( ‘д‘)<紅茶も美味しかったなぁ。あれお姉さんのお店のオリジナルのなんやろ?
 
( ´D`)<じゃああいぼん今度一緒に行きましょーよ
 
 @ノハ@
〜( ‘д‘)´D`)*・ 。.・)´ ヮ`)
 
 
(0^〜^)<…ナァ紺野ぉ。オレ麻琴の姉さんに嫌われてんのかなぁ
 
柏o・-・)<えっ!イキナリどうしたんですか?
 
(0^〜^)<さっき麻琴の部屋から戻ってくる時無視されたしさぁ
 
川o・-・)o○やっぱり…お義姉さんヤキモチ焼いてるのかなぁ
 
(0^〜^)ー3
 
川o・-・)o○ここは私がどうにかしないと

76 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/14(土) 00:57
>>72
川o・-・)o○誰のことだろう…

77 :名無し娘。:2004/02/14(土) 06:44
ほんだしいい感じだよほんだし

78 :名無し娘。:2004/02/14(土) 18:40
川o・-・)…フクダアスカサンマダー?

79 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/16(月) 01:02

【長崎】
 
ここ数年バレンタインに興味がない。
好きな人がいるわけでもなく、チョコをあげ合う寂しい友達もいない。
私が興味あるのは、翌日に安くなった手作りチョコグッズだ。
(…主婦化してきたなぁ)
主婦化してきた私が買うのはバレンタインが終わってしばらく出番がなさそうなココアやトッピングのスプレーチョコ。
クリスマスには結局作れなかった。
だから、材料が少し安い今作る事にした。
麻琴は明日コンサートツアーの途中に一旦帰ってくる。
明日は一日休みらしいので、おやつにだしてあげたら喜ぶだろうなぁ。
 
その夜。
チャ〜ラララララ〜ララ〜ララ〜♪
珍しい着信音が鳴った。…というか着メロを変更してから始めてメールが来たのかな?

80 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/16(月) 01:03
 
【山の手】
 
メールはあさ美ちゃんだった。
明日、かぁ。
明日は麻琴が帰ってくるし、ケーキも作ったし、仕事も休みだ。
麻琴とゆっくりしたい一日。
断ろうと思ったが短い文章から何かとても大事な用だという事が伝わってきた。
 
『話があるんです。明日会えませんか?』
 
「『夜ならいいですよ(^-^)o』っと…」
 
『じゃあ明日、7時に品川駅で待っています。』
 
7時っていうと…夕飯は食べない方がいいのかなぁ…?
麻琴も連れて行きたいけど、お留守番しててもらおう。
チャ〜ラララ〜ララ♪
次は麻琴からだった。返信で明日の夜のことも伝えておこう。
 
『明日夜から吉澤さん家に泊まります!(>u<)』
 
…じゃあチョコケーキを少し持っていかせよう。
………。
 
『わかったよ(^-^)o』

81 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/16(月) 01:06
>>77
ありがとうございます。
行き当たりばったりな小説ですが;

>>78
川o・-・)o○私の知らない人ですね
 
壁|0゜-゜)

82 :名無し娘。:2004/02/16(月) 17:38
川o・-・)…アヤサンマダー?

83 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/19(木) 01:41
 
【品川】
 
―18:00
麻琴が吉澤さんの家にケーキを持って泊まりに行く。
夜寝る前にメールしてもいいかと聞くと
「返せるかわからないけどいいよー」
と屈託なく返事をした。
 
―18:56
品川駅に到着した。
着いたら電話します。と言われたので改札を出たところで彼女からの電話を待っていた。
 
―19:03
携帯が一瞬バイブった。
あれ?と思い携帯を見るとあさ美ちゃんからの着信だった。
「お義姉さん」
顔を上げると帽子を目深にかぶったあさ美ちゃんがにっこり笑って立っていた。
「送れちゃってゴメンなさい」
「いや、待ったうちに入らないよ」
 
―19:18
あさ美ちゃんに案内されて着いたお店は雰囲気のいいイタリアンレストラン。
「ここにはよく来るの?」
「はい。結構前にまこっちゃんとも来た事あるんですよ」
そう言いながらあさ美ちゃんは上品にラビオリを口にはこぶ。
美味しそう…。私もそれにすればよかったなぁ。
でも、セットで頼んだコーヒーはうちの方が美味しいな。
「そのスパゲティも美味しいですよね。ここのクリームソースが大好きなんです。」
 
―19:40
「「ごちそうさまでした」」
「…あのさぁ」
「はい?」
「話って…何?」
「私の家で、聞いてもらえませんか?」
壁にかかっているランプに照らされたあさ美ちゃんの表情が印象的だった。

84 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/19(木) 01:42
 
【変顔】
 
さっきのレストランからあさ美ちゃんの家まで少し歩いた。
「ここです」
と紹介されたマンションはかなり豪華だった。
見上げてぽーっとしている私にあさ美ちゃんは付け足した。
「あ、でも部屋は一つ一つ小さいんですよ。一人暮らしだし」
「えっ!一人暮らしなの?」
麻琴と同い年の子が一人暮らし…私の歳でも麻琴が仕事で家にいない日は寂しいと思うのに…。
エレベーターのドアが開いてあさ美ちゃんはさっと乗り込む。そして[8]のボタンを押し、左の隅に素早く移動する。
私は遅れて右側の真ん中辺りに乗り込む。
毎晩仕事から帰ってきていつもどんな気持ちでこのエレベーターに乗るんだろうか。
エレベーターの中で何気なく携帯を見ると添付ファイルつきのメールが届いていた。
 
「適当に座ってください」
あさ美ちゃんはコートを脱ぐなり加湿器のスイッチをつけた。
やっぱりのどの事とかに気を使ってるんだ。うちの寝室にも一台置こうかなぁ。
あ、そういえばさっきのメール、誰からだろう…。
メールは麻琴からだった。
 
『明日は早く帰るね!』
 
画像は麻琴と吉澤さんの変顔ツーショット。
なにやってるんだか。この間の雰囲気とは全然違ってなんだか微笑ましかった。
「まこっちゃんからですか」
急に話し掛けられてビックリした。あさ美ちゃんはトレーの上にマグカップを2つ乗せていた。
2つからは湯気が立っていて、香りからしてココアのようだ。
「一度お義姉さんのお店にも行って見たいです。ココアもあるんですか?」
「うんあるよ。でも紅茶もオススメだよ。」

85 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/19(木) 01:44
>>82
川o・-・)<彩さんといえ非モーヲタの友人が何故か熱狂的なファンなんですよ。
      全く訳のわからない人がいるもんです。

86 :名無し娘。:2004/02/19(木) 23:23
川o・-・)…オッパイマダー?

87 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/02/25(水) 00:26
 
【帰途】
 
「……。」
 
まだ、さっきのあさ美ちゃんの言葉が頭の中をぐるぐるしている。
意味がわからないし、それにどうしたらいいのかわからない。
脅迫めいたあさ美ちゃんの瞳が私を見ている。
 
―吉澤さんには気をつけたほうがいいですよ。
 まこっちゃん、立ち直れなくなっちゃうかもしれません。
 
他愛も無い話がふっと止まっていきなりあさ美ちゃんが切り出した。
吉澤さんのあの仲良しぶりは演技で、いきなり裏切って相手を傷つけて落としていく。
それが彼女のお得意の手らしい。
あさ美ちゃんが言うには吉澤さんはオーディションの頃からそんな事をやっているらしい。
今麻琴と仲良しでいるのもそれが目的で…
 
―もちろんまこっちゃんは私のライバルです。
 でもそんなの黙って見てられないんです。
 そこで、お義姉さんに協力してもらいたいんです。
 
「吉澤さんとまこっちゃんを離すには…」
私は夜空を見上げながらあさ美ちゃんの言葉を繰り返した。
「…まこっちゃんとラブラブになってください…」
繰り返して溜息が出る。

88 :名無し娘。:2004/03/11(木) 21:00
川o`-´)

89 :名無し娘。:2004/03/23(火) 01:09
も〜直1ヶ月

90 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/03(土) 23:33
 
【紺野邸】
 
「あ、あさ美ちゃん!?何言ってるの?」
信じられない発言に声が裏返る。
「吉澤さんは背も高くて男性っぽいじゃないですか。だから女の子にももててるんです。」
「はぁ…」
「オーディションの時に使った手もそういうものらしいですよ。相手をラブラブにはめた所で捨てたそうです。」
「はぁ…」
信じられない話だがあさ美ちゃんの目は何故か説得力がある。
「そこで!吉澤さんとラブラブになっちゃう前にお義姉さんがまこっちゃんとラブラブになっちゃえばいいんです!まこっちゃんははめられなくて済むんです!」
「はぁ…」
「協力してもらえますか!?」
あさ美ちゃんは私の手を握り、膝立ちになって私を少し上の位置から見つめる。
なんか、前もこんなシチュエーションがあったような…
「前も言ったように私がまこっちゃんを守ってあげようと思ったんですけど、やっぱりいろいろ難しくて…お義姉さんの力も必要なんです!お願いします!」
大きい目がじっと私を見る。…そんな目をするのは反則だよ;
「わかった…けど、具体的に何をすればいいの?」
「いいんですかぁ!?ふわぁ〜!」
あさ美ちゃんは一気にテンションがあがったらしく、もう私の話なんて聞いていないようだった。
その後の話によるとその事についてあさ美ちゃんはいろいろ計画していてあとは私の協力を得るだけだったようでこれからいろいろメールで指示を送ってくるらしい。。。
なんだか探偵ゴッコみたいな感じがしてきた…。
あさ美ちゃんがこんなことを考えていると知ったら麻琴はどう思うのかなぁ。
変顔メールに返信を打ったけれど、なんだか送信ができなかった。

91 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/03(土) 23:36
PC修理のため一ヶ月強も更新ができなく申し訳ありませんでした;
また再開させていただきます。
4月から私も新生活に入っていろいろ忙しくなり更新頻度は前のように、とはいきませんが飽きずに読んでやってください。

川o・-・)ノ<よろ〜

92 :名無し娘。:2004/04/04(日) 20:42
頑張るのだ

93 :名無し娘。:2004/04/05(月) 08:42
ほんだしもほんだしのPCもがんがれ

94 :名無し娘。:2004/04/06(火) 01:18
ほんだしの中の汁出してる人もがんばれ

95 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/09(金) 00:56

【夕食】

「ただいまーぁ」
忙しかった。なんでも私が働いている喫茶店は改装するらしく、「メニュー全品半額祭り」なるベタベタな一時閉店セール(?)をやっていて今日が最終日。
なじみのお客さん、半額に吸い寄せられてきた主婦、子供連れ…。日曜日ということもあって休憩をまともにとった覚えがない。
「麻琴…?」
玄関の明かりをつけて、リビングを見ると誰もいなかった。最近麻琴は私以上に忙しかった。
寝室に戻って録画したハロモニをつける。今の髪色と少し違うから、2週間くらい前に撮ったのかな?
服を全部着替えて化粧を落としてベットに横になる。
テレビから聞こえる声。
麻琴は変わらず笑顔で頑張っている。あさ美ちゃんも、吉澤さんも。
この笑顔もビジネスの一部なんだな。なんて。
麻琴と暮らし始めたとき、麻琴のファンになり始めたときとは彼女たちの見方がかなり変わった。

 
チャ〜ラララララ〜ラ〜ラ〜♪
携帯の着メロにはねるほど驚く。メールではなく着信の音だった。
「ん〜〜」
手を伸ばしてベットのふもとに置いたカバンの中をかき回す。
ストラップをつかんで誰かも確認しないで電話に出た。
「はいぃ」
『あ、お義姉ちゃん?』
「麻琴?うん。私。」
思わぬ声にベットから起き上がった。
「どうしたの?遅くなるの?」
『ううん。なんかね、吉澤さんがこの間のお礼したいんだって。これからごはん一緒に食べようって。』
「え」

96 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/09(金) 00:57
 
【空気。】
 
(何言ってるの!?吉澤さんは何企んでるのかわからないんだよ!)
(私もいっしょにご飯!?私も一緒に信用させようとか!?)
怒りとは違うけど疑問のようなストレスのような、気持ち悪い感じでいっぱいになった。
そんな私の気も知らないで麻琴は話を進める。
『吉澤さんに代わるね〜』
「えっ」
…落ち着け自分。。。
『もしもーし。吉澤ですー』
「も、もしもし」
『なんかいきなりすいませーん。この間のケーキ美味しかったんでお礼したいんですよ〜』
「はぁ…」
こういうときはどうすればいいのだろうか。あさ美ちゃんからはまだなにも連絡がないし。
断って麻琴と吉澤さんをいっしょにしないようにすればいいのかな?
でもそんなに露骨にやってもなぁ…
それとも一緒に行って麻琴を守る?
そんな事出来なそうだし…
『あ、もちろん都合がよければなんですけど…都合悪かったですか?』
「いや、それは大丈夫ですけど…」
『けど?』
「えと…」
『……』
「……」
『……』
「あ、大丈夫!行きます行きます!どこで待ち合わせしますか?」
無言の空気に負けた。
『あ、マジっすか!よかったぁ。場所はですね…』
場所と時間を簡潔に教えてもらって通話は終わった。
待ち合わせの時間は1時間後。その間に落ち着いていける自信はなかった。

97 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/17(土) 22:22

【送信】
 
一回落とした化粧をまたバッチリして。
少しだけ余所行きの服を着て。
バクバクする心臓を抑え変に緊張しながら電車に乗った。
電車は少し遅れていて、私も待ち合わせの時間に遅れそうだった。
行って3人でどんな話をすればいいんだろう?
っていうか吉澤さんて何を考えてるんだろう?
とりあえずあさ美ちゃんに報告することにした。待ち合わせにつく前になにか返信があるといいなぁ…

『***送信しました***』

電車はのっそりと駅につく。なんとか時間には場所につけそうだ。
『西口の改札を出た、時計の下。』
それらしき場所に近づくと知っている声に話し掛けられた。
「お義姉ーちゃーん!ピッタリだね!」
「どもでーす!」
「あ…はぁ…はは。」
軽く左手を上げて笑顔を作ってみたけどきっとひきつっていたと思う。
今日の吉澤さんはジーパン姿にベージュのトレンチコート。
帽子を深くかぶっていてなんかちょっとかっこいい。
「いやぁーなんかもういきなりで本当すいません!」
満面の笑顔で吉澤さんが言う。麻琴もなにかすごいにこにこしている。
仕事帰りなのに、テンション高いなぁ。
「い…いえ。私もちょうど夜ごはんどうしようか考えてて」
「じゃあ、いきましょっか!」

98 :ほんだし ◆21GHEvwtNw :2004/04/17(土) 22:23

〜川o・-・)o○やっと今日も1日終わった…今日はお義姉さんにメールしなきゃ
 
¶<新着メール2件
 
川o・-・)¶o○愛ちゃんが1件…
 
柏o*・-・)¶o○お義姉さんから1件!!
 
川o・-・)¶<・・・
 
柏o・д・)¶<…ってええぇぇぇえ!
 
(・-・o;川三川;o・-・)<ど、どどどうしよう!!
 
川;o・-・)o○メールしても間に合わないし…!
 
川;o・-・)o○お義姉さん…

99 :名無し娘。:2004/04/18(日) 08:57
まってたよーーーーーーー

100 :名無し娘。:2004/04/18(日) 11:28
ノ<フキダシハコッチノホウガイイヨー 『.。oO()』

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