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俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜3
- 423 :『優しい嘘』:2007/05/05(土) 23:53
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「せんぱいにかばってもらって、ケガまでさせて……」
うめくように吐き出された想い。
激しい自責に堪えきれなくなった瞳から涙がこぼれ落ちた。
「ケガさせた……れなが、せんぱいに会うの怖くって」
「それであんなところで?」
頷いた拍子に、膝の上で強く握られた手に雫がはねた。
まったく、見かけによらずヘンなところで生真面目なのは変わらないんだ。
「もう今度こそ愛想尽かされるって……」
「バカ」
自由のきく左手で、ぎこちなくれいなの頭を引き寄せた。
まだ乾ききらない髪をくしゃくしゃにしながら、からかうように「愛想で付き合ってるんじゃないぞ」と笑う。
「れなんこと……キライにならんと?」
見上げてくる目の真剣さが、掠れそうな声の弱さが、どれほどの気持ちでいたのかを知らしめていた。
「んなワケないっしょ。今までも、これからも、キライになんかなんないよ」
ポンと頭をたたいてそう口にしながら考えていた。
僕はいつか……そう遠くないうちに、自分の気持ちと向き合わなければならない時がくるのかもしれないと。
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