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仮面ライダー紺野

2 :車山:2003/10/05(日) 23:13
娘。達による会場内の小川の捜索が始められた。すでに観客は全員会場を後にしており、発見は時間の問題と思われた。しかし、会場内のありとあらゆる個所をくまなく探したが小川の姿は依然見つからない。
「まこっちゃぁ〜ん!」
「どこなのぉ〜!」
冷たいコンクリートの壁に必死の呼びかけが響く。紺野はステージ裏の機材倉庫にいた。暗闇の中をわずかな光を頼りに奥へ奥へと進んでいく。
(こ、怖いよぉ・・・まこっちゃん、早く出てきて〜!)
(グイッ)
「きゃああああああああああああ!!!」
(バターン!!)
電気コードに足を取られて転倒したのだ。紺野の周りに埃が高く立ち上がった。
「つつ・・・」
紺野は急いで立ち上がろうと壁に手をついた。するとその時、
(ガチャッ)
「・・・へ?」
(ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・)
何かのスイッチが入るような音と共に、紺野の目の前の床がスライドした。
「え?何これ!どうなってんの・・・!?」
(ズズゥ・・・ン)
何と、そこには地下階段が現れていた。偶然、壁にあった作動装置に手を触れたのだろう。下方から光が漏れ出している。どうやらこの先には地下室のようなものがあるらしい。
「もしかしたら、まこっちゃんはここに・・・!」
突然の事態にしばらく呆気に取られていた紺野だが、気を取り直すと階段を一歩一歩下っていった。
急な階段だったが、何とか無事に下り降りると、光が大きく広がった。
「こ・・・これは一体!?」
紺野は目の前の光景に唖然とした。
そこにあったものは、巨大なコンピュータの群れだった。体育館ほどの広さの部屋に隙間無く、ぎっしりと詰め込まれている。しかも、どれもが今までに目にした事の無いような高度な技術で築き上げられているのだ。紺野の理解をはるかに超えたものがそこにあった。
誰もいないのを見計らうと、恐る恐ると中へ足を踏み入れてみた。
「何かの研究所・・・?」
紺野はふとコンピュータのモニターに目をやった。
「<Project MASKED RIDER>・・・?」
そこには一枚の設計図がはっきりと映し出されていた。
「こ、これは・・・!?」
紺野は言葉を失った。
描かれていたのは、奇妙なマスクと特殊スーツを身にまとったバッタ型の改造人間だった。
ベースとなる人体に、人工筋肉・人工臓器・人工骨格を始めとするメカニズムが複雑に組み込まれている。それも、明らかに戦闘用のものだと分かった。
紺野は恐怖に震えた。冷や汗が止まらない。
(見てはいけないものを、見てしまった・・・)
「な、何なの、これ・・・どういう・・・グッ・・・!!・・・!!・・・・・・」
不意をつかれ、何者かに薬を嗅がされたらしい。後をつけられていたのだろうか。
(・・・ドサリ)
間もなく紺野は意識を完全に失ってしまった。

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