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俺と娘。の夢物語〜in 狩狩〜

755 :名無し娘。:2004/09/04(土) 03:28

スタッフさんの差し入れで、楽屋に夏みかんが置いてあった。

「夏みかんって最近食べてないよね〜」
矢口さんは一つ手にすると、軽くお手玉のようにポーンポーンと遊んでいる。
「カオリも久しぶりだなぁ〜」飯田さんもちょっと笑顔になって取って行く。

僕も一つ手に取り、ガシガシと皮を剥いていると、
うらやましそうに亀井さんがこっちを見ていた。

「夏みかん、食べないの?」僕がそういうと、
亀井さんは少しうつむき加減に、「食べたいんですけど・・・」と歯切れが悪い。
遠慮しているのかと思い、新しい夏みかんを一つ、亀井さんに手渡す。

「ヤグチィ〜、カオリの剥いてよ〜、自慢の爪が〜」と甘えた声でおねだりしている。
「カオリ?かわいくないよ!」と矢口さんが振り向きもせずに言う。
そんなやり取りを、僕は剥き終えた夏みかんを食べながら、いつものように微笑んで見ていた。

すると、服の裾をチョンチョンと、引かれる感触。
「センパイ?・・・」
亀井さんに呼びかけられ、僕が振り向くと、
「・・・剥いてもらって・・・いいですか?・・・」
うっすら頬を赤く染め、遠慮がちに夏みかんを両手で差し出していた。
僕は、それを受け取り、剥いてある自分のを半分にし手渡す。
ちょっとビックリして、耳まで赤くし、うれしそうに亀井さんが受け取り食べ始める。

僕のあげた夏みかんを、一つ一つ大事そうに食べている亀井さんを見ていると、
僕の夏みかんは、さっき食べていたのより、なぜか甘くなっているように感じられた。

756 :名無し娘。:2004/09/04(土) 06:57

僕が楽屋へ入っていくと、矢口さんと石川さんが何やら騒いでいる。

「やっぱり私のようになりたかったのね、まりっぺは。」
「違うって言ってるだろ、これは昔に撮ったウケ狙いだから!」
余裕の表情の石川さんに、必死で抵抗している矢口さん。

いつもとは立場が逆の言い合いに、僕は「どうしたの?」と聞いてみる。

すると石川さんは、待ってましたかの勢いで、僕に矢口さんの携帯画面を向ける。
「見てやって。まりっぺの携帯!」
「コラ、見せるな!・・・お前も見るな!!」
矢口さんは、バタバタと両手で石川さんの持っている自分の携帯画面を覆い隠そうとする。

「拝見しま〜す。」と言って、僕は石川さんから携帯を受け取り、携帯画面を見る。
そこには、いまどきガングロメイクをして、得意のギャルポーズをしている矢口さんの姿。
僕は、笑いそうになるのを必死でこらえて、あえて真顔でからかうように聞いてみる。

「矢口さんのマイブームですか?」
「さっきから違うって言ってるだろ、バカ!もう!!」
泣きそうな顔で、矢口さんは言う。

「でも、かわいいですよね。結構、僕好きですよ。ほんと。」
僕の言葉に、矢口さんは驚いたような顔をして、
「マジで?ほんとに?」と、うれしそうに何回も僕に聞いてくる。

「な〜んだ、つまんな〜い。」
興味がなくなった石川さんは、そう言うと席を立ち、楽屋から出て行ってしまった。

矢口さんは僕から取り戻した自分の携帯をマジマジ見ながら、ひとり言のようにつぶやいている。
「やっぱり、おいら、カワイイからなぁ。ガングロメイクはギャルのカワイさが・・・。」
僕は、顔が引きつらないよう笑顔をつくりながら、調子を合わせて
「・・・そっ、そうですよねぇ・・・」と、言って顔を上げ、楽屋内を見渡す。

ほとんどのメンバーは、それぞれ自分の事をやっている中、少し離れた所で、
このやり取りをじっと見つめて、うなずいている道重ちゃんを見つけた。
(道重ちゃん、なんか怖いよ・・・。)


次の日のオフ、僕は買い物に出かけ、とある衝撃的な光景を目撃してしまった。
道重ちゃんが、化粧品売り場の女性店員に、激しく訴えかけている姿を・・・。

「・・・だから、もっと黒いファンデーションはないんですか?・・・
          ガングロメイクはギャルのカワイさが引き立つんです!!」

(・・・道重ちゃん、違うよ...。)

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