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れいな VS ピスタチオ
- 1 :名無し娘。:2006/09/28(木) 11:13
- 勝つのはどっち?
- 2 :名無し娘。:2006/09/28(木) 20:22
- みなさんはピスタチオをご存知だろうか?
ピスタチオとは主にイランで生産されているナッツの一種である。
それがどういう訳かれいなと戦う事になった。
最初は絵里を賭けてガキさんと戦うはずだった。
時間無制限、顔面攻撃禁止、泣いたら5分休憩の本格バトルだ。
さて、みなさんは絵里をご存知だろうか?
絵里とはれいなが親友だと主張している女の子である。
ついでにガキさんについても説明しよう。
れいなの数少ない親友である絵里をれいなから奪い去った小悪党で
れいなの先輩にあたる存在である。
れいなはガキさんに決闘を申し込むつもりだった。
だがさすがはれいな。いきなり準備もせずに対決するような愚は犯さない。
ガキさんとの対決の前にピスタチオと対決する事にしたのだ。
実はガキさんというのは通称で本名は新垣という。
そして知って居る人は知っているのだが、ガキさんにはもうひとつ通称がある。
それはお豆という名前だ。
ガキさんと親しい人間は親しみを込めてお豆と呼んでいるのだ。
もちろん、れいなはガキさんをお豆と呼べるような親しい間柄ではないし
さらに言えばどういう訳か、誰もがれいなをれいなと呼び捨てにしているのだった。
絵里の事はきっかけに過ぎない。
れいなはガキさんとさん付けされているガキさんが羨ましかったのだ。
で、なぜピスタチオなのか
- 3 :名無し娘。:2006/09/28(木) 20:31
- ピスタチオはナッツであり、お豆は豆なのだ。
仮想敵にならないじゃないか?れいなは馬鹿なのか?
いや違うれいなはそこまで馬鹿じゃない。
ナッツと戦う事にしたのには深い理由がある。
ガキさんの先輩になっちという人物が居る。
賢明な読者はもうお分かりだろう。
ガキさんの先輩のなっちの仮想敵を倒せるなら
ガキさんなど赤子の手をひねるようなものだ。
れいなはそこでスーパーに行ってピスタチオを買ってきた。
ピスタチオは言わば種子である。
中の食べられる部分は硬い殻に覆われている。
それがピスタチオの最も手ごわい所で、並みの人間では
道具でも使わない限りこの殻を割ることは出来ない。
だが人間の知恵は偉大だ。
ピスタチオを炒る事によってこの殻を割る事に成功した。
そしてそれをスーパーで売っているのだ。
- 4 :名無し娘。:2006/09/28(木) 20:39
- れいなはピスタチオを手に取った。
まるで肩パットをふたつ合わせたようなその殻は微かに開き
中のナッツが見えていた。
勝てる。れいなは思った。だが現実はそう甘くない。
そうピスタチオにまぶしてある塩が語っていた。
れいなは渾身の力を込めてピスタチオの殻を開こうとした。
だが悲しいかな非力なれいなの力ではビクともしなかった。
れいなはやっぱりピーナッツにしておけば良かったと
思いながら1時間ほどピスタチオと格闘した。
負けた。
れいなは倒れこみ天井を見上げた。
蛍光灯が涙で歪んでいた。
- 5 :名無し娘。:2006/09/28(木) 20:54
- 最早れいなにはピスタチオと再び戦う気力も
スーパーに別のナッツを買いに行く力も残って居なかった。
誰か勝てそうな相手はいないだろうか?
れいなはさゆみに電話してみた。
さゆみとは絵里の親友でありれいなの親友でもあるはずだが
最近あんまり遊んでくれないかられいな寂して仕方なか。
さゆなられいなでも勝てそうな気がするけん。
とれいなが思っている女の子だ。呼び出し音が鳴っている。
「あ、れいなwwごめん今忙しいの。切るね」
電話は切れた。後ろで絵里の笑い声がしていた。
また絵里と遊んでいるのか?れいなはなんだか死にたくなってきた。
えっと練炭はどこだっけ?確かキャンプ用に買ったけど
誘っても誰も一緒にキャンプしてくれなくて余ってるやつがあったはずだ。
ライターは加護先輩から貰った遺品があったな。
ってまだ加護先輩は死んでないっちゃ。
- 6 :名無し娘。:2006/09/28(木) 21:06
- そしてれいなは気付いた。
絵里をガキさんの魔の手から取り戻すために
まだ死ぬ訳にはいかないのだ。
今のれいなの敵はピスタチオなんかじゃない。
おのれ自身だ。れいなは自分自身と戦う事にした。
「確かここにお豆があるっちゃ」
れいなは股間をまさぐった。
それはお豆じゃなくてクリじゃないのか?
もうれいなにはそんな事はどうでも良かった。
「あ、凄い反撃っちゃ」
れいなが股間を攻撃すると股間のお豆はカウンターで
今までに感じたことのない衝撃をれいなの幼い身体に与えるのだった。
れいなは指で、棒状のもので股間に攻撃した。
「あ、それ以上激しくしたられいなおかしくなるけんあぅあああ」
れいなは自分自身にまで負けた。
だが悪い気分じゃなかった。
れいなは加護先輩から貰った棒状のものに火を点けて吸い込んだ。
煙は絵里への想いと共に空に吸い込まれていった。
FIN
- 7 :名無し娘。:2006/09/28(木) 21:18
- さゆくそテイストですね
- 8 :名無し娘。:2006/09/28(木) 21:21
- さゆくそなんて知らない。スレがあったので勢いで書いた
今は反省している
- 9 :名無し娘。:2006/09/28(木) 22:32
- くそみそ?
- 10 :名無し娘。:2006/09/29(金) 21:26
- ピスタチオとの出会いはれいなを大きく変化させた。
れいなは楽屋で家で学校でピスタチオの殻剥きに夢中になっていた。
気がつけばれいなはもう孤独ではなくなっていた。
いや実際は以前にも増して孤独、ひとりぼっちになっていたのだが
ピスタチオをいじっている間は寂しさなんて少しも感じないのだ。
ピスタチオは絵里のように裏切らない。
さゆみのように毒なんて吐かない。
いつしかれいなはピスタチオを愛していた。
そしていつしか落花生を憎むようになっていた。
落花生。なんと禍々しい名前なのだろうか。
ピーナッツ。なんと隠微な響きなのだろうか。
ピスタチオほどではないが硬い殻に覆われたそれはの中には
ふたつのピーナッツ。それは絵里とさゆみ。
憎い。れいなはピーナッツを許すことが出来なかった。
れいなはピーナッツとの戦いを決意した。
つづく
- 11 :名無し娘。:2006/10/01(日) 22:18
- 高まる期待
- 12 :名無し娘。:2006/10/02(月) 08:54
- 長編大河ロマンの予感
- 13 :名無し娘。:2006/10/03(火) 00:43
- おやつはいつもピスタチオ
- 14 :名無し娘。:2006/10/04(水) 22:13
- ピーナッツと戦うためにれいなは電車に乗った。
おいおいピーナッツなら最寄のスーパーで売っているじゃないか。
1円、2円安い程度なら電車代を使わないほうがお得だよ。
やっぱりれいなは馬鹿なのか?いやそうじゃない。
れいなはそんな損得勘定で動くような人間じゃない。
れいなはピーナッツはピーナッツでも平成のピーナッツ
双子のようで双子じゃないアイドルユニット、ダブルユーと戦うことにしたのだ。
よく考えれば物言わぬ食べ物に勝っても嬉しくない。
人間と戦って勝ったほうが嬉しいし、あわよくば友達になれるかも知れない。
れいなは夢と希望と闘争心を胸に、手には色紙と博多名物めんたいこを携えて
単身、電車に乗り込んだのだ。
電車が揺れる。景色が変わる。
れいなの知らない街で電車が止まる。
ここだここにダブルユーが居るはずだ。
れいなは電車を降り、改札を抜けようとした。
その時だった。無常にもれいなの前で改札は閉じた。
恐るべき日本の科学力。子供料金で電車に乗った罰が下った。
れいなの薄い陰毛でも見逃さない。
改札に仕込まれた陰毛センサーが作動してしまったのだ。
「もしもしお姉さん。あんたもう子供じゃないでしょ?」
制服を着た男がれいなの腕を掴んだ。
マズイ、見つかってしまった。鉄道員と書いてぽっぽやだ。
「れ、れいなはトゥルトゥルっちゃ」
「ああそうかい。じゃあ証拠を見せてくれる?」
れいな絶対絶命のピンチ!果たして!
- 15 :名無し娘。:2006/10/05(木) 01:34
- れいなはこれまでの人生で一番難しい選択を迫られていた。
ここですまんばい。間違えて子供料金で買っちゃったっちゃ。
れいな田舎もんやけんアホやけん。と詫びるのは簡単だ。
だが同様に鉄道員に陰毛を見せるのも簡単だ。
陰毛があることがバレたら大人料金分の切符代を払う事になるだろう。
損をするじゃないか。れいなお前は本当に駄目な子だ。いやそうじゃない。
もしかすると陰毛を見せてあげたご褒美にお金を貰えるかも知れない。
損をして得を取れ。肉を切らせて骨を絶て。
大人と認めて貰えた上にお小遣いまで貰える。
れいなにとっては夢のような話だった。
れいなは限りなく反社会的な紫色の短いスカートの中に手を入れた。
「この腐れ電車男。れいなが大人って証拠を見るがいいばい」
れいなは薄汚れたような黒い下着を下ろしスカートを捲り上げた。
- 16 :名無し娘。:2006/10/05(木) 22:33
- むふむふ
- 17 :名無し娘。:2006/10/06(金) 03:40
- あと10センチ上にスカートをめくればおまんまんを見られてしまう。
れいなは恥ずかしさで死にそうだった。
だがれいながこうして生きている事自体が恥なので死ななかった。
れいなは恥ずかしくて前を向けなかった。
鉄道員の食い入るような視線を感じる。
れいながここまで注目されたのは小学校でおしっこを漏らしたとき以来だ。
「さあ見ればいいばい!九州女子のおまんまんを!」
「ちょっと待つのれす!」
それは突然の出来事だった。
ひとりの少女がれいなと鉄道員の間に割り込んできたのだ。
「ここはのんが奢るのれす」
少女はさっと財布から1000円札を取り出した。
一分の隙も無い完璧な奢りっぷりだった。
鉄道員はそれを受け取るとありがとうお嬢ちゃん、
目つきも行動も変な人に絡まれちゃってね。
と言ってプラットホームのほうに行った。
「良かったね。これでらいじょうぶれすよ。じゃあね」
少女は1000円なんて惜しくもなんともないようだった。
むしろ財布が軽くなったのを喜んでいるようだった。
れいなはその鮮やかな奢りっぷりに呆然としていたが
我に返って少女を追いかけた。
「ちょっと待つっちゃ。れいな奢られる筋合いなんてなかばい」
れいなは少女の手を引っ張った。が逆に凄まじい力で引っ張られ
れいなは床に転がった。通行人が笑っている。
れいなの無様な姿をあざ笑っている。
この女は許せん。れいなの闘争本能が目覚めた。
恩をアダで返す。それがれいなのポリシーだった。
「あんた名前を名乗れ。このれいなと勝負するけん」
「・・・・いいよ。のんはこう見えて十九歳れすよ」
年上だったのか。れいなは驚きを隠せなかった。
- 18 :名無し娘。:2006/10/06(金) 17:27
- のんのん!
- 19 :名無し娘。:2006/10/07(土) 10:16
- ピスタチオへの道のりは険しいな
- 20 :名無し娘。:2006/10/11(水) 02:28
- >>17
れいなとのんは5分ほど戦った。
れいなはパンチをしてみたりキックしたりしたが
のんにダメージを与える事は出来なかった。
のんは笑顔で戯れるようにれいなの攻撃を受け流した。
余裕だった。大人と子供の戦いだった。
負ける。れいなは死を覚悟した。
やがてれいなは疲れ果て、のんはお腹が減ったので
近所の公園のベンチに座って休憩する事にした。
れいなは買ったものの食べられず終いだったピスタチオを出した。
のんはジュースとあんこを提供した。
1kgのあんこ袋はずしりと重くなるほどこうしてのんは食事中も
トレーニングしているのかとれいなは感心した。
「あの、なんて呼べばいいですか?れいなはれいなでいいです」
「じゃあれいなって呼ぶのれす。のんはのんでいいれすよ」
のんちゃん。れいなはそっと呟いた。
まるで友達が出来たみたいでれいなは嬉しくて泣きそうだった。
- 21 :名無し娘。:2006/12/26(火) 16:58
- 続きまだかな
- 22 :名無し娘。:2006/12/26(火) 21:43
- 感想を待っていました
- 23 :名無し娘。:2006/12/26(火) 21:45
- もっとピスタチオの守備力を高く設定してほしい
- 24 :名無し娘。:2006/12/26(火) 21:48
- ピスタチオじゃなくてもいいからもっと豆類と戦わせて欲しい
- 25 :名無し娘。:2006/12/26(火) 21:49
- ののたんとれいなの師弟関係をもっと全面に押し出して
- 26 :名無し娘。:2006/12/27(水) 00:57
- あれから2ヶ月。
また電話するのれす。と言って別れたはずなのに
一向に電話がかかってこない。
れいなは別に携帯なんだからそうする必要も無いのに
家で引きこもるようにののたんの電話を待っていた。
こちらからは電話しない。いや出来ない。
もし絵里にされたように着信拒否されたらと思うと怖いのだ。
時々電話が鳴った。だがそれはののたんからでは無かった。
さゆからだった。絶対にイジメないからおいでよ。と言うのだ。
もちろんイジメられるのはわかっている。
だかられいなは友達を待っているから無理やけん。
れいなこう見えて友達を作るのが特技・・・あれ?
電話は切れていた。
れいなは初心に帰って修行する事にした。
れいなは強くなりたかった。
かと言ってののたんに勝ちたいわけじゃなかった。
どちらが勝つともなく永遠に戦っていたいのだ。
適当な強さになりたい。れいなは一念発起。山篭りする事にした。
山篭りならひとりのほうが自然たい。
決して一緒に行く友人が居ない訳じゃなか。
れいなはブツブツ呟きながら南海高野線区間急行高野山行きに飛び乗った。
- 27 :名無し娘。:2006/12/27(水) 01:11
- 高野山行きの電車は年寄りばっかりだった。
おじいちゃん。れいなは思わず股間に手をやった。
れいなもお自慰ちゃんやけん。仲間たい。
れいなはそう言って話しかけたかったがきっと年寄りは
れいなみたいな薄汚い茶髪の女は嫌いなはずだから
罵声を浴びせられたり、杖で殴られたり、入れ歯を投げられたり
ロクな目に合わないだろうなと思って黙って座っていた。
れいなは年寄りの後をSTKしてなんとか高野山についた。
さすがは山。まわりを見ても高く険しい山が連なっている。
れいなが修行の相手に選んだのは高野豆腐。
豆から生まれた豆腐をわざわざ加工した食品だ。
加工品の加工品。キングオブ加工品。
おそらく手ごわい相手になるだろう。
れいなは緊張を抑える為に散歩した。そこで意外な人物とであった。
ののたんとあいぼんだった。運命の出会いだ。
やはり馬鹿と煙は高いところが好きなのだ。
- 28 :名無し娘。:2006/12/27(水) 15:20
- 時折挟まれるエロがまた
- 29 :名無し娘。:2007/01/08(月) 23:10
- 戦いが始まるのか?
- 30 :名無し娘。:2007/01/08(月) 23:28
- 4714
- 31 :名無し娘。:2007/01/17(水) 16:24
- 狩狩でう○こさんの続き物が読めるとはありがたやありあがたや
- 32 :名無し娘。:2007/01/22(月) 00:55
- れいなはとりあえず山に向かって叫んだ。
うにゃーとまるで猫が轢かれる時に出すような声で。
それはののたんと再び出会えた喜びの声であり
れいなが高野山にやってきた事をののたんに知らせる声だった。
「あほがおるな」
「のんの事れすか?」
「否定はせえへん」
ふたりは一瞬れいなを見たがすぐ話と視線をそらした。
ののたんはれいなに気づかなかったのか?
それとももうれいなの顔を忘れてしまったのか?
いやどちらも不正解だ。れいなは直感で感じ取っていた。
無視だ。絵里とさゆみの得意技だ。
ののたんはれいなともう関わりたくないと思っているのだ。
なぜ?あんなに愛し合ったふたりなのに。
私の他に大切な人が出来たの?なにその女?
キィィ!このメスブタが!それはれいなのののたんっちゃ!
- 33 :名無し娘。:2007/01/22(月) 00:58
- れいなは止めとけばいいのに、奇声を上げながら
ののたんとあいぼんの間に強引に割って入った。
ピスタチオの殻は割れなくてもこのくらいは出来るのだ。
「なんやお前」
あいぼんはテレビに出るときとは1オクターブは下げた声で
れいなに一言発した。凄みのある声だった。
やばいヤクザっちゃ。れいなはヤンキーだから格上の相手だ。
普通なら上納金を納めなければいけないような相手だ。
だがれいなは臆さなかった。正義のために。ののたんのために。
「そこの豆腐みたいにブヨブヨの女、れいなと勝負っちゃ」
れいなの言葉を受けてあいぼんの眼光がギラリと光る。
あいぼんの黒目がちの瞳はまるで全ての闇を受け入れたような
どこまでも深く沈んでしまうような黒さだった。そうまるで醤油のような。
「面白い。勝負したるわ。そこのガリガリの高野豆腐が!」
ののたんと年寄りと高野山の山々が見守る中、
ふたりの悲劇的な戦いが今、始まろうとしていた。
- 34 :名無し娘。:2007/01/22(月) 14:49
- 絵里とさゆみの得意技かよ!
- 35 :名無し娘。:2007/01/22(月) 17:24
- >まるで醤油のような
warosu
- 36 :名無し娘。:2007/01/24(水) 01:17
- れいなはあいぼんと距離をとって身構えた。
未知の相手と戦う時はまず相手の実力を測らなければならない。
れいなはあいぼんを舐めるように足元からじっくり観察した。
まず一見するにあいぼんはおっぱいが大きかった。
まるで大きな落花生を詰め込んだような感じの膨らみが
あいぼんの胸を押し上げていた。うらやましい程だった。
いやちょっと待て。あれはおっぱいじゃない。
れいなははっと気づいた。
恐らくあれは胸へのダメージを軽減させる防具だ。
あんな大きなおっぱいはこの世に存在しないはずだ。
多数決をしてみよう。
大きなおっぱいはあいぼんが1票。
そうでもないおっぱいは、ののたんとれいなで2票。
ほら結論が出た。そうでもないおっぱいが正しい。
つまりあの大きなおっぱいは偽物っちゃ。胸の防具に違いない。
そうじゃないとれいなやののたんが貧乳みたいっちゃ。
でもこれでようやく安心して冷静に戦える。
れいなはほっと胸を撫で下ろした。
限りなくスムーズに手は胸を撫で下りた。
- 37 :名無し娘。:2007/01/24(水) 01:25
- 胸を過剰に防御するって事は逆に言うとそこに弱点がある。
れいなはあえてあいぼんの胸を攻撃する事にした。
あいぼんは見たところ重そうだ。つまり動きはにぶい。
ヒットアンドウェー。攻撃するだけして逃げる。
れいなはれいならしい卑劣な戦い方を選んだ。
「勝負。博多娘がめんたいこみたいに真っ赤に染めてやるっちゃ!」
れいなが動く。あいぼんも動く。その距離が縮む。
思ったより速い!れいなは予想が外れてビックリした。
「いくで。これがあいぼんさんの実力や!」
あいぼんの華麗なハイキックがれいなの顔を襲う。
これ以上おかしな顔になったら大変だ。
なんとか身体を反らしあいぼんの蹴りを避けた。
危なかった。準備運動もせずにあれだけ足が上がるとは
なかなか柔らかな身体をしているようだ。
いやもっと大事なのはあの胸も柔らかそうだった事だ。
あいぼんが走ると激しく胸が豆腐のように揺れた。
まさか本物なのか?そんなバカな。でも揺れたし本物っぽいけん。
れいなは許せなかった。
巨乳がいるから相対的に自分が貧乳になってしまうのだ。
名誉のために。自分のプライドのために。
憎っくきあいぼんを倒してみせる。れいなは闘志を燃やした。
そして悲劇が起こったのだった!
- 38 :名無し娘。:2007/01/24(水) 03:37
- 妙に「豆腐」という言葉を押すなw
- 39 :名無し娘。:2007/01/25(木) 18:48
- 絶妙の小ネタがたまらん
- 40 :名無し娘。:2007/02/11(日) 23:34
- この文体が面白い
- 41 :名無し娘。:2007/02/17(土) 04:23
- あいぼんとの戦いは明らかにれいなの劣勢だった。
最初のハイキック攻撃に怯えてしまい思うように動けない。
足がすくんでいるのだ。れいなはあいぼんに怯えていた。
絵里とさゆみにハブられるのと同じくらい怯えていた。
目の前であいぼんに手を叩かれてただけで思わずビビッてしまう。猫だまし。
れいなは自分の前世は猫では無いかとひとりで思っていたが
それが確信に変わった。ちょっと嬉しかった。
そして普段よりやけに息が乱れる。
まるで夜絡んでいる時のようにはぁはぁと息が乱れてしまう。
もしかして欲情しているのか?れいなは発情期なのか?
あいぼんの揺れるおっぱいを見て興奮しているのか?
いやその可能性は否定できないがそれだけじゃない。
思い出して欲しい。ここは日本屈指の霊山である高野山なのだ。
空気が薄く激しい運動には向いていない場所なのだ。
休憩したい。だが今は真剣勝負の真っ最中だ。
さすがに疲れたから休憩しようとは言いにくい。
もっとあいぼんと仲良くなってから戦えば良かった。
れいなは激しく後悔した。
- 42 :名無し娘。:2007/02/17(土) 04:23
- れいなは困った時は親友頼みとばかりに辺りを見回した。
ののたん。れいなの親友のののたんに助けて貰おう。
だがののたんは居なかった。
ひょっとしてキレイな蝶々でも追いかけてどこかに行ったのかな?
ははは、ののたんは無邪気っちゃね。とののたんに萌えている時だった。
れいなは右肩にまるで蹴られたような衝撃を受けて吹っ飛んだ。
右肩をあいぼんに蹴られたのだ。れいなはペタンと尻餅をついた。
しまった。戦いの最中によそ見してる場合じゃなかった。
倒れこんだれいなに容赦なくあいぼんが襲い掛かる。
やばい、殺される。れいなが死を覚悟したその時だった。
「ちょっと待つのれす!」
二人が出会ったあの日のようにののたんが
れいなとあいぼんの間に割り込んできた。手には手土産。
近所の店で焼きそばを買ってきてくれたのだった!
- 43 :名無し娘。:2007/02/17(土) 17:27
- あいぼんのハイキックってなんか笑える
- 44 :名無し娘。:2007/02/17(土) 23:29
- このスレのれいなはイノセントで可愛いね
- 45 :名無し娘。:2007/02/18(日) 00:26
- 次の展開が全く読めん
- 46 :名無し娘。:2007/02/18(日) 03:15
- 3人は新聞紙を広げて並んで地面に座った。
激しい戦いで乱れた息を深呼吸して整える。澄みきった空気が美味しい。
目の前には青々とした山々と青い空。
美しい自然に囲まれているとなんだか幸せな気分になれる。
「はい。れいなのれすよ」
ののたんから手渡される焼きそば。温かかった。
まるでののたんのように。
焼きそばはお世辞にも美味しくなかった。
何度も温めなおした焼きそばは完全に伸びきっていて
まるでゴムを噛んでいるようだった。
- 47 :名無し娘。:2007/02/18(日) 03:16
- 「はい。これもれいなのれすよ」
れいなの焼きそばの上にののたんの食べ残しの焼きそばが重なる。
重なり合うふたり。絡み合う焼きそば。
どうやらののたんも美味しくない焼きそばだと思ったようだ。
れいなとののたんは同じ気持ちなんだと思うと嬉しかった。
「悪い。食うて」
更にその上にあいぼんの残飯が重なる。
3倍になったっちゃ。れいなが小さく呟くとあいぼんが睨んできた。
れいなは仕方なく焼きそばを3人前食べた。
油が回っている。胃がもたれる。さっぱりした食べ物を食べたい。
例えば湯豆腐を日本酒でも飲みながら。れいなは年寄りみたいな事を思った。
だからと言ってののたんに奢って貰った焼きそばを捨てる訳にはいかない。
れいなは涙目になりながら必死で食べた。
ののたんとあいぼんは美味しそうにお饅頭を食っていた。
- 48 :名無し娘。:2007/02/18(日) 16:41
- れいな…
- 49 :名無し娘。:2007/02/19(月) 00:56
- いきなりピクニックすか
- 50 :名無し娘。:2007/02/19(月) 01:13
- ののたんが焼きソバ残すってどんなけ不味かったんだ
- 51 :名無し娘。:2007/02/20(火) 11:17
- ピスタチオへの道のりは険しいな
- 52 :名無し娘。:2007/03/16(金) 19:07
- ああ
- 53 :名無し娘。:2007/04/09(月) 17:13
- そう
- 54 :名無し娘。:2007/05/03(木) 23:46
- マダカナー
- 55 :名無し娘。:2007/05/03(木) 23:49
- あいぼんショックが癒えません
- 56 :名無し娘。:2007/06/07(木) 08:16
- そうか
- 57 :名無し娘。:2007/06/18(月) 22:21
- 所変わってここは東京。神保町。
れいなは夕暮れの街をひとり徘徊していた。
高野山から帰ってきて早4ヶ月、れいなはひとりで修行を続け
ピスタチオ程度なら周りの大人に色目を使って
割って貰えるまでに成長していた。
だがその過酷な修行の中で沢山の物を失っていた。
具体的に言うとののたんとあいぼんだ。
あの後、あいぼんと友人になったのだが
いつの間にか連絡がつかなくなっていた。
最後に連絡があった時にはあいぼんは確か、
今度東京に行くわ。奈良漬買うていくから楽しみにしててな。と言っていた。
だがどういう訳かあいぼんは草津温泉で遺体となって発見された。
れいなは泣いた。数少ない友達が死んだのだ。
- 58 :名無し娘。:2007/06/18(月) 22:21
- その悲しみを分かち合うためにののたんに電話した。
用意周到にも非通知設定で。おかげで電話は繋がった。
だが相手はこう言ったのだ。「はい杉浦れすよ」と。
れいなは黙って電話を切った。
あはっ間違い電話っちゃ。れいなって本当に慌てんぼうたい。
れいなはののたんに再度確認の電話をしようと一瞬思ったが
何か知らなくて良い事を知らされそうな気がしたので
電話せずにそのまま憂さ晴らしの為に外に飛び出しのだ。
行き先も解らぬまま。暗い夜の帳りの中へと。
と言っても大体の目星はついていた。
この辺に目当てのお店があるはずなのだ。
女の子の夜の悩み特集目当てで買った雑誌に載っていたお店だ。
『ビールと有機栽培の枝豆で仲間と素敵な夜を』
と書かれていた。お店の人が枝豆を畑で栽培しているのだ。
枝豆か。れいなは新たなる敵と巡り合った。
そして運命に引き寄せられるようにそのお店の暖簾をくぐったのだった。
- 59 :名無し娘。:2007/06/18(月) 22:36
- おいおいw
- 60 :名無し娘。:2007/06/19(火) 20:48
- 中に入ると威勢の良い声でまるでブックオフみたいに
店中の店員から声をかけられた。
良かった無視されなかった。れいなは嬉しくて泣きそうだった。
だが決してれいなは涙をこぼさなかった。
なぜれいなは泣かないのか?考えてみればわかるだろう。
この店員どもはれいながお客さんだから挨拶したのであって
知り合いだからとか好意があったりとかで声をかけたのではない。
金。そう、れいなから金をむしり取る為に愛想を振りまいているのだ。
これだから東京は怖か。れいなは寒気で身を震わせた。
れいなは九州から出てきた田舎者と思われないように
左右の目をバラバラに動かしてエレガントに店中を見回した。
なるほど人気があるのもうなずける。
暖色の照明が白木を使った和風の内装に落ち着きを与え
長居していくらでも金を使ってしまうそうな気がするけん。怖か。
そしてもっと恐れていた現実が目の前に広がっていた。
- 61 :名無し娘。:2007/06/19(火) 20:50
- お店に居る客は熱々の恋人同士、もしくは気の置けない仲間と、
はたまた会社帰りの上司と部下などだったのだ。
要するれいなみたいにひとりで来ている客は皆無だった。
騙された。このお店に来たのは枝豆と戦うためだ。だがそれだけじゃない。
素敵な夜を『仲間』と過ごすために来たのだ。
これじゃいつもと変わらないじゃないか。
「おひとり様でよろしいでしょうか?」
店員がにやにやしている。馬鹿にされているのだ。
おひとりだと2人前から注文のお鍋セットは頼めませんよ。
と今にも言われそうだった。
「れ、れいなの親友が先に来とるけん。親友が」
言ってからしまったと思った。とっさに出た悲しい嘘だった。
れいなの親友はもうこの世には居ないのだ。
目の前で店員同士で何かひそひそ話している。
恐らく通報するかどうか相談しているのだ。
れいなが逃げ出そうとしたその時だった。
「あ、お連れ様はこちらの奥です。案内いたします」
店員はそう言って足早にれいなを先導して歩き始めた。
れいなはしばらく呆然としていたが意を決して店員の後を追った。
- 62 :名無し娘。:2007/06/19(火) 20:59
- おおおおお!
- 63 :名無し娘。:2007/06/19(火) 21:55
- 相変わらず面白いですな
- 64 :名無し娘。:2007/06/20(水) 07:06
- 親友!?
新展開キタコレ
- 65 :名無し娘。:2007/06/21(木) 18:06
- ここのれいなは熱いな
- 66 :名無し娘。:2007/06/22(金) 18:25
- 親友。この先にれいなの親友が居るのだ。
あやとりだろうか?PSPだろうか?MDプレーヤーだろうか?
いや落ち着け待ってるのは人間のはずだ。
絵里か?それともさゆか?
れいなは歩きながら考えたがそれ以外に親友は頭に思い浮かばなかった。
そしてそのふたりは未成年。
居酒屋で酒を飲んでいる可能性は無いと言ってもいいだろう。
つまりこの中に居るのは親友ではないと断言出来る。
「こちらです。どうぞ」
すだれのような物で目隠しされた個室の中に誰かが居る。
誰だ?れいなは目を細めたり見開いたり
いつもより更に目をおかしくしたが中の様子はわからない。
れいなは思わず店員にこれは誰ですか?と聞きそうになったが
店員はそんなれいなの戸惑いを嘲笑うかのような笑みを残して
れいなの前から立ち去っていった。
- 67 :名無し娘。:2007/06/22(金) 18:26
- ここでれいなに出来る選択はふたつある。
ひとつはこのまま立ち去る。もうひとつはこのすだれを捲り上げ
やあ。れいなっちゃ久しぶりやけん。元気やった?
と親友のふりをする事だ。親友のふりは簡単そうで難しい。
コツはあれ面白かったね。とか、あの時さゆみびっくりしちゃったの。とか
絵里、あの子の事好きじゃないから。とか、さゆみも。絵里とやっぱり気が合うね。
などとふたりにしかわからない会話をする事だ。
どうするれいな?
「アヤちゃん?どしたの入りなよ」
びっくりした。いきなり中から声をかけられた。
落ち着け、冷静になってみよう。
まず自分はれいなであってアヤちゃんではない。
いや待て、自分が知らないだけでもしかしたらミドルネームかも知れない。
田中アヤれいな。可能性は無いとは言い切れない。
仮に自分がアヤちゃんでないとしてもだ、中の人に入って来いと言われたのだ。
これで中に入ってもれいなは悪くない。中の人の指示に従っただけだ。
れいなは自己正当化の末に禁断の扉を開いたのだった。
- 68 :名無し娘。:2007/06/22(金) 19:24
- ワクワクテカテカ
- 69 :名無し娘。:2007/06/22(金) 20:01
- 可能性あんのかよw
- 70 :名無し娘。:2007/06/22(金) 20:40
- 田中アヤれいなちゃんを全面的に支持します
- 71 :名無し娘。:2007/07/01(日) 22:03
- 続きがすげー気になるんですけど
- 72 :名無し娘。:2008/02/03(日) 02:53
- そろそろ書くか
- 73 :名無し娘。:2008/02/03(日) 08:44
- そろそろ書いてよ
- 74 :名無し娘。:2008/04/17(木) 01:20
- そろそろ本当に書くか
- 75 :名無し娘。:2008/10/10(金) 01:58
- れいなはすだれを捲り上げかけたが直前で思いとどまった。
また逃げるのか、いつものように臆病風に吹かれて。
自分の中の自分が弱気な自分を嘲笑う。
相変わらず卑怯なの。怖くなってあっちに行ったりしてww
どこからともなく絵里とさゆの声まで聞こえてくる。
落ちつけれいな。こんなのちっとも怖くなんか無い。
実際、普段からはぶられたり虐められたりしているので
多少酷い目に合うのなんて怖くもなんともなかった。
それなのになぜ思いとどまっているのか?
考えて欲しい。もしこの部屋を覗き込んだ時に中の人が
見られてはいけない状況であったらどうなる?
仮に自慰行為でもしていたとしよう。
「ふへへ。見ちゃったけんね」
「いやん。恥ずかしい」
「バラされたくなければ今すぐれいなの親友になれっちゃ」
「なります。だから言わないでください」
なんだ親友になれるじゃないか。
れいなは安心してすだれをくぐった。
- 76 :名無し娘。:2008/10/10(金) 01:59
- 「いやあ、随分お待たせしたっちゃね」
目が合った。咄嗟にれいなは微笑んでみた。
中に居た人は冷めた視線でほんの少しだけれいなを見て
再びメニューに視線を戻した。無視だ。
つまりこれはさゆか?それとも絵里か?いや顔がどう見ても違う。
れいなはそれほど頭の良い人間では無いが
親友の顔くらいは覚えているつもりだ。
様々な記憶の糸を手繰り寄せてみたが結論から言うと
残念ながらこの中の人はれいなの親友では無かった。
おろおろしてると中の女が声をかけてきた。
「ねえ亜弥ちゃんは?携帯繋がんないしどうなってんの?」
女はそう言うと手に握ったグラスを垂直から水平方向に倒し
グラスの中の琥珀色の液体を体内に流し込んだ。
「美貴がどのくらい待ってると思ってんの?」
美貴というのか。良かった。これで会話しやすくなった。
- 77 :名無し娘。:2008/10/10(金) 01:59
- れいなはグラスが空になってるのを確認すると
テーブルに置いてあるビール瓶を掴みグラスに注いだ。
なぜかペコペコして。女は礼も言わずにそのまま飲み始めた。
グラスの中のビールはあっと言う間に無くなった。
美貴は無表情でおいさっさと注げよ。とれいなに命令して下さった。
怒ってる。怒ってらっしゃるこの方は。
なかなか来ない亜弥ちゃんに痺れを切らしておられるのだ。
れいなは舎弟のようにさっとビールを注ぎ足した。
とりあえずテーブルを挟んで美貴の反対側の席に
座ってみたものの当たり前のように無視されて会話にならない。
沈黙が怖い。不規則的に発する舌打ちが恐怖を増幅させる。
- 78 :名無し娘。:2008/10/10(金) 02:00
- れいなは間が持たないので機嫌を直させるために
亜弥ちゃんはそろそろ来るはずですよ。と適当な事を言った。
「え?本当に?亜弥ちゃんってば焦らすの大好きでさあ。
昨日の夜も…ってゆうかさあ、おめーは誰だよ」
「れ、れいなは…亜弥ちゃんの親友っちゃ!」
こうしてれいなの人生で一番長い夜が始まったのだ!
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