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てんむす。
- 85 :名無し娘。:2006/07/21(金) 23:19
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Lv.4 (←今回からレベル数を連載回数に合わせました)
車内はあいかわらずのんびりしていた。
運転席の保田はラジオから流れてくるミュージックにふんふんと鼻歌を合わせ、助手席の市井
はさきほど買い込んだ防犯グッズを子供のようにいじっている。特に特殊警棒が気に入ったらし
く、何度も伸ばしたり縮めたりしてその武器の感触を確かめていた。
「やっぱ特殊警棒はいいねえ。軽くて扱いやすいのに結構堅くて威力もあるんだよ」
「嬉しそうねえ。警棒でそんなに喜ぶ女性って、かなり珍しいわよ」
「そうだけどさ、実はね、私みんなには言ってなかったことがあって」
「あら、なにかしら?」
「うん。私ね、昔婦警さんに憧れてたことがあったんだ」
「へえ。それは初耳ね」
保田がそう言って、市井が決意したように思い出話を始めた。
「昔ね、まだ入ったばかりで馴染めなかった頃にさ、婦警さんに助けられたことがあって」
「へえ。加入した頃?」
「うん。ほら、あの頃って裕ちゃんたち一言も口きいてくれなかったじゃん。それで……」
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