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石川・・・・・ボケー!!

165 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:41

【第十一章】

166 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:41


君がぼくに ぼくが君に 求めてきたものを

ひとつずつ ひとつだけ
 

167 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:42

 石川梨華      20歳

168 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:42


彼女はかつて20歳だった。
彼女はかつて20歳だった頃の自分をふと思い出す。
 

169 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:43


自分のいないモーニング娘。なんて想像したこともなかった。
辻や加護が先に卒業していくとも想像したことはなかった。

何度も泣かされた小憎たらしい辻の顔が浮かぶ。
自分が鬱陶しがられているのは知っていた。

だがそれでも彼女は他に上手く愛する方法を知らなかった。
辻からもらった愛情を上手く返す方法を知らなかった。
 

170 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:44


20歳の彼女は自分のことが結構好きだった。
中澤裕子と出会う前とは全く違った意味で好きだった。
中澤は下手くそな自分の愛し方を肯定してくれた。

時には否定されたときもあったが、
自分にとっては肯定されるのとあまり意味は変わらなかった。
 

171 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:45


彼女は自分の全てを、全ての存在意義を中澤にぶつけていた。
だが20歳になった彼女に、全てをぶつけてくる人間はいなかった。

それに気づいた時に、彼女は悲しみに暮れてこう思った。
モーニング娘。という輪を、キセキを、

つないでたつもりの心の糸は
もうほどけないくらい、からまってちぎれそう。
 

172 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:45


彼女が20歳だった頃
彼女がモーニング娘。だった頃
 

173 :吉澤承太郎 ◆JOJO7O5k :2004/06/16(水) 07:46

【第十一章  了】

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0ch BBS 2006-02-27