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ソニン「ほんとはね。」
- 1 :ソニン:2004/02/20(金) 11:40
- 皆さんお願いします買ってくださいね。
- 28 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:26
-
⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
コンコン
∬ ´▽`)<失礼しぃまーす!なかざーさーん、ハロプロワイドの打ち合わせの時間ですよぉ!
从 ~∀~ 从<……。
∬ ´▽`)<なかざーさんってばぁ!寝てるんですかぁ?
从 ~∀~ 从<あ、ああ……な、なんやマコやんけ。
∬ ´▽`)ノ<はーい、呼ばれて飛び出てピーピーピーピーピーマコおがわでっすっ!
从 ~∀~ 从<……そ、そか……もう打ち合わせの時間なんやな……。
∬ ´▽`)<やっだなぁ。もしかして、寝ぼけてたんですかぁ?
从 ~∀~ 从<あはは、まあ本番はちゃんとやるさかい。大丈夫やで!
∬ ´▽`)<コンちゃんは時間どおりスタンバってますよ!ほら、なかざーさんもっ!
从 ~∀~ 从<あ……ああ……なんや……ちぃと頭が混乱してるさかい、先に行っといてや!
∬ ´▽`)<それじゃ、さき行ってますよぉ!ちゃんと来てくださいよぉ!
从 ~∀~ 从<ああ、ご苦労やったな。マコ少尉。
∬ ´▽`)<?
从 ~∀~ 从<あはは、うち、何言うてるんやろな。やっぱり寝ぼけてるみたいやわ。
∬ ´▽`)<早く来て下さいよぉ!今日のオープニングコントは自信作なんですから!
スタスタスタッ ガチャッ
⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒
.
- 29 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:27
-
∬ ´▽`)<……という感じで、私のこと「マコ少尉」だなんて呼ぶんですよ。変ですよねえ?
Σ(;`.∀´)<そ、それって……(どこかで聞いたことあるけど……ま、まさかね……)
川o・-・)<どうかしたんですか?
(;`.∀´)<い、いやっ、なんでもないの。ちょっと昔のことを思い出して……。
∬ ´▽`)<保田さんまでおかしくならないでくださいよ!
(;`.∀´)<あ、あたしは大丈夫よ!ついでにあたしの美貌も大丈夫よ!
∬;´▽`)<……(ここは突っ込むべきかな?それともスルーした方が?)
ホザケゴルァ!!! ☆ ☆
川o・д・)==○);`.∀´)
☆ ☆ フッツシ!!!
Σ∬;´▽`)<……(さ、さすが紺ちゃん!考えるよりも早く手が出てる!)
(;;)`.∀´)<さ、三途の川や……。
Σ∬;´▽`)<……(おかしいって言ってたギャグで返してるーーー!!!)
川o・∀・)<渡れ渡れ!渡っちまえ!
Σ∬;´▽`)<……(しかも止めないーーー!!!)
( `.∀´)<ふっ、紺野、あんたもなかなかやるようになったわね。
川o・∀・)<いやあ、保田さんには叶いませんよ。まだまだヒヨッコっす。
Σ∬;´▽`)<……(よくわかんないけど友情が芽生えてるーーー!)
- 30 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:27
-
ガチャッ
从 ~∀~ 从<……ん?どないしたんや?三人で楽しそうやんけ。
∬ ´▽`)<あ、なかざーさん!
( `.∀´)<今裕ちゃんの噂してたのよ。最近なんだか変だって。
从 ~∀~ 从<変?うちがかいな?
( `.∀´)<そうよ。なんだかぼーっとしてるんだって?
从 ~∀~ 从<んー、そんなこともないで。ちょいと考えごとすることが多いかしれへんけど。
( `.∀´)<何かあったの?さっきなんか裕ちゃんが結婚するんじゃないかってそんな絵空事話してたのよ!
从;~∀~ 从<こらこら!誰が絵空事やねん!
( `.∀´)<でもさすがに結婚はないでしょ?
从;~∀~ 从<まあ今のとこ、それはないで。と言うか特に悩みとかあらへんし。
( `.∀´)<お肌の悩み以外は、でしょ?
从;~∀~ 从<それは言わんといてや……あんたも三十路になればわかるで、この苦労が……。
Σ∬;´▽`)<……(ボケやすいところでマジレスしてるーーー!やっぱり変ーーーーー!!!)
( `.∀´)<それはいいけど、でも仕事中に考えごとってのはよくないんじゃない?
从;~∀~ 从<まあそうやけど、でもなあ、色々考えてしまうねん……。
( `.∀´)<良かったらあたしたちに聞かせてもらえないかしら?その考えごとってのを。
从 ~∀~ 从<まあええけど、せやけど間違いない話になるで?
( `.∀´)<それじゃあたしの部屋でどう?裕ちゃんのオフの日にでも。紺野と小川もどうかしら?
川o・-・)<スケジュールさえ合えば大丈夫だと思います。
Σ∬;´▽`)<……(ボ、ボケがスルーされてるーーー!) ※長い話→長井話→間違いない話
( `.∀´)<それじゃ決まりね!楽しみに待ってるわ!
こうして保田の部屋に集まることになった四人だったが、
紺野は用事で行くことができず、結局その部屋を訪れたのは中澤と小川の二人だった。
そして後日、紺野が辻と一緒に保田の部屋を訪れることになるのだが、それはまた別のお話……。
http://www.omosiro.com/~sakuraotome/live/test/read.cgi/bbs/1062146347/430-442
- 31 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:27
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zzz . . . . .
_____________
|. ..§ノヽ§ |
| () ̄ ( -e-) ̄) ...|
|\⌒⌒∪⌒∪⌒⌒\
| \. ⌒⌒ \
| ..|⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒|
\ |. 純金ベッド ..|
\|.__________________.___..|
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オープニング 〜 スレタイに敬意を表して 〜
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- 32 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:27
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ソ ニ ン 『 ほ ん と は ね 。 』
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- 33 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:28
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| ____
| |ノハヾヽ | ノノハヽ
| | v ´从 | (´∀`;)
ノノノハ☆ | ) │ ( U)
∬;´▽`)  ̄ ̄ ̄ ̄ ノノノハヽ §ハ§ (_ (_)
(∩∩)_____ 从#`,_っ´) ≡○ (・e・;)
/ _ ((○ ノ≡○≡○ [カネ]⊂ ) ノノノノ从ヘ
/ ノノハヽヽ .// \ (_)ヽ_) ≡○ (_(__) |ニ|ニ| 川’ - ’ 川 |ニ|ニ|
☆ノノハヽ. ( ^▽^) | | † | Å |ニ|ニ| ― O⌒l⌒O ― |ニ|ニ|
从*・ o.・从 (つ¶ つ 川o・o・) ♪ / \ ノノノハヽ
( つ¶O / \ (U つ¶ ( ゜皿 ゜) (^◇^〜)
♪ (_)__) ~(__)__)~ (__)__) ┌|. ロ ボ .|┐ ( )
└┬┬┘ (_(_) ノノノハヽ
☆ノノハ☆ ノノノハヽ .┌┐ ∋oノハヽo∈ @ノハ@ (^〜^O )
ノノ*^ー^) 川VvV从.|::::| (´D` ) ( ‘д‘) ⊂ )
ノ つ旦 ⊂-†‡- U |::::| O( ‡ ⊂) (U ⊃ || |
(_)_) (⌒)(⌒(  ̄::::::| (__ (__) ,,, ,,, (_)_) (__(._)
 ̄  ̄  ̄ ̄
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みんなとも最後の夜 長くて短かったような
家に帰ったあと いろんなことを思い出してた
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- 34 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:28
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|______________|
| / // | // / |
| | .|
|_. @ハ @ | ノノノノ从
//! . ( ‘) .| (ー’川.\ ガタン
// |ニ/,, ⊃二二二二二 ⊂ ノ \.\ ゴトン
||||| | ( _) (⌒ ノ ...|||||
||||| ./ (/ ∪______ し ̄\ ..|||||
|||||/ / \ \|||||
||||| ̄ ̄|||| |||| ̄ ̄|||||
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また、少しじんわりきて キミの顔まぶたに浮かんで
また 涙あふれてきた
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- 35 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:28
-
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
。 ゚ ⊂⊃ 。 ゜ ゚ ゜ ⊂⊃ 。 ○
。 ノノノヽヽ . ∋oノハヽo∈ 。
.へ川VvV从 ゜ ○ 。 .へ( ´D`)
。 彡〜ノ~~つ‡つ ゚ 彡〜ノ~~つ‡つ ゚ .
/ ___ゝ o 。 / ___ゝ
/ / / / / / ○
○ しし' ゜ o ゜ しし' 。
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ほんとはね キミに伝えたいことがあったけど
言葉に出来なくて... さよなら
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- 36 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:28
-
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
タクシー
(ё)ノ
ノ|ミ|
」L
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_/ ̄ ̄\_
└-○--○-┘=3
(ё)ノ アイヨー
ギャー ノ|ミ|_/ ̄ ̄\_
//└-○--○-┘=3
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ミ
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巡りゆく季節の中 新しい生活にも慣れて
そんな頃道端で 偶然キミに出会った
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- 37 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:28
-
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
∬∬
ノノノハヽ ( ‘<
( ´∀`)_ //
_( ( / Cミ
\((○ ̄ /_
Σソ\_/(_)ミ
(_)
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わたしより先に笑ったキミ
変わらないその笑顔が 妙に切なくて嬉しかった
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- 38 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:29
-
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────────────────────────────────────────
┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐ ┌─┐
└─┘ └─┘ └─┘ └─┘ └─┘ └─┘ └─┘ └─┘ └─┘ └─┘ └─┘
_______
| | |
| | |
| =━━━━━━━━━━━ \
| | | =━━━━━━━━━━━ ((/ ̄ ̄))
=━━━━━━━━━━━ ∬;T▽T)
| | | n /~j'''''Y'''i}つ
| | =━━━━━━━━━━━ 目]=U===@く
| | | 〃〃〃〃 (_,/'"ヽ,_,)
────────────────────────────────────────
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ほんとはね ずっと好きだったよ
だけど ただ遠くから見ているだけで さよなら
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- 39 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:29
-
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日 凸 ▽ ∇ U _O_
≡≡≡≡≡≡≡≡ (MMMM)
_o___[] % 曰 川´ v ´从
(///////)_ ( ∞ )
从从#~∀)c|;;;;| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
- | つ―――――――――――――─
(__ノ`ノ
━┳━, ) ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄ ┻ ̄ ̄ ̄ ̄
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少し背が伸びたかな ずっと会ってなかったから
少し大人びて見えた わたしもそう見えてるのかな
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- 40 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:29
-
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┌―――――――――――――――――――――┐
│........┌――――――――――――――――┐........│
│::::::::│ 4 .│::::::::│
│::::::::│ │::::::::│
│::::::::│質問 │::::::::│
│::::::::│ │::::::::│
│::::::::│ハムスターはどれくらい小さな穴を ..│::::::::│
│::::::::│くぐり抜けることができますか? .│::::::::│
│::::::::│ │::::::::│
│::::::::│ │::::::::│
│::::::::│ 神奈川県横浜市 ....│::::::::│
│::::::::│ 前田有紀さん │::::::::│
│::::::::│ │::::::::│
│::::::::└――――――――――――――――┘::::::::│
│ ロ 。。。。 │
└―――――――――――――――――――――┘
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
それからね わたしから 「じゃあね」 って歩き出す
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- 41 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:29
-
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ブ オ ン ブ オ ン
_,,,,,--―''''''''""゙゙゙゙ ̄ ̄ ゙゙゙゙゙゙̄"''''''―--,,,,,_
_,,-‐'"` `゙'''ー、_
,/ `'-、
(( | ∋oノハヽo∈ ) ))
ヽ、 (∩´D`)^)/
`''-、,,、 丿 ノ,-"`
`゙"'ー-、,,,,,,,,,__ _,,,,,,,,,--ー'''"ヽ
 ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙̄"゙゙゙゙ ̄ `--^-`
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ほんとはね ずっと好きだったよ
けどもうキミは他の誰かを...
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- 42 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:29
-
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/ ̄ ̄ ̄ヽ
/⌒⌒""☆
//ノノノ"\ヽ 『 そ う め ん 』
|(| ∩ ∩|)|
从.、 ▽ ノjl| そうめんは夏一番の人気者 そうめん、まるで私のよう
/ \ | ||
へ _ V ノ\ 色白でさっぱりしてて、細身のすべすべ肌 そうめん、まるで私のよう
/  ̄ 只 | \ _
/ ) || | |\// ) 誰からも愛され、嫌いな人は誰もいない そうめん、まるで私のよう
/ ノ \_〓ノ\  ̄
/\/ / | \\) この夏はそうめんに始まり、そうめんに終わる そうめん、まるで私のよう
(\/ . / | \/
.  ̄ \ ________|___ /
| | | 2003/08/31 石川梨華
| | |
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I wanted to tell you
Something at the Graduation ceremony
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- 43 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:30
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* +
+ +
__...__
_,、__,f;;;;:::::==\__,、
__、_ __,、、__ k,,,,,,,____;;;;;;;;;;;____,,,,,,,;;;;;f
&;;;;;;;ky>>>;;;;;;;;;;;;/ ,,,,h;;;;; : / \::::;;v *
 ̄ '''' '''\ミ 、,,,,, r',,,,;;;;;;;;; -r '
┌' ̄,,,,,, ,,, ;;;;;;; ,,,,,,,||} +
 ̄└、 ;;;;;;;;;;n_,,、,,,,||)
 ̄ ̄ '  ̄
+
+ *
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but I was overcome with the emotion
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- 44 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:30
-
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♪ ♪ ♪ ♪
( ^▽^) ヽ(^▽^ )ノ ヽ( ^▽^)ノ
<(へ ) > ( へ) (へ )
,> く, ,>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
So I did not have a chance
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- 45 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:30
-
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_li_ _lli_ _li
. . ‖. | | i _,..-――-:..、 | | _| |
._ | ̄ ̄|__i_ il .| | | ̄| /.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::.\ _| |_| |_||_
. | | | ̄ 田 ロロ|_| |_| |_| |_ / .::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::..ヽ _i_|::: ::. |_i──
|_||_||_|  ̄ :: ::::::::::└i_ .__| ロロ o○
.ロロロ o :: ::::::::::::::l______....... _ _ __ ___ __|:::::::::::::: ::: :: ロ ロ
__ 〇o o。。 ..:: ::::::::::──i_______||_|i___||__| 。o:::::: :: o。
┳┳0/ヽ__=..,,┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳┳
 ̄ ̄((..))ヽ-/((..)) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
`::´:::::::::::::`::
:::: ::::::: ::: :
::: :::::: ::
: :: :: :
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Good-by , I loved you
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- 46 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:30
-
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お が わ ゆ う し ょ く
━━┳━━━━━━ ┏━━━┓
┃ ┃┃┃ ┏┻━━━┓ ━━┛ ┏━┛
┃┃┃ ┃┃┃ ┏┳┓ ┣━━━━┫ ┏━━━╋━━━┓
┛ ┛ ┃ ┗┛┃ ┏┻━━━━┻━━┓ ┃ ┃ ┃
┃┗━━┓┗ ┗ ┣━━━┻━━━┛
━┛┏━┓┗━━━ ┃
┏━┻┓┃ ┃
┗╋━┓ ┗┓ ┃
━━━┛ ┗━━ ┗━━━━━━┛
┌――――――――――――――――――――――――┐
│ゆうしょく【憂色】 │
│「心配そうな顔色(様子)」の意の漢語的表現。「―漂う」 .|
└――――――――――――――――――――――――┘
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は じ ま る ん で 、 ヨ ロ シ ク 〜 !
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※以前に似たようなタイトルのネタスレがありましたが、多分関係ありません。
※登場人物、設定、ネタ等が似ていることがあっても、多分偶然か、もしくは気のせいです。
※類似品にはくれぐれもご注意ください。ついでにファールボールにもご注意ください。
│ヒョイッ
│ノノハヽ
│;´▽`)<続編は無いって言ってたのに……そんなのってあり?
│ ノ
- 47 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:31
-
事務所――
(O―Oヽ)<おーい、全員集合や!みんな集まってんか!
川‘〜‘)||<なんですか、つんくさん?全員集めるとか珍しいですね。
(O―Oヽ)<いやな、新しいネタスレが始まるて聞いたさかい、ちょいと様子を見に来たんや。
(〜^◇^)<きゃははは。てか用事も無いのに呼ぶなっての。そんな暇あるなら売れる曲作れっての。
(O―Oヽ)<なんやなんや、しばらく見いひんうちに随分な口聞くやないかい!
( O^〜^)<まあいいじゃないっすか?別に間違ったこと言ってないっすよ。
(O―Oヽ)<吉澤!お前もかーーー!
( ^▽^)<大の大人がムキになってるよ。笑えるー。
(O―Oヽ)<石川!お前もかーーー!
川o・-・)<客観的に見てつんくさんは才能無いですからね……(作者はつんくマジック信者だけど……)
(O―Oヽ)<紺野!お前もかーーー!
川 ’ー’)<せっかくセンターになってもこんな曲じゃ意味無いがし。恥かくだけやよ。
(O―Oヽ)<高橋!お前もかーーー!
( ・e・)<そろそろ限界まめ。資金提供打ち切るまめ。
(O―Oヽ)<新垣!お前もかーーー!
∬ ´▽`)<つんくさん、そろそろ潮時なんじゃないですか?
(O―Oヽ)<小川!お前もかーーー!
川VvV)<約束守らない男が信用されないのは当然ですよソロコンサート。
(O―Oヽ)<藤本!お前もかーーー!
从 ´ ヮ`)☆<せっかくモーニング娘。に入ったのにこれじゃ不満ばい。
(O―Oヽ)<田中!お前もかーーー!
ノノ ^-^)<お前もかーお前もかーって、そう言うの何とかの一つ覚えって言うんですよね?
(O―Oヽ)<亀井!……お前キリマンジャローーー!……なんちって……。
\\ ビ \\ \ \\\ \\ \ \ \\ \ \
\\ \\ ュ ウ ウ ウー―\\ \ \\ \\ \ \
\\ \\ \ \\ \\ \ \\\ \\\ \\ \ \
\\\ \\ \\\ \\ \ \\\ \\ \\ \\\\ \ \
川;‘〜‘);^◇^);^〜^);^▽^);・-・);’ー’);・e・);´▽`);VvV);´ ヮ`);^-^) )))))ガタガタブルブルッ
(O―Oヽ;)<……(し、しもた。外してしもた……めっちゃウケるて思ーたのに……)
- 48 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:31
-
从*・∀.・)<ウッシャッシャッシャッ。ちょ、超腹いてー!モカをキリマンジャロって、プゲラピープー超笑える!
Σ川;‘〜‘)||<……(う、うけてる!!!しかもめちゃくちゃ!!!)
Σ(〜;^◇^)<……(う、うけてる!!!しかもめちゃくちゃ!!!)
Σ(;O^〜^)<……(う、うけてる!!!しかもめちゃくちゃ!!!)
Σ(;^▽^)<……(う、うけてる!!!しかもめちゃくちゃ!!!)
Σ(;・e・);^-^);´ ヮ`)☆<見たーーーーー!!!どっかで見たーーーーー!!!
- 49 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:31
-
从*・∀.・)<ウッヒッヒッヒッヒ。しかも最後のなんちって、超うけるー!プゲラピーポー超おもしれー!
Σ川o;゚∀゚)<……(さ、さらにうけてる!!!しかもなんちっての部分に!!!)
Σ川;’ー’)<……(さ、さらにうけてる!!!しかもなんちっての部分に!!!)
Σ∬;´▽`)<……(さ、さらにうけてる!!!しかもなんちっての部分に!!!)
Σ川;VvV)<……(さ、さらにうけてる!!!しかもなんちっての部分に!!!)
Σ(;・e・);^-^);´ ヮ`)☆<それも見たーーーーー!!!どっかで見たーーーーー!!!
- 50 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:31
-
(O―Oヽ*)<み、道重!さ、さすがや!これや、これやこれ!これがロックや!!!
从*・∀.・)<つんの字、ちょいと見直したぜ!おめーもやればできるじゃねーか!
(O―Oヽ*)<そやろそやろ。せやから才能はあんねんて。ただ周りがそれを理解でけへんだけやねん!
从*・∀.・)<おうおう、わかるぜその気持ち!お互い才能があるってのは辛いもんだな!
(O―Oヽ*)<おお!わかってくれるか!よっしゃ、今度の新曲のセンターはお前や!お前にまかすで!
从*・∀.・)<さすがつんの字!その大英断は歴史に残るであろうぞえ!
r⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ヽ
( 別 の 意 味 で 残 り そ う ・ ・ ・ )
ヽ ノ
⌒○⌒⌒○⌒○⌒⌒○⌒○⌒⌒○⌒○⌒○⌒⌒○⌒⌒○⌒⌒○⌒
O O O O O O O O O O O
o o o o o o o o o o o
川;‘〜‘);^◇^);^〜^);^▽^);・-・);’ー’);・e・);´▽`);VvV);´ ヮ`);^-^)
- 51 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:31
-
(O―Oヽ)<ということやから、これからは道重を中心にして盛り上げていくで!
川;‘〜‘)||<それって、もしかして道重が主役ってことですか?
∬;´▽`)<……(なんかいやーな予感がするんですけど……)
Σ(O―Oヽ)ハッ <そ、それや!飯田!それやそれ!それを忘れとったんや!
川;‘〜‘)||ギクッ <……(もしかして余計なこと言っちゃった?)
川;VvV)<……(主役か……懐かしい響きだな……今の美貴には無縁の言葉だが……フッ……)
こうして初代主役は道重さゆみに決定した。
道重がこれからどのような活躍をするのか、それは今はまだわからない……。
│ヒョイッ
│ノノハヽ
│;´▽`)<ね、ねえ?タイトルは?タイトルはなんなの?主役は私じゃないの?
│ ノ
予想通りの展開である。(キートン山田)
- 52 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:32
-
メンバーの動向1――
川‘〜‘)||<道重がセンターなんて絶対にありえないわ。
(〜^◇^)<そうそう。主役はどうせ肩書きだけだからいいけど、センターはなあ。
川‘〜‘)||<矢口はどうする?道重なんかに任せていいと思う?
(〜^◇^)<ぶっちゃけどうでもいいんだけどさ。どうせ落ち目なんだし、きゃはははは。
川‘〜‘)||<私は駄目ね。絶対にセンターと主役の座から引きずり下ろしてやるわ!
(〜^◇^)<まあやるってんならおいらは止めないけどね。
川‘〜‘)||<とりあえずは味方を作らないとね。どうせ今のつんくは信頼ゼロだし……誰も認めないはずよ!
- 53 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:32
-
メンバーの動向2――
(*・e・)<いやあ、道重さん、さすがですなあ!おっと、ご挨拶が遅れました、私、新垣里沙と申します!
ノノ;^-^)<……(いきなり、へいこらしてるーーー!!!)
(*・e・)ノ□パッ <これ名刺です……あ、福沢諭吉の顔がついてますけど、気になさらずに……。
ノノ;^-^)<……(しかも買収工作ーーー!!!)
从*・∀.・)ノ□ガシッ <おうおう、これはどうもご丁寧に。今月分の名刺は確かに受け取りました、と。
ノノ;^-^)<……(さりげに毎月分要求してるーーー!!!)
(*・e・)<いやあ、道重さんの感性と才能には、この新垣も完全に脱帽ですよ。
从*・∀.・)<いやいや、そなたの財力あっての道重だぞえ。とりあえず……励め!
(*・e・)<ハッ、もったいないお言葉、痛み入りましてございます!
ノノ;^-^)<……(なんだかなあ……)
- 54 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:32
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メンバーの動向3――
从 ´ ヮ`)☆<ふ、藤本先輩!れいなは先輩こそ主役にふさわしいと思ってるばい!
川VvV)<フッ、それは言ってくれるな。主役なんてしょせんはピエロ……お前もよくわかってるだろ。
从 ´ ヮ`)☆<ば、ばってん……。
川VvV)<それより、友達なんだろ?俺のことはいい、道重を助けてやんな……。
从 ´ ヮ`)☆<せ、先輩!
川VvV)<道重のキャラはまだまだ未熟だ……誰かがサポートしてやんないとな……。
从 ;´ ヮ`)☆<わ、わかったたい!れいなが……れいながさゆの力になってあげるたい!先輩のためにも!
川VvV)y-~~<フッ、俺のことは忘れてくれ。俺はしょせん……ソロコンサートもできない一匹狼さっ!
- 55 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:32
-
メンバーの動向4――
( ^▽^)<ねえねえ、ヨッシー!一緒に原宿にお買い物行かない?
( O^〜^)<あー、悪い悪い。これからちょっと用事があんだよ。
( ^▽^)<そんなこと言わないでさ。ね?ほら、もしかしたら偶然ブロードャスターに映るかもしれないよ?
( O^〜^)<いーよ、もうそんな話題作りしなくたって。今日はNHKでちゃんとした記者会見があるし。
(;^▽^)<でもでも……。
( O^〜^)<それじゃもう時間だから。じゃね。
(;^▽^)<なんなのなによ……(どうせ視聴率低くて叩かれるだけなのにな……)
- 56 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:32
-
メンバーの動向5――
∬ ´▽`)<ねえ紺ちゃん、道重が主役なんだって。どう思う?
川o・-・)<……。
∬;´▽`)<ね、ねえ?紺ちゃん?
川o・-・)<……。
∬;´▽`)<ねえ、どうしたの?さっきから黙ってるけど?
川o・д・)ハッ <も、もしや……!
∬;´▽`)<こ、紺ちゃん?
川o・-・)<キ…川o・-・o川キ(・-・o川キ!(・o川キッ!川川川キタ川o・)キタ!川o・∀)キタ!!川o・∀・)キタ━━━!!!
Σ∬;´▽`)<???
川o・∀・)<うおおおおお!奇跡奇跡奇跡ーーーーー!!!756万5000円ゲットーーーーー!!!
Σ∬;´▽`)<な、何?何があったの?
川o・∀・)<よしよしよしよし!イングランディーレよくやった!ヒシミラクルの奇跡再びーーーーー!!!
Σ∬;´▽`)<ヒシミラクルって……確か去年里沙ちゃんが当てた万馬券?じゃあまさか紺ちゃん!
川o・∀・)<さーて、儲けた金をどうすっかな……事業でも始めるかな。
Σ∬;´▽`)<こ、紺ちゃん、未成年は馬券買っちゃ駄目なんだよ!捕まっちゃうよ!
川o・∀・)<いいっていいって。とにかくこの金で……ふふふふふふふふっ。
Σ∬;´▽`)<……(滅茶苦茶悪いこと考えてるっぽいーーー!)
- 57 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:33
-
メンバーの動向6――
川 ’ー’)=3<何かおかしいがし。そもそもセンターはあたすの定位置のはずやよ。
川 ’ー’)=3<それなのに道重だなんて納得いかないやよ。絶対認められないがし。
川 ’ー’)=3<こうなったらどんな手を使ってでもセンターを奪還してやるがし。
川 ’ー’)=3<大丈夫やよ。あーたんには友達がたくさんいるがし。みんなきっと協力してくれるがし。
その前提がすでに間違っていたりする。(キートン山田)
- 58 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:33
-
飯田の自室――
( ゜皿 ゜)<トイウコトデ オマエヲ イイダハノ サブリーダーニ ニンメイスル。チナミニ キョヒケンハ アリマセン。
∬;´▽`)<いきなり任命されても困るんですけど。でもどうせそんなことだろうと思ってました。
( ゜皿 ゜)<ヨシヨシ ソレデハ イイダハノ サブリーダーニ サイショノ ニンムヲ アタエル。
∬;´▽`)<はあ、なんですか?
( ゜皿 ゜)<アシタマデニ ヒャクオクマンエン ヨウイシロ。イジョウダ。
∬;´▽`)<絶対に不可能だと思うんですけど。それに百億万円って……。
( ゜皿 ゜)<オマエハ ナポレオン トイウ オトコヲ シッテイルカ?
∬;´▽`)<はあ。まあ知ってますけど。
( ゜皿 ゜)<カレハ イッタ。ワガハイノ ジショニ ネコ トイウ コトバハ ナイ。ト。
∬;´▽`)<なんか夏目漱石混じってるんですけど。言いたいことはなんとなくわかりますけど。
∬;´▽`)<でも私はナポレオンじゃないですし、例えナポレオンでも百億万円は無理かと……。
( ゜皿 ゜)<ポポポポーン……ポポポポーン……。
Σ∬;´▽`)<な、何?この電子音は何?もしかして新しい機能?
( ゜皿 ゜)<ポッポポポポポ……ケンサクダヨー……ポッポポポポ……ケンサクダヨー……ポッポポポポポッポポポポ(ry
Σ∬;´▽`)<滅茶苦茶語呂が悪いーーーーー!!!
( ゜皿 ゜)<ケンサクカンリョウ。ナポレオンデモ ヒャクオクマンエンハ タシカニ フカノウダッタ。
∬;´▽`)<検索するまでもないと思うんですけど……大体子供じゃあるまいし……。
( ゜皿 ゜)<ヨシ ソレデハ オガワニ アラタナ ニンムヲ アタエル。
∬;´▽`)<今度は何ですか?
( ゜皿 ゜)<アシタマデニ ヒャクオクマンフラン ヨウイシロ。イジョウダ。
Σ∬;´▽`)<そういう問題じゃないってばーーーーー!!!
∬;´▽`)<はあ……一体どうやったら百億万フランなんて用意できるんだろ。
∬;´▽`)<大体百億万っていう単位もよくわからないし、おまけにフランなんて見たこともないし。
∬;´▽`)<それに仮に百億万フラン手に入ったとしても、どうやって使うつもりなんだろ?
∬;´▽`)<まあいいや。とにかくお金のことは里沙ちゃんに訊くべきよね?
∬;´▽`)<それにしても……百億万フランって……飯田さんくらいしか言わないよね?
- 59 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:33
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新垣邸――
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∬;´▽`)<いつ来ても凄い豪邸よね……。一体何の商売してるのかな?
- 60 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:33
-
∬;´▽`)<おじゃましまーす。
( ・e・)<……。
∬;´▽`)<里沙ちゃん、ちょっと相談があるんだけど……。
( ・e・)<なんだ、まこっちゃんまめか。今忙しいから後にしてほしいまめ。
∬;´▽`)<えっ?
( ・e・)<こっちは師匠の接待でそれどころじゃないまめ。
∬;´▽`)<し、師匠?
( ・e・)<そうまめ。接待はビジネスの基本まめ。1億使っても2億取り返せば利益まめ。
∬;´▽`)<……(そうやってこの豪邸までこぎつけたわけか……)
( ・e・)<まあいいまめ。せっかく来たんだから、まこっちゃんも師匠の門下生になるまめ。
∬;´▽`)<ねえ、話が全然見えてこないんだけど、その師匠ってのは?
( ・e・)<遠慮しなくていいまめよ。友達の誼みで紹介してあげるまめ。師匠っ!師匠っ!
从*・∀.・)ノ▽<里沙丸、どうしたよ?
Σ∬;´▽`)<……(師匠って道重ーーーーー!しかも昼間からワイングラスーーーーー!!!)
- 61 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:33
-
(*・e・)<師匠!こちらは里沙丸の友達で小川麻琴まめ。是非門下生にしてあげてほしいまめ。
∬;´▽`)<いや、紹介されなくても多分顔見知りなんだけど……。
从*・∀.・)ノ▽<ふむふむ。従順な里沙丸の頼みとあらば、断る理由はあるまい。
(*・e・)<はっ。ありがたき幸せまめ。
∬;´▽`)<……(滅茶苦茶断りたいんだけど……)
从*・∀.・)ノ▽<ただあれだあれ。入門料はちゃんと貰うかんな。
∬;´▽`)<あ、あの……私余分なお金は持ってないんだけど……。
(*・e・)<大丈夫まめ。ここは里沙たんが代わりに払っておくまめ。
∬;´▽`)<……(滅茶苦茶利子取られる予感……)
(*・e・)<それで師匠、入門料はいかほどまめか?
从*・∀.・)ノ▽<うーんとね、友達紹介キャンペーン中だから半額でいいや。
从*・∀.・)ノ▽<だから百億万フラン!
Σ∬;´▽`)<飯田さん以外にもいたーーーーーーーーーー!!!!!
- 62 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:34
-
保田の自室――
( ^▽^)<……ということなの。
( `.∀´)<ふーん、じゃあ道重が主役になって、みんな不満ってわけね。
( ^▽^)<そう。それにヨッシーは遊んでくれないし、最近みんなバラバラで……。
( `.∀´)<それは無視できないわね。でも主役は別にどうでもいいんじゃないかしら?
( ^▽^)<えー、でも主役だよ?主役って言ったらネタスレのセンターだよ?それなのに道重だよ?
( `.∀´)<いいのよ、主役なんて。以前主役に抜擢されたのに全く登場しなかったキャラだっているんだし。
(●´ー`)<それはなっちのことだべか?
(;`.∀´)<いや、別になっちのこと言ったわけじゃ、て言うかなんでいるのよ!
(●´ー`)<忘れてただべか?今日は毎月恒例の卒メンの会合の日だべ。
(;`.∀´)<そ、そうだったわね。うっかりしてたわ。
( ^▽^)<へえ。そんな会合があるんだ。なんか楽しそうだよね?
(●´ー`)<……石川も卒業したらわかるだべ。この苦悩が……。
(;`.∀´)<……(なっちは卒メンの中では一番恵まれてるんだけどね……)
( ^▽^)<でも私だって一人で苦悩してるんだよ。だから私女忍者なの!
(●´ー`)<……?
( ^▽^)<一人で苦悩してるからくのいち!……これおもしろくないですか?
<ギャー
(;`.∀´)<……(悪いけど、そんなギャグで笑う奴なんていないわよ……)
( T▽T)<……(道重のせいで……道重のせいで……絶対許さないんだから!!!)
多分、道重は関係ないと思う。(キートン山田)
- 63 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:34
-
一時間後――
从 ~∀~ 从<んーと、これで全員揃ったみたいやな。
( ´ Д `)<んあ。いちーちゃんとあやねえは?
( `.∀´)<あの二人は妊娠中だから今日は来ないわよ。
(●´ー`)<そうだべか。
(C°−℃)<……。
从 ~∀~ 从<で、今日の議題やけど、なんや現役メンバーが色々揉めてるんやて?
( `.∀´)<そうらしいの。さっきも梨華が相談しに来てたんだけど、道重が主役になったのが不満らしいわ。
从 ~∀~ 从<うーん、そりゃ不満やわな。で、どないアドバイスしたんや?
( `.∀´)<主役はどうせ肩書きだけだから気にするなって言っといたわ。
(●´ー`)<肩書きだけじゃないべ……主役は名誉職だべ……。
(C°ー℃)<ふっ、詭弁だな。
(●`ー´)<主役になったこともない奴に言われたくないべ!
(C°ー℃)<なら拙が主役になったら言ってもいいと?
(●`ー´)<福ちゃんなんかが主役になれるわけないべ!大体誰も覚えてないべさ!
从 ~∀~ 从<まあまあ、二人とも喧嘩せんと、仲良うやろうやんか。
( ´ Д `)<んあ。そうだよぉ。それにまだ明日香ちゃんのキャラ固まってないんだし。
(;`.∀´)<……でもあたしたちが主役になるってのは面白いんじゃないかしら?
从 ~∀~ 从<そうやなあ。全員が全員狙っても駄目やろうけど、みんなで誰か一人をサポートすれば……。
(●´ー`)<それじゃなっちがみんなの代表で主役になるべ。
从 ~∀~ 从<何言うてんねんな。なっちは以前主役でスルーされてるやんか。やっぱ元リーダーのうちやろ?
(C°ー℃)<それは無い。
( `.∀´)<そうね、裕ちゃんとなっちはドラマで忙しいから、ここはあたしが引き受けるわ!仕方ないけど。
( ´ Д `)<んあ。ごとぉは誰でもいいよぉ。つんくさえクビにしてくれたら。
从 ~∀~ 从<わあったわあった。ほな投票や。それが一番納得するやろ?
( `.∀´)<わかったわ。それじゃ紙を配るから、主役に相応しいと思う人を書いてちょうだい!
- 64 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:34
-
从 ~∀~ 从<……(やっぱうち以外におれへんやろ。なんたって亀の甲より年の功やで……)
(●´ー`)<……(主役と言えばなっちしか考えられないだべ。投票するまでもないべ……)
(C°ー℃)<……(ふっ、伝説を甘く見てもらっては困るんだな……)
( `.∀´)<……(しばらく仕事もないし、このチャンスは絶対に逃さないわよ!)
( ´ Д `)<……(んあ。裕ちゃんでもいいし、なっちでもいいし、明日香ちゃんでもいいし、圭ちゃんでも……)
- 65 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:35
-
五分後――
( `.∀´)<えーと、まず裕ちゃんに一票。
从 ~∀~ 从<よっしゃ!
( `.∀´)<次がなっちに一票。
(●´ー`)<当然だべ。
( `.∀´)<次が明日香に一票。
(C°ー℃)<……。
( `.∀´)<次がごっちんに一票。
( ´ Д `)<んあ。
( `.∀´)<そしてあたしに一票。
Σ从 ~∀~ )●´ー`)°−℃)`.∀´)´ Д `)<全員、自分に入れてるーーー!!!
↑
※誰か一人に決められず、結局自分に入れた。
- 66 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:35
-
一時間後――
从 ~∀~ 从<しかしみんな主役になりたかったんやなあ。あははははは。
( `.∀´)<笑いごとじゃないでしょ。こんなんじゃ現役メンバーに示しがつかないわよ。
从 ~∀~ 从<まあええんちゃうか?どうせ彩っぺと紗耶香の不在者投票で決まるやろ。
( `.∀´)<その二人まで自分に入れてたらどうすんのよ。
从 ~∀~ 从<うーん、そん時はほれ、読者投票すりゃええんちゃうの?参加型だとレスも稼げるで!
(;`.∀´)<そういう問題じゃないと思うんだけど……。
从 ~∀~ 从<まあええやん。どうせ現役メンバーには勝てないんやし……遊び心や、遊び心。
( `.∀´)<それもそうね。どうせ主役なんて肩書きだけなんだし。
从 ~∀~ 从<せやせや。主役にこだわるなんて、まだまだケツの青いヒヨッコのやることやさかいな。
(;`.∀´)<……(裕ちゃんが一番こだわってたんだけど……)
从 ~∀~ 从<まあええわ。それより、石川は主役狙ってるんかいな?それともセンター?
( `.∀´)<両方みたいね。一応センターの方は才能的に諦めるように諭したんだけど……。
从 ~∀~ 从<まあ当然やな。その当然が完全に無視されてるのが現実やけども。
( `.∀´)<でも聴かなくてね。道重を許さない、道重と直接対決するんだって言って出てったわ。
从 ~∀~ 从<直接対決かいな……なんやジャイアンリサイタルなみの地獄絵図が目に浮かぶわ。
- 67 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:35
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新垣邸――
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(;`.∀´)<ここに道重がいるって聞いて来てみたけど、いつ見ても凄いお屋敷ね。
- 68 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:35
-
( `.∀´)<こんにちはー。
( ・e・)<保田さん、どうしたまめか?
( `.∀´)<ここに道重がいるって聞いたんだけど。
( ・e・)<師匠なら向こうの部屋で石川さんと一緒にいるまめ。
(;`.∀´)<梨華も来てるの?
( ・e・)<さっき凄い形相でやって来たまめ。ちょっと怖かったまめ。
(;`.∀´)<そ、それでどうなの?まさか殴り合いの喧嘩してるとか、お互いに鼓膜の耐久度を試してるとか?
(;・e・)<……見ればわかるまめ……。
(;`.∀´)<……(滅茶苦茶嫌な予感がするわ!現場に血が流れてなければいいけど……)
ガチャリッ
- 69 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:35
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\三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
\三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三/
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- 70 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:36
-
(;`.∀´)<あ、あれっ?
(*^▽^)<いよー!ダーヤスじゃねーかよー!元気だったか!つってさっき会ったばっかだっつーの!
从*・∀.・)<ウッシャッシャッシャッ。それブチ笑える!さっき会ったばっかなのに元気だったかってプゲラッ!
(;`.∀´)<ね、ねえ……これどうなってんの?
(;・e・)<よくわからないまめ。気づいたら二人ともお酒飲んで意気投合してたまめ。
(*^▽^)<いよっ師匠!道重師匠!師匠サイコーっす!いやいや、チャイコーっす!
从*・∀.・)<ゲラゲラゲラ、石川才能ありすぎ!プゲラピーポー超おもしれー!
(;`.∀´)<とりあえず、最悪の事態だけは避けられたわけね。これはこれで問題だけど……。
(;・e・)<問題どころじゃないまめ。まこっちゃんなんか無理やり飲まされて向こうでゲロ吐いてるまめ。
(;`.∀´)<小川も大変ねえ……。
(*^▽^)<そうそう!師匠聞いてくだちゃいよー!さっきダーヤスが私のギャグスルーしたんですーよー!
从*・∀.・)<なんですとー!石川の超絶プゲラギャグをスルーするーってか?ウッシャッシャッシャ。
(*^▽^)<師匠それチャイコー!チャイコフスキーはロシア人ー!多分ー!
从*・∀.・)<それもブチ笑えるー!特に最後んとこ最高ー!てかそれどんなギャグよ?
- 71 :名無し娘。:2004/05/05(水) 18:36
-
(*^▽^)<私は女忍者なのーーー!なんでかって言うとねー!
从*・∀.・)<ウッシャッシャッシャ。それ超最高ー!女忍者ブチ笑えるーーー!
Σ(;`.∀´)<……(滅茶苦茶うけてる!しかもまだギャグを言ってない時点で!!!)
Σ(;・e・)<……(滅茶苦茶うけてる!しかもまだギャグを言ってない時点で!!!)
こうして道重派に石川梨華というある意味強力な助っ人が加わり、
ネタスレの主導権争いは徐々に激しさを増そうとしていた。
∬l|l´◇`)<き、気持ち悪いーーー。ゲロゲローーー。
物語は多分、こんな感じで続いていく……。
- 72 :名無し娘。:2004/05/06(木) 18:26
- ワロタ
- 73 :名無し娘。:2004/05/07(金) 01:55
- ノ < おひさ!
- 74 :名無し娘。:2004/05/07(金) 07:13
- ながくなりそうだな
- 75 :名無し娘。:2004/05/07(金) 21:46
- (キリマンジャロに受けたのは秘密)
- 76 :名無し娘。:2004/05/08(土) 12:48
- 憂さんおかえり憂さん
ネタ書きの業、このスレでもしかと見せていただこう!!!
- 77 :名無し娘。:2004/06/15(火) 19:45
- もう何も浮かばないので誰か再利用してください。お願いします。
- 78 :名無し娘。:2004/06/19(土) 22:04
- よくわからんが、ンニソのスレの避難所にしてもよかでつか
ttp://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn04050406.html
- 79 :名無し娘。:2004/06/20(日) 01:27
- よくわからんのだったら止めた方がいい。
- 80 :名無し娘。:2004/06/21(月) 20:51
- http://www.net-de-dvd.com/
- 81 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:12
- 再利用します。一応、スレ主さんには許可をいただいています。
- 82 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:12
-
―― 小 説 『 C O L O R 』 ――
- 83 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:12
-
夕陽を見てると、なんだか心が落ち着くよね。
ほんとだね。
でもね、それは人間が本能的にその色を欲してるからなんだって。
本能的って?
ううん……。私も人から聞いただけだから、詳しいことはよくわかんないよ。
でもね、でも……。
夕陽がどこか淋しげなのも、私はそれのせいだと思うんだ。
だからね、だから……。
淋しくなったら、きっと……その色を求めればいいんだと思うの。
- 84 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:13
-
――――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――
1. 悪 魔 【 ヤ ツ 】
――――――――――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――――――――――――
- 85 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:13
-
小ぢんまりとした部屋の中を、一人の女性が苛立たしそうに歩き回っていた。
念入りな化粧と茶色い髪の毛からは、いかにも現代の若い女性といった印象を受けるが、
その格好はその内面から伝わるオーラとは違って、はっきりと地味であった。
部屋の壁際にある椅子に座っている少女がその様子を心配そうに眺めていた。
どこか不安げな表情をしているのは、そろそろ怒りが爆発することを知っているからなのだろう。
その張り詰めた緊張感はスタジオ収録での緊張感とは全く違う種類のものだったが、ただ、
それは現状において、仕事に対する熱意というものが欠如してしまっているせいかもしれない。
あるスタッフはそんな状態を『ぬるま湯』と表現していた。それはもちろん、
彼女たちに直接言ったのではなく、少女がスタッフの立ち話を偶然聞いて知ったことだった。
部屋の中では相変わらず、一人の女性が眉間に皺をよせながら歩き回っていた。
どこへ向かうでもなく、ただ待機している――それがどうにも我慢できない様子だった。
それとは対照的に、少女の方はただずっと座ってそれを見ているだけだった。
ただ、二人が何か重大な問題に直面し、何かを待ちわびている、そのことだけは確かだった。
少女が部屋の壁にかけられた時計の文字盤にチラッと視線を移した。
もしかすると、歩き回っているよりも、ただ座っているだけの方が辛いのかもしれない。
まるでその焦りの心情を試すかのように、その部屋では時間の流れがゆっくりと進んでいた。
- 86 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:13
-
その流れに耐え切れなくなったのか、やがて少女が小さな声で言葉を発した。
「ねえ……美貴ちゃ…」
「っさい!」言い終るまでもなく、その『美貴ちゃん』と呼ばれかけた女性が一蹴した。
まるで待つことに専念する以外、何事をも受け付けないとでもいうような強硬な反応だった。
しかし、一蹴された当の少女の方は、その反応がまるで予想通りであったかのように、
特に驚く様子も見せず、また再びの緊張感と、そしてゆっくりとした時間の流れに身を戻していた。
それもそのはず、少女が声をかけたのはこれで三回目だったのだ。
最初は五分と少し前。その時の反応は、まだ会話として成立するだけの余裕があった。
その次は三分前。その時は「気が散るから黙ってて」という言葉が返ってきた。
そして今。さすがに限界に近づいている、と少女はそう受け取っていた。
少女の名前は紺野あさ美。モーニング娘。5期メンバーの一人であり、
彼女が声をかけた女性、6期メンバーの藤本美貴とは、藤本が編入する以前から友達の間柄だった。
ただ、今の状態を友達と、そう呼べるかどうか、それには疑問が残るかもしれない。
今では紺野は藤本の友達ではなく、藤本派の一構成員と見なされているのだから。
例え二人にそのつもりは無くても、周りの者たちはそう認識していた。
それに、派閥で言えば確かに、紺野は藤本派に所属していた。
問題はそこに主従関係があるか否か、そして二人がそれを必要としているか否か、という点だろう。
- 87 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:13
-
キュッキュッキュッ……。
スニーカーが廊下の床と接触して立てたであろう足音が聞こえてきた。
その音はハァハァというはっきりとした呼吸を伴って徐々に部屋に近づいてきていた。
二人が待ち始めてから十分。限界ぎりぎりの時間に、ようやくその扉が開いた。
「お、遅れてすいません……ハァハァ……し、下の自販機がお札中止になってて……;;」
「ふっ……!」
ススススッ……ボゴッバシッドゥフッ。
「グホッふぁsぢfはせkfなさふぁ……」
「み、美貴ちゃん!!!(摺足で相手に近づき腹部→脇腹→腹部への三連コンボ!!!)」
「言っただろ?言い訳は聞きたくないと」
「ゲフッ……す、すいません……親分……;;」
「まあいい。とりあえずブツを渡せ。早くしねーと奴が暴れちまうからな」
「ど、どうぞ」
そう言ってその少女は手に持っていた『ブツ』を藤本に差し出した。
しかしその瞬間、彼女は目の前の人物の表情がそれまでとは一変し、
まるで鬼のような表情へと変化していくのをスローモーションの如くはっきりと目視していた。
「バ、バ、バッキャロー!!!これソフトじゃねーかよ!ボックスだって言ったろが!!!」
「えっ?;;」全身が凍りつくような冷たい汗が一瞬にして彼女の体を覆った。
- 88 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:14
-
「てめーはソフトとボックスの区別もつかねーのかよ!!!」
「す、すすすすいません……ま、間違えました!;;」
「み、美貴ちゃん、どうするの?もう時間無いよ。早くしないと……;」
「そ、そうだ。ゴミ箱にボックスの空箱があったろ?あれに詰め替えれば……;」
「わ、わかった。これだね?;」
そう言って紺野はボックスの空箱を拾うと、呆然と立ち尽くしていた田中の手から『ブツ』を奪い取り、
すぐさま中身を入れ替える作業に入った。一列目に七本、二列目にも七本、三列目が六本。
少しでもムラがあれば上手く詰めることはできない。しかし彼女の作業は迅速で完璧だった。
「で、できたよ。銀紙のとこ無いけど、遅れた分前もって開けたってことにすればいいよね?」
「よ、よし。それじゃあさ美、行くぞ!」
「あ、あの、親分!あ、あたしも行きます!もしばれたら……あたしが責任を!」
「てめーは引っ込んでろ!これ以上足ひっぱんじゃねー!大人しくママのメェルクでも飲んでろ!」
「……;;」
そう言って藤本は紺野を連れて部屋を出て行った。
部屋に残された少女の名前は田中れいな。モーニング娘。6期メンバーの一人である。
紺野にとって不思議だったのは、田中が体制派ではなく、わざわざ藤本派へとやって来たこと。
田中の人間関係を考えれば、当然体制派に組するのが当然の成り行きだった。
しかし、現実には田中は藤本のところへとやって来た。
確かに加入当初から、田中は藤本に対してどこか尊敬の念を抱いているような感じはあった。
同じ軽ヤンとして何かわかりあえるものが、通じるものがあったのかもしれない。
しかし、だからと言って、それが自ら藤本のパシリに志願するほどの理由とは思えなかった。
廊下を少し進み、二人はある部屋の前で立ち止まった。
ドアの横には『和楽2』というプレートがあり、その下に『中澤裕子様』という文字が書かれてあった。
トントン。ノックをすると中から低く鋭い声が返ってきた。
「はい……どうぞ」
- 89 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:14
-
恐る恐るドアを開ける。六畳ほどの小ぢんまりとした和室の楽屋。
真ん中には長方形の小さなテーブルがあり、その左右に二人の人物が座っていた。
左にいるのが、先ほど返事をした小川麻琴。そして右にいるのが亀井絵里。
しかし、そこには楽屋の主であるはずの中澤裕子の姿は無かった。
藤本が顔を強張らせながら話し掛ける。紺野はその隣で成り行きを見守っていた。
「お、遅くなってすいませんでした。タバコ……買ってきましたんで……」
「……」
小川が何も言わずにただ藤本を睨みつけた。
まるで飢えた狼のような、今にも襲い掛かりそうな鋭い目だ。
その無言の小川とは違い、右側に座っていた亀井はにこやかな笑顔を浮かべていた。
しかし、二人が怯えていたのはその殺伐とした小川の方ではなかった。
「あら、ふじ〜。おそかったじゃないの〜。心配したんだからね〜☆彡」
「す、すいません。お待たせしてしまって……。い、今火をつけますから……;」
「あら、気が利くわねえ。絵里、そういうの嫌いじゃないよ☆彡」
藤本が手に持っていたタバコの箱から一本を数センチ引っ張り出し、亀井へと箱を向けた。
それはいつも通りの行為だったものの、藤本にはそのタバコの箱が最初から開いていたことに
感づかれたくないという思いがあった。――藤本の手には嫌な汗が滲んでいた。
亀井がそのタバコを手に取り、口に咥えると、すかさず藤本が火をつけた。
ふーっと白い煙を吐き出す亀井。その煙の行方を紺野が黙ったまま見守っていた。
これで藤本の役目は終わったことになる……はずだった。
しかし、悪魔の目はその藤本の『嘘』をあっさりと見抜いていた。
- 90 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:14
-
「ねえ、ふじ。何か言っておくことないかしら?☆彡」
「……?!」
「あんね、絵里は正直な人は嫌いじゃないよ。でも、嘘つく人はね、ちょっぴり嫌いなの☆彡」
藤本の肩が一瞬ギクッと微動し、そのまま硬直した。
紺野はさきほどから固まったままだ。
その様子に小川が低く鋭い声で二人に尋ねる。「おい……どうなんだ」
何か異変があればすぐにでもナイフを取り出す、そんな危険な表情だった。
「す、すいません……その……ボックスが無かったものですから……ソフトを取り出してボックスの箱に……;」
「やっぱり〜。少しね、味が違うなって思ったんだ☆彡」
「ご、ごめんなさい。わ、私が……私が美貴ちゃんに提案したんです!味は同じだからって!」
「あ、あさ美!お、お前……!」
「だから、だから私が悪いんです。美貴ちゃんを責めないでください!」
「な、何言ってんだよ!言い出したのは美貴だろうが!」
紺野の目は真剣だった。そして藤本の目も。
しかし、二人のその真剣さは全く別の理由からのものだった。
紺野にとって藤本は大切な友達だった。
そして現状において、藤本がかなりの苦労を強いられているということを痛いほど知っていた。
そして、紺野にはそれが苦痛だったのだ。藤本が苦労しているのに、
友達のはずの自分は何もしてあげられることがなく、いつも藤本の下に守られているということが。
「あらあら、お二人さん、急にどうしちゃったの〜☆彡」
その言葉に藤本の顔は一段と険しくなった。
藤本の懸念は紺野の思いとは全く関係なく、ただ亀井に対してだけのものだったのだ。
- 91 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:14
-
「絵里ね、そういうの、美しいと思うよ。友情って言うのかな☆彡」
紺野の表情が少し緩む。しかし藤本の表情は更なる深みを描き出していた。
「でもね……絵里、そういうの……堕異っ鬼羅威な゙の゙★★★彡」
その瞬間、部屋の中に眩しい雷光のような衝撃が走ったかと思うと、部屋の照明が全て消え、
真っ暗な闇の中にただ亀井の表情だけが青白く浮かび上がった。
青白い……悪魔のような表情が……。
絶体絶命……それが二人の心に刻まれた四文字だった。
そして、そんな闇の中、小川だけがじっと黙ったまま冷たく目の前を見つめていた。
その虚空の彼方に、何か冷たい過去でも存在するかのように……。
- 92 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:15
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- 93 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:15
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ガチャリと音がして楽屋のドアが開いた。
中に一人でいた田中が待ちかねたように声をかける。
「ど、どうでしたか?;」
「ああ……心配するな……無事に済んだ……」
その言葉を聞いて田中はほっと胸をなでおろした。
しかしその刹那、彼女は床の上へと倒れ落ちていた。
「ヴグハッfぢmsfじゃlsfじぇfm;あsふぁ」
「美貴ちゃん!(相手を油断させといて鳩尾へのアッパーカット!そしてすかさず稲妻キック!)
「てめえのせいで寿命が縮まったじゃねーか!!!このボケ野郎ッ!!!」
「グフッ……す、すいません……ゲホッゲホホッ」
「まあいい。今回は後一歩のところで被害が無くて済んだからな」
「そ、そうなんですか……ゲホッ」
こうした光景を見るたびに、紺野の中にはやはりあの疑問が浮かび上がってしまう。
田中がなぜ、こんな仕打ちを受けながらも藤本に従い続けているのか……。
紺野が藤本派にいるのは、それは藤本が紺野の友達だったからだ。
しかし、当然それだけが理由だけではなかった。友達だからという理由であるならば、
それは小川や新垣、それに辻や加護などにも同じように当てはまるのだから。
それでも紺野が藤本に従っているのは、体制派を許せないという思いがあるからなのだろう。
そして、藤本派こそがそれに唯一立ち向かえる、その現状を打破できると信じているからこそ。
しかし、紺野には田中がそれと同じような思いを持っているとは思えなかった。
メンバーの中で田中が当初仲が良かったのは、考えるまでもなく同じ6期の亀井と道重だった。
そして親しくしていた先輩は新垣……しかしそのどれもが今では……。
床に倒れていた田中に手を差し出しながら、紺野はつい先ほどあったことを思い出していた。
- 94 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:15
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- 95 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:15
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コ¨コ¨コ¨コ¨コ¨コ¨コ¨コ¨。
雷のような轟音が鳴り轟き、それに共鳴するかのように部屋の床が鳴動する。
そのグラグラする揺れに紺野はしゃがみこみ、藤本は立ったままなんとかバランスを取ろうとした。
その揺れはすぐに収まり、部屋の照明もいつの間にか回復していた。
ただし、それは決して地震などではなかった。
もしその部屋に地震計があったとしても、そこには何も記録されることはないのだ。
そして、それこそが、二人が恐れていた『ある力』の一つの表れだった。
「どうしますか?……やっちゃいますか?」
小川が無表情のままそう亀井に尋ねた。
藤本と紺野の二人が恐る恐る亀井の口元を窺う。
「ふふっ。今日のところは許しといてあげるね☆彡」
「しかし絵里様……二人は絵里様を欺こうと……」
「言ったでしょ?絵里は正直な人は嫌いじゃないの。だからね、許して、あ、げ、る☆彡」
「わかりました。絵里様がそうおっしゃるなら……この麻琴、目を瞑りましょう」
呆然とした表情でお互いの顔を見合わせる藤本と紺野。
藤本にとっては、その亀井の優しさはより一層の恐怖をかき立てるものだった。
ただ、紺野にとっては、その亀井の言葉よりも、小川の言葉の方が気になるものだった。
あの、明るく元気な小川の姿は、もうそこには無かった……。
あるのはただ、亀井を主と仰ぎ、そこにただひたすらの忠誠心を捧げるだけの人間。
いや、それはもはや人間ではなかった。――人間の形をしたただの機械。
紺野も今では、藤本が小川のことを陰で『マシーン』と呼ぶことに抵抗を覚えなくなっていた。
最初の頃は、幾ら体制派の人間であっても友達のことを悪く言いたくないという思いがあったのに。
でも今はもう違う。あれはもう、以前の小川麻琴ではないのだから……。
- 96 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:15
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「お前たち、下がっていいぞ」
「そ、それでは失礼します……;」
「お、お邪魔るしぇでした……;」
藤本が頭を下げ、それに合わせるように紺野も頭を下げた。
そして座っている二人と目を合わせないように視線を下げたまま、その部屋を後にする。
ドアが閉まったことを確認して、藤本がふーっと大きな息を吐いた。
その部屋を無事に出て来られたことに一安心したのだろう。
ただ、その目はドアの横の『中澤裕子様』という文字をしっかりと睨みつけていた。
「こいつも戦犯だな……」
藤本が小さくそう呟くのを紺野は聞き逃さなかった。
- 97 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:16
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- 98 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:16
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「おじゃ、ま〜るしぇ、紺野です!」
「えっ?あれ?紺ちゃん?久しぶりだよね?」
「はい。今日は特別なんですよ。帰ってきたおじゃまるしぇスペシャルです!」
「あ、そうなんだ。もしかしてキャスター降格になったのかなあ、なんて」
「……シュン」
「いや、シュンって言葉で言われても……」
「じゃあいいです……帰ります……おじゃまるしぇでした……」
「えっ?えっ?ねえ、何か聞きに来たんじゃないの?」
「……トボトボ」
「いや、トボトボって言われても……」
紺野が部屋から出て、その後藤本が一人カメラに向って宣伝をする。
そして言い終わって笑顔のまま数秒たったところでようやくオーケーサインが出た。
「はい、オッケーでーす」
そうスタッフの声が聞こえ、一旦廊下に出ていた紺野が部屋の中へと戻って来た。
「それじゃ美貴ちゃん、今日はこれで終わりだっけ?」
「これからスタジオ行ってダンスレッスンかな?フリまだ覚えてないから」
「そうなんだ。私もやんないとなあ……」
「紺ちゃんはまだトリがあるんだよね?」
「うん。中澤さんたちとトリ。今日スペシャルだから。だから……まこっちゃんも……」
「マシーンもかよ。ま、あいつがいないから何も無いとは思うけど、気をつけてよ」
「……うん……」
「それじゃ楽屋戻ろっか」
- 99 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:16
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二人は楽屋に戻り、藤本は元の地味な格好へと着替えた。
その隣では、紺野が同じ衣装のまま自分の出番が来るのを待っていた。
その日行われたのは某局の番組の二週分の収録だった。
まず最初に現役メンバー全員が揃ってのメイン企画の収録があり、
その後、卒業メンバーを含む数人のメンバーによるコントコーナーの収録。
大体のメンバーが関係するのはそこまでで、それからは各コーナーの収録が適宜行われる。
さきほど収録されていたのはニュース系のコーナーで、今週はその特別企画として、
紺野がレポーター役で藤本に突撃インタビューをするというシーンだった。
そして、二人が中澤の楽屋に立ち寄ったのは、そうした収録の合間のことだった。
- 100 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:16
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「じゃじゃじゃじゃーん、帰って来ましたみんなのアイドル!ピーマコ小川の一人コント!」
「えー、こないだね、東京に親戚の女の子が遊びに来たんですよ。小学生の」
「ほうほう」
「ところがですね、その子が変なこと言うんですよ」
「ほうほう、それはどんな?」
「あのですね、最近ピーマン見ないピーマン見ないって……」
「ピ、ピーマン?」
「それがですね、聞いてみるとですね、どうもこのコーナーのことらしいんですよ」
「それってまさか」
「そうですよ。それはピーマンじゃなくて……」
「ピーピーピーピーピーマコ小川でっす!はいっ!」
久しぶりに見る小川の気合の入った一人コント。
中澤はその陽気な小川に苦笑いを浮かべていたが、その隣にいる紺野の心はどこか曇っていた。
収録中の小川は以前のままの小川麻琴だった。
しかし、それはスタッフがいなくなり、メンバーだけになった時には、全くの別人へと豹変する。
ただ、それは小川だけではなく、体制派全員についても言えることかもしれない。
ある意味、芸能人にありがちな裏の顔というものなのだろうが、
しかし、その顔を知っているのは、今のところ彼女たちの身内だけだった。
- 101 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:16
-
「あの……中澤さん……」
「ん?なんや、なんか用か?」
収録が終わった後のスタジオで紺野が中澤に話しかけた。
スタジオの隅で小川が女性のスタッフと談笑していたため、当然小声だ。
「その……どうして、絵里ちゃんに楽屋を?」
「なんや、そのことかいな。理由なら紺野の方がよっぽどわかっとるんとちゃうか?」
「やっぱり……中澤さんでも……」
「うちかてな、なんとかせなて思ってるねんで。せやけど、あいつは人間やあらへん……悪魔や」
「……」
「うちのこの傷かてな、さすがに目立たんくなってるけど……」
そう言って中澤は羽織っていた薄手の衣装を少しまくってその腕を紺野に見せた。
しかし、紺野の目にはそこには何も変わらない、ただの三十過ぎの肌があるだけだった。
紺野が申し訳なさそうに下を向き、それを見た中澤もどこか伐が悪そうな表情を浮かべた。
「そうやったな。これが見えるんは……」
そう言って中澤は口篭もった後、今度は紺野の目をしっかりと見据えて言葉を続けた。
「せやけどな、うちもあいつらに服従するつもりはあらへんで。ただ……今はまだその時やあらへんねん」
「その時?」
「決まっとるやろ?あのガキどもに制裁を加える時や!大人の怖さってもんをな……」
そう言って中澤はニヤッとした笑みを浮かべたものの、
小川の視線が気になったのか、少し声のトーンを落とした。
- 102 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:17
-
「あんたも今はじっとしてた方がええで。圭織や矢口がどうなったか、知っとるやろ?」
「……」
「ほんまやったら、事務所の人間にでも報告せなあかんとこやけどな、あいつの力は……」
「証拠が残りませんもんね……」紺野が中澤の腕を見て、中澤も自分の腕に視線を落とした。
「そうや。なんでか知らへんけどな。例え血まみれになっても、他の人間にはわからへんさかい」
「なんでなんですかね?」
それは当然の疑問だったが、しかしその答えは紺野自身もよくわかっていた。
「せやから言ったやろ?あいつは人間やあらへん。悪魔やねん。それもわがままなガキの……」
「シッ……中澤さん!」
紺野がまるで東京カステラのように唇に指を当てる。
ただ、その仕種を見るまでもなく、その気配が近づいていたことには中澤も気づいていた。
「あー、なかざーさーん、今日のピーマコどーでしたか?」
「ん?ああ、あれな。懐かしかったで。スタッフにもウケてたしな」
「次はもっと面白いネタ仕込んできまつからね。期待しててくだーさいよ」
「いや、次はないんちゃうか?今日は特別やし」そう言った後、少し考えて中澤が続ける。
「ま、リニューしてから反響よくないさかい、これからどうなるかわからへんけどな」
「えへへっ、絶対復活させてみせますからねー!」
そう言って小川は笑顔でスタジオから去っていった。中澤と紺野が同時に深く息を吐く。
ただ、中澤の隣にいた紺野だけは、そこにある種の戦慄をも覚えていた。
その立ち去り間際、小川が一瞬、紺野にひどく冷たい視線を浴びせたように見えたのだ。
「小川はうちには手を出すつもりはあらへんみたいやな。あんたらと違って……」
「……ですね……」紺野が低い声で返事をした。
- 103 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:17
-
中澤と別れ、再び楽屋へと戻ろうとした紺野の前に、今度は一人の少女が姿を見せた。
まるでそれを待ち構えていたように、通路の角に立っていたのだ。
「(ニヤニヤ)……(ニヤニヤ)……ё」
「り、里沙ちゃん!」
「あさ美ちゃん、今月分、まだだったよね?ё」
「えっ?そうだったっけ?」
「そうだよ。まだ貰ってないもんё」
「で、でも今日は用意してないから……;」
「え〜。でも里沙たん、今日欲しいな〜。今日貰えると思って待ってたのにぃё」
「わ、わかったから。ほっぺをプヨプヨするのだけはやめてくれないかな?」
そう言われてもその少女はその動作をやめようとしなかった。
恍惚な表情を浮かべながら紺野の頬の感触を堪能していた。
「それじゃ、代わりに何かくれる?ё」
「な、何がいいの?」
「えっとね。里沙たん、キスが欲しいな。あさ美ちゃんのキスё」
その言葉に紺野は唖然として、しばらく言葉が出てこなかった。
「キ、キス?……だ、駄目駄目。それだけは駄目だよ;」
- 104 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:17
-
「え〜。あさ美ちゃんのケチ〜。男の子にはいっぱいあげてるくせにё」
「い、いっぱいって……そんなことないよ。キスだってまだ数人としか……;」
「ふ〜ん。数人にはあげれて里沙たんにはあげれないんだё」
「だ、だって里沙ちゃん、女の子だし……;」
「もういいよ。あさ美ちゃんが里沙たんに意地悪したって、絵里ちゃんに報告するからё」
やっぱりそう来たか、と紺野は思った。しかし、だからと言ってどうすることもできない。
この糞鼠一匹であればなんとでもなるのだろうが、その背後にはあの悪魔がいるのだから。
「ま、待って。キス以外ならなんでもするから。ね?」
「ほんと?」
「う、うん;」
「それじゃ、耳舐めてほしいなё」
「み、耳を???」
「なんでもするって言ったよね?ё」
「言ったけど、でも耳を舐めるなんて、そんなこと……;」
「言ったよね?なんでもするってё」
「……わ、わかったよ。舐めればいいの?」
そう言って紺野はしぶしぶその少女に近づくと、その左耳に自分の顔をゆっくりと近づけた。
そしてある距離まで近づいたところで、恐る恐る自分の舌を前に出す。
そこで少し思い止まったものの、意を決してその舌先をその少女の耳へと……。
「はふっё」
紺野の舌が少女の耳に軽く触れ、少女の快感の声が漏れた。
「これでいい?」
「Motto!ё」
- 105 :名無し娘。:2004/06/26(土) 00:17
-
そのリクエストに紺野は困り顔を浮かべたものの、
しかし一度触れたことで、あまり抵抗が無くなってしまったのかもしれない。
再び紺野の舌が少女の耳に触れ、そして今度は下から上へとゆっくりと動いた。
その舐め上げられるたびに、少女の全身には鳥肌が立ち、
その口からは「はぁぁё」という悩ましい息がこぼれた。
「それじゃあさ美ちゃん、来月もよろしくねё」
「う、うん……;;」
その快楽を存分に堪能して、少女は笑顔で立ち去っていった。
もちろん、それとは対照的に紺野の心中は複雑だった。
新垣里沙。紺野と同じくモーニング娘。の5期メンバーで、体制派の人間である。
ただし、彼女は体制派の中ではかなり特殊な、ある意味狡猾な存在だった。
彼女は亀井に心酔しているわけでも、亀井の力に魅了されているわけでも、
ましてや無理やり体制派に組み込まれたわけでもなかった。
彼女はただ、自分の趣味のために、その体制派の権力を利用していただけだった。
「私たち……どうなっちゃうんだろ……」
紺野がポツリとこぼした言葉。それはこれまでにも何度となく口にした言葉だった。
しかし、それは決して紺野だけの言葉ではなかっただろう。
彼女たちはもう、止めることのできない流れの中にいたのだから……。
―― つづく ――
- 106 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:00
-
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2. 疑 惑 【 ナ ゾ 】
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- 107 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:00
-
「なあ、もうどうしようもねーんじゃねー?」
「そんなこと言ったって、今さら降伏なんてできないわよ」
「でもさ、おいらもう限界だと思うよ。だってあいつの力は本物だもん」
「でも私はリーダーよ。後輩の尻にひかれるなんて、まっぴらごめんよ」
「そりゃわかるけど。でも今さら元には戻れないぜ?おいらたちなんて、もう誰も頼ってくんねーし」
矢口のその『たち』という言葉に飯田はちょっと嫌そうな表情を浮かべたものの、
少し考えた後で、今度はそれに納得するような素振りを見せた。
「カオリはまだいいよ。もうすぐ卒業するんだし……でもおいらはこれからずっと……」
「でも、だからなんとかしたいのよ。私がいる間に、なんとか……なんとか……」
「そりゃそう考えてくれるのはありがたいけどさ、でももう諦め時だと思うんだよ」
矢口の言い分ももっともだと飯田は思った。
飯田圭織は結成当初からのオリジナルメンバーの唯一の生き残りで、
中澤卒業後はリーダーを務めていたが、来年一月にはモーニング娘。を卒業することになっていた。
もちろん、その後も中澤のように現役メンバーと絡む機会はあるかもしれないが、
しかし、それでも今の逼迫した状況に比べれば断然『マシ』だということは誰の目からも明らかだった。
「でも……このまま卒業しちゃったら、絶対後悔することになると思うの」
「後悔ねえ。そう言えば圭ちゃんも卒業前にそんなこと言ってたっけ」
圭ちゃんというのは、モーニング娘。第2期メンバーだった保田圭のことだ。
彼女が卒業したのはもう一年半も前のことだったが、彼女はその時、
それまでの懸案だった飯田と安倍の仲の悪さを修復しようと考え、そして実際それに成功していた。
そのことは飯田自身が一番よく知っていたし、飯田の脳裏にそのことがあったのも事実だろう。
「圭ちゃんか……」飯田が遠くを見つめながらそう呟いた。
- 108 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:00
-
飯田は卒業することが決まった後、よく考えることがあった。
圭ちゃんは今何をしてるんだろ……今何を考えてるんだろ……。
もちろん、コントの収録などで保田には会うし、話もする。
でも、それ以外の時に彼女が何をしているのか、そのことが気になってしまう。
今年の初めには彼女は舞台をやっていた。飯田もその舞台を見に行った。
有名な一流の女優さんと同じ舞台に立ち、でも少しも卑屈な演技には見えなかった。
それがどこか羨ましくもあり、でもどこか寂しくもあった。
保田は歌手になりたくてモーニング娘。に加入した。しかし最後にはリストラされ、
自らのソロシングルを出すこともできないまま、女優へと目標を転換せざるをえなかった。
でも今ではその女優の仕事さえ無く、ブラウン管からはほとんど消えたと言ってもよかった。
そんな保田のことを考えると、飯田は自分の将来が不安で仕方がなかった。
そしてまた、それとともに不安だったのが、モーニング娘。の将来でもあったのだ。
「私が頼りないから、こんなことになったんだよね……」
飯田がそう呟いたものの、矢口の姿はそこにはなかった。
いや、と言うよりも、そこには最初から矢口の姿など無かった。
それまでの会話はただ、飯田の脳内が作り出した幻想だったのだから。
今の飯田には、悩みを相談する相手も、自分の意志を告げる相手もいなかった。
相手をしてくれるのは、ただ彼女自身だけ……。
- 109 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:01
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- 110 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:01
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横浜の高級マンション。その一室に矢口真里は住んでいた。
彼女は、今週一週間、ある事情により休暇を貰って仕事を休んでいた。
初日は休みを貰えたということで、棚からぼた餅だとさえ思っていた。
カレシとドライブに行き、ロマンチックな夜を過ごした。
翌日は友達とショッピングをし、そして数時間ぶっ続けでカラオケを歌った。
三日目も同じように過ごした。
しかし次の日辺りから、彼女はそうした時間を退屈に思うようになっていた。
そう連日のように友達と遊ぶことはできない。みんな矢口が芸能人だということを当然知っているから、
仕事が無くて暇という印象を与えたくないという思いもあった。
何をするにしてもイメージというものがつきまとうのがこの仕事なのだ。
そう考えた時、矢口は改めて自分が何を望んでいたのか、そのことに気づいた。
自分がいつしか、仕事を生き甲斐として選んでいたということ。
仕事が無くなれば、矢口に残されたものは何一つ無かった。――そのことに気づいたのだ。
そして、それからの三日間、矢口は自室にこもって過ごした。
誰からも電話はかかってこなかった。メールはたまに入ってくるも、
冷めた気分になっていた矢口の目には、それが妙に腹立たしく感じられた。
- 111 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:01
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市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね
市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね
市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね
市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね市ね
矢口の机の上に開いていたノートに同じ文字が延々と並んでいた。
そのノートの表紙には、カタカナで『ウスノロノート』と書いてあった。
その意味は不明だが、それは矢口が日々、むかついたことなどを綴るためのノートだった。
もちろんメンバーへの不満や文句なども多い。ただ、そのページだけは『ただただ』異常だった。
「あいつのせいで……あいつのせいで……」矢口はブツブツと呟いていた。
自分の生き甲斐である仕事を奪った奴が憎くて仕方が無いということなのだろう。
それほど、ここ数日間は矢口にとって退屈で何の意味もない時間だったのだ。
そして、それはもちろん、現在のモーニング娘。内部のごたごたに起因したものだった。
- 112 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:01
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- 113 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02
-
「もうやめろよ!いつまでもそんなん続けんだよ、いい加減にしろよな!」
さすがに矢口にもそれは我慢できなかった。そして矢口は亀井に掴みかかった。
左手で亀井の襟を掴み、搾るように前へと引き寄せる。
運のいいことに部屋にはマシーン、小川の姿は無かった。
辻と道重はその様子を面白そうに眺め、石川はただオロオロとしているばかりだった。
右手の拳を握り締め、頭の後ろに思い切り振りかぶる。しかし、なかなかその拳を繰り出せない。
人を殴るという経験は初めてだった。だからそこに躊躇が生まれたのだろう。
それに、暴力で解決できる問題ではない、ということもあった。
矢口としては、できるならば話し合いで解決したいという甘い思いがあったのだ。
しかし、もはやそれは話し合いで解決できる相手ではなかった。
すでに体制派は体制派として確立されていたのだから。
「え〜んえ〜ん、矢口さんがいじめる〜☆彡」
亀井がわざとらしい泣き真似をし、辻と道重が白い歯を見せて笑った。
「てんめー、ふざけんなよ!マジでぶっとばすぞ!」
「絵里ちゃん、やっちゃってよ!そいつぶちムカツクからさ!」
痺れを切らしたのか、道重が面白そうに囃し立てた。
その言葉が矢口の脳内を刺激した。
そして先ほど目に涙を浮かべながら部屋を出て行った飯田の姿が浮かんだ。
こいつら、絶対許せない……。
そして、その瞬間だった。
- 114 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02
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部屋のドアが開いて、「何をやってるんだ!」という男の声が響いた。
それは矢口もよく知っている、スタッフの一人の男性だった。
その隣にはニヤニヤ笑う小賢しい新垣の姿があった。
男はすぐさま二人に近づくと、矢口の左手を襟から引きちぎりるように離させ、
そして振り上げた右手を力ずくで降ろさせた。そして矢口をキッと睨む。
矢口は男に連れられて拘束されるように部屋を出て行った。
その後、その話は事務所にも伝わり、矢口には罰として一週間の謹慎が命じられた。
体制派に逆らうとどんな目に遭うか、その意味を象徴的に表した騒動だったとも言えるだろう。
それは最初から、完全に仕組まれていたことだったのだ。
そして、それは彼女たちにとっては、『ただ』のゲームだった。
- 115 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02
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- 116 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02
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ピンポーンというインターホンの音が響いたものの、矢口はそれを無視した。
しばらくして、再び音が響いた。今度は二回。部屋の前まで来ているのだろう。
矢口は息を潜め、居留守を使った。しかし、今度はドンドンというドアを叩く音がした。
そして「ちょっと、真里いるんでしょ?開けなさいよ!」という声が聞こえ、
矢口は慌ててドアを開けた。それは保田の声だった。
「あははは、圭ちゃんかあ」いつも通りの陽気な声を演じる。
「もう!いるんなら最初から開けなさいよね!さっきから何度もメールしたんだから!」
「そっかそっか。ごめんごめん。寝てたからさあ」
「宅急便のおじさんがいたからオートロック入れたけどさ、、、」
そう言いながら保田は靴を脱ぎ、「お邪魔するよ」と言って颯爽と部屋の中へと入った。
勝手知ったる他人の家ということなのだろう。もっとも、保田がこの部屋へ来るのはまれで、
普段は矢口がよく保田の部屋へ遊びに行っていたのだが、それでも二人の間に、
遠慮のいらない関係が構築されていたことには変わりなかった。
「あ、ちょっと散らかってるけど」
その矢口の言葉を無視して、保田が唐突に切り出した。「真里、謹慎中なんだって?」
「なんだ、知ってたんだ」少し面白くなさそうに矢口が答えた。
「知ってるから来たんでしょうが。何があったの?やっぱり、アレ?」
その質問を矢口がはぐらかす。「生理?違う違う。それはまだだから」
保田はうんざりするような表情を浮かべたものの、
ただ、それが元気を装っての言葉だということには気づいていた。
さすがにモーニング娘。の救急箱と呼ばれただけの人物ではある。
普段はいてもいなくても関係ないが、いざという時頼りになる、そんな存在が保田だった。
「やっぱりそうなんだ」
「いや、だから生理は違うって;」
「そういうことじゃなくて……やっぱり何かがあったってことでしょ?」
さすがの矢口もその保田の冷静な口調に真相を話すしかなかった。
- 117 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:02
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「なるほどね、じゃあ罠に引っ掛かっちゃったってわけね」
「そうなるのかな」
「でも、なんか気になるわね」
「気になるって?」
「だって、今までそういうこと一度も無かったから。あの子たちって、いつも単純だったでしょ?」
そう言われればそうかもしれない、と矢口は思った。
体制派の人間は、いつも体制派の中だけで行動し、そしてそのどれもが子供じみていた。
先輩をパシリに使ったり、先輩に無理な要求をして楽しんだり、
気に入らないことがあると力ずく、いわゆる『例の不思議な力』で何とかしようとする、
それはどれも子供のやり方、子供のいたずらに毛が生えたようなものだった。ただ、
その限度を知らないという点では、近年の低年齢層による凶悪犯罪と共通するものかもしれない。
しかし、今回のことはそれとは違う。外部の人間に目撃させるというのは、
彼女たちのそれまでの行動とは明らかに違うものだった。
「もしかしたら、他にブレーンがいるのかもしれないわね」保田が意味深に呟いた。
「でも誰が?新垣あたりかな?」その矢口の言葉に保田はただ黙っていた。
確かに、体制派の中で知恵を使いそうな人物がいるとすれば、それは新垣くらいしか思いつかない。
しかし、新垣にそんな知恵があるかと言えば、それは首を捻らざるを得ないものだった。
「こんなこと言いたくなかったけど、あたしね、裕ちゃんが怪しいと思うの」
その唐突な話に矢口は目を丸くして驚いた。「……?!」
保田はそれから、中澤がもしかすると体制派を操っているのではないかと、
そういう疑惑があることを、一つ一つ証拠をまじえながら説明した。
しかし、そのどれもが傍証であって、さすがにそれは推測の域を出るものではなかった。
「それはありえないって」
「でもね、あたしは思うの。絶対意外な人物が関わってるって、そんな気がするの」
- 118 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:03
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それから話題が逸れて、いつしか保田のはまっている心理学の話になった。
矢口はそれを表向き「うんうん」と頷きながら、内面では流し聞いていた。
『永遠の少年』や『スサノオノミコト』云々という意味不明な言葉が保田の口から出ては消える。
結局矢口には保田が何が言いたかったのかよくわからなかったし、保田自身も、
その話が徐々に脱線して何を話しているのかよくわかっていない感じでもあった。
話は一時間にも及び、いつしか二人とも話すことがなくなって黙ってしまった。
二人きりの沈黙というのは嫌なもので、人は何か話の口実を探そうとする。
「あ、ここタバコ吸っても良かったっけ?」保田がそう切り出した。
「あれ?圭ちゃんやめたんじゃなかったっけ?」
「うん、そうだけど、最近ちょっとね。少しだけどまた吸い始めちゃって」
「ちょっと待ってて、灰皿持ってくるから」
そう言って矢口が自分の部屋から灰皿を持って戻ってきた。
「あ、タバコもいいかな?ちょっと忘れちゃって。あ、真里もやめてたんだっけ?」
「いや、たまに吸うけどさ。これでいいかな?」
そう言って矢口は灰皿とともに持ってきたタバコを保田に差し出した。
マルボロライトメンソール。一般にマルメンライトと呼ばれるそのタバコを見て、
保田は満足そうに笑顔を見せた。「うん、いいよ……」
マンションのオートロックを出て、一つ大きな深呼吸をした後、
保田は複雑な表情でぼそっと呟いた。「これで一つ、証拠が増えたわ……」
- 119 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:03
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- 120 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:03
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防音の重いドアをゆっくりと開けて、飯田は部屋の内部の様子を確認した。
深夜のダンススタジオ。この時間であれば、当然年少組の姿はそこにはない。
中にいたのは大きな鏡の前で一生懸命に体を動かす吉澤だけだった。
ただし、それは決してダンスの練習ではなかった。
ドゴンという音がしてドアが閉まった。吉澤がドアの方を振り返る。
「精が出るわね」飯田が若い女性には相応しくない言葉を発した。
「飯田さんも、、、」
二人がここで会ったのが偶然なのかどうかはわからなかった。
ただ、二人きりというのが好都合だったことは間違いなかっただろう。
「上達した?」
「まあまあですよ」
「そう」
「あ、飯田さんもやってみます?」
「いや、私はそういうの苦手だから」
「自分も本当は苦手っすよ。こういうの」
そう言って吉澤は右膝を高く上げると、腰を回転させながらそのまま水平線上に膝を伸ばし、
足先で綺麗な弧を描いた。そしてその勢いで半回転して後ろ向きの体制になると、
今度はその降ろした右足を軸にして、左膝を上げて、そして後ろに勢いよく突き出した。
「凄いじゃない。それって後ろ回し蹴り?」
「ははは。違いますよ。まあ似たようなもんすけどね」
吉澤はスタジオで格闘技の練習をしていた。
それが体制派に立ち向かうためだということは誰の目にも明らかだった。
- 121 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:03
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「悪魔には勝てないっすけど、でも腰巾着には何も言わせないっすよ」
笑いながらそう言ったものの、吉澤の目にはかなり強い意志が感じられた。
そして確かにその通りだった。吉澤は悪魔に立ち向かって何度となく敗北を味わっている。
周りの者には見えなかったが、吉澤が血まみれで体中にダメージを受けていることは、
明らかに想起できるものだった。しかし、吉澤は決して体制派には屈服しなかった。
何を要求されようと決して呑まなかった。血まみれになっても呑まなかった。
いつだったか、マシーンがナイフを取り出して吉澤と対峙したこともあった。
その時も吉澤はひるまなかった。そのせいでフトモモに『本物』の傷ができてしまったが、
あれが事故だということは目撃していた飯田も理解していた。
「傷は……治ったの?」飯田が申し訳なさそうに尋ねた。
「傷って、あの傷っすか?あれならもう全然大丈夫っすよ」
そのアッケラカンとした答えに飯田は戸惑った。申し訳なくも思った。
あの時、飯田には止めることができた。でも飯田はただ立ち尽くすだけで、
目の前で小川のナイフが吉澤のフトモモに突き刺さるのをはっきりと目に焼き付けただけだった。
吉澤が小川の手を掴み、そしてその手を自分のフトモモへと突き立てたその瞬間を……。
- 122 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:04
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あの時だけだったと飯田は思う。
マシーンである小川が、一人の人間としての声を発したのは。
「ああああああああ!ああああ……あああ……ああ……あ……」
どこか助けを求めているような声。――その声は飯田の脳裏に今も強く残っていた。
そんなことを思い出しながら、飯田は鏡に映った吉澤の姿を眺めていた。
軽いフットワークとともに両腕を交互に前に突き出すボクシング風の動き。
どっしりと腰を下ろし、絞めた脇から捻るように繰り出す空手風の突き。
飯田にはよくわからなかったが、右手と右足を同時に動かす足の運び。
まるでそのことに全てを懸けているような、そんな感じにも見えた。
「今度あの鼠をぶちのめそうかなって。いいですよね?」
吉澤が冗談まじりでそう尋ねた。鼠というのはもちろん新垣のことだろう。
吉澤からすれば、悪魔のいない体制派など取るに足らない相手だった。
だから、その言葉が明らかな冗談だということは飯田にもわかった。
――吉澤が相手にしていたのは、あの悪魔ただ一人なのだから。
「ねえ」と問いかけの言葉を発したものの、飯田はすぐにそれを呑み込んだ。
吉澤はチラッと横を向いたものの、すぐに視線を前方の鏡へと移した。
それは確かに訊きたいことではあった。しかし飯田には訊けなかったし、
何より、その答えが飯田の予想通りであれば、それは絶対に訊かない方が良いものだった。
例え飯田の目に、吉澤が誰よりもこの現状を楽しんでいるように見えていたとしても。
- 123 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:04
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- 124 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:04
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「ねえねえあいぼーん!」
廊下を同じような格好をした二人の少女が歩いていた。
前を歩く少女はかなり早足で、まるで後ろの少女から逃れようとしているようだった。
そして、後ろからの呼びかけに一切応えようとしなかった。
「ねえ、ねえってばあ!あいぼーん!あいぼーん!」
そのあまりのしつこさに、ようやく『あいぼーん』と呼ばれた少女が歩を緩めた。
加護亜依。モーニング娘。第4期メンバーの一人で、
声をかけてきた辻希美とは同期で大親友だった。
「うるさいなあ、なんなんさっきから」
少し怒り口調でそう言ったものの、もちろんそれは本気ではなかった。
加護は辻が大の馬鹿だということを誰よりも知っていた。
だからこそ、辻にもわかる反応をしただけなのだ。――警告という意味を込めて。
しかし、その警告に辻は予想以上の凹み具合を見せていた。
口先をとんがらかせ、眉間に皺を寄せる、いかにもわかりやすい表情だ。
そして彼女は訊かれてもいないのに言い訳を口にした。
「だって……最近あいぼんかまってくれないし……それに……それに……」
その言葉に加護が少し呆れたような表情を浮かべた。
まるで『こいつなんもわかってへんのかいな』とでも言うかのような目をしていた。
- 125 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:04
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「当たり前だよ。だって最近のののは悪い子だもん。いつも亀ちゃんと一緒だし」
少し東京弁っぽく加護がそう答えた。
その言葉からすると、加護は体制派の人間に対して好意的ではないということになる。
しかし、こうして体制派の辻に慕われているところを見ると、反体制派というわけでもないらしい。
それに『亀ちゃん』という言い方は、圧制を受けている者の言葉ではなかった。
「えーだって、絵里ちゃんは凄いんだよ。超能力が使えんだよ。魔法も使えんだよ」
辻が目を輝かせながらまるで子供のように続ける。
「それにね、絵里ちゃんはいっぱいお菓子もくれるしー、それにー……」
「だからって飯田さんをいじめるような子は悪い子やん」
複雑な心境のせいか、言葉の語尾にぽろっと関西弁が混じっていた。
その『飯田さん』という言葉に、さすがの辻も下を向く。言葉が出てこない。
「のののこと一番思ってくれてんのは飯田さんだよ。それなのにののは……」
加護がその名前を出すたびに、辻は良心の呵責に苛まれていった。
しかし、それはここ最近、毎日のように感じていることでもあった。
「でも、でも、ののには絵里ちゃんもいるし、あいぼんだっているし」
まるで子供の言い訳だな、と加護は思った。
「ふーん、うちは亀ちゃんの後かいな。ようわかったわ。ののの考えが。もう終わりやな」
関西弁の率が高くなったのは、加護の怒りのゲージが沸騰している証拠だった。
ただ、長いこと連れ添った二人なので、そう見せかけている可能性も無くはなかった。
「ああ、違う違う。やっぱりあいぼんが一番だよ。絵里ちゃんはその次」
「うちは一番になんかなりたくないわ。一番は飯田さんや。それ以外考えられへん」
加護はやたら飯田に固執していたが、それも当然だろう。
- 126 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:05
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辻がモーニング娘。に加入した時、教育係を務めたのは飯田だった。
そしてそれ以来、飯田はずっと辻を実の妹のようにかわいがっていた。
泣きそうな辻をなだめたり、落ち込んだ辻を励ましたり、
本番中、マイクで顔が隠れているのをこっそり直してあげたり、
それはすでに教育係という関係を越えて、微笑ましいほどの愛情に満ちていた。
辻自身も飯田のことを実の姉のように頼っていたし、
それに周りのメンバーもそんな二人のことを微笑ましく感じていた。
だからこそ、最近の辻の様子に加護は許せないほどの苛立ちを覚えていたのだ。
「この前鼻フックさせてブーブーて言わせたんやて?」
加護が辻の方を見ずにそう言った。すでに言葉遣いは関西弁になっていた。
「飯田さんにそないなことさせて楽しかったんか?なあ?」
その言葉に辻は泣きそうなくらいの罪悪感を覚えた。
一週間前、それは確かに辻の目の前で起こった出来事だった。
楽屋の中には体制派のメンバーと、そして飯田と矢口の姿があった。
亀井がタバコの煙を飯田の顔に吹きかけ、道重がケラケラと笑ったのを覚えている。
『ブーブー』と言わせようとした時は、辻も同じように笑っていた。いじめっこグループの心理だ。
飯田がそれを断り、新垣と揉み合った時も辻は面白そうにそれを眺めていた。
最後には亀井が『例の力』、念力で飯田の体の自由を奪い、無理やり四つんばいにさせた。
そして啼くように命令する。いや、それは命令というような口調ではなかった。
- 127 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:05
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- 128 :名無し娘。:2004/06/27(日) 22:05
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「ねえ、早く豚ちゃんのモノマネしてよ。だって飯田さんモノマネうまいもんね☆彡」
「豚ちゃん!豚ちゃん!」と道重が囃し立てる。
「やめろよ!」矢口がそう叫んだものの、矢口の両手には透明の腕輪がかかっていた。
誰の目にも見えなかったが、多分囚人が足首にはめている足かせのようなものだろう。
「ほら、豚ちゃん!早く絵里に見せてほしいな☆彡」
そう言って亀井が念力を強めると、飯田の顔はまるで透明の下敷きを押し当てられたかのように、
徐々に醜く押しつぶされていった。鼻が完全に上を向き、その二つの穴は大きく開いていた。
その苦痛に耐え切れなくなったのか、飯田が小さな声で呟いた。「ぶ、ぶぅ」
その言葉に道重がケケケケケと奇妙な笑い声を上げ、新垣もニンマリと笑っていた。
それまでオロオロしていた石川も、さすがにその表情を見て、笑いを堪えている様子だった。
「聞こえないよ!絵里ね、最近耳がファーラウェイなの、だからもっと大きく啼いてくれなきゃ☆彡」
その意味不明な駄洒落とは関係なく、飯田の口から搾るような声が漏れる。「ぶぅ、ぶぅぅ」
「ぶぅ、ぶぅぶぅ……」しかし、泣いているのは一人の人間だった。
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