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モーヲタが聖闘士星矢を語ると凄い!

1 :名無し娘教皇。:2002/10/25 10:00:27
燃えろヲタの小宇宙(コスモ)よ!
目覚めろ、セブンセンシズ!

397 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:37
一方その頃、ジュデッカまであと少し、というところで、
二人の冥闘士に動きを封じられている聖闘士娘がいた。
あの最凶のライブラ裕子である。
メロンを一蹴した裕子を足止めしているのは、冥界三巨頭…
天雄星ガルーダのナツアコスと天貴星グリフォンのスガノス!

「あ〜しんどい… なんで二人で来るんや…」
天秤座の武器を遠慮なく使うことで、今のところ互角の戦いを演じているが、
裕子の息は既にあがり、肉体的な疲労も無視できなくなっていた。

「中澤… そろそろ年貢の納め時じゃない?」
芝居は苦手なほうだが、一度ノリだすと止まらないナツアコス(夏先生)。
そして作者はよくキャラを知らないスガノス(ボイトレの先生)。
最強の二人が裕子を滅ぼさんと、にじり寄ってきた。

…とその時!

398 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:38
突如暗天を切り裂くように、、2つの光が裕子達のもとに飛んできた。
そしてその光は、裕子と敵の間を裂くように落ちてきた。

「なにこの光は!?」
「この小宇宙は…?」
予想外の出来事に戸惑うナツアコスとスガノス。
一方の裕子もまた、違った意味で驚きを隠せないでいた。
光から感じる小宇宙を裕子は知っている。
だが、その小宇宙の主は既に消滅し、ここに来るはずはない。

これは奇蹟か? それとも何者かの仕業なのか?

だが裕子に考える間を与える間も無く、その光から声が発せられた。
「裕ちゃん、お待たせ!」
「助けにきたよぉ!」
「…!!」
間違いない。
彼女達が蘇ってきたのだ。

399 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:39
「アンタたち…」
「裕ちゃん、挨拶はあとあと。」
「ここは私たちに任せて、早くジュデッカに向かって!」
“援軍”は素早く裕子に指示を出す。
どうやら二巨頭の相手は彼女達が引き受けるようだ。

「…わかった。ほな先に行ってるで!」
まだ全てを理解したわけではない。
だが、今自分がすべきことを理解した裕子は、
すぐさまその場を後にした。

「中澤待て…」
「おっとぉ! ここから先はいかせないよ!」
裕子を追わんとする二巨頭を阻む光。
その光は炎のように燃え、やがてあるオーラを形作りはじめた。
天の星々を注ぐ黄金の水瓶と、天かける黄金の山羊の姿に。

400 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:40
「グレイテストハーモニープロモーション!!」
「グッチャーエクスプロージョン!!」

ドォォォォォォォォォォン!!

裕子達がいた場所とは少し離れた岩場。
そこでも熾烈な戦いが繰り広げられていた。

冥界三巨頭の一人、天猛星ワイバーンのワダマンティスと、
双子座の聖闘士娘、石川梨華だ。
ジュデッカまであと少しというところで、梨華達は行く手を阻まれた。
しかしワダマンティスが梨華とサシでの勝負を申し出たため、
あさ美・理沙・麻琴の三人は無事ジュデッカへ向かうことが出来たのだ。

「はあああああっ!(でも何故この男は私と…?)」
「おあああああっ!(梨華タンはぁはぁ…)」
存在自体が一人の男の神経を狂わしていることを、梨華本人は知らない。

401 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:41
最初は互角に見えたが、煩悩に目覚めた男の底力か、
ワダマンティスが梨華を押し始めていた。
そして梨華は、ワダマンティスの力の源に気づき始めていた。
何しろ相手の顔が全てを物語っているからだ。

マネージャー時代に娘に手ぇ出してねぇよな、和田薫。

「梨華たぁ〜〜〜ん!」
「きしょい〜〜〜!」
技名なのか何なのか、妙な雰囲気のバトルになりそうだった。
その時…

「悪いけど今からアンタの相手はこの私だ!」

声と共に、次元の歪が二人の間に割り込み、
梨華とワダマンティスを引き離した。

402 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:41
「あ…!」
梨華はそれがすぐには何者かはわからなかった。
人型なのだが、黄金の光に包まれ、顔までは判別できない。
ただ、声と小宇宙が彼女の良く知る人物であったことは確かだ。
だが、本物かどうか確かめる材料が足りなかった。

「あなたは… まさか…」
「ここは私に任せて、早くジュデッカに急げ。みんな待ってるから。」
梨華の予想を肯定するのか、“援軍”は必要なことだけを即座に述べた。

「でも…」
「早く行くんだ。その聖衣は一つしかないから、アンタに着てもらわなきゃ困るんだよ。」
どうやら“援軍”には聖衣はないらしい。
しかも双子座の聖衣のことをよく知る人物のようだ。
梨華はこの時点で、自分の予想があたっていることを確信した。
そして“援軍”の意志も。
「わかりました。後は頼みます!」
梨華はそういうと、“援軍”に背を向け、ジュデッカへ向けて駆け出した。

403 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:42
「ま、待て…」
「待つのはアンタだ!」
無数の光速拳がワダマンティスを阻む。

「おのれ貴様… 何者だ…!?」
未だ光のベールの包まれた敵に対し、ワダマンティスが問いただす。
しかし、彼女はわざとこう答えた。

「アンタが結界の力を借りて葬ったなっち達を救った者だ。」
「何っ!? 貴様コキュートスから黄金聖闘士を…!?」
「ついでに言っておくよ。“援軍”は私だけじゃないから。」

「貴様まさか…」
話すうちにワダマンティスは気づき始めていた。目の前の敵の正体に。
聖闘士娘でありながら、これほど冥界側のことを知っている者は限られている。
そして先ほどの技と、梨華との話…
点と線結びつこうとしていた。

「それからもう一つ。ここでアンタは私に倒される!」
燃え立つオーラが天に輝く双子の姿を形作っていた。

404 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:42
【次回予告】
奇蹟か… 次々冥界に蘇る黄金の娘達。
それは暗闇を照らす光の復活を意味していた。
総てを後輩に託し、先に散る双子の片割れ。
そして今こそ集う12の星々。
冥界の戦いはクライマックスを迎える!

次回、聖闘士娘の熱き戦い
「光あれ! 輝け黄金の娘達」

ヲタは2004年の新作映画を知っているか?

405 :霧隠なっち:2003/10/15(水) 21:43
【聖闘士娘図鑑】
  ノノノノヽヽ
  从 ^▽^从<ハッピィ〜に活躍よv
  [□]凶]□]   
  ∪ [[{}]]∪   
    日 日    
    凡 凡    

−双子座(ジェミニ)のチャーミー石川−
慟哭キャンディーズに初代プッチ、牡羊座師弟に平家・よっすぃ〜のラジオコンビ、
残りの黄金聖闘士をイメージで当てはめていったところ、余ったのがこの色黒。
(ちなみに、当初双子座には辻加護とか、安倍姉妹辺りを考えていた)

実物は山羊座。キショイ聖剣はカンベンして下さい。
ゴツイ聖衣が似合わないのだが、「双子座弟って悲しいね…」とは言わないのでセーフ。
なんだかんだいってもヲタ人気は高いので、このポジションでも問題はない。
必殺技はデッドエンドシンフォニー… と言いたい。個人的に。

ノノノノヽヽ
从 ^▽^从<以上、ジェミニのチャーミーでした! グッチャ〜!!

406 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:43
『光あれ! 輝け黄金の娘達』

「嘆きの壁?」
「そう。目の前にある地獄の最終地よ。」
「え? でもつんくさんはその向こうに… どないなってんねん…?」
自分の考えの及ばない話に、頭が混乱する亜依。
そんな亜依に対し、圭織はゆっくり説明しはじめた。

「あの壁を抜けられるにはプロデューサーの力が必要なの。
 だからたいせーもつんくさんも抜けることが出来たわ。
 でもそれ以外のものは全部拒む非情な境界線…」
額の血を拭いながら、圭織は続けた。
「力ずくで突破しようにも、あらゆる攻撃を跳ね返すから…
 さすがの私もこのザマよ。まさに“嘆きの壁”…」

「飯田さんでもダメなんて…」
「弱気になんなのの。」
「そう、諦めたらダメやよ。」
死のふちから生還した亜依と愛は希美を叱咤する。
と同時に小宇宙を高め始めた。

407 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:44
「二人とも、何する気?」
二人の行為に多少戸惑いつつも、圭織は冷静に訊ねた。

「ウチらの小宇宙を最大限まで燃やして…」
「この嘆きの壁にぶつけてやるんです!」
希美が止めようとするが、亜依・愛はすでに駆け出していた。

無茶だ。だが本気だ。
圭織は二人の真意を悟ると同時に、一撃を見舞っていた。
あっさり崩れる二人。

「あいぼん! 愛ちゃん!」
「大丈夫。峰打ちだから。でも…」
遠い目になる圭織。
「でも、無茶でも今の二人みたいに命を懸けなくちゃいけないのかもね…
 アンタ達の歳のころは、結構そうやってたかしら。」
若い頃の自分を亜依たちに重ね、苦笑する圭織。
すぐさま真剣な表情に戻り、小宇宙を高め始めた。

408 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:44
「飯田さん…!」
「のんちゃん、みんなを頼むよ。」
覚悟は決まった。
目の前の壁を砕くのに、そして自分の命が砕けるのにも何のためらいも無い。
天に輝く若き乙女よ… 今最大の力を!!

「オサブリオ! 砕けよ我が命!!」

圭織の小宇宙が一つの光となって嘆きの壁を襲う。

ドォォォォォン…

響く轟音… 立てないほどの振動…
そして自分の元へ跳ね返ってくる光――

「やはり無理なのね… ごめんね、役に立てなくて…」
圭織は自分の非力さを呪い、希美達に詫びた。
そして自ら作り出した光に飲み込まれていった。

「飯田さぁぁぁぁん!!」

409 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:44
「何故お前達がここにいるんだ?」
「そうだ。お前達は地上のたいせー城で消え去ったはず… なのに何故!?」
ナツアコスとスガノスを足止めする黄金の光。
それは徐々に穏やかになり、やがて人型に収束した。

“援軍”の正体は、なんと山羊座カプリコーンの保田圭と、
水瓶座アクエリアスの後藤真希であった。

「私たちの使命は冥闘士を全て片づけること。」
「ナツアコス、スガノス、ここがアンタ達の墓場だ!」
強い意志を持った瞳。正義の輝きの小宇宙。
これは決して亡霊などではない。
聖闘士娘の圭と真希は今目の前に存在している。

…と、不本意ながらナツアコスとスガノスは理解した。
ならば敵として葬り去るのみ。

410 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:45
対峙する二組。
お互いしか視界には入っていない。
小宇宙が高まる。

「ダンシング・イリュージョン!!」
「ヴォイトレ・マリオネーション!!」
「ケメコカリバー!!」
「スクランブル・エクスキューション!!」


閃!!
四つの小宇宙が激突した。
…はずだった。


光が収まったとき、無残な姿で倒れていたのは、ナツアコスとスガノスだった。
「そうか… そうよね… 保田が蘇ってるんだからアンタも…」
「まさかごまっ… と…」

ナツアコスの肉体は粉々に砕かれたと思った瞬間に消滅し、
スガノスは薔薇の葬列に見送られながら、魂が消え去った。

411 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:45
「ムロランプラズマ!!」
「ミニモニードル!!」
「カッケーウォール!!」

ガカァッ!!

三つの小宇宙が光を打ち消した。

「あぁ…!」
“援軍”の登場にあいた口がふさがらない希美。

「う…」
「ん〜…」
今の衝撃音で目を覚ました亜依と愛。

「やっと来たね…」
懐かしい小宇宙に、思わず顔がほころぶ圭織。

応えるように姿を現す三人の娘達。
レオの安倍なつみ、スコーピオンの矢口真里、アリエスの吉澤ひとみ復活!

「おいおい。ウチを差し置いて派手な登場すんなや。」
そして遅れて登場するライブラの中澤裕子。

412 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:46
その時だった。

ピキィィィィィィィン…

その場にいた誰もが感じた共鳴。

「これは冥界に十二の黄金聖衣が揃った証拠や。」
「十二の黄金聖衣が…!」

裕子は静かに語りはじめた。
「嘆きの壁は冥界のもの。いくら強固でも、太陽の力には敵わないはずや。」
「でも、こんな冥界の奥に太陽なんて…」
「カオリ、忘れたんか? ウチらの着てるこの聖衣は何や?」
「あ…!」
圭織だけではなく、なつみ達も思い出した。
黄金聖衣は黄道十二星座の聖衣。
即ち、太陽の光が聖衣に蓄積されているのだ。

「もうすぐ黄金聖闘士が全員揃う。その時が勝負や。」
全ての成功を確信し、余裕の笑みの裕子。
亜依達はただ、その壮大なイベントが想像つかず、ただ唖然とするのみだった。

413 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:47
「貴様やはり…」
ワダマンティスは忌々しげに呟いた。
それもそのはずで、目の前にいる者は既に塵と化していたはずだからだ。
それが何故、今行く手を遮るのか…

「言っておくけど、どうして私がここにいるか、私自身よくわかんないからね。」
黄金のオーラを発する少女は、ワダマンティスの考えを読んだのか、先に答えた。
「ただ、これだけは言える。私はアンタを始末しに蘇った、ってね!」
凛とした口調で、双子座ジェミニの市井紗耶香は、言い放った。

「…フン。死にぞこないが何を言う。聖衣が無ければタダの小娘ではないか。」
多少気押されたものの、ワダマンティスは落ち着いていた。
彼の指摘どおり、紗耶香は聖衣を纏っていない。
二つとないジェミニの聖衣は梨華が纏っているからだ。

「身の程を知れ市井! グレイテストハーモニープロモーション」

414 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:47
「うあああああああああっ!!」

ドシャァッ!

為すすべなく、紗耶香は冥界の岩肌に叩きつけられた。
トレーナーとジーパンでは防御効果など無いに等しく、
無数の銃弾が打ち込まれたような傷から、血が一気に噴出している。
血液が不足したことで、五感がことごとく失われてゆく。

「くっ… あぁ…」

たった一撃で、紗耶香はその場に崩れてしまった。
自分の血の海に溺れ、赤く染まってゆく衣…
やはり聖衣が無ければただの少女なのか。

415 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:48
「全く、くだらん手間とらせやがって…」
肩をほぐしながらワダマンティスは呟いた。
だが、そんな手間もすぐに終わる。
血の海に沈んだままの紗耶香の首を落とせば。

「小娘が思い上がりやがって…」
ワダマンティスは片手で無造作に紗耶香を持ち上げた。
紗耶香は動かない。
顔は苦痛にゆがんだまま、意識は飛んでいるようだ。

「悪いがお前じゃ前菜にもならん。」
既に頭の中には梨華のことしかないワダマンティス。
首を絞める右手に力が入る。
「死ね市井…」
「……やだね。」
「何ィ!? これは…!」

416 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:48
瞬間、ワダマンティスは妙な浮遊感を覚えた。
と同時に、目の前に広がる異次元空間に気がついた。

「アナザーキュービッククロス…」

紗耶香の両拳から放たれた異次元立体空間は、
無防備のワダマンティスを封じ込めようとする。

「くっ… 小癪なぁ…!」
だが、予想以上の力で異次元に飲み込まれそうになり、
反撃することはかなわず、ワダマンティスは身を引いた。
だが、それが命取りとなった。

ガッ!!

異次元から退避した隙に、ワサマンティスは紗耶香に羽交い絞めにされてしまった。
聖衣無しの小娘が相手のはずなのに、何故か振りほどけない。
予想外の展開に、ワダマンティスは焦り始めた。

417 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:49
「貴様ぁ、何をする気だ!?」
「何度言わせんな… アンタを倒すんだよ。」
先ほどまで虫の息だった紗耶香から、激しい小宇宙の燃焼を感じる。
それは単なる燃焼ではなく、爆発… むしろ消滅をイメージさせる。
ワダマンティスは際限なく高まる紗耶香の小宇宙に、恐れを感じ始めていた。

「まさか、オレと心中するつもりなのか!?」
「正直、私だってアンタみたいな男と心中する気はないさ。
 でも、石川を向かわせた時点で私の役目はほぼ終わってる。
 あとはアンタを始末するだけ。これが手っ取り早い。」
「正気か!? 何故だ… 何故そんなことをしてまで勝とうとする!?」
紗耶香の行動は、ワダマンティスの理解を超えていた。

自己犠牲など、何の意味がある?

ワダマンティスの顔はそう物語っている。
だが、自問したところでこの状況を打開できるわけではなかった。

418 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:50
「冥土の… って言ってもここは冥界だけど、土産に教えてやるよ。
 死を覚悟したヤツってのは強いんだよ、ワダマンティス!」
勝ち誇った笑みで、紗耶香は言い放った。
死を覚悟した者は誰よりも強い。
その者に勝つとすれば、生の大切さを知っている者だけ。

「バカな… 信じられん…」
だがもう信じるしかなかった。
百聞は一見にしかず…
その一見を自ら体験するのだ、これから。

「もうすぐジュデッカには最強の娘達が揃う。これで聖闘士娘の勝利は確実だ。
 この市井、過去も何も全て清算して、もう今は何の憂いも無い!!
 さあ、一緒にデラクシャンエクスプロージョンを浴びてもらうよっ!!」
「や… やめろ市井〜〜〜〜〜〜っ!!」

閃光… 轟音…

そして―― 静寂…

419 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:50
暗闇の中に白くぼんやりと浮き上がる美しい肢体。
その身に纏っていた衣は既に焼き尽くされ、灰が身体に纏いついているのみ。
頭は垂れ、瞳は虚ろで光はない。
だが、少女は微笑んでいた。
それは自分の使命を全うしたことに対する達成感か?
それとも、精一杯生きたことに対する満足感か?
あるいは…

そんな紗耶香の前に、一筋の光が降り立った。
“彼女”は紗耶香に対し、優しく微笑み、手招きをしている。

「迎えにきたんだね…」
頷く彼女。
紗耶香は差し出された手を握り… そして光に溶けた。

その時、灰霞む天球から、星がひとつ、剥がれて落ちた。
銀の尾を曳いて…

だが、その最後の輝きは月にも太陽にも勝っていた。

420 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:51
同時刻、ジュデッカへ急ぐ梨華の元に舞い降りる小さな光。
雪のような蛍のような儚げな光。

「これは…?」
その光は、まるで意思があるように梨華の手元に落ちてきた。
反射的にその光を握りしめる梨華。

「市井… さん…!!」
聖衣に体に流れてくる紗耶香の小宇宙。
そして託された思い。

「…あとは任せてください。」
梨華はしばしその場にとどまり、静かに黙祷をささげると再び駆け出した。
仲間達のもとへ!


【次回予告】
ついに集結する十二人の黄金の娘達。
最初で最後の太陽が、冥界をまばゆく照らす。
そして彼女達の永遠の願いは若き少女達に託される。

聖闘士娘。物語 最終回
『さらば聖闘士娘! 永遠の少女伝説』
ヲタ達は今、伝説の中にいる!

421 :霧隠なっち:2003/10/23(木) 17:51
【聖闘士娘図鑑】
      _ −  ̄ = _  ̄ = ― −= −_- = − _ ̄― −= −_
 _ ‐ ̄≡ ― _ ‐  ̄ =−ニ− ニ _ − ̄ _ ― ― _ ‐  ̄ =−ニ−
''''''';;:::::::::::';;;  ヽ))))))ノノ 
  ':::   ;';"  从 ^∀^ノ<デラクシャン・エクスプロージョン!!
    '''''':::;; ⊂[□]凶]□]⊃        ::::::::;;;;

    、:";;,_    [[{}]]       :::::::; ;;;;; ; ;;; ;; . .. ...
    ;;;;     日  日    
    ;    从凡   凡    
 _  ‐ ̄≡ ― _ ‐  ̄ =−ニ− ニ _ − ̄ _ ― ― _ ‐  ̄ =−ニ
       _ −  ̄ = _  ̄ = ― −= −_- = − _ ̄― −= −
−双子座(ジェミニ)の市井ちゃん−
慟哭キャンディーズに初代プッチを選んだら自然にこうなった。
実物は大晦日生まれなので山羊座。
作者推し2番手で以前書いていた小説でも準主役だったりする。
…現状はあえて無視。


 ノノノノヽヽ
 ノノ ´ Д `从<んぁ… ごとぉクールじゃないもん
 <>丗<>   
  ∪[<U>]∪   
   几  几    
   凡  凡
−水瓶座(アクエリアス)のごっちん−
クールというよりぼけぇとした感じのする氷の聖闘士。
実物は天秤座だったはず。


  ノノノノヽヽ
  从;`.∀´)<やっぱ地味なのかしら?
 ≦⊇ 山⊆≧   
  ∪[(○)]∪   
   几  几    
   且  且
−山羊座(カプリコーン)のケメコ−
技巧派なんだけど目立たないからこの人で。
でもハロモニの司会ぶりはダメダメですた。

422 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:16
『さらば聖闘士娘! 永遠の少女伝説』

私達はずっと戦っていた

 多くの血が流れた

私達は勝利し続けた

 束の間の平和を手に入れ続けた

私達はまだ戦っている

 平和を永遠のものとするために

私達はいつまで戦い続けるのだろう

 この世に邪悪が現れ続ける限り終わることは無い

私達は永遠に戦い続けるのだろうか

 それは誰にもわからない… でも…

423 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:17
「もうすぐ黄金聖闘士が全員揃う。その時が勝負や。」
「もう来てるよ、裕ちゃん。」
「…!」

イタズラっぽい笑みを浮かべて登場するのは、真希と圭。
そしてその後ろからは…

「なかざわさぁ〜ん、私たちも忘れないで下さいよぉ。」
「一応、黄金なんですからね。」
魚座ピスケスの松浦亜弥(あややでぃーて)と、
蟹座キャンサーの藤本美貴(ミキマスク)!!
先ほど、真希たちと協同して二巨頭を倒したのはこの二人だった。

これでコキュートスには9人の黄金聖闘士娘が揃った。
さらに…

424 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:17
「ちょっとぉ… 私たちだっているんだからね!」
「久しぶり。」
圭織に並ぶほど大柄で目立つ、牡牛座タウラスの石黒彩と、
対照的に小柄な、射手座サジタリアスの福田明日香!!

「彩っぺ!!」
「明日香ぁ!」
彩に抱きつく真里、明日香に抱きつくなつみ。
抱きつかれたほうは苦しそうだが、嬉しそうだ。

「これで11人… あと1人ウチにお供しなかったアイツだけか…」
「すいませんね〜。どうもジェミニのチャーミーでぇす!」
再会を喜び合う娘達を貫くようなキンキン声。
双子座ジェミニの石川梨華がたどり着いた。

そう、ついに12人の黄金聖闘士娘が一堂に会したのだ!!

425 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:18
「ねぇ梨華ちゃん…」
「石川…」
「あ…!」
何か言いたげな真希と圭に梨華は気づき、
右手に握り締めていたものを解放した。

梨華の右手から飛び出したそれは、蛍のような儚い小さな光だった。
そしてその光には、彼女の最後のメッセージが込められていた。


今まで私を支えてくれて、本当にありがとう。
みんなからはいっぱい力をもらった。感謝してます。
これから、私は自分のなりたいもの、自分の幸せのもっとを探しに行きます。
2度目の旅です。
ちょっとずつでもいいから、わたしが強くなれるように頑張って行きます。
いろんな人や物とふれあって、たくさんの刺激を経験したいです。
歌が嫌いになったわけじゃなくて、もっとたくさんのことを経験したいって思うようになった。
わがままって言われると思うけど、それも市井紗耶香だから。ゴメンね・・・
I wanna be what I wanna be...
今まで応援してくれてありがとうございました。


何でここでこんな下らないオチをつけるか、と責めないでほしい。
タイミングがあんまりにも良かったので、つい使ってしまった。
さらば兄弟…?

426 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:18
ギィィィィィィィィ…

「え…?」
「あっ…!」

突如、響いた弦の音。
明日香がサジタリアスの矢を番えはじめたのだ。
目標は勿論、正面の嘆きの壁!

「加護、辻、高橋… アンタらはここから去りな。」
「え!?」
「中澤さん、それって…?」

何がなんだかわからない3人に対し、裕子は静かに話し始めた。
「今からあの矢に、ウチら12人の小宇宙をこめて放つ。
 それは小規模やけど太陽の力を発揮し、あの壁を壊すやろ。」
 せやけど…」
遠い目になる裕子。
「その時には、ウチらの姿も… ないやろな…」

427 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:19
黄金聖闘士娘によって発揮される太陽の力。
そのあまりにも強大な力は、嘆きの壁を破壊するだけではなく、
力を放った自分達をも滅ぼす諸刃の剣だった…

「今までに体験したこともない余波が充満するんや。だから…」
「だからウチらだけ避難するんですか!? そんなんイヤや!」
亜依の悲痛な訴えが響いた。
愛は呆然とし、希美は既に泣きじゃくっている。

「中澤さん達だけ消えるなんて、許しませんよ…!」
「やめてくださいよぉ…」
静かだが、悲しみと怒りが混ざった声。
ようやく到着したあさ美達も、各々のスタイルで抗議する。

だが、6人とも判っていた。
何故黄金聖闘士娘達が自分達を残そうとしたか。
つんく♂の聖衣を運ぶ役目があることと、
そしてこの壁を抜けた先に待ち受けている未知の世界…
その世界を突破できるのはプロデューサーの血を受けた自分達しかいないことを。

428 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:19
亜依達は涙を拭い、堂々と立ち上がった。
「中澤さん、ウチらは絶対この聖衣をつんくさんに渡します。」
「ああ、頼むで。アンタらに託す…!!」


その時…
黄金の12人がふと微笑んだような気がした…
まるで私たちの姉妹のように…
そうだ、私たちは神話一般人の時代から共に戦ってきた姉妹だったのではないか…
その姉妹たちに今さよならを告げる時が来たのだ…
さらば熱き血潮の戦士たち…
さらば黄金の娘たちよ…


亜依達は一礼すると、その場を立ち去った。
二度と振りかえることなく…

429 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:20
残されたのは12人の黄金聖闘士娘。

牡羊座アリエスの吉澤ひとみ
牡牛座タウラスの石黒彩
双子座ジェミニの石川梨華
蟹座キャンサーの藤本美貴
獅子座レオの安倍なつみ
乙女座バルゴの飯田圭織
天秤座ライブラの中澤裕子
蠍座スコーピオンの矢口真里
射手座サジタリアスの福田明日香
山羊座カプリコーンの保田圭
水瓶座アクエリアスの後藤真希
魚座ピスケスの松浦亜弥

今、最強の12人が最初で最後の大技を放つ!

430 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:20
いくよ!!

地上の愛と正義のために!!
命と魂のすべてをそそぎ込んで!!
今こそ燃えろ 黄金の小宇宙よ!!

この暗黒の世界に…
一条の光明を!!



彼女達は嘆きの壁の前で、今度こそ本当に消滅する。
だが彼女達は皆、笑っていた。
全ては若き娘達に受け継がれた。思い残すことはない。




激しい閃光と轟音、そして振動が全冥界を覆った。
そして…

431 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:20
「黄金聖闘士たちは…」
「ああ逝ったで。ウチらに全てのものを託してな…」

12体の黄金聖衣だけが残ったコキュートス。
亜依達はさびしげに輝く聖衣に向かって黙祷をささげた。

そして、6人は示し合わせたわけでもなく、自然と嘆きの壁のほうを向いた。
壁の中央には広大な穴が、ずっと先まで貫いている。

「先輩達が命を懸けて開けてくれた突破口や… いくで!!」
「おうっ!!」
決意新たに、青銅エンジェルハーツは駆け出した。

432 :霧隠なっち:2003/11/09(日) 17:21
冥王たいせーとの激闘は、まだ終わりを告げていない。
この大宇宙の中から見れば、ほんの小さなかけらにしか過ぎない地球の
地上の愛と正義のために、戦い続けた聖闘士娘たち…
瞬きほどの時間かもしれない一瞬の青春を
熱く激しく戦い駆け抜けた少女たちに…
GOD BLESS YOU…

長い間どうもありがとうございました

【聖闘士娘図鑑】
他にも書いてないキャラは多いけど、これで打ち切り…
          ρo
            o
           O
          Ο
     \V/ノ○
     (^◇^-∩ <くらえ! 145cmの衝撃ィ!!
――<⊂ミ出彡ノ
     (_(_)

−蠍座(スコーピオン)のヤグチ−
むかしむかしあるところに、小さな小さな聖闘士娘がおったそうな〜☆
その少女の名は矢口真里。

433 :名無し娘。:2003/11/26(水) 20:21
hozem

434 :名無し娘。:2003/12/01(月) 21:38
hozem

435 :ちと早いが…:2004/01/06(火) 11:12
安倍は卒業し、辻加護までも去ることが決まった今、
お前達ヲタに一体何が出来るというのだ!?

436 :名無し娘。:2004/01/25(日) 22:06
>霧隠さん
「できれば」でいいんですが、掲載誌以降後の展開もキボンヌ。

437 :霧隠なっち:2004/02/01(日) 02:00
从 `,_っ´)「巨嘴鳥座・スカイクロスのれいな!」
从*・ 。.・ )「旗魚座・マリンクロスのさゆ!」
ノノ*^ー^)「子狐座・ランドクロスの絵里!」

438 :霧隠なっち:2004/02/03(火) 00:20
>>436殿
本家本元の映画が気になるので、聖闘士娘は多分もうやりません。
(さすがに設定に無理が生じてきたというのが本音ですが。)
個人的には、以前羊でスレも作られた娘戦隊ネタでもやりたいな〜なんて…

ノノノハヽ
从#~∀~从 <それでもヲタの小宇宙は永遠に消えないんやで!!

439 :名無し娘。:2004/02/07(土) 14:04
>>438
やっちゃえよー

440 :霧隠なっち:2004/02/08(日) 01:13
【気ままに雑談】
今日は星矢映画の試写会がありました。
2chアニメ板の星矢スレは慟哭の嵐のようでつ。
多少の予習を兼ねてネタバレを読んでみましたが、
ハロマゲドン以来の衝撃にならんことを…

ノノノハヽ
(●´ー`;)<一週間後が怖いべさ…

441 :霧隠なっち :2004/03/11(木) 23:12
ノノノハヽ
(●´ー`;)<あの映画じゃ娘パロには出来ないべさ…

442 :名無し娘。:2004/03/11(木) 23:22
そうなの?

443 :霧隠なっち:2004/03/12(金) 09:56
ノノノハヽ
(●´ー`;)<そりゃあ、ペガサスあいぼんとつんく♂Pのラブロマンスに…

444 :名無し娘。:2004/03/12(金) 15:57
加護ヲタ即死だなw

445 :霧隠なっち:2004/03/12(金) 19:49
ノノノハヽ
(●´ー`;)<ついでにペガサスあいぼんとつんく♂Pがマッパに…

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