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ミラクルエース久住小春
- 1 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/04(水) 12:20
-
「ミラクルエース様。こちらになります」
従者がそう言って扉を開くとそこにはテレビで見慣れた顔が勢ぞろいしていた。
- 65 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:10
- 私はミラクルエースである前にモーニング娘。でもある。
「モーニング娘。の新メンバーは超ナマイキ!」
「久住小春(12)態度だけは既にエース級!」
「写真撮影で我がままし放題!!」
「問題児ぶりでさっそくミラクル発揮!」
「問われるミラクルエースとしての責任感!!」
そんなタイトルが女性週刊誌を賑わしてもマズイ。
モーニング娘。のイメージが下がってしまう。
ミラクルエースがメンバーに迷惑をかけるというのも本末転倒だ。
ここは素直にカメラマンに従わねばなるまい。
- 66 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:10
- 「はい!いいよいいよー」
「そうそう。その笑顔!」
「もっと元気よく!」
「よしよしよーし!」
「はい、オッケーでーす!」
- 67 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:11
- こうしてミラクルエースとしての一日が終わる。
結局ミラクルエースポーズは撮らずじまいだった。
うそつき。
だがそんな瑣末なことはどうでもいいだろう。
私はそんなことは引きずらない。
なぜなら私は―――ミラクルエースだからだ。
私は酸欠でぶっ倒れることなく仕事を終えたことに満足する。
そうだ。私は昨日までのミラクルエースとは違う。
モーニング娘。を率いて世界制覇を果たすその日まで
ミラクルエースは日々進化を続けていくのだ。
ミラクルエースポーズなどどうでもいい。
- 68 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:12
- 私は従者の待つレンジローバーへと向かう。
今日も家に帰ったらミきちんとラクルエース帳をつけねば。
進化には予習と復習が欠かせない。
それにしてもミラクルエースポーズがボツになったことは残念だ
やはりもう少し改良して―――
- 69 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:12
-
「あ!おーい、小春ちゃーん!」
- 70 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:14
- カメラマンの声に私は超高速で振り返る。
どうやら彼は今になってあの約束を思い出したようだ。
振り返りざまに私は改良型ミラクルエースポーズをとる。
さあ!撮れ!
「ハハハハハ。そのポーズ好きだね」
「撮らないんですか?」
「ゴメンね。撮影はもうあれでお終い」
じゃあ何をしに来たんですか、と言おうとすると
カメラマンはそっと一枚の写真を差し出した。
- 71 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:15
- 「はい、これあげる」
「なんですか、これ?」
「やだなあ、今日撮った写真に決まってるじゃん」
「お仕事に使わない・・・・・ボツ写真ですか?」
「ミラクルエースはキツイこと言うなあ」
私はカメラマンが、私のことをついに
ミラクルエースだと認めたことに満足しながら差し出された写真を見る。
- 72 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:15
- 「普通はこんなことしないんだけどね、今日は特別」
「?」
「今日のベストショットだよ」
「えー、じゃあこれは使ってくださいよ」
「今日が初めてだったんでしょ?記念にね」
- 73 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/06(金) 18:16
- レンジローバーの後部座席にもたれながら私は写真を見る。
手渡された写真には大人っぽいメイクを施された私がいる。
まるで別人だ。
私はしばしミラクルエースの魅力に虜にされる。
そうだ。
ポーズなんてどうでもいい。
私がそこにいればいいのだ。
私が私らしくあればいいのだ。
なぜなら私は―――ミラクルエースなのだから。
- 74 :名無し娘。:2005/05/06(金) 20:44
- ミラクルエースポーズがどんなのかめっちゃ気になる。
- 75 :名無し娘。:2005/05/06(金) 21:46
- イイヨイイヨー
- 76 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:53
- test
- 77 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:54
- 「さっ、ミラクルエース、どんどん食べていいよ」
「遠慮しなくてもいいからね」
「ここは全部石川さんのおごりだから」
「ちょっとあんた達!調子乗ってんじゃないわよ!」
「石川さんお金持ちだからなー」
「ほら、もう焼けてるよ」
「食べないんならミラクルエースの分もあたしが食べてあげるから」
「あんた達さー、今日の主役が誰だかわかってんの!?」
- 78 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:55
- 私はいわゆる「お誕生日席」に座ってメンバーが焼いた肉を食べる。
もちろん私は遠慮したりはしない。
なぜなら私は―――――ミラクルエースだからだ。
ミラクルエースは普通のアイドルではない。
私は私がミラクルエースであることを、
平のメンバーに思い知らせるために非情の決断を下す。
隣の席の人が鉄板の脇にキープしていた肉を、私はあえてごっそりと奪い取る。
- 79 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:55
- 「あ・・・・・・・あたしの肉」
「アハハハハ。ミラクルエースは容赦ないねー」
「何何?新潟戦争勃発?」
「あたしの肉ーーー」
「ほらマコっちゃん、わたしのあげるから」
「それも私にください」
「え?」
「その肉もわたしにください」
- 80 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:56
-
「その肉もわたしが食べます」
- 81 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:56
-
「なぜなら私は――――
- 82 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:57
- 「ミラクルエースだからです!!!」
全てのメンバーの声が揃う。まさにミラクルだ。
もはや全メンバーを私の掌中に収めたと言っても過言ではあるまい。
ドッと弾ける笑い声。
周りのお客さん達が一斉にこちらを振り返る
いくら店が広いくとも10人近いメンバーが騒げば自然とそうなる。
私は非礼を詫びるために、立ち上がってコンサートのときのように
周りのお客さん達に向かって深々と頭を下げる。
それを見てまた笑いこけるメンバー達。
何が可笑しいんだ。この無礼者達が。
- 83 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:57
- 「あーそーなんだ。小春ちゃんはミラクルエースなんだ」
「そうです。ミラクルエースです」
「ミラクルエースはあれか」
「はい?」
「なんでもありか」
「いいえ」
「先輩の肉を取っても許されるのか」
「はい。ミラクルエースですから」
- 84 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:57
-
「私はミラクルエースですから」
- 85 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:58
-
「肉は全てミラクルエースに渡してもらいます」
- 86 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:58
-
「文句もあると思いますが受け入れてください」
- 87 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:59
-
「なぜなら私が―――ミラクルエースだからです」
- 88 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 18:59
- 「麻琴ー、肉くらいでうだうだ言うなよ」
「そうそう。また焼けばいいじゃないですか」
「おかわりはいくらでもあるから」
「なんたって今日は石川さんのおごりだからね!」
「ほら、ミラクルエース、そこ焼けてるぞ」
- 89 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:00
- 「ありがとうございます。いただきます」
「ミラクルエースは優しくないなー」
「はひ?」
「まあいいや。今日はあんたが主役だからね」
そう言いながらも彼女はまだ未練がましく箸をいじっている。
この人ちょっと可哀想。
仕方ないな。
ここはミラクルエースとして彼女に―――
「ちょっと麻琴。あんた何言ってんのよ」
- 90 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:00
- 「はい?なんですか石川さん」
「今日の主役は誰だって?」
「そりゃミラクルエース様こと久住小春ちゃんじゃないですか」
「バーカ」
「バカ!?」
「バカだからバカって言ったのよ!このバカ!」
「奢ってくれるっていったのは石川さんじゃないですかー」
「そういうことじゃないの。あんたホントにバカね」
「どういうことすか?」
「今日の主役はね・・・・・あたしよ! あ、た、し!」
- 91 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:01
- 場がシーンと静まり返る。
この人が喋り出すとなぜかみんな黙って下を向いてしまう。
上手く言えないが、場の空気を変える「何か」を持っているのだ。
それにしても今日のこの会の主役がミラクルエースではないとは。
一体どういうことなのだろう。
- 92 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:01
- 「いいこと?この石川梨華あってのモーニング娘。なのよ?
そのあたしがモーニング娘。を卒業するの。ふふん。
モーニング娘。はこれまでにない苦境の陥るわけよ。でしょ?
そんなピンチを乗り切るためにはどうするべきか。わかる?
それを今日はあたしが直々にみんなに―――
「必要ありません」
- 93 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:02
- だらけきっていた空気が私の一言でピーンと張り詰める。
ミラクルエースとしてここは譲ることはできない。
これからのモーニング娘。は私が引っ張っていくのだ。
「ここにミラクルエースがいますから」
- 94 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:02
-
「モーニング娘。は不滅です」
- 95 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:03
-
「ミラクルエースがいる限り―――
- 96 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:03
-
「モーニング娘。は、モーニング娘は、
- 97 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:04
- 言いかけた私の肩にそっと手が触れる。
その手に促されて私はすとんと席につく。
言いたいことは山ほどあるのに言葉が全く出てこない。
「はいはい。そこまで。梨華ちゃんちょっと冗談が過ぎるよ」
「そんなー。軽いジョークのつもりで言ったのにー」
「あんたねー、入ってきたばっかの中学生泣かすなよ」
「石川さんが言うと冗談に聞こえないんですよ」
「あのね、小春ちゃ
「ミラクルエースです」
「あの石川って人はちょっと変な人だから」
「あんまり真面目に相手しない方がいいよ」
「ほらほら、肉焼けてるよ」
- 98 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:05
- 私は焼けた肉を口に入れるが味なんて全くしない。
何がジョークだ。
誰も笑ってなかったじゃん。
みんな反論もせずにシーンとしてただけで。
頭が真っ白になり時間の感覚も消える。
いつしか会はお開きになったようだ。
気がつくと私は笑えないジョークを言ってた人と二人になる。
- 99 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:05
- 「ミラクルエースは家こっちなんだ」
「・・・・・・・」
「じゃあ、一緒に帰ろうか」
「・・・・・・・」
「まだ怒ってるの?」
「いいえ」
「ゴメンね。悪気はなかったのよ」
「はあ」
「私っていっつもあんな感じだから」
- 100 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:06
- 私は彼女と二人でレンジローバーに乗り込む。
彼女は深々とシートに腰掛け従者に自分の住所を告げる。
悪びれることなく語りかけてくる彼女に私は少し辟易とする。
私の車なのにー。
「ミラクルエースはモーニング娘。が好きなんだ」
「当たり前じゃないですか」
「いいなあ。真っ直ぐで」
「モーニング娘。が好きじゃないんですか?」
「私はね、もう5年以上もモーニング娘。にいるの」
「もう好きじゃなくなったんですか?」
「そしてね、これからもずーっと『元モーニング娘。』として生きていくの」
「好きなんですか?好きじゃないんですか?どっちなんですか?」
「それはね、変わらないの。もう変えることはできないの」
- 101 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:07
- ありがとね、とキラキラと輝く笑顔で彼女は言い、車を降りる
彼女は最後まで私の質問に答えることはなかった。
「そうそう、いくらミラクルエースだからってメンバーのお肉は取っちゃダメだよ」
結局、私が彼女から教えてもらったことはこれ一つだけだった。
再び動き出した車の中で、私は今日一日に起こったことを反芻する。
まだまだわからないことは多い。学ぶべきことも多い。
- 102 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/07(土) 19:08
- 私は自分を誤魔化したりはしない。
私はモーニング娘。が好きだ。大好きだ。
お肉とはわけが違う。
誰かに遠慮したりはしない。
誰が卒業しようが関係ない。
私が全てを変えるんだ。
なぜなら私は―――ミラクルエースなのだから。
- 103 :名無し娘。:2005/05/07(土) 22:18
- ステキだ。ミラクルステキだ。
- 104 :名無し娘。:2005/05/08(日) 13:28
- 何故か心があったかくなるな。これがエースなミラクルということか。
- 105 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:33
- 熱い。
熱い夏がやってきた。
東京の夏は暑い。そして早い。もう夏なのだ。
いくら私がミラクルエースだからといって、
やってくる季節を押しとどめることはできない。
いや。私は万能無敵のミラクルエースだ。
不可能なことなど一つもない。
私はミラクルエースとしてこの夏を加速させるのだ。
今年の夏をもっともっと―――誰よりも早く、誰よりも熱く。
- 106 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:34
- 「よっ、ミラクルエースじゃん」
「おっはよー、ミラクルエース」
「ミラクルエースは今日も従者の人と一緒なの?」
「アハハ。いくらなんでも控え室には入れないでよね」
「実はそこのロッカーに入ってたりして」
「やめてよー」
「なぜなら私が―――
「ミラクルエースだからです!」
「似てねー」
「ねえ。本当に入ってないよね?」
「さゆみーん、バカ言ってないで早く準備しなさい」
「新垣さんだって全然着替えてないじゃないですかー」
- 107 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:35
- 今日もメンバー達はミラクルエースの話でもちきりだ。
そう。
私は全国のモーニング娘。ファンのみならず、
モーニング娘。のメンバーからも絶大な人気を誇っている。
なぜなら私が―――ミラクルエースだからだ。
私は「久住小春」と書かれたネームプレートを
マジックで「ミラクルエース」と書き直してからロッカーを開ける。
もちろんそこには昨晩から潜入している従者の姿があった。
よし。
これで身の回りの安全は確保されたと考えてよいだろう。
私は今日のコンサートに100%集中することができる。
- 108 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:35
- ついに今日、この日がやってきた。
ミラクルエースがファンの前に勇姿を現す時がやって来たのだ。
お披露目の挨拶だけだったあの時とは訳が違う。
歌い、踊り、語り、ミラクルを起こす。
今日がミラクルエース伝説の始まりなのだ。
- 109 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:36
- 「おーう。ミラクルエースやん。大丈夫?」
私は慌ててロッカーを閉じる。
- 110 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:36
-
「大丈夫って何がですか?」
- 111 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:36
-
「何がって今日が初めてなんやろ?緊張してんとちゃうん?」
- 112 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:37
-
「大丈夫です。私はミラクルエースですから」
- 113 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:37
-
「ハロモニの時のようなことはしませんから、心配しないでください」
- 114 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:37
-
「私はミラクルエースですから、同じ失敗は繰り返しません」
- 115 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:38
-
「今日はミラクルエースの真髄をお見せしましょう」
- 116 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:39
- 「ホンマに?収録と違って撮り直しとかは効かへんからな。
今日の主役にこういうことは言いたないんやけど・・・・・
あんまりメチャクチャやったらアカンで。
練習通り・・・ぃーっていうか・・・こう、キチンと
「素のままのミラクルエースを出せばいいってことですね!」
- 117 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:39
- 「あのな。その素ってのがヤバイねん。アカンで自分。加減せな」
「中澤さーん!新人になにババ臭いこと言ってるんですか!」
「あ。よっすぃー。あんたがしっかり言い聞かせなアカンやん」
「ミラクルエース!こんな人の言うこと聞いちゃダメダメ!」
「おいおい。煽ってどうすんねん。ちゃんとやな・・・
「ミラクルエースは素のままが一番面白い!思い切っていけ!」
- 118 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:40
- 「はいっ!!」
私は気持ち良く返事をして準備に取り掛かる。
やはりこの人は私のことをよくわかっている。
伊達にモーニング娘。のリーダーを務めていない。
それとは対照的に心配そうに見つめる初代リーダー。
初めて会ったときはやたら強気で傲慢な人だと思ったが、
ハロモニで骨折してから少し人間が丸くなった。
私にも優しい。
親子ほど年の離れた先輩の性格をも変える。
まさにミラクルエース効果だ。
- 119 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:41
- 「あっ。ミラクルエースじゃん」
「おはようございまーす。ミラクルエース」
「ミラクルエースさあ、さっき裕ちゃんに何言われてたの?」
「うわー、ミラクルエースの衣装、可愛いね」
「ミラクルエース一緒に写真撮ろうよ!」
「おい、ミラクルエース。今日はミラクルは少なめでお願いね」
「なーに言ってんの。ミラクルエース全開で行けよ」
「段取り覚えた?練習したことは無視しちゃダメよ?」
「ミラクルエース、緊張してない?」
- 120 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:41
- 私が廊下を歩くと、全ての人間が立ち止まり私に声をかける。
どうやら期待と不安が半々のようだ。
そういった人々の思いに私は応えなければならない。
そしてその上で裏切らなければならない。
なぜなら私は―――ミラクルエースだからだ。
- 121 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:42
- 私はリハーサルで繰り返したことを思い出す。
大丈夫。段取りは完璧に記憶している。
なぜなら私が―――ミラクルエースだからだ。
私は全てのメンバーを引き連れて、このコンサートを成功させる。
私はこのコンサートの全てを支配する。
全ては私の思い通りに動く。
モーニング娘。は空高く飛翔する。
その光景が私にははっきりと見える。
なぜなら私が―――ミラクルエースだからだ。
- 122 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:42
-
「頑張っていきまっしょーい!!」
- 123 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:43
-
幕が上がる
- 124 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:43
-
大音量の音楽を
遥かに上回る
ファンの声援が私を包む
- 125 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:44
-
私の頭は空っぽになる。
何も見えない。
何も聞こえない。
何も覚えていない。
段取り――――何それ?
- 126 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:44
- 呆然と立ち尽くす私の背中を誰かがポンと押す。
ふらっと体勢が崩れる。
あ。右足は動く。左足も動く。右手も―――左手も。
急に聞きなれた音楽が耳の中に入ってくる。
―――歌わなきゃ―――踊らなきゃ―――そして
ファンの声援が脳内に響く
そうだ。
あの声を聞け。
- 127 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:45
-
「ミラクルエース!!!!!」
- 128 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:46
- そうだ
私はミラクルエースなのだ。
段取りなんかどうでもいい。
歌うのだ。
踊るのだ。
私をミラクルエースと呼ぶ者達のために。
私は凛と応えるのだ。
はっきりと。
自信を持って。
- 129 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:46
-
「みなさん、どうも初めまして!」
- 130 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:47
-
「私がモーニング娘。のミラクルエースです!」
- 131 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:47
-
ミラクルエース
久住小春
- 132 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:48
-
〈 ̄ヽ
,、____| |____,、
〈 _________ ヽ,
| | | |
ヽ' 〈^ー―――^ 〉 |/
,、二二二二二_、
〈__ _ __〉
| | | |
/ / | | |\
___/ / | |___| ヽ
\__/ ヽ_____)
- 133 :ミラクルエース ◆BKM.ACE. :2005/05/08(日) 15:48
-
ご愛読ありがとうございました。
- 134 :名無し娘。:2005/05/08(日) 15:58
- えええぇぇっっっ!!!
面白かったのに
これからどうなるんだろう? とか思ってたのに……
まあでも、あっさりした方がいいんですかね
お疲れ様でした。楽しく読んでました
- 135 :名無し娘。:2005/05/08(日) 16:05
- 面白かったよ。
- 136 :名無し娘。:2005/05/08(日) 16:43
- ミラクルさん最高ッス!
- 137 :名無し娘。:2005/05/08(日) 16:44
- ミラクルさん最高ッス!
- 138 :名無し娘。:2005/05/08(日) 16:44
- 神速のミラクルでしたな
GJでした
- 139 :名無し募集中。。。:2005/05/08(日) 19:44
- これから読むけどとりあえずGJです
- 140 :名無し娘。:2005/05/08(日) 20:26
- 続編とかないッすか?
- 141 :名無し娘。:2005/05/08(日) 22:02
- もしかしてMARS屋?
- 142 :名無し娘。:2005/05/08(日) 22:11
- 狼にも貼っていたね
- 143 :名無し娘。:2005/05/08(日) 22:50
- このくらいでないと
ミラクルエースと言わんわな。(w
実物見るのが楽しみになってきたよ♪
- 144 :名無し娘。:2005/05/08(日) 23:09
- まさに今だけの読み物ですね。本物のキャラが固定される前だからこそのおもしろさ…
本物のミラクルエースにも期待してしまいます…いやぁおもしろかったです。
- 145 :名無し娘。:2005/05/09(月) 07:23
- バカな感想で申し訳ない。
怖かった。まるでホラー映画を見ているようで…
- 146 :名無し娘。:2005/05/09(月) 16:20
- まあ確かにナンセンスギャグとホラーは紙一重だが
- 147 :名無し娘。:2005/05/09(月) 17:40
- おもしろかった。
作者さんはミラクルです。
意外とハローっておもろい言葉多いよな。
「ドスーン」とか「ちゃっきりちゃっきりな」や
「ナイスエナジー」とか
- 148 :名無し募集中。。。:2005/05/09(月) 23:50
- ミラクルエースです
ミラクルエースなんです
コレ見てたらかってに改造の名取うみ思い出しちゃった。調度久米田も再会した事だしなお更w
- 149 :名無し娘。:2005/05/10(火) 20:40
- >>145
強迫観念のようなモノに囚われている様で
何しでかすかわからない、といった感はあったね。
後半は、やわらかくなっていったけど。
- 150 :名無し娘。:2005/05/10(火) 21:44
- 前半はナンセンスコメディ
後半はほのぼのシリアスですね
- 151 :名無し娘。:2005/05/11(水) 11:37
- おもろかったよー
ハロモニで中澤に何があったのか気になるけどw
- 152 :名無し娘。:2005/05/11(水) 17:30
- 骨折するぐらいだから、突き倒したとか
足引っ掛けたとか・・・ガクブル
- 153 :名無し娘。:2005/05/11(水) 22:17
- 宣伝age
- 154 :名無し募集中。。。:2005/05/12(木) 04:39
- テス
- 155 :名無し募集中。。。:2005/05/13(金) 00:10
- ものすげぇワロタwwwwwwwwwwっうぇwwwwwwwwww
作者GJ!激しくGJ!!
- 156 :名無し娘。:2005/05/13(金) 01:50
- こりゃまさにミラクルだなーつかミラクルすぎだろうw
GJ!GJ!GJ!
サイコーである!!
- 157 :名無し募集中。。。:2005/05/14(土) 03:00
- 終わり方に感動してしまった
久住応援するわ俺
- 158 :名無し募集中。。。:2005/05/14(土) 19:05
- 完ってwwwww
面白かったです続編お願いします!
乙でした
- 159 :名無し娘。:2005/05/14(土) 23:47
- こういう風に、ネタの尽きないアイドルグループ
というのも、他に無いやねー。
そして連綿と続いて行くのかねー?
- 160 :名無し娘。:2005/05/30(月) 22:27
- 宣伝age
- 161 :名無し募集中。。。:2005/07/16(土) 01:57
- 音楽戦士記念age
- 162 :名無し娘。:2005/07/17(日) 22:06
- ミラクル<天然ボケ>エースにならんよう、
がんがれ、小春♪ ( ̄∇ ̄;)
- 163 :名無し募集中。。。:2005/07/22(金) 15:35
- うたばん記念ageage
- 164 :名無し募集中。。。:2005/07/23(土) 01:11
- POPJAM記念ageageage
- 165 :名無し娘。:2005/07/25(月) 00:47
- ハロモニ大喜利みたけど、
妙にシッカリしてね?
このまま進めば大物、
埋もれれば、田中れいなだな。(w
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