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名もなきスレ
- 1 :名無し娘。:2004/12/04(土) 01:16
- 名もなき小説とか書くスレです
- 25 :名無し娘。:2004/12/04(土) 01:27
- あさ美ちゃんの話を聞きながら、私は自分のやりたい事ってなんだろうと考えていた。
「私は…」
大学に行く事だろうか?それとも専門?まだあんまり深く考えていなかった私はここで
ふと迷ってしまった。
「私…まだ分かんないや、ヘヘヘ…」
笑ってごまかした。でも…あさ美ちゃんはもう先の事まで考えてるんだなぁ…
「そっか…まこっちゃんも頑張ろうね」
「うん」
そんな事を話したところで、私たちはいつもの十字路に着いた。
「じゃあ、私はここで」
「うん、じゃあまたね」
あさ美ちゃんと別れて私は一人になった。家に帰っても誰もいない。
「ふぅ…」
愛ちゃんにもあさ美ちゃんにも話せない秘密が…私には一つだけある。
「どうしよう…」
一体私は来年の春、何をしているんだろう…不安な気持ちで私はいっぱいだった。
「ちょっと横になろうっと…」
私はそのまま寝てしまった。寝ている間は…すべてを忘れられる…全く、悲しいけど、
でもしょうがない。
ただ…その時間は長続きしなかった。携帯が鳴る…
「今日は楽しかったのー、また行こうね」
愛ちゃんからのメールだった。いつまでそれができるのか…まだ私には分からない。
- 26 :名無し娘。:2004/12/04(土) 03:54
- とりあえず更新はできる日にw
- 27 :名無し娘。:2004/12/04(土) 10:33
- 高まる期待
- 28 :名無し娘。:2004/12/05(日) 01:09
- こっそりと続き>>25から
朝になった。カーテンを開けると、空はとても澄んだ青空だ。
「今日も休み…か」
世間一般はゴールデンウィークだけど、私の休みは昨日で終わりだ。
「行ってくるね…」
「ああ、気をつけてね」
愛ちゃんにもあさ美ちゃんにも言えなかった事。
「さ、行きますか…」
自転車に乗って、場所へ向かう。
「着いた…」
着いた先は、一軒の倉庫。
「あ、君が例の子か。よろしくね」
「どうも、初めまして…」
初対面なんだから愛想くらい良くしなきゃいけないってのは分かってるけど、でもなぜか
できない。
「紹介する。今日からここの手伝いをしてもらう、小川さんだ」
「初めまして…」
愛ちゃんにもあさ美ちゃんにも相談しないで、私はこのバイトを始める事を一人で決めた。
そう、自分のために…
「さ、早速だけどとりあえずこの部屋にあるダンボールを運んでもらうね」
「はい」
自分のために、頑張らなきゃ。私は気合を入れ直して、初めてのバイトをこなした。そう、
時間が経つのも忘れるくらい。
「お疲れ様でした!」
初めてのバイトを終えて、疲れた体で帰ってくると、
「ああ、お帰り」
母親がいた。
- 29 :名無し娘。:2004/12/05(日) 01:09
- 「どう、ちょっとは元気になった?」
「うん…ちょっと楽になったよ…マコちゃん、ありがとね」
私の母親は…ちょっと体が悪い。この数年、体調を崩して家にいる。そして、父親はこの家
にはいない。つまり…私と母親の二人暮らしだ。
生活に必要なお金は手当てを受けて貰っている。後は親戚の人から貰うお金だ。もちろん、
生活は苦しい。だから…高校を出てもその先は就職くらいしか道はない。でも…それが私のや
りたい事かって訊かれたら…それはきっと違う。
「どうしたら、いいんだろう…」
自分の夢って、そう簡単に諦めたくない。でも…それを叶えるには一人の力じゃ無理だ。
「はぁ…」
慣れないバイトで疲れ切った体を私はベッドに横たえた。そして…結局眠りから覚めると、
もう朝になっていた。
「んん…ぁあ…」
携帯を見るとメールが来ていた。あさ美ちゃんからだ。
「また来週あたり、どこか行かない?」
遊びの誘い…行きたいのは山々だけど、でも行けない。ごめんね、と心の中で呟きながらメー
ルを返す。
「ごめん!ちょっと用事入っちゃった。また今度にして」
あさ美ちゃんの残念そうな顔が目に浮かぶ。でも…仕方がない。今は友情より、お金を稼がな
きゃいけないの、自分のためにも。
「さ、今日も頑張ろうっと…」
自分を奮い立たせて、今日も私は仕事をこなした。
- 30 :名無し娘。:2004/12/05(日) 20:33
- 一回分だけ更新
- 31 :名無し娘。:2004/12/05(日) 20:33
- ゴールデンウィークが終わった。またいつもの様に学校に行く。でも…ちょっと気が重い。
「行ってきまーす」
気が重いのはきっと寝不足なのも影響しているんだろうなとは思うけど、でも…心は晴れない。
空が青いのとは対照的だ。
「はぁ…」
ついつい溜め息の数も増える。でも…この表情は人には見せられない。特に…あさ美ちゃんと
愛ちゃんには。
二人は二人なりに目標を持って、それに向かって頑張っている。だから…余計な心配はかけら
れないし、掛けたら悪いと思ってしまうのだ。
重い気分のまま、何とかいつもの表情を作って、私はバス乗り場へ向かった。
「あ、まこっちゃん、おはようー」
あさ美ちゃんがやって来た。無邪気な笑顔に、少しだけ心が癒される。
「おはよう、今日から学校、ダルいね」
「ね、ずっと休みならいいのになぁ…」
それでも、私にはあんまり大差ない…とは言えなかった。
「そ、そうだね…」
「また今度どこか行かない?」
「今度?分かった、暇な日があったら言うね」
としか答えられなかった。ホントはそんな事、あんまりないのに…
「あ、バスが来たよ」
今日も学校が始まる。でも…来年の今頃、私は何をしているんだろう?そんな事がふと、頭の中を
駆け巡った。
「まこっちゃん?まこっちゃん、どうしたの?」
あさ美ちゃんに訊かれて慌てて私は我に返った。今は私の事情、誰にも知られたくない。
「おはようやよ〜」
いつもの停留所から、愛ちゃんが乗って来た。今日もいつもと同じ一日がまた始まる…
- 32 :名無し娘。:2004/12/05(日) 20:34
- タイトルは「Teenage Walk」で行こうと思います
- 33 :底なし:2004/12/06(月) 01:20
- 読みました
何かちょっと切なくなる内容ですね
続き期待してます
- 34 :名無し募集中。。。:2004/12/06(月) 22:59
- 乙です。
どんな展開になっていくのか・・・楽しみです。
- 35 :( ´D`) ◆p0xVFNonnI :2004/12/07(火) 09:06
- |D`).。oO(ここまで読んだのれす)
|⊂
- 36 :名無し娘。:2004/12/07(火) 18:04
- まあまあ期待してるよ
- 37 :名無し娘。:2004/12/07(火) 23:34
- 学校に着いて、いつものように授業が進み、いつものように一日が終わる。そして…
「まこっちゃん、帰ろっ」
あさ美ちゃんと愛ちゃんと一緒に帰る。これもいつもと同じ光景だ。でも…何かが違う。
「じゃあ、また明日ねー」
あさ美ちゃんと別れて家に帰って、机に向かって一人考える。目の前には…今日返って来た小テスト
の結果。
「はぁ…これじゃ全然ダメだ…」
夢を叶えるためには、人の何倍も努力しなきゃいけない。頭では分かってるけど、いざ実行するとな
ると…なかなか難しい。
「頑張らなきゃ…」
私は買ってきた参考書に目を通す。内容が難しすぎてさっぱり分からないが、やるしかない…
「えーと、2次方程式が…」
結局夜中までその参考書に取り組んだ。でも…全然進まない。
「どうしよう…」
残された時間は、長いようで短い。そして、私は勉強だけじゃない、バイトもしなきゃいけない。全
ては…自分の夢のために。
「寝よう…」
時計の針はもう夜の2時を回っていた。私は一人寂しく、床に就いた。明日はバイトだ…
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