■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50
仮面ライダー龍騎 VERSION・M zwei

1 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:24
どうも。
狩の方でやってたお話をこっちでさせていただきたいと思います。
よろしくお願いします。

2 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:25

仮面ライダー龍騎 VERSION・M

第一章「歯車編」

3 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:25

第一話 「龍騎誕生」
前編

キィィィィィィン キィィィィィィン

奇妙な音が聞こえる・・・・

キィィィィィィン キィィィィィィン

『鏡』の中から聞こえてくる・・・・

キィィィィィィン キィィィィィィン

『鏡』の中に・・・潜む・・・影・・・・

4 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:29

清明院大学

ここは都内にある「清明院大学」
全国的にはあまり有名ではないが、その道では結構名が知られている所である

「さってと、レポート出して、か〜えろっと!」

大学の廊下を浮かれた気分で歩いている少女

彼女は「安倍なつみ」 この清明院大学の学生である

「♪Blue〜sky〜Lalalalalalala〜la〜♪」

歌を歌いながらスキップで廊下を渡るなつみ

「ある部屋」を通り過ぎようとする・・・

キィィィィィィン

「うっ!」

急に聞こえてきた奇妙な音

とっさに両手で耳を塞いだため、持っていた鞄や本を落としてしまう

「何!?今の!?」

周りを見回すなつみ
しかし・・・周りには何もおかしな所は無い様だ

「・・・・。」

何か腑に落ちない様子のなつみ
廊下に落としてしまった鞄や本を拾う・・・と

「ん?」

目の前の教室の前に「何か」が落ちている
そっと近づき、拾ってみる

「何だろう?・・・・『箱』?」

黒い「箱」の様だ・・・よく見ると左横から何かが見える

「なんだろ?」

左横から見えている物を引っ張ってみると・・・

5 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:30

「・・・カード?」

箱より少し小さいサイズのカードが出てきた

表面には無地で、上に表札の様に「CONTRACT」と書かれている

「・・・誰かの落とし物かなぁ?」

上を見上げ、教室の表札を見てみると「401号室」と書かれている・・・

ふと扉を見ると・・・

ドアノブに鎖が巻かれていて「立入禁止」と書かれた看板が取り付けられている

「・・・この教室の人ではない・・・よねぇ・・・あっ!
 レポート早く出さないと、教授帰っちゃう!」

とっさに「箱」と「カード」を鞄に入れて、
急いだ様子で落ちていた本を拾い、走っていくなつみ

キィィィィィィン キィィィィィィン

6 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:31

大学前

「はぁ・・・危なかったぁ・・・
 あと2分遅かったらアウトだったよぉ〜・・・。」

ひどく疲れた様子のなつみ

「帰ったら、お風呂でもゆっくりと・・・

キィィィィィィン

 うっ!」

キィィィィィィン

大学内で聞こえた奇妙な音

「何なの!?これ!」

ちょっと怒り気味のなつみ
はたから見れば変な少女だ

「!!」

背後に気配を感じ、とっさに振り向くなつみ

「気の・・・せい・・・かな?」

その場から一刻も離れたいなつみ
自然と駆け足になる







7 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:35

高層ビル街

キィィィィィィン キィィィィィィン

奇妙な音が大きくなっている

「何なの!?この耳障りな音!」

その時

「!!」

背後の高層ビルに気配を感じ、とっさに振り向くなつみ

「な・・・何!?」

彼女が見た物・・・それは・・・

高層ビルの硝子に写っている・・・炎の様な真っ赤な色の巨大な龍
しかし上空にはそんな龍はいない・・・

「な、何なの!?」

思わず大声を出してしまうなつみ・・・すると

赤き龍がなつみの方を向き、なつみの方へに向かってくる
硝子の中から今にも出てきそうな様子の龍

「あ・・・あ・・・。」

腰が抜け、立つ事が出来ないなつみ
龍が硝子から飛び出し、なつみに向かっていく!

8 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:36

「きゃあーーーー!!!!」

とっさに鞄から拾った「カード」を取り出し、赤き龍に向ける

すると・・・

まばゆい光を放ちながら、赤き龍が「カード」に吸い込まれていく

「・・・・へ?」

何が起こったのか分かっていない様子のなつみ

「何が・・・起こった・・・の?」

赤き龍に向けた「カード」を見てみると・・・

先ほどまで無地だった「カード」に先ほどの赤き龍が描かれている
先ほどまで「CONTRACT」と書かれていた所に「DRAGREDER」と書かれている

「ドラグ・・・レッダー・・・?」

突然の変化をした「カード」を見つめるなつみ

ふと視線が鞄の中の黒い「箱」に向けられた

取り出してみると・・・

「えっ!?」

黒い箱の中央に「龍」を象った紋章が現れている・・・

「何が・・・どうなってるの!?」

混乱しているなつみ・・・立つ事すら忘れている・・・







9 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:37

ビルのショーウィンドウに写る一人の男

「また一人増えたか・・・面白くなりそうや。」

ショーウィンドウに写る男が口元を不敵に緩める・・・
ショーウィンドウの前には誰もいない・・・

第一話 前編 完

10 :ヴィンセント:2004/08/13(金) 21:37

To Be Continued…

11 :名無し娘。:2004/08/13(金) 21:40
おっつ〜!!たまにはののスレにも顔だしてね。

12 :名無し娘。:2004/08/14(土) 00:38
今まさに龍騎を見返してる
作者さんガンガッテ

13 :名無し娘。:2004/08/14(土) 09:27
わくわく

14 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:07

>>11
おつかれっす。(w
ののスレ?行った事ないような・・・?

>>12
自分も見返してみようかなぁ、龍騎。
はい、出来る限りがんがります。(w

>>13
ありがとうございます。
これからもわくわくさせ続けていきますよぉ〜!(w

15 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:08

後編

「・・・・。」

夕暮れの街を歩くなつみ。
あれからずっと『カード』を見ている。

「・・・ま、いっか。コーヒーでも飲んで、忘れよ。」

近くの喫茶店へと入っていくなつみ。

店の軒先には看板が置かれている。
その看板には「喫茶店 葉楼」と書かれていた。

16 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:11

喫茶店 葉楼 店内

♪カンカラカラ〜ン♪

店のドアを開けると同時に、
店内にドアの上に取り付けられた鈴の心地よいリズムが奏でられる

「いらっしゃいませ〜。」

カウンターの中の金髪の女性が対応する

「こんばんは。」

なつみがカウンターの中の女性へ親しげにあいさつする。

「お〜、なっち〜!」
「お〜!『裕子』〜!」

「はははは。(笑」

彼女は『中澤裕子』
繁華街から少し離れた通りにあるこの店『喫茶店 葉楼(きっさてん はろー)』の女店長。

「ふふふふ。(笑」

つられて笑いながら、自然にカウンターに座るなつみ

「いつものでいい?」
「うん、いつもので。」

裕子がコーヒーを入れる準備をしていると・・・

17 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:13

♪カンカラカラ〜ン♪

ドアが開き、店内に鈴の心地よいリズムが奏でられる

「いらっしゃ・・・あ、お帰り!『圭織』。」
「ただいま。」

長身で髪が長く、黒いロングコートを着ている女性が買い物袋を持って店内に入ってくる

彼女は『飯田圭織』
この喫茶店でアルバイトをしている女性である

「おかえり、圭織。」
「あ、なっち!いらっしゃい。」
「けっこう遅かったなぁ・・・どうかしたん?」
「いつものスーパーにいつものが無くてさぁ、隣町まで行っちゃったよ。」
「ご苦労様でした・・・あ!!」
「どうしたの?裕ちゃん。」
「コーヒーは一秒でもタイミング遅れたらアウトやねん!!
 あ〜!どうしよ〜!」

オーバーなリアクションで慌てふためく裕子

「いいって、そんなに気にしないで・・・。」
「あかん!プロとしてのプライドが許さへん!もっかい入れ直す!」
「もぅ・・・そんな事してるから余分にコーヒー豆の代金がかかるんだよ。」
「しっかり者やねぇ、圭織は。」
「裕ちゃんがガサツなだけでしょ?」

なつみが横から会話に割り込む

「正解!ははははは!(笑」
「ふふふふ!(笑」
「なんやの!?二人して!」

18 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:14

その時!

キィィィィィィン キィィィィィィン

あの奇妙な音が聞こえてきた
音が聞こえた方向へ体を向けるなつみ

・・・と圭織

「えっ!?」

自分と同じ行動を取った圭織に驚くなつみ

「えっ!?」

全く同じ様に驚く圭織

「なっち、聞こえたの?・・・今の音。」
「うん・・・聞こえたけど・・・?」
「・・・・なっち!」
「は、はい!」
「説明は後でするから、ついてきて。」
「う、うん・・・。」

「じゃあ、帰ってくるまでにおいしいコーヒー入れとくわ。」

「よろしくね。」
「よ、よろしく。」
「行くよ、なっち。」
「う、うん・・・。」

カウンターの奥にある階段を上がり、2階へ移動する二人・・・

19 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:16

喫茶店 2階

階段を上がると左と右に二つずつドアがある
圭織が手前にあった左の方のドアを開けて、中へ入って行く

それについていくなつみ

部屋に入るとすぐ正面に、大きな『鏡』があった・・・

「鏡・・・。」
「そう、鏡・・・またの名を・・・『入り口』。」
「『入り口』・・・?」

キィィィィィィン キィィィィィィン

奇妙な音が一階にいる時より大きく聞こえる

「早く行かないとね・・・。」

コートのポケットからなつみのカバンに入っている「箱」と同じ物を取り出す

「箱」の中央には「蝙蝠」を象った紋章が・・・

20 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:19

「そ、それ!?」
「これは『カードデッキ』、人間が『ミラーワールド』へ行くための・・・
 そうだなぁ・・・特殊なパスポートみたいな物だね。」
「パスポート・・・。」
「そ、かなり特殊なね・・・。」

鏡の前に仁王立ちする圭織

「こんな感じに。」

左手にカードデッキを持ち、紋章のある面を鏡にかざす
すると・・・

鏡からベルトの様な物が現れ、圭織の腰に装着される

「!?」

驚きの表情を見せるなつみ
あまりの驚きに言葉が出ない様子

「ほら、なっちも。」
「・・・へ?」
「なっちもやって。」
「わ、わかった・・・。」

鞄をその場に置いて、中からカードデッキを取り出す

「えっと・・・こう?」

圭織の様にカードデッキを鏡にかざす

鏡からベルトの様な物が現れ、なつみの腰に装着される

「わわっ!?」
「これが『Vバックル』っていって・・・要は『変身ベルト』だね。」
「『変身ベルト』??」
「そう、変身ベルト・・・」

再び鏡に対して仁王立ちする圭織

21 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:19

「こんな感じでね。」

腰を左にひねり、右腕をL字に曲げ、左に移動させ逆L字型にする

「変身!」

かけ声と共に、左手に持っていたカードデッキをVバックルにセットする
鏡の中から「装甲」の様な物が現れ、圭織を包み込む

装甲に包まれた圭織は一瞬にして『黒い騎士』になった


「ふぅ・・・。」
「あ・・・あ・・・。」

さらに驚きの表情を見せるなつみ
あまりの驚きに言葉が言葉にならない様子

「ほら、なっちも。」
「・・・へ?」
「だ〜か〜ら!なっちも早く!」
「わ、わかった・・・。」

カードデッキをVバックルにセットしようとすると・・・

「ちが――――う!!!」 大声で叫ぶ圭織

22 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:21

「びっくりしたぁ!・・・何!?」
「ちゃんとポーズ取って、『変身!』って言わないと!」
「別にいいんじゃない?ポーズ取ったり、叫ばなくても・・・。」
「ポーズ取った取らないとか『変身!』って叫ぶか叫ばないかじゃ、
 気合いの入り方が違うんだよ!気合いの!!」
「わ、わかった・・・う〜ん。」

テレビのヒーローの様に右手を左斜め上に伸ばす

「こ、こう?」
「うん、いい感じ。」
「ありがと・・・。」

「変身!」

かけ声と共に、左手に持っていたカードデッキをVバックルにセットする
鏡の中から「装甲」の様な物が現れ、なつみを包み込む

装甲に包まれたなつみは一瞬にして『赤い装甲の戦士』になった

23 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:22

「ふぇ!?」 鏡に映る自分の姿に驚くなつみ

「うんうん・・・あ、ちなみにこの時は『仮面ライダーナイト』って呼んで。」
「な・・・ナイト?」

「うん・・・『契約』したのが蝙蝠だったから、
『夜』って意味のナイトと、騎士みたいな格好だから『騎士』って意味のナイトと掛けてるの・・・
 だから『仮面ライダーナイト』。」

「あ、はぁ・・・。」
「どうする?なっち。」
「へ?」
「名前。」
「え?」
「だから、名前。」
「って言われましても・・・。」
「ん〜と・・・そうだなぁ・・・『契約』したのが龍だからぁ・・・。」
「・・・・。」

24 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:23

「決めた!『龍騎』!」

「りゅう・・・き?」
「『龍』と契約した『騎士』って事で、『龍騎』!」

「龍騎・・・『仮面ライダー龍騎』!」

「行くよ!なっち!」
「え?今、圭織が龍騎って言ったじゃん?」
「気分だよ、気分!行くよ!」
「ど、どこに?」

「鏡の中、『ミラーワールド』にだよ。」

なつみに告げると鏡に向かって歩いていく圭織

「ちょ、ちょっと、圭織!?」

止めようとするなつみ
すると・・・

自然に鏡の中に入っていく圭織

「な・・・なんで鏡の中に入れるの!?・・・ま、待ってよ〜!」

圭織の後を追いかけていくなつみ

第一話 後編 完

25 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:23

第一話 終

使用したカード
 なつみ
 「CONTRACT(契約のカード)」:モンスターと契約するためのカード。

26 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:25
-予告-

自分の手に入れた物を知る

「ああいう『モンスター』から人を守る唯一の存在・・・『仮面ライダー』なの。」

手に入れた物の一部を垣間見る

「すごい、すごぉ〜い!!」

手に入れたために避けられない事実を知る

「・・・消えてしまうの・・・この世界に連れてこられた人は、みんな・・・。」

事実を知った事で伴った痛み

「そうだよ!つらくて、悲しくて、苦しいよ!なんでこんな事になっちゃったのって!」


第二話「体験」

『戦わなければ生き残れない!』 

27 :ヴィンセント:2004/08/18(水) 22:25

To Be Continued…

28 :兄弟拳:2004/08/18(水) 22:54
>>14
こうすりゃ分かるかな?
>>27
がんばってね〜

29 :名無し募集中。。。:2004/08/21(土) 04:29
こっちでやってたとは・・・ガンガッテくらさい。

30 :ヴィンセント:2004/08/29(日) 23:00
>>28
あぁ!ののBLACKRXスレかぁ!!(w
出来るだけ頑張ってみます・・・。

>>29
こっちでやり始めました。(w
ガンガリます。今後ともよろしくです。

31 :ヴィンセント@二の腕が痛い・・・:2004/08/29(日) 23:05

たった今、なっちのコンサート行って、帰ってきました。

・・・なっち最高!!(w
めちゃめちゃ楽しかった!裕ちゃんと圭ちゃんも参加のMCも大爆笑。
さらに会場のみなさんも最高!
アンコール終わった後も「なっち最高!」コールを延々と。(自分も参加)
あの空間がずっと続けばいいなぁなんて思ったりもした。。。(w

なんかめちゃめちゃパワーもらったんで、更新頑張ります!!

私信:1階の20列の56番(かな?)の千葉の方、いろいろとありがとうでした。
   また名古屋のコンサートで会いたいですねぇ〜!(w

32 :ヴィンセント:2004/08/31(火) 20:13

第二話 「体験」
前編

鏡の中に入ったなつみ
彼女を待っていたのは圭織と・・・

「うわぁ・・・どこまで続いてるの?この道。」

限りなく遠くまで続いている鏡張りの一本道が

「だから、『ミラーワールド』までだって・・・行くよ。」
「ちょっと待って!こんな道、走っても走っても着かないと思うんだけど・・・?」
「そのために、『これ』があるんだよ。」

目の前に置かれている2台の乗り物を指差す

「これ・・・は?」
「これは『ライドシューター』っていってね、
 この長〜い一本道をびゃ〜って駆け抜ける事が出来るんだ。」
「へぇ・・・そうなんだ。」
「行くよ、なっち!」
「うん・・・。」

それぞれのライドシューターに乗り込む二人

33 :ヴィンセント:2004/08/31(火) 20:15

「ねぇ?圭織。」
「何?」
「・・・どうやって動かすの?」
「右のレバーがアクセルで、左のレバーがブレーキ。」
「なんとなく・・・わかった。」
「じゃあ、お先に。」

圭織のライドシューターが出発する。
・・・あっという間にその姿は見えなくなった。

「うわぁ・・・あ、早くしないと。」

右のレバーを奥にひねる

「うわぁ!」 ライドシューターが勢い良く発進する

「痛!」 勢い余って後ろに頭をぶつける

「うわぁ・・・はっや〜い!やっほ〜!!」







「あっ・・・光が見える!」

光の中に飛び込むライドシューター

「あ、ブレーキ!」

急ブレーキをかけた時の甲高い音と共に、止まるライドシューター
ライドシューターの天井が開き、座席がリフトアップする

34 :ヴィンセント:2004/08/31(火) 20:16

「よいしょっと。」 降りるなつみ

・・・そこに

「遅いぞ。」

仮面ライダーナイトこと飯田圭織が迎える

「ここって・・・大通りじゃん。ここのどこが『ミラーワールド』なの?」
「周りをよ〜く見てみて。」

「特に変わりなんて・・・えっ!?」

普段は人が賑わう大通り・・・しかし、周りには人一人としていない

さらに・・・

店の看板の文字や信号などが鏡に映した様に反転している

「そう、全てが反転している世界・・・鏡の中の世界・・・
 それが『ミラーワールド』なの、で、私達は・・・。」

不意になつみの後ろを指差す圭織
振り向くなつみ・・・そこには・・・

35 :ヴィンセント:2004/08/31(火) 20:17

「な・・・何!?あれ!?」

近くのビルの4階ぐらいの大きさ
黄色い斑模様の巨大な蜘蛛が近づいてくる

「ああいう『モンスター』から人を守る唯一の存在・・・『仮面ライダー』なの。」

蜘蛛型モンスターに向かっていく圭織

「ちょ、ちょっと圭織!?」
「圭織じゃなくて、ナイト!
 なっち・・・じゃなくて・・・龍騎、ライダーの戦い方、よく見ててね。」

左の腰に下げていた剣のような物を右手で取る
カードデッキからカードを抜き出す
剣のような物の柄の部分が開き、そこにカードを差し込み、柄の部分を閉じる

【ソードベント】

どこからか合成したような音声が聞こえてきた

すると・・・

空中から槍が降ってきて、ナイトの目の前に突き刺さる

その槍を抜き取り

「行くわよ!」

蜘蛛型モンスターに向かっていく

36 :ヴィンセント:2004/08/31(火) 20:19

「でやぁー!!」 勢い良く槍を振り下ろす

固い物がぶつかる音と共に、蜘蛛型モンスターが後ろに退いていく

「すごぉ・・・い・・・よし!私も!」

カードデッキからカードを抜き出す
腰に手を当てる・・・が、腰には何もない

「あ、あれ?無い・・・ん?」

よく見ると左手に龍の頭部を象ったガントレットが

「これかなぁ?」

いろいろ触っていると・・・

「うわっ!」

ガントレットの上部がスライドした

「なるほど・・・この龍の頭をずらす訳かぁ・・・。」

引き抜いたカードを差し込み、スライドした上部を戻す

【ソードベント】

さっきと同じく、合成したような音声が聞こえてきた
空中から剣が降ってきて、なつみの前に突き刺さる

「・・・・すっごい。」

剣を抜き取り、まじまじと見つめるなつみ







「はぁ!!」

槍で勢い良く蜘蛛型モンスターを突く
蜘蛛型モンスターが後ろに吹き飛ぶ

「ん?」 なつみが大きな音がした方へ振り返る

37 :ヴィンセント:2004/08/31(火) 20:20

「・・・わわっ!」

なつみの目の前には・・・

槍を構えているナイト
ナイトの遠方に倒れている蜘蛛型モンスターが

「すごい、すごぉ〜い!!」 そんな光景にはしゃぐなつみ

「そろそろ・・・とどめ!」

再びカードデッキからカードを抜き出す
槍をその場に突き刺して、先ほどの剣のような物を取り出し、柄の部分を開く
カードを差し込み、柄の部分を閉じる

【ファイナルベント】

合成音声が響くと共に・・・

空から巨大な蝙蝠が飛んでくる

それと同時にナイトも槍を抜き取り、蜘蛛型モンスターに向かって走り出す

蝙蝠がナイトの背中に張り付き、蝙蝠の羽根がマントの様になびく・・・

「はっ!」 かけ声と共に空高く飛び上がる圭織

槍を突き刺す様に構える
マントがナイトの体を包み込み、ドリル状へと変化する
そして、そのまま蜘蛛型モンスターに向かって急降下!

凄まじい爆発音と共に砕け散る蜘蛛型モンスター・・・爆煙の中から現れるナイト

38 :ヴィンセント:2004/08/31(火) 20:21

「・・・・。」

あまりの驚きに声が出ないなつみ

持っていた剣も落としてしまうほどの驚きだった様子

「どう?これがライダーの戦い方。」
「・・・しゅごい。」
「ふふ・・・じゃあ、戻ろっか?」
「も、戻る?」
「うん・・・『ミラーワールド』にはこの姿じゃないと入れないけど、
 この姿を保てるのは9分55秒だけ。それ以上ここにいると・・・。」
「いると・・・。」

圭織は少し俯き・・・

「・・・消えてしまうの・・・この世界に連れてこられた人は、みんな・・・。」

体からむりやり押し出すように言葉を吐き出す

「えっ?・・・じゃあ、もしかして・・・最近多発している『連続失踪事件』って・・・。」
「そう・・・みんなモンスターに捕まって、捕食されてしまうの・・・。」
「そんな!なんとか出来ないの?」
「この世の鏡やそれに類似した物を無くせ・・・なんて出来る訳無いし・・・。」

「・・・あ。」

なつみが不意に右腕に目を向けると、右腕の装甲が粒子となっていく

「時間切れだね・・・帰ろ。」
「うん・・・。」


第二話 前編 完

39 :ヴィンセント:2004/08/31(火) 20:21

To Be Continued…

40 :ヴィンセント:2004/09/09(木) 19:58

後編

喫茶店 2階

鏡から出てくる二人
鏡が割れる様に装甲が割れ、元の姿に戻る。

「・・・・。」

あまりのショックに黙ったままのなつみ

「・・・下行こっか。」
「・・・・。」







喫茶店 一階

夕日が窓から射し込み、一階全体がオレンジ色に染まっていた。

「おかえり、二人共。」
「ただいま、裕ちゃん。」
「・・・・。」
「ん?どうしたん?なっち。」
「うん・・・最近多発している『連続失踪事件』が、
 モンスターの仕業だって事を知ったのがショックみたいで・・・。」
「そっか・・・。」

カウンター席に座る二人にコーヒーを出す裕子

41 :ヴィンセント:2004/09/09(木) 19:59

「・・・なぁ?なっち。」
「・・・・。」
「つらい?」
「・・・うん。」
「悲しい?」
「・・・うん。」
「苦しい?」

「そうだよ!」

その場で立ち上がるなつみ

「つらくて、悲しくて、苦しいよ!なんでこんな事になっちゃったのって!」

立ち上がって俯いたまま、今の思いを解き放つなつみ

「こんな物、拾わなけりゃって!」

デッキを地面に叩きつけようとする・・・

42 :ヴィンセント:2004/09/09(木) 20:01

「・・・消えた人達の家族は?」

「えっ?」 叩きつけようとした手の勢いが止まる

「急に一人の人がいなくなって、何ヶ月も音沙汰無し・・・
 さらには、残された人達は『モンスター』や『ミラーワールド』の存在すら知らない・・・。」
「・・・・。」

「あのね・・・」

横で静かにやりとりを聞いていた圭織が 静かに口を開く







店を後にするなつみ・・・

辺りは日が沈み すっかり暗くなっている

まるで・・・彼女の心の中を映しているかの様に・・・

43 :ヴィンセント:2004/09/09(木) 20:02

喫茶店 店内

「圭織・・・ちょっと刺激が強すぎたんとちゃう?」
「いいの・・・なりゆきとはいえ、仮面ライダーになったんだから。
 私ぐらいの『決意』を持ってもらわないと・・・。」

第二話 後編 完

44 :ヴィンセント:2004/09/09(木) 20:02

第二話 終

使用したカード
 龍騎(なつみ)
 「ソードベント」:ドラグセイバーを呼び出す

 ナイト(圭織)
 「ソードベント」:ウイングランサーを呼び出す
 「ファイナルベント」:飛翔斬を発動する

45 :ヴィンセント:2004/09/09(木) 20:03

-予告-

友が決めた決意

「私は、その子に・・・愛にもう一度、笑って欲しい。
 ・・・だから、『仮面ライダー』になったの。」

自分が決めた決意

「私・・・戦う!!」

少女は戦士へと生まれ変わる

「おりゃぁ!!」


第三話 「決意」

『戦わなければ生き残れない!』

46 :ヴィンセント:2004/09/09(木) 20:04

To Be Continued…

47 :ヴィンセント:2004/09/16(木) 23:14

第三話 「決意」
前編

翌日
清明院大学 校舎内

「はぁ・・・。」

たくさんの本を抱え、ため息まじりに廊下を歩くなつみ

と・・・そこに・・・

「なっち〜!!」

ドン!!

なつみの背部に衝撃が加わる

48 :ヴィンセント:2004/09/16(木) 23:16

「うわわっ!」

そのままの姿勢で前方に倒れ込むなつみ
前方に持っていたたくさんの本が散乱する・・・

「いたたた・・・もぅ!いきなり何なの!?」
「あっちゃあ・・・ごめんね、なっち。」
「やっぱり『矢口』かぁ〜!」
「ごめんごめん、今、拾うからさ・・・。」

散らばった本を集め出す小柄な女の子

彼女は『矢口真里』
なつみと同じく清明院大学の学生である

「もぅ・・・。」 文句を言いながらも、一緒に拾い出すなつみ

「はい、これで全部。」
「どうも。」
「ってか、何でこんなに本持ってるの?なつみ。」
「あぁ、これ?・・・浦島教授に『ついでにこれも持ってって』って言われたから・・・。」
「人使い荒いなぁ、あのエロジジイ!」
「はははは・・・」
「・・・あっ!こんな所でこんな事してる場合じゃなかった!」
「また増やしたの?バイト。」
「何で分かったの!?」

まるで漫画の登場人物の様に驚く真里

「デートの時間は遅れてもバイトの時間は完璧だって、
 茂君が言ってたから。」

「くそ〜!そんな事言ってやがったのか、あいつ〜!」

右の拳を力強く握り、怒りをあらわにする真里

「行かなくていいの、バイト。」
「あ〜!そうだったぁ!じゃあね、なつみ!」

走り去る真里
その姿は昔のアニメの主人公のロボット少女の様・・・

「・・・・。」

呆気にとられるなつみ・・・

「・・・あ!こんな所で突っ立ってる場合じゃないや!」

49 :ヴィンセント:2004/09/16(木) 23:17

大学の近くの通り

「ふぅ・・・もうこんな時間、早く帰らなきゃ・・・。」

走り出すなつみ・・・ふと目線が横にそれた・・・
公園で子供達が楽しそうに遊んでいる
そんな風景につい思わず顔がほころんでしまうなつみ

その時!

キィィィィィィン キィィィィィィン

なごやかな風景を蝕む奇妙な音

「!! どこかに鏡か何か・・・」

辺りを見渡している・・・と

「きゃあーーー!!!」

叫び声が聞こえた方へ自然に足が動く・・・

50 :ヴィンセント:2004/09/16(木) 23:17

公園

「あ・・・あ・・・」

砂場に座り込み、動けなくなっている女の子
女の子に近づいていく奇妙な影・・・

「危ない!」

なつみが奇妙な影に体当たり!

「GAAAAAA!!」

奇声を上げながら、5mほど吹き飛ぶ奇妙な影

「私ってすご〜い・・・じゃなかった!」

女の子へ駆け寄っていき

「大丈夫?ケガ、してない?」

優しく言葉を掛ける

「ひっく・・・うっ・・・ひっく・・・。」

ただ ただ 泣きじゃくる女の子

「・・・・。」

なつみの脳裏に昨日の出来事がよぎる・・・

51 :ヴィンセント:2004/09/16(木) 23:19

「あのね・・・」

横で静かにやりとりを聞いていた圭織が、静かに口を開いた・・・

「私の・・・妹・・・みたいに可愛がってた子がいたの。
 ・・・『愛(あい)』っていうんだけどね・・・」
「その子が・・・どうしたの?」

「・・・ミラーモンスターに襲われて、昏睡状態になっちゃったの。」

「え・・・?」
「しかも、その襲ったモンスターが・・・『ダークウイング』。」
「!! 『ダークウイング』って・・・」
「そ、私の『契約モンスター』。」

言葉が出ないなつみ
なつみを真剣な眼差しで見つめる圭織

「私は、その子に・・・愛にもう一度、笑って欲しい・・・だから、『仮面ライダー』になったの。
 なっち、強制はしない・・・どうするかは、なっちが決めていいから・・・」

なつみの肩にそっと手を置き・・・

「私でもない、裕ちゃんでもない、なっちが・・・なっち自身が決めればいい。」







52 :ヴィンセント:2004/09/16(木) 23:21

奇妙な影が水たまりの中へと逃げていく・・・

「ここは危ないから、お家に帰った方がいいよ。」
「ひっく・・・うん・・・」

走っていく女の子

「気を付けてね!」

女の子が公園からいなくなるまで見守るなつみ

辺りには静寂が流れる・・・

ゆっくりと水たまりへと近づき・・・水面を見つめる

「私・・・戦う!!」

水面に映ったその顔には決意が表れていた

ポケットからカードデッキを取り出し、水たまりにかざす。
水たまりからVバックルが現れ、なつみの腰に。
右手を左斜め上に伸ばし

「変身!」

左手に持っていたカードデッキをVバックルにセットする
水たまりの中から装甲が現れ、なつみを包み込み、『仮面ライダー龍騎』へと姿を変える。

「よし!行くぞ!」

顔の前で拳を握り、気合いを入れ、水たまりの中へと入っていく・・・

53 :ヴィンセント:2004/09/16(木) 23:22

水たまりから、ライドシューターが飛び出してくる。
急ブレーキをかけた時の甲高い音と共に止まるライドシューター
ライドシューターの天井が開き、座席がリフトアップする。

「どこ・・・?」

周りを見回す・・・と

「SHAAAA!!」
「!?」

突如視界に飛び込んできた奇妙な影
体当たりを食らい、吹き飛ぶ龍騎。

「いったぁ〜い・・・。」

ゆっくりと近づいてくる奇妙な影・・・二本足で歩行をしている異形の生物

「!! モンスター・・・・。」

立ち上がる龍騎
左腕のバイザーをスライドさせ、カードデッキからカードを抜き出す。
カードをバイザーにセット、バイザーを手前にスライドさせる。

【ソードベント】

合成音声が響く
空から剣が降ってきて、龍騎の目の前に突き刺さる。

剣を引き抜いて・・・

「行くぞぉ!」

気合いを入れ、モンスターに向かって走り出す。


第三話 前編 完

54 :ヴィンセント:2004/09/16(木) 23:22

To Be Continued…

55 :名無し娘。:2004/09/26(日) 05:59
こっちでやってると聞いて来ました。久々に楽しませていただいてます。
今後も楽しませてくださいね。

56 :ヴィンセント:2004/09/26(日) 18:33
>>55
狩の時と内容ほとんど同じなんで、ひっそりとこっちでやってます。(w
ありがとうございます。楽しませれるかどうかは分かりませんが、頑張ります。

57 :ヴィンセント:2004/09/26(日) 18:34

後編

「SHAAAA!!」

右手を振り上げ、龍騎に向かって走り出すモンスター
固い物と固い物がぶつかる音

「GAAA!」
「はっ!はっ!はっ!」

モンスターの胴体に何度も剣撃を撃ち込む龍騎

「たぁ!!」

龍騎がモンスターの胴体に力強い突きを撃ち込む!

「GYAAA!!」

大きく吹き飛び、地面に倒れるモンスター

「チャンス!!」 剣を地面に突き刺す

58 :ヴィンセント:2004/09/26(日) 18:36

左腕のバイザーをスライド
カードデッキからカードを抜き出し、カードをバイザーにセット
バイザーを手前にスライドさせる

【ファイナルベント】

合成音声が響く・・・と共に
どこからともなく赤き龍『ドラグレッダー』が現れ、龍騎の元へ。

「はぁぁぁぁ・・・・」

両足を大きく広げながら腰を深く落とし、構える龍騎
その周りを巻き付くように囲むドラグレッダー

「GUUUUUU・・・」 ゆっくりと立ち上がるモンスター

「はっ!!」

空高く飛び上がり、空中で体をひねり、飛び蹴りの形へ。

「おりゃぁ!!」

赤き龍が龍騎に向けて炎を吐く!
龍の炎を纏いながら、モンスターに向かっていく!

「GYAAAAAAAAA!!!!」

凄まじい爆発音と共に砕け散るモンスター

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

モンスターの中から現れた球体が空へ舞い上がる
ドラグレッダーが凄まじい咆吼をあげながら球体を食らう

「・・・・。」

59 :ヴィンセント:2004/09/26(日) 18:38

喫茶店 葉楼 店内

♪カンカラカラ〜ン♪

「いらっしゃ・・・あ、なっち。」
「よっす!裕ちゃん。」
「よっす・・・いつものでいい?」
「うん、おねが〜い。」
「あいよ。」

カウンターの奥でコーヒー入れる準備をする裕ちゃん
そこへ・・・2階から下りてくる女性・・・

「なっち・・・。」
「よっす、圭織。」
「・・・よっす。」

静かになつみの隣に腰掛ける圭織
静かになつみが口を開く・・・

「圭織。」
「ん?」
「決めたよ、私。」
「・・・何を?」

「私・・・戦うよ。」

「なっち・・・。」

「圭織が、愛ちゃんだっけ?その『愛ちゃんに笑顔を取り戻すため』に戦っている。
 なら・・・私は『モンスターからみんなの笑顔を守るため』に戦うよ。」

「・・・そっか。」 柔らかい笑顔を見せる圭織

「うん・・・そうだよ。」 満面の笑顔を見せるなつみ

「おまたせ!はい、いつもの。」
「ありがと、裕ちゃん。」
「ふふふ・・・せやけど、大変やでぇ?いろいろと。」
「だいじょぶだよ、なんとかなる。」
「ほんまかぁ〜?」
「ほんとだよぉ〜。」

「ふふふふふ・・・」
「ははははは・・・」
「あはははは・・・」

第三話 後編 完

60 :ヴィンセント:2004/09/26(日) 18:38

第三話 終

使用したカード
 龍騎(なつみ)
  「ソードベント」:ドラグセイバーを呼び出す
  「ファイナルベント」:ドラゴンライダーキックを発動する

61 :ヴィンセント:2004/09/26(日) 18:39

予告

新たなる戦士

「・・・・。」

銃を武器に戦う戦士

「・・・FIRE!」

三人目の仮面ライダー

「・・・ゾルダ・・・『仮面ライダーゾルダ』。」


第四話 「三人目」

『戦わなければ生き残れない!』

62 :ヴィンセント:2004/09/26(日) 18:39

To Be Continued…

63 :ヴィンセント:2004/10/14(木) 21:18

『はぁ〜い!今日もスウィ〜トで、ソゥクゥ〜ルな時間!
 「圭のオ〜ルおっけい!」の時間がやってきたぜぇ!!
 お相手は午後五時からのプリンセス、『保田圭(やすだけい)』で〜す!ちゅっ!』

ラジオから聞こえてくるハイテンションな音声

『早速ですがここでメールを紹介しま〜す!
 こちらは、ペンネーム「圭さんのしゃべり最高」さんからです!ありがと〜!』

『「ケメコさん、こんばんわ。」
 ケメコってあんまり気に入ってないんだけどなぁ・・・こんばんわ!』
 
『「僕の悩みを聞いて下さい。実は、同級生の女の子が好きになってしました。
  しかし!その子からは人を寄せ付けない、何かオーラの様な物を出しているんです。
  ですが!この思いは収まりません・・・
  ケメコさん、どうすれば彼女と距離が縮まりますか?何かアドバイスお願いします!!」』

『・・・って事なんだけど・・・いいね!青春だ、うん!あ!こんな事言ってる場合じゃないや・・・』

64 :ヴィンセント:2004/10/14(木) 21:19

第四話 「三人目」
前編

喫茶店 葉楼 店内

♪カンカラカラ〜ン♪

「いらっしゃいませ〜!」

店内に響く明るい声のメイド服の様な格好のウェイトレスの女の子

「あれっ?アルバイト・・・さん?」
「臨時ですけどね・・・3名様ですね?こちらへどうぞ。」

誘導するウェイトレス
その後を付いていく3人組の男性

「ご注文は?」
「じゃあ、俺はコーヒー。」
「俺もコーヒーで・・・瞬は?」
「ん?あぁ・・・俺は、いいや。」
「じゃあ、コーヒー2つね。」
「かしこまりました。」

カウンターへ向かうウェイトレス

「なぁ!あの子かわいくない?」
「かわいいなぁ・・・あの笑顔、まるで天使だよぉ・・・。」
「・・・。」
「瞬。」
「ん?何?」
「何でお前、そんなに無関心な訳?」
「・・・別に。」

65 :ヴィンセント:2004/10/14(木) 21:20

一方 カウンター近く

「コーヒー2つお願いね。」
ウェイトレス「なつみ」がオーダーを伝える

「あいよ。」
金髪の女性「裕子」が応対する

「でも、びっくりだよね。」
カウンターの奥にいた長髪の女性「圭織」
コーヒーカップを磨きながら話し出す

「何が?」
「なっちがウェイトレスとして働きだしたとたんに、
 いっぱいお客さん来るんだもんねぇ。」
「偶然だよぉ。」
「ねぇ、なっち。」
「何?裕ちゃん。」
「本格的に、ここで働く気・・・ない?」
「ふふふ・・・高いよ。」
「・・・そうなん?」
「本気?」
「・・・うそなん?」
「ほら、コーヒーほったらかしだよ。」
「あっ!そうやったぁ!!」
「「あははははは!!(笑」」







66 :ヴィンセント:2004/10/14(木) 21:21

「「「ありがとうございましたぁ!」」」

店にいた最後の客を見送る三人

「ふぅ・・・これで一息つけるわぁ・・・。」
カウンター内に置かれた椅子に座り込む裕子

「つかれたぁ〜・・・。」
カウンターに座り込むなつみ 

「二人とも、おつかれ。」
入れ立てのコーヒーを持ってくる圭織

「ありがと、圭織。」
「へぇ、圭織が入れたんだぁ・・・だいじょぶ?」
「なっち!(怒」
「ごめんなさいごめんなさい・・・いただきまぁす。」
「ったくぅ・・・」

カウンターの奥へと向かい・・・

「え〜っと、88.3・・・っと。」

何かをいじる圭織

「圭織、何してんの?」
「ん?ああ、ラジオ聞きたいからさ。」
「ラジオ?」

『はぁ〜い!』

「うわっ!びっくりしたぁ!」

『今日もスウィ〜トで、ソゥクゥ〜ルな時間!
 「圭のオ〜ルおっけい!」の時間がやってきたぜぇ!!』

ラジオから音楽と共に女性の声が聞こえてくる
ハイテンションな音声が店内に響き渡る

『お相手は午後五時からのプリンセス、『保田圭(やすだけい)』で〜す!ちゅっ!』

「「おえっ!」」

口に手を当て、吐く様なリアクション

「どうしたの?二人共。」
「なんか・・・急に嘔吐感が・・・。」
「なっちもか・・・あたしも・・・。」
「そう?いつものあいさつだよ。」

67 :ヴィンセント:2004/10/14(木) 21:21

−数分後−

『じゃあ、ここでCM〜!』

軽快な音楽と共にCMへ入る番組

「どう?」
「どう?って言われてもなぁ・・・どうなん?なっち。」
「うん、面白いよ。圭さんだっけ?フリートークとかもちゃんとしてるし。」
「でしょでしょ!」
「そんなもんかねぇ・・・。」

キィィィィィィン キィィィィィィン

「!!」
「どうしたん?二人共。」
「モンスター!」
「なんやて!?」
「行こ、なっち!」
「うん!」

2階に上がっていくなっちと圭織

・・・圭織が途中で足を止め

「裕ちゃん!」
「な、なんなん!?そんな大声出して。」
「番組、MDに録っておいて!」
「わ、わかった。」
「よろしく!」

足早に2階へ上がっていく

「よう分からん・・・・。」

68 :ヴィンセント:2004/10/14(木) 21:22

To Be Continued…

69 :名無し娘。:2004/10/17(日) 23:20
作者さんお疲れ様です。
某ののライダースレから来て初めて読みました。
正直龍騎は見たことないんですが、この作品を読んで興味持ちました。
他の娘。達がどんなライダーになって登場するのか楽しみにしてます。

70 :ヴィンセント:2004/11/06(土) 18:47

>>69
いらっしゃいませませ。・・・とは言え、自分もこのスレの存在忘れてました。
申し訳。
嬉しい言葉です。龍騎は自分はかなり面白かったんで、是非!見て下さいませ。

71 :ヴィンセント:2004/11/06(土) 18:48

2階 鏡が置いてある部屋

「ごめんごめん。」
「遅いぞ、圭織。」
「ごめん、ちょっとね。」

顔を見合わせ 無言で頷く二人
二人同時にカードデッキを鏡にかざす

鏡の中からVバックルが現れ 二人の腰に

なつみは右手を左斜め上に伸ばし
圭織は腰を左にひねって右腕を逆L字型に曲げる

「「変身!!」」

左手に持っていたカードデッキをVバックルにセットする

鏡の中から「装甲」の様な物が現れ 二人を包み込み

なつみは『仮面ライダー龍騎』へと姿を変えた
圭織は『仮面ライダーナイト』へと姿を変えた

「行くよ、なっち!」
「おっす!」

鏡に飛び込む二人・・・

72 :ヴィンセント:2004/11/06(土) 18:49

二つのライドシューターが飛び出してくる

急ブレーキをかけた時の甲高い音と共に止まるライドシューター
天井が開き、座席がリフトアップする

中から龍騎とナイトが降りてくる

「ここ、どこだろ?」
「港・・・みたいだね。」
「モンスター・・・は?」
「う〜ん・・・。」

「「GAAAAA!!」」 背後から奇声が聞こえた

「「!!」」 龍騎とナイトが振り向くと

以前に龍騎が遭遇したモンスターに類似したモンスターが二体

一体は鋏状の刃が付いた刀を
一体は鋏状の刃が付いた杖を持っている

「あのモンスター!この前倒したはずなのに・・・って、似てるだけ?」
「あのモンスターって、結構種類がいるのよねぇ。」

腰に下げていた剣のような物『翼召剣ダークバイザー』を構えるナイト

「行くよ!」

先に二体のモンスターに向かっていくナイト

「ちょ、ちょっと待ってよ!」

カードデッキからカードを抜き出す
左腕のバイザーをスライドさせ カードをバイザーにセット

バイザーを手前にスライドさせる

【ソードベント】

合成音声が響き

空から剣が降ってきて 龍騎の目の前に突き刺さる

突き刺さった剣を抜き取り

「いっくぞぉ!」 剣を構え、ナイトの後に続く

73 :ヴィンセント:2004/11/06(土) 18:50

「はぁ!!」
「GAAAAAA!!」

ダークバイザーで攻撃を与えるナイト
強い衝撃によろけるモンスター

「スキあり!」

突きを打ち込むナイト

その時!

「GAAAAAA!!」
「きゃあ!!」

突然の横からの強い衝撃がナイトを襲い、近くにあったコンテナに叩きつけられた

「GAAAAAAA!!」
「GAAAAAAA!!」

ナイトが攻撃していたモンスターのそばに新たな類似したモンスターが

「くっ!」


第四話 前編 完

74 :ヴィンセント:2004/11/06(土) 18:50

To Be Continued…

42KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
名前: E-mail(省略可)

0ch BBS 2006-02-27