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( ‐ Δ‐)<むらしば>川σ_σ||in狩狩

1 :名無し娘。:2004/02/19(木) 19:21
( ‐ Δ‐)<むぁ−
川σ_σ||<・・・・。
この2人の話を書いてください

2 :名無し娘。:2004/02/23(月) 00:36
ネタくれれば書くよ。

3 :名無し娘。:2004/02/24(火) 05:32
「行ってきまーす」

玄関のドアを開けると、足元に絡みつくみたいな風が吹いていた。
それは勝手に髪の隙間にまで入り込んで駆け巡っていく。
こんな朝は最悪だなぁ、と思うけど、ふと彼女の顔が浮かんできた。
この分だと、いつも気になって仕方ない彼女の寝癖のはねも、今日はさほど気にならないだろうなぁ。
そんな事を思いながら数軒挟んだところにある彼女の家に向かう。

押していた自転車を止めて、インターホンを押す。
決まって中からの返事はなくて、その代わりにドタバタとした足音が聞こえてくる。
おでこ全開で階段を駆け下りているであろう彼女の顔が見えるようで笑えてしまう。

4 :名無し娘。:2004/02/24(火) 05:32
鞄持った?リボン忘れてない?今日は集会あるから生徒手帳もいるんだぞ?
なんて、姿のない音だけの彼女に問い掛けていると、勢い良く玄関のドアが開いた。

「おはよう、めぐちゃんっ」
「おはよぉ、あゆみちゃん」

ぱたぱたと駆け寄ってきて、にっこりと微笑む。

「風、すごいね」
「そうだねぇ」

マフラーを巻きながら自転車の鍵を外す。

5 :名無し娘。:2004/02/24(火) 05:33
「あゆみ、あんた机の上に体操着忘れてるわよ。
 どーやったらそんなに忘れられるわけ?」

もう一度開いた玄関からあゆみちゃん目掛けて白い袋が投げられる。

「好きで忘れてるわけじゃないもんっ」
「好きで忘れてたら迷惑すぎ。
 めぐちゃん、おはよ」
「ん。
 ひとみん、おはよぉ」
「もぉ、めぐちゃん。
 あんなのの相手しなくていいからぁ。
 行こっ」
「ええ…う、うん…。
 じゃあねぇ、ひとみん」
「行ってらっしゃーい」

6 :名無し娘。:2004/02/24(火) 05:33
いつからだったっけ…。
あゆみちゃんがひとみんに憎まれ口を言うようになったのって。
昔はひとみんにべったりだったのになぁ。

「めぐちゃん?」
「あ、ううん。
 何でもないよぉ」
「変なのー」

なかなか前へ進ませてくれない自転車のペダルを踏み込みながら、あたしの方を見て笑う。
もしかしたら、あゆみちゃんにしてみれば、歳の離れたひとみんよりあたしの方がほんとのお姉ちゃんに思えてるのかなぁって思った。

7 :名無し娘。:2004/02/24(火) 05:37
すいません。このスレ乗っ取ります。

8 :名無し娘。:2004/02/24(火) 18:22
乗っ取りますというのは私が書くから他の人は書かないで、という意味?

9 :名無し娘。:2004/02/24(火) 23:49
>>8
はい、出来ればそうしていただければ幸いです。

10 :名無し娘。:2004/02/24(火) 23:51
ぐいっとまた、ペダルをこぐ。
住宅街を抜けて、見慣れた桜並木のある通りへ――

坂道の前で、自転車を止めて降りる。
相変わらず風が強い。
春を謳歌するかのように咲き誇る桜を理不尽に散らす風。
通りから坂道を登っていこうとする同じ制服に身を包んだ集団の誰しもが、髪の毛やスカ
ートを押さえながら通学している。

11 :名無し娘。:2004/02/24(火) 23:52
「めぐちゃん、はやいよー。」
少し遅れてやってきた彼女の髪の毛にも、たくさんの桜の花びらがついていた。
「ごめんごめん。ついいつも通り走っちゃった。」
むぅと上目遣いにこちらを見つめるあゆみちゃんの髪の毛を払ってあげる―桜の花びらが、
散る。

いつもこうして、きたんだ。
いつ始まったのかなんて、分からない。
いつ終わるかなんて、考えたこともない。
それほど、ずっと私たちは一緒にいたから。
ずっと手をつないで、歩いてきたから――

12 :名無し娘。:2004/02/24(火) 23:53
「――あゆみちゃん、ほんとに中学生になったんだねぇ。」
思わず洩れる、感慨。
私にとってあゆみちゃんは、ずっと小さいままのあゆみちゃんだったから。
ひとみちゃんの後ろに隠れてこっちをじっと見ていたあのあゆみちゃんだったから。

「うん、私ね。めぐみちゃんと同じ学校行きたくて、すっごく勉強したんだからね!」
特徴的な前歯を見せて、笑う彼女の制服のタイにまた花びらが落ちる。
見交わす笑顔と―笑顔。
「‥行こっか。」
「うん。」
自転車を押して、坂道をあがる。
舞う花びらと暖かい日差し。
春の景色。
春の匂い。

13 :名無し娘。:2004/02/24(火) 23:53

「――あゆみちゃん。」
「ん?」
「友達たくさんできると、いいねぇ。」
「‥うん。でも私はめぐみちゃんがいれば、いいや。」
「いや、私中3だから、さぁ。いつも一緒にいるわけじゃないから。」
「じゃあ二年間待っててよ。」
「‥中学に留年はないよ。」

14 :名無し娘。:2004/02/24(火) 23:55
長い坂道も、二人でならなぜか短く。
すぐにたどり着いた校門の前で、並んできた四つの車輪が分かれる。

「じゃあ、めぐみちゃん。私中1の駐輪所に止めてくるから。」
「ん。」
「またあとでね。」
ばいばいと手を振ってあの子は背中を向けた。
手を振り返しながら、ちょっと寂しく思う自分に驚く。
友達がいないわけでもないし。
あゆみちゃんは去年までこの学校に来ていなかったわけだし。
一人で通学して、一人で教室に向かうことに慣れていないなんてことがあるわけないのに。
人間ってのは、欲張りだねぇ。
「えへへ。」

「‥村っち、一人で笑わないでよ、気持ち悪い。」

15 :名無し娘。:2004/03/08(月) 18:51
キ…(-_-)キ(_- )キ!(-  )キッ!(   )キタ(.  ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!( ゚∀゚ )キタ━━!
わざわざ書いてくれてありがとうございます。
続き楽しみに待ってますね
(ごめんなさい。書いてもらって。)

16 :名無し娘。:2004/03/08(月) 23:14
>>9
そんな事言わずに皆で書いたらどうでしょうか。
よけいな事レスしてすいません。

17 :名無し娘。:2004/03/09(火) 17:37
AA使ってよ

18 :名無し娘。:2004/03/09(火) 18:17
いや、普通に面白いだろ、これ。
ただ乗っ取るにはちぃとばかし早かった気もする。

19 :名無し娘。:2004/03/25(木) 15:22
「‥別にいいじゃない。」
振り返った先に苦笑いする友達。
「おはよう、まいちゃん。」
「おはよう。」

クラスに向かう人の流れに乗りながら、また――振り返る。
桜の花びらが散る先に歩いて行く彼女を。
いつか、こんなふうにに見送らなけりゃいけないのだろうか。
いつか、こんなふうに見送るべきなのだろうか。
握っていた手を、離して。

20 :名無し娘。:2004/03/25(木) 15:27

轟。
ひときわ強く吹いた風に、また桜が散る。

桜花びら散る先に去りゆく彼女に抱いた思いに私はまだ――気づいていない。

21 :名無し娘。:2004/03/25(木) 15:34
だいぶ間があいてしまって申し訳ございませんが、短いのをひとつ書かせていただきました。

>>15
ありがとうございます。ご期待にそえたかどうかはなはだ不安ですがどうぞご海容ください。
>>16
ご配慮感謝いたします。そうですね、すこし言葉が過ぎました。すみません。以後は皆様の村柴投稿スレというかたちを取らしていただこうかと存じますが‥
>>17
申し訳ございません。
>>18 
過分のお言葉ありがとうございます。そうですね、すこし勇み足でした。ごめんなさい。

ええと、↑でも申しましたとおり、以後は村柴の共有スレというかたちを取らしていただこうかと思うのですがよろしいでしょうか。
また私も一参加者として書かしていただくこともあろうかと思います。
それでは失礼させていただきます。

22 :名無し娘。:2004/03/25(木) 22:53
全然OKです☆
短めの小説(?)ありがとうございました。

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0ch BBS 2006-02-27