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( `▽´)<なんなのなによ!

53 :ジョセフ後藤 ◆JOJO8O9U :2004/03/13(土) 07:22

【第一話  DD刑事の説得】

54 :ジョセフ後藤 ◆JOJO8O9U :2004/03/13(土) 07:23

「なんなのなによ!アクビして!」


あーあー。
毎度毎度うるせえ爺さんだ。
原宿でお買い物じゃあるまいしパトロール中くらい
デビュー当時の後藤真希お嬢様のようにすやすやと寝かせてくれよ。すやすや?保保?
50過ぎの石川推しの説教を聞くくらいなら
石川本人の「面白い話」でも聞いてた方がマシだよね。
いい子守唄くらいにはなるんじゃない。面白くないですか?グースカピー。


「DDよ。刑事の本分というものはだな・・・・・」
「キショ!いきなりまともな口調に戻るのはよしてくださいよ、ゴアさん。
 また保管庫から質の悪いヤクでもくすねてきたんすか?」
「バカな。ヲタ芸は打ってもヤクは打たんよ」


勿論この男は遠い昔ジョージ・ブッシュに際どく敗れた史上最も退屈な大統領候補ではなく
石川松浦高橋とシャクレ系なら誰でも来いのシャクレ大好き刑事さんだ。
アゴ好きだからゴア。見よこの高級マンションもびっくりのネーミングセンス。共通点は省略不可?
俺の勤める浅草橋署では誰も本名では呼ばれない。それが現場のルール。台湾といえばルル。
なので俺もDDなどという素敵なあだ名で呼ばれている。
ええ、はい。誰でも大好きでございますよ。ブラボーUFA。つくつくつんくイエイ。

55 :ジョセフ後藤 ◆JOJO8O9U :2004/03/13(土) 07:23

『ピーピー、ピーピー』
緊急事態には不似合いななんとも間抜けな呼び出し音だが、
目覚まし代わりとしちゃ桃色片思いも完コピできないような爺の説教よりは気が利いている。
腕はただ回せばいいというものではない。
角度に気品というものがなければただのラジオ体操だ。
完コピの完は完全の完。言葉は清く正しく美しく使いましょう。役不足オーケー?


「もしもし、私はミニモニ。です。どちら様ですか?」
『加護ちゃ・・・DDか。松ぼっくり女子高校で自殺未遂だ』
「女子高?未遂ってことはまだバージンなわけですね(ワラ」
『屋上から飛び降りようとしているらしい。急行してくれ』


ミニモさんもすっかりノリが悪くなっちゃったなあ。
署長になるまでは初潮も来てないような中学生を追いかけてたくせにね。職権乱用うふふ。
今じゃゆゆヲタの偉いさんと三十路トークですかい。
やれやれ。人間、出世とシンガーソングライター宣言だけはしたくないもんだ。


「おいおいDD!松ぼっくり女子なんてどんなに急いでも30分はかかるぞ!」
「ゆっくり行けばいいじゃないすか。誰も皆、初潮を迎え、バージンを失い、
 脱退して、そして死ぬ。早いか遅いかの問題・・・・・」
「DD!何て不謹慎なことを言うんだ・・・・・バージンを失うのは脱退した後!もっと後!」
「ゴアさん・・・・・やっぱ何か変なクスリ打ったでしょ?」

56 :ジョセフ後藤 ◆JOJO8O9U :2004/03/13(土) 07:24

きっちり30分後に女子高到着。
ゴア爺はアメリカ副大統領並みに時間に正確。言ったことは守るぜイエイ。
中庭にはそれらしき人垣。屋上にはそれらしき人影。泣き喚くそれらしき人声。
はいはいちょっと通してね。変なTシャツ着てますが一応僕達刑事ですイエイ。
ヲタの七つ道具の一つという噂も根強いオペラグラスで女の子チェック。
用意周到な僕はDD。君は誰を推す気?巨乳がお好き?そりゃ残念。


「DD、わしにもちょっとその双眼鏡を貸せい!」
「ゴアさん、これからあの女の子は、便宜上284番と呼びましょう」
「・・・・・双眼鏡はいい。拡声器持ってこい」


とりあえず高橋愛の脇の下の臭いがする体育教官室から拡声器ゲット。
ついでに屋上へと通じる階段の鍵もゲット。
ゲット・アップ!・ラッパーてな感じで階段をアップアップで駆け上るユニットはモーヲタ2。
上がってくるまで待っていてくれるらしい親切なユニットは自殺志願者1。
どっちも人間が生きていくためには必要なものだよね?


『生きていても、つ・ま・ら・な・い・のーーーーーーーーーーーーーー』
「なんじゃそりゃ。こいつは完全な愉快犯だな。ほっといても死にゃしないって」
「ゴアさん、拡声器のスイッチ入ってますよ」

57 :ジョセフ後藤 ◆JOJO8O9U :2004/03/13(土) 07:25

『ひどい!死んでやる!死んでやるんだ!』
「まー、まー、待て待て。おじさんが悪かった。
 な、落ち着いて。HEY!HEY!HEY!における吉澤のように落ち着くんだ」
『単に放置されているだけじゃない!つまんない人間は存在しちゃいけないんだ!』
「そんな吉澤でもうたばんでは輝いているだろ?必要とされる場所は必ずあるんだ」
『私には・・・・私には居場所なんて・・・・』


「ひとりーぼおっちで、すこし、たいくーつーなよるー」
『!?』
「(DD!)」
「わたしーだけがさびしいっの、ああー、ううー」
『おじさん・・・・・』
「なんなら最後まで歌ってやろうか?完コピで」
『その歌知らない』


ぷっはー。仕事の後のビールは美味い。
ぷっはー。仕事の後のタバコは美味い。
そう。仕事は上手くいったさ。たとえ俺の心がどれだけ傷つこうと。
ブレーキングハートオンマイDD。これもDD刑事の運命だよね。
DDと書いて誰でも大好き。刑事と書いてデカ。運命とかいてサダメ。


「DD・・・・・気持ちはわかるが女の子をグーで殴っちゃいかんよ」
「ゴアさんだって止めるふりして首絞めてたじゃないすか」
「殺さん程度にな。殺しちゃいかん。あれは後生化けて出る顔だ」
「うひゃー、やめてくださいよ」
「あの顔で」
「化けてでてこられたら」


「フォークバンドを組もうって気にはならんなあ」

58 :ジョセフ後藤 ◆JOJO8O9U :2004/03/13(土) 07:26

【DD刑事の説得  終わり】

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