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【4代目】娘。卒業吉澤 さんを 祝う雑談48【リーダー】
98 :
名無し娘。
:2007/05/05(土) 20:06
時間は迫る。
電話も繋がらず、心当たりは全てあたったが、相変わらず熊井ちゃんは姿を現さない。
審判員さんに試合開始だよと促され、エース不在のままやむなくグラウンドへ……あこがれの甲子園へ足を踏み出した。
まるでカッちゃん不在で須見工と戦う明青のように心許ない気持ちだった。
ああ、せめてタッちゃんでもいいからいてくれれば。
そんなことを考える。
弱気な心が南ちゃんの応援を求めるタッちゃんのように、ふと目をやった応援席。
あーしの口があんぐりと開く。
「ガンバレーラビッツ!」
あり得ない。あり得ない。
そこにはあーしらを応援してくれる学校のみんながいて。
ボンボンを手にしたチアガールたちが精一杯の声援を送ってくれていた。
ただ一人、頭一つ大きいその姿だけが……あり得なかった。
「く、熊井ちゃん……」
普通の女の子の中に大林素子が混じっているかのように、ひときわ目立つのその姿は見間違えようもない。
呆然としたままで試合が始まり、絶対的エース不在のあーしらは記録的な大敗を喫した。
「だって……甲子園でチアガールやりたかったんです」
後に熊井ちゃんは悪びれることもなくこう言った。
あーしは思った。
ああ、これでこの学校から野球部は消滅し、数年後か数十年後かに同好会から部に昇格して、ついには奇跡的な優勝を遂げるんやと。
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0ch BBS 2006-02-27