■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 901- 最新50


レス数が1000を超えています。残念ながら全部は表示しません。
【4代目】娘。卒業吉澤 さんを 祝う雑談48【リーダー】

1 :名無し娘。:2007/04/23(月) 00:46
3を雑談スレをご利用の皆様へ

この度は3を雑談スレを閲覧いただきありがとうございます
こちらのスレタイは
【エントリーは】第8回さしみ賞開催中雑談【エントリースレへ】
になる予定でしたが製作に時間がかかり
表記のスレタイとさせていただきます
皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが
ご理解いただけるようよろしくお願い申し上げます

尚、スレタイに予定していました「さしみ賞」は
予定通り開催しておりますので
参加ご希望の方はふるってご参加いただけるようお願い申し上げます

また、ご不明な点があっても知りません

                          前スレ497


前スレ
平家3を できちゃった雑談47
http://kari2.kuron.jp/test/read.cgi/bbs0/1174839987/

3を雑談スレの歩み
http://fire7.s2.xrea.com/wiki/index.php?%A3%B3%A4%F2%BB%A8%C3%CC%A5%B9%A5%EC

36 :名無し娘。:2007/04/29(日) 00:57
仕事が休みなだけましか

37 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:00
俺、この仕事が終わったら残りのGWで旅行に行くんだ

38 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:00
1日〜5日まで仕事な件
まぁ6日は休めるからいいか

39 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:06
今日はホトトギスの鳴き声聞きながら畑を耕してたんだけど
爽やかな気候で良かったよ

40 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:07
今日は雷雨だったよ><

41 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:14
連休なんて全部雨降ったらええねん

42 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:15
えすれさんに会いに淀競馬場へ行こうかな

43 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:17
天皇賞?

44 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:18
そうだよ!

45 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:19
春天か

46 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:19
えすれさんは競馬やめたんじゃないの

47 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:23
ブログで行くみたいなこと書いてた
その後に新曲イベントも

48 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:27
ブログ更新されてたのか

49 :名無し娘。:2007/04/29(日) 01:28
あの固定はいま

50 :名無し娘。:2007/04/29(日) 02:03
なちコンで始まり娘。コンで終わるGW

51 :名無し娘。:2007/04/29(日) 02:27
とんがりコーンで始まりキャラメルコーンで終わるGW

52 :名無し娘。:2007/04/30(月) 01:12
>>46>>47
競馬はむしろ毎週やってます><;

イベントでの握手で狩狩さゆラジオ連の人たちと
差をつけようと試みたんですがあっさり失敗しました('A`)

53 :名無し娘。:2007/05/01(火) 00:26
ブログを見てるとエヌくんがだんだん一般人に復帰しつつあるようだね
社会人ヲタはなかなかそういうきっかけがないが

54 :名無し娘。:2007/05/01(火) 01:06
NHK-FMのアニソン三昧で無駄で有意義な一日がオワタ
>>53
お金に余裕ができるから逆に ってのはあるかもね

55 :名無し娘。:2007/05/01(火) 21:45
>>54
俺も聴いていたが本当に凄かったなwww

ところでマジ高はどうしたんだろうか

56 :名無し娘。:2007/05/01(火) 22:41
スレが荒らされてるから様子見てるんだろ

57 :名無し娘。:2007/05/01(火) 23:53
液晶モニタのバックライトがいかれ気味な場合直したほうがいいだろうか買いなおしたほうがいいだろうか

58 :名無し娘。:2007/05/01(火) 23:59
どれくらい使ってる?

59 :名無し娘。:2007/05/02(水) 00:08
3年目くらい

60 :名無し娘。:2007/05/02(水) 08:13
急ぎじゃないなら見積もり出してから決めたら?
早くなんとかしたいなら買い換えでいい頃だと思う

61 :名無し娘。:2007/05/02(水) 23:20
明日GW唯一の休みだったのでいろいろやりたいことあったのですが間に合いそうもないので見積もりとって見ます

62 :TACCHI:2007/05/03(木) 12:17
ネットが、開通してないため携帯から…orz
なんとか生きてます。ネットが、できるようになったらラジオしようかな。

63 :名無し娘。:2007/05/03(木) 13:39
引っ越したのか

64 :TACCHI:2007/05/03(木) 16:36
引っ越しました

65 :名無し娘。:2007/05/03(木) 17:41
狩狩って携帯からは書き込めないと思っていた

66 :TACCHI:2007/05/03(木) 17:54
ここには、携帯で書き込めるみたいですね

67 :名無し娘。:2007/05/03(木) 18:21
チン亀とか携帯で書き込んでたような

68 :名無し娘。:2007/05/03(木) 18:26
表も携帯で書けるようにしてほしいよね

69 :名無し娘。:2007/05/03(木) 18:49
高橋愛が髪切ったって本当ですか

70 :名無し娘。:2007/05/03(木) 19:44
噛み切った?

71 :名無し娘。:2007/05/03(木) 20:36
携帯用じゃなくPC用のを表示できる携帯ならどっちも書き込めるっしょ

72 :名無し娘。:2007/05/03(木) 22:02
愛さんがヲタのチンコを噛み切ったと聞いてすっ飛んできました

73 :名無し娘。:2007/05/03(木) 23:27
雑談すら伸びないねー

74 :名無し娘。:2007/05/03(木) 23:46
ついに狩狩住人も3人になってしまった

75 :名無し娘。:2007/05/03(木) 23:54
重さんのラジオが聞けない・・・

76 :75 ◆EriX.adiTg :2007/05/04(金) 00:47
生で聞けない日に限ってネタが採用されるんですよねえ

77 :名無し娘。:2007/05/04(金) 01:05


78 :◆EriX.adiTg :2007/05/04(金) 01:11
ああ生って言うのは大嘘ですね
放送をリアルタイムで聞けなかったってことです

79 :名無し娘。:2007/05/04(金) 01:14
ル*’ー’リ<生ですって?

ノノ*^ー^)


ル*’ー’リ ウフフフ

ノノ*^ー^) ウヘヘヘヘ

80 :名無し娘。:2007/05/04(金) 23:41
人稲

81 :名無し娘。:2007/05/04(金) 23:56
いないことはない

82 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 16:52
忙しくてようやく暇ができたと思ったらさしみ賞最終日でした。
明日だと勘違いしていました。

企画ですがちょっとここからまとめるのは無理ですね。
参加してくれたみなさん。本当にごめんなさい。

83 :名無し娘。:2007/05/05(土) 16:59
俺も明日までだと思ってたYO!

84 :名無し娘。:2007/05/05(土) 17:21
まだ6時間半以上あるじゃないか!

85 :名無し娘。:2007/05/05(土) 17:28
今からまとめればいい

86 :名無し娘。:2007/05/05(土) 17:54
こんな俺で良かったら手伝いますよ




敗走した前スレ920ですが

87 :名無し娘。:2007/05/05(土) 17:56
まだあと6時間もある

88 :名無し娘。:2007/05/05(土) 18:20
やってみようよ

89 :名無し娘。:2007/05/05(土) 18:38
精神と時の部屋でオフ会しようぜ

90 :名無し娘。:2007/05/05(土) 18:40
3をドコドコ?

91 :名無し娘。:2007/05/05(土) 18:45
3をは今光の速さでキーボードをタイプしてるよ

92 :名無し娘。:2007/05/05(土) 19:16

「いよいよここまで来たか…」

私は感慨深くアルプススタンドを見つめていた。
同時に、これまでの波乱に満ちた道のりが次々に思い出されて来る。

始めの頃は高橋さんの荒唐無稽な話に呆れるばかりだったっけ。
だってそうでしょ?
高校から野球始めて、しかも女の子だけのチームが甲子園に出場する
だなんて、そんな夢みたいな話ありえる訳ないじゃない。

彼女の想いが本気であると知れば知るほど、お願いだからもう関わらないで
下さいと強く思うようになっていたあの頃の私…。
それが今ではクリムゾンレッドに白抜きで“Rabbits”と大きく描かれたド派手な
ユニフォームに身を纏い、試合開始のサイレンが鳴るのを今か今かと
待ちわびてるなんてさ。

胸の「ラビッツ」の文字の下に修正液で小さく「関根」と落書きして
熊井ちゃんに踵落とし食らったときは痛かったな…などと思い出に
浸っていると、耳をつんざくような高橋さんの叫び声が聞こえて来た。

93 :名無し娘。:2007/05/05(土) 19:16

「熊井ちゃんはどこやよ!!」

高橋さんがとてつもなく慌ててるってことは、とりあえず右足用のスパイクを
両足に履いてることから推察できる。
…っていうか左に履いてるの誰のだよ!

「一体大声出して何事よ?それにその格好…。ズボンの上にスカート穿いた
ままじゃない。田舎の女子中学生じゃないんだからさ」

「柴ちゃん大変なんやよ!熊井ちゃんがどこにも見当たらないがし!
まったくエースが遅刻するなんて何たるザマやよ!」

そう言えば確かに遅い。さっきの練習でも見なかったし。

「これはアレだな。きっと轢かれそうになった仔犬を助けるために暴走した
電車をクモの糸で止めようとするんだけどそのまま轢かれて助からずに病院へ…」

「何やよそれ!?タッチとテリーマンとスパイダーマンがごっちゃになってるがし!
まぁいいや、とにかくリリーフのエッグにも肩を作っておくように言っておかんと…」

「エッグとか…。名前で呼んでやれよ」

それにしても熊井ちゃん、一体どこに行ったんだろう。あれだけデカイのに
この試合直前のタイミングまで誰一人気づかなかったっていうのもヒドイ話だけど。

94 :名無し娘。:2007/05/05(土) 19:17
う〜む…。これは〆切に間に合わないw

95 :名無し娘。:2007/05/05(土) 19:21
締める方向へ考えよう

96 :名無し娘。:2007/05/05(土) 19:25
狩狩鯖に攻撃して狩狩時間を止める

97 :名無し娘。:2007/05/05(土) 19:33
間に合うよ!
あたし信じてる!

98 :名無し娘。:2007/05/05(土) 20:06
時間は迫る。
電話も繋がらず、心当たりは全てあたったが、相変わらず熊井ちゃんは姿を現さない。
審判員さんに試合開始だよと促され、エース不在のままやむなくグラウンドへ……あこがれの甲子園へ足を踏み出した。
まるでカッちゃん不在で須見工と戦う明青のように心許ない気持ちだった。
ああ、せめてタッちゃんでもいいからいてくれれば。
そんなことを考える。
弱気な心が南ちゃんの応援を求めるタッちゃんのように、ふと目をやった応援席。
あーしの口があんぐりと開く。

「ガンバレーラビッツ!」

あり得ない。あり得ない。
そこにはあーしらを応援してくれる学校のみんながいて。
ボンボンを手にしたチアガールたちが精一杯の声援を送ってくれていた。
ただ一人、頭一つ大きいその姿だけが……あり得なかった。

「く、熊井ちゃん……」

普通の女の子の中に大林素子が混じっているかのように、ひときわ目立つのその姿は見間違えようもない。
呆然としたままで試合が始まり、絶対的エース不在のあーしらは記録的な大敗を喫した。

「だって……甲子園でチアガールやりたかったんです」

後に熊井ちゃんは悪びれることもなくこう言った。
あーしは思った。
ああ、これでこの学校から野球部は消滅し、数年後か数十年後かに同好会から部に昇格して、ついには奇跡的な優勝を遂げるんやと。

99 :名無し娘。:2007/05/05(土) 20:08
前スレ938です
強引にでも取り敢えず締めてみましたw

100 :92:2007/05/05(土) 20:12
>>99
GJ!!!正直オチ考えてなかったから助かりました(^-^;)

101 :名無し娘。:2007/05/05(土) 20:13
まとめたら表にうpしようぜ!

102 :名無し娘。:2007/05/05(土) 20:14
きっと今3をが素晴らしい作品にまとめ上げてるよ!!

103 :名無し娘。:2007/05/05(土) 20:16
あの人やあの人もまだエントリーしてないけどどうするのかな

104 :名無し娘。:2007/05/05(土) 20:18
投稿するときは「3流をたと愉快な仲間たち」を略して「3を」で

105 :名無し娘。:2007/05/05(土) 20:22
表にデカいネタキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

106 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:03
えっと先には進んでないけど、これまでのところを
補充したやつをアップします。

107 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:03
「? 何だろう、これ」

ドレッサーの引き出しの中に黒いケースがあった。
珍しくちゃんと整理しようと、普段半分くらいしか開けないのを全開にしたら、奥から出てきた。
たぶんアクセのケースだな。見覚えがあるような、ないような……。
取り出して見ると、シールが貼ってある。「Ayumi」の文字。

「あ」

梨華ちゃんとお揃いのピアスだ。二人でつけようね、と言って買ったんだ。
なのに、何となくそのまま引き出しの中に突っ込んでしまったんだよね。

たしか不思議な力があるってお店の人が言ってたけど、一度もつけたことはなかったっけ。
せっかくだから明日はこっそり学校帰りにつけてみようかな。

108 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:04

校門をでてしばらく歩いてから、いつもの通りポケットからピアスを取り出した。
最近ではもう習慣になってしまっている。

それは、ささやかなストレス発散の方法だった。
進学校ということになっているこの高校の制服が、私はあまり好きじゃなかったんだ。
制服は、英単語や漢字、あの難しい方程式や化学反応式と同じにおいがする。

それが、制服をちょっと着崩してピアスをつけると心が紛れる。
まるで好きな香水をつけた時のように、はっとする、新しい自分を見つけたような気持ちになれる。
特に学校で疲れた時には、この「香水」はよく効くような気がしていた。

だけど、その香水は強すぎたんだろうか。
それともまだまだ先のはずの受験戦争に、私は知らない間にストレスを募らせていたのだろうか。
最近、私は学校帰りのふとした瞬間に、まわりに誰もいないのに、人間の声のようなものが聞こえることがあった。

その声は「…ゃょ……ゃょ……」と聞こえた。
それはかすかな声だった。

誰にも相談できなかったけど、「幻聴だ」と私は思った。

109 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:04

だけどそうじゃなかった。

あれは、私が遅くまで出かけていた日だった。疲れて家に帰ると、ピアスをつけたままベッドに寝転がり眠ってしまった。
夜遅く、目覚めた。耳元であの幻聴だと思っていた声が、いつもの何倍もの大きさで聞こえてきた。

未知との遭遇、期待せざる邂逅、突然の出会いというものは時として人を完全に驚かせ、恐れさせ、失望させ、
落胆させる。そして時として我を失い、その結果として人は思わず叫んでしまうことがある、「何だろう、これ?」と。

それは私が、あのピアスを見つけたときと同じセリフだった。
ピアスの声がそうだったように、私の声もあの時の何倍もの大きさだった。

私が見たものは、ぼうっと宙に浮かぶこの世のものとは思えない小さな生き物だったのだ。

「あ、驚かせてもた。わたしはぁ、怪しいもんじゃなくてぇ、ピアスに住んでる精の高橋やよ、柴田さん」

110 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:04

「ピアスの精?」
「ピアスの精じゃないよ。ピアスに住んでる友情の妖精の高橋やよ。」
「やよ?もしかしてあなたがいつも耳元でやよやよ言ってたの?」
「『やよ』だなんて言って無いよぉ。私はいつも標準語ですよ。」
「えっと。なんて名前だっけ?」
「高橋やよ。」
「ほら、やっぱり言ってるじゃん。やよって。」
「あれ?ほやった?」
「ピアスの精でしたっけ?」
「友情の妖精やよ。」
「ほらやっぱり言ってる。いつも小声でささやいてたでしょ?そのときも言ってたし。」
「小声で?それって昼間のこと?ほなら多分高橋の寝言だと思う。」
「寝言?!いつも寝てたってこと?」
「私最近昼と夜が逆転していて・・・目が覚めるといつも暗い箱の中だし。」
「昼夜逆転?ピアスの精が?!」
「友情の妖精!」



「で、その友情の妖精がなんで出てきたの?」
「夢をかなえるためやの。」
「え?!それ本当?」
「うん。本当。」
「えー?どうしようかなぁ。わたしいろいろありすぎて思いつかない。」
「え?」
「やっぱりお金かなぁ。それとかあと一生衰えない美貌とか。だれにも壊せない幸せとか。」
「ん?」
「ねぇ?いくつまでだったら私の夢かなえてくれるの?」
「あ、ちがうよ。柴田さんの夢じゃなくて、私の。」
「え?高橋さんの夢?」
「そう!私の夢!」
「なんだ自分のためか。で、高橋さんの夢ってなんなの?」
「甲子園!」
「はぁ?甲子園?」
「そう!夢の舞台!甲子園!!」

111 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:04
「夢の・・・舞台?」
「というわけでお願い!この家に住まわせてください!」
「え?!ちょっ!そんなお願い私にされても。」
「柴田さんがいいと言ってくれればあとは妖精パワーでなんとかしますから!」
「そんなムチャクチャな。」
「お願い!この通り!」

私はしばらく考えてたけれど、その間高橋さんはずっと頭をさげていた。
妖精に頭を下げられるなんてなんだか申し訳ない気分になってきた。
「いやだめだ、きっとこれは妖精の作戦なんだ」と思ったけど、結局その作戦に
はまってしまった。

「いいよ。家族を説得できたらだけど。」
「ほんと?!いいの!?」

すると高橋さんは飛び上がったかと思うと急に大きくなった。
つまり普通の高校生サイズになったのだ。

「ちょっと、まだ家族がいいって言ってないじゃん!」
「大丈夫。大丈夫。あぁ安心たら眠くなってきた。ほいたら私もう寝るね。」

そういうと部屋を出て行く高橋さん。
「ちょっとどこ行くの?」って言おうとしたけれど強烈な眠気が襲ってきて・・・

112 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:05

「あゆみ、起きなさぁい。」

そんな声が聞こえてきた。朝だ。
深夜の出来事などすっかり忘れていた。
私がリビングのテーブルにつくと、いつもより1つ多い朝ごはんの用意。
私はぎくりとした。

「あ、あれ?ひとつ多くない?」
「あら、愛ちゃんがいるでしょ。」
「え?」
「ようやく家にも慣れてくれたみたいね。」
「えぇ?!」
「だけど相変わらず朝には全然慣れないみたい。ほらあゆみ、愛ちゃんを起こしてきて。」
「えぇぇぇぇ!!!!」
「そんなに嫌がることないでしょ?」
「どこで寝てるの?」
「どこで、って。愛ちゃんはあなたの隣の部屋じゃない。」
「そんな部屋・・・」

「そんな部屋この家には無い」と言いかけて私は口をつぐんだ。
席をたって私は自分の部屋の前の廊下に飛び出した。

未知との遭遇、期待せざる邂逅、突然の出会いというものは時として人を完全に驚かせ、恐れさせ、失望させ、
落胆させ、そして時として我を失い、その結果として人は思わず叫んでしまうことがある、


「私の家、大きくなってる・・・」と。

113 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:05

「いざ!甲子園!!」


そうドアが開くと同時に聞こえた声。昼夜逆転していたという割にはものすごいテンションの
高橋さんの声だ。

そしてあらわれた、すっかりやる気の高橋さんは、クリムゾンレッドに白抜きで“Rabbits”と
描かれたユニフォーム姿。「そんなハデな高校球児はいないだろ」、とただただ呆れる私。

「・・・朝から元気だね。」
「実は寝てないんだ!柴田さんの学校に登校する記念すべき日だし。なんか興奮しちゃって!
嗚呼!高橋の甲子園への華麗なる第一歩やよ。」

寝てないせいなのかやたらとテンションがおかしい。いや普段からこうなのかもしれないと思うと
気が滅入ってくる。

「ていうかやっぱり私と同じ学校に行くつもりなんだ。」

結構入るの苦労したんだけどな。入試とか。

「もちろん!一緒に甲子園目指そうって約束したでしょ。」

そういって甲子園のある方向?を指差す高橋さん。

「はぁ。」

私はため息をついた。一緒に甲子園を目指すなんて約束した覚えはないけど、まあいいや。

「とりあえず制服着て。」

私もそんなに好きじゃないけどさ。

114 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:05

高橋はさんは学校に着くと、当たり前のように私と同じ教室に入ってきた。

普通にクラスメイトにも馴染んでいて「友情の妖精との名は伊達じゃあないらしい」と、
私は妙に感心してしまった。

その日の授業は普段の授業と何一つ変わらない退屈な授業だった。
「こういうときに妖精パワーを活躍させてよ。」と、心の中でつぶやいきながら、
高橋さんの方をみてみるとコクリコクリと首が上下に揺れていた。

けれど不思議と高橋さんは先生に注意されない。

もしかすると授業中に居眠りをしても怒られないのが妖精パワーなのかと思って、
居眠りをしそうなふりをしてみると、顔を上げた瞬間ものすごい形相の担任と目があった。

115 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:05

そんな授業も終わり、私はいつもの通りさっさと帰ろうとしたら、高橋さんに止められた。

「ちょっとどこいくの?」
「え?」
「甲子園!放課後は練習の時間やよ。」
「練習って。わたし道具とかなにも持ってないよ?」
「そんなの部室にいったらあるよ。」
「え?部室?・・・うちには野球部なんてないけど?」
「ま、とりあえず付いてきて。」

そういって無理やり手を引っ張る高橋さんにしかたなくついていく私。
見慣れた学校の風景。けれど、たしかにその進行方向にいつもとは違う雰囲気をかんじる。
そしてその違和感に対する答えがだんだんと近づいてくる。
まずその答えの輪郭があらわれて、そしてぼんやりとしていた中身が段々と鮮明になってくる。
そして高橋さんがある部屋のドアをあけてようやくわかった。


クラブハウスが一回り大きくなっていたのだ。
そういえば登校してきた時からなにかおかしいと思っていたことを思い出した。

いかにも部室然としたこの部屋は、今日、登校してきたらすでにそこに“あった”ものだった。
例の“妖精パワー”とやらでしたことらしい。

この部室もそうだ。
部室があること自体もそうだが、道具類も本当に全て揃っているようだ。
おまけに心持ちグラウンドまで広くなっている。
ああ、素晴らしき哉妖精パワー。


「ちょっと大丈夫?使いすぎじゃない?妖精パワー。」
「大丈夫。大丈夫。とにかく中に入ってよ。」

116 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:05


「まぁほこにでもねまって。」

といって座り込む高橋さん。きっと「座れ」と言ったんだろうとおもって座る。

「甲子園に行くにはどうしたらいいか寝ないで考えたんだけど・・・」
「寝ないで考えたんじゃなくて寝れなかったんでしょ?」
「甲子園のことを考えていたら寝れなかったんだよ。」
「でも授業中寝てたじゃん。」
「妖精を甘く見たらイカンがし。甲子園のこと考えながら寝ていたんだから。」
「あぁもう、わかったわかった。甲子園はいいけどさあ、他のメンバーはどうするの?」
「ピッチャーはもう決まってるんだ」
「へえ。誰?」
「ちょっと待っててね。今連れてくるから」

そう言って出て行った高橋さんの後ろ姿を見送って、私は改めて部屋の中を見回しているとすぐに高橋さんは戻ってきた。


「柴田さーん。連れてきたよー」

その声に意識を向けると、若干サル系にも見える満面の笑みを浮かべた高橋が、誰かの手を引きながら部室へ入ってきたところだった。

「あ、後ろの子……ぉ?」

出しかけた柴田の言葉が途切れ、開いた口もそのままで、視線と同様に固まった。
高橋の後ろから姿を現したのは、まだどこかにあどけなさすら残る少女だった。

117 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:06

未知との遭遇、期待せざる邂逅、突然の出会いというものは時として人を完全に驚かせ、恐れさせ、失望させ、
落胆させ、そして時として我を失い、その結果として人は思わず叫んでしまうことがある。

「私、小さくなった?」

少女の顔が、その前にいる高橋さんの頭の上にある。訝しそうに少女が口を開く。

「こんにちは」
「あっ、どうも。こんにちは」
「熊井ちゃんです。こちら柴田さん」

まるで仲人のような口調で互いを紹介する高橋さん。私は服を引っ張ってその耳元で問いかける。

「あの子誰? うちであんな子見たことないよ」
「あ、うん。あの子、初等部の子やし」
「だって……、ええ!?ってかあの子小学生!?」
「はあ? 高校野球じゃないと甲子園行けないんだよ?」
「当たり前やろ、柴田さん。うちら高校生やもん。」
「小学生が混じってたらダメなんじゃないの?」
「そこは妖精パワーで」

長身から繰り出す速球について熱く語る高橋を横目に私は
呆れながらもついた諦念のため息と共に思った。
なんでもありかよ、と。

118 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:06
ここまでしかできてない!

119 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:06
もう時間も時間だし3をがまとめちゃっていいんじゃない?

120 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:08
じゃあもういっそのこと第8回さしみ賞はここまででエントリーして続きは第9回…とかw

121 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:09
>>120
第9回の主催はまかせた

122 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:09
>>121
いやいや俺は書いてる側だからw

123 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:20
まとまるかな・・・w

124 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:24
まとめてw

125 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:26
まだ完成しないけど、したらどこにうpする?
表じゃないとエントリー認められないよね?

126 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:29
前スレ920ですがまとめるの難しいようだったら全部カットしてしまって構わないですよ

127 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:37
今なんかひらめいた
1時間半ではかなり厳しい

128 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 22:40
>>126 使わないと間に合わない。w使わせてください。
>>127 とりあえず言ってみてくださいよw

129 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:57
うpは読み切りスレとかでいいんでは

130 :名無し娘。:2007/05/05(土) 22:59
あと2週間あればなんとかネタをかけそうです

131 :名無し娘。:2007/05/05(土) 23:01
駆け込みでどんどん寝たがあがってるね

132 :名無し娘。:2007/05/05(土) 23:09
なんだこりゃ

133 :名無し娘。:2007/05/05(土) 23:12
倉庫番って性格悪いな

134 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 23:17
まとまってないけど、とりあえずまとめた。

135 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 23:18

「あのぉ。今日はミーティングだけって聞いているんですけど。」

と、言う熊井ちゃん。

「そうやよ。今日は今後の作戦を練る重要な日だから練習なんてしてられないし。」

とずいぶん練習を軽くいう高橋さん。

「それじゃあ、今からご飯でも食べながらっていうのはどうですか?」
「あ、それいいね。」

と、私が言うと、高橋さんもうなずいた。

136 :3を ◆XjKPPBUhLM :2007/05/05(土) 23:18

「ほうかぁ…。高橋はんが甲子園に行きはがってふぁのには
ほんな理由があっはんらね〜」


駅前にあるたった1件のファミレス「やきそばランド」で
熊井ちゃんは3皿目のやきそばを頬張りながらしみじみ呟いた。

私はとりあえず食い終わってから喋ってくれ、と思ったが
食い終わると熊井ちゃんはそのまま冬眠に入ってしまう可能性が
あったので仕方なく黙って話を聞いていた。

「でもさぁ〜、うちら女の子じゃないですか。甲子園って男しか
出られないんじゃないんですか?」

なんて正論。そう言われればそうだ。

「それは大丈夫がし。茨城にある野球チームにも確か女の子がおったやよ」

甲子園関係ねー!

「あぁー友理奈そのチーム知ってます!
確か監督がインサイダー取引とやらで捕まっちゃったんですよね?」

熊井ちゃんは萩本欽一と村上世彰の区別が付かないらしい。



「何か先行き不安になって来た…」

私がそう言ってふぅっとため息をつくと、熊井ちゃんは満面の笑みで叫んだ。

「大丈夫ですよ!柴田さん、エンジョーイ!!」

「エンジョーイでも騎乗位でもいいから熊井はさっさとメンバー集めてくるがし!」

メニューにソースカツ丼が無いせいか、高橋さんはどこか機嫌が悪かった。

139KB
掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

0ch BBS 2006-02-27