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チン亀太郎ファンクラブ Part2

172 :1week - Thursday:2006/09/07(木) 22:11
「しまったー! 作りすぎたー!」
台所から悲鳴が聞こえる。
今日もあの子はやってきた。
今日も俺すらよく知らぬ台所を勝手に使ったようだ。

「今日はカレーを作ってみました!」
「さっき『作りすぎた』とか叫んでるのが聞こえたんだけど」
「それは、気にしないでください!」
それは無理ってもんだろう。

「チン亀さんはお昼ごはん何食べたんだろう?」
「電話するとかメールするとかしてみればいいじゃないか」
「それはなんか気まずくないですかー?」
気まずいの意味はそれであっているのだろうか?

「か、辛い……」
「いや、これはこれで美味い。いつもチン亀に作ってるのか?」
「そうですかー? いや、あたしもそのほうがおいしいかななんて
 思ったんですけどー、なんていうか、『計算どおり!』ってゆーかー
 ねぇ聞いてます? あれ、なんか……おかしいな。あれ」
ハイテンションに飛ばす前半部分を聞き流していたが、
なにやら調子がおかしいらしい。
「熱でもあるんじゃないのか?」
「か、カレーが辛すぎて、熱出たのかも……」
んなわけあるかいっ!
「とりあえずベッドに横になれよ」
「え、エッチなこととかしないでくださいね」
「しねぇって」

疲れがたまっているのか、体調を崩した亀井が隣のベッドルームへ移動する。
部屋の中にカレー皿とスプーンの触れ合う定期的な音が響く。
しばらくして静寂が訪れた部屋の中心で、男が不意に言葉を放つ。

「……そろそろ出てきてもいいんじゃないか?」
                                 〜 つづく 〜

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