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【第9回】 さしみ賞のスレッド 【本部】

578 :うっかり娘。 ◆t8S2GjdE :2007/10/03(水) 21:40

名無し娘。さんの疑問にお答えします。
名無し娘。さんの主張は、

  ルール違反をしたチームのリレー小説が勝利するのはおかしい。
  リレー小説として成立していないものはエントリーすらできないはず。
  ルール違反は失格が当然。
  同じ人が連続して更新してよいならいくらでも面白いものが書ける。
  (つまり違反は相手チームの不利益となるはずだ)

だいたいこのようなものだと思います。


さて。
まず「リレー小説として成立していないものはエントリーすらできないはず」という考え方は、
この課題が何を目指しているのか勘違いしているところから発していると思われます。

この競技は、「リレー小説をリレー小説という形式を保ったまま完結させることを目指す競技」ではない。
もしそういう競技であれば、リレー小説という形式が崩れた時点で負けになるという主張は正しいが、
今回の課題はそんなものではありません。

579 :うっかり娘。 ◆t8S2GjdE :2007/10/03(水) 21:41

ではなにを目指していたのかというと、「リレー小説という形式がもたらす独特の魅力をよりたくさん
引き出すこと」を目指していた競技なのです。

普通の小説とリレー小説の違いは、書き手が複数であるということです。
そのことで普通の小説にはない魅力が発揮される。書き手が一人ならばその人の構想が途中で乱される
可能性はない。しかし書き手が複数で事前に打ち合わせもしないならば、小説は右往左往するでしょう。

そうしたハプニングはリレー小説の魅力のひとつです。たくさんの人が参加すれば時に思いもかけない
発想が生まれます。あるいは逆に、書き手が複数にもかかわらず物語がきちんと展開する可能性もある。
それはそれで驚くべきことです。

もっと細かい楽しみもあります。書き手が違えば当然文体も違う。語彙も違うしいろいろなこだわりも
あるだろう。中にはどうしてもうんちを登場させないと気がすまない人がいるかもしれない。ついエロに
走ってしまう人もいるかもしれない。素直な人もいればアマノジャクな人もいるだろう。
読む側は先を予測するのが難しい。とてもワクワクするでしょう。

そうしたもろもろのことがリレー小説の魅力であり楽しみであるわけです。今回の競技はそうした魅力を
競うものです。ですからリレー小説という形式が崩れることそのものにはたいした意味はないのです。
リレー小説という形式が崩れることでリレー小説の魅力が減少することこそ問題とするべきです。

580 :うっかり娘。 ◆t8S2GjdE :2007/10/03(水) 21:41

またそうだとすると、「同じ人が連続更新してよいならいくらでも面白いものが書ける」という考えも
間違っていることが分かるでしょう。なぜなら、連続更新することはリレー小説の魅力を損なうことに
なっているからです。連続更新することで物語が整ったとしても、それは評価の対象とはなりません。

したがって「ルール違反は失格が相当」という考えもおかしい。ルール違反は利敵行為であって、例えれば
スプーンレースでボールをスプーンから落とすことに等しい。

ルールはなんのためにあるのか。
このルールは、リレー小説の形式を守り抜くためにあるのではない。リレー小説の形式が崩れることで
その魅力が減ってしまうことを防ぐためにあるのです。言い換えればルールはネタを守るためにある。
さらに言えば、参加者を守るためにあるのではなく、ネタを楽しむ読者から楽しみを奪わないためにある。

つまりこの場合、ルール違反はチームを勝利から遠ざけるにすぎず、本来なら減点も必要ないくらいです。
それを1点減点としたのは、ほんの僅かにせよリレー小説の魅力を損ない読者の不利益となったからです。

581 :うっかり娘。 ◆t8S2GjdE :2007/10/03(水) 21:41

名無し娘。さんの発想はリレー小説という形式を守ろうとして、かえってネタを殺すことにつながります。
彼の主張にしたがって、連続更新がされた時点でAチームを失格にしたとしたら、主催者は2つのネタを
殺したことになる。2つのリレー小説は完結しないし、読者は楽しみを奪われ、目玉企画を失った大会は
白けてしまったでしょう。

これで「ルール違反をしたチームのリレー小説が勝利するはおかしい」という主張も勘違いだということが
分かったと思います。ルール違反をしたチームのリレー小説が勝利するのは困難だ、というのが本当の
ところです。実際はそのマイナスにもかかわらず、Aチームの小説が見事勝利を収めました。

とはいえ、ここで説明したのはわたしの価値観でネタを見た場合の話です。
中にはリレー小説唯一の魅力は最後まできちんとリレーされることにあると考える人がいるかもしれない。
だから名無し娘。さんの主張が正しくないとは言いきれません。

しかし主催者がその考えを採用することもまたありません。理由は上に述べたとおりです。
長文サーセン。

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