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【下克上】例えば名無しが作者編【成り上がり】
- 207 :名無し娘。:2006/10/13(金) 22:19 ID:bL97v7XA
- 3ヶ月ぶりに、美貴が俺の部屋に飲みにやってきた。
しかしどうも虫の居所が悪いらしい。
「グラス持ったままなに難しい顔してんのよぉ。ミキの酒が飲めないっての?」
・・・口が悪いのは普段通りなのだが、今日は手まで出してくる。
さっきもグーで殴られたばかりだ。何があったんだろ?
「ミキが飲んでやってるんだからアンタも飲むの!」
「ああ、もーイライラする!」
酔ってるのか?いや、そんなには飲んでないはずだ。
あー、またこっち向いて拳を繰り出してきそうな勢いだ。
俺だって殴られっぱなしで黙っているわけにはいかない。
美貴のパンチをかわしつつ、俺は間合いを詰めた。それから・・・
- 208 :名無し娘。:2006/10/13(金) 22:19 ID:bL97v7XA
- 頭を撫でてあげたら、美貴は驚くほどおとなしくなった。
『なんか辛いことでもあった?』
しばしの沈黙。
「・・・、よっちゃんと仕事のことで喧嘩した。」
そんなことだったのか。美貴もこう見えて女の子なんだよなぁ。
いつもとは違う美貴の表情を見て一種の優越感に浸りながら、
俺は美貴の願い事を聞いてあげることにした。
『そっかあ。俺でよかったら何でも協力するよ?』
「じゃあ・・・、ミキがいいって言うまでナデナデしてて。」
『ぷっ。』
「なによぉ、何でもしてくれるんでしょ?」
『はいはい、ごめんなさいお姫様。』
「わかればよろしい。」
- 209 :名無し娘。:2006/10/13(金) 22:21 ID:bL97v7XA
- 俺が膝枕するような格好でしばらく撫でているうちに、美貴は眠ってしまった。
そして、美貴の寝顔を眺めているうちに、俺も眠ってしまった。
翌朝―
「うそ、アンタなんでそこで寝てんの!?」
『なんでって言うか、ここ俺の部屋なんだけど。』
「そ、そうだったっけ。いま何時?8時半?あーこれ絶対遅刻だわ。
なんで起こしてくれなかったのよー。最っ低!」
・・・だめだこりゃ。
でも、美貴は普段の元気を取り戻したみたいだ。
玄関で、彼女の背中が「・・・ありがとね。」って呟いた。
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