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【下克上】例えば名無しが作者編【成り上がり】
- 170 :名無し娘。:2006/10/02(月) 23:11 ID:loGAHRnE
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急に呼び出された近所の公園。
ガキの頃、二人で走り回ったこの公園も、
久しぶりにきてみればずいぶん小さく感じるものだなと思った。
隣に座ってる美貴もそう感じてるのかなと横を向いたときだった。
いつになく大人しかった美貴が突然俺に抱きついてきた。
予想外な行動に動揺した俺はなんの反応もできず、ただ呆然とされるがままでいた。
「昨日さ、なにしてた?」
「え? 昨日……?」
俺の肩にあごをのせるようにしてるミキはどんな表情でいるんだろう。
耳元で掠れる声に答えを返しながら考えた。
- 171 :名無し娘。:2006/10/02(月) 23:12 ID:loGAHRnE
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「梨華ちゃんとなにしてた?」
「な、なにってなんだよ」
「告白、された?」
「――っ!?」
何で知ってるんだって驚きで言葉にならなかった。
そう聞いてくる美貴の表情が気になって、離しかけた身体を細い腕が邪魔をする。
「知ってるんだ。ミキさ、梨華ちゃんに相談されてたから」
「そ、そうだったのか……」
「返事…してあげた?」
「したよ。キチンと――」
「言わなくていいっ」
「え?」
「聞いちゃったら言えなくなるもん」
「なにを?」
「ミキね、梨華ちゃんに謝らなきゃなんない」
「それって――」
「あんたのこと好き。ううん、ずっと好きだったみたい」
「ミキ……」
「あんたと梨華ちゃんが付き合うって考えたら、どうしても伝えずにいらんなくなっちゃって……」
- 172 :名無し娘。:2006/10/02(月) 23:13 ID:loGAHRnE
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その声は微量の湿気を帯びていて、耳元でスンと洟をすする音が聞こえる。
「ゴメンね。梨華ちゃんと仲良くね」
美貴の手が俺の肩を掴み、グッと腕を伸ばした。
腕一本分の距離で、ミキの双眸から雫がこぼれ落ちた。
「じゃあね」
そう言い残して立ち上がった美貴を伸ばした俺の腕が掴まえる。
引き寄せられるように立ち上がると、今度は俺の方から美貴を抱きしめた。
「どこ行くんだよ」
「だって」
小さな美貴にはなかった甘い香りが鼻をくすぐる。
その感覚に勢いづけられた俺は、今まで言えずにいた言葉を口にした。
- 173 :名無し娘。:2006/10/02(月) 23:14 ID:loGAHRnE
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「俺も、ミキのこと好きだっ! 先に言われちゃってカッコワリーけどな」
「でも梨華ちゃんが……」
「関係ねーよ。俺はミキ……ミキがいいんだ。気にするんだったら石川さんには俺から話すさ」
「ごめん」
「俺でいいか?」
「あんたじゃなきゃヤなの」
そう微笑む美貴がギュッと強くしがみついてくる。
- 174 :名無し娘。:2006/10/02(月) 23:14 ID:loGAHRnE
- あまり肉付きがよくない、けれど柔らかなふくらみが遠慮がちに俺の胸を刺激する。
「ミキさ、そんなない胸押しつけんなよ」
聞かされた言葉の嬉しさと、刺激に対する気恥ずかしさと。
照れ隠しでつい口にした言葉、その失言に気がついて返ってくるはずの痛みに身体を硬くした。
「今なんつった、コラッ」
が、返ってきたのは更なる刺激だった。違う方向性の。
「これでもかっ」
お、大きくは、ない……けれど、そんなことも口にできる状況じゃあなかった。
なによりもこの自分の身体的な変化を美貴に気づかれ……!?
「エッチ……」
だめだこりゃ
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