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さしみ賞特別編スレッド

304 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:36
ガッタス異聞録 「辻と紺野」


「こんこん、今日もいい動きだったよ」

私のプレイスタイルはサッカーではボランチとか言われるらしい。よっちゃんに聞いた所、
皆の真ん中ら編で、全体のバランスが破綻しないように、的確にポジションを取ったり、
また、敵に自由にされると即得点となるような空間を埋めるプレイ。
別にサッカーとか見たことも無いんだけど、フィールドに立ってる皆の役に立ちたくて
動いているとと自然とそういう位置に行ってるみたい。私には得点感覚って物が無い気がする。
だったら、守備的な仕事をやろうと思う。正直地味なプレイ。
テレビのサッカー中継だったら、ほぼ確実に映らない場所での仕事。っていつも後ろで踊ってる私にそっくり。
自分で言っちゃうのは、あれなんですけど、私の性格にすごくあっていると思う。
豪快な得点や、ののちゃんのようなミラクルセーブにも憧れるけどそれは私向きじゃない。
私のプレーにファンの皆さんは一人として気付かないかもしれない。
でもサッカー経験者のよっちゃんや柴ちゃん、北澤監督はいつも誉めてくれる。
ああいう動きは戦況が読めないと出来ない高度な事なんだよ。
それに常に動きっぱなしなんて、持久力に自信のあるこんこんだから出来るんだね。
こんこんは、こんこんにしか出来ないプレーが出来るんだよ。
こんこんはフットサルに向いてるよ。
いつも、私は後ろで踊ってるけど、
モーニング娘。にセンターとか端っことかないんだよ。
全員が有機的に溶け合って、一つの大きな大きな何かになって、
ファンの皆も溶け合ってさらに大きな大きな何かになって・・・
そう、そんな何かの一部になれるってのがすごく充実感が合って・・・
ガッタスも同じことなんだって。

ガッタスでも私は居場所をしっかりと感じていた。そうであることに安心していた。
でもそんな矢先に・・・

305 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:37
「のんちゃん!」

2003年11月16日 ハロープロジェクトスポーツフェスティバル
大好きなのんちゃんが飛び箱で足をひねってしまった。
辻「かっこ悪いれすねえ平気なのれす。」
そして、元気だって皆に見せたかったんだよね。1500mに無理して出て・・・結果、過呼吸。

辻「平気だってのんが言ってるのれす、一点だって入れさせないのれす!」

スポーツドクターさんは、のんちゃんの涙に気付かない振りしながら
「さっき、辻ちゃんの言う通りにしてあげたよね、 今度は僕の言う事聞いてくれる番だよね」

北澤監督が私のところへ神妙な面持ちで来た。
北澤監督「紺野さん、急で悪いけど、ゴレイロに入って欲しい」
頭を下げる北澤監督。
元Lリーグの選手のシュートなんて・・・私なんかじゃ一回も止められないんじゃないかな・・・
でも、のんちゃんの代わりに、私ががんばれるんだったら・・・
紺野「出ます!」
それを聞いた後、北澤監督は後藤さんの耳元に何か囁いている。

後藤さんがにっこり微笑んで言ってくれた
「私が絶対に守ってあげるから!」
本当は攻撃が大好きな後藤さん・・・絶対ゴールを守ります!

結果は0-7の惨敗。あっという間に終わった。
今思うと怖いとか考えてる暇なんてなかった。それにいつも視界に大きく後藤さんが映っていたから。
何本かシュートも止められた。その時すごくうれしかった。点を決めた時ってこんな感じのうれしさなのかな。
得点に絡む喜びを得られなかった私が今こんなに高揚してる。
フットサルやっきて今まで得たことの無かった充実感。
私、ゴレイロ出来るかもしれない。やりたいかもしれない。

306 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:37
「何なんだこのアイドルグループは!」

2004年8月14・15日お台場カップ
3月の都大会で、個の力・戦術理解・試合経験、すべてにおいて不足を思い知らされたあの日から4ヵ月半
いまだにその悪夢をひきずり皆ピリピリしていた。
よっちゃんが体調不良を隠して参加。皆に激を飛ばす。
でもそんな私たちに最大の味方が現れた。客席はほぼ全員がオレンジ色のガッタスサポーター。

私たちの一つ一つのプレイに湧き上がってくれる皆。
それどころかガッタスホームグラウンドのようなアナウンサーさん、解説さん。

これ!ガッタスは皆どこからでもすぐシュートを狙うんですよね。
これ!4人がボールを取られた後、奪った後、瞬時に反応しますよね、なかなか出来ないですよ、すばらしいです。
最後方のこのキーパー紺野あさ美の存在感も実は光ってる気がします。
そうですね、積極的に前に出ますしいいですよ、特にこれがフィードが速いんですよ。
本当にこの人たちは日本のトップアイドル集団なのかとわが眼を疑いたくなるようなすばらしい試合運び。
しかもこの公式戦お台場カップに望むまでは彼女たちは公式戦の勝利が無くて、
もがいていたそうですから信じられません。
コーナーの時の吉澤のあの指!サインプレー!どれだけのバリエーションがこのチームに潜んでいるのでしょう。

敵チーム・審判をのぞいた残り全てがガッタスの味方のようだった。
予選リーグ2連勝するも3試合目を落としたが返って決勝リーグへ気を引き締める事が出来た。
そして決勝リーグ。予選リーグで敗れた吉本チームにリベンジを果たし、失点0に押さえて優勝。

石川「うちのキーパーがすごいがんばってくれてたんですよ」
とインタビューアを紺野に振る石川さん。
紺野「すごいすごい迫力があるんですけど、でも絶対入れないぞって思ってがんばりました」

芸能界フットサル王者ガッタスの幕開けだった。

307 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:37
「こんこん、ひげ社長が誉めてたよ!」

ひげ社長と言うのは私たちガッタスの最大のライバル・カレッツァの監督、
元イエローキャブの野田社長さんのこと。
ガッタスの誰に注目してますか?って質問に
「紺野、小さいのにガッツあるしさ、良く止めるし」
敵の監督さんなんだけど、誉められたようで、うれしいっていうか、恥ずかしいっていうか。
そういえばヒゲ社長さん、ガッタスファンに人気あるんだよね
北澤監督よりも人気あるんじゃないかと時々本気で思う
北澤監督少し可愛そう(笑)

308 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:37
「こんこんがいるし、練習になかなか参加できないからののはもうやめるのれす」

ロッカールームに入りかけたら聞こえてきた声。
私そんなつもりじゃなかった、ゴレイロ一人じゃ、いつ怪我するかも体調悪くするかもしれないし
連戦だったら疲れちゃうし、・・・試合には二人同時に出れないけど、

いつも皆に声をかけてくれる、ガッタスでもやっぱりお姉さんな
石川さんが、外の私に気付いたみたい
石川「まぁまぁ、練習に参加できない時があるのは皆いっしょじゃん。私だってそう。
   最近私も、ののも卒業しちゃって仕事がばらばらになっちゃってさぁ、
   私正直寂しかったんだけどさぁ、ガッタスに来たら、
   ののとか、モーニングの皆とか、カントリーの皆とか柴ちゃんひとみちゃんに会えてすっごく楽しいんだよ!
   皆と会えるだけでも楽しいじゃん、のののペースで私に会いに来てよ!
   じゃ、私ジュースでも買ってこようかな」

そしてロッカールームから出てきて、唇に人差し指を押し当てながら、落ち込んでる私の手を引いて
引っ張っていく石川さん。

石川「気にしてるんでしょー」
紺野「は、はい、気にしてるって言いますかぁ」
石川「さっき、私がののに言ってたこと聞こえてたでしょ」
そう、私にも聞こえるように、声大きくしてたんだよね、石川さん
石川「あれはさぁ、取り繕ったんじゃなくて、私の本心なんだよ
   私はこんこんにだって会いたい。こんこんとフットサル出来て楽しい、うれしい。
   皆と会えていっしょに同じことできてうれしいんだ」
紺野「でも、私は、のんちゃんみたいに皆に元気を振りまくことできないし
   ファンの皆をわかせるようなミラクルセーブだってできない。
   私は、目立たなくても、たまににしか出れなくてもフィールドプレイヤーやってたほうが、
   だって、のんちゃんが、やめるぐらいだったら・・・」

309 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:37
「だったらやめちまえよ」

石川「よっちゃん!」
いつの間に居たんだろ、吉澤さん。動悸が止まらない。何考えていいのかわからない。
吉澤「何だよ、皆一丸になってやろうって時に、闘う意思のない奴なんて、いらねえよ!」
それだけ言って吉澤さんは行ってしまった。
石川「ちょっと、もう、なんなのよ」
紺野「その吉澤さんの言うとおりだと思います。私、そんな強い子じゃないし」
石川「ちょっと、落ち着きなさいって」

310 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:38
「まったく、よしこ、熱いなぁw」

石川「って今度はみきちゃん!あんたいつからいたのよ?」
藤本「玉蹴れば蹴るほどボルテージ上がってくんだよなぁ、なんであんなに熱くなれるんだよw」
石川「みきちゃんだって、相手をけずりまくりじゃない」
藤本「りかちゃんだって、すごいしつこいよね、こけてもこけたまま玉取って、
   立ち上がってシュートまで行くって、あれは真似出来ないw」
石川「ほっといてよ」
藤本「こんこんっ」
紺野「・・・あ、はい!」
なんか急にいろいろありすぎて、混乱中
藤本「相変わらず油断してるしwま、それはいいとして
   こんこん、ゴール前に立ってるとき、全然よわっちく見えないよ
   ってか、引くぐらい怖いんだけどw」
石川「何言ってるのよ」
藤本「何言ってるのよwま、それはいいとして
   これからさぁ、カレッツァだけじゃなくてさぁ、
   いろんなタイプのチームが打倒ガッタスを第一目標として来るわけじゃん。
   正直ののとこんこんが同じタイプだったらどっちかいらないんだけどさぁ」
石川「いらないって何よ!」
藤本「いらないって何よw。ま、それはいいとして
   他所はゴレイロ一人体勢で、フィールドプレイヤーだけで攻め方を変化させてくるけど
   うちらは、動ののの、静のこんこん、ってゴレイロも含めて攻め方に変化つけられるんだよ。
   これはガッタスにしかないすごい武器だよ、こんこん」
紺野「はい・・・ありがとうございます」
藤本「二人はまぁライバルだけどさぁ、お互い切磋琢磨するのもいいけどさぁ
   どちらかを蹴落とすために競うんじゃなくてさぁ・・・
   駄目だ、脳が腐ってきた、りかちゃんタッチ」
石川「そんな所で振られても困るわよ!最後まで責任持ちなさいよ!」
紺野「フフフ」
藤本「お!やっと笑った。りかちゃん笑われてるよw」
石川「もうどうでもいいわよ・・・ったく。こんこん元気になった?」
紺野「はい、りかちゃんミキちゃんありがとう。・・・でも、その」
藤本「よしこだろ、まかせといてって、明日朝さぁ・・・」

311 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:38
「さってと、サジは投げられたっと」

そこはサイですよ藤本さん。諦められたら困るんですけど。吉澤さん許してくれるかな・・・
藤本さんの仲直り作戦。
私の強肩を生かして、私が敵ゴール前の吉澤さんか藤本さんに、速いロングボールを投げての速攻。
そのコンビネーションを特訓して、実戦で効果的に使えるように精度を高める。
誰よりも早く起きて、3人で早朝練習に望む。
吉澤さん登場・・・
吉澤「おっは・」
藤本「おっは・」
私ははあらん限りの大声で「おはようございます!」
きょとんとする吉澤さん藤本さん、赤面する私。
吉澤「こんこん、そんな声出せるんだ」
藤本「試合中もそのぐらい出してね」
紺野「はぃ」
吉澤「じゃ、アップしたら、速攻の特訓いくぞー!」
吉澤・藤本・紺野「おお!」

ありがとう藤本さんありがとう吉澤さん。

特訓で一汗流し、そろそろ皆が集まってくる。
吉澤さんと藤本さんはコーチの所に今日の打ち合わせに行く。
石川さんがやってきて
石川「うまくいったみたいね」
紺野「はい」
自分の事のように安堵してる石川さん。
いつも見守ってくれてありがとう。

312 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:38
「おっはー」

のんちゃんだ
まだのんちゃんにはどう接したらいいか分らない
どうしようどうしよう・・・・

のんちゃんがキョロキョロしてる
あ、見つかっちゃった、どうしよう、え!私めがけて走ってくる
待って待って待って、まだ心の準備も何も、何していいかも決めてないし、だってだってだって

のんちゃんは私に飛びついて、「ぶっちゅー!」と音がするぐらいキスしてきた
「こんこん絶対負けませんよ!ののとこんこんは「永遠」にライバルれすからね」
そして皆のところに飛びつきに行く
きょとんと立ち尽くす私
石川「あの子と何年付き合ってんのよ、皆通じ合ってるんだから」
紺野「・・・はい!」
そうでした、私忘れてました、ガッタスのこと、モーニング娘。のこと、ハロプロのこと。
私はなんて幸せ者なんだろう。

313 :紺乱 ◆oHakASUjBM :2005/08/27(土) 19:38
「のんもフイールドやるのれす」

石川「え?」
のんちゃんが再び私たちの下へ走ってきて
辻「のんは、こんこんともいっしょに試合に出たいのれす。
  だいたい、いっつも後ろにじっとしてるのは
  そろそろじれったくなってきたのれす」
紺野「のんちゃん」
藤本「ゴレイロも足使えたほうがいいからね、賛成だよ」
石川「ってまたあんたいつからいたのよ!」
藤本「ってまたあんたいつからいたのよ!ま、それはいいとして
   だったらこれからは美貴ともライバルだね」
辻「誰にも負けないのれす」
石川「わ、わたしだって負けないわよ!」
藤本「あっさりポジション奪われたりして」
石川「あんたは一言多いのよ!」

吉澤「オラ!そこ、いつまでくっちゃべってるんだ!」

藤本「まったく、早朝特訓したってのに、全然テンション落ちねえんだから、さ、練習練習」
辻「いつもの2倍がんばるのれす」
紺野「私は10.5倍がんばります」
石川「ちょっと私だけほったらかし?」


紺野「自分でもびっくりするくらい前に突っ込めるのは、
みんながせっかくがんばって取った点を無駄にしたくないから。
たまにボールや相手の足がぶつかって痛いときもあるんですけど、
ゴレイロはどんなときでも「入れさせないぞ!」って堂々としてる所を見せるために
何も無かったように我慢します。
だからか、指は突き指の癖がついちゃって、今は必ずテーピングを巻いていますね。

今日も紺野はゴレイロに立つ。

「私は弱弱しくなんてないんだ!」

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