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セントラル娘。

97 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:09

【2002年の章】

98 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:09

十一月

99 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:09

ミカ
加護亜依
辻希美
矢口真里

100 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:10


涙ぐむミカに矢口が花束を贈る。
ハロプロから、そしておそらく芸能界からミカは去る。
矢口真里。辻希美。加護亜依。そしてミカ・トッド。
彼女らは事務所の建前に関係なくそのことを受け入れる。


ミニモニ。と呼ばれた四人は肩を組み最後の挨拶をする。
ハロコンのステージの上には四人しかいない。
やけに狭く感じられるステージの上で四人はエネルギッシュに舞う。
ミニモニ。の前にミニモニ。はなく、
ミニモニ。の後にもミニモニ。はなかった。


矢口「お疲れミカちゃん」
ミカ 「長かったあ・・・・・」
辻希「うそお!アッという間だったじゃん!」
加護「速かったよね。うん」
矢口「あんたらは娘。もあったから」
ミカ 「新曲のたびに・・・・・これが最後と思ってたから」
加護「これで最後ってさあ、なんかもったいない」
矢口「お疲れ。お疲れミカちゃん。これが最後だから」


こうしてハロプロの歴史を変えたユニットの歴史に幕が下りる。
 

101 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:10






そして悲劇は時と場所を変えて永遠に繰り返される。




 

102 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:11

九月

103 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:11

新垣里沙
小川麻琴
紺野あさ美
高橋愛
加護亜依
辻希美
吉澤ひとみ
石川梨華
後藤真希
矢口真里
保田圭
安倍なつみ
飯田圭織

104 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:11


「Do it! Now」が終わった瞬間、割れんばかりの悲鳴が会場に響く。
ステージに向かって物を投げつける観客もいる。
人々の怒りの感情がメンバー達に突き刺さる。
どうすることもできず、娘。達はただ立ちすくむ。
解散しないでくれという観客の願いも虚しく彼女達はステージから姿を消す。


小川「愛ちゃん大丈夫?」
高橋「全然平気。大したことないから」
小川「ひどいよね。みんな。言いたい放題だし」
高橋「何か言っとったん?」
小川「いろいろと・・・・・もう私やだ」
高橋「あたしはもうちょっと続けたい」
小川「メチャクチャ言われても?無理だよもう」
高橋「そうは思わん」


まだ観客達が騒いでいるのがかすかに聞こえる。
小川はそれだけで胃が痛くなってくる。
高橋の自信過剰ぶりが今日ばかりは羨ましいと感じる。
その後では紺野と新垣が今にも死にそうな顔をしている。


五期が入ってからたった一年でモーニング娘。は解散する。
一年前のオーディションを小川は思い出す。
あの時よりもモーニング娘。のことを愛しているという自信が小川にはない。
自分は一体何をするためにモーニング娘。に入ったのか。
小川の胃はさらにキリキリと痛む。
 

105 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:12


安倍「お疲れ様ー」
後藤「お疲れ様ー」
安倍「お疲れ様ー」
後藤「お疲れ様」
安倍「お疲れ様ー」
後藤「なによ、もー」
安倍「なによ、もー」


顔を突き合わせて二人は穏やかに笑う。
お互いステージ用の濃いメイクは既に落とされている。
安倍は水の入ったグラスを二つ手に取り一つを後藤に渡す。
水を口にしながら―――なっちはやっぱり綺麗だ―――と後藤は思う。
急に真面目な表情になった後藤を見て安倍は身構える。


安倍「?」
後藤「や。ごめんね」
安倍「ごっつぁーん。なして泣くの?」
後藤「ごめんね。あ。ダメだ。ごめんね」
安倍「そんな泣かれたらなっちも泣きたくなるじゃんかー」
後藤「だって最後じゃん。もう最後じゃん」
安倍「だからってさー。ごっちんは泣くような子じゃないっしょ」


安倍の言葉はいつも優しく、そして少し恩着せがましい。
その「少し」加減がいつものなっちであることが後藤には嬉しい。
軽く睨むようにして再び安倍が後藤に話しかけようとする。
その言葉はきっといつまでも宝物のように心に残る。
きっと、きっとそうなるに違いないと後藤は強く思う。
 

106 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:13


コンサート後の取材なども滞りなく終わる。
メンバー達は二つに分かれて車に乗り込みコンサート会場を後にする。
車は記者会見が行われるホテルへと向かう。
それがどういった種類の会見になるか、誰も想像はつかない。


紺野「里沙ちゃん大丈夫?」
新垣「あんまり・・・・・気持ち悪い」
紺野「酔ったの?もうすぐ着くから」
新垣「着いてほしくない」
紺野「・・・・・・・」
新垣「着いてほしくない」
紺野「里沙ちゃん」
新垣「もう人前で喋るのやだ」


二人はモーニング娘。の解散に思いを寄せる余裕などない。
それでも必死に楽しかった時の記憶を手繰る。
たとえこの先何年生きたとしても、
この一年以上に楽しい時間はないだろうと新垣は思う。
自分は幸せなのか不幸せなのか―――曖昧なまま車はホテルへと到着する。
 

107 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:13






そして悲劇は時と場所を変えて永遠に繰り返される。




 

108 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:14

七月

109 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:14

吉澤ひとみ
後藤真希
保田圭

110 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:14


ハロコンの最後にプッチモニのためのステージが用意される。
ハロプロ最強と呼ばれたユニットはこのステージを最後に活動を終える。
半年以上も新曲が出ていない事実に、三人は時の流れの速さを実感する。
歌いなれた歌を簡単に歌い終える。
二度と歌うことはなくなるという事実を、三人はまだ実感していない。


他のモーニング娘。のメンバーから花束が贈られる。
同じ仲間から贈られる花束に三人は若干の違和感を覚える。
花はプッチモニやUFAの都合とは無関係に美しい。


吉澤「あー、あと一曲くらい出したかったなー」
後藤「よくわかんないよね。出せたと思うのに」
保田「最近、事務所の考えてることってよくわかんない・・・・・」
吉澤「圭ちゃんも?圭ちゃんもそうなの?」
保田「うーん。でももう少し経ったらわかるかも」
後藤「ASAYANも辞めちゃったしね・・・・・」
保田「昔から変だったけどね。うちの事務所。でもきっと上手くいくよ」
吉澤「モーニング娘。だけで大丈夫なのかなあ」
保田「うん。大丈夫だよ。きっと大丈夫だよ」


こうして最も神様に愛されたユニットの歴史に幕が下りる。
 

111 :ジョルノ市井 ◆JOJO533w :2004/10/12(火) 12:15






そして悲劇は時と場所を変えて永遠に繰り返される。




 

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